ポケットモンスターハンター
ぽけっともんすたーはんたー
もしかして→ポケモンハンター
概要
大きく分けて、
- 『ポケットモンスター』のようにデフォルメされたモンスターハンターのモンスター
- 双方の登場人物がコスプレしたり衣装チェンジをしたりする
- ポケモン対モンスターの夢の対決
といったイラストが存在し、そういった作品につけられるタグである。
なお、こうしたコラボレーションを抜きにしても、『ポケモン』と『モンハン』は後述のようにかなり類似した要素が多い。
タイプと属性
ポケモンにはほかのゲームでいう属性に相当する概念として「タイプ」が存在し、このタイプの相性がバトルにおいて大きな意味を持つ。
モンハンにも同様に武器やモンスターの繰り出す攻撃に属性が備わっているものがあり、相手に有効な属性で攻めていくのがセオリーである。
ちなみに、モンハンの世界に存在する属性は(MHFに存在していた複属性を除くと)無属性、火属性、雷属性、水属性、氷属性、龍属性の6つだが、これをポケモンのタイプに当てはめると、それぞれノーマル、ほのお、でんき、みず、こおり、ドラゴン(龍についてはあくとむしも該当しそうな要素がある)となる。
外見の類似性
元から外観の特徴や色がそっくりなやつ同士がいる。
そういったモンスターはコラボ二次創作においても題材にされやすい。
以下、その一例
どちらも「ネコがモチーフ」「人語を喋ることができる」という共通点がある(ただし、ニャースの場合、人語を喋ることができるのはアニメ版に登場するロケット団のニャースのみで、通常の個体には人語を介する能力こそあれどしゃべることはできない)。
色合いもどこかよく似ている…?
どちらも水棲生物であることに加え、青い体表に赤い突起物というアクセントが共通する。
ただし、オーダイルは水担当なのに対し、ラギアクルスは雷担当である。
実際に対決した場合は、ラギアクルスが優勢といえるか。
どちらも、でんきを操る四足歩行タイプの猛獣型のモンスターであり、青に黄色のアクセントという体色まで共通してしまっている。
なお、でんきを操るイヌ科動物モチーフのポケモンはほかにもいるが、外見が似ていないせいもあってか、話題に上がることは少ない。
ザシアンは、「けんのおう」と呼ばれる姿になると、口に剣を咥えた姿になり、専用技の「きょじゅうざん」を発動した際には、これを用いて相手を一刀の下に切り捨てる。
一方のオトモガルクも、猟犬具と呼ばれる武器を口に咥え、戦闘時にはこれを振るってモンスターと戦う。
発表されたのはザシアンの方が先であり、ガルクの詳細が発表された際には「ザシアンにそっくり」という意見も多かった。ニックネームを“ザシアン”にしたプレイヤーも多かったのではないだろうか。
どちらも「人狼がモチーフ」「月と何かしらの関わりを持つ」「名前が『ル』で始まり『ン』で終わり、5文字」という共通点がある。
特に、ルガルガンの色違い個体は青みがかった色になるため、なおさらルナガロンにそっくりな見た目になる。
なお、相違点もあり、まよなかルガルガンは常時二足歩行をするのに対し、ルナガロンは普段は四足歩行だが、戦闘時にのみ二足歩行になる。また、ルガルガンはいわタイプだが、ルナガロンは氷属性のモンスターであり、ポケモンに当てはめると「こおりタイプ」ということになるのだろう。
氷属性担当、サーベルタイガーがモチーフという共通点がある。しかも外見までそっくりであったため、『SV』発売後に話題となった。
コンセプトの類似性
外見自体はそこまで似ていないものの、モチーフや意匠、設定等に共通点があるケース。
以下、その一例。
土属性のサメがデザイン上のコンセプトになっているという共通点がある。
ただし、ザボアザギルはカエルのイメージが組み込まれているのに対し、ガブリアスは戦闘機の意匠が組み込まれているため、外見は大きく異なっている。
アシレーヌは、設定では水のバルーンとも見える巨大な泡を扱うという。
また、アシレーヌは専用技に「うたかた(泡沫)」の名を冠するものがあり、タマミツネも作成できる防具に「泡沫の舞」というスキルが発動するという共通点も。
また、タマミツネはしばしば妖艶と称されるほどの艶やかな風貌ながらゲーム中に登場する個体はすべて雄であるとされており、アシレーヌも雌性的な風貌でありながら、ゲーム中で手に入る個体は雄の方が多い(ただし、雄の比率が多いのはポケモン御三家全般に言えることであり、アシレーヌ独自の仕様というわけではない)。
