概要
インドで伝承されている妖怪で、ヒンドゥー教の叙事詩『マハーバーラタ』や『ラーマーヤナ』、仏教の説話に登場するものが知られている。
さらに世界第二位といわれる人口をもつ広大な国土では、22の指定言語が用いられており、それぞれの地域には様々な民間伝承が伝わっているため、各国の文化人類学者が研究しているが、その全容はつかみきれていない。
また近代において幽霊譚などの怪談が数多く語られており、ボリウッド映画やドラマなどの題材とされる。
なお古くから古代ギリシャやローマ帝国と国交があったために、博物誌などの書物に奇妙な風習を持つ異民族や怪物が棲んでいると記述されており、中世ヨーロッパにおいてその存在が信じられていた。
中国や日本では仏教の伝来によって、古典文学にインド(天竺)出身という設定の妖怪がキャラクター化されており登場している。
一覧
この項では国境が接している、もしくは近隣のため仏教、ヒンドゥー教の影響が大きいスリランカ、バングラデシュ、ブータン、ネパール(チベット自治区含む)、ミャンマーの伝承に登場するものも掲載する。
ヒンドゥー教の神々、聖仙リシについてはインド神話の記事参照。
ヒンドゥー教・仏教
ヒンドゥー教の神々デーヴァは、ゾロアスター教ではダエーワという悪魔として扱われる。
ヴァーハナ(Vahana)
超常の存在である神々の騎獣。
- アイラーヴァタ/アブラマータンガ(Airavata, Abhramatanga):別名のアブラマータンガは雲の象という意味。
- アンジャナ(Anjana):ヴァルナの牡象。
- ヴァーマナ(Vamana):ヤマの牡象。
- ウッチャイヒシュラヴァス/ウィッチャイヒシュラヴァス(Uchchaihshravas)
- ガルーダ/スパルナ/迦楼羅/金翅鳥(Garuda)
- クムダ(Kumuda):スーリヤの牡象。
- サールヴァバウマ(Sarvabhauma):クヴェーラの牡象。
- スプラティーカ(Supratika):ソーマの象。
- ドゥン(Dawon, Gdon)
- ナンディン/ナンディ(Nandi)
- パラヴァーニ(Paravāṇi)
- ハンサ(Hamsa)
- プシュパダンタ(Pushpadanta):ヴァーユの牡象。
- プンダリーカ(Pundarika):アグニの牡象。
- マカラ/クンビーラ/摩伽羅魚/摩竭魚/宮比羅(Makara, Kumbhira)
- ムシカ(Mushika, Mooshika)
アヴァターラ(Avatara)
ヴィシュヌ神が世界の危機の際に受肉する化身。ラーマとパラシュラーマは人間なので除外。
- マツヤ(Matsya)
- クールマ(Kurma)
- ヴァラーハ(Varaha)
- ナラシンハ(Narasimha)
- ヴァーマナ(Vamana)
- カルキ(Kalki)
- ガンダベルンダ(Gandaberunda):二つの頭を有する鳥。ヴィシュヌの化身。
- シャラバ/シャラブハ/八足獅/舎羅婆(Sharabha):八本足で獅子を鳥を合わせた合成獣。シヴァやヴィシュヌの化身。
- ナヴァグンジャラ/ナバグンジャラ(Navagunjara, Nabagunjara):九つの動物が合わさった合成獣。鶏の頭、孔雀の首、牛の瘤、獅子の腰、虎の後左脚、馬の後右脚、象の前左脚、人の前右脚、蛇の尾を有する。ヴィシュヌの化身であるクリシュナの化身。
アスラ/ダーナヴァ/ダイティヤ/阿修羅(Asura, Danava, Daitya)
神々と敵対する魔族であるが、苦行を成し遂げることでほぼ無敵の力を得た者もいる。
- ヴィヴィンダヤ(Vivindhaya):叙事詩マハーバーラタでチャールディーシュナと戦ったアスラ。
- ガヤ/ガヤースラ(Gaya, Gayasura)
- カンサ(Kaṃsa)
- ケーシー(Keśī)
- シャカタ(Sakaṭa)
- ジャランダーラ(Jalandhara)
- シュシュナ
- シュンバ/ニシュンバ(Sumbha, Nisumbha)
- ラクタビージャ(Raktabīja)
- ターラカ/ターラカースラ/タラカースラ(Taraka, Tarakasura)
- トリナーヴァルタ(Tṛṇāvarta)
- トリプラースラ/ターラカークシャ/カマラークシャ/ヴィドゥユンマーリ/ヴィドゥユンマーリン(Tripurasura, Tarakaksha, Kamalaksha, Vidyunmali, Vidyunmalin)
- ナラカ/ナラカースラ/奈落(Narakā, Narakāsura)
- バカ/バカースラ(Baka, Bakāsura)
- バーナースラ(Banasura)
- ハヤグリーヴァ/馬頭観音(Hayagriva)
- ヒラニヤークシャ(Hiranyaksha)
- ヒラニヤカシプ(Hiranyakashipu)
- プラフラーダ(Prahlada)
- マハーバリ(Mahabali)
- マヒシャ/マヒーシー/マヒシャースラ(Mahishasura)
- ヴリトラ/ナムチ(Vritra, Namuci)
- ヴィローシャナ/ヴィローチャナ(Virochana)
- マダ(Mada)
- ルドラ(Rudra)
- ラーフ/羅睺(Rahu)
- ケートゥ/計都(Ketu)
- バインシャースラ/水牛魔(Bhainsasura)
ガルーダ/迦楼羅/金翅鳥(Garuda)
- アヴィニヴァルタニーヤチッタブーシャナ/不廻遮厳(Avinivartanīyacittabhūṣaṇa):退転せざる心の荘厳を具するという意味。
- アベドヤラトナチューダ/信頂宝(Abhedyaratnachuda):催破せられざる宝頂珠を有するという意味。
- ヴィチトラマーウリシュリーチューダ/諸種吉祥頂髻(Vichitramaulishrichuda):種々の冠、吉祥頂珠を有するという意味。
- ヴィマラヴェーガシュリー/無垢力祥(Vimalavegashri)
- サマンタヴューハサーガラチャルヤーヴャヴァローカナ/普厳海行観諸法(Samantavyuhasagaracharyavyavalokana)
- サマンタスパラナムカダルシャナ/面普徧指示(Samantaspharanamukhadarshana)
- ダルマドリダーベードヤスニランバ/堅固法不能開示(Dharmadridhabhedyasunilambha):法において堅固不壊の依止を具するという意味。
- マハーヴェーガラブダスタマー/得大力(Mahavegalabdhasthama)
- マハーサーガラプラバーガンビーラダラ/執持光如深海(Mahasagaraprabhagambhiradhara):大海の如く深妙なる光を持するという意味。
ナーガ/ナーギニー/ナーガラージャ(龍/龍王)
コブラを神格化した地下世界に住み、脱皮で生まれ変わる力を持つ不完全な不死の種族。
- カドゥルー(Kadru)
- アイラーヴァナ/𧫦羅跋拏竜王(Airavana):『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- アティバラ/大力竜王(Atibala):『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- アッチラ/阿歯羅竜王(Acchila):『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- アナンタ/シェーシャ/アナンタシェーシャ/シェーシャナーガ/無辺竜王(Shesha, Ananta Shesha, Sheshanaga)
- アナヴァタプタ/無熱悩池竜王/阿那婆達多(Anavatapta)
- アバラ/無力竜王(Abala):『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- アルカ/阿嚕迦竜王(Aluka):『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- アールドラバラカ/アードゥバリカ/湿力竜王(Ardrabalaka, Adubalika):『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- ヴァースキ/和修吉(Vasuki)
- ヴァツァ/犢子竜王(Vatsa):『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- ヴァラデーヴァ/バラデーヴァ/力天竜王(Valadeva, Baladeva):『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- ヴィルーダカ/増長竜王(Virudhaka):『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- ヴィルーパークシャ/広目竜王(Virupaksha):『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- ウッパラカ/優鉢羅(Utpalaka)
- ウパナンダ/跋難陀/塢波難馱竜王(Upananda)
- エーラ/羊竜王/𧫦羅竜王(Ela):『翻訳名義大集』や『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- エーラヴァルナ/羊色竜王/𧫦囉鉢拏竜王(Elavarna):『翻訳名義大集』や『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- エーラパトラ/耶剌答竜王/𧫦囉葉竜王(Elapatra):『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- エンマリュウオウ/焔摩竜王:『仏母大孔雀明王経』にある竜王だがサンスクリット語での呼び名は不明。焔摩天(ヤマ)と関係のある竜王なのだろうか。
- ガウタマ/驕答摩竜王(Gautama):『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- カーラ/カーラカ/黒竜王/黒色竜王(Kala, Kalaka):『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- カーリカ/具時竜王/羯力迦竜王(Kalika):『翻訳名義大集』や『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- カーリヤ(Kāliya)
- カルコータカ/カルコタカ/力行竜王/羯句擿迦竜王(Karkotaka):『マハーバーラタ』に登場するナーガ、もしくは『仏母大孔雀明王経』や『翻訳名義大集』にある竜王。
- ガンダーラ/持香竜王/巘馱囉竜王(Gandhara):『仏母大孔雀明王経』や『翻訳名義大集』にある竜王。
- キンチニー/キンチャニー/緊質𩕳竜王(Kincini, Kincani):『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- クリシュナ/黒竜王(Krishna):『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- コウヤリュウオウ/曠野竜王:『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- ゴロナリュウオウ/護嚕拏竜王:『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- サーガラ/娑伽羅(Sagara)
- サーガラプトラ/娑蘖羅子竜王(Sagaraputra):『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- サバラ/大力竜王(Sabala):『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- シシリュウオウ/師子竜王:『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- シャイラバーフ/石膊竜王(Shailabahu):『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- シャクジキリュウオウ/赤色竜王:『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- シャラバ/設臘婆竜王(Shalabha):『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- シュヴェータカ/白竜王(Shvetaka):『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- シュリーヴァルダナ/吉祥増長竜王(Shrivardhana):『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- シュリーカンタ/吉祥因竜王(Shrikantha):『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- シュリーマート/有吉祥竜王(Shrimat):『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- シリ/室里竜王(Shiri):『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- タクシャカ/安止竜王/徳叉迦(Takshaka)
- ディユティンダラ/持光明竜王(Dyutimdhara):『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- ナルダナ/出音竜王/大吼竜王(Nardana):『翻訳名義大集』や『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- ナンショウリュウオウ/難勝竜王:『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- ナンダ/難陀竜王/歓喜竜王/喜竜王(Nanda)
- バラカシールシャ/跋洛迦頭竜王(Balakashirsha):『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- パリカーラ/遍黒竜王(Parikala):『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- パリキータ/遍虫竜王(Parikita):『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- バルカ/末攞迦竜王(Baluka):『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- パンダラ/人竜王(Pandara):『翻訳名義大集』にある竜王。
- パーンダラカ(Pandaraka)
