「ウォロロロロ!!! 世界一の戦力を見せてやる!!!」
※この記事はアニメ未放送、単行本未収録のネタバレ情報を含みます。
概要
“百獣のカイドウ”率いる海賊団。海賊旗はカイドウの角を模したかのような2本の角が生えたドクロに4本の骨が交差したマーク。
幹部の肩書きの一部には、大看板や真打ちなど、落語家や寄席のランクが用いられている。
若い頃から落語好きの尾田栄一郎ならではといえる。
新世界の鎖国国家ワノ国を拠点にしており、将軍の黒炭オロチと手を組んで国をほぼ制圧している。本船の戦力数は約2万人(傘下の数も含まれるかは不明だが、オロチが抱える戦力を含めると約3万人)。
海軍の情報から元々は圧倒的な強さを誇るカイドウに惚れ込んだ者達が集った集団が百獣海賊団の前身と言われている。
後述の戦力からして、長年無双の地位を維持していた白ひげ海賊団の崩壊後における事実上世界最強の海賊団と言える超巨大組織である。
総合懸賞金額は現在判明している海賊団の中では最高額となる破格の114億110万ベリー 。次点のビッグ・マム海賊団に12億以上の大差をつけている。
カイドウと巨大な怪物ナンバーズが鬼ヶ島を、カイドウの腹心である大看板3名がワノ国の各地方を支配している。
船員は、ほぼ全員が角の装飾をしており、プレジャーズは白い一本、ギフターズは二本の黒い角がある。その姿は800～1000年代に西ヨーロッパで勢力を持った武装船団バイキングを彷彿とさせる。
戦闘員の人数は「まるでゾンビの軍団」と評される程に無尽蔵。トラファルガー・ロー曰く、所属している能力者の人数は500人を超えるという。
作中ではゾロからも明確に「数が多いだけじゃない、層も厚い」と評されている。
「百獣」の名の通り、カイドウ以下同海賊団所属の悪魔の実の能力者のほとんどが、“動物系”で占められているのが大きな特徴。
ファンシーながらもトリッキーな能力や搦手・柔軟な対応力が持ち味な能力者を擁するビッグ・マム海賊団に対し、(SMILEを口にした者も含め)数百に及ぶ(一部超人系も含む)動物系の能力者の練度と作中随一と言っていい兵力を活かしての人海戦術・抜きんでた実力を持つ者が仕掛ける個人戦による制圧が最大の強みと見て取れる。
「実力」を第一とし、力さえあれば種族、出自、前歴、年齢を問わず昇進可能であるため、幹部には20代の者や女性も多く、一般的に差別対象である魚人も実力さえあれば尊敬の対象になる。また、政府からのお尋ね者や絶滅寸前まで迫害された日陰者達の受け皿としても機能していることから、そういった曰く付きも多い。
特に大看板と飛び六胞に属する人物は漏れなく古代種の能力者である事からも、層の厚さをバッチリと示す要因の一つになっている。
事実、飛び六胞に属する者の実力は多くの戦いや死線を潜り抜けたルフィでさえ本気で戦わなければいけないと再認識させ、ナミとウソップの二人掛かりでも不意に来た救援が無ければ、そのまま殺されていた可能性が非常に高かった。
逆に実の能力に頼りすぎる者、覇気や基礎の鍛錬をせずに能力のみで成り上がりを画策する者、やる気を見せずその威光に寄生しようとする者は容赦無く切り捨てられる。
大看板の指揮下には動物系の人造悪魔の実「SMILE」を食して獣の力を得たギフターズ、ハズレのSMILEによって能力を得られず、悲しみや怒りの表情を失ったプレジャーズ、まだ何も口にせず獣の力を得るチャンスを待っているウェイターズという3つの戦闘部隊がついている。
また、鬼ヶ島内部にはメアリーズと呼ばれる偵察部隊がいる。
下剋上が可能であり、大看板の挑戦権で今の大看板を倒せばその地位を得られたり、飛び六胞でも一人が減れば代わりの真打で補充される。
その点から幹部格がほぼ固定化されている他の海賊団と違い、百獣海賊団はまさしく“強さ”次第ではいくらでも地位を上げれる弱肉強食を謳う“完全実力主義”という点が大きな特徴である。
