ここでは、ゲーム「ロックマンエグゼ」について記述する。
アニメに関してはこちらの記事を参照→ロックマンエグゼ(アニメ)
キャラクター名に関してはこちら→ロックマンEXE
概要
ゲームボーイアドバンス発売に合わせて登場した、ロックマンシリーズ派生作品のひとつ。
本家とは登場キャラクターや世界観、設定が異なっている。
ロックマンシリーズではロボット工学が発展しているのに対し、『ロックマンエグゼ』の世界ではネットワーク工学が発達している。
本家ロックマン~ロックマンDASHまでのキャラクターが設定を変えて登場する。(ただし、時系列は繋がらない。)時系列的に続編となるのが、流星のロックマンシリーズである。
ストーリー
コンピューターネットワークが高度に発達し、ネットワークがあらゆる電子機器に利用されるようになった社会。
人々は「PET」と呼ばれる携帯端末をもち、PETに入っている擬似人格プログラム「ネットナビ」のおかげで、専門知識を持たずして数々のネットワークの恩恵を得られるようになっていた。
暮らしが便利になる一方で、増え続けるネットワーク犯罪は深刻な社会問題となっているのであった。
主人公、秋原町に住む小学生の光熱斗は、相棒のネットナビロックマンとともに、身の回りで起きる事件を解決していく。
ゲームシステム
自分と相手それぞれ3×3のバトルフィールド、バスターに加えて「バトルチップ」と呼ばれる武器を使用して戦闘を行うのが特徴。「バトルチップ」を30枚一組にしたものを「フォルダ」といい、戦闘時に使用するバトルチップは、この「フォルダ」へ前もって入れておく必要がある。(TCGでいうデッキみたいなもの)
バトルは「カスタム画面」と「アクション画面」を交互に繰り返して進める(1回の両画面の流れは「ターン」と呼ばれる)。カスタム画面(ロックマンに転送する「バトルチップ」を選択するための画面)を開いている間、バトルの時間は完全に停止するため、敵の攻撃の影響を受けずに戦術を立てることができる。「アクション画面」は自エリア内を移動し、基本装備のロックバスター(あるいはその溜め撃ち)か、カスタム画面で転送したバトルチップを使用して攻撃などを行う。
シリーズ
シリーズは『ロックマンエグゼ6』で完結している。
『ロックマンエグゼ4』からは『ボクらの太陽』シリーズとコラボレーションしている。
ジャンゴらが登場するほか、「ガンデルソル」といった特製のバトルチップも入手できる。
- バトルネットワーク ロックマンエグゼ
- バトルネットワーク ロックマンエグゼ2
- バトルネットワーク ロックマンエグゼ3
- ロックマンエグゼ4 トーナメント レッドサン / ブルームーン
- ロックマンエグゼ5 チームオブブルース / チームオブカーネル
- ロックマンエグゼ5DS ツインリーダーズ
- ロックマンエグゼ6 電脳獣グレイガ / ファルザー
番外編
『オペレートシューティングスター』は、『流星のロックマン』とコラボレーションした、
『ロックマンエグゼ1』のリメイク作である。
- ロックマンエグゼ4.5 リアルオペレーション
- ロックマンエグゼ トランスミッション
- ロックマンエグゼ バトルチップGP
- ロックマンエグゼ N1バトル
- ロックマンエグゼ ファントムオブネットワーク
- ロックマンエグゼ レジェンドオブネットワーク
- ロックマンエグゼ バトルチップスタジアム
- ロックマンエグゼWS
- ロックマンエグゼ オペレートシューティングスター
登場人物
所属は基本的に原作初登場作品基準
メインキャラクター
- 光熱斗&ロックマン
- 桜井メイル&ロール
- 伊集院炎山&ブルース
- 大山デカオ&ガッツマン
- 綾小路やいと&グライド
- 日暮闇太郎&ナンバーマン
- 大園まりこ先生
- 名人&ゲートマン、パンク、ケンドーマン、フットマン
- 光祐一朗
- 光はる香
