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チェレーザの編集履歴

2021-11-03 14:00:19 バージョン

チェレーザ

ちぇれーざ

『ウルトラマンR/B』前半期(第1話~第16話)における敵キャラクター。

ウルトラマン。それは正義を愛し悪と闘う、この地球を守る唯一無二の存在。


絶望の中、人々の祈りの声が聞こえる。


求めている。負けても尚立ち上がる完全無欠のヒーローを。


「その存在こそ私、愛染マコトだ。全世界待望!ウルトラマン伝説が、幕を開けるのだ~!!!」


データ

別名憑依生命体
身長不明
体重不明
出身地宇宙のどこか

演:深水元基

CV:大谷美紀(幼体)


概要

ウルトラマンR/B』第8話にて存在が発覚した地球外生命体

劇中では紫色のガス状の生命体として描かれていた。これが本来の姿なのかは当初わかっていなかったが、第16話でガス状の寄生型知的生命体だったことが明確に判明した。


本編開始より15年前に愛染マコトに憑依して肉体の主導権を奪い、AZジャイロ怪獣クリスタルによって怪獣達を召喚し暴れさせていた、一連の事件の真の黒幕 で、16話の退場まで器として利用していたマコトの体に閉じ込められていたらしい(ウルトラシリーズにおけるある種の王道ではある)。


その目的は光の力を我が物とする為に、妖奇星(あやかほし)が落下し、力を消耗したロッソブルがルーブクリスタルとなって散らばった地球にて、ウルトラマンオーブの力を手に入れること。そして、その力を使って自分がヒーローとなることである。


ただ、ヒーローになるといっても、表面上のかっこよさに拘るだけで正義感や使命感は一切持っておらず、そのためになら自作自演も平然と行ったり、周囲にどれだけの被害が出ようと気にも留めない。カツミは「街はお前の実験場じゃない」と非難したが、やっていることは実験よりなおタチの悪い、街全体を巻き込んだ「ごっこ遊び」とでも言うべきものである(詳しくは後述)。

故に守りたいもの等は一切持っておらず、そのことについて湊イサミから「哀れだな」と吐き捨てられても尚「(そう言っておきながら負けた)君達こそ哀れだ」と開き直っていた。

また、自分がヒーローになるための「AZ計画」なる物も目論んでいた。


目的やそのやり方を見れば自らの力を悪用しようとする悪者と捉えてもよさそうなものだが、敵であったとしても約束はしっかり守ろうとしたり、湊兄弟に対してもウルトラマンとして失格だとした一方でわざわざそれに代わる新たな再就職先を見つけてきて斡旋しようとする等、妙に律儀な部分もある(しかしこの行為も湊兄弟に役割を与えて邪魔が入らないよう遠ざけようとしているようにも見える。カツミの場合は野球を関係を勧めていた方がより配慮していると言えるが、それをチェレーザが把握できる状況であったかどうかは不明である)。

ウルトラマンとはどうあるべきかという事にも並々ならぬ拘りを持っており、一連の言動を踏まえると、理想のヒーロー像を仕事人間や孤高の風来坊のように捉えている節がある惑星O-50の現状を踏まえると、あながち間違っているとは言えないのだから恐ろしい)。

その一方で自作自演無しで怪獣に真っ向から挑もうとしない等、自分の想定やコントロールが及ばない状態をなるべく避けようとする臆病な面も覗かせており、この点では手探り状態であってもウルトラマンとして多くの強敵怪獣に挑んでいった湊兄弟に遅れを取っている。


一方、湊ウシオが作った珍妙なTシャツを大量購入し、本気で気に入って着用したり、勢いで物に八つ当たりしてもすぐに後悔して大慌てする等、コミカルな部分もある(この辺りのエピソードは愛染の記事を参照)。

根っからの悪人ではない、というより精神年齢自体が子供っぽい所があり、社長室でこっそりオーブになり切ってヒーローごっこに興じていた(ちなみに声真似は妙ちきりんにうまい)。


そして第14話の回想シーンにて、幼少期にどこかの惑星でオーブ本人と邂逅していたことが判明。彼がこれ程までにウルトラマンに憧れるのは、オーブの勇姿を目の当たりにした事で、将来は自分もウルトラマンになることを誓った事が理由だったのだ。

