「勝利は『前提』───私に流れるのは、そういう血だ」
プロフィール
キャッチコピー | その身に流れるは最強の血。名門一族の結晶 |
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誕生日 | 3月22日 |
身長 | 166cm |
体重 | 見事な仕上がり |
スリーサイズ | B89・W57・H85 |
靴のサイズ | 左右共に24.5cm |
学年 | 中等部 |
所属寮 | 美浦寮 |
得意なこと | 体力測定(特に反復横跳び) |
苦手なこと | 卵をうまく割ること |
耳のこと | ピンと凛々しく立っていることが多い |
尻尾のこと | 運動に適した重さを自分で決めて整えている |
家族のこと | 温泉旅行では、家族みんなが卓球で真剣勝負 |
マイルール | - |
スマホ壁紙 | - |
出走前は… | - |
得意科目 | - |
密かな自慢 | - |
よく買う物 | - |
ヒミツ | ①かなりの晴れ娘/②サングラスをかけても運動するうちに落としてしまいがち |
自己紹介 | ……ドゥラメンテだ。目指すは勝利ではなく、先にある“最強”。…………以上だ |
CV | 秋奈 |
優れたウマ娘やアスリートを数多く輩出してきた名門一族の研鑽の結晶として、将来を嘱望されるエリートウマ娘。
普段はいたって真面目でストイックだが、レースを前にすると闘志がみなぎるのか荒々しい一面を見せる。
エアグルーヴとは幼少期から親交がある。
(公式ポータルサイトより)
ソロ曲
Climax さぁ、call me 轟かせろ
『 EXCEED 』
作詞:T4K、モリタコータ 作曲・編曲:T4K
概要
ドゥラメンテは、メディアミックスプロジェクト『ウマ娘プリティーダービー』に登場するウマ娘。
モチーフ元は実在の競走馬・種牡馬「ドゥラメンテ」号。キタサンブラックの同期であり、同世代のクラシック期のエース格としてその存在感を示した他、種牡馬としても短い活動期間ながら数多くの優秀な産駒を輩出した。
国内有数の一口馬主クラブ・サンデーレーシング所有の競走馬がモチーフと明かされたウマ娘はこれが初。
初登場は、2023年10月4日放送のアニメ『ウマ娘プリティーダービーSeason3』第1話。放送まで一切前情報がなかったが、登場後はキービジュアルポスターの差し替え、フィギュア製作など精力的なメディア展開が行われている。アプリゲーム版リリース3周年となる2024年2月24日に育成ウマ娘として実装。
口数が少なく寡黙でストイックな印象のウマ娘。祖父や十種競技の選手だった父など多数の日本スポーツ界を代表するアスリートを輩出した名門一族に産まれたウマ娘として、尊敬する家族たち(アプリゲーム版のトレーナーによると思わずサインをもらいたくなってしまう様な大物揃いらしい)のように“完璧”であること、“最強”であることを示さんとしている。
しかしその結果、不完全な自分を決して見せないようにと自分で自分を追い込んでしまい、助けを求められず悩んだり緊張したりもする。
そんな彼女だがトレセン学園のウマ娘たちとの交流が全く無い訳ではなく、同室のサトノクラウンとは同じ一族の期待を背負っている者同士関係は良好であり、次第に頭角を現していったキタサンブラックやシュヴァルグランのこともライバルとして意識するようになっていく。
同世代(15世代)のウマ娘たちのなかでは唯一学年が上で、クラスメイトにはヴィルシーナやコパノリッキー、ヒシアケボノ、カワカミプリンセスらがいる。キタサンブラックはアニメ版では「ドゥラちゃん」と呼んでいたが、さすがに相手が年上ということもあってかゲーム版ては「ドゥラさん」呼びになっている。
エアグルーヴの母親が経営するレーススクールに幼いころより通っており、エアグルーヴとも昔から交流がある。そんな彼女のことはグル姉と呼び慕っている(一方で、エアグルーヴには「ドゥラ」と愛称で呼ばれている)。
- 家族
一族全員が競技スポーツの世界で結果を出してきた。メジロ家やサトノ家と比べると資産や規模的には劣るものの知名度は負けないくらい高い。