敵キャラクター
WWW
初代
2代目
3代目
ネットマフィア『ゴスペル』
ダークチップシンジケート『ネビュラ』
その他のキャラクター
市民ネットバトラー
トーナメント参加者
- 城戸舟子&アクアマン
- 上文テルオ&スパークマン
- 匠転助&タップマン
- 火村アツキ&バーナーマン
- ナルシー・ヒデ&ビデオマン
- 五十嵐ラン&ウインドマン
- イワン・コオリスキー&コールドマン
- ライカ&サーチマン
- ジャンクマン
チームオブブルース/カーネル
才葉学園の非常勤講師
無所属のナビ
その他のキャラクター
- コサック博士
- 光正
- 氷川透
- 大山チサオ
- 大園ゆりこ
- 浦川まもる
- 轟快太&ターボマン
- 都輪マリィ&リング
- 新垣コジロー
- 大森明日太
- Mr.ハット
- 鳥星修一&ハットマン
- ジャミングマン
- キャッシュ
- シェリス&ライドマン
- ノーバディ&トロイ
- アイリス
- ラッシュ
- デューオ
トランスミッションのキャラクター
アニメオリジナル
用語
作中の基本要素。詳しくは該当項目にて
科学省
官公庁の一つで主にネット技術などの科学技術を扱うセクション。水道局が隣接している。
昔はロボット工学も推し進められていたようだが、上層部がインターネット技術を推し進めた事に伴い、現在はこちらの研究が主になっている。
熱斗の父親である光祐一朗が所属しており、光熱斗もストーリーでは幾度となく世話になっている施設でもある。エグゼ5ではチームオブブルース/チームオブカーネルの基地が設置されている。
アニメ版ではクロスフュージョンを行う為のディメンショナルコンバーターが設置されている。
モデルは恐らく『文部科学省』か鉄腕アトムに登場した『科学省』。
オフィシャルネットバトラー
政府公認のネットバトラーでネット犯罪者を取り締まる権限を持つ。
一般のネットバトラーはスカウトされるか、試験に合格してSライセンスを取得するかのいずれかの手段で認定される。実力が優秀であれば年齢は問われないとの事。彼らの指揮するネットナビはオペレーターによるオペレートなしでバトルチップの行使が可能。
流星のロックマンの時代では『サテラポリス』という組織に再編されている。
アニメ版ではネット警察やネットセイバー、ネットエージェントなどがこれに該当する身分となっている。(アニメ世界でもかつて存在していた職業という扱いになっている。)
インターネット
光正博士が開発したネットワークまたは電脳世界。我々の世界のインターネットとほぼ同じものとみて間違いはない。主にHPやスクエアと呼ばれるエリアの存在する表層部分とヒールナビなどが跋扈し、いかがわしい情報が流れ着く『ウラインターネット』で構成される。ネットナビはPETから電子機器の端子に『プラグイン』する事で電脳世界に行くことができる。
地下世界はアンダーグラウンドと呼ばれ、かつてインターネットを荒らし回った電脳獣が封印されていた。
犯罪組織の利用するエリアや闇に心を支配されたナビの行き着く『ブラックアース』、ナビの名前が刻まれた墓地『グレイブヤード』など特殊なエリアも数多く存在する。
インターネット技術の発達は天候や地震の制御をも可能にしたという設定があり、プレイヤー諸氏はもはやネット技術関係ないじゃんと思ったかもしれないが、気にしてはいけない。
プログラムくん
電脳内に存在するプログラムを擬人化したもの。基本的には緑色のものが多い。(赤や青い個体も存在している。)
友好的なものが殆どだが、悪の組織で働かされているものやダークチップに汚染されたものもいる。
なお、半壊したものはゾンビのようにウィルス化する事があり、これを『プログ』と呼ぶ。こうなってしまっては元には戻れない為、デリートが推奨される。
流星のロックマンには後継にあたるデンパくんが登場し、こちらはスタンダードな水色タイプの他にも、天使型、トラック型、太っちょ型、二本アンテナ型など様々なタイプが確認されている。