- パーンドゥカ/パーンダラ/白色竜王(Panduka, Pandara):『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- ピータ/ピータカ/ピタカ/黄竜王(Pita, Pitaka):『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- ピンガラ/黄色竜王(Pingala):『翻訳名義大集』や『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- ブッダ/仏世尊竜王(Buddha):『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- プラディウンマ/光明竜王(Pradyunma):『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- マータンガ/大象竜王/摩蹬迦竜王(Matanga):『翻訳名義大集』や『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- マナスヴィン/摩那斯(Manasvin)
- マナサー(Manasa)
- マニカンタ/マニカーナ/珠胭竜王(Manikamtha, Manikantha, Manikana):『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- マーヌシャ/人竜王(Manusha):『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- マンダラカ/曼拏洛迦竜王(Mandalaka):『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- ムイリュウオウ/無畏竜王:『仏母大孔雀明王経』にある竜王。アバラ(無力竜王)の誤訳と思われる。
- ムクコウリュウオウ/無垢光竜王:『仏母大孔雀明王経』にある竜王。だがサンスクリット語の原点にその名は記されていない。
- ムチャリンダ(Mucalinda, Muchalinda, Mucilinda)
- ムーラマーヌシャ/根人竜王(Mulamanusha):『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- ラーガヴァ/悟子竜王/羅笈婆竜王(Raghava):『翻訳名義大集』や『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- ラティユドガタ/承迎竜王(Ratyudgata):『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
- ローヒタカ/赤竜王(Lohitaka):『仏母大孔雀明王経』にある竜王。
ラークシャサ/羅刹(Rakshasa)
ランカー島(スリランカ)に王国を築く魔族で、上位の者は多腕多頭で神々ですら退ける異能を持つ。
- アクゲンアクシラセッシャ/悪眼悪視羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。
- アクシャ(Aksha):ラーヴァナの長男。
- アクメンラセッシャ/悪面羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。
- アラムブシャ/アラムブサ(Alambusha):ガトートカチャと戦ったラークシャサ。
- アラーユダ(Alayuda):ビーマとガトートカチャの二人と戦ったラークシャサ。
- アルブダ(Arbuda):ヴリトラと同族である邪悪な蛇。
- インドラジット/メーガナーダ(Indrajit, Meghanada)
- ヴィビーシャナ/ビビサナ(Vibhishana)
- ウカラセッシャ/雨火羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。
- ウフクラセッシャ/瓮腹羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。甕のような腹部を有するラークシャサだろうか。
- ガギョウラセッシャ/鵝形羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。鵝鳥の姿をしたラークシャサだろうか。
- カスイラセッシャ/鏵嘴羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。
- ガトートカチャ(Ghatotkacha)
- カバンダ(Kabandha)
- カラ(Khara)
- キシュラセッシャ/肌痩羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。
- クケラセッシャ/嗅気羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。
- クゴウラセッシャ/弓項羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。
- クルラセッシャ/傴僂羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。
- クンバカルナ(Kumbhakarna)
- ケンゲンラセッシャ/竪眼羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。目が縦向きになったラークシャサだろうか。
- ケンズハイメンラセッシャ/懸頭背面羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。
- コウギョウラセッシャ/猴形羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。
- サイケイラセッシャ/細頸羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。細い首を有するラークシャサだろうか。
- ジショラセッシャ/持杵羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。杵あるいは金剛杵を手に持ったラークシャサだろうか。
- シャクジキラセッシャ/赤色羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。
- ジュウギョウラセッシャ/獣形羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。獣の姿をしたラークシャサだろうか。
- シュウロウラセッシャ/醜陋羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。
- シュソクエンシラセッシャ/手足炎熾羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。
- シュミチョウラセッシャ/須弥頂羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。
- シュールパナカー(Shurpanakha)
- ジョウビンビメンラセッシャ/常嚬眉面羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。常に眉を顰めたような顔をしたラークシャサだろうか。
- ショコンフグラセッシャ/諸根不具羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。
- シンジョウラセッシャ/身長羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。
- シンニョドウボウラセッシャ/身如銅棒羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。
- ゾウジラセッシャ/象耳羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。象の耳を有するラークシャサだろうか。
- タイカンコラセッシャ/体乾枯羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。皮膚がかさかさ、あるいは体が干からびたような姿のラークシャサだろうか。
- ダイジラセッシャ/大耳羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。大きな耳を有するラークシャサだろうか。
- ダイズラセッシャ/大頭羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。大きな頭部を有するラークシャサだろうか。
- ダイソクラセッシャ/大足羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。大きな足を有するラークシャサだろうか。
- ダイフクラセッシャ/大腹羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。大きな腹部を有するラークシャサだろうか。
- タンジラセッシャ/耽耳羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。
- チョウシュラセッシャ/長手羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。後述の長臂羅刹娑が長い腕なのに対し、こちらは長い手を有するラークシャサだろうか。
- チョウジュンラセッシャ/長脣羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。長い唇を有するラークシャサだろうか。
- チョウソウゴンラセッシャ/長荘厳羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。
- チョウヒラセッシャ/長臂羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。前述の長手羅刹娑が長い手なのに対し、こちらは長い腕を有するラークシャサだろうか。
- チョウビラセッシャ/長鼻羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。長い鼻を有するラークシャサだろうか。
- ドウゲラセッシャ/銅牙羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。
- ドウゲンラセッシャ/銅眼羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。
- ドウシュラセッシャ/銅手羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。
- ドウハツラセッシャ/銅髪羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。
- ドウビラセッシャ/銅鼻羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。
- ドクガイラセッシャ/毒害羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。
- ハツジョウラセッシャ/髪長羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。長い髪を有するラークシャサだろうか。
- フクニョボウラセッシャ/腹如棒羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。
- フコクラセッシャ/腹曲羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。
- プータナー(Putana)
- ヘンゲラセッシャ/偏牙羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。傾いた牙を有するラークシャサだろうか。
- ホツケンラセッシャ/髪竪羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。真上に逆立った髪を有するラークシャサだろうか。
- マカツギョギョウラセッシャ/摩竭魚形羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。摩竭魚すなわちマカラのような姿をしたラークシャサだろうか。
- マートリカー/魔致迦(Matrika):ラークシャシーの姿をした子供を襲う鬼神。栴檀乾闥婆神王に捕縛された。
- マーリーチャ/スバーフ(Maricha, Subahu)
- マンドーダリー(Mandodari)
- ムジラセッシャ/無耳羅刹娑:『仏説守護大千国土経』にあるラークシャサ。耳が無いラークシャサだろうか。
- ラーヴァナ(Ravana)
- 十羅刹女(Ten Rakshasis):元は人の精気を奪う存在であったが、後にハーリーティー(鬼子母神)と一緒に改心して法華経を守護するようになった。
- アチャラー/無厭足(Acala)
- ヴィランバー/毘藍婆(Vilambha)
- クータダンティー/曲歯(Kutadanti)
- クンティー/皐諦(Kunti)
- ケーシニー/多髪(Kesini)
- サルヴァサットヴォージョーハーリー/奪一切衆生精気(Sarvasattvojohari)
- プシュパダンティー/華歯(Pushpadanti)
- マクタダンティー/黒歯(Makutadanti)
- マーラーダーリー/持瓔珞(Maladhari)
- ランバー/藍婆(Lambha)
- 七三大羅刹女(Seventy-Three Rakshasis):『仏母大孔雀明王経』『孔雀明王経』に記された羅刹女。
- アシムシャラダラー/持刀棒羅刹女(Asimushaladhara)
- アシャニー/阿捨𩕳羅刹女(Ashani)
- アチャラー/不動羅刹女(Acala, Acara)
- アマラー/無垢羅刹女(Amala, Amara)
- ヴァジュラダラー/持金剛羅刹女(Vajradhara)
- ヴァスンダラー/持地羅刹女(Vasumdhara)
- ヴァルシャニー/行雨羅刹女(Varshani)
- ヴァールニー/嚩嚕抳羅刹女(Varuni)
- ヴィディヨータニー/撃電羅刹女(Vidyotani)
- ヴィドゥラー/頻拏囉羅刹女(Vidura)
- ヴィヘータニー/留難羅刹女(Vihethani)
- ヴィマラー/尾麼羅羅刹女(Vimala)
- ウットラーサニー/驚怖羅刹女(Uttrasani)
- ウルカームキー/炬口羅刹女(Ulkamukhi)
- ウールドヴァジャター/高髻羅刹女(Urdhvajata)
- ガウリー/具哩羅刹女(Gauri)
- カウンジャラー/君惹羅羅刹女(Kaunjara)
- ガータニー/常害羅刹女(Ghatani)
- カピラー/劫比囉羅刹女(Kapila)
- カラシー/羯攞施羅刹女(Kalasi)
- カラーラダンティー/牙出羅刹女(Karaladanti)
- カーララートリー/黒夜羅刹女(Kalaratri)