父は十種競技で名を馳せたエリート、母はエリザベス女王杯を連覇した元競走ウマ娘。父は当時学生同士であった母の才能に惚れ込み、自分も競技を続ける傍らでサポートもしていたという。
父は不器用ながら娘を可愛がっており娘とはだいぶ似たもの同士の親子である。
前述の通り父達を除いた一族もドゥラメンテに期待をしているものの過度な期待を寄せている訳ではなく関係も良好である。
その偉業は一族の活躍だけで記念館が建つほどである。
ドゥラメンテは一族のやっているスポーツを教えられているらしくレース以外にも様々なスポーツができるようである。
姉が2人いるが、既にレースから引退している。
容姿・デザイン
鹿毛のグラデ髪を腰あたりまで垂らしている。前髪に特徴的な流星、頭頂部にアホ毛と、同じデムーロ騎手で二冠馬がモチーフのネオユニヴァースと(色以外は)似た見た目だが、向こうが垂れ目でゆるふわなのに対して、こちらは吊り目気味で髪があちこち跳ねており荒々しい印象を与える対照的なデザインになっている。
史実で馬主のサンデーレーシングの勝負服(黒、赤十字襷、袖黄縦縞)のデザインが取り入れられている。胸元の赤十字襷(赤バッテン)には、実馬がレース中に付けていたクロス鼻革の要素も入っている。右肩に付けた鳥の羽根飾りは、本人曰くエアグルーヴが付けているものを真似たそう。
- 私服(アプリゲーム版)
ショート丈のトップスに赤いズボンというかなりシンプルな姿。ヘソ出しなのだが本人は意外に気にしていない様子。
- 私服(ローソンコラボ)
アニメ版Season3とローソンのコラボキャンペーンで公開された描き下ろし衣装。緑の襟毛フード付きのコートを着ている。
- 私服(サンリオコラボ)
サンリオコラボでにて公開された私服の一つ。コラボ相手がクロミということで耳にはピンク色のドクロの飾りを付けている。紫色のチェック柄のシャツや黒タイツが印象的。
- ドレス衣装(ウマ箱3)
ウマ箱3•第2コーナーの表紙に描かれている黄色いドレス衣装。表紙では何やら同じくドレスを着たクラウンに連れられる姿も見える。
- お菓子作り衣装
アニメイトフェアのために描き起こされた、お菓子作りがテーマの衣装。エプロンのカラーはグレー(紫と白の縞模様も)。
マンガ版
うまむすめし
第45話にて登場。ドゥラメンテが漫画作品に登場するのは本作が初。梅雨の日に自主トレが潰れてしまったため、居合わせたクラウンに誘われる形で冷やし中華を作った。本作では珍しくポニーテールの彼女も見られる。
アニメ版
TVアニメシリーズ
Season3
「私は証明する。"強い"、"速い"…そんな言葉では足りない。誰の目にも明らかな…最強を…!」
代々優秀なウマ娘を輩出してきた一族に生まれ、その将来を嘱望されているエリート。
本人もその期待を叶えるのは当然、という意識で日々鍛錬を忘れない。
普段はいたって真面目でストイックだが、レースを前にすると闘志が漲るのか荒々しい一面を見せる。
エアグルーヴとはトレセン学園に入学する前からの親交があり、彼女を肉親のように慕っている。
舞台は皐月賞。1番人気に推されたサトノクラウンが大外から他のウマ娘を交わしていこうとする場面で、内から外へと大きく斜行。一度後方を確認して体勢を立て直すと、そのまま驚異的な末脚でキタサンブラックたちを飲み込み、その才能をあるがままに示した。
続くクラシック2戦目日本ダービーでは前走の勝者としてファンから支持を受ける。レース本番では前で粘り込みを図ろうとするキタサンブラックなどを他所に一気に先頭に躍り出ると、他のウマ娘を歯牙にもかけず先頭でゴール板を駆け抜けていった。
続く2話では三冠のみならず凱旋門賞挑戦への期待がかけられるも、ダービー後の骨折で戦線離脱。三冠目の菊花賞はキタサンブラックの勝利を眺めるのみに終わった。
どうやら人の顔を覚えるのは苦手らしく、5話では何度か対戦経験のあるキタサンの顔もあまり印象には残っていなかったようだ(もっとも、周りのウマ娘の顔を覚えないのはトレセン学園だとザラだったりもするが)。
