概要
インドネシア共和国で伝承される精霊や魔物であるが、この国は世界最多の島々を擁する島嶼国家であり、それぞれの島ごとに独自の文化が育まれている。
さらに、多民族国家ゆえに隣国マレーシアの国教でもあるイスラム教や、華僑による仏教や道教、植民地時代に広まったキリスト教などによる、様々な信仰文化による妖怪が伝わっているのである。
その中でも特に有名なのは、バリ島におけるインド伝来のヒンドゥー教が、土着信仰と混じり合って独自の様式に変容したバリ・ヒンドゥーの精霊や魔物たちである。
これらの妖怪はサンヒャン・ドゥダリやケチャなどの舞踏劇や、仮面舞踊劇トペン、ジャワ島のレオグ・ポノロゴ、影絵芝居ワヤン・クリなどに登場し現代に伝わっている。
そして南部のニューギニア島は、オセアニアのパプアニューギニアと国境が接しており、先住民による多くの伝承が残っている。
また近現代においては、未だに原生林が多く残る広大な国土が冒険家たちのロマンを駆り立てることになり、様々な冒険奇談の舞台となりUMA目撃談も多く語られている。
一覧
ボルネオ島(カリマンタン)はマレーシア、ブルネイを含めた三国で領有しているために共通の伝承が多く、バリ島は上記のように独自の伝承が有名である。
幽霊・吸血鬼
- イルン・ランジャン(Ilung Lanjang):バウェアン島に伝わる老人の姿をした妖怪。地面につくほど長い鼻を杖として使う。
- ウェウェゴンベル/コロンウェウェ →ハンツ=テテク
- ウエルソック(Welthok):ジャワ島のスラバヤに伝わる、川でザリガニを捕らえて、頭のてっぺんで燃え上がる炎で焼くという青ざめた姿の子供の幽霊。遭遇したものは川底に連れ去られるか悪夢を見る。
- グンドゥル・プリンギス(Gundul Pringis):禿頭の生首の姿をした妖怪。ココナッツを装って人間の前に転がり落ち、そして噛みつくという。グンドゥルは禿げ、プリンギスは笑うという意味。
- ナガスジャティンガロン(Nagasjatingarong):吸血鬼の一種。
- ハントゥ・コピ・ルアク/ハントゥ・コピ・ルワク/スタン・コピ・ルワク(Hantu Kopi Luwak, Setan Kopi Luwak):西ジャワ州北西部のブカシに伝わる妖怪。ジャコウネコの排泄物から採れるコーヒー豆「コピ・ルアク」の匂いだけを漂わせて姿は見せないという。人間のお金を盗む。
- マック・ランピル(MakLampir):西スマトラおよびジャワの伝説に登場する魔女。元は古代王国の王女であったが、好意を持った男性と添い遂げたいと願い修行に明け暮れるが、ことごとく裏目に出て恐ろしい悪の魔女になってしまった。ドラマの題材として有名。
- ミスター・ジペン(Mr. Gepeng, Mister Gepeng):都市伝説。
- ンバッ・ヤユッ(Mbak Yayuk):ガジャ・マダ大学に現れる古い制服を着た女学生の幽霊。かつてはこの大学の学生であったが自分の論文の原稿を講師に却下され続けたストレスで自暴自棄になって自らの命を絶ったという。
獣人
- アンジン・アジャク(Anjing Ajak)
- エブゴゴ/エブ・ゴゴ(Ebu Gogo):「何でも生食する婆さん」という意味であるフローレス島に棲む類人猿。
- オラン・ペンデク:小柄な猿人
- オラン・ガダン:大柄な猿人
- オラン・イカン:半魚人
- オランバッチ:蝙蝠人間
- アフール:名の元になった美しい声で鳴く有翼人
- バビゲペッ/バビ・ゲペッ(Babi Ngepet)
- シルマンハリマウ/マヌシアハリマウ/ハリマウジャディアン/ハリマウジャディジャディアン/イニック(Siluman Harimau, Manusia Harimau, Harimau Jadian, Harimau Jadi-Jadian, Inyik):人虎の総称。
- チンダク(Cindaku):人虎の一種。
- ベグ・サリサリハン:シマルングンに棲む人虎で、人に化けて子供を攫って食べていたが、知恵者の物乞いの親子に財宝を与えるなど翻弄され最後は溺死した。
- マガン・ガドゥンガン/マチャン・ガドゥンガン(Macan Gadungan):人虎の一種。
精霊
- キヤイ・ジェゴッド(Kyai Jegod)
- ジェンデルウォ/ガンダルヴァ(genderuwo)
- スアンギ(Suanggi):モルッカ諸島に伝わる精霊。
- スンガロン・ブロン(Sengalong Burong, Sengalang Burong):イバン族に伝わる精霊。
- ニ・ペリ・トゥンジュン・ヴゥラン(Ni Peri Tunjung Wulan, Nyi Peri Tunjung Wulan)
- プラン・ガナ(Pulang Gana):イバン族に伝わる地の精霊。
使い魔
幻獣・怪物
- イラ=イライ・ランギト(Ila-Ilai Langit):ダヤク族に伝わる巨大魚。