出会った時期は不明だが、回想においてオーブオリジンの姿でオーブスプリームカリバーを放っていたのを考えると、エレメントの回収は終了しており、オーブリングを手に入れている可能性が高い。更にその直後に見せたオーブごっこのシーンが当時の再現だとすると、スペシウムゼペリオンへの変身、オーブカリバーの召喚も行っているため、TV本編後のオーブの可能性もある。オーブは元々全10部のストーリーで成り立っている扱いになっているため、エピソード10構想のうち、チェレーザと遭遇したのは9や10に該当する時期なのかもしれない。

その後、大人になるにつれてその憧れが徐々に歪んだ方向へと向かってしまったことで現在の人格が形成されてしまったと思われる。

その結果、カツミとイサミの反面教師となって二人のウルトラマンとしての使命と自覚が強まっていったのは何とも悲しいものである。


劇中での活躍

第1話~第7話

偶然力を手に入れたにも拘らずヒーローとして世間から称賛されているカツミとイサミ兄弟が気に入らず、これを排除すべく怪獣クリスタルで召喚した怪獣たちを2人に差し向ける一方で、様々なお約束シチュエーションを演出して彼らが本当にウルトラ戦士(ヒーロー)に相応しいかどうかを試していた。


第8話「世界中がオレを待っている」

ウルトラマンオーブダーク

自身の理想のウルトラマン像とはあまりにもかけ離れていた2人にとうとう堪忍袋の緒が切れ、それまでに拉致していたとある人物と雰囲気や風貌の似た人々の脳波エネルギーを、独自に開発したと思われる装置を使って無理やり吸い取り、オーブオリジンクリスタルを覚醒させる。

なお、集められた人々の安否は不明。直前にダーリンが「これ以上出力を上げると被験者が危険」という旨の発言をしていたため、死亡ないし何らかの後遺症が残っている可能性が高い。


その後、シャツの納品という名目でカツミとイサミを誘き出し、いきなり兄弟のヒーローとしての行動を細かく採点したウルトラ通信簿を渡した上で、「君たちはウルトラマンとして落第点」「ウルトラマンとして相応しくない」と罵倒してウルトラマンオーブダークノワールブラックシュバルツへと変身。

今までたまりにたまった怒りを晴らすように、「最近のウルトラマンはべらべら喋りすぎだ、神秘性がなくなる」メタ発言気味な暴言を吐き散らしながら自身は兄弟の欠点を戦闘中にまくし立てたりコマ姐を巻き込んだことを非難されても無視して半ば押し付けのような主張を続け、なりふり構わず2人を徹底的に痛めつけた。


第9話「ウルトラマンの名のもとに」

墜落しそうだった飛行機を助けたり、飛んで行ってしまった風船を取ってあげたりなど、突如ヒーロー活動にいそしむようになったが、全ては自作自演、自身をヒーローと認識させる為のマッチポンプ行為であり、しかもそのことを「皆が欲しているヒーローを演じただけ」と開き直って全く悪びれる様子を見せなかった為、湊兄弟の逆鱗に触れ、新たな力を得た彼らとのリベンジマッチの末に敗北。オーブリングNEOを奪われてしまった。

見下していた彼らに手ひどくやられて激怒するチェレーザであったが、偶然ホロボロスのクリスタルを見つけると、何かまた良からぬ事を思いついたような不敵な薄ら笑いを浮かべたところで、その回は締めくくられた。


第10話「湊家の休日」

最終試験と称し、ホロボロスを兄弟に差し向けた。そしてバトルの中で彼らの行動を逐一採点。しかし相変わらずその内容は「いきなり必殺技を使ってはならない」「必殺技の後も油断してはならない」というメタメタしいものばかりで、「家族を守って負けるのは本末転倒」とヒーローとしての上辺のみに拘ってその本質をガン無視した独善的なものばかりだった

そして戦いの末に彼らが敗北するとオーブリングNEOを奪還し、オーブダークに変身。ホロボロスの前に立ち塞がる(奪還から変身までの間には逃げ惑う人々とは逆方向に歩く姿が映し出され、さらには彼の心の声がモノローグの如く字幕として表示されるという演出がなされた)。

また、満身創痍の兄弟に対し、去り際に「あばよ!」と言ったり、カーテンの中に隠れて変身したりする等、『オーブ』のパロディをこれでもかとぶっこんでいた。


第11話「アイゼン狂騒曲」

「互角からの劣勢、そこからの必殺技でトドメ」というお約束の元にホロボロスと戦い討伐する(というか電源を落とした自前の敵役のハリボテに大技をぶち当てて破壊したようなものである)。兄弟が倒せなかった怪獣を倒したことで市民からの支持を確たるものとした。