- カラーリー/迦囉離羅刹女(Karali, Kalali)
- カーランギー/迦啷儗羅刹女(Karangi)
- カーリー/迦離羅刹女(Kali)
- ガルジャニー/震雷羅刹女(Garjani)
- ガルバーハーリニー/食胎羅刹女(Garbhaharini)
- ガンダーリー/囐馱里羅刹女(Gandhari)
- グラサニー/蘗散𩕳羅刹女(Grasani)
- クローダナー/忿怒羅刹女(Krodhana)
- クンバーンディー/矩伴膩羅刹女(Kumbhandi)
- サダーシャリー/シャダクシャリー/末拏囉羅刹女(Sadashari, Shadakshari)
- シャタシールシャー/百頭羅刹女(Shatashirsha)
- シャタネートラー/百目羅刹女(Shatanetra)
- シャタバーフ/百臂羅刹女(Shatabahu)
- ジャンガマー/足行羅刹女(Jangama)
- ジュヴァラニー/入嚩攞𩕳羅刹女(Jvalani)
- スカンダー/塞謇那羅刹女(Skanda)
- スポータニー/撃声羅刹女(Sphotani)
- ソーマー/寂静羅刹女(Soma)
- タダーガパーリニー/怛拏嶫播囉羅刹女(Tadagapalini)
- タパニー/答跛𩕳羅刹女(Tapani)
- ダラニー/馱囉抳羅刹女(Dharani)
- ダンター/難多羅刹女(Danta)
- ダントゥラー/包歯羅刹女(Dantura, Dantra)
- チトラー/質怛囉羅刹女(Citra)
- チャンダー/チャンダーリー/燥暴羅刹女(Canda, Candali)
- ディヴァサチャラー/晝行羅刹女(Divasacara)
- トリシューラパーニー/持三戟叉羅刹女(Trishulapani)
- ナーディカー/娜膩迦羅刹女(Nadika)
- ニシャーチャラー/夜行羅刹女(Nishacara)
- ニーラー/青色羅刹女(Nila, Nira)
- パドゥマー/鉢努摩羅刹女(Paduma)
- バラー/末羅羅刹女(Bala)
- ハリチャンドラー/賀哩室戦捺囉羅刹女(Haricandra)
- ヒディンバー/呬林摩羅刹女(Hidimba)
- フターサニー/護跢捨𩕳羅刹女(Hutasani)
- ブラーフミー/没羅憾彌羅刹女(Brahmi)
- ピンガラー/𫥇蘗羅羅刹女(Pingala)
- マダニー/末娜寧羅刹女(Madani)
- マータンギー/パタンギ/摩噔儗羅刹女(Matangi, Patangi)
- マノーラマー/意喜羅刹女(Manorama)
- マヒシー/麼呬史羅刹女(Mahisi)
- マーリーチー/摩哩支羅刹女(Marici)
- マールジャーリー/猫児羅刹女(Marjari)
- マルダニー/摧破羅刹女(Mardani)
- マンディティカー/愛粧羅刹女(Manditika)
- モーリカー/謨哩迦羅刹女(Morika)
- ヤマドゥーティー/焔摩使羅刹女(Yamaduti)
- ラーヴァニー/婆囉𩕳羅刹女(Ravani)
- ルディラーハーリニー/食血羅刹女(Rudhiraharini)
- ローヒニー/嚧呬抳羅刹女(Rohini)
ヴァナラ(Vanara)
ラーマ王子を助けるために神々が森に棲む猿や熊から創造した一族。
- アンガダ/オンコット(Angada, Ongkhot):ヴァーリンの息子にしてスグリーヴァ配下の猿将。
- ヴァーリン(Vali)
- ガンダマーダナ(Gandhamadana):クベーラの子。
- シャラバ(Sharabha):パルジャニヤの子。
- ジャーンバヴァット/ジャンバヴァン(Jambavat, Jambavan):スグリーヴァと共にいる熊の王。
- スグリーヴァ(Sugriva):ヴァーリンの弟である猿の王。
- スシェーナ(Sushena):ヴァルナの息子にして軍医。
- ターラー(Tara):スシェーナの娘にしてオンコットの母。
- ナラ(Nala):ヴィシュヴァカルマンの子。
- ニーラ(Nila):アグニの子。
- ハヌマーン(Hanuman)
- マインダ/ドゥヴィヴィダ(Mainda, Dvivida):アシュヴィン双神の子。
- ルーマー(Ruma):スグリーヴァの后。
ヤクシャ/ヤクシニー/夜叉(Yaksha, Yakshini)
人を喰らい精気を啜る鬼であるが善性に目覚めることもある。
- アパラージタ/阿跋羅爾多/阿跛羅爾多(Aparajita):『仏母大孔雀明王経』にあるヤクシャの王。シュタラー/窣土奴邑に住む。
- アンビカー(Ambika):ジャイナ教のヤクシニー。
- イチジュウニフクヤクシャ/一十二腹薬叉:『仏説守護大千国土経』にあるヤクシャ。
- イチズタソクヤクシャ/一頭多足薬叉:『仏説守護大千国土経』にあるヤクシャ。何本もの脚を生やした姿のヤクシャだろうか。
- イッソクヤクシャ/一足薬叉:『仏説守護大千国土経』にあるヤクシャ。脚が一本のヤクシャだろうか。
- ヴァクラ/ヴァックラ/薄倶羅薬叉(Vakula, Vakkula):『仏母大孔雀明王経』にあるヤクシャの王。ラージャグリハ/王舍城に住んでいて大軍を率いる強大なヤクシャ。
- ヴァジュラパーニ/金剛手/大聖金剛手(Vajrapani):金剛杵を持つもの。『仏母大孔雀明王経』にあるヤクシャの王でもある。ラージャグリハのグリドラクータ山/王舍城の霊鷲山に住む。
- ヴァジュラユダ/金剛杖薬叉(Vajrayudha):『仏母大孔雀明王経』にあるヤクシャの王。ヴァイシャーリー/毘舍離国に住む。
- カーラ&ウパカーラカ/大小黒薬叉(Kala and Upakalaka):『仏母大孔雀明王経』にある二人のヤクシャの王。カピラヴァストゥ/劫比羅城に住む。
- ガルダ/大神金翅鳥(Garuda):『仏母大孔雀明王経』にあるヤクシャの王。ヴィプラ山/毘富羅山に住む。
- カルマーシャパーダ/斑足大薬叉(Kalmashapada):『仏母大孔雀明王経』にあるヤクシャの王。ヴァイラー/吠囉耶城に住む。
- ギョウソクヤクシャ/仰足薬叉:『仏説守護大千国土経』にあるヤクシャ。
- クベーラ/毘沙門天/多聞天(Kubera)
- クラクッチャンダ/羯句忖那神(Kurakucchanda):『仏母大孔雀明王経』にあるヤクシャの王。パータリプトラ/波吒梨子に住む。
- ケンズヤクシャ/懸頭薬叉:『仏説守護大千国土経』にあるヤクシャ。
- シズタゲンヤクシャ/四頭多眼薬叉:『仏説守護大千国土経』にあるヤクシャ。頭部が四つあって何個もの目を有するヤクシャだろうか。
- シソクヤクシャ/四足薬叉:『仏説守護大千国土経』にあるヤクシャ。四本の脚を生やしたヤクシャだろうか。
- シヒヤクシャ/四臂薬叉:『仏説守護大千国土経』にあるヤクシャ。四本の腕を生やしたヤクシャだろうか。
- シャンカラ/商羯羅薬叉(Shamkara):『仏母大孔雀明王経』にあるヤクシャの王。爍迦処に住む。
- ショウメンヤシャ/笑面夜叉:陰険だったり裏表のある人を意味する四字熟語。
- ゾウズヤクシャ/象頭薬叉:『仏説守護大千国土経』にあるヤクシャ。
- ダイドクガイヤクシャ/大毒害薬叉:『仏説守護大千国土経』にあるヤクシャ。
- ダーキニー/ダーカ/荼枳尼天(Dakini)
- タソクヤクシャ/多足薬叉:『仏説守護大千国土経』にあるヤクシャ。何本もの脚を生やしたヤクシャだろうか。
- ターラカー/タータカー(Taraka, Tataka, Tadaka)
- チトラグプタ/質怛囉笈多(Citragupta):『仏母大孔雀明王経』にあるヤクシャの王。チティームカ/質底目溪に住む。
- テチゲヤクシャ/鉄牙薬叉:『仏説守護大千国土経』にあるヤクシャ。鉄の牙を有するヤクシャだろうか。
- テッピヤクシャ/鉄臂薬叉:『仏説守護大千国土経』にあるヤクシャ。鉄の腕を有するヤクシャだろうか。
- テッソクヤクシャ/鉄足薬叉:『仏説守護大千国土経』にあるヤクシャ。鉄の脚を有するヤクシャだろうか。
- ハリティー/ハーリティー/鬼子母神(Hariti)
- ハンシュヤクシャ/半手薬叉:『仏説守護大千国土経』にあるヤクシャ。
- ハンシンイチモクヤクシャ/半身一目薬叉:『仏説守護大千国土経』にあるヤクシャ。身体が半分しかなくて目玉が一つのヤクシャだろうか。
- ジョッコー(Jokkho/Jokkh):ベンガルでの呼び名。
- トウメンヤクシャ/倒面薬叉:『仏説守護大千国土経』にあるヤクシャ。
- ナイガメーシャ/𩕳迦謎沙神(Naigamesha):羊頭もしくは馬頭のヤクシャ。『仏母大孔雀明王経』にあるヤクシャの王でもある。パーンチャーリー/半遮離城に住む。
- ニソクヤクシャ/二足薬叉:『仏説守護大千国土経』にあるヤクシャ。
- バドラプラ/賢善大薬叉(Bhadrapura):『仏母大孔雀明王経』にあるヤクシャの王。シャイラ/世羅城に住む。
- ハリピンガラ/訶里氷蘖囉(Haripingala):『仏母大孔雀明王経』にあるヤクシャの王。マッラ/力士城に住む。
- ブリハスパティ/勿賀娑鉢底(Brihaspati):『仏母大孔雀明王経』にあるヤクシャの王。シュラーヴァストゥ/舍衞城に住む。
- マーナヴァ/摩那波大神/摩那婆(Manava):『仏母大孔雀明王経』にあるヤクシャの王。ウッタラー/北界に住む。
- マニバドラ/宝賢夜叉/摩尼跋陀羅(Manibhadra):クベーラの兄弟であるヤクシャの勇士。
- マヘーシュヴァラ/摩醯首薬叉(Maheshvara):『仏母大孔雀明王経』にあるヤクシャの王。ヴィラータもしくはキラータ/止羅多国に住む。
- ロジュンヤクシャ/驢脣薬叉:『仏説守護大千国土経』にあるヤクシャ。驢馬の唇を有するヤクシャだろうか。
プレータ/餓鬼(Preta)
- プレータ/プレタニ/薜茘多/餓鬼(Preta)
- ウルカームカ/エンクガキ/焔口餓鬼/焔口鬼(Ulkamukha, Flaming Mouth):口の周りが常に燃えていて火焔を吐く餓鬼。その姿は恐ろしく、痩せ細った体、針の先のように細い喉、乱れた髪、鋭く長い爪、光る目を有する。施餓鬼の由来譚に登場する。
- スーチムカ/シンコウガキ/シンクガキ/針口餓鬼/針口鬼/甦支目佉(Sucimukha, Needle Mouth):針穴のように小さな口をした餓鬼。
- マイトラークシャジョーティカ(Maitrakshagyotika):膿を食うプレータ。
- 有財餓鬼/ウザイガキ
- 餓鬼憑き(Hungry Ghost Possession):インドの伝承ではないが一応。餓鬼が生者に取り憑いて空腹感をもたらすという現象。
- 鑊身餓鬼/迦婆離/カクシンガキ
- 火爐焼食餓鬼/燒食餓鬼/君茶火爐/カロショウジキガキ
- 悕望餓鬼/阿賒迦/キモウガキ
- 曠野餓鬼/阿吒毘/コウヤガキ
- 炬口鬼/ココウキ(Torch Mouth, Flaming Mouth)
- 殺身餓鬼/魔羅迦耶/サツシンガキ
- 伺嬰児便餓鬼/蚩陀羅/シエイジベンガキ
- 食香烟餓鬼/ジキカエンガキ
- 食火炭餓鬼/鴦伽囉婆叉/ジキカタンガキ
- 食血餓鬼/囉訖吒/ジキケツガキ
- 食小児餓鬼/婆羅婆叉/ジキショウニガキ
- 食水餓鬼/婆利藍/ジキスイガキ
- 食唾餓鬼/ジキタガキ
- 食吐餓鬼/槃多婆叉/ジキトガキ
- 食毒餓鬼/毘沙婆叉/ジキドクガキ
- 食肉餓鬼/瞢娑婆叉/ジキニクガキ
- 食人精気餓鬼/烏殊婆叉/ジキニンショウキガキ
- 食鬘餓鬼/摩羅婆叉/ジキバンガキ
- 食風餓鬼/婆移婆叉/ジキフウガキ
- 食糞餓鬼/毘師咃/ジキフンガキ
- 食法餓鬼/ジキホウガキ
- 四交道餓鬼/遮多波他/シキョウドウガキ
- 地下餓鬼/波多羅/ジゲガキ
- 食気餓鬼/揵陀/ジッケガキ
- 疾行餓鬼/阿毘遮羅/シッコウガキ
- 執杖餓鬼/閻羅王使/シツジョウガキ
- 熾燃餓鬼/闍婆隸/シネンガキ
- 伺便餓鬼/蚩陀邏/シベンガキ
- 住海渚餓鬼/海渚餓鬼/三牟陀羅提波/ジュウカイショガキ
- 住塚間食熱灰土餓鬼/塚間住食熱灰土餓鬼/賒摩舍羅/ジュウチョウカンジキネツカイドガキ
- 住不浄巷陌餓鬼/不淨巷陌餓鬼/阿輸婆囉他/ジュウフジョウコウハクガキ
- 樹中住餓鬼/毘利差/ジュチュウジュウガキ
- 少財餓鬼/少財鬼/ショウザイガキ
- 神通餓鬼/矣利提/ジンツウガキ
- 多財餓鬼/多財鬼/タザイガキ
- 富裕餓鬼/フユウガキ
- 無財餓鬼/無財鬼/ムザイガキ
- 無食餓鬼/阿婆叉/ムジキガキ
- 欲食餓鬼/ヨクジキガキ
- 羅刹餓鬼/ラセツガキ
ガンダルヴァ/乾闥婆(Gandharva)
同じ語源とされる妖怪にはギリシャのケンタウロス、ペルシアのガンダルワ、インドネシアのグンドゥルウォなどが存在する。
- ヴァジュラドルマケーサラドヴァジャ/金剛茂勝幢/金剛樹華幢乾闥婆王(Vajradrumakesaradhvaja):最上位のガンダルヴァの王の一人。
- サマノージュニャールタシンハドヴァジャ/如意獅子声幢/妙音師子幢(Samanojnarutasimhadhvaja):最上位のガンダルヴァの王の一人。
- サマンタラトナキラナムクタプラバ/普放宝光/普放宝光明乾闥婆王(Samantaratnakiranamuktaprabha):最上位のガンダルヴァの王の一人。あまねく宝光を放つ光明という意味。
- サルヴァヴューハラティスヴァバーヴァナヤサンダルシャナ/開示普喜自然理趣/楽音現荘厳乾闥婆王(Sarvavyuharatisvabhavanayasamdarshana):最上位のガンダルヴァの王の一人。一切の荘厳、歓喜の本来の理趣を教示するものという意味。
- シュチネートララティサンバヴァ/不浄/生喜/浄目乾闥婆王(Shuchinetraratisambhava):最上位のガンダルヴァの王の一人。浄眼に歓喜を生ずるという意味。
- ドリタラーシュトラ/守境土/護国土/持国乾闥婆王(Dhritarashtra):最上位のガンダルヴァの王の一人。
- ドルマキンナラプラバ/人非人最勝光/人非人樹光/樹光乾闥婆王(Drumakinnaraprabha):最上位のガンダルヴァの王の一人。
- プシュパドルマクスミタムクタ/花樹満髻/華冠乾闥婆王(Pushpadrumakusumitamukuta):最上位のガンダルヴァの王の一人。
- プラムディタプラランバスナヤナ/美目長喜/楽揺動妙目乾闥婆王(Pramuditapralambasunayana):最上位のガンダルヴァの王の一人。歓喜せる長き善き眼を有するという意味。
クンバーンダ/クヴァンダ/鳩槃荼(Kumbhanda)
- アクジョウシンククバンナ/悪声震吼矩畔拏:『仏説守護大千国土経』にあるクンバーンダ。
- アナンタシュバナヤナケサリー/善無辺目獅子(Anantashubhanayanakesari):『翻訳名義大集』にあるクンバーンダ。
- ヴィーラバーフ/勇猛手(Virabahu):『翻訳名義大集』にあるクンバーンダ。
- ヴィルーダカ/聖生/増長(Virudhaka):『翻訳名義大集』にあるクンバーンダ。
- ウンムギョウクバンナ/雲霧形矩畔拏:『仏説守護大千国土経』にあるクンバーンダ。
- オウジキクバンナ/黄色矩畔拏:『仏説守護大千国土経』にあるクンバーンダ。
- ケチウシンクバンナ/血汚身矩畔拏:『仏説守護大千国土経』にあるクンバーンダ。
- コオンクバンナ/鼓音矩畔拏:『仏説守護大千国土経』にあるクンバーンダ。
- コクジキクバンナ/黒色矩畔拏:『仏説守護大千国土経』にあるクンバーンダ。