- クロコダイル・フロッグ/コド・ブアヤ/カタ・ブアヤ/鰐蛙(Crocodile Frog, Kodok Buaya, Katak Buaya):コド・ブアヤはインドネシア語、カタ・ブアヤはマレー語。ボルネオ島で目撃された未確認生物。その姿は鰐と蛙の合成獣であり、鰐の頭部、力強い後脚、湿り気のある両生類の体、黒の斑紋がついた茶色い鱗を有していて、尻尾は生えていない。余談だがマレー語ではイリエワニのことを蛙鰐、ブアヤ・カタ(Buaya Katak)と呼ぶ。
- ジュリック(Jurik):蛇やドラゴンのような空を飛ぶ怪物。
- ディディス・マヘンデラ/ディディス・マハンデラ(Didis Mahendera, Didis Mahandera):ダヤク族に伝わる宝石の目を持った怪物。
- ルンブスワナ(Lembuswana)
- ロワング・リウォ(Rowang Riwo):ダヤク族に伝わる黄金の唾液を持った怪物。
- ワラク・ンゲンドッグ(Warak Ngendog):中国の龍のような頭部、イスラム教の伝承に登場する神獣ブラークと山羊を組み合わせた胴体を持った幻獣。
バリ・ヒンドゥー
- バロン(Barong)
- バロン・ケット(Barong Ket):バロンダンスで有名な森の王ライオンのバロン。
- バロン・バンカル(Barong Bangkal):力の象徴の年老いた豚のバロンで、ガルンガンとクニンガンの祝日のパレードに登場する。
- バロン・マカン(Barong Macan):タントリの物語に登場する、神秘的な虎のバロン。
- バロン・アス(Barong Asu):神聖な犬のバロンで、ガルンガンとクニンガンの祝日のパレードに登場する。
- バロン・ガジャ(Barong Gajah):ゾウのような姿のバロンで、ガルンガンとクニンガンの祝日のパレードに登場する。
- バロン・ランドゥン(Barong Landung):古代のバリ王スリ・ジャヤパンガスの化身のバロンで、他のものとは姿がかなり違い、男女の踊り手が登場する伝統芸能オンデル・オンデルに似る。
- ランダ(Rangda)
ラーマーヤナ/マハーバーラタ
- ブトロ・グル/バタラ・グル/ブラフマー/シヴァ:卵の黄身から生まれた3兄弟の一人である創造神。
- サン・ヤン・シワ:バリ島でのシヴァ。
- プノカワン/ウル・チュムブ(Punakawan):父スマルとその3人の子を合わせた4人組の道化。
- スマル/セマール(Semar):卵の白身から生まれた3兄弟の一人。道化者であるが創造神であるブトロ・グルを兄として唯一いさめられるジョーカー的存在。
- トゥアレン:スマルにあたるバリ島の道化。
- ガレン/ノロガレン(Gareng):白い顔に丸い鼻、片足を引きずる道化で、元は美男子の戦士だったが決闘により今の姿になった。
- デレム:ガレンにあたるバリ島の道化。
- ペトル/ペトルク/ペトルック(Petruk):長い鼻に黒い肌の冗談好きな道化で、ガレンと同じく決闘で今の姿になった。
- サングト:ペトルにあたるバリ島の道化。
- バゴン/バガン(Bagong):血走った目に分厚い唇、禿頭の太った道化で、3兄弟の末っ子だが実は養子であるともいわれる。
- ウェルダ:バゴンにあたるバリ島の道化。
- トゴグ(Togog):卵の殻から生まれた3兄弟の一人。山を飲み込む試練に失敗して口が裂けており、役柄は悪王やラクササに仕える小悪党。
- ソロウィト:トゴグの弟分。
- デウィ・ウマ/デウィ・ウモ:バタラ・グルの妻である女神。
- ブタリ・ドゥルゴ:グルに呪われラクササとなったウモ。
- チャンギ:ウモに仕える侍女の親子のおしゃべりな母。
- リンブ:ウモに仕える侍女の親子の大柄な娘。
- デウィ・スリ:バタラ・アンタの持つ卵から生まれた美しい女神で、主神バタラ・グルの義理の娘となったが、義理とはいえバタラ・グルが恋をしてしまったために神々に命を奪われ、埋められたジャワ島からは稲やヤシを初めとした各種作物が生えてきた。
- スリ:農耕と稲作の女神で、女性に助力し気に入らない男性からの求婚を断らせる力を持つ。
- デウィ・ラティ:月の女神。
- コモ・サラ/ブトロ・サラ:グルの精が大海に溢れて生まれた巨人。
- デウォ・スラニ:グルとドゥルゴの息子。
- シヌモヨとリヌモヨ:デウォ・スラニの手下。
- ブトロ・コロ:シワの双子の息子の一人でラクササ姿。
- ラレ・クマラ:シワの双子の息子の一人で美男子。
- パンダワ/パーンダヴァ(Pāṇḍava)
- プントデウォ/ユディスティロ:パンダワ五兄弟の長男。
- ウレクドロ/ブロトセノ/ビモ:パンダワ五兄弟の次男。
- アルジュノ/アルジュナ:パンダワ五兄弟の三男。功績により天界に移り住んだ。
- ナクロ:パンダワ五兄弟の四男。
- サデウォ:パンダワ五兄弟の五男。
- ドゥルソノロ:火神プロモの娘でアルジュノの妻。
- ウィサングニ:アルジュノとドゥルソノロの息子。
- スリカンディ(Srikandi):アルジュノの第二夫人となった女武将。