後日、ノリノリで台本(ご丁寧にも本家のタイトルロゴをパクったそれが描かれている)まで用意し、今度は第三話と称してベゼルブを召喚し倒そうとするが、乱入した兄弟に横取り(?)される形で撃破されて激昂し、彼らをニセウルトラマン呼ばわりして倒そうとするが、美剣サキに召喚され強化ホロボロスの登場に大いに驚かされる事となる(ホロボロスとの戦闘の際、クリスタルを回収する担当のダーリンを戦闘を中継する係にまわしていたため、そのまま回収し忘れた可能性がある)。


第12話「俺たちの守るべきもの」

意気揚々とホロボロスに向かっていくが、割とあっさり倒されてしまった(しかもインナースペース内にて両目と口から光を放つという物凄い表情になった)上、その拍子にオーブリングNEOを紛失してしまう。その後、社長椅子の上で全身を包帯でぐるぐる巻きになった情けない姿(かなりの重傷だったらしくほとんど動けていなかった)を晒したが全く懲りておらず、兄弟を「もどき」呼ばわりしてまたも活躍を取られた事を悔しがっていた所で、看護師に扮したサキと接触する。自分が最終試験で差し向けたものよりも強いホロボロスを倒しているにも関わらず未練タラッタラである


第14話「お前は誰だ」

ケガが回復し、グビラを召喚して暴れさせるが、ジャイロがホロボロス戦で故障してしまった為に途中で勝手にクリスタルに戻ってしまう。頼みの綱を失い、それでも何とかしてオーブリングNEOを奪い返そうと考えるが、それをサキに付け込まれ、彼女の正体について不審がりながらもサキが使用する「本物のジャイロ」を借りてグルジオキングに変身。湧き上がる力に興奮しつつ、圧倒的なパワーで兄弟に勝利。しかし、ジャイロの効果で強大な力に飲み込まれ、暴走してしまい、ロッソとブルの力を試すために利用される事となってしまった。しかもこの戦いの裏で、ダーリンがサキに奪われてしまい、ほぼ唯一の絶対的な味方すら失ってしまっている。


第15話「まとうは極」

アイゼンテックの対怪獣拘束システムで一度沈黙するが、程なくして活動を再開。最初は前回同様に兄弟を圧倒するが、彼らが土壇場で手に入れた新たな姿と力の前に敗北。それ以降、行方不明となる。


第16話「この瞬間が絆」

冒頭にてボロボロの姿でサキの元を訪れる。そこでようやく彼女に利用されていることを悟るが時すでに遅し。彼女の手によって念力で器としていた愛染の体から切り離された上で社長室の壁に仕込まれていた超強力空気清浄機に吸い込まれ、「これで終わりかぁ~!俺のAZ計画が無駄になるぅ~!」と無念の言葉を遺し、空気清浄機で何処かの異世界へ飲み込まれた。

残された本物の愛染はチェレーザに憑依されていた間の記憶を一部受け継いでいたようだが、社長職を続けることなくアイゼンテックを辞任し綾香市から姿を消した。

歪んだ手段で憧れのウルトラマンになろうとして、それに倒されるべき怪獣の力に歓喜しながら呑まれていった末敗北し始末されるというのは何とも皮肉な末路である。

なおこれを機にOP映像にも見られなくなった。


第17話以降は…

第19話では「AZ計画」の一環として地球防衛軍を創設しようとし、この過程でキングジョーを建造していた事が判明する。

しかしそのキングジョーはサキ暗殺を目的に解き放たれ、暴走してしまう事になる。

あれ?こういう展開どっかで…


サキやミオによると、彼もまた地球に接近しつつあるルーゴサイトの脅威に感づいていたらしく、美剣と同じくレイラインのエネルギーを使った迎撃作戦の準備を進めており、これこそが先の「AZ計画」の真相であったことが語られている。申し訳程度だが平和を願う心も残っていたと思われる。