ただ、インタビューでは「誰が相手だろうと興味はない」と言いつつもキタサンとの会話では怪我で菊花賞に参加できなかった分世代最強の証明のために菊花賞ウマ娘(キタサン)を倒す意気込みも語っており、多少なりとも心中では意識している部分もあった模様。
悪意こそないが良くも悪くも口数が少ない上に目標を堂々と言う姿勢から誤解を招きやすい性分であり、インタビューでは幼少期からの付き合いでもあるエアグルーヴを困らせていた。後のキタサンとの会話ではそれなりに凱旋門賞への思いを詳しく話しているため、一応緊張しいという訳でもないようだ。
その後宝塚記念にて成長したキタサンと再び相対し、最後の直線で彼女を捉えようと激走する中で起こった脚の痛みにも耐えつつ走り抜くもリバーライトに惜敗し2着。以前キタサンに通過点でしかないと発言したことを撤回し、次は更に圧倒してみせると宣言。キタサンには親しみを込めて「ドゥラちゃん」とニックネームを名付けられ、少々困惑しながらも次なるレースに向けて固い握手を交わすのだった。
その後は暫く姿を見せていなかったが、第8話では怪我のリハビリに奮闘していたシーンが描かれその際に有馬記念でダイヤに敗れたキタサンと再会し、彼女に目標があるのかを問いただした。
第9話の天皇賞(春)ではキタサンとダイヤの戦いを観戦しており、キタサンの勝利を見届けた後は祝福するかのような笑みを浮かべていた。
第10話の学園と地域の合同イベントでは、真剣な顔でかたぬきに挑戦していた。うっかりかたぬきを粉々に砕いてしまうなど、不器用な面もあるようだ。まだリハビリ中ではあるが凱旋門賞への熱意は衰えておらず、その姿はキタサンブラックにある影響を与えることになる。
最終話ではエアグルーヴと共にキタサンブラックの最後のレースを観戦していた。
ゲーム版
『熱血ハチャメチャ大感謝祭!』
本作ではプレイアブルキャラクターとして参戦。今回はアニメ版Season3に登場したウマ娘達の構成であるチームアイリスのメンバーとして活躍する。
アプリゲーム『ウマ娘 プリティーダービー』
「……。残念だが、対策できないから、最強なんだ。」
2023年12月11日に育成ウマ娘として実装されたサトノクラウンの育成ストーリーにて初登場。
同年12月28日にはストーリーイベント「ワタシモミンナノ」のストーリーや、イベント「マスターズチャレンジ」内の強敵ウマ娘の一人として登場し、R・SSRのサポートカードとしても初実装された。
リリース3周年となる2024年2月24日に☆3の育成ウマ娘として実装。
一見すると表面的な人物像はアニメ版とさほど変わりがないが根は素直で、この寡黙な態度は「尊敬する父親と同様にカッコよくありたい」という、ともすればやや子供らしい願望によるもの。ただ緊張に弱い一面(これは父親もそうらしく遺伝の模様)もあり、なまじ理想の自分を演じ切れているせいで緊張をはじめとした負の感情と交わった場合に内々に溜め込んだ結果途轍もない威圧感として表出してしまい、周囲から誤解を受けてしまいがち。
こちらの世界ではネオユニヴァースやキタサン達との関わりを通して彼女の成長がシナリオで描かれていく。
公式youtubeサイト「ぱかチューブっ!」ではゴールドシップと羽つき対決。なお、こちらの動画ではなんと1時間掛けて羽つきをループするというカオスな内容となっている。
育成ウマ娘
- ☆3[Red in Black]ドゥラメンテ
スピード | スタミナ | パワー | 根性 | 賢さ |
---|---|---|---|---|
96 | 88 | 95 | 85 | 86 |
+20% | +0% | +10% | +0% | +0% |
バ場適性 | 芝 | A | ダート | G |
距離適性 | 短距離 | マイル | 中距離 | 長距離 |
G | A | A | C | |
脚質適性 | 逃げ | 先行 | 差し | 追込 |
G | C | A | A |
固有二つ名
最強の体現者
育成ランク[S]以上の継承ウマ娘から想いを継承し、
- 「育成ランク[S]以上の継承ウマ娘」はレンタルでも可。
