「感じるぞ…、スーパーな悪者達の世界の力を…!」
データ
身長/不明
体重/不明
世界/スーパーな悪者の世界
名物/歴代の怪人達
名産/イイヅカリバー、ソガニックビーム
概要
トジテンドが人間界侵略の為に、スーパーな悪者達の世界を閉じ込めたトジルギアをクダックに組み込んで、誕生したワルド。
ゼンカイジャーに敗れたクダック部隊の生き残りの個体へ、偶然イジルデが落としたトジルギアをバラシタラが埋め込んだ事で誕生した。
救星主のブラジラに酷似した顔を中心に歴代戦隊と戦ってきた悪の組織の首領、強敵の怪人達をトーテムポールの如く融合させたキメラの様な姿を持ち、全身を俯瞰すると黒十字総統の姿にも見える。
他のワルドの例に漏れず、口癖は「~ワルモノ」。また「カオスな状況」「タブーな展開」など自身の体を構成する怪人の名前を交えて話す。
バスコ・ダ・ジョロキアやザミーゴ・デルマといった幹部級を含めた、複数の歴代怪人を召喚する他、自身も右手のヘドリアン女王の顔と左腕のバンドーラの顔から放つビーム『ソガニックビーム』、腕の剣で地面を突き刺し地割れを発生させる『イイヅカリバー』といった歴代敵組織の力を駆使したスーパーで破格な戦闘力で敵を圧倒する。
構成パーツ一覧
カッコ内の数字は登場作品のナンバー。
公式Twitterにて発表された当初から、どこに誰のデザインが使われているか議論されていたが、2021年2月19日にデザインモチーフの答え合わせがツイートされた。
(余談だがドグラニオをドラグニオ、タウ・ザントをタウ・ザンドと誤植している)
あくまで構成メンバーは強敵と呼ばれる敵であり、かならずしも首領格やラスボスでは無い。
全体・頭頂部裏 | 黒十字総統(01) |
---|---|
顔面 | 妖怪大魔王(頭部の突起・18)、Dr.ヒネラー(髪の毛・21)、ゼイハブ船長(頭部の装飾・22)、究極オルグ センキ(角と唇状の装飾・25)、首領タウ・ザント(頭部の装飾・26)、血祭ドウコク(下顎・33)、救星主のブラジラ(顔・34) |
頭部 | サタンエゴス(頭頂部・03)、ヘルサターン総統(下から2番目の顔・05)、総統タブー(上から3番目の顔の目・06)、大帝ラー・デウス(上から3番の顔・10)、ラゲム(上から2番目の顔・15)、ロン(下から3番目の顔・31)、アクドス・ギル(上から1番目の顔・35)、エラス(下から1番目の顔・43) |
頭部の右の突起 | ドグラニオ・ヤーブン(42) |
頭部の左の突起 | 銀河超獣バルガイヤー(14) |
胸部 | ネオラゴーン(両脇腹・13)、冥王ジルフィーザ(胸部の顔・23)、ドン・アルマゲ最終形態(首周り・41) |
肩 | 地帝王ゼーバ(11) |
右腕 | ヘドリアン女王(顔の装飾・04)、総長ガイナモ(肘・20)、エージェント・アブレラ(前腕・28)、総裏大臣ヨゴシマクリタイン(歯車状のパーツ・32)、メサイア・リブート(腕の武器・36)、百面神官カオス(肘の装飾・37) |
左腕 | サタンメガス(腕の装飾・08)、大教授ビアス(肘部分の装飾・12)、バンドーラ(顔の装飾・16)、ゴーマ十六世(肘・17)、デズモゲヴァルス(前腕・27)、絶対神ン・マ(腕の触手・29) |
腹部 | 星王バズー(腹部の装甲・09)、ドン・ドルネロ(腹部の顔・24) |
腰の装飾 | 皇帝バッカスフンド(19) |
背中 | シャイン(手の装飾・02)、帝王アトン(尻尾状の装飾・07)、大神官ガジャ(後頭部・30)、ゼット・真(右翼・38)、牙鬼幻月(羽根状の装飾・39)、シン・ジニス(左翼・40)、ヨドン皇帝(冠状のパーツ・44) |
ノーマル悪者ワルド
「お前達にやられたスーパー悪者ワルドの恨み、晴らしてやるノーマル!」
「悪者はスーパー戦隊に負けるもの。どうせ負けるなら、レッドに倒されたいノ〜マル!!」
CV:関智一
『機界戦隊ゼンカイジャー スピンオフ ゼンカイレッド大紹介!』に登場。
倒されても巨大化出来なかったスーパー悪者ワルドの恨みが結集して誕生したワルド。イジルデによってゼンカイジャーを分断・弱体化させるべく召集された。