そして最終回まで登場することはなく、その消息は明かされぬままとなった。

総じて見ると前半の黒幕ポジションでありながら物語の中核に関わっているキャラクターではなく、退場もあっさりしており、「半ば同類だったサキに本物の力を見せつけられ利用されつくした挙げ句、肉体どころか自らの牙城である会社まで奪われてしまう」「ルーゴサイトは湊家の力で倒される」「劇場版では悪のウルトラマン新たなウルトラ戦士との戦いが繰り広げられた」など、面目丸潰れな展開が続いていった。

自業自得の小悪党ではあるが、ちょうどオーブに憧れる過去が判明した矢先の出来事だったこともあり、視聴者からは「流石に可哀そう」「いなくなったらいなくなったで寂しい」「別の形で再登場できないか」「どうせ退場するなら改心させてあげてほしかった」など同情の声も多く上がっていた


ところが……


ウルトラマン ニュージェネレーションクロニクル

第19話・第20話にて愛染マコトとしてまさかの登場を果たす。

ブースカペガが『R/B』を鑑賞していたところにいきなりスクリーンの中から現れ、見たいものがあると言って自身が似たようなシチュエーションを作り出した回である『オーブ』15話「ネバー・セイ・ネバー」を上映させた。


前編の上映後は「ここで止めちゃダメだ!」「これじゃオーブが負け犬みたいじゃないか!」とうろたえ、続きの上映を催促しブースカとペガになだめられた。

続く後編の上映後はオーブがゼッパンドンとの戦いで闇の力を克服しオーブオリジンの力を取り戻したことを、自らのオーブごっこで再現しながら説明した


今回登場したのは、2人が19話で視聴していた映像から察するに『R/B』3話時点の彼と思われる。そのためか「ちょっとうざったいオーブファン」として描かれており、作中の悪事やオーブダークについては触れられなかった。

とはいえ、どうやって映画館に現れたのか、それもなぜ過去から未来へとやってきたのか、そもそも本当に愛染に憑依したチェレーザ本人なのかは不明である。また、宇宙の果てに飛ばされたはずの現在の彼がどうなったかは明かされなかった。


何らかの機会に語られるのか、それとも今後のウルトラシリーズにひょっこり帰ってくるのか、果たして……?


格言

正体判明以降に使った格言をこちらに列記する(太字は短冊に書いたもの)。

話数格言意味
第8話塵も積もればヤバくなるその程度の実力では自分には勝てない
第10話負け犬の歯ぎしりヒーローは遅れてやってくる
第11話一男蹴って また次男ロッソとブルに続けて蹴っ飛ばされる
第16話残念無念、柿八年積年の夢を打ち砕かれて悔しい
ジェネクロ第19話映画から出たマコトブースカ劇場のスクリーンから登場
ジェネクロ第19話善は急げ、愛染は急げ続きを早く見せろ
ジェネクロ第20話石の上にも三年、椅子の上には愛染椅子に座る愛染

言動について

その「新キャラには難癖をつけるくせに自分の推しキャラのためなら周りに迷惑をかけても気にしないばかりか、気に入ったキャラクターを上辺だけ知ったつもりで語る愛が暴走した迷惑なファン」のような様から、視聴者から「老害」「懐古厨」「イキリオタク」「一周してにわか」「(湊兄弟ではなくむしろ)視聴者にとっての反面教師」などと呼ばれており、公式からの一部ファンに対する苦言そのものという考察もある。

ある新聞のテレビ欄にて「その自作自演の行動には、大衆の評価を過大視するネット時代の価値観が反映されている」という評論が書かれた事も。


また、彼の指摘は近年どころか昭和生まれのウルトラマンほぼ全員にまで該当する。以下はその例。


  • 最近のウルトラマンはべらべら喋り過ぎだ、神秘性がなくなる→

一度でもウルトラシリーズを全話通して見た人ならご存じだろうが、ウルトラマンは昭和シリーズの時点で結構喋る。例を挙げれば

初登場時にべらべら喋ってた上、口が開く設定だった人

原作では割りと喋ってた人

毎回技名叫ぶ人

など。

常時喋る、あるいは戦闘中にも喋ると言う意味で言っているのであればまだ絞られるがそれでも少なくないし、そもそもがブーメラン発言である。モロボシ・ダンおゝとりゲンヒビノ・ミライの様に地球人の姿に変身して活動していたウルトラマンもいるため、彼らの言葉=ウルトラマンの言葉とも捉えられる。