ちなみに、タマミツネはキツネがモチーフ、アシレーヌはアシカがモチーフである。
どちらも「霊長類(猿)がモチーフ」「怒りのリミッターが外れたことで強大な力を得た特殊な個体」という共通点がある。
ちなみに、コノヨザルは「ビルドアップ」「はかいこうせん」「かみなりパンチ」といった技を習得できるため、その気になればラージャンになりきったプレイイングをすることも不可能ではない(ステータス的に「はかいこうせん」は完全に趣味技になるが)。
タイプ違いの亜種の存在
モンハンの世界では、MHP2Gの頃から、原種と異なる属性を操り、生息環境も正反対の亜種が頻繁に登場するようになった。
そして、ポケモンの方もサン・ムーン以降の作品においては、いくつかのポケモンがタイプ違いの亜種扱いで出現することが判明したため、さらにモンハンとのシンクロ率が上昇している。
以下、その一例
元々乾燥した環境に棲んでいた種が寒冷地で姿を変えた例
※ほかにも、ドドブランゴ⇔ドドブランゴ亜種、ベリオロス⇔ベリオロス亜種、ザボアザギル⇔ザボアザギル亜種などの例があるが、これらは寒冷地に生息していた種が通常種として扱われる。
炎を宿す属性から冷気を宿す属性に変化した例。
なお、リージョンフォームのなかには、あまりにも通常種とはかけ離れているために別種ではないかと疑われている者もいるとのこと。
モンハンにおいてもこういった事例は存在し、イャンガルルガがかつてイャンクックの亜種として扱われていたが、調査が進んだ結果、別種のモンスターであることが判明したというケースがある。
古龍種と伝説のポケモン
どちらも
- 物語の根幹に深くかかわる(例外あり)
- 生態系から半ば逸脱した存在であり、通常のモンスターよりも遥かに格上の存在
- したがって、プレイヤーが対峙できるのもストーリーの最終盤(もしくはストーリー完結後)で、序盤~中盤にかけては噂話や伝承程度は耳にすることはあっても直接対峙することはできない(こちらも例外あり)
- 強大な力を持ち、場合によっては自然環境や人間社会に良くも悪くも大きな影響を及ぼす
- 基本的に単独で行動している。雌雄の区別もはっきりしないものが多く、繁殖の方法が不明
といった共通点がある。
なお、伝説のポケモンは各作品のパッケージを必ずと言っていいほど飾っている。(通称:パケ伝)
しかし、モンハンの場合、古龍種がパッケージを飾った事例はそこまで極端に多いわけではない(現状ではクシャルダオラ、バルファルク、ネルギガンテ、イヴェルカーナ、メル・ゼナが該当する。やや特殊な事例ではあるが、ゴア・マガラも一応当てはまるといえるか)。
また、ポケモンには伝説のポケモンに比肩しうるステータスを持つ通称“600族”と呼ばれるモンスター群がいるが、モンハンにおいても古龍に比肩しうる実力を持つとされる一般モンスターがいる(ラージャン、イビルジョー、アカムトルム、ウカムルバス等)。
マイナーチェンジ版の存在
モンハンは最新作を発売したあと、それにG級クエスト(現在はマスターランクへと改称)や新フィールド・新モンスターなどの追加要素を加えた拡張版を発売するという形式をとっているが、ポケモンもおおむね新作の発売から1年ほどを目安に追加要素を加えたマイナーチェンジ版を発売するという似た形式を取っている。
特に、『剣盾』のマイナーチェンジ版に当たる「鎧の孤島」と「冠の雪原」は「新しい冒険の舞台が開拓された」という触れ込みで宣伝されたため、余計にそれっぽかったという意見が多い(しかも鎧の孤島、冠の雪原に至ってはMHW:Iやサンブレイクと商品展開の仕方が同じ)。
どちらの作品も、近年ではセーブデータの引継ぎができるソフトを別売りするのではなく、拡張版をDLCという形で展開する点は共通している。
なお、他社同士とはいえ、人気作故に競合することを避けるためなのか、ポケモンとモンハンのナンバリングの新作が同時期に発売されたことは今まで一度もない(外伝においてはその限りではない。実際、『SM』とほぼ同時期に発売された『ストーリーズ』の例がある)。
素材アイテムの存在
モンハンは倒したモンスターから素材を入手し、それを使って武具を作成・強化していくというゲームになっている。