ヒグレヤ
WWWを辞職した日暮闇太郎の経営するバトルチップを扱うショップ。
バトル以外では主にこの店でバトルチップの収集を行う事になる。5では倉庫がチームオブブルース/チームオブカーネル第二の基地となっている。6では熱斗たちが才葉シティに引っ越した為、「アスタランド」がヒグレヤの代わりとなっている。
WWW/ネットマフィアゴスペル/ダークチップシンジケートネビュラ
ネット社会の裏で暗躍する犯罪組織。ネットナビやウイルスを使ってネットワーク社会を混乱に陥れる。
WWWは「1」、「3」、「6」で、ゴスペルは「2」、ネビュラは「4」と「5」で対決する事になる。
地名
ニホン
デンサンシティ
シリーズの主な舞台。現実の地理でいうと東京都または関東地方辺りにある。
動物園やうらかわ旅館の建つ『よかよか村』などの自然あふれる地域や電気街に官庁街といった都心部も存在する広い都市で、熱斗達の住む「秋原町」はこの都市の一区画である。
主な交通手段はメトロラインと呼ばれる地下鉄。
流星のロックマンからはより特定の自治体をモデルにした地名も多く登場し始めている。(例:多摩=コダマタウン、渋谷=ヤシブタウンなど)
才葉シティ
6の舞台で、デンサンシティよりもインターネット技術が発達している。シーサイドタウン、グリーンタウン、スカイタウン、セントラルタウンの4つのエリアに別れており、近々万博が開催される為、光一家はネットワークサーバーの補強の為にこの街に転勤していた。しかし、市長がWWWと癒着しており、万博もワイリーの野望の為に利用されていたのだった。
アキンドシティ
荒駒虎吉の故郷で、大阪府がモチーフ。
カプコンの本社が置かれている都道府県であるのにも関わらず、名前しか登場しなかった。
エンドシティ
愛知県に相当する。伝統的な町並みを残しており、シャチホコ城がシンボルとなっている。
名前も尾張の国から来ているが、この街の偉人はどういうわけか独眼竜となっている。
シーサーアイランド
ニホンの最南端にある島で、4では名前のみが登場。アニメ版の描写によれば台風が幾度も襲ってくる厳しい気候にあった島で、現在は気象制御システムで台風を制御している設定になっている。本土との交通手段は飛行機。
流星のロックマン3では実際に行くことが出来、アニメ版の設定が取り入れられたのか、シーサー城に鎮座する守護神と呼ばれるウィザード「ストロング」によって気象制御がなされているという設定になっている。こちらでは本土との交通手段はウェーブライナーとなっている。
モチーフは沖縄県。
ジゴク島
N1グランプリの開催地である無人島で、グランプリの開催に伴い、大幅な改造が施された。
フジ山
モデルは読んで字のごとく。ネビュラの本拠地が置かれている火山。
オラン島
かつて鉱山として使用されていた無人島。
海外
クリームランド
インターネット技術を取り入れて発展した小国。プリンセス・プライドの出身地。
名前はアイスランドの捩り。
アメロッパ
作中では専らアメリカのことを指す。人種の坩堝だが、人種差別が社会問題になっている。
4ではイタリアに該当する区画へ行く事が出来る他、LONではギリシャに該当するシンク島が、流星のロックマンでは一区画であるドンブラー湖が登場する。(こちらはイギリスで間違いない。)
ANSAと呼ばれる宇宙開発機構が置かれているが、モデルは無論NASAである。
チョイナ
ジャスミンの出身地で中国に相当。ゲーム版では名前のみが登場している。アニメ版では山の多い地域として描写されている。
アジーナ
アジアに相当する王制の地域で、仏像が点在する。アジーナ国王のナビは『クックマン』となっている。
食文化やネットワーク技術が発達しており、高レベルのセキュリティが自慢だったが、ゴスペルによって壊滅に追い込まれた事も。