- 「GIを7勝以上」および「サトノクラウンとキタサンブラックに各3勝以上」はクライマックス編とプロジェクトL'Arc以外の育成シナリオならば目標のGIレースを全て勝てればまとめて達成可能。
- クライマックス編とプロジェクトL'Arcは、両者と各3回以上対決できる保証がないので非推奨。
- いずれにせよ、主に「差し」または「追込」の作戦で走るウマ娘なので、いわゆる「事故(バ群に阻まれて敗北し、敗因を「ブロック」と評される現象)」による条件未達成のリスクが付きまとう。
サポートカード
- SSR[血脈の胎動]ドゥラメンテ
2023年12月28日にサトノダイヤモンド(SSRサポートカード)やキタサンブラック(☆3育成ウマ娘)と共に実装されたSSRサポート。タイプはスピード。
一番の特徴は最大得意率120という現時点では最高の得意率だが、これ以外の数字も相当なものがあり完凸するとSSRキタサンよりファン数ボーナス以外若干上というトンデモ性能となる。ただし、やる気が回復するサポカ内イベントが無い(キタサンは二つある)ので、やる気ダウンを喰らった周回では物足りなさを感じるかもしれない。
お気づきの人も多いと思うが、スピードSSRキタサンを編成できない本人の育成時に空いた穴をこのカードで埋められると理想的なのである。覚えられるスキルも大半が脚質を問わないもので、ドゥラメンテと脚質の異なるキタサンへの配慮が見受けられる(なお、余談ながらSSRキタサンも覚えられるスキルの大半が脚質を問わないもの)。
他のウマ娘の育成時にこの二枚を同時に編成し、非常に高い得意率を活かして友情トレーニングを繰り返すという使い方も非常に強力。
史実やウマ娘での二者の関係からしても狙ってやったのか、それとも何かの因果なのか……
競走馬『ドゥラメンテ』
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果てなき物語
負けん気の強い彼女の子は
男まさりの女帝となり
その娘もまた
優美な女王として名を馳せた。
そして女王の遺児は
気鋭の勇将として
荒々しく世を統べる。
子らに伝わる野性と
孫たちに受け継がれる品格。
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宿命
願いをひとつ叶えるために
どれほどの汗をぬぐい
涙を流さなければならないのか
ましてやふたつみっつと
夢の実現を積み重ねようと思えば
だが見ているがいい
すこぶる底意地の悪い
お前が投げつけてくる石礫など
躱しきり跳ね除けてみせよう
たとえ斃れても朽ち果てぬ
たゆまずに未来へと進もう
尊くも過酷な我らの生き様だ
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2012年3月22日生まれの鹿毛の牡馬(15世代)。父キングカメハメハ、母アドマイヤグルーヴ、母父サンデーサイレンスという血統。
父のキングカメハメハは2004年のGⅠNHKマイルカップ、GⅠ東京優駿(日本ダービー)の変則二冠を制し、種牡馬としても2年連続リーディングサイアーを受賞するなど大成功を収めた「大王」。母アドマイヤグルーヴは「女帝」エアグルーヴの代表産駒で、現役時代はGⅠエリザベス女王杯2連覇(2003年・2004年)を成し遂げた。なおアドマイヤグルーヴはドゥラメンテを産んだ2012年の10月に死没しており、ドゥラメンテはその最後の産駒に該当する。
母父サンデーサイレンスは1989年のアメリカクラシック二冠馬にして日本競馬の歴史を文字通り一変させた大種牡馬。その他にも牝系を辿れば凱旋門賞馬トニービン、サンデーサイレンス以前の日本競馬で一時代を築いたノーザンテースト、オークス馬ダイナカールという名だたる優駿の血を引いているという、まさに日本におけるサラブレッドの代名詞とも言える血統の持ち主である。
馬名はイタリア語の音楽用語で「荒々しく、はっきりと」の意味。