実際の所、変身後にほとんど話さなかったのはゼアスティガくらいであり、むしろ少数派と言える。

また、ゼットの様に日本語訳しようとして言葉遣いが変になる例から、喋っている様に見えるのは脳内会話やテレパシーによるもので、普通の人間には「ヘアッ」とか「ジュワッ」としか聞こえない可能性がある。でなければ、あんなに大声で互いの名前を呼びあっているのに、一般人の誰もが彼らの正体に気付かないのも説明が付く。そもそもウルトラマン達は故郷の光の国では普通に喋るし会話もする。もしかしたら今まで描写されてなかっただけで、歴代のウルトラマン達もべらべら喋ってた可能性がある

現に、変身者以外でウルトラマンの言葉が地球人に伝わるのは、ウルトラマン側が地球人に何かを伝えようとしている時か、憑依または変身した地球人の体を介して言葉を伝える時である。また、ウルトラマンが何か言ってるのかを理解できるのは、同じウルトラマンか、テレパシーやマインドコントロール等で相手の心に干渉できる能力者か、ウルトラマンと何らかの関わりがある者がほとんどである。更に侵略者の中には、ウルトラマンにだけ聞こえるようにテレパシーで挑発する個体もいる。ウルトラマンの言葉を理解できるチェレーザだからこそ「喋りすぎ」という感想が出てこれるのだと思われる。

また神秘性と言うものの、昭和ウルトラマンには戦闘中に笑い、闘牛のような動きで相手を翻弄したりオフ時とはいえ腹が減ったために1人省いてバーベキューを始める等、神秘性皆無なシーンも多い。視聴者からすれば人間臭い事この上ない。


  • 一流のヒーローは悩まない、己の未熟さを世間に押し付けない→

恋人を殺されて上手く本気を出せなかった人

初期の頃は負け続きで、過酷過ぎるとはいえ特訓に弱音を吐いた人など


  • 出動に遅れない→

変身方法の関係上、初期の頃は変身する機会が限られていた人

というか、「諸事情で変身したくてもできない」エピソードはウルトラシリーズのあるあるであり、三作目のセブンはしょっちゅうウルトラアイを盗まれていた。


  • ちょっといい話なんかいらない→

もれなく全員。そしてほとんどが彼女持ち(死別した人もいるが)。

また、学校の先生として生徒と向き合っていた人もいる。


  • 二週間もグズグズ悩みやがって→

悩むとまではいかないかもしれないがジャックとレオの前後編に及ぶエピソードはおおよそ該当する。


  • 家族を守って負けるのは本末転倒

全員(悪の戦士は除く)。例え自ら窮地に陥るような事をしようが己の身を挺して(ただの居候先であっても)家族はもちろん友人に防衛チームの仲間、見ず知らずの人の命を守る。実際に守る事を優先して負けてしまった事はあるが、ウルトラ戦士だけでなくヒーローにとって誰かを守る事はヒーローの最大の定義であり、ただ単に勝つ事よりも最重要である。


平成でも20時間のインターバルのせいで再変身したくてもできなかった人2週間以上にわたって苦悩に苛まれた人など、該当する先輩は多い。


さらに、尊敬し理想としているはずのオーブ(クレナイ・ガイ)は


  • わりと戦闘中もよく喋る。
  • 「ちょっといい話」が絶大な評価を受けている。
  • 変身したくても出来ない状況に陥っている。
  • 二週間どころか100年近く悩んでおり、それが少なからず影響して暴走状態に陥った(この場合の二週間とは作中時間ではなく視聴者視点でのメタ発言とも受け取れるが、だとしても三週間、拡大解釈すれば本編の6割分引きずっている)。その結果誤って親しい人を傷つけてしまった時は再び自責の念に駆られている。
  • 腐れ縁の敵が自身と親しい人達を始末しようとした時は彼らを守る為に満身創痍にも関わらず自分の体を盾に攻撃を受け続けて一度地に伏してしまう(だが「誰かを守りたい心」で限界を超える力を出して再び立ち上がり、逆転勝利を収めた)。

など、彼の主義に反した箇所が特に多いウルトラマンでもある。


他にも、「闇を抱いて僻みとなれ」「僻みを超えて闇を斬れ」「(歌舞伎風に)紅に燃えてしまえ」と明らかにガイの決め台詞を適当にいじっている様子はバカにしているように見えなくもない。