- ガトゥコチョ/ガトートカチャ:風神の血を引く父ビモとラクササ王家の母アリムビの子で、英雄として活躍する。
- アノマン/ハヌマーン(Anoman)
- セムパティ:ジャワ島の魔王ラウォーから姫を助けた霊鳥。
- クレスノ/クリシュナ
- ナロド:グルの代行神。
- プロモ:火神。
- バユ:風神。
- プレタン・ジョロ:グルの護衛神。
- プニャリアン:グルの書記神。
- ルンド・アンディニ/ナンディ:牛神。
- ヨモディパティ/ヤマ(Yamadipati):死神。
- カラ・ラウ/ラーフ:月食を起こす悪魔。
- コモ・ジョヨ:愛、夫婦和合の神。
- セテスヤラ(Setesuyara):バタラ・カラと共に冥府に住む女神。
- ルドラカ(Rudraka):神々の宮殿を破壊しようとした巨人。
- ニワタカワサ(Niwatakawaca):神々の宮殿を破壊しようとした巨人。
- ウィダダリ/ウィディアダリ/アプサラス(Vidhyadhari)
- アンタボガ/オントボゴ/アナンタ(Antabhoga):龍神(ナーガラージャ)。
- オウアンタボガ/アンタボガ・バスカ/ヴァースキ(Auantabhoga)
- デウィ・ナガギニ(DewiNagagini):アンタ・ボガの妻である女神。
- バンバン・ナガタットマラ(BambangNagatatmala):ナガギニの妹でビマの妻となった。
- アンタレジャ(Antareja):ビマとナガタットマラの息子。
- ブダワン・ナラ/アクパーラ/クールマ(BedawangNala)
- バタラ・アンタ:地下に住む蛇の神。
- バタラ・ガナ/ガネーシャ
- バタラ・カラ(BataraKara):日食や月食をおこす死神。
- バタラ・スマラ(BataraSmara):有翼の半人半魚である愛の神。
- バタラ・ナラダ:年寄りの神。
- スバリ/ヴァーリン(Subali):ドワルサという人から猿になった英雄。
- スグリウォ/スグリーヴァ(Sugriwa):ドワンタラという人から猿になった英雄。
- ボーマ/ボマ(Bhoma):ヴィシュヌとプリティヴィーの子で、寺院の入り口に怖ろしい顔のレリーフとして彫られる魔除けの怪物・守護霊。
- カピ・キンキン(KapiKingkin):高僧ゴトモの一族である元は人間だった蟹猿。
- カピ・メンド(KapiMendo):高僧ゴトモの一族である元は人間だった山羊猿。
- ケテ・チョチャ・ラウン(KethekCycakRawun):高僧ゴトモの一族である元は人間だった鳥猿。
- ケテ・マンタスト(KethekManthastho):高僧ゴトモの一族である元は人間だった象猿。
- ケテ・プルムジョ(KethekPremujo)::高僧ゴトモの一族である元は人間だった蜥蜴猿。
- ケテ・サルドゥロムコ(KethekSardulomuko):高僧ゴトモの一族である元は人間だった虎猿。
- ケテ・サロボ(KethekSarobo):高僧ゴトモの一族である元は人間だった猿。
- ケテ・ウロホ・ムコ(KethekWrohoMuko):高僧ゴトモの一族である元は人間だった猪猿。
- レクソソ/ラクササ/ラークシャサ
- ラウォノ/ラウォー/ラーヴァナ(Rahwana):ジャワ島ではラウォーと呼ばれ、僧を殺し姫を攫おうとしたがセムパティに妨害された。
- マエソスロ:牛頭の魔王。
- ジョトスロ:マエスソロの乗るラクササ頭の牛。
- ニウォトカウォチョ/ニルビト(Niwatakawaca):イワニマントコ国の王である魔王。
- ガジャワクトラ(Gajawaktra):バタラ・ガナより力を授かり象の鼻を持つ。
- アンギスロノ(Anggisrana):ロモ(ラーマ)軍が橋を架けるのを妨害するアルンコ国のスパイ。
- チョンドロビロウォ(Candrabirawa):蛇神オントボゴの抜け殻から生まれ、攻撃を受ける度分裂する力を持つ。
- ボコ:アスティノ国とウィロト国の国境の森で暴虐を働いていたラクササ王で、英雄ビモに退治された。
- トルンボコ:ラクササの国家プリンゴダニの国王。暗闇を見通し、声色を変える技を持つラクササの一族の長で、マルトの森を開拓するパンダワ一族と敵対し敗れた。
- アリムボ:プリンゴダニ国王トルンボコの長男。妹アリムビに食料とする人間を捕らえてくるように命令したが、英雄ビモと結ばれた妹に怒り狂い、戦いの後敗れた。
- ブロジョドゥント:プリンゴダニ国王トルンボコの次男。パンダワ一族とは最後まで敵対した。
- プロジョムスティ:プリンゴダニ国王トルンボコの三男。親パンダワ派となりガトゥコチョを可愛がった。
- コロブンドノ:プリンゴダニ国王トルンボコの四男。親パンダワ派となりガトゥコチョを可愛がった。
- アリムビ:プリンゴダニ国王トルンボコの長女であったが、英雄ビモの母クンティに認められると姿がラクササから美女に変わり、結ばれたうえに英雄ガトゥコチョを産んだ。
- ウシアジ:アリムボの子で、叔父ブロジョドゥントと共にパンダワ一族に復讐を誓った。