馬主はサンデーレーシング。日本最大の競走馬生産集団・社台グループに属する一口馬主クラブで、これまでに春秋グランプリ連覇を成し遂げたドリームジャーニーとその弟で三冠馬のオルフェーヴル、ゴールドシップの同期の三冠牝馬ジェンティルドンナ、スペシャルウィークの代表産駒でGⅠ6勝を挙げたブエナビスタなどといった数多くの優駿たちを輩出してきた名門。
管理調教師は堀宣行(美浦トレセン所属)、主戦騎手はミルコ・デムーロ。
2014年10月の東京競馬場。新馬戦において短期免許で来日していたフランシス・ベリー騎手を鞍上に迎えてデビュー。ここは出遅れて2着となるも続く未勝利戦で同じく短期免許のライアン・ムーア騎手を鞍上に6馬身差付けて圧勝する(ただしゲート内で立ち上がったために発走調教再審査が課された)。
翌2015年では石橋脩騎手に乗り替わり、初戦のセントポーリア賞(当時500万下。現在の1勝クラス)を5馬身差で圧勝。クラシック三冠戦線に乗り込むための足掛かりとして中1週で臨んだGⅢ共同通信杯では折り合いを欠き、同じノーザンファーム出身でサンデーレーシング所有の幼馴染リアルスティールの2着に敗れた。
重賞2着が1回しかなく収得賞金はかなり厳しかったものの、36年ぶりのフルゲート割れという幸運にも恵まれ、目標だったクラシック三冠の第1戦GⅠ皐月賞への出走権利を得た。ここからこの年に通年騎乗免許を取得したイタリア出身の名手、ミルコ・デムーロ騎手が主戦騎手に迎えられる。同レースではGⅢ東スポ杯2歳SとGⅡ弥生賞を連勝したサトノクラウン、先述したリアルスティールやそれをGⅡスプリングステークスで下したキタサンブラックなどが出走し、ドゥラメンテは3番人気となった。
「外からなんと、ドゥラメンテ!これほどまでに強いのか!?ドゥラメンテ!」
本番は後方からとなったが、第4コーナーから直線にかけての部分でポジションを動かした際に過剰に反応し内側から大外まで大きく斜行(これが原因で鞍上のミルコ・デムーロ騎手はレース後開催4日間の騎乗停止処分を受けた)。しかしすぐさま体勢を立て直すと猛烈な末脚でキタサンブラックやリアルスティールといった先行勢を短い中山の直線だけで交わしきる完勝で、GⅠ初制覇となった。
「阻む者は誰も居なかった!あっという間に突き抜けた!強い!!」
(フジテレビ・青嶋達也アナウンサー)
クラシック第2戦GⅠ東京優駿(日本ダービー)では前走の内容が高く評価され、単勝1.9倍で断然の1番人気に推される。道中は中団のダービーポジションからレースを進め、直線半ばで早め先頭に立つと、やはり強烈な決め手を発揮して完勝。関東所属馬としてはセイウンスカイ以来17年ぶり(関東馬による皐月・ダービーの連勝はサニーブライアン以来18年ぶり)となるクラシック二冠を達成し、鞍上のデムーロ騎手に2度目となるダービージョッキーの栄光をもたらした。
その後は三冠を賭けたGⅠ菊花賞か、あるいは海外GⅠ凱旋門賞に挑戦するプランが予定されていたが、放牧先で両橈骨遠位端の骨折が発覚。競走能力に対して影響を与える症状ではなかったものの、大事を取って秋を全休することが決定された。
翌2016年の復帰戦はGⅡ中山記念。リアルスティールに加えてロゴタイプ・イスラボニータという2頭の先輩皐月賞馬を抑え込んで勝利すると、ドバイに遠征してGⅠドバイシーマクラシックに出走。
だが遠征でテンションが高ぶったのかパドックで堀調教師に頭突きし眼鏡を吹き飛ばすなど激しく入れ込んだ状態に。本馬場入場後の返し馬で右前脚を落鉄してしまったうえ、あまりの暴れっぷりで蹄鉄の打ち直しも上手くいかず、結局右前脚は裸足のまま出走することに。この一連の出来事の影響もあり、勝負どころで躓く格好になってイギリスのポストポンドの2着に敗れることとなる。
帰国後はGⅠ宝塚記念に出走。同年のGⅠ天皇賞(春)を制したキタサンブラックを抑えて1番人気に支持され、本番では得意の猛烈な末脚で差し切ろうとするも重馬場に苦しみ、キタサンブラックは捉えるも前年のGⅠエリザベス女王杯を制した牝馬マリアライトにクビ差及ばず2着。
さらにはゴール直後に左前脚跛行を発症し、デムーロ騎手が下馬する事態になった。
