鹿児島県
かごしまけん
概要
九州地方にある県。諸島部である沖縄県と共に日本列島の南西の端の部分を占めており、地図でも見つけやすい。
県庁所在地は鹿児島市。隣接県は熊本県、宮崎県、海上で沖縄県。
気候
気候は温暖である一方、冬場になると氷点下まで下がり、積雪が見られるといった寒冷地が存在する(伊佐市(最低気温-15.2℃)や霧島市福山町(-5~-6℃)など)。また屋久島においても島内の山間部では冬季には凍結や積雪があり、これを理解しておかないと遭難事故につながる。
鹿児島県は日本有数の台風銀座(台風常襲地域)でもある。気象庁によると、日本で台風の上陸数が最も多い都道府県が鹿児島県であり、高知県がこれに次ぐ(台風の統計資料)。過去に鹿児島県に上陸した台風のうち甚大な被害をもたらしたものとしては、1945年の枕崎台風や1951年のルース台風、1993年の台風13号などをあげることができる。
主な自治体
鹿児島市以外の全ての市町村が過疎地域
鹿児島地区
南薩地区
北薩地区
姶良・伊佐地区
大隈地区
熊毛地域
大島地域
交通
駅・鉄道
駅について詳しくは鹿児島県内の駅一覧参照。
九州新幹線の全線開通により、鹿児島中央駅と博多駅が結ばれている。
なお、鹿児島中央駅は博多駅、小倉駅に次ぐ九州第3位の旅客数を誇り、現在の駅舎は南九州最大の駅ビルとなっている。
その九州新幹線の全通と引き換えに、並行在来線である鹿児島本線の県境部分がJRから経営分離され、第三セクターの肥薩おれんじ鉄道へと転換されているほか、JR九州で唯一在来線での福岡県への直通列車が存在しない。
近年は在来線は3時間に1本が当たり前となっており、新幹線ですら大幅減便されている。
また、鹿児島市の中心部には交通局が運行する市電が走っており、こちらは全国の路面電車の中で最先端を突き進む事業者の一つである(センターポールや芝生軌道、果てには芝刈り電車(世界初)の登場など)。
空港
離島が多いために非常に空港の数が多い。
- 鹿児島空港(霧島市)
- 種子島空港“コスモポート種子島”(中種子町)
- 屋久島空港(屋久島町)
- 奄美空港(奄美市)
- 喜界空港(喜界町)
- 徳之島空港“徳之島子宝空港”(天城町)
- 沖永良部空港“えらぶゆりの島空港”(和泊町)
- 与論空港(与論町)
- 薩摩硫黄島飛行場(三島村)
- 諏訪之瀬島飛行場(十島村)
鹿児島空港の年間利用者数は福岡空港に次いで九州第2位である。これは離島路線が多過ぎることも少なからず影響している。
奄美空港は離島空港であるにも拘らず、かなり規模が大きく国内主要都市のほとんどに路線を持つ。帰省時期は相当込み合うことで知られる。
なお、鹿児島空港は東京便のシェアが高く、多数のメモリアルフライトに使用されている(A300・MD-11・B777-200/300のファーストフライト、L-1011(ANA初の定期国際線第一便に使用された機体でありかつL-1011通算生産数100機目の機体)・B747SR(当時のANAの紙の時刻表の上ではB777-300による運用便だったが、この日のみ変更)のラストフライトなどワイドボディ機だけでも6回実績あり)ほか、HondaJetを使用した世界初のバイオ燃料のテストフライトにも使われた。
また、鹿児島空港は日本エアコミューターの本社があるほか、国産旅客機YS-11のラストフライトの到着地でもある。
鹿児島県出身およびゆかりがある有名人
加筆お願いします。
実在
- 島津義弘(島津家第17代(ただし後付け公式))
- 島津斉興(第10代薩摩藩主、島津家第27代)
- 島津斉彬(第11代薩摩藩主、島津家第28代、出生は江戸藩邸)
- 島津久光(はじめ忠教、斉興第5男、忠義実父、左大臣、公爵)
- 小松帯刀(薩摩藩家老)
- 西郷隆盛
- 大久保利通
- 山本權兵衛
- 山田孝之
- 元ちとせ
- 遠矢孝信(『帰ってきたウルトラマン』の怪獣などのスーツアクター)
- 薩摩剣八郎(出水市生まれ、『84ゴジラ』から『ゴジラVSデストロイア』のゴジラなどのスーツアクター)
- 長渕剛
- 前田君
- 柏木由紀
- 宮脇咲良
- 上白石萌歌
- 上白石萌音
- 井上雄彦
- 宮内幸平
- 玉井詩織(種子島生まれ、神奈川県育ち)
- サンシャイン池崎
- 吉崎観音(熊本県・長崎県も出身地)
- wowaka
- 城島茂・国分太一(共に父親の出身地)
- 山里亮太(生誕の地。出身は千葉県)
- 内村史子
- 赤﨑千夏
- 福原綾香
- 市来光弘
- 大川透
- 稲村優奈
- 綾小路きみまろ
- 国生さゆり
- 沢村一樹
- 中島美嘉
- 哀川翔(生まれは徳島県)
- 樺山ミナミ
- 永迫舞
- 引坂理絵
- 外島孝一
- 柳田理科雄
- 下園愛弓(スーツアクトレス)
- 篠原保
架空
- 薩摩剣士隼人
- ボルボ西郷(こちら葛飾区亀有公園前派出所)
- マサキ・ケイゴ(ウルトラマンティガ)
- 島津豊久(ドリフターズ)
- 青羽美咲(アイドルマスターミリオンライブ!)