スーパー悪者ワルドと全く同じ姿をしている(なおスーパー悪者ワルドがゼンカイジャー達にやられていたのもあってか、バラシタラからは「絞りカス」と散々に言われてしまっている)。
性格や能力、「ヒネラー潰してやる」「ゴーマってんだ」といった怪人の名前を交えて話す等、基本的にはスーパー悪者ワルドと同じだが、名前に合わせて口癖が「~ノーマル」に変化している。だが、「倒されるくらいならレッドがいい」、「スーパー戦隊は人間にかぎる」、「女性戦士は2人でお願いします」などとワガママになっている。
武器は口から稲妻を纏った紫色の光線を放つ『オオヒランチャー』、両腕から紫色のビームを放つ『ワタベタケショット』。また、自身の思っている妄想を現実にする力を持つ。
活躍
『初カイ!赤い挑戦!ゼンカイジャー全壊?!』
イジルデによって召集された後、クダックを引き連れてどこかの山中で登山客を襲っており、駆けつけたゼンカイジャー達に向かって上述の台詞を放つ。
だがゼンカイジャー達は人間になったガオーンが変身できない事に困惑して上手く連携が取れず、それを見かねて呆れた様子で変身したゼンカイレッドとの対決になる。
差し向けたクダック諸共オオヒランチャーを放って攻撃するが、全く効果がないどころかゼンカイレッドと戦っていたクダック達が全滅して逆に追い込まれてしまう。
困惑していた内に危うく必殺技で倒されかけるが、咄嗟に側に残っていたクダック3人を盾にして防ぎ、「それでこそスーパー戦隊、出直してやるノーマル!ラゲム!」と言ってクダックの爆発に紛れて撤退した。
『最終カイ!白い逆襲!ゼンカイジャー全快!』
トジテンドへ一時帰還し、イジルデがゼンカイジャー分断作戦の説明を一通り済ませた後、ゲゲから「レッドを中心に新たなゼンカイジャーが結成されたらどうなる?」と懸念されるが、「俺たちが負けるノーマル」と平然と回答。戦隊のセオリーに準じたワガママを言い放ちボッコワウスとゲゲ、バラシタラから案の定、非難を浴びるも作戦をさらに進行すべく人間界へと来訪、セッちゃんへ非常に丁寧な言葉遣いで書いた果し状を送りつける。ご丁寧な事に決戦の場所も明記されていたので、先にジュラン、マジーヌ、ブルーンが目的地の地獄谷へ向かい、介人もゼンカイレッドとガオーンを連れて合流する事に。
そして、目的地の地獄谷にてゼンカイジャーが全員揃った頃を見計らい定刻通りに出現。
「ヘルサターン! やっと戦隊らしくなってきたノーマル!」とキカイノイド陣が全員人間の姿になったのを見て、自身が理想とするスーパー戦隊に近づいてきた事に喜びを見せるが、ゼンカイレッドはキカイノイド達と共にチェンジしようとするも全員変身ができない。さらにゼンカイレッドのギアトリンガーとセンタイギアが消滅してしまった。
「ヌハハハハッ!!お前達はもうチェンジできないノーマル! 俺の本当の望みはスーパー戦隊を倒す事。全悪者共通の願いノーマル!」
ここでゼンカイレッドは過去にノーマル悪者ワルドに「レッドになって俺をバズーッと倒してくれシャイン!ドグラニお願いしメサイア!」とせがまれ、偽のギアトリンガーとセンタイギアを渡された事を思い出し、騙されていた事に気付き失望。変身を封じたノーマル悪者ワルドはクダックを仕向けてゼンカイジャーを全滅に追い込もうとする。
しかし、介人に「敵を倒し、世界を守りたいという気持ちは同じ」だと励まされ、それに呼応するかのように消滅したギアトリンガーとセンタイギアが再生。すぐさまチェンジしたゼンカイザーとゼンカイレッドはルパンレンジャーギアとパトレンジャーギアを使い、「イタダキストライク」と「イチゲキストライク」を発動。
セッちゃんの説明を遮りつつ「快盗戦隊ルパンレンジャーと警察戦隊パトレンジャー…俺はどっちの技でやられる!?決められないノーマル!」とどちらの必殺技で倒されるか悩んであたふたしている間に直撃、「ド〜ン・ドルネロ!!」と叫んで敗北・爆散。倒された事で人間になったキカイノイド陣も姿が元に戻った。
「リフレッシュパワー!!巨大戦を夢見て倒れた、スーパー悪者ワルドの恨みパワーが満ちたノーマル!!」