その後、複数の靭帯や腱の損傷によって競走能力喪失の診断が下され、ここで無念の引退を余儀なくされた。通算成績9戦5勝、獲得賞金総額6億6106万3000円。
引退後は社台スタリオンステーションにて種牡馬入り。
3頭の大種牡馬の血を引いているために配合相手がかなり限られてしまうのではという一部競馬ファンからの懸念もよそに、初年度から284頭もの牝馬を集めるなど大いに期待され、2020年に初年度産駒がデビュー。
2021年にタイトルホルダーがGⅡ弥生賞ディープインパクト記念を制して産駒初の重賞制覇を達成するなど順調な滑り出しを見せていた。
ところが同年8月31日、急性大腸炎のためわずか9歳の若さで息を引き取った。死の前日から症状の兆候が見え始め、急激に体調が悪化していったという。
訃報を受けたデムーロ騎手は「かわいそう。悲しい。9歳で、まだ早い。(産駒から)まだGⅠを勝つ馬は出てないけど、これから絶対に走る子が出ると思っていたのに…」「僕が乗った中で一番強い馬で間違いない。半端ない瞬発力、すごかった」とその死を悲しみ、堀調教師は「これまでも強い精神力で困難に打ち勝ってきた馬だけに、今回の事態も克服してくれるものと揺るぎない信頼を寄せていたのですが、突然の訃報に驚きました。いくら言葉を尽くしても伝えられないほど、深い悲しみのなかにいます。最高のサラブレッドの一頭であり、優秀な後継を残してほしいと願っていましたので、まだ9歳と若いのにもかかわらず、前途が絶たれたのが残念でなりません。」と哀悼の意を示した。
同年のGⅠ菊花賞では先述したタイトルホルダーが若き関東のエース横山武史騎手を背に逃げ切り勝ちを収め、若くして天に駆けていった父に最後の一冠を捧げた。そして翌年には武史騎手の兄である横山和生騎手とともに父の夢が散ったGⅠ宝塚記念をレコードで圧勝し、父の雪辱を果たしている。
種牡馬として残した産駒はわずか5世代。
しかしその中からは先述したタイトルホルダーを筆頭に、2年目産駒からはスターズオンアースが牝馬二冠を達成。3年目産駒からはリバティアイランドが牝馬三冠を達成し、牡牝の違いこそあれど前年にスターズオンアースが、そして父が取り残した三冠の夢を実現した。
その他にも、ヴァレーデラルナとアイコンテーラーがそれぞれJpnⅠJBCレディスクラシック、ドゥラエレーデがGⅠホープフルステークス、シャンパンカラーがGⅠNHKマイルカップ、ドゥレッツァが菊花賞、ルガルがGⅠスプリンターズステークスを制し、2023年には日本総合並びに中央競馬リーディングサイアーに輝くなど、当初の期待に見合った(か、あるいはそれ以上の)驚異的な種牡馬成績を叩き出している。
クラシックの冠を分け合ったキタサンブラックがイクイノックスを筆頭に多くの有力馬を輩出していることもあって、競馬ファンからは「最大の欠点はもうこの世にいないことだ」とも言われ、産駒の活躍の度にその早過ぎる死を嘆かれ続けている。
なお、後継種牡馬として2023年の有馬記念を最後に引退したタイトルホルダーが種牡馬入り。貴重なドゥラメンテの血を継ぐ後継として期待が集まっている。
恐らくはこの後も後継種牡馬は増えると思われる。
彼ら産駒が必ずやドゥラメンテの血を残してくれると願いたいところである。
余談
二次創作において
元々はドゥラメンテ号をモチーフとしたオリジナルウマ娘にこのタグが付されていた。
サンデーレーシング初のウマ娘
彼女はサンデーレーシング所有馬をモチーフとした初のウマ娘である。もともと、2016年のプロジェクト開始時には同クラブ所属の競走馬をモデルにしたと思われるウマ娘が存在したが、程なくその存在が言及されなくなり血縁上関係がある発表済みウマ娘に置き換えられたり別名での登場になったりしたことから、一部ユーザーの間ではウマ娘運営と社台グループとの関係が悪化しているために取り下げになったのではないか、との噂がまことしやかにささやかれていた。
ウマ娘で15年クラシックに初めて触れられることとなったキタサンブラックの育成ストーリーでは、ドゥラメンテに相当するモブウマ娘であるブリュスクマンが登場。実名での登場がなかったことが一部ユーザーを気落ちさせた一方、当時としてはモブで固有名を持つことも異例の待遇であり、話題を呼んだ。