- シャーラスチトラ/妙極綵(Shalasuchitra):『翻訳名義大集』にあるクンバーンダ。
- ジュウギョウクバンナ/樹形矩畔拏:『仏説守護大千国土経』にあるクンバーンダ。
- ショウジキクバンナ/青色矩畔拏:『仏説守護大千国土経』にあるクンバーンダ。
- シンモウゴンバツクバンナ/針毛剣髪矩畔拏:『仏説守護大千国土経』にあるクンバーンダ。
- スチールナドヴァジャ/極参群幢/極行幢(Suchirnadhvaja):『翻訳名義大集』にあるクンバーンダ。
- センジャククバンナ/山石矩畔拏:『仏説守護大千国土経』にあるクンバーンダ。
- ダイゴウクバンナ/大項矩畔拏:『仏説守護大千国土経』にあるクンバーンダ。
- テンオンジョウクバンナ/天音声矩畔拏:『仏説守護大千国土経』にあるクンバーンダ。
- ナーガーディパティ/竜王(Nagadhipati):『翻訳名義大集』にあるクンバーンダ。
- ヒタチャラナサンクラマ/入行利益/行利益入(Hitacharanasamkrama):『翻訳名義大集』にあるクンバーンダ。
- ビーモーッタラ/怖畏刺麻/怖畏師(Bhimottara):『翻訳名義大集』にあるクンバーンダ。
- ヒャクジキクバンナ/碧色矩畔拏:『仏説守護大千国土経』にあるクンバーンダ。
- ボンラジョウクバンナ/梵螺声矩畔拏:『仏説守護大千国土経』にあるクンバーンダ。
- メールスサンバヴァ/妙高甚出(Merususambhava):『翻訳名義大集』にあるクンバーンダ。須弥山より善く生まれたるという意味。
- ロクジキクバンナ/緑色矩畔拏:『仏説守護大千国土経』にあるクンバーンダ。
- ロジョウクバンナ/驢声矩畔拏:『仏説守護大千国土経』にあるクンバーンダ。
その他の種族
- アプサラス(Apsaras, Apsara)
- アドリカー(Adrika):バラモンの呪いで川の魚にされたアプサラス。
- バーシー(Bhasi):アプサラスを生んだ鳥の王。
- キンナラ/キンナリー/緊那羅(Kinnara)
- ヴェータラ/ベータラ/ヴェタール/バイタル/毘陀羅(Vetala)
- ピシャーチャ/ピサーチャス/畢舎遮/毘舎遮/アドムコーラ(Pishacha/Adomkhor)
- ブータ/ブータナ/ブート/富単那(Bhuta, Bhoot)
- アイリ/ガイリ(Aili/Gaili):バングラデシュで伝承される幽霊で、水域があるところで幻覚を見せて人を溺死させる。
- アレヤ/アトシ・ブート(Aleya/Atoshi Bhoot):西ベンガルやバングラデシュの漁師が伝承する人魂で、惑わし水死に誘う。
- エクシ(Yakshi):ケーララ州に伝わる女幽霊。
- ガッチョ・ブート(Gechho Bhoot):木に棲む亡霊。
- カナブーロ(Kanabhulo):人に催眠術を掛けて見知らぬ場所に連れ去る亡霊。
- ギラー:人を溺れさせる水死者の亡霊。
- クッティ・チャータン(Kutti Chaattan):幸運を授けてくれる善霊。
- グドロ・ボンゴ(Gudro Bonga):サンタール人(ベンガル先住民)に伝承される小人のような精霊。
- サマンダ/ブラフマ・サマンダ:欲深い者が死後になる亡霊。
- シーコル・ブリ/ジョル・ピシャーチャ(Sheekol Buri/Jol-Pishach):不幸な結婚により自殺した女性の亡霊で、水域に男を誘い溺死させる。
- スコンドカタ/コンドカタ(Skondhokata/Kondhokata):事故などで首を無くした者の亡霊。出会った者に自分の頭を探して欲しいと頼んでくる。
- ゾーテング:漁夫やイスラム教徒の亡霊。
- ダモール(Damori):タントラで使役できる中でも最も高位な精霊。
- ダーン・クブラ(Dhan Kudra):南ベンガルで伝承される幸運をもたらす小人の精霊。
- チュレル/チュライル(Churel, Charail, Churreyl, Chudail, Chudel, Cudail, Cudel):女幽霊。
- デバツァール:結婚後に死んだシュードラ(奴隷階級)の亡霊。
- ドゥーンド:首無し騎手の亡霊。
- ニシ(Nishi):愛する者の声で誘って遠くへ連れ去ってしまう夜の精。連れ去られた者は二度と帰ってこない。
- ハダル:出産後10日以内もしくは生理中に死んだ女性の亡霊で、前方はふくよかだが背中側は骸骨である。
- ブラーミンブータ/ブラーミンダィテャ:バラモンの霊で、見た目が良く生者に対しても悪意がない。
- ブラーマ・ラークシャサ/ブラーマプルシャ:殺されたバラモンの霊で、魔神のような怖ろしい力を持つ。
- プラプティ(Prapti):複数の恋人を持ち、想い悩んだ末に自殺した女性の亡霊で、恋人たちを狂気に陥れたり後追い自殺に誘う。
- ベゴー・ブート(Begho Bhoot):虎に食い殺された者の亡霊で、山林に入る者を虎のもとに誘導したり、虎に化けて脅かす。
- ベッショ・ブート(Besho Bhoot):竹林に棲む亡霊で、倒れている竹をまたいだ者がいると急に起こして殺す。
- ペンチャペチ(Penchapechi):フクロウの姿をした悪霊で旅人を襲い血を吸って食い殺す。
- マータン(Matan)
- マルダ(Marutha)
- マンボ・ブート(Mamdo Bhoot):イスラム教徒の亡霊で、人の首を捻って殺すという。
- ムンジャ:結婚前に死んだバラモンの霊で、菩提樹に棲んでおり身体中につけた鈴に触れて鳴らしたものに取り憑く。
- メッチョ・ブート(Mechho Bhoot):魚を喰う幽霊で、夜になると漁師などの魚を持っている者に「マック・ディエ・ジャ(魚をくれ)」とせがんでくる。
- アガ(Aga):蛇の姿をした悪魔。
- アクパーラ/アクーパーラ(Akupara)
- アグラ・サーンダーニー(Agra-sandhani)
- アシパトラ(Asipatra):鉄の翼。刃物のような爪、鎌のような翼を有する怪鳥。この怪鳥が通過すれば何でも切り裂かれてしまうという。
- アジャ・エーカパッド(Aja Ekapad):一本足の山羊の神。
- アジャジュ(Ajaju):ガロ族に伝わる肉食性のカメレオンのような怪物。頭部は普通のカメレオンになっているか、もしくは人間のような頭部を持ち、長い脚には膝が無く、二股に割れた12本の柔軟な舌は長く尖っている。
- アシュヴァヴァダナ(Ashvavadana):馬面族。インド東部に住むとされた種族。
- アシュヴァムカ(Ashvamukha):馬の顔のもの。惑星ラーフが支配する種族の一つ。
- アパスマーラ/作忘者/昏忘鬼/阿波悉魔羅(Apasmara):記憶力を失わせる病気や癲癇を司る悪神。子供を襲う野狐の姿をした鬼神で栴檀乾闥婆神王によって捕縛されたともいう。
- アヒ・ブドニヤ/アヒルブドニヤ(Ahi Budhnya, Ahirbudhnya):深淵もしくは天の海に棲むという蛇。
- アーユス(Ayus):蛙の王。
- ヴィナター(Vinata)
- ヴィシュカンニャ(Vishakanya. विषकन्या):毒娘。
- カーマデーヌ/スラビー(Kamadhenu, Surabhi)
- ガラ・サタマイ(Gara Satamai):ホスに伝わる悪の女神。蛇、鰐、魚のいずれかが夢に出てきたらこの女神を鎮めなければならない。
- カーラネミ(Kalanemi)
- カリ(Kali)
- カルナプラーヴァラナ/カルナプラーヴェーヤ/カルナプラーデーヤ/カルナプラーヴリタ/ランバカルナ(Karnapravarana, Karnapraveya, Karnapradheya, Karnapravrita, Lambakarna):長い耳朶を有する異種族。
- キールティムカ(Kīrtimukha):神殿の守護者である頭部だけの獅子。
- コルデヴァ/コーデワ(Chordeva, Chordewa, Cordewa):ベンガル地方に住む山岳民族オラオン族や、ブータンのクルク族に伝承される猫に化ける吸血魔女。
- ザキリペヌ(Zakiripenu):コンドに伝わる悪霊だが、良い作物をもたらすという。
- サーラメーヤ(Sarameya)
- サラマー(Sarama)
- サムパーティ(Sampati)
- サンクチンニ(Sankchinni):樹木に宿る女精霊。ちらちら光る白い姿の美女とされる。真夜中に樹下に立っているといい、とあるバラモンの妻がこの精霊に襲われ木の幹の窪みの中に葬られたことがある。
- ジガルクワーク:人の肝臓を抜き出して喰ってしまう魔物。
- シャクニグラハ/禽魅(Shakunigraha):子供の病をもたらす悪魔。
- シャシャ(Shasha):サンスクリット語で兎のことであり月の兎。月のことをシャシン(兎をもつもの)やシャシャーンカ(兎の印をもつもの)と呼ぶ場合もある。
- ジャターユ(Jatayu)
- スショーバナー(Sushobhana):蛙の王女。人間の女性の姿をしてパリクシット王の前に現れ、彼と結婚した。
- ダイニー(Dainee):ベンガルで伝承される魔女。
- ダヤン/ダーヤン(Dayan, Daayan):西インドを中心に伝承される吸血魔女。
- チェディペ(Chedipe):ゴーダーヴァリ川周辺地域に伝わる吸血鬼。虎に乗った女性の姿をしている。「脚が一本だけ人間の脚になっている虎」に変身するという。
- チャコーラ/雑固喇鳥(Chakora):月光を食べて生きる鳥。
- ジライヤ(Jilaiya):チャマールに伝わる夜の鳥。名前を聞いた人間の血を吸う。
- チル・バッティ(Chir Batti):鬼火。
- ティミン/サムドラール/提弥魚(Timin, Samudraru):巨大魚。
- ティミンギラ(Timingila):巨大魚ティミンを呑み込む巨大魚。
- ティミンギラギラ/ティミティミンギラ(Timingilagila, Timitimingila):巨大魚ティミンを呑み込む巨大魚ティミンギラを呑み込む超巨大魚。
- トゥラガーナナ(Turaganana):馬面族。インド北部に住むとされた種族。
- トゥルダク
- トララオ(Thla-Rao):ルシャイ族における精霊や霊魂のこと。
- ノストゥ・ノーパントゥ(Nostu-Nopantu):ガロ族に伝わる精霊。広大な水しか無かった原初の時代、女性の姿で派遣されたノストゥ・ノーパントゥは水上に広げられた蜘蛛の巣に居を構え、甲虫に水中の粘土を持って来させ、その粘土で大地を造った。
- バゲア・ボンガ(Bagea-Bonga):ホスに伝わる虎の精霊。
- バラーハカーシュヴァラージャー/馬王如雲疾(Balahakashvaraja, Balāhakāśvarājā):空飛ぶ馬。
- ハント・パレ:怪我人がいると蛭のように吸い付く吸血鬼。
- パンチャジャナ/パンチャジャニヤ(Panchajanya)
- 人食い巨礫/マン・イーティン・ボールダー(Man-Eating Boulder)
- ビャンゴマ(Byangoma):ベンガルの昔話に登場する怪鳥。
- ピューツ/ハーンサブロ:魚肉も好む吸血鬼。
- フアイ(Huai):ルシャイ族に伝わる悪霊のたぐい。
- フリ(Hri):ルシャイ族に伝わる病をもたらす悪霊。
- プルシャ(Puruṣa):1000の頭と目、足を持つ原初の巨人で世界の材料となった。
- プン(Phung):ルシャイ族における幽霊のこと。
- ポッキラージ/ポキラージ(Pokhiraj):ベンガルの昔話に登場する馬。
- ボバ(Boba):寝ている者を金縛りにする魔女。
- マサーン/マサーニー(Masān):火葬場という意味の前者は子供の、後者は黒い肌をした女性の吸血鬼。
- マッチャドゥ/マッチャドゥス(Matchadu, Matchadus):ガロ族に伝わる人虎。
- マホーラガ/摩睺羅伽(Mahoraga)
- リブ(Rbhu)/リブクシャン(Rbhuksan)/ヴァージャ(Vaja)/ヴィヴヴァン(Vibhuvan):元は名工といわれた人間の3兄弟で、神々のために様々な有用な道具、果ては神獣まで造り出して認められ工芸神にまでなった。
アッサム地方
- アポム(Apom, Epom):アボルに伝わる悪霊。ゴムの樹に棲む悪霊の長。
- ポムサ(Pomsa):ゴムの樹に棲むアポムの弟。
- ウ・キュルテプ(U Kyrtep):カーシに伝わる悪魔。人間を盲目にする。
- ウ・シエム・ニアン・ティリエウ(U Siem Niang Thylliew):カーシに伝わる天然痘の神。
- ウ・シンカイ・バモン(U Syngkai Bamon, U Synkai Bamon):カーシに伝わる悪神。事故などで死者が出るとこの神に山羊を捧げる。
- ウ・ジンビフウ・ラサム(U Jingbih-U Lasam):カーシに伝わる悪魔。歯や口の病気をもたらす。
- ウ・スイドウム(U 'Suid-Um):カーシに伝わる妖怪。水の妖怪であり、女性を引っ掴んで不妊と流産をもたらす。
- ウ・スイドラムイアプ(U 'Suid-Lam-Iap):カーシに伝わる神の手下。神々の命令で冥界から魂を迎えにやってくる。
- ウ・テュンジャン(U Tynjang):カーシに伝わる悪魔。茂みの中に住んでいる麻痺の悪魔であり、人間を死ぬまで擽るという。
- ウ・テュンライ(U Thynrai):カーシに伝わる悪魔。常に病気を悪化させる。
- ウ・マヘト(U Mahet):カーシに伝わる悪魔。捧げ物をする時は家の中でのみ行われる。
- ウ・ラサムドフ(U Lasamdoh):カーシに伝わる悪魔。首筋の腫れ物や嗄れ声をもたらす。
- ウロム(Urom):アボルに伝わる悪霊。汚い場所に棲んでいて夜に人々を襲って腹痛や頭痛をもたらす。
- カ・クラム(Ka Khlam):カーシに伝わる女悪霊。コレラをもたらす。
- カ・ティハル(Ka Tihar):カーシに伝わる女悪霊。疝痛をもたらす。
- カ・テュルト(Ka Tyrut):カーシに伝わる女悪霊。暴力的な死をもたらす。
- カ・ドゥバ(Ka Duba):カーシに伝わる女悪霊。熱病をもたらす。
- カ・シュワル(Ka Shwar):カーシに伝わる女悪霊。痙攣をもたらす。
- カ・ビュルダウ(Ka Byrdaw):カーシに伝わる女悪霊。痙攣発作をもたらす。
- カ・ラムシャンディ(Ka Ramshandi):カーシに伝わる悪神。事故や殺人などで死者が出るとこの神に牝豚を捧げる。
- カ・リ(Ka Rih):カーシに伝わる悪霊。マラリアをもたらす。
- カ・リフ(Ka Rih):カーシに伝わる女悪霊。マラリア熱をもたらす。
- カ・ロン(Ka Ron):カーシに伝わる女悪霊。全ての女悪霊の中で最もたちが悪いという。
- キルー・デレー(Kilū Delē):アボルに伝わる大地の精霊。地下に住み、穀物や農作物を悪くする。
- クラ・プリ(Khla Phuli):カーシに伝わる人虎。
- ゴッレフ(Gorreh):ダフラに伝わる強力な悪霊。
- ゴル(Gorh):ダフラに伝わる悪霊。
- タム(Tamu):ダフラに伝わる事故をもたらす密林の悪霊。
- タムン(Tamun):ダフラに伝わる有害な精霊。この精霊には水牛を捧げられるという。
- ナワン(Nawang):アッサムのガロ族に伝わる太陽や月を呑み込んで蝕をもたらす悪霊。火葬の時に死者の魂を捕まえたり、生者に腹痛・下痢・吐き気をもたらしたりもする。