その直後、構築するスーパー悪者ワルドの恨みパワーが暴走して巨大化。クダック部隊をゼンカイマジーヌとゼンカイブルーンに任せ、ゼンカイジュランとゼンカイガオーンが合体したゼンカイオージュラガオーンと交戦。先制にワタベタケショットを放つも効かず、ならばと口から光線を放とうとするもジュランシールドで口を塞がれ、そのまま押し込まれて転倒してしまう。
最期は続けさまに放った「ジュランソード円月クラッシュ」を食らい、「弟よ〜〜ッ!!」と叫んで爆散した。
余談
声を演じる関氏は言わずもがな、東映作品にて幾度も出演してきた常連声優。
近年のスーパー戦隊シリーズでは『騎士竜戦隊リュウソウジャー』のアイテムの音声やガイソーグの声を演じたのが記憶に新しいが、一般怪人の声を演じるのは『スペース・スクワッド』のバーグ星人クローネン以来4年ぶりとなる。
また、関氏は戦隊と仮面ライダーのクロスオーバー映画において黒幕であるライダーサイドの首領役達を演じた為スーパー戦隊と仮面ライダーのボスキャライメージに当たる今回のキャスティングは非常に適している(さらに表記しておくと関氏は1回だけラスボス経験がある)。
その後、本編において謎の戦士の変身ツールの声を演じることになったため事実上善悪の双方の声を演じるというとんでもない立場を演じることになった。
スーパー悪者ワルドの必殺技の由来はそれぞれ、上記のヘドリアン女王やバンドーラを演じた女優・曽我町子女史と、スーパー戦隊シリーズのみならず特撮にて首領や数々の悪役キャラクターを演じたレジェンド声優・飯塚昭三氏。
また、ノーマル悪者ワルドのそれぞれ技名の由来は恐らく、昭和戦隊を中心に出演してきた、スーパー戦隊シリーズに縁がある声優・大平透氏と渡部猛氏だと思われる。
デザインは膨大な数の戦隊怪人を生み出して来たレジェンド・篠原保氏。いつも通りの緻密に計算されたディテール配置で44の戦隊の巨悪の意匠を余す事無く詰め込んでいるのに加え、スーツの構造上クダイターと共通する下半身と両肩へは大幅な手を加えられない制約も見事克服して形にした秀作である。
通常のワルドは倒されるとクダイテストを使いダイワルドとなるのが決まっているがこの怪人(クダイテストを呼ぶ人がいなかったためか)は通常怪人としては珍しい単独巨大化を行っている。但し、前述の巨大化台詞がゴーグルファイブのコングへの搭乗による蘇生(あるいはゴーグルファイブの最終決戦で唯一単独巨大化を行ったラスボス)、あるいは後述のスーツに関しての事情を意識している。
巨大化したノーマル悪者ワルドの断末魔は、『バトルフィーバーJ』にてエゴス怪人が倒された時、悪魔ロボットを呼び出す掛け声のオマージュ。
スーツは宇宙戦隊キュウレンジャーに登場したサザンキングの改造。なお、この素体元の怪人は初登場はアニバーサリー戦隊の原点たるラスボス、歴代ボス&幹部クラスを蘇生させる(しかもその内2体はパーツデザインの一部と化している)、後に単独巨大化するなどこのデザインをうまく流用している。
関連リンク
合体戦闘員…こちらもスーパー戦隊シリーズの節目の作品で登場した、デザインコンセプトが同じ怪人。そしてデザイナーも一緒。しかしこの怪人は全身にディティールを配する構造の為、題材・制約的な意味でスーパー悪者ワルドはこのアッパー版とも言えよう。
破壊神ジャグール…重甲ビーファイターの最終回特別編に登場した敵キャラでビーファイターと並ぶ2大メタルヒーローのラスボスや幹部クラス、組織ボスの怪人態、ライバルキャラを合体させた言うなれば前述の合体戦闘員の上位体であり同じコンセプトの原典と考えられる。
ベリュドラ…こちらはてんこ盛りの合体怪獣。しかも100体(正確には表面に配置されているだけで226体以上)。
妖怪ネコマタ…関氏が演じた6年前の戦隊に登場する怪人。過去の戦隊がゲスト出演した回で登場し、後に仇討ちを狙う姿そっくりの怪人が登場したのも共通している。
アナザーディケイド…仮面ライダージオウのラスボスで、平成ライダーの歴代ラスボスを召喚して率いた。こちらも篠原氏のデザインである。