その後、ゲーム開始2周年を迎えた2023年には同じく社台グループに属するクラブ法人社台レースホース所属のネオユニヴァースが登場。2.5周年でも社台オーナーズ所属(所有者の名義は吉田照哉氏)のサウンズオブアースが登場したことで、「社台グループ関連の所有馬をモチーフとしたキャラクターの登場」のハードル自体は大きく下がったが、サンデーレーシングのウマ娘に関しては音沙汰がなかった。
その一方で、アニメ3期の前情報公開に従い、キタサンブラックのクラシックをはじめから描く場合、同年に二冠を達成したドゥラメンテ(あるいはそれに相当する存在)が不在のまま物語を展開するのは難しいのではと推測するユーザーも一部に存在した。
そして始まったテレビアニメ第3期第1話。2015年皐月賞を描いた冒頭にていきなりサプライズ登場。
それと同時にアニメ第3期公式サイトのキャラクター紹介、公式ポータルサイトのキャラクター紹介が追加された。
情報自体は長期にわたって完全に秘匿されていた一方で「キービジュアルにおける不自然な空白」を理由に登場を予想する声はそれなりにあったようで、同アニメのキャラクターデザイン・作画監督を務める椛島洋介氏は第1話放映後にX(旧Twitter)上でこんなポストをしている。
サンデーレーシングのウマ娘登場解禁後、第3話でゴールドシップが「待ってろよ!オルフェーヴル、ジェンティルドンナ!」と発言。特に前者はキャラクターデザインが披露されたものの没となった経緯があったことで実装の期待が高まり、2024年2月のゲーム3周年を機に両ウマ娘が登場することとなった。
初の直系母系同士での実装
ドゥラメンテの直系の祖母はエアグルーヴであり、牝系先祖が既に実装されているウマ娘では史上初となる。
これまで、例えばシンボリルドルフとトウカイテイオーのような史実での父子、あるいはメジロマックイーンとゴールドシップのような母父と孫などが双方登場している事例はある一方、これまで母方で直系での関係を持っているウマ娘のペアはなかった。
(なお、牡馬と牝馬は持てる子孫の数が違いすぎるので、確率的には自然な成り行きである)
史実で父子や祖父と孫の関係にあるウマ娘同士はこれまでも「特別な縁を感じる」と表現され親密な関係になるとされてきたが、エアグルーヴとドゥラメンテの場合では「エアグルーヴとは幼少期から親交」(アプリ版の人物紹介)があり、「肉親のように慕っている」(アニメ版の人物紹介)関係とされ、アニメ第5話においてドゥラメンテはグルーヴのことを「グル姉」とよび、グルーヴはドゥラメンテのことを「ドゥラ」と呼ぶなど、父子と比べると一段深い関係が覗える。また、体格も二人は殆ど同じで体重もふたりとも「見事な仕上がり」、勝負服に同じく羽根の装飾があるなど血縁関係を意識した設定が数多い。
緊張しいのドゥラメンテ
実馬のドゥラメンテの行っていたレース前の独特の歩き方(馬が緊張した時の歩き方で、馬術競技の「スペイン常歩」に近い。ドゥラメンテの場合は曾祖母ダイナカールからの遺伝と言われている)もさりげなくウマ娘風にアレンジされてきっちり再現されている。
なお、この歩き方はファンの間では「パカパカ歩き」「ドゥラ歩き」などとも呼ばれていた。
ゲーム版でもインタビュー中やレース前にガチガチに緊張している様子が頻繁に描かれている。
なお、アニメ版では第5話まで台詞は皆無と言ってよく、息遣い程度しかない。
中の人も結構大変だったようで第1話放送後に公開されたインタビューでは、「セリフではなく、息だけでドゥラメンテというキャラクターを表現しなければいけなかったので、すごく大変でした。」と語っている。
情緒が幼女
育成途中のイベントで「自身の胸の高鳴りを感じて欲しい」という理由で(男女問わず)トレーナーの手を取り、心臓の位置に持っていくなど、絵面が危ういものになりかねない行動をしており、ミホノブルボンとはまた異なった切り口で体に情緒が追い付いていないことを窺わせる仕草を見せることが多い。