その為、ある程度力のあるギフターズ以上の構成員は更なる地位向上を狙い手柄の獲得に意欲的であり実力を磨いていき、その向上欲が百獣海賊団の力ともいえる。
そのせいか上と下の風通しがよく、上司を様付けではなく、割とフランクにさん付けで呼ぶ構成員が多い。実力者であれば最高幹部にすら野次や暴言を吐いたりしてもそれほど咎められない。また実力主義である関係上、悪魔の実を勝手に盗んで食べても結果が伴えば許されるなど非常に寛容。
一方で大看板達は常に下剋上を狙っている飛び六砲とは確執がある関係性であり、互いに堂々と「大看板が消えたら次は誰に」といった発言や「気に食わない奴が居るのでそいつを消す」と喋るなど同じ百獣海賊団の中でも権力争いが激しい。
有事に成り上がりを提示されても「ギフターズでなければ望み薄」としてやる気を見せないプレジャーズ・ウェイターズもいるという点は足を引っ張り合うデメリットを持つという点も描写されている。これも実力主義が浸透している組織であるが故の弊害とも言える。
こうした大所帯なだけあって、一般戦闘員から幹部クラスまで他の四皇の海賊団と比べてタイプの違う美男美女が多く、アニメでは鬼ヶ島討ち入り時に可愛い子が多く出たこともあり、読者にはヴィジュアル面も評価されている。
組織構成
総督(船長)
カイドウ (百獣のカイドウ)
声 - 玄田哲章
- 百獣海賊団総督。元四皇の一人。元ロックス海賊団見習い。
- 懸賞金46億1110万ベリー。
- ウオウオの実モデル“青龍”(動物系幻獣種)の能力者。
- 陸海空、生きとし生ける全ての物達の中で「最強の生物」と呼ばれる大海賊。
- ワノ国では「国を守る明王」とされる存在。
大看板
百獣海賊団の最高幹部。カイドウの腹心とされる3人の懐刀。
“災害”と称される程の実力と残虐性を有し、懸賞金が10億ベリーを超える怪物達。
全員、種族が違い純粋な人間は1人もいない。
キング (火災のキング)
声 - 田村真
- 百獣海賊団大看板。“災害”の一人。
- 懸賞金13億9000万ベリー。
- リュウリュウの実モデル“プテラノドン”(動物系古代種)の能力者。
- 百獣海賊団を結成する以前の最古参のメンバーであり、長年カイドウの右腕を務めてきた実力者。
- 様々な種族が生活する「万国」にも存在しない超希少種族ルナーリア族の生き残り。
- “火災”の異名が示す通り、ルナーリア族特有の発火能力で敵を焼き殺す。
クイーン (疫災のクイーン)
声 - 高橋広樹
- 百獣海賊団大看板。“災害”の一人。
- 懸賞金13億2000万ベリー。
- リュウリュウの実モデル“ブラキオサウルス”(動物系古代種)の能力者。
- かつてヴィンスモーク・ジャッジと共に無法な研究チーム「MADS」に所属していた“絡繰人間(サイボーグ)”。「カラクリ武器」や「病原体」作りが趣味。
- ワノ国では囚人採掘場・製銑場のある「兎丼」を仕切っている。
ジャック (旱害のジャック)
声 - 乃村健次
- 百獣海賊団大看板。“災害”の一人。マンモス号船長。
- 懸賞金10億ベリー。
- ゾウゾウの実モデル“マンモス”(動物系古代種)の能力者。
- タマカイの魚人。
- キングとクイーンの弟分。
- ワノ国では「九里」の元締めを務めている。
真打ち
百獣海賊団の幹部クラスたる実力者。
飛び六胞
数いる真打ちの中でも最強と呼ばれる6人の猛者。最悪の世代や王下七武海クラスに匹敵する程の実力者達。
声 - 青山穣
- 百獣海賊団“飛び六胞”。
- 懸賞金2億9000万ベリー。
- リュウリュウの実モデル“スピノサウルス”(動物系古代種)の能力者。
- “飛び六胞”最年少の男性。百獣海賊団の生え抜き。
声 - 黒沢ともよ
- 百獣海賊団“飛び六胞”。
- 懸賞金4億ベリー。