- ニポン(Nipong):アボルに伝わる病気をもたらす悪霊。特に女性の病気は全てこの悪霊がもたらすものとされ、男性にも出産時のような出血や痛みをもたらす。バナナの樹の茂みやイラクサの中に棲む。
- バーク(Baak, Bak, Bák):アッサム州に伝わる水辺の妖怪。
- ボムトゥプ・バンルプ(Bhomtup-Bhanlup):アッサム地方に伝わる悪霊。人間に突然死をもたらす。
- ムジダグラハ(Mujidagrah):ミシュミに伝わる破壊神。
- レシ・レタン(Leshi-Letang):メニヨンアボルに伝わる妖怪。笑い声で人々を密林へ誘い込み捕食する。
アルナーチャル・プラデーシュ
- バンジ・バンマング(Banji-Banmang):アディ族に伝わる強力な悪霊。鷲の姿で現れる。
- マリダンマ(Maridamma):疫病をもたらす女神。疫病を避けるため崇拝される。
カシミール
- ザルグル(Zalgur):河の馬。
- ランタス(Rantas):長い髪、尖った歯、長い爪、逆向きの足を有する女性の姿をした妖怪。
カルナータカ
- グムナ(Gumna):悪霊や悪魔のたぐい。
- コレ(Kole):幽霊のたぐい。
- ナクシャトラ・ミーヌ(Nakshatra Meenu):カンナダ語でヒトデやクモヒトデのこと。16世紀には巨大なクモヒトデの怪物が現れたという。
- ナーレ・バー(Nale Ba, Naale Baa, ನಾಳೆ ಬಾ):扉や壁に書かれるカンナダ語の呪文。
- ペートゥ(Petu):カンナダ語における妖怪のたぐい。
ケララ
- アーナ・マルタ(Aana Marutha):女性の吸血妖怪。
- クーリ(Kuli):マラヤーラム語における妖怪や幽霊のたぐい。
- ペー(Pe):マラヤーラム語における妖怪のたぐい。
- ペーナ(Pena):マラヤーラム語における幽霊や精霊のたぐい。
シッキム
- ア・ニョ・カン・ド・ム(A Nyo Kan Do Mu):レプチャに伝わる悪霊。
- サグロン・ムン(Sagrong Mung):シッキム地方の悪魔。渓谷の遭難者を運び去ってしまう。
- ダフト(Dafto):レプチャに伝わる悪霊。
- ダフトル・ドゥト(Daftor Dut):レプチャに伝わる悪霊。
- チュング・リ・ヤム・パング(Chung Ri Yam Pang):レプチャに伝わる悪霊。
- ムン(Mung, Moong):悪霊、悪魔、妖怪の総称。
- ルン・ジ(Lung Ji):レプチャに伝わる恐ろしい存在。不幸、病気、死を人々にもたらすので動物を捧げることでルン・ジを鎮める。
タミル・ナードゥ
- クーリ(Kuli):タミル語における妖怪のたぐい。
- ペーイ(Pey):タミル語における悪魔、妖怪、悪霊のたぐい。
ナガランド
- アオンレムラツ(Aonglemlatsu):アオ・ナガ族に伝わる妖怪。頭からつま先まで被毛に覆われ、後ろ向きの足を有する巨大な女性の精霊。
- テクミアヴィ(Tekhumiavi):ナガランド州に伝わる人虎。
- ルツェフ(Rutzeh):アンガミ・ナガに伝わる突然死をもたらす精霊。
- ルピアバ(Rupiaba):ナガ族に伝わる悪霊の主。目玉が顔の真ん中に一つしかない。
- カンニバ(Kangniba):ルピアバの配下。ルピアバは一つ目玉なのに対し、カンニバたちは完全に目が見えない。
パンジャーブ
- センドゥ・ビル(Sendu Bir):笛を吹く精霊もしくは魔神。長い籠(キロ)を背負っており、長い髭を生やした丘の羊飼い(ガッディ)の姿をしている。風を起こしたり狂気をもたらしたり家を焼いたりしてくる。
マニプル
- イェナカ・パオタピ(Yenakha Paotapi):メイテイ族に伝わる女悪魔。
- ウチェク・ランメイトン(Uchek Langmeitong):メイテイ族における犀鳥。ハヤイヌという少女が犀鳥になった話がある。
- カオ(Kao):メイテイ族に伝わる神聖な牡牛。
- カキェン/クヮク・カキェン・ミンガンバ(Kakyen, Kwak Kakyen Mingamba):メイテイ族に伝わる鳥の怪物。
- カンラー・シャー(Kangla Sha):メイテイ族に伝わる神聖な守護獣。獅子の身体、二本角の龍の頭部を有する。
- ケイブ・ケイオイバ/カブイ・ケイオイバ(Keibu Keioiba, Kabui Keioiba):メイテイ族に伝わる虎人間。
- サナギ・テナワ(Sanagi Tenawa):メイテイ族に伝わる金の鸚鵡。
- サマドン・アヤンバ/シャマドン・アヤンバ(Samadon Ayangba, Shamadon Ayangba):メイテイ族に伝わる有翼馬。
- セロイ・ンガロイ(Seroi Ngaroi):メイテイ族に伝わる人肉や獣肉を食べる邪悪な妖怪。
- タオロイナイ(Taoroinai):メイテイ族に伝わる蛇龍。
- タムナライ(Tamnalai):メイテイ族に伝わる幽霊。
- ノンシャーバ(Nongshaba):メイテイ族に伝わる獅子の神。
- パーカンバー(Pakhangba):メイテイ族に伝わる蛇龍。
- ハリノンナン(Harinongnang):メイテイ族における蝉のこと。
- ヒンチャーピー(Hingchabi):メイテイ族に伝わる女巨人、吸血鬼や魔女のようなものらしい。
- プービ・ライ(Poubi Lai):メイテイ族に伝わるロクタック湖の龍蛇。
- ペベット(Pebet):メイテイ族に伝わる鳥。
- ヘロイ(Helloi, Heloi):メイテイ族に伝わる女精霊。
- ラーイ・クートシャーンビー(Lai Khutshangbi, Laikhutsangbi):メイテイ族に伝わる腕の長い女悪魔。この女悪魔は自由自在に腕を伸ばす能力を有し、村々を歩き回っては動物や子供を捕まえてしまうので恐れられていた。
ミゾラム
- ヴァン・チュン・ヌラ/シチャンネイー(Van Chung Nula, Sichangneii):天上の乙女。流れるような長髪と大きな鳥の翼を有する美女。
- カウリン(Khawhring):ミゾ族に伝わる精霊。人間の体内に入り込んで胃痙攣をもたらす。
- クアヴァン(Khuavang):小柄な悪魔。
- ケイミ(Keimi):ミゾ族に伝わる人虎。
- ズンヒンダウト(Zunhindawt):おしっこを飲む人間。
- トゥアル・スムス(Tual Sumsu):悪魔に取り憑かれた人間。
- トラ・アイ(Thla Ai)
- ペイチャム(Pheichham):一本足のジンもしくはゴブリンのような妖怪。
- フアイ(Huai):ミゾ族に伝わる悪魔。
- シフフアイ(Sihhuai):温泉のフアイ。
- プクフアイ(Pukhuai):洞窟のフアイ。
- ラムフアイ(Ramhuai):森のフアイ。
- プン(Phung):ミゾ族に伝わる人食い鬼もしくは悪魔。
- プンプイヌ(Phungpuinu):民話に登場するプンの母。
- ミリアン(Milian):ミゾ族に伝わる巨人。
- ラシ(Lasi):妖精もしくは悪魔、サキュバスのようなもの。
メーガーラヤ
- ウ・トレン(U Thlen):大蛇の精霊。
アンダマン諸島
- ウッドアウル(Andaman Wood Owl):密林に棲んでいるとされる未確認の梟。
- ジュルア/ジュルウィン(Jurua, Juruwin):海の精霊。漁師や泳ぐ人の脚に槍を投げつけて痙攣を起こさせ、海底に引き摺り込んで食べる。北の島々ではジュルア、南の島々ではジュルウィンという呼び名が使用される。
- ダ・ドゥーク(Da Duku):伝説に登場するインドオオトカゲ。ダ・ドゥークはジャコウネコと結婚し、その間に生まれた子が人間になった。なのでダ・ドゥークに敬意を表して人々は蜥蜴の皮膚を模した刺青を彫る。
- ラウ/ラオ/エレム・チャウガ/ティ・ミク(Lau, Lao, Erem Čauga, Ti-Miku):醜い姿をした精霊。ジャングルで道に迷った人の魂を盗む。
スリランカ
インドとは政治的、宗教的に対立していた仏教国で、インドの神々が悪魔として描写される。なおインド側からはラークシャサの本拠地であるランカー島として伝わる。
- アラワカ:悪鬼、悪魔。
- アングリマーラ/指鬘外道/鴦掘摩羅/鴦仇摩羅/央掘摩羅:師であるバラモンの命で100(1000)人を殺して指を集め、それで首飾りを作らないと修行を終えることができなくなった修行僧で、仏陀によって救われたが単なる賊とする経典もある。
- ウラマ(Ulama):悪魔の鳥。
- カル・クマラ/カル・クマラヤ/カル・クマーラ・ヤカ(Kalu Kumara, Kalu Kumaraya, Kalu Kumara Yaka):“黒い王子”という意味。インキュバスのような悪魔。
- カレー・ヤック(Kale-Yakku):全ての悪霊を率いる悪神。
- ギリメカラ/ギリメーカラ(Girimekhala):悪魔マーラが乗っている象の魔物。
- キンドゥリ(Kinduri):妊婦の姿をした精霊。
- グルル/グルル・ラクシャ(Gurulu, Gurulu Raksha):インド神話の霊鳥ガルーダが悪魔化されたもの。
- ゴパル・ヤック(Gopar Yakku):純粋悪の存在。
- サッチャカ:仏陀に不躾な質問をして修行の邪魔をする者。
- サンニヤ(Sanniya):悪魔払いの儀式サンニ・ヤクマに登場する病魔。
- アモック・サンニヤ(Amokku Sanniya):嘔吐のサンニヤ。
- ヴァータ・サンニヤ(Vata Sanniya):風気のサンニヤ。
- ヴェヴルム・サンニヤ(Vevulum Sanniya):身震いのサンニヤ。
- ヴェディ・サンニヤ(Vadi Sanniya):伝染病のサンニヤ。
- カナ・サンニヤ(Kana Sanniya):盲目のサンニヤ。
- ギニジャラ・サンニヤ(Ginijala Sanniya):高熱のサンニヤ。
- グルマ・サンニヤ(Gulma Sanniya):回虫のサンニヤ。
- コラ・サンニヤ(Kora Sanniya):不具のサンニヤ。
- コーラ・サンニヤ(Kola Sanniya):狂気のサンニヤ。
- ゴル・サンニヤ(Golu Sanniya):唖のサンニヤ。
- ジャラ・サンニヤ(Jala Sanniya):下痢のサンニヤ。
- デーヴァ・サンニヤ(Deva Sanniya):伝染病のサンニヤ。
- デマラ・サンニヤ(Demala Sanniya):幻覚のサンニヤ。
- ナーガ・サンニヤ(Naga Sanniya):悪夢のサンニヤ。
- ピット・サンニヤ(Pit Sanniya):胆汁異常のサンニヤ。
- ビヒリ・サンニヤ(Bihiri Sanniya):聾のサンニヤ。
- マハー・コーラ・サンニ・ヤカー/マハーコーラ・サンニ・ヤカー/マハーコーラ・サンニヤカー(Maha Kola Sanni Yaka, Mahakola Sanni Yaka, Mahakola Sanniyaka):サンニヤたちの首領。
- ムールトゥ・サンニヤ(Murtu Sanniya):失神のサンニヤ。
- サンニ・ヤカー(Sanni Yaka)
- ヤカー(Yaka, Yakaa)
- ダラ・カダヴァラ/ダラ・カタヴァラ/ガラ・ヤカ(Dala Kadavara, Gara Yaka):本来は象の女神だったが、仏教が広まると疫病を司る男性の悪魔にされた。
- ナラギリ/ナーラーギリ(Nalagiri):悪象の大王。
- ナリ・ラサ・ウェラ(Nari Latha Wela):美女の姿をした花を20年に1度だけ咲かせる蔓植物。花には人間の祈りを邪魔する力がある。
- ナンドダッタ:悪の権化である毒蛇。
- ニッタエウォ(Nittaewo):身長1mほどの獣人で18世紀に滅ぼされた。
- マーラ/魔羅/天魔/波洵/第六天魔王(Mara)
- マハ・ソナ(Maha Sona):最も偉大な悪魔。
- マハ・ソーム:一吸いで象の血を吸い切ってしまう吸血鬼。
- リーリ・ヤクセヤ/リーリ・ヤッカ(Reeri Yakseya, Reeri Yakka):最も偉大な悪魔マハ・ソナに次いで最も残酷で強力な悪魔の一人。
ネパール
- ウンナティ(Unnati):ガルーダの妻。
- カワンチャ(Kawancha):骸骨姿の腹痛をもたらす病魔。
- キチュカンディ(Kichkandi)
- キャク/キャー(Khyak, Khyaak, Khyah, Khya, Khyaa):ネワール族に伝承される仮面劇でカワンチャと相対する毛むくじゃらの魔物。
- クマリ(Kumari)
- グルマーパー/グルマパ(Gurumapa)
- サウォバク/サワバク(Sawo Bhaku, Sawa Bhaku, Sawo Bhakku, Sawa Bhakku)
- ハクマ・ブ・ドゥ/ハク・マ・プートゥー/ハクマブドー(Hakuma-Bu-Du)
- シュムバ
- ドーン・チョーレチャ(Dhon Cholecha)
- ナクラ
- プルキシ(Pulu Kisi, Pulu Kishi)
- ブンマンチ/ブン・マンチ(Bun Manchi):イエティの別名の一つ。
- ムルカッタ(Murkatta)
- ヤマーンタカ(Yamantaka)
- ラケー(Lakhey, Lakhe, Lakhay):ネワール族に伝わる赤ら顔の食人鬼であるが、退治されて人に戻った後に染物屋に匿われて厄払いの神となった。
- ミチヤー・ラケー/ミンプー・ラケー(Michyāh Lākhe、Minpu Lākhe):火災を起こすラケー。
- ラシン(Lasin):女性のラケー。
チベット
- イダク(Yidak, Yidag, Yi-dwags):プレータのこと。
- カラピンカ(Kalapingka):迦陵頻伽のこと。
- カンセン/カンセンケ/雪獅子/スノーライオン(Gang Seng, Gangs Seng Ge, Snow Lion)
- キャプパ・ラクリン(Khyab pa lag rings):ボン教の説話に登場する暗闇の国の皇子で、館に住みガルジャムという斧とレクチューという鎌を持つ。
- ギャラク・トゥージェ:父親の魔王。
- トゥンタン・マモ:母親の魔王。
- キュン(Khyung)
- ゴンポ:人を背に乗せられるほど大きな兎の神。
- シェンラ・オエカル/シェン・ラー・オドガー(Shenlha Okar)
- チティパティ/キティパティ/キチパチ(Citipati)
- テウラン:一本足の小鬼。
- ツェン:三つ目で赤肌の馬に乗った神。
- ドゥク(Druk)
- ニャン
- ミアムチ(Miamchi):緊那羅のこと。
- ムラツツ/ムラツテ:子供を水域に誘って溺死させる妖怪。
- メトー・カンミ/メトー・カングミ(Metoh-Kangmi):イエティの別名の一つ。
- ヤブ・ユム/ヤブユム(Yab-Yum)
- ヤルツァ・グンブ(Yartsa Gunbu):冬虫夏草のこと。冬は虫、夏は草になると考えられていた。
- ラーフラ/羅喉羅:夜中に光り輝く発光体。
- ルツェン(Lutsan, Klu-btsan):ケサル王伝に登場する魔王。
- ロラン(Ro-Langs):ゾンビのような怪物。
ブータン
- ゲク(Gek བགེགས):悪霊や悪魔のこと。
- シム
- シンポ(Sinpo)
- ステワ・ルトゥ(Stewa Rutu)
- チュレイ
- チュン(Chung ཁྱུང):ガルーダのこと。
- デ(Dre འདྲེ):悪魔や幽霊のこと。
- デモ(Dremo འདྲེ་མོ):魔女のこと。