- バガスパティ:ラクササの僧で、醜いため妻はいなかったが、神に願って娘スティヨワティを授かり王サルヨの妻にしたが、最後はサルヨに殺され強力な呪文を授けた。
- カルトウィヨゴ:水中の国に住むラクササの王子。
- コロプルチョノ:天界の妖精スプロボを追いかけ暴れたラクササ王で、ガトゥコチョに退治された。
- ジョトギンバル:アルジュノの妻スムボドロに惚れてしまったラクササ王で、欺されて妹ジョトギニと契ってしまう。
- ジョトギニ:アルジュノに恋をしたが、欺されて兄と契ってしまいコロスレンギを産んだ。
- ラヤル・メゴ:コロスレンギの乳母である女ラクササで、父母の敵アルジュノの特徴を教えていた。
- コロスレンギ:ジョトギンバルとジョトギニの近親相姦で生まれたラクササ王。父母を欺した敵アルジュノに復讐しようとするが、息子イラワンに勘違いで襲いかかり相打ちとなった。
- カラベンダナ/クンバカルナ
- ブト・テロン(ButaTerong):茄子(テロン)のような鼻を持つ四人組のラクササ。
- ブト・ブヌッ(ButaPunuk):首から背中にかけて瘤(ブヌッ)を持つラクササ。
- ウィルカタクシニ(Wilkataksini):アルンコ国王ラウォノ(ラーヴァナ)の子であるともいわれる鱗に覆われる海の女怪物で、ロモ(ラーマ)軍が橋を架けるのを妨害した。
- ユユルンプン(Yuyurumpung):アルンコ国の兵であるエビガニの怪物で、同じくロモ軍が橋を架けるのを妨害した。
レオグ・ポノロゴ
- カタン/クチンガン(Kucingan)
- ガノンガン/ブジャン・ガノン(Ganongan, Bujang Ganong)
- ゲムブラク(Gemblak)
- クダ・ランピン/ジャティル/ジャラン・ケパン/ジャティラン(Kuda lumping, Jathil)
- シンゴ・バロン/レンガ・セキロ(Singo Barong, Lenga sekilo)
- デウィ・ゾンゴランギット(Dewi Songgo langit)
- トペン・ダダ・マラク(Topeng Dadak merak)
- クロノ・セワンドノ(Klono Sewandono)
- ワロク(Warok)
ニアス神話
- ロワラギ:9層に分かれた空、生命の樹トラー、卵を温める金色の蜘蛛を創造した創造主。
- トゥハモラーギ・トゥハモラーナー:金色の蜘蛛の卵から生まれた男神で神々の祖となった。
- ブリティラオアギ・ブリティラオアナー:金色の蜘蛛の卵から生まれた女神。
- シラオ/ウウ・ジホノ/シラオ・ウウ・ザト:空の第一階層テテホリ・アナーの神。3人の妻、各3人、9人の子がいる。
- ルオ・メウォナ:シラオの末っ子で、王位継承戦の舞踊対決で勝ち残り次代の王となった。
- シログ:ルオ・メウォナの子で、王位継承戦に敗れた父の8人の兄弟たちを監視するため、地上の西ニアスに降り立ちゼブア、バウォ、ゼガの始祖となった。
- ヒアワラギ・シナダ:シラオの子の一人で中部ニアスに降り立ちテラウンバヌア、グロ、メンドゥロファ、ハレファの始祖となった。
- ゴゾ・ヘラヘラ・ダノ:シラオの子の一人で北部ニアスに降り立ちバエハの始祖となった。
- ダエリ・バガンボラギ:シラオの子の一人で東部ニアスに降り立ちゲア、ダエリ、ラロサの始祖となった。
- フル・ボーローダノ:シラオの子の一人で北西ニアスに降り立ちンドゥル、ブーローローの始祖となった。
- バウワダノー・ヒア/ダオ・ザナヤ・タノー・シサゴロ/ダオ・ザナヤ・タボ・セボロ:シラオの子の一人で地上に降りた際に、身体が重すぎて沈み込んでしまい、人々が戦を起こし血を土に染みこませると怒り狂って地震を起こす大蛇に化身した。
- ゴゾ・トゥハザガ・ロファ:シラオの子の一人で地上に降りた際に鎖が切れて、川に落下したために魚を支配する川の神となり、漁師に崇拝された。
- ラキンドゥロライ・シタンバリナ/ベラ・ホグゲウ:シラオの子の一人で地上に降りた際に、風で木の枝に引っかかって森の神となり、猟師に崇拝された。
- シフソー・カラ:シラオの子の一人で地上に降りた際に岩だらけの不毛な地ララガに落ち、不死で魔法を使う魔物の始祖となった。
民間伝承
- ヴェオ:リンチャ島に棲むセンザンコウに似ているが、馬ほどの大きさがある怪物。
- ガマン(Gamang):女の妖怪で谷の奥底から助けをもとめ、探しに行った男を連れ去ってしまう。または人そっくりだが鼻と上唇の間に溝がないお化けで、虎に化けたり透明になって人を脅かす。(ジャワ島のマガン・ガドゥンガンの伝承の変形)
- カンチル:虎ですら手玉に取る知恵者のマメジカ。
- クソイ:漁師の9番目の娘リンキタンと結婚することになったクスクスが変じた美しい若者。
- クボ・イウォ/クボ・イオ(Kebo Iwa)
- クリンキン:貧しい夫婦が神に祈り生まれた小指ほどの大きさの子供で、怪物を退治し王女と結婚した。