- リュウリュウの実モデル“パキケファロサウルス”(動物系古代種)の能力者。
- ページワンの姉。口の悪いブラコン。
- 元海賊であった父の死亡後、父と因縁のあったカイドウに姉弟揃って引き取られる。カイドウの持っていた2つの悪魔の実を盗み出し、ページワンと共に能力者となり、飛び六胞に登りつめた。
フーズ・フー (飛沫のフー)
声 - 野島裕史
- 百獣海賊団“飛び六胞”。元フーズ・フー海賊団船長。
- 懸賞金5億4600万ベリー。
- ネコネコの実モデル“サーベルタイガー”(動物系古代種)の能力者。
- 元CP9でジャブラと同世代。12年前、任務失敗により投獄されるが脱獄し、海賊団の船長として活動後、百獣海賊団に加入した。
声 - 小林ゆう
- 百獣海賊団“飛び六胞”。
- 懸賞金4億8000万ベリー。
- クモクモの実モデル“ロサミガレ・グラウボゲリィ”(動物系古代種)の能力者。
- ワノ国出身。鬼ヶ島で遊廓を運営している。
ササキ (盛っ切りのササキ)
声 - ボルケーノ太田
- 百獣海賊団“飛び六胞”。元ササキ海賊団船長。
- 懸賞金4億7200万ベリー。
- リュウリュウの実モデル“トリケラトプス”(動物系古代種)の能力者。
- テングハギの魚人。
- 鉄壁と謳われる百獣海賊団“装甲部隊”の指揮を執る。
声 - 竹本英史
- 海軍本部機密特殊部隊「SWORD」隊長。元海軍本部少将。元百獣海賊団“飛び六胞”。
- 懸賞金2億2200万ベリー。
- リュウリュウの実モデル“アロサウルス”(動物系古代種)の能力者。
- スパイ活動のため、ドレーク海賊団船長として名を上げ、最悪の世代の一人に数えられる。
- ワノ国へ単独潜入し飛び六胞の地位を得るが、トラファルガー・ローの逃亡を手助けしたことで立場を追われ百獣海賊団を離脱。正体を隠したまま、忍者海賊ミンク侍同盟と共闘する。
その他の真打ち
声 - 小西克幸
- 百獣海賊団“ギフターズ真打ち”。ジャックの部下。
- 羊のSMILEの能力者。真打の中でも高い地位にある。
（画像中央）
声 - 雨蘭咲木子
- 百獣海賊団“真打ち”。
- ジャックおよびシープスヘッドの部下。
- 彼女も真打ちである事が判明し、真打ちの中でも多くの序列が存在することがわかった。
バジル・ホーキンス (魔術師)
声 - 宗矢樹頼
- 百獣海賊団“真打ち”。ホーキンス海賊団船長。最悪の世代の一人。
- 懸賞金3億2000万ベリー。
- ワラワラの実(超人系)の能力者。
- キッド海賊団・オンエア海賊団と海賊同盟を結成するが、突如現れたカイドウにより同盟が崩壊。占いの結果に従い傘下入りし、実力を認められ真打ちとなる。
声 - 小山剛志
- 百獣海賊団“真打ち”。ワノ国九里「博羅町」のボス。
- ライオンのSMILEの能力者。
声 - 佐藤聡美
- 百獣海賊団“真打ち”。
- 馬のSMILEの能力者。
声 - 赤城進
- 百獣海賊団“真打ち”。兎丼にある囚人採掘場及び武器工場の看守長。
- ゾウのSMILEの能力者。
- 囚人採掘場にいる真打ちの中でもワンランク高い地位にいるらしく、同じ真打ちであるダイフゴーからは様付けで呼ばれている。
声 - 山口太郎
- 百獣海賊団“真打ち”。囚人採掘場及の副看守長。
- カバのSMILEの能力者。
声 - 庄司宇芽香
- 百獣海賊団“真打ち”。囚人採掘場の副看守長。
- 猿のSMILEの能力者。
声 - 中根徹
- 百獣海賊団“真打ち”。囚人採掘場の副看守長。
- サソリのSMILEの能力者。
声 - 白石涼子
声 - 間島康弘
- 百獣海賊団 “真打ち”。
- ゴリラのSMILEの能力者。
- 左手からゴリラの上半身が生えている。ブスゴリラではない。
声 - 竹内良太
- 百獣海賊団 “真打ち”。
- キリンのSMILEの能力者。