モチーフはインドのようだが、パクチー・ファランの外見から見るにどちらかといえば東南アジアの要素が強い。
アッフリク
アフリカに相当する地域で、自然が豊かである。
ネット技術も普及しているが、人々は伝統的な生活を大事にしている。
シャーロ
厳しい冬が続く北国で、軍事技術と並行した宇宙開発が盛んな国である。
年間を通して積雪量が多い為、電子機器が凍結しないようにヒーティング技術が発達している。
ライカはこの国の軍隊に所属している。
モデルはロシアで、宇宙開発の歴史が長い事から上述の設定に繋がったと思われる。
イメージソング/主題歌
ロックマンエグゼ
- NEO VENUS
作詞:yasu/作曲:kiyo/編曲:kiyo、Janne Da Arc、成田忍/歌:Janne Da Arc
CMソング。
ロックマンエグゼ2
- feel the wind
作詞・作曲:yasu/歌:Janne Da Arc
CMソング。
ロックマンエグゼ5DS
- Be Somewhere
作詞:新藤晴一/作曲・編曲:本間昭光/歌:Buzy
元はアニメ版の主題歌。ゲームでは一部がOPとして使用された。
ロックマンエグゼ6
- Past & Future
作曲:青木佳乃/作詞・歌:江口正和
ロックマンエグゼ6イメージソング。セントラルタウンBGMのアレンジ。
オペレートシューティングスター
- PRIDE
作曲:HIGH and MIGHTY COLOR/作詞:HIGH and MIGHTY COLOR/歌:HIGH and MIGHTY COLOR
ロックマンエグゼOSSCMソング。元は『機動戦士ガンダムSEEDDESTINY』の2ndOPだった。
余談
本家軸との決定的な違いはロボット工学よりもインターネットが発達した世界である事である。その為、
テクノロジーの発達で分岐した世界観だと誤解されるが、両シリーズはテクノロジーの発達以前の歴史からして全く異なるパラレルワールドの話である。理由は次の通り。
- ライト博士はアメリカ人だった本家とは異なり日本人。更に専攻がロボット工学ではなく、エグゼ軸の根幹を成すインターネット工学。更に子孫が存在する。
- 初代と同じく21世紀の話ではあるが、ゼロやカーネルなどのXシリーズのキャラクターといった初代の時代にはいないはずのキャラクターがすでに存在していたり、バレルやシュー、ヤイトといったキャラクターがデコイではなく、原典でいうオリジナルの人間として登場している。
- 原典のアクションシリーズと異なり、人類と機械が上手く共存する上に、宇宙人とも交信する世界になる。
- 本家軸では現実の地名を採用しているのに対してエグゼ軸は実在の国名をパロディした地名が登場する。
- インターネット成立以前の古代世界に通信技術を発達させた文明が栄えていた。
などの差異が存在する。
ロックマンゼロ3のリマスタートラック「テロス」のミニドラマによると21世紀初頭にロックマンエグゼ4らしきソフト(どちらも互いにタイアップしている作品である。)が発売されていたり、ZX時点では人形がUFOキャッチャーの景品として存在することから、初代ルートの世界観ではエグゼ軸はフィクションの存在だと思われる。同様に、エグゼの世界観でも本家軸のシリーズのポスターが存在している。
シリーズの時系列について
1(OSS)→トランスミッション→2→3→バトルチップGP→4→ファントムオブネットワーク→5→レジェンドオブネットワーク→6の順。
ただし、トランスミッションの一部設定がアニメ準拠な為、この時点で持っているはずのない『エグゼ3』でのPETを熱斗が所持しているなど本編との矛盾がある。
関連イラスト
関連タグ
電光超人グリッドマン…電脳繋がり。
電脳冒険記ウェブダイバー…上記同様。ちなみに本作が発売された直後に放送が開始された。また、アニメ第二期以降は二作とも同じ玩具メーカータカラがメインである。