- 依田芳乃、若林智香(アイドルマスターシンデレラガールズ)
- 永水女子の面々(咲-Saki-)
- シンリンカムイ、虎、13号(僕のヒーローアカデミア)
- 鯉登少尉(ゴールデンカムイ)
- 霧島タカトラ(新幹線変形ロボ_シンカリオン_THE_ANIMATION)
- 宮里十海(ハイスクール・フリート)
- 黒江綾香(ストライクウィッチーズ/イメージモデルが鹿児島県出身)
- 豊口のん(競女!!!!!!!!)
- 鹿児島さん(47ts)(四十七大戦)
- 霧島レイ(ユピテルのレーダー探知機イメージキャラクター)
- 婀魔照朱吽(ゆるキャラ)
- 大河冴(百獣戦隊ガオレンジャー)
- 楼山早輝/楼山早苗(炎神戦隊ゴーオンジャー)
pixivに登録している鹿児島県の絵師
名産品
火山灰による土壌は稲作に適さないものの、桜島から二つものギネス農産物を生み出している。また畜産も盛んであり、食肉用の豚・牛・鶏の飼育数は、どれも全国トップ3入りしている。更に錦江湾などの恵まれた海を活かし、ブリ・カンパチ・ウナギの養殖生産量は全国一位。クロマグロの養殖も2位である。
観光地
テーマパーク
鹿児島県にはテーマパークが存在せず、動植物園としては長崎花パーキングガーデンなど。遊園地は4箇所存在したが、2005年に与次郎のジャングルパーク遊園地が廃園となった後は大隅の志布志市にあるダグリ岬遊園地が残るのみ。他県のものと比べると規模はやや小さめ。というか遊園地に行くのなら熊本県の三井グリーンランドに行く人の方が多い。
水族館
鹿児島市本港に鹿児島市立「いおワールドかごしま水族館」があり、鹿児島沿岸・鹿児島湾の海生生物をメインとした展示がなされている。
鹿児島湾沖の定置網に引っかかってしまった小型のジンベエザメを保護し、ある程度成長した後に野生への復帰訓練の上で大海原に返す、という独特のジンベエザメの飼育展示方法を行っている。
寺社仏閣
鹿児島県は非常に廃仏毀釈が激しかったこともあり、全国的にもお寺の数が非常に少ない。現在鹿児島県内の寺院は全て明治期以降のものであり、明治期以前の寺院は廃仏毀釈により完全消滅した。
対して、天孫降臨の地を宮崎県との境目に有することから、霧島神宮という九州でも宇佐神宮と並ぶ社格の大社が鎮座している。また、薩摩隼人の伝説も有名な霧島市隼人町に鎮座する鹿児島神宮も有名。
しかし、鹿児島県で最も参拝者が多いのは、島津家を主祭神とする照国神社。毎年、初詣の際は参道まで多くの人が並んで参拝する。
火山
鹿児島県自体が火山地帯であり、多くの活火山も抱えているが、最も有名なのは言うまでもなく県のシンボル、桜島である。県の中央に位置し、元々は離島であったが、大正時代の大噴火で流れ出した溶岩が大隅半島と繋がり、本土と陸続きになったという極めて珍しい地形となっている。また、火山灰が降り積もることにより形成された「シラス台地」は農業に大きな影響を及ぼしており、人々の生活に密接にかかわっている。
一日に何度も爆発し、衝撃で窓ガラスが揺れたりするのはよくあること。県民にとって桜島の爆発は日常茶飯事なのである。しかし被害が発生する事実も否めない。かつての大正大噴火は当時の火山予知が技術的に未熟であったことも手伝って多くの犠牲者を出し、また今後のさらなる大噴火もあり得ることとして今なお警鐘を鳴らし続けている。火山灰により鳥居が埋まってしまったなんて事例もあるため、警戒するに越したことはないだろう。