- ドゥク(Druk འབྲུག):龍のこと。
- ミゲー(Migoi, Migö, Migo, Megoe མི་རྒོད)
- ミルゴラ(Mirgola)
- ル(Lu ཀླུ):ナーガのこと。
- ルンタ(Lungta རླུང་རྟ)
- ローラン
ミャンマー
- イェースィン(Ye Thin):鼠ほどの大きさしかない象。名前は「水の象」を意味する。隣国のタイではチャーンナム(Chang Nam)と呼ばれる。
- オッタザウン(Oktazaung, Ottazaung, Ouktazaung, Ottasaung, Ouktazaun, Otta-Saunk, Ottsa-saunk, Ottsar-saunk)
- カラウェイ(Karaweik)
- サバ=レイッピャ(Saba-Leippya)
- シルトル(Shirutru)
- タイェー(Thayé)
- タマンチャー(Thaman Kyah)
- チンテ(Chinthe)
- デポー(Daywaw)
- ナッ(Nat)
- アウンズワマジー(Aungzwamagyi)
- アナウッミバヤ(Anauk Mibaya)
- ウーシンジー(U Shin Gyi)
- シュエシッティン(Shwe Sitthin)
- シュエナベー(Shwe Nabay)
- シュエピンナウンドー(Shwe Hpyin Naungdaw)
- シンウパグッタ(Shin Upagutta)
- シングワ(Shingwa)
- シンゴン(Shingon)
- シンドー(Shindaw)
- シンネミ(Shin Nemi)
- シンマアウンピュ(Shinma Aungphyu)
- スラタディ(Thurathadi):サラスヴァティーのこと。
- タウングーミンガウン(Taungoo Mingaung)
- タウンマジー(Taungmagyi)
- ダジャーミン(Thagyamin)
- タビンシュエーティー(Tabinshwehti)
- タンドーガン(Thandawgan)
- ティビュサウン(Htibyuhsaung)
- ティビュサウンメードー(Htibyuhsaung Medaw)
- トンバンラ(Thonbanhla)
- ナマドージー(Hnamadawgyi)
- ニャウンジン(Nyaunggyin)
- バゴーメードー/ナンカライン(Bago Medaw, Nankaraing)
- パレインマシンミンガウン(Pareinma Shin Mingaung)
- ビャンマ(Byamma):ブラフマーのこと。
- ベイッタノ(Beikthano):ヴィシュヌのこと。
- ポッパメードー(Popa Medaw)
- ボーボージー(Bo Bo Gyi)
- ポンマジー(Ponmagyi)
- マウンポートゥ(Maung Po Tu)
- マウンミンシン(Maungminshin)
- マウンミンビュ(Maung Minbyu)
- マハペインネ(Maha Peinne):ガネーシャのこと。
- マンダレーボードー(Mandalay Bodaw)
- ミニェアウンディン(Minye Aungdin)
- ミャウペッシンマ(Myaukhpet Shinma)
- ミャンナンヌエ(Mya Nan Nwe)
- ミンシス(Min Sithu)
- ミンチョーズワ(Min Kyawzwa)
- メードーシュエザガ(Medaw Shwezaga)
- ユンバイン(Yun Bayin)
- ナトゥー(Nato)
- ナマロナ(Namarona)
- ナワルパ(Nawarupa)
- ピー・パンティン
- ピンサルパ(Pyinsarupa)
- ヒンター(Hintha)
- ピンダヤの大蜘蛛(Giant Spider of Pindaya)
- ラユン/ラヨン(Layoune):月の兎。
- ンガポウ
- ンガモーイェイ(Ngamoeyeik, Ngamoyeik, Nga Moe Yeik, Nga Mo Yeik)
UMA
- イエティ(Yeti)
- ニャルモット(Nyalmot)
- バンダル・ログ(bandar-log)/バンダル・ロク(bandar-lok):1820年代に現れたというUMAで、猿と人の中間のような見た目。先住民と会話をすることができるという。
- ラクシ・ボンボ(Raksi-Bombo)
- リミ(Rimi)
- インドのイグアノドン:昭和から平成初期にかけての児童書に見られるUMAで、1946年にはアッサム地方アリバラ村で列車を跨ぎ、1948年には同村を襲撃したという。海外では知られておらずおそらく日本での創作。
- ヴァダキラ・モンスター:緑色の毛を持つとされる、情報の少ないUMA。
- ウモッカ
- モンキーマン/カーラバンダル(Kaala Bandar, Kala Bandar)
- ムノチュワ(Muhnochwa)
- ブル(Buru):山間部の湿地に生息していたという水棲の大トカゲ。人によって滅ぼされたと言われる。
- ブルブル:ヒマラヤの谷間に棲む体長7mもある大トカゲ。
- ジョール(Jhoor):インド・バングラデッシュの河川に棲むという、体長6~7mもあるワニとは異なる水棲大トカゲ。
- ロンポ(Rompo):インドとアフリカに棲んでいるとされた獣。夜行性で人間の亡骸を食べるといい、さらに体色を変化させる能力を持つ。頭部は野兎、耳は人間、鬣は馬、前足は穴熊、後ろ足は熊であり、長さ約3フィートの細い体を持ち、長い尾の先はふさふさのブラシ状になっている。
博物誌の幻獣
- アストミ/アストモス(Astomi, Astomos):アストミはラテン語、アストモスはギリシャ語、口無しという意味。ガンジス川の源流付近に住む怪人。口が無く、全身が被毛に覆われており、その体を綿で着飾っている。口が無いため通常の飲食をせず、植物の根・花・果実や焼肉などの芳香のみを鼻から吸って生きている。つまりこの怪人の栄養補給は食事ならぬ嗅事であり、長旅に出る時にもそういった香りがするものを持ち歩く。だが、強烈な香りを嗅ぐと命を落としてしまうことがある。
- イッペラポス(Hippelaphos)
- 海兎
- オドントティラヌス/オドントテュランノス/マシュケラト/マシュケレト(Odontotyrannus, Dentityrannus):アレクサンドロス大王の軍がインダス川で襲われたという、象のように大きく額に三本角を生やした「歯の僭主」と呼ばれる半獣半魚の怪物。
- ティラン/ダン=ティラン/ドゥティランス(Tirant, Dent-tyrant, Deutyrauns):古英語、古仏語での呼び名。
- ダンテーシュヴァラ/ドヴィジャラージャ(Danteśvara, Dvijarāja):サンスクリット語での呼び名。
- グリフォン(Griffon)
- クロコッタ/レウクロコタ(Crocotta, Leucrocotta)
- スキヤポデス/スキアポデス/スキアポッド/モノポッド(Skiapodes, Sciapod, Skiapod, Monopod)
- スコレックス/インダス・ワーム/ホリブル・インディアン・ワーム(Skōlex, Indus worm, Horrible Indian worm):インダス川に棲む大きな歯を持つ巨大な白い肉食虫。この虫から捕れる油は兵器として用いられる。
- パイビリカ/ピピーラカ/ピピーリカ(Pipilaka, Pipilika)
- マンティコア(Manticore)
- ユニコーン/モノケロース/ウーニコルニス(Unicorn)
その他
- アチェリ(Acheri)
- ア・バオ・ア・クゥー(A Bao A Qu)
- 暗黒の女神カーリ:昭和期の怪奇系書籍で紹介される吸血鬼。人の心の醜さに怒った愛の女神が転じたとされる。
- ガンガ・グランマ
- 吸血二つ首:昭和期の怪奇系書籍で紹介されるネパールの吸血鬼。猫の頭部の双頭蛇で、家に侵入して血を吸ったものを凍らせる。
- 金色姫/うつろ舟
- 山精/サンショウ:『仏説潅頂摩尼羅亶大神呪経』に記された鬼神。山や渓谷に住む存在であり、人々を害するが、自らの名を呼ばれるとそれができなくなる。
- 猨頭山精/エンズサンショウ:おそらく頭部が猿になった姿をしている。
- 火殃山精/カオウサンショウ:おそらく火の災いをもたらす存在。
- 銜火山精/カンカサンショウ:おそらく口の中で火が燃えている存在。
- 亀形山精/キギョウサンショウ:おそらく亀の姿をしている。
- 狗頭山精/クズサンショウ:おそらく頭部が犬になった姿をしている。
- 九頭山精/クズサンショウ:おそらく頭が九つある姿をしている。
- 虎頭山精/コズサンショウ:おそらく頭部が虎になった姿をしている。
- 黄色山精/コウジキサンショウ:おそらく黄色をしている。
- 黒色山精/コクジキサンショウ:おそらく黒色をしている。
- 三脚山精/サンキャクサンショウ:おそらく脚が三本ある姿をしている。
- 三眼山精/サンゲンサンショウ:おそらく眼球が三つある姿をしている。
- 三頭山精/サンズサンショウ:おそらく頭が三つある姿をしている。
- 四眼山精/シゲンサンショウ:おそらく眼球が四つある姿をしている。
- 四十九眼山精/シジュウクゲンサンショウ:おそらく眼球が四十九個もある姿をしている。
- 赤色山精/シャクジキサンショウ:おそらく赤色をしている。
- 青色山精/ショウジキサンショウ:おそらく青色をしている。
- 蛇頭山精/ダズサンショウ:おそらく頭部が蛇になった姿をしている。
- 鳥頭山精/チョウズサンショウ:おそらく頭部が鳥になった姿をしている。
- 吐黄毒山精/トコウドクサンショウ:おそらく黄色の毒を吐く存在。
- 吐黒毒山精/トコクドクサンショウ:おそらく黒色の毒を吐く存在。
- 吐赤毒山精/トシャクドクサンショウ:おそらく赤色の毒を吐く存在。
- 吐青毒山精/トショウドクサンショウ:おそらく青色の毒を吐く存在。
- 吐白毒山精/トビャクドクサンショウ:おそらく白色の毒を吐く存在。
- 男形山精/ナンギョウサンショウ:おそらく男性の姿をしている。
- 女形山精/ニョギョウサンショウ:おそらく女性の姿をしている。
- 人頭山精/ニンズサンショウ:おそらく人間の姿をしている。
- 悲哭山精/ヒコクサンショウ:おそらく悲しみ哭いている存在、もしくは人間を悲しみ哭かせる存在だろうか。
- 白色山精/ビャクジキサンショウ:おそらく白色をしている。
- 無脚山精/ムキャクサンショウ:おそらく脚が無い姿をしている。
- 無手山精/ムシュサンショウ:おそらく腕が無い姿をしている。
- 無頭山精/ムズサンショウ:おそらく頭部が無い姿をしている。
- 馬頭山精/メズサンショウ:おそらく頭部が馬になった姿をしている。
- 竜形山精/リュウギョウサンショウ:おそらく龍の姿をしている。
- 竜頭山精/リュウズサンショウ:おそらく頭部が龍になった姿をしている。
- 六手山精/ロクシュサンショウ:おそらく腕が六本ある姿をしている。
- 山精鬼/サンショウキ:『仏説灌頂七万二千神王護比丘呪経』に記された鬼神。山や渓谷に住む存在であり、人々を害するが、自らの名を呼ばれるとそれができなくなる。
- 噉人精鬼/カンニンセイキ:おそらく人間の精気を貪り食う存在。
- 喫人骨鬼/キツニンコツキ:おそらく人間の骨を食べる存在。
- 撃人魄鬼/ゲキニンコンキ:おそらく人間の魂魄への攻撃能力を持った存在だろうか。
- 黄頭鬼/コウズキ:おそらく黄色の頭部を持った姿をしている。
- 食人血鬼/ジキニンケツキ:おそらく人間の血を飲む存在。後述の水精魅鬼には飲人血鬼というものがある。
- 食人腸鬼/ジキニンチョウキ:おそらく人間の腸を食べる存在。
- 赤頭鬼/シャクズキ:おそらく赤色の頭部を持った姿をしている。
- 大語言鬼/ダイゴゴンキ:おそらく大げさなことを言ってくる存在、もしくは人間を大げさなことを言わせる存在だろうか。
- 大笑鬼/ダイショウキ:おそらく大笑いしている存在、もしくは人間を大笑いさせる存在だろうか。
- 断頭鬼/ダンズキ:おそらく首を斬ってくる存在、もしくは首を斬られた首無しの姿だったから断頭鬼と名付けられたのだろうか。断頭鬼は後述の水精魅鬼にも属している。
- 吐火鬼/トカキ:おそらく火を吐く能力を持った存在。
- 熱悶鬼/ネツモンキ:おそらく人間を熱で苦しめる存在だろうか。
- 白頭鬼/ビャクズキ:おそらく白色の頭部を持った姿をしている。
- 摩頭鬼/マズキ:おそらく人間の頭を摩ってくる存在だろうか。前述したようにこの妖怪が属する山精鬼は人々を害する存在なので頭を摩ることによって何かしらの害があるのかもしれない。
- 神虫/シンチュウ/デーヴァジャントゥ(Shinchu, Devajantu):鬼を掴んで食べる巨虫。インドの伝承ではないが、敢えてサンスクリット語で呼び名をつけるならデーヴァジャントゥだろうか。
- 水精魅鬼/スイショウミキ:『仏説潅頂摩尼羅亶大神呪経』に記された鬼神。水中に住む存在であり、人々を害するが、自らの名を呼ばれるとそれができなくなる。
- 飲人血鬼/インニンケツキ:おそらく人間の血を飲む存在。前述の山精鬼には食人血鬼というものがある。
- 樹下鬼/ジュゲキ:おそらく樹下に現れる存在。この妖怪が属する水精魅鬼が水中に住む存在なので樹下に住んでいるわけではないと思われる。
- 樹上鬼/ジュジョウキ:おそらく樹上に現れる存在。この妖怪が属する水精魅鬼が水中に住む存在なので樹上に住んでいるわけではないと思われる。
- 断頭鬼/ダンズキ:おそらく首を斬ってくる存在、もしくは首を斬られた首無しの姿だったから断頭鬼と名付けられたのだろうか。断頭鬼は前述の山精鬼にも属している。
- ズウー
- ゾマ
- ソレノグリファ・ポリポディーダ(Solenoglypha Polipodida)
- 体内の虫:『修行道地経』『大宝積経』『正法念処経』『チャラカ・サンヒター』などに記された体内の虫。
- アウダンバラー(Audumbara):人間の血液に生ずる虫。
- アントラーダ(Antrada):内臓を食うもの。人間の体液に生ずる虫。
- ウダラーヴエーシュタ(Udaraveshta):腹に入るもの。人間の体液に生ずる虫。
- カケールカ(Kakeruka):人間の大便に生ずる虫。
- ケーシャーダ(Keshada):毛髪を食うもの。人間の血液に生ずる虫。
- サウガンディカ(Saugandhika):芳香をもつもの。人間の体液に生ずる虫。
- サウスラーダ(Sausurada):人間の大便に生ずる虫。
- サウラサ(Saurasa):人間の血液に生ずる虫。
- サシューラカ(Sashulaka):人間の大便に生ずる虫。
- ジャントゥマータラ(Jantumatara):人間の血液に生ずる虫。
- ダルバプシュパ(Darbhapushpa):人間の体液に生ずる虫。
- チュル(Curu):人間の体液に生ずる虫。
- フリダヤーダ(Hridayada):心臓を食うもの。人間の体液に生ずる虫。
- マケールカ(Makeruka):人間の大便に生ずる虫。
- マハーグダ(Mahaguda):大腸に棲息するもの。人間の体液に生ずる虫。
- レーリハー(Leliha):人間の大便に生ずる虫。
- ロマヴィドヴァンサ(Romavidhvansa, Roma-Vidhvansa):体毛を破壊するもの。
- ローマーダ(Lomada):体毛を食うもの。人間の血液に生ずる虫。