ただ、彼が変身時に口にする「絆の力、おかりします!」という台詞に関しては、一見オリジナルの口上を流用した中身の伴わない薄っぺらいものに聞こえるが、「絆」という字には、昨今用いられる「人と人との強い結びつき」という意味以外にも、「犬や馬などの動物をつなぎとめる綱」という意味もあり、そういう意味では、この言葉にもある種の説得力が生まれてくる。


上記の指摘に関しても、第14話のオーブごっこでは「初手スペリオン→効かない」というオリジンサーガ時代からのある種のガイの悪癖まで完コピしていたため、途中経過をカットしていないのだとしたら、オーブだけ贔屓目に見ている可能性も高い。


また、オーブダークはオーブの必殺技の多くを使えるのだが、ハリケーンスラッシュオーブトリニティライトニングアタッカーエメリウムスラッガーの必殺技は使われていない。


後に『ジェネクロ』にて、これまでの言動はウルトラマンオーブの活躍を全て見た上での発言だと判明した。

総括

総じて彼は、長い下準備を掛けて遊び道具を自力で作り出したものの、そうした成果を外に向けず自分の都合の良い世界に延々と閉じ籠る為に使い続けようとした『ヒーロー好きの子供』だったと言える。

新たな野望であったAZ計画は地球防衛軍の設立や別宇宙に乗り出す等のプランが想定されていたが、立案者のチェレーザが本編中の調子のまま推し進めたらそれすらも彼の都合の良い世界を広げるだけに終わってしまい、やがて彼の都合によって境遇を歪められる者達も多く生み出される可能性があった。

しかしそんなガキ大将じみた思惑は周りの都合に通じず、自分から喧嘩を売った湊兄弟の奮闘と協力者と信じたサキの暗躍によって、作り上げたもの全てを取り上げられ、丸裸の状態で殆どの登場人物に知られる事の無いまま物語から退場させられるという末路を辿った。


しかし、このような自分勝手な言動が目立つ一方、小さな町工場をたった15年で巨大企業にまで育て上げた上に拠点を置いた町そのものをも大きく発展させ、上っ面だけとはいえ市民にも愛されていることは紛れもない事実であり、経営者・研究者としての卓越した手腕や商才を評価する声もある。実際、自らの手で育ててきた愛染鉄工に多少なりとも愛着はあったらしく、社内にはまだ町工場だった頃の会社の写真が飾られている。また第9話で敗北した際にも、カツミから「確かにあんたは天才だ」と素直に認められている。


ほぼ自力のみで変身能力を得て実力も申し分なく発揮している、人前に現れた際も感情的にならなかったりしない限りは主張通りに私語は慎む、少なくとも宇宙の脅威であるルーゴサイトは本気で討伐する気でいたなど、自身の理想のヒーローになるための努力と心構えも垣間見える。方向性を間違えなければ本物のウルトラマンになれる素質はあったのではなかろうか。


本編における、「選ばれたことへの自覚が持てないヒーロー」と「形ばかりに拘る偽物」という構図も見逃せない。そもそも湊兄弟も戦闘経験の無さはまだしも、自分の正体がバレればどうなるかという事にも考えが至らない甘すぎる自己認識、戦いをどこか遊びと捉えている感のある責任感の低さなど、その動機はともかくとして実際にチェレーザが指摘していた通りの問題が数多くあった。反面教師として彼のおかげで一人前のウルトラマンに成れたというのも事実であり、成長物語を描く上でのライバルキャラとしては貢献していたと言えるだろう。


本作の登場人物の多くが身近な人を思いやる気持ちから戦いへの覚悟を決めていった事や、近年のウルトラシリーズにおいて「生まれや存在ではなく、愛と平和の為に戦う意志があれば誰だってヒーローになれる」というメッセージが多く見られることを考えると、子供達に向けて「ヒーローはなぜ戦うのか、なぜ人々から求められるのか」という問い掛けを行い、それに負の側面から答えを出したキャラクター、それがチェレーザだったのかもしれない。