一方のポケモンも、第9世代にあたる『ポケモンSV』ではポケモンを倒した際に入手できるアイテムを使ってわざマシンを作成する、「わざマシンマシン」というシステムが登場している。あくまで「ポケモンのおとしもの」という呼称で、ポケモンから剥ぎ取ったものであるとは明言されていないものの、この仕様を知ってモンハンを思い浮かべたという人も多かったとか。
DLC後編では、このおとしものを使って様々な道具を合成できる「道具プリンター」という機械が登場した。ごく稀に、ポケモン廃人の垂涎の的であるレアボールを合成できることがあるため、今ではレアボール目当てにひたすらポケモンを狩り続けているプレイヤーも後を絶たない。
いずれにしても、「素材目当てにモンスターを狩る」という行為がポケモン世界でも普通に行われるようになってしまったことになる。
また、同作品では鉄でハンマーを作るという生態が特徴的なポケモンであるカヌチャン系列が登場したが、その最終進化系であるデカヌチャンは剣盾の舞台であるガラルでは空の王者と称されたアーマーガアを積極的に襲うという衝撃的な設定で強烈なインパクトを残した。
カヌチャン系列の生態とデカヌチャンの持っているハンマーの色合いから、(ゲーム中では明言されていないが)デカヌチャンはアーマーガアをハンマーの素材として一狩りしているという説がある。
サイズの存在
モンハンの世界においては、モンスターのサイズがクエストに出立するごとにランダムで変化し、特に小さなサイズの個体を最小金冠、特に大きな個体を最大金冠と呼称する。すべてのモンスターの金冠の制覇も本作の究極的なやりこみ要素の1つとなっている。
ポケモンも9世代目の『SV』より、ポケモンにサイズの概念が導入されるようになった(一応『LEGENDSアルセウス』の時点で、通常の個体よりも大柄な“オヤブン”という特殊な個体が登場してはいたが)。最小サイズはXXXS、最大サイズはXXXLと呼称される。なお、こちらは食事パワーを発動させないと最小・最大サイズの個体とは遭遇できない(一部例外あり)仕様となっており、そういった点ではモンハンの金冠狙いと比べると大変な面もある。
まさかのまさか!?
こんな具合に、何かと比較されることの多い両作品だが、モンハンと任天堂作品とのコラボレーションは『スーパーマリオブラザーズ』『どうぶつの森』『ゼルダの伝説』『ファイアーエムブレム』などは過去にあったが、2022年現在『ポケモン』だけは存在していない。それはモンハンが捕獲の概念こそあるものの基本は「モンスターを狩る(身も蓋もない言い方をすれば殺してしまう)」ことにあるためだと言われている。
そもそもゲームフリークは『ポケモン』シリーズをほかの作品とコラボさせることにあまり積極的ではない傾向にあり、明確に他作品とコラボをしたといえる事例は『スマブラ』シリーズ、『ポケモン+ノブナガの野望』、『ポッ拳』、『スプラトゥーン3』くらいしかない。
理由は定かではないが、ポケモン独自の雰囲気や世界観を損うようなコラボは行いたくないという考えがあるのかもしれない。
しかし、2018年発売の『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』で、リオレウスがアドベンチャーモード:「灯火の星」のボス及びアシストフィギュアに選出され、ファイターとして参戦しているピカチュウ・ピチュー・プリン・ミュウツー・リザードン・フシギソウ・ゼニガメ・ルカリオ・ゲッコウガ・ガオガエン(ポケモン組)と対決することになった。
(注:実際にはレウス装備は着用できません)
作品内での直接のコラボではなかったとはいえ、予期せぬ形でポケモンとモンハンの変則的な公式コラボが実現することとなったのである。
そして、2022年に発売の『LEGENDSアルセウス』。
シリーズ初のアクションRPGである本作は、システムの様々な部分がモンスターハンターシリーズと似たものになっており、双方を知るファンからは「ついにポケットモンスターハンターが実現した」と話題になっている。
中の人つながり
※五十音順
余談
割と有名な話であるが、ポケモンのルーツは特撮番組『ウルトラセブン』に登場したカプセル怪獣である。
一方のモンスターハンターでも、以前行われた対談形式のインタビューで、田口清隆氏が「最近のウルトラシリーズはモンハンから影響を受けている部分もある」(雨宮慶太氏からのアドバイスだったとか)と語っており、両シリーズともにウルトラシリーズと密接なつながりを持っていることがうかがえる。