- クルバウ・シランギル(Kerbau Siranggir):神の生け贄に選ばれた雌の水牛で、死後に飼い主に願いを叶えてもらったので、頭部が少女に化身して恩返しに訪れた。
- ケオン・マス/ケオン・エマス(Keong Mas, Keong Emas):金色のカタツムリで、女性が化身したという複数の伝承が知られる。
- チャンドラ・キラナ:隣国の王子と婚約したダハ王国の美しい王女で、王女を狙っていた親族のアル・ガジェンと結託した魔女によってカタツムリに変えられてしまう。
- ゲルガシス/ガーガシ(Gergasis):人喰い巨人。
- サマール(Samar):山奥に棲むぼんやりとした存在で、住処に近づいた無礼者がいると人や動物の姿であらわれる。
- サンクリアン(Sangkuriang):美女が実の母であることに気付かず求婚した顔に傷がある青年。困った母に一晩でチタルム川をせき止めて湖を作り、それに見合った船を浮かべるという条件を出されるも、精霊の協力で達成しそうになる。しかし赤い布を朝日と誤り失敗して、悔しさから船を蹴飛ばし共に水中に呑み込まれていった場所が、火山であるタンクバンプラフ山になった。
- セレン・ワユンヤン(Celeng Wayungyang):タブーを破った女神が化身させられた牝猪。ココナッツの殻に入っていた王の尿を誤って飲むと、いきなり妊娠して人間の娘を生んだ。
- ダヤン・スンビ(Dayang Sumbi):牝猪セレン・ワユンヤンが生んだ少女。森にいた王に拾われて育ったが、編み物の道具を落とした際に「拾ってくれた者を夫にする」と誓ってしまう。神の血を引くためいつまでも若々しく美しい。
- トゥマン(Tumang):タブーを破った男神が化身させられた牡犬。ダヤン・スンビの誓いによって夫婦になり満月の夜だけ男神の姿に戻る。後に息子であるサンクリアンに肝を抜かれ肉にされた。
- バタリ・スナン・アンブ(Batari Sunan Ambu):セレン・ワユンヤンとトゥマンに動物への転生の罰を与えた母なる女神。
- サン・ヒャン・タヤ(SangHyangTaya):空(無)の神。
- ジャンブ・バロス(Djambu Baros):北スマトラ州のバタック人に伝わる生命の木。
- ダトゥ・サエ・パンジャン・ジャングトゥ:貧しい夫婦の願いを聞き、クリンキン(小指という意味の小人)を授けた神。
- ダンダウン:王国を襲った巨鳥を倒す代わりに、王女を妻に望んだ大蛇。
- タン・トゥッ:自分の我が儘で兄を舟ごと亡くした漁師の弟が変じた、緑色に黄色みがかかった羽毛を持つ鳥。タンはペンチ、トゥッはヤットコを意味し舟を修理できなかったことを悔やみこの声で啼く。
- タンドハウ/タンドハン:ボルネオのズスン族に伝承される、死体を攫う三体の悪霊「長い髪の飛ぶ首」「人食い人形」に続く怪鳥。
- チリ:女の精霊。
- ティムン・マス/ティムン・エマス(Timun Mas, Timun Emas):ジャワに住む未亡人ムボク・スリニが播いた種が育った黄金のキュウリから生まれた少女。
- ブタ・イジョ(Buto Ijo):種を未亡人に授けた緑の巨人。生まれた少女が育ったら食うという契約からティムン・マスを追いかけてくる。
- トゥパイ・ファンピル(Tupai Vampir):インドネシア語で“吸血鬼の栗鼠”という意味。ボルネオ島に棲んでいるフサミミクサビオリスの異名。
- トゥハ・シヘイ(Tuha Sihei):ニアス島における原初の生命。
- トゥンガル・パナルアン:禁忌を犯した双子の兄妹アジ・ドンダ・ハタフタンとタピ・ラジャ・ナ・ウアサン、愛犬、助けようとした何人ものダトゥ(呪術師)を飲み込んだという神の樹。助けることは適わず魔法の杖にされた。
- トゥン・トゥン・タンギス(TunTungTangis):タンギスは「声を上げて泣く」という語で、泣き声を響かせるが姿が見えない怪である。
- トーニャ(Tonya):大きな頭と痩せ細った身体を持つ人に似たお化けで、住処の水域に侵入した者を溺れさせ病気にする。
- ナイ・マンガレ(Nai Manggale)
- ナワン・ウーラン:ジョコ・タルブという猟師の男に肩掛けを隠され、天に帰れなくなった天女。米が無くならない蒸し器を持つ。
- スリ・グスティ・カンジェン・ラトゥ・キドゥル/カンジェン・ラトゥ・キドゥル/ラトゥ・キドゥル(Sri Gusti Kanjeng Ratu Kidul, RatuKidul):ジャワ島で伝承されるデワ・カピン・テル神に創造された海の女神。ニャイ・ロロ・キドゥルと同一視、もしくは彼女の上位者とされる。
- ニャイ・ブロロン/ニャイ・ロロ・キドゥル(Nyi_Blorong, Nyirorokidul):下半身が蛇もしくは魚の姿で現される南海の精霊の女王。
- ネネ・グルカシ:人喰いの怪物で、クリンキンに耳元で脅され、恐怖のあまり崖から落ちて退治された。
- バダラウヒ(Badarawuhi):ネット上で様々な起源が語られる、下半身が蛇に化身する女幽霊。