- 背中からキリンの体が生えている。
声 - 天﨑滉平
- 百獣海賊団 “真打ち”。
- ニワトリのSMILEの能力者。
- 体の後ろからニワトリが生えている。
声 - 関根有咲
- 百獣海賊団 “真打ち”。
- ゴリラのSMILEの能力者。こちらはゴリラが背中に宿ってる。
声 - 橋詰知久
- 百獣海賊団 “真打ち”。
- ガラガラヘビのSMILEの能力者。
ナンバーズ
全員が巨大な鬼のような姿をしている。しばらくワノ国を離れていたようだが、「鬼ヶ島のナンバーズ」と呼ばれており普段はカイドウと共に鬼ヶ島を拠点にしている模様。キングとクイーンの会話から大看板の指揮ではなく独自に動いているらしく、アプーが奏でる音楽によって誘導・使役されている様子。
知性は低く、人間性を感じさせない動物のような反応を示しており、人語を話さないがアプーの言うことは理解できる。酒癖も悪い為、クイーンからは同席したくないと嫌われている。そういった理由もあってか、作中では飛び六砲にはなれないと言われている。ナンバーズとだけあって全員に数字のつく名前がある。
その正体は、世界政府が長年行っていた「人の巨大化」研究の際にパンクハザードで作り出された古代巨人族の失敗作であり、カイドウが買い取ったもの。
巨人族を超える巨体や、人語を話さないのは実験の影響と思われる。
20年以上前から百獣海賊団にいる。
全部で10名おり、アプー曰く「10人でいくつもの村を破壊してきた」とのこと。恐らくワノ国国内の村のことだと思われる。(10人乗っても大丈夫な船があれば別だが)
◯鬼と名前につく者とつかない者で、容姿がかなり異なる。つかない者の方は大きいだけで人間に近いフォルムだが、鬼とつく者はまさに鬼のような異形であり、肌の色も色とりどりである。
声 - 阿座上洋平
ナンバーズ1番。笑い声は「イビビビビ」
アプーの配下。曲がった髭を生やした大男。
ナンバーズにしては珍しく、お猪口で落ち着いて酒を嗜んでいるような描写がある。
ドレークやアプー達と共にCP‐0と戦うも、ドレークと三鬼が返り討ちにされた為アプーと共に逃走した。
討ち入り後もアプーと共に行動している。デカい図体の割に普通に熱さには弱く、火を恐れている。
二牙(フーガ)
声 - 近藤孝行
ナンバーズ2番。笑い声は「フガガガガ」
アプーに付き従っている。
クッキングパパのような顎の形をした大男。
馬のSMILEの能力者で、下半身が馬になっているケンタウロスのような姿であり、異形具合でいうとナンバーズ随一。その脚と巨体で繰り出される突進は鉄の扉を砕くほど強力。
「Road To Laugh Tale Vol.4」や103巻SBSによると、SMILEをつまみ食いしてカイドウに怒られて牢屋に入れられた上、仲間たちに一生そのままとなった足をバカにされて落ち込んでいたときに、足を褒められたのをきっかけにヤマトと仲良くなった。
その為ヤマトに懐いており、鬼ヶ島の爆発を防ぐ為一緒に協力した。
三鬼(ザンキ)
声 - 武田幸史
ナンバーズ3番。笑い声は「ザキキキキ」
アプーと共に現れた。おかめのような顔をした太った大男。腰に刀を差している。
ドレークやアプー達と共にCP‐0と戦うも、ドレーク共々返り討ちにされた。
四鬼(ジャキ)
声 - 増谷康紀
ナンバーズ4番。ピンク色の肌で、背が低めで太っている。
低いと言っても相対的なものであり、他のナンバーズと同様にデカい。フランキーからは「デカモグラ」と呼ばれている。
鋭いキバと角を持ち、鬼に近い見た目であり、右脇腹に『肆(旧漢数字の四)』と刺青が入っている。
「ジャキキキ」としか話さない。
ブラキオタンク5号を玩具のようにしていたが、フランキーの「ラディカルビーム」を顔面に受けて倒された。
五鬼(ゴーキ)
CV:声 - 高塚正也