いずれにせよ、今昔の特撮作品の中でも非常にインパクトの強い独特なキャラクターであったことには疑いようがないだろう。

ファンからもコミカルなヴィランとしておおよそ好評であり、本作を代表するキャラクターにしてウルトラシリーズ屈指ネタキャラの地位を得ている。


余談

  • チェレーザ(CERESA)という名前は英語でのシェリー、フランス語でのセレスに相当するイタリアの人名で、イタリアのブランド名に存在する。
    • 深読みをするならばオーブダークへの名前の拘りを見るに、ブルガリア語で黒を意味する「チェレン(CHERN)」を意識しているとも捉えられる。
    • 他、語感としてはチェーザレとかチェザーレ(CESARE、英語のシーザーに相当)が近い。前者なら謀殺する側で知られるチェーザレ・ボルジア、後者なら古典映画『カリガリ博士』に登場する夢遊病者がつとに有名だろう(シリーズ構成の中野貴雄氏が脚本を担当した大正時代が舞台の『シルバー假面』に登場している)。
    • なお、チェレーザという名前は元のイタリア語では女性にしか使われない名前である。実は女性だったりするのかもしれない…が、男性の怪獣に女性名を付けるのは初代ウルトラマンからの伝統で、ましてやチェレーザは宇宙人なので地球の命名法が通用するとは考えにくい。

  • 非常に変わったスタンスの敵キャラであることから、「(レイバトスよりも)オーブの敵っぽい」という声もある。

  • 15年も憑依して成りすましてきたせいか、上記の台詞のように自分以外誰もいない所でも愛染を名乗っており、故に周り(作中、視聴者を問わない)からも本来の「チェレーザ」ではなく「愛染マコト」として認識されてしまっており、本物の愛染がとんだ風評被害を被ってしまっている。実際チェレーザの本性を知って以降、湊兄弟の愛染へのイメージは大きく下がってしまった。
    • と言うか、オーブダークになる以前から愛染の姿で召喚した怪獣を使って多くの綾香市民の命と生活を脅かしているので、それがバレたら愛染が風評被害どころではない地獄に突き落とされるのは想像に難くない(表向きは町の名士として慕われていたのでそこからの落差も凄まじい)。仮にチェレーザが退場せず、あの調子で自分の野望を進めていたとしたらもっとややこしい事態になっていたかもしれない。

  • オーブに対してある種異常とも言えるほどの拘りを見せているチェレーザであるが、演じる深水氏自身も『オーブ』はリアルタイムで視聴していたことや、劇中でオマージュや物真似を多く演じたことなどもあってか「とても思い入れがある」、「機会があれば是非オーブやその変身者であるクレナイ・ガイと共演してみたい」と語っている。

等、結局は昭和ウルトラマンのほとんどに該当することである。特にヌンチャクについては、むしろその作成材が怒られるのではいかと思われるくらいである。ギミックのある武器がダメという意味であっても、上記のまま言えば昭和作品すら該当し、最近の作品でも、ギンガスパークランスのようなシンプルで使用頻度も低いものも存在する。


後者に関しては、彼の使うオーブリングNEOは近年の変身アイテムでは非常にシンプルであることから ウザがられることはあっても、ブーメラン発言ではなく事実であろう。


過去の戦士についても、実際にファンから指摘も多いが、

  • そもそも過去作要素があってのウルトラ兄弟
  • 今と比べるとさすがに少ないが歴代戦士から力をもらう、借りる戦士も存在する。

等、これも昭和ウルトラマンには全て該当する。

平成でも、初代ウルトラマンの客演会のある『ティガ』、そもそも過去作の人気から過去作の続編となった『ダイナ』、『メビウス』も該当する(これら2作に関しては、最近の作品以上に過去作要素が多い)。

結局のところ、過去作要素が一切存在しないのは『マックス』以前の平成作品でも『ガイア』『コスモス』『ネクサス』のテレビシリーズのみである。




関連タグ

ウルトラマンR/B

愛染マコト ウルトラマンオーブダーク

にせウルトラマン 吐き気を催す邪悪


マサキ・ケイゴウルトラマンの力を悪用して変身した者繋がり。ただしこちらの目的は人類を導く神となる事であり、最後には力を制御できずに暴走してしまった。


ゴンドウ・キハチユウキ・マイ:ウルトラマンに対して歪んだ羨望の念を抱き、その力を誤った形でものにしようとした者繋がり。こちらはいずれも『人造ウルトラマン』を造り、それを兵器として利用しようとしたが、どちらも敵の手に落ちて最終的に怪獣に変貌させられてしまった