- ハラ・ナ・ゴダン(Hala Na Godang):月を食べる巨竜。
- バワン・プチ(Bawang_Putih, bawang_putih_&_bawang_merah):エシャロット、もしくはタマネギという意味の名の謙虚で勤勉なばかりではなく正直で親切な少女。洞窟に住む老婆を手伝ったことでもらった小さなカボチャには宝石などの財宝が詰まっていた。
- バワン・メラ(Bawang Merah):ニンニクという意味の名の、怠惰で傲慢なばかりではなく貪欲で嫉妬深い少女。洞窟の老婆を手伝うこと無く奪った大きなカボチャには毒虫や蛇が詰まっていた。
- ブタ/ブト:悪霊、ブータ。
- プティ・ジュイラン:恋人との誓いを破ったために、白いテナガザルに化身してしまった少女。
- フドク/フドック(Hudoq):バハウ族、ブサン族、モダン族、アオヘン族、ペニヒン族などに伝承される13の害獣の精霊。
- ブル・シボウ:賭け事が好きな兄のために砂糖椰子に身を変えた少女。
- プロサダ(Purosada):邪悪な人食い王。
- ブダウル/ベドゥル(Bedahulu):同名の古代王国の王で、深い瞑想によって頭を無くしてしまい、家臣が豚の頭をすげ替えたことにより暴君となった。
- マリン・クンダン(Malin Kundang):都会に行って成功して還ってきたが、自分を育ててくれた母マンデ・ルバヤーが見窄らしい格好であったために拒否してしまった親不孝息子。神により財産を積んだ船を砕かれ自身も石にされてしまった。
- マンガラン・グリン・ベク/マンガラング・グーリング・ベルー(Manggarang Guring Begu):子供を攫う変幻自在の幽霊。
- ムムディ(Memedi):化け物全般を表わす語で、サマールと違いはっきりとした姿ではあらわれず、無礼者の物を隠したり、神隠しをおこす。
- ユユ・カンカン/ユユカングカング(Yuyu Kangkang, Yuyukangkang):ジャワ島の民話『アンデ・アンデ・ルムト』に登場する蟹の怪物。
- ラツレ・ダノー(Lature Dano):ニアス島の悪神。
- ララ・ズィタ:隣国の王より蝶の化身であるみすぼらしい男を好きになり、占い師は応援したものの王には理解されず、最後には自らも蝶に化身した王女。
- ルレンブト(lelembut):ジャワ語でお化け、幽霊などのこと。
- ロ・ハルス(Roh Halus):自然の中にいる精霊で上半身裸の女性の姿をしており、人の気を引くためにいたずらをすることもある。
- ロロ・ジョングラン(Roro Jonggrang):滅ぼされたプランバナン王国の王女で、呪いにより石化し未完成のプランバナン寺院のドゥルガー像と化した。この寺院に訪れた恋人は彼女の呪いで別れてしまう。
- バンドゥン・ボンドウォソ(Bandung Bondowoso):プランバナン王国を滅亡させた魔王で、ロロ・ジョングランが妻となる条件として一晩で千の寺院を建てることを要求されたが、精霊を操り999の寺院を完成させたところで、火を焚いて日の出を偽装されたので王女を呪って石化させた。
- レンブ・グマラン:魔力を持つ大牛で、パジャジャラン国で暴れようとしたがスランジャナ神に調伏され水田の番人になった。
- サン・カラブアット/サン・ブドバイ:蛇神デワ・アンタの涙が転じた卵から生まれた、レンブ・グマランの手下である2匹の豚。
ジン
- ジン・バナスパティ(JinBanaspati):巨大なお化け。
- ジン・グレンボ(JinGlemboh):股掻きの太っちょお化け。
- ジン・グルンドゥン・プリンギス(JinGlundhungPringis):生首お化け。
- ジン・ジランコン(JinJrangkong):骸骨お化け。
- ジン・ジュル・メヨ(JinJuruMeyo):男のお化け。
- ジン・コロ・ジャンクン(JinKalaJangkung):ガリガリのっぽお化け。
- ジン・クレンティン・ムンギル(KlenthingMungil):壺お化け。
- ジン・マタ・トゥルバン(JinMataTerbang):一つ目お化け。
- ジン・モン・アンクロ(JinMongAngkrok):子守お化け。
- ジン・ポチョンガン(JinPocongan):ポチョン。
- ジン・ウペット(JinUpet):タバコお化け。
- ジン・ウェルドン(JinWerdhon):長首お化け。
- ジン・ウェウェ(Ji Wewe):女のお化け。
参考
パプア族の伝承
※ニューギニア島周辺の伝承含む
- イコ/ヒド/シド:サワル族の文化英雄。
- サガル:イコの妻で、夫に殺され埋められたところから植物が生まれた。
- カイアイムヌ/カニプ:イコが造り出した4本足の強力な精霊。
- ヤボスガス(Yabosgas):ワヘイ族に伝わる霊的存在の総称。
- スウォニ・ヤボスガス(Swoni Yabosgas):悪霊。
- ケヤギ・ヤボスガス(Keyaji Yabosgas)