ナンバーズ5番。背が高く棍棒を持ち歩いている。
左脇腹に『伍(旧漢数字の五)』と刺青が入っている。
長い首や背中全体に黒い毛が茂っており、同じく長いキバと角を持つ。緑色の肌を持つ。
「ゴキキキキ」としか話さない。
上階に向かおうとするルフィ達を妨害するが、ルフィの「ゴムゴムの猿王銃」を受けて十鬼共々倒された。
六鬼(ロッキ)
CV:声 - 蟹江俊介
ナンバーズ6番。オーバーオールを着た丸っこい中年男性の様な姿をしている。
額に『陸(旧漢数字の六)』と刺青が入っている。
不情髭を生やしており、鬼ヶ島の武器庫門番をやっている。
が、仕事しておらず居眠りしている。「ロキロキ」「ロロキー！」と鳴く。
武器はモーニングスター。
ヤマトに協力した二牙の突進攻撃によって武器庫の扉を破壊され取り押さえられた。
七鬼(ナンギ)
声 - 織田優成
ナンバーズ7番。緑色のパンチパーマで顔の輪郭全体が覆われており、まさに昔話に出てくるような「鬼」そのものの姿をしている。
同じく巨人族以上の巨体を持ち「ナギギギギ」と鳴く。
ジャック達と共にドクロドーム屋上で赤鞘九人男を迎え撃つが、月の獅子化したミンク族達に倒された。
八茶(ハッチャ)
声 - 宮崎寛務
ナンバーズ8番。丸いサングラスをかけ、頭に2本の角があるキノコの様な髪型の大男。「ハチャチャ！」と鳴く。黄色いコートに青色の髪が特徴で、左脇腹に『捌(旧漢数字の八)』の刺青が入っている。
六鬼と同じく武器はモーニングスター。
パンクハザード出身、誕生日は10月8日、188歳、身長6680㎝、血液型XF型、好物はウーロンハイ。
名前の由来はあばれはっちゃくと思われる。
鬼ヶ島の宴会場に現れたルフィ達に対し、酔った状態で攻撃を仕掛ける。赤鞘の侍の襲来後はフランキー将軍を追い掛け回し、城内で暴れ回るもヤマトの「鳴鏑」を受けて倒された。
九忍(クニュン)
声 - 高橋雛子
ナンバーズ9番。ナンバーズの紅一点。
おがっぱ頭に2本の角とゴーグルが付いたヘルメットを被っているビキニ姿の女で左胸部分に『玖(旧漢数字の九)』が描かれている。「くにゅにゅにゅ」と鳴く。
名前の由来は「くのいち」か。
ブラックマリアの幻霧でハグワール・D・サウロに化けていたが、ロビンには見破られた挙句、ブラックマリア撃破後にブルックの「フラーズダルム"管弦楽(オーケストラ)"」で倒された。
十鬼(ジューキ)
声 - 服巻浩司
ナンバーズ10番。トカゲの様な顔つきで、左右に分かれた2本の黒い角が生えた大男。肌が紫色。
左わき腹に『拾(旧漢数字の十)』の刺青が入っており、「ジュキキキキ」と鳴く。
ドレークの「X狩場(カリバー)」で五鬼共々倒された。
ギフターズ(与えられた者達)
多くの場合、頭に黒い二本の角の装飾があるのが特徴。
SMILEを食した戦闘員集団であり、体の一部を動物のそれに変化させ(腕が角になる、腕がオオカミの頭になるなど)、通常の動物系悪魔の実とも異なる異形の姿になることが可能。
真打も含めた集団ならフランキー将軍を押さえ付け、ゾロやキラー達でさえ正面突破が難航し手こずる程である。
シーザー・クラウンの作ったSADがSMILEの原料となったため、不完全な人造悪魔の実であるのか、モモの助や本物の動物系悪魔の実とも違い、獣型になることは出来ないようで、場合によっては意思を持った動物の頭部と共存することとなる。
最終的に船員全員を強化する予定であったが、SMILEの供給元であるドフラミンゴの失脚によって頓挫し、これ以上の増員は見込めなくなってしまった。
声 - 北島淳司
- コウモリのSMILEの能力者。スーパーヒーローではない。
- 人獣型のような姿で飛行が可能であり、人間の6倍の聴力に加え、弓矢の達人。
- 覇気を使ってルフィの拳を受ける等、体力の面でも優れる。