チャリジャ:侵略目的ではなく、ウルトラマンに執着している所が共通している。

コミカルな性格付けとメタ的な要素の他、名前の語感も割と似ている。


ガディバウルトラマンメビウスに登場するガス状生物。こちらも憑依能力を持つ。


ババルウ星人ババリュー:「オーブの偽物の変身者」という意味では先輩にあたる。ただし振る舞いや劇中での扱いは全く違い、彼の方がよっぽどウルトラマンしている。


ウルトラマンジード/朝倉リク:闇の力を受け継いだ、ヒーローに憧れる人造ウルトラマンつながり。彼もまた精神的に幼い面が見られ、ゼロとの評価の差に落ち込むこともあった他、利用されていた側とは言え、戦い自体が意図的な舞台でもあった。しかし最終的には持ち前の前向きさによって皆が認めるヒーローに成長した為、正しく本物のウルトラマンと言える。ババリュー共々引き合いに出されることが少なくない。


ウルトラマンキングウルトラマンノア:チェレーザの語る理想に最も近いウルトラマン。一部で言われている説から想像するとチェレーザの言っているウルトラマンは「ネクサス」または「ノア」の事だと言われている。ちなみにオーブダークのパンチシーンの脚本のト書きには「ネクサスのように」と書かれていたと言う


ウルトラマンナイス:チェレーザのウルトラ通信簿を意外にも多くこなしているウルトラマン。また彼の主題歌を負の面で見ればチェレーザの拘りを満たしているとも言える。


レッドマン:ウルトラマンではなく、ほぼネタ的な意味だが、「出動に遅れない」、「ちょっといい話なんてない」「悩まない」等、チェレーザの基準を多くクリアしている。ただし「スタイリッシュな動きに勤める」「残酷な倒し方をしない」等、基準を満たしていない要素も散見される。


諸星弾:同じく偶発的にヒーローとなった主人公に懐疑的な目を向けていた人物。しかし嫉妬心が見えたのは序盤だけであり、私情は完全に抑えている。正当に力を得た後はほぼ全編にわたり良き先輩として振る舞っている。


エボルト:主人公の周辺人物に憑依し、暗躍していた宇宙生命体繋がり。立ち位置は違えど、作中で行われた「ヒーローごっこ」に強く関与している点も共通している。しかしエボルトの方はヒーローに対して拘りは持っておらず、叩き出した被害はチェレーザの比ではない。


バッタヤミー︰彼の宿主もまた、ヒーローになりたくて道を誤ってしまった人物である。


デーボ・ブレイブスキー︰『獣電戦隊キョウリュウジャー』に登場した、同じくヒーローに対する独特な拘りを持っている悪役。ヒーローの行いを独自の基準で採点していた点も共通する。ただし、ブレイブスキーの採点にはある程度ヒーロー側も共感していた。


ティード/アナザークウガクォーツァー者(リンク先ネタバレ注意)加古川飛流/仮面ライダーバールクス/アナザーオーマジオウ:『仮面ライダージオウ』に登場した、同じく近年のヒーロー達を否定した悪役達。やっていることはオーソドックスな悪役そのものだが、その台詞や作品のテーマからネタとして懐古厨扱いするファンもいる。


東條悟/仮面ライダータイガ:ヒーローを目指すアンチヒーローとしては近い存在であり、彼が受けた指摘はチェレーザにも刺さるものがある。情緒不安定なチェレーザ以上の危険人物であるが、その最期は……。


凰蓮・ピエール・アルフォンゾ/仮面ライダーブラーボ:彼がビートライダーズに行った仕打ちとその動機は湊兄弟に挑むチェレーザと通ずる部分が多い。ただあくまで本業を優先しており、少なからず善意で動いていた部分や戦力や支持も騙し取っていた訳ではない点を考慮すればチェレーザよりは遥かにまともである。


ユーゼス・ゴッツォ:多くの意味で同類ともいえるウルトラマンオタク仲間。


デッドプール第四の壁を無視したようなメタ発言のオンパレードの先駆者。登場時期的にも、ある程度はこいつの言動を意識したのではないかと言う声もある。


???(ネタバレ防止の為伏せる):仮想空間内に作った閉じた世界で、自分に都合の良い人々に囲まれて閉じ籠っていた。しかしある存在に唆されて怪獣を製作、それを世界に放つ事で都合の悪い人物を抹殺する暴挙も働いていた。


反面教師

老害

懐古厨

イキリオタク

にわか



憧れは理解から最も遠い感情だよ

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