特に有名なのが温泉イベント導入部のトレーナーとのやりとりで、要約すると「約束の温泉に行こうとするご機嫌なドゥラメンテと、楽しんできてくれと送り出そうとするトレーナー」→「一緒に来てくれない事を察し、そういえば一緒に行くとは言っていなかったと気付く」→「三年間ずっと一緒だから一緒に来てくれると思ってたと溢す」→「耐えようとするも、ちょっと時間が欲しいと泣きそうな顔で言う」→「トレーナーが根負けして急遽同行を決める」という流れ。
この一連のシーンでも既に大概なのだが、ご褒美の温泉でウキウキのところから「行ってこい」と言われた時のキョトンとした表情や、そこからどんどん眉毛が八の字に垂れていき悲しそうになる表情や、片肘を抱く様な仕草や自らの服の裾を握りしめ堪えようとする仕草があまりにもいじらしく、その体格や見た目からのギャップにやられたトレーナーが多い。
関連イラスト
関連項目
ブリュスクマン…アプリ版におけるキタサンブラックの育成ストーリーにて、同じ史実馬をモチーフにした(と思われる)モブウマ娘。
血縁繋がり
母系(ダイナカール牝系)繋がり
- エアグルーヴ(ウマ娘)…史実の牝系祖母(母母)。トニービンとダイナカールの娘。
- エアグルーヴの母…モデル馬ダイナカール。史実の牝系曾祖母(母母母)。
- トニビアンカ…モデル馬トニービン。母母父にあたる。
- 秋川やよい…モデル馬ノーザンテーストが曾祖母ダイナカールの父(母母母父)。
父系(キングマンボ系)繋がり
- マンボ(ウマ娘)…エルコンドルパサーのペット(鷹)。モデル(名前の由来)がキングマンボ。
- 「大王」…ゼンノロブロイの育成シナリオで初めてその存在が語られ、以降ドゥラメンテ自身の育成ストーリーを含め度々言及される存在。モデルと推測されているのが父キングカメハメハ。
- エルコンドルパサー(ウマ娘)…キングマンボ産駒。
- エイシンフラッシュ(ウマ娘)…キングズベスト産駒。M.デムーロ騎乗で2012年秋天制覇。
- ホッコータルマエ(ウマ娘)…同じキングカメハメハ産駒。
史実の交配相手(史実夫婦)
- スイープトウショウ(ウマ娘)
- カワカミプリンセス(ウマ娘)
- カレンチャン(ウマ娘)…交配されたが流産。
同期(15世代)
- キタサンブラック(ウマ娘)…史実では9歳下の半弟であるシュガークン(2024年青葉賞馬)がドゥラメンテ産駒だったりする。
- サトノクラウン(ウマ娘)…史実の同厩。堀調教師曰く「一番のライバル」。最多騎乗がM.デムーロ騎手である点でも共通。ウマ娘においてはルームメイトとして描かれている。
- シュヴァルグラン(ウマ娘)…史実では育成牧場時代の僚馬。
- ゲンジツスチール…モデル馬・リアルスティールは生産牧場(ノーザンファーム)と馬主(サンデーレーシング)が同じ。
鞍上ミルコ・デムーロ繋がり
※上記のエイシンフラッシュ、サトノクラウンを除く。
- ネオユニヴァース(ウマ娘)…ミルコ主戦で皐月賞&日本ダービーの二冠を制した先達(菊花賞はザッツザプレンティの3着)。
- サウンズオブアース(ウマ娘)…最多騎乗。2015年有馬記念、2016年ジャパンカップで騎乗し2着。
クラシック二冠馬繋がり
皐月&ダービー
※上記のネオユニヴァースを除く。
- トウカイテイオー(ウマ娘)…史実では菊花賞はドゥラメンテ同様骨折で未出走。
- ミホノブルボン(ウマ娘)…菊花賞はライスシャワーの2着。
- メイクンツカサ…モチーフ馬2頭の内1頭がメイショウサムソンとされている。菊花賞はソングオブウインドの4着。
- 駿川たづな…トキノミノルがモチーフとされている。史実ではダービー17日後に破傷風で死亡し菊花賞は未出走。
- やっちゃん…ダイタクヘリオスがヤバい叔母さんと語っており、カブラヤオーがモチーフとされている。史実では菊花賞は屈腱炎発症で未出走。
その他二冠馬がモチーフのウマ娘
- セイウンスカイ(ウマ娘)…皐月&菊花賞。ダービーはスペシャルウィークの4着。
- エアシャカール(ウマ娘)…皐月&菊花賞。ダービーはアグネスフライトの2着。
- ゴールドシップ(ウマ娘)…皐月&菊花賞。ダービーはディープブリランテの5着。