- ルフィがオロチ献上用の水を強奪してきた際、ガゼルマンとスネークマン諸共巨大な桶の下敷きにされてしまった。
声 - 増谷康紀
- ガゼルのSMILEの能力者。キン肉マンⅡ世のキャラクターではない（ただし中の人は同じ）。
- 「韋駄天」を自称するホールデムの部下。
- 時速200kmでの走行が可能だが、能力頼りで体力がないために息切れを起こしやすい。（詳細は『余談』）
- 蛇のSMILEの能力者。ヘソから蛇が首を伸ばしているのが特徴。
- 検索してもルフィのギア4形態の「スネイクマン」と名前が被る為、探すのは困難だったりする。作品投稿の際にはスネイクマンとスネークマンを使い分けて投稿されたし。
声 - 菊池正美
- ねずみのSMILEの能力者。
声 - 大西健晴
- 囚人採掘場の看守。
- アルパカのSMILEの能力者。
- 臭い唾を吹きかけながら罵倒するのが楽しみとしているクズ。文字通り「虎の威を借るアルパカ」であり、「口先だけ」の奴である。
- 戦いでもヒョウじいの覇気を込めた拳一発で倒れる程度。
声 - 沼田祐介
- 囚人採掘場の看守。海楼石の鍵番でもある。
- 原作にも登場するが、名前が判明したのはアニメ。カニのSMILEの能力者。
- カニなので横歩きしか出来ず、雷ぞうの忍法の前ではなす術が無かった。雷ぞうは「不殺」をモットーとしていた為、命は取られなかったが。
- その後ソリティアから鍵番をクビにされた。そりゃそうだ。
声 - 高階俊嗣
- アルマジロのSMILEの能力者。
- 海楼石の銃弾で相手を狙撃する事を得意とする。
- ウサギのSMILEの能力者。
声 - 宮崎寛務
- ダチョウのSMILEの能力者。
声 - 魚健
- 熊のSMILEの能力者。
- アニメオリジナルキャラクターで934話に登場。
声 - 上田瞳
- カマキリのSMILEの能力者。
声 - 小松由佳
- 蛇のSMILEの能力者。
- シシバナヘビのSMILEの能力者。
声 - 石橋桃
- 白蛇のSMILEの能力者。
声 - 鶴田真希
- ワニのSMILEの能力者。
- メアリーズ。
- パグのSMILEの能力者。体がパグになっている。体が車輪を回り火を起こす。
この他、モブ戦闘員には牛、蝶、猛禽類、カブトムシ、装甲部隊にいるクワガタ男、芋虫、カエル、ゴリラ、キリン、犬、パンダ、豚などのSMILEも登場した。
プレジャーズ(笑う者達)
- ハズレのSMILEを食したため、獣の力を得ることが出来なかった戦士達。副作用でカナヅチになった上、怒りや悲しみの表情を失い、笑うことしかできない。
SMILEの副作用なく能力を得る確率は約10％であるため、単純計算で約4500人は在籍しているが、雷ぞうの言から察するに戦力外の雑兵として扱われているらしい。
もっとも事情を知らない相手からすれば「どんな状況でも笑いながら押し寄せる異様な軍勢」と見られ、心理戦では有利になる（現に交戦したミンク族が動揺している）。
ウェイターズ(待つ者達)
- まだSMILEを口にせず、獣の力を得るチャンスを待っている戦士達。
ドフラミンゴが倒されたことによりSMILEが入手不可になったため、永遠のウェイターズとなってしまった。
メアリーズ
声 - 高橋花林
- 偵察部隊。絡繰動物(サイボーグ)と人間の混合部隊である。
目のような模様が描かれた障子紙を顔に貼っており、視聴覚を共有できる。
名前の由来は「壁に耳あり障子に目あり(メアリー)」だろう。
その他・傘下の海賊
スクラッチメン・アプー (海鳴り)
- 百獣海賊団情報屋。オンエア海賊団船長。最悪の世代の一人。
- 懸賞金3億5000万ベリー。
- オトオトの実(超人系)の能力者。
- 手長族。
- キッド海賊団・ホーキンス海賊団と共に海賊同盟を結成。“赤髪のシャンクス”を標的としていたが、実際にはそれ以前より情報屋としてカイドウの傘下に入っており、その動向を逐一報告していた。