- ヌフイ・ヤボスガス(Nuxui Yabosgas):死霊。
- ソクィ・ヤボスガス(Sokwi Yabosgas)
- サガイク(Sagaiq)
- サガイシ(Sagaisi)
- ウィングフグ(Wingufuj)
- ウィングフス(Wingufus)
- ウングフォトゥス(Ungufotus):クバイムスという大木の中に大勢で棲んでいる女性霊。人間の男性を棲家に連れ込んで強引に性交することで精気を奪って衰弱死させる。
- シュウォバニガトゥグ(Shuwobanijatuj)
- トゴイ・ヤボスガス(Tojoi Yabosgas):動物霊。
- ベイヤ・ヤボスガス(Beiya Yabosgas):超自然霊。
- マヤモトゥグ(Mayamotuj)
- マヤモトゥス(Mayamotus)
- ソングク(Songuq)
- ソングス(Songus)
- ガゼカ
- マサライ/マッサライ
- ローペン
- デュアー
- アーイーンミーロー(Ah-Een-Meelow):シーサーペント。
- アシニグライ:木の上にいる魂を捕らえ、火山地帯の穴の中で踏み固め殺してしまう巨鳥。
- アウ・アンギアンギ(Au Angi-Angi):トカゲの怪物。
- アトバラナ:人家に侵入しマラリアにしてしまう精霊。
- アタリン:食べ物に憑く精霊で、食べた者はうっとりとしてしまうが腹を下して死ぬこともある。
- アバイア(Abaia):巨大鰻。
- アワン:セピック河のタンバナム村で伝承される女性の始祖霊。
- イナヴィ・サブイモング:風雨を起こす荒ぶる精霊。
- エンセル(Ensel):天使のトク・ピシンでの呼び名。
- オリゴルソ(Origorúso):人食い怪物。
- オロラロラ(Ororárora):マワタ村に伝わる精霊の総称。
- エルミア(Erumía):巨大な雌のクラゲで、全てのエデーデ(クラゲ)の母。
- カイアイムヌ:ワラビーのように直立したトカゲのような怪物。
- カニプ:ココナッツを取ってはいけないタブーを伝える、3.6mと長身の仮面に宿る精霊。
- ギルイ(Girui):マリンド・アニム族に伝わる犬の精霊。
- キルヤカイ(Kilyakai):毒矢でマラリアをもたらすという小さな妖怪。
- ゲスゲス(Gesges):生きた人間を性的に誘惑する死霊。
- ケベケ:7年に一度のドゥヴで行われる通過儀礼で、精霊が宿る大きな仮面。
- ケワナンボ(Kewanambo):女性の姿に変身し子供を騙して食べる怪物。
- タウゴウ/ケニット(Tanguou, Kenit):怪火の姿で現れる死霊。
- ダマ・ダゲンダ(Dama Dagenda):精霊もしくは悪魔。
- ダンビル・オウ(Dambir Ow):アスマット族に伝わる女性の幽霊。鋭い鼻、鋭い歯、長い爪、赤い髪にそれと同じくらい赤い目を持つ。
- ヅヅゲラ:女が海で遊んだ魚に足を擦られ、そこから生まれた足小僧。
- デウェル(Dewel):悪魔のトク・ピシンでの呼び名。
- テト・ペンゲ(Tet-Penge):民話に登場する山に住む悪霊。
- ドカニカニ(Dokanikani):人食い鬼。
- ニオノ(Niono):ニューブリテン島に伝わる霊魂。カブトガニの形で病人の周囲をうろつく。
- パイリオ(Pairío):棲家の岩礁に近づいたカヌーを背中の棘で引き裂く巨大鯰。元々は女精霊であったが蝶の大群にまとわりつかれた事で蝶が棘のある硬い鱗と化し鯰に変身したという。
- バロマ(Baloma):トロブリアンド諸島の死霊。
- ビギャン:縦に半分の姿の精霊で、空を飛び人々を恐れさせる。
- ビクペラ・スネク(Bikpela Snek):大蛇のトク・ピシンでの呼び名。
- ビクペラ・スパイダ(Bikpela Spaida):パプアニューギニアで目撃される巨大な蜘蛛。名前はトク・ピシンで大きな蜘蛛という意味。とある男性が宝石のように輝くエメラルドグリーン色をした約90cmの蜘蛛を目撃したり、とある未確認動物学者とその妻が小型犬ぐらいの大きさの真っ黒な蜘蛛を目撃したりしている。
- ピンギンドラエン・イェオ(Pingindraen Yeo):民話に登場する人食い女もしくは幽霊女。
- ヒンティカニセン(Hintikanisen):魔女。
- ブアタ(Buata):巨大な猪のような怪物。
- マサライ(Masalai):精霊。
- ノメナレフ(Nomenalef):民話に登場するマサライの女性。
- レトピユプ(Retopiyup):民話に登場するマサライの女性。
- マタガイガイ(Matagaigai):木の精霊。
- マタビリ(Matabiri):沼地の精霊。
- ムルクァウシ/ムルクワウシ(Mulukwausi):海の妖女。
- ヤマ・エンダ(Yama Enda):妖精。
- ヤマモトウム/マヤモトゥム/マヤモトウム:水域に棲み人を殺す怖ろしい精霊。
- ルクランバ:最も強力だといわれるマッサライ。