- ローマドヴィーパ(Lomadvipa, Romadvipa, Roma Dvipa):人間の血液に生ずる虫。
- 虎爪:人間の皮裏に棲んでいる害虫。
- 消膚:人間の肉に棲んでいる害虫。
- 安豊:背と胸の間に棲んでいる害虫。
- 月貌:人間の背中に棲んでいる害虫。
- 月行:人間の背中に棲んでいる害虫。
- 焼樹:人間の肉に棲んでいる害虫。
- 甚毒:人間の骨に棲んでいる害虫。
- 殺害:人間の髄に棲んでいる害虫。
- 雑毒:人間の骨に棲んでいる害虫。
- 細骨:人間の骨に棲んでいる害虫。
- 習毒:人間の骨に棲んでいる害虫。
- 月面:人間の脇に棲んでいる害虫。
- 食皮:人間の足の裏に棲んでいる害虫。
- 復垂:人間の肩に棲んでいる害虫。
- 住立:人間の腕に棲んでいる害虫。
- 垂:人間の肩に棲んでいる害虫。
- 不熟:人間の瞳に棲んでいる害虫。
- 生:人間の瞳に棲んでいる害虫。
- 周旋:人間の手に棲んでいる害虫。
- 額坑:人間の胸に棲んでいる害虫。
- 圍繞:人間の臍に棲んでいる害虫。
- 湩現/蜉現:人間の乳に棲んでいる害虫。
- 班駁:人間の心に棲んでいる害虫。
- 広普:人間の胸に棲んでいる害虫。
- 無殺:人間の髄に棲んでいる害虫。
- 月:人間の脇に棲んでいる害虫。
- 悪族:人間の胞に棲んでいる害虫。
- 臥寐:人間の胞に棲んでいる害虫。
- 宗姓:人間の胞に棲んでいる害虫。
- 重流:人間の尻に棲んでいる害虫。
- 流下:人間の尻に棲んでいる害虫。
- 護汁:人間の胞に棲んでいる害虫。
- 撾杖:人間の大腿部に棲んでいる害虫。
- 破壊:人間の髄に棲んでいる害虫。
- 燋然:人間の足に棲んでいる害虫。
- 鍼𭉨/シンケイ:人間の踝に棲んでいる害虫。ケイの漢字は口偏に隽と書く。
- 現傷:人間の膝に棲んでいる害虫。
- 編髮:人間の糞中に棲んでいる害虫。
- 不覚:人間の胞に棲んでいる害虫。
- 𧎉蜋/キョウロウ:人間の腸に棲んでいる害虫。キョウの漢字は虫偏に𦍑と書く。
- 児子:人間の小腸に棲んでいる害虫。
- 白骨:人間の髄に棲んでいる害虫。
- 結目:人間の糞中に棲んでいる害虫。
- 離骸:人間の髄に棲んでいる害虫。
- 復子:人間の小腸に棲んでいる害虫。
- 𧎉蜋𭉨/キョウロウケイ:人間の腸に棲んでいる害虫。キョウの漢字は虫偏に𦍑、ケイの漢字は口偏に隽と書く。
- 太息:人間の下腹部の腸の辺りに棲んでいる害虫。
- 筋目:人間の糞中に棲んでいる害虫。
- 帔𢗡:人間の消化器の上部に棲んでいる害虫。𢗡の漢字は立心偏(忄)に⺙と書く。
- 重身:人間の肛門に棲んでいる害虫。
- 𡁬喍/ギンシ:人間の肝に棲んでいる害虫。ギンの漢字は口偏に銀、シの漢字は口偏に柴と書く。
- 卑下:人間の額に棲んでいる害虫。
- 憒乱:人間の脳表に棲んでいる害虫。
- 朽腐:人間の額に棲んでいる害虫。
- 重舐:人間の眼や髮根に棲んでいる害虫。
- 識味:人間の耳に棲んでいる害虫。
- 耗擾:人間の脳表に棲んでいる害虫。
- 舌舐:人間の髮根に棲んでいる害虫。
- 現味英:人間の耳に棲んでいる害虫。
- 堅固:人間の頭に棲んでいる害虫。
- 傷損:人間の頭に棲んでいる害虫。
- 毀害:人間の頭に棲んでいる害虫。
- 𧎴咮/蜘蛛:人間の脳に棲んでいる害虫。
- 来往:おそらく人間の喉の辺りに棲んでいる害虫。
- 休止:人間の歯根に棲んでいる害虫。
- 喘息:人間の歯根に棲んでいる害虫。
- 捽搣/捽滅:人間の歯根に棲んでいる害虫。
- 甘美:人間の舌に棲んでいる害虫。
- 嗽喉:人間の咽に棲んでいる害虫。
- 柔軟:人間の舌根に棲んでいる害虫。
- 凶暴:人間の歯中に棲んでいる害虫。
- 悪弊:人間の歯中に棲んでいる害虫。
- 肥:人間の鼻に棲んでいる害虫。
- 復赤:人間の耳根に棲んでいる害虫。
- 復肥:人間の鼻に棲んでいる害虫。
- 搖:人間の口に棲んでいる害虫。
- 動搖:人間の口に棲んでいる害虫。
- 赤:人間の耳根に棲んでいる害虫。
- 具称:人間の血中に棲んでいて血を食べる害虫。
- 勇健:人間の筋に棲んでいて筋を食べる害虫。
- 具色:人間の血中に棲んでいて血を食べる害虫。
- 羸口:人間の肉に棲んでいて肉を食べる害虫。
- 大金剛:人間の心臓に棲んでいて心臓を食べる害虫。
- 羸:人間の肉に棲んでいて肉を食べる害虫。
- 香口:人間の筋に棲んでいて筋を食べる害虫。
- 不高:人間の背骨に棲んでいて背骨を食べる害虫。
- 黒頭:人間の脚に棲んでいて脚を食べる害虫。
- 月:人間の左右の半身にそれぞれ百匹ずつ棲んでいて、右半身の個体群は右半身を、左半身の個体群は左半身を食べる害虫。
- 真珠:人間の肺に棲んでいて肺を食べる害虫。
- 黄色:人間の胆に棲んでいて胆を食べる害虫。
- 下口:人間の背骨に棲んでいて背骨を食べる害虫。
- 脂色:人間の脂に棲んでいて脂を食べる害虫。
- 金剛:人間の心臓に棲んでいて心臓を食べる害虫。
- 近鉄:人間の喉に棲んでいて喉を食べる害虫。
- 遍擲:人間の唇に棲んでいて唇を食べる害虫。
- 針口:人間の舌に棲んでいて舌を食べる害虫。
- 遙擲:人間の唇に棲んでいて唇を食べる害虫。
- 蔵口:人間の鼻に棲んでいて鼻を食べる害虫。
- 円満:人間の頭に棲んでいて頭を食べる害虫。
- 黒稲葉:人間の耳に棲んでいて耳を食べる害虫。
- 利口:人間の舌根に棲んでいて舌根を食べる害虫。
- 手円:人間の顎に棲んでいて顎を食べる害虫。
- 近臂:人間の腕に棲んでいて腕を食べる害虫。
- 鉄:人間の腕に棲んでいて腕を食べる害虫。
- 遠臂:人間の掌に棲んでいて掌を食べる害虫。
- 半屈:人間の掌に棲んでいて掌を食べる害虫。
- 手網:人間の顎に棲んでいて顎を食べる害虫。
- 月口:人間の左右の半身にそれぞれ百匹ずつ棲んでいて、右半身の個体群は右半身を、左半身の個体群は左半身を食べる害虫。
- 荻:人間の脾に棲んでいて脾を食べる害虫。
- 鳥口:人間の小便処に棲んでいて小便処を食べる害虫。
- 応作:人間の大便処に棲んでいて大便処を食べる害虫。
- 蘊口:人間の小便処に棲んでいて小便処を食べる害虫。
- 網口:人間の小便処に棲んでいて小便処を食べる害虫。
- 勇猛主:人間の下腹部の腸辺りに棲んでいて下腹部の腸辺りを食べる害虫。
- 輝耀:人間の左右の半身にそれぞれ百匹ずつ棲んでいて、右半身の個体群は右半身を、左半身の個体群は左半身を食べる害虫。
- 大作:人間の大便処に棲んでいて大便処を食べる害虫。
- 砕末:人間の大便処に棲んでいて大便処を食べる害虫。
- 小癩:人間の膝に棲んでいて膝を食べる害虫。
- 愚根:人間の肩に棲んでいて肩を食べる害虫。
- 疾癩:人間の膝に棲んでいて膝を食べる害虫。
- 可畏面:人間の大腿部に棲んでいて大腿部を食べる害虫。
- 臆皺:人間の大便処に棲んでいて大便処を食べる害虫。
- 黒面:人間の大腿部に棲んでいて大腿部を食べる害虫。
- 勇猛:人間の下腹部の腸辺りに棲んでいて下腹部の腸辺りを食べる害虫。
- 塩口:人間の小便処に棲んでいて小便処を食べる害虫。
- 耽欲:人間の消化器の上部に棲んでいて消化器の上部を食べる害虫。
- 骨面:人間の骨に棲んでいて骨を食べる害虫。
- 大穿:人間の骨に棲んでいて骨を食べる害虫。
- 少穿:人間の骨に棲んでいて骨を食べる害虫。
- 輝面:人間の左右の半身にそれぞれ百匹ずつ棲んでいて、右半身の個体群は右半身を、左半身の個体群は左半身を食べる害虫。
- 廣大:人間の左右の半身にそれぞれ百匹ずつ棲んでいて、右半身の個体群は右半身を、左半身の個体群は左半身を食べる害虫。
- 大白:人間の脈に棲んでいて脈を食べる害虫。
- 骨穿:人間の骨に棲んでいて骨を食べる害虫。
- 師子力:人間の消化器の上部に棲んでいて消化器の上部を食べる害虫。
- 小白:人間の脈に棲んでいて脈を食べる害虫。
- 意楽:人間の消化器の上部に棲んでいて消化器の上部を食べる害虫。
- 兔腹:人間の消化器の上部に棲んでいて消化器の上部を食べる害虫。
- 虎道:人間の脈に棲んでいて脈を食べる害虫。
- 吸力:人間の脈に棲んでいて脈を食べる害虫。
- 依髮:人間の体内に棲んでいて髮を食べる害虫。
- 舐髮:人間の体内に棲んでいて髮を食べる害虫。
- 依眼:人間の体内に棲んでいて眼を食べる害虫。
- 有腭:人間の頭に棲んでいて頭を食べる害虫。
- 発病:人間の頭に棲んでいて頭を食べる害虫。
- 鞍乗:人間の頭に棲んでいて頭を食べる害虫。
- 悪臭虫/アクシュウチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に皮過風や送閉風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 胃穿破虫/脾穿破虫/イセンハチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に屎多過風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 火色作虫/カショクサクチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に味押風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 家旋身虫/カセンシンチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に塊過風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 滑虫/カツチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に鉄過風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 河漂虫/カヒョウチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に糞屎上風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 眼有鼻虫/ガンユウビチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に身風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 金虫/キンチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に三廂風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 筋閉虫/キンヘイチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に命風という風が吹いてこの虫を殺すという。また、宿主の人間が生きている時、命風とともに尿が出た場合は宿主の人間も死に至る。
- 齧歯骨虫/ゲッシコツチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に髀破不覚風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 堅口虫/ケンコウチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に持牛風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 黒口虫/コクコウチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に随時風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 黒足虫/コクソクチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に冷沫過風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 黒虫/コクチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に身風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 骨生虫/コッショウチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に味過風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 五風共未虫/ゴフキョウミチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。風ではなく蔵集虫という虫(風の誤記かもしれないが)はこの虫を殺すという。
- 三節虫/サンセツチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に喉集風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 耳行虫/ジギョウチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に行劈風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 舐骨虫/ジコツチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に瞻過風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 屎散虫/シサンチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に歯破風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 脂嘴虫/シシチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に散乱風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 脂遍行虫/シヘンギョウチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に破髀風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 赤口虫/シャッコウチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に脈過風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 習習虫/シュウシュウチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に熱作風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 粥粥虫/シュクシュクチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に下上風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 抒気虫/ジョキチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に精出風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 針口虫/嬢矩吒/娘矩吒/シンクチュウ/ニヤンクター(Nyankuta):体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に湿過風という風が吹いてこの虫を殺すという。また、人体以外の泥沼などでも生きることができ、人間を見つけると皮膚を突き破り骨を穿って髄を食べる。身長は一尺、黒い頭部、白い体、針のように鋭い口を有する。サンスクリット語ではニヤンクターと呼ぶ。