- ナンバーズの調教師も兼ねており、彼らを引き連れていくつもの街を壊滅させてきた。
- 新世界にあるカイドウお気に入りの冬島の守備を任されていた海賊。
関係者
- 「光月おでん」を自称するカイドウの実の娘。
- イヌイヌの実モデル“大口真神”(動物系幻獣種)の能力者。
- 20年前に目撃した光月おでんの生き様に感銘を受け、九里で拾ったおでんの航海日誌を聖書(バイブル)としている。
- 出国を認めないカイドウによって海楼石の手錠をかけられ、長年ワノ国に縛り付けられていた。
- 海賊団内では本人の意向を尊重し「坊ちゃま」と呼ばれる。
取引相手
ドンキホーテ・ドフラミンゴ (天夜叉 / ジョーカー)
協力者
狂死郎 (居眠り狂死郎)
- ヤクザ。
- 狂死郎一家親分で黒炭家御用達の両替屋。
余談
- モチーフ
カイドウの角や構成員に角の装飾があることやその拠点の形、敵対者がモモの助であることから、モチーフの一つは鬼ヶ島の鬼達であることが窺える。
また、強大な力を持った侵略者で「開国」などのキーワードなどから現実の江戸時代末期の欧米列強のような立ち位置になっている一方、日本人やそれ以外の人々からなる多国籍の集団がアジアなど略奪や人身売買、密貿易など様々な地域で暴れまわり時には国をも滅ぶ要因にもなった倭寇やそれ以外で日本で活動した海賊を意識している面も見られる。
（なおSBSにおいて尾田氏が読者の質問で倭寇について触れており「国により呼び名が違うが（全部）アレ海賊」「日本にも海賊がいっぱいいた」と回答している）
- トランプ
ドンキホーテ海賊団と同じく、トランプにまつわる名前が多いのが特徴。
トランプのスートなどを由来としていたドンキホーテ海賊団に対し、こちらは大看板とナンバーズで1～10の数札とジャック～キングの絵札を由来としている。
また、主にトランプを用いたゲーム名が真打以上の有力な部下の名前になっている事が多い。
百獣海賊団とドンキホーテ海賊団の二者にはSMILEを通した取引関係があり、なおかつその対象が自分か世界かという違いはあれど、ある種の破滅願望を持つ両者であることから、構成員のネーミングにも関連性を持たせたものと思われる。
なお、ドンキホーテ海賊団の方はコラソンが何度か襲名されているなど、ドフラミンゴが意図してスートに由来する名を与えていることが窺えるが、百獣海賊団に関してはやや不透明である。現在のところキングに関しては本名が別にあることがわかっているが、他のメンバーに関しては通称であるとは考えられるものの明示されたことはなく、まして入れ替えの際に襲名されるものであるかもわかっていない。
以下、由来と思われるトランプゲームの名称。
ページワン：ページワン
うるティ：ウルティ
フーズ・フー：フーズ・フー
ブラックマリア：ハーツ（別名の一つが「ブラックマリア」）
ササキ：44A（北朝鮮で遊ばれるゲーム。ハングルで読むと「ササキ」となる）
ジンラミー：ジン・ラミー
バオファン：保皇（中国のゲームでありこれでバオファンと読む）
ブリスコラ：ブリスコラ（ブスゴリラでもなければブリスゴラでもない点に注意）
ハムレット：ハムレット
フォートリックス：フォートリックス
アイアンボーイ・スコッチ：スコッチホイスト
X・ドレークは、ディエスがスペイン語の10であることを考えると「10（テン）」というトランプゲームが存在している。
バジル・ホーキンスはタロットカードを使うが、トランプは元々タロットの小アルカナから派生したものである。トランプも占いによく使われる。
アプーの名はトランプゲームとは何の関係もないが、彼はDJである。イニシャルがDJとなるトランプも存在する。
ちなみにカイドウ役の玄田哲章氏は映画「ねじまき島の冒険」においてトランプ海賊団の船長ベアキングを担当したこともある。