- レトモクウィプ(Retmokwip):人食い女。
- ワイワイ:ルクランバの妻で、病気を司る。
- トゥブアン
- アグリ
- ヌグ/ラビ
- グハ
- キンブーヤン
- アイダガギオギオ
- ナルブルーイ(Narbrooi):イリアンジャヤに伝わる精霊。
その他
- いおう人間/ウォンウリラン/オランブレラン/ジャワラ(Jawara, Wong Welirang, Orang Belerang):ジャワに現れる妖怪。硫黄人間はジャワ語ではウォンウリラン、インドネシア語ではオランブレランという。特撮番組『変身忍者 嵐』ではジャワラの名で登場した。
- ゴリラ女王/ゴリラ・ラトゥ(Gorila Ratu)
- 山椒魚
- ソドム
- 大海獣
- ヌルテケレナスシンベ:『天保雑記』にある、天保4年(1833年)に出島に入港したオランダ船に積まれていた、ジャガタラ出身の正体不明の奇獣。
- バルゴン
- ブンガ・バンカイ
- ホアヤ
- モスラ
- モリホ(Moríhoh):タンボラ語で神のこと。タンボラ語は1815年にタンボラ山が大噴火したことにより、たった48語の記録のみを残して現在は話者のいない死語となってしまった幻の言語である。
- ラバウルの魔王
- 蘭領の怪物:明治時代の新聞記事で報告された、ニューギニーの象より大きな白黒斑の肉食獣。
- 竜涎香の竜
- レッド・エレファント
外国の妖怪のインドネシア語での訳名
- アンジンブルワジャマヌシア(Anjing Berwajah Manusia):“人の顔を持つ犬”という意味。人面犬のこと。
- イカンブルワジャマヌシア(Ikan Berwajah Manusia):“人の顔を持つ魚”という意味。人面魚のこと。
- ウラルラクササ(Ular Raksasa):大蛇のこと。
- ガジャアピ(Gajah Api):火象のこと。
- クダブルサヤ(Kuda Bersayap):“翼を持つ馬”という意味。ペガサスのこと。
- クダブルタンドゥ(Kuda Bertanduk):“角を持つ馬”という意味。ユニコーンのこと。
- クチンブルサヤ(Kucing Bersayap):“翼を持つ猫”という意味。翼猫のこと。
- クラクラナガ(Kura-kura Naga):龍亀(ロングイ)のこと。
- クラクラヒタム(Kura-kura Hitam):“黒い亀”という意味。玄武のこと。
- クリンチブルタンドゥ(Kelinci Bertanduk):“角を持つ兎”という意味。ジャッカロープやアルミラージのこと。
- スタンクピティン(Setan Kepiting):蟹鬼のこと。
- スタンサピ(Setan Sapi):牛鬼のこと。
- スムッブシ(Semut Besi):鉄蟻のこと。
- ティクスアピ(Tikus Api):火鼠のこと。
- ティクスブシ(Tikus Besi):鉄鼠のこと。
- ナガニラカンディ(Naga Nilakandi):青龍のこと。
- ハントゥパユン(Hantu Payung):唐傘お化けのこと。
- ブルンムラ(Burung Merah):“赤い鳥”という意味。朱雀のこと。
- ポホンプマカンマヌシア(Pohon Pemakan Manusia):食人木のこと。
- マチャンプティ(Macan Putih):白虎のこと。
- マヌシアカダル(Manusia Kadal):リザードマンのこと。
- マヌシアスランガ(Manusia Serangga):虫人のこと。
- マヌシアナガ(Manusia Naga):竜人のこと。
- マヌシアブルクパラバンテン(Manusia Berkepala Banteng):“牡牛の頭を持つ人”という意味。ミノタウロスのこと。
- マヌシアブルサヤ(Manusia Bersayap):“翼を持つ人”という意味。有翼人のこと。
- マヌシアブルバダンクダ(Manusia Berbadan Kuda):“馬の体を持つ人”という意味。ケンタウロスのこと。
- マヌシアブルン(Manusia Burung):鳥人のこと。
- マヌシアヘワン(Manusia Hewan):獣人のこと。
- マヌシアブルクパラヘワン(Manusia Berkepala Hewan):“獣の頭を持つ人”という意味。つまり頭部が獣になっているタイプの獣人のこと。
- マヌシアブルトゥリガヘワン(Manusia Bertelinga Hewan):“獣の耳を持つ人”という意味。つまり獣耳のこと。猫耳ならマヌシアブルトゥリガクチン、犬耳ならマヌシアブルトゥリガアンジンとなる。
- ワニタウラル/ワニタブレコルウラル/ワニタブルトゥブウラル/ワニタブルバダンウラル(Wanita Ular, Wanita Berekor Ular, Wanita Bertubuh Ular, Wanita Berbadan Ular):ラミアのこと。
- ワニタブルムルッロベ(Wanita Bermulut Robek):口裂け女のこと。