- 針刺虫/シンシチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に欲過風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 涎灑虫/センサイチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に破節風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 涎食虫/センショクチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に力爛風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 善味虫/ゼンミチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に一廂縛風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 蔵華虫/ゾウカチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に行去来住走作風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 増味虫/ゾウミチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に破壊作風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 塞脹虫/ソクチョウチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に上行風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 大食虫/ダイジキチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に身風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 大諂虫/ダイテンチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に身風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 大力作虫/ダイリキサクチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に不忍風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 蛇虫/ダチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に身風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 唾冷沫虫/ダレイマツチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に筋椎柱風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 煖行虫/ダンギョウチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に身風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 築築虫/チクチクチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に蔵散風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 虫母虫/チュウモチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に六鷲風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 跳虫/チョウチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に糞門行風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 腸破虫/チョウハチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に下行風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 頭骨行虫/トウコツギョウチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に不覚作風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 髑髏行虫/ドクロコウチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に依足一廂風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 吐虫/トチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に十和漂内行旋風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 脳虫/ノウチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に依爪風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 皮作虫/ヒサクチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に心過風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 必波羅虫/ヒッパラチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に食力風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 不行虫/フギョウチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に食和合風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 分別見虫/ブンベツケンチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に憶念過風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 糞門熟虫/フンモンジュクチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に節節行風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 瘡生風/ホウセイフウ:風と名付けられているが虫(誤記かもしれないが)であり、体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に和集風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 煩悩与虫/ボンノウヨチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に破壊風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 蜜割虫/ミツカツチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に髄過風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 蜜酔虫/ミツスイチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に蜜乱風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 脈動虫/ミャクドウチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に閉風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 脈行食虫/ミャッコウジキチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に骨過風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 夢希望虫/ムケモウチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に寛柱風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 無毛虫/ムモウチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に垢作風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 無力虫/ムリキチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に夢見乱風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 迷作虫/メイサクチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に虫色字作風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 毛光虫/モウコウチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に一切身分作風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 毛食虫/モウジキチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に健壊風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 毛生虫/モウセイチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に乾屎作風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 毛虫/モウチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に毛過風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 六味希望虫/ロクミケモウチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に毛爪屎壊風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- 和集虫/ワシュウチュウ:体中の全ての部位に棲んでいる虫。一切の衆生が死のうとする時に開合風という風が吹いてこの虫を殺すという。
- デウムス
- 手長悪魔
- ドナルド・トランプ:第45代アメリカ合衆国大統領である実業家だが、一部の地域で神格化され祀られている。
- 白面金毛九尾の狐
- 華陽夫人(Kayo Fujin):玉藻前の前身、天竺の摩竭陀国の王子であった斑足太子の妃。
- 馬元
- 鼻孔の虫
- 百頭/カピラ(Kapila)
- ボコラ(Bokora):牛鬼ボコラ。昭和期の怪奇系児童書で紹介された妖怪。上半身は人間だが腰から下が四足歩行の牛の胴体になった姿をしている。インドを荒らし回っており、畑の作物を枯らしてしまう。
- 共命鳥/命命鳥/ジーヴァンジーヴァカ(Jivamjivaka)
- 野干/シュリガーラ(Shrigala)
- ラクチャランゴ/ラクシャ・ランゴ(Raksha Lango)
参考
妖怪のヒンディー語での訳名
- アジュダハー(Azhdaha, Azhdahaa अझ़दहा):ドラゴンのこと。
- アプサラー(Apsara, Apsaraa अप्सरा):アプサラスのこと。
- イクシンガー(Iksinga इकसिंगा):ユニコーンのこと。ユニコーンは原典となる古代ギリシャの文献ではインドに棲む野獣だとされていた。
- ヴィシャールサルプ(Vishal Sarp विशाल सर्प):大蛇のこと。
- ヴェタール(Vetal, Vetaal वेताल):ヴェータラのこと。
- ジャルパリー(Jalpari, Jalparee जलपरी):人魚のこと。
- ナーグ(Nag, Naag नाग):ナーガのこと。
- ピシャーチ(Pishach, Pishaach पिशाच):ピシャーチャのこと。
- プレート(Pret प्रेत):プレータのこと。
- ベリヤーマーナヴ(Bheriyamanav भेड़ियामानव):人狼のこと。
- マカル(Makar मकर):マカラのこと。
- ヤクシュ(Yaksh यक्ष):ヤクシャのこと。
- ラークシャス(Rakshas, Raakshas राक्षस):ラークシャサのこと。
妖怪のベンガル語での訳名
- アジュダハ(Ajdaha আজদাহা):ドラゴンのこと。
- オプショラ(Opshora অপ্সরা):アプサラスのこと。
- ゴンドルボ(Gondhorbo গন্ধর্ব):ガンダルヴァのこと。
- ショイタン(Shoytan শয়তান):悪魔のこと。
- ブト(Bhut ভুত):幽霊のこと。
- ポリ(Pori পরী):妖精のこと。
- モチョコンナ(Motsho Konna মৎস্যকন্যা):人魚のこと。
- ラコーシュ/ラッコーシ(Rakkhosh রাক্ষস):ラークシャサのこと。
- ココーシュ/コッコーシ(Khokkosh):民間伝承に登場するラコーシュに似た怪物。