- 幼少期
103巻SBSにて大看板と飛び六胞のメンバーの幼少期の姿が公開された（既に公開されているドレークと、後に幼少期が公開されるネタバレを回避する為かカイドウは除外されている）。
槍を持っている姿が見られる。
この頃から化学実験が好きで有る事や、丸々とした体つきは共通している。
趣味の草刈りをしている姿が描かれている。
うるティが釘バットを持って弟を虐めた相手に報復するシーンが描かれている。また、ページワンはこの頃はマスクをしていなかった。
後のCP9となる為の修行をしているシーンが描かれている。
クモが好きで、糸で遊んでいるシーンが見られる。また、背中には琵琶を背負っている。
ダンボールの剣を持っており、この頃から海賊に憧れていた事が窺える。服装は現在の物とは色違いとなっている。
ワノ国編での顛末
年に一度の宴「金色神楽」にオロチ傘下の侍と忍部隊含めた3万人で盛大に盛り上がる中、カイドウは「ワンピースを獲得する」目的でビッグマムとの同盟と、拠点を花の都に移して都の住民を奴隷にして武器工場を増設する『新鬼ヶ島計画』を発表。
花の都にも手を出す決定に異を唱えたオロチを処刑し、オロチ傘下の連中もカイドウの傘下に入る。
そんな中にカイドウを討ち取りに来た鬼ヶ島討ち入り連合軍との総力戦が勃発。
当初は三万VS五千の戦力差に加えて、ビッグマムも居たため連合軍を圧倒していたが……
・実の父カイドウを嫌っていたヤマト、ローを救助がバレたドレークがルフィ達の味方に就く
・国外からマルコやイゾウなどの元白ひげ海賊団のメンバーが連合軍に加勢
・ウイルス兵器で平然と味方にも被害を出し上「ゴミクズ」と吐き捨てたクイーンの横暴と、そんな彼らを助けたチョッパーの優しさに報いろうと裏切ったライブフロアのウェイターズとプレジャーズ
……等々と徐々に戦力差が縮まる。
更に麦わらの一味や赤鞘達による連合軍の活躍で飛び六胞、大看板、同盟を組んだビッグマムは倒され、カイドウはルフィと三度にわたる壮絶な死闘の末、ゴムゴムの実の真の能力であるニカ（ギア5）の覚醒が決定打となり打ち倒されてしまった。これにより百獣海賊団は壊滅。
キングやクイーン、真打ちなどの旧幹部陣営は捕縛され兎丼の囚人強制労働所跡地に収監されたが、海軍大将アラマキの襲撃にあい全員が彼の能力で再起不能になった。
それ以外の残党はカイドウの実子であるヤマトにまとめられ、ワノ国の戦力となった。
もう1つの敗因
上記の通り戦力の差を埋めるのに成功し、百獣海賊団に勝利した連合軍だが、最近になり読者の間から「百獣海賊団の敗因は、幹部陣営のほぼ全員が戦力の審美眼の持っていなかったからではないか？」 と見られるようになった。
クイーンが見せたウェイターズとプレジャーズへの横暴は元より、更にカイドウが飛び六胞に対し放った「大看板への指名制付きの挑戦状」も、ワノ国編終了後の戦力で見直すと……
- 大看板共通＝動物系 古代種由来の圧倒的なタフネス
であるのに対し、飛び六胞は同じ動物系 古代種であるだけ 。
更に個々になると
- フーズ・フー＝余計な発言が地雷となって敗北
- ササキ＝「親友」と呼ぶ相手の本性を見抜けなかった
- ブラックマリア＝劣勢下でメンタルが不安定になるや逆転負けする醜態を晒す
- うるティ＝ページワンをとにかく過度に評価しがち
……等々、現大看板から下克上できる実力・胆力があるのか疑わしい節が多々ある。
にも関わらず、カイドウは上記の発言をした上、当の飛び六胞のほぼ全員が満更でもない態度を見せており、この実状から「百獣海賊団の敗北は免れなかった」との意見が占めるようになった。
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最悪の世代：百獣海賊団の船員には幹部には最悪の世代が多い。