しかしそれでも県民はこの活火山を愛している。新幹線の駅の向こうにそびえ立ち、県を象徴し、常に煙を上げる火の山は、窓を開ければそこにある生活の一部なのだ。
鹿児島を舞台とした、もしくは登場した作品
以下は種子島が舞台
種子島宇宙センターのような科学技術の結晶、もしくは自然豊かな離島といったイメージから、度々フィクションのモデルとして取り上げられる。「もののけ姫のシシガミの森が屋久島をモデルにした」という話は有名。
また歴史物においては倒幕から明治維新にかけて重大な功績を残した人物を多く輩出したこともあり、程度の差こそあれ触れられている事が多い。
教育機関
地域ごとの特徴
薩摩半島
地図で見た場合、県の西側。人口も経済も薩摩半島側に集中している。
鹿児島市は九州有数の人口を有する都市圏。日本全体で見ても中核市の中で船橋市に次いで2番目の人口を有し、中心部、特に天文館だけで見ればお隣の政令市熊本市の繁華街より都会だという声もある。実際新幹線の終着駅が鹿児島中央駅になってしまい、通過点となってしまった熊本市は県の魅力度も鹿児島県より低い(18年度。鹿児島県は18位、熊本県は21位)こともあり危機感を募らせている。
なお、天文館の地価は品川区とほぼ同じである。景観条例のために高層ビルが無いこともあり一見分かりづらいが、全国的に見ても決して田舎の街でないことは街をしばらく歩けばわかる。
また、静岡県に次いで全国二位のお茶(YouTuberのセイキンが愛飲していることを動画内で語っている)の産地である南九州市知覧、砂蒸し温泉で有名な指宿市を有する。
大隅半島
地図で見た場合、県の東側。大隅地方においては、宮崎県との県境である霧島市が国分隼人テクノポリスと通称される工業地帯となっており、ソニーや京セラの工場が立ち並ぶ県第2の都市となっている。また、珍しい国立の体育大学を有する鹿屋市も霧島市に次いで県3番目の人口を有している。
とは言うものの、県庁所在地に人口が集中し過ぎており、他の地域は少々寂しいのも事実。また、大隅半島は霧島市を通り宮崎県に向かうルート以外は鉄道がほとんど走っていないため、移動はほとんど車に頼ることになる。(かつては大隅半島を廻る鉄道路線が存在したが、国鉄民営化に伴い廃線となった)そんな大隅半島ではあるが、肝属郡肝付町は種子島と同じくロケットで有名であり、西日本で唯一、JAXAの研究施設がある自治体の交流組織「銀河連邦」に加盟している。
大隅諸島
ロケットで有名な種子島・世界遺産の屋久島を主とする群島。それぞれ全く違った特色のある島であるが、隣同士のため一括りにされていることが多い。種子島・屋久島には鹿児島県本土からは高速船で二時間程度である。
また、硫黄島・竹島・黒島の三つの有人島からなる三島村も大隅諸島に属するとすることがある。
方言
イメージ通り高齢者には訛りが強い人が多いが、(鹿児島に限った話でもないが)県外に出たことが無い中高生やマイルドヤンキーなどの若者世代の訛りも相当強かったりする。無論、きわめて標準語に近いしゃべりの若者も数多く存在するが、微妙な言い回しの違いで周囲とかみ合わないことが勿論ある。
分かりやすい例を挙げると、「~を片付ける」という意味で「~をなおす」と言うため、大概の人は一瞬混乱する。
因みに創作の類いで取り扱われる際に「おいどん」・「ごわす」などがよく使われるため、全国的に浸透してしまっているものの、近年、実際に使う人は滅多にいない。薩摩言葉は年齢層が上がる毎に解読が困難になる傾向があり(特に頴娃地域では鹿児島県民ですら理解できないことから、頴娃語(えいご)と冗談半分で呼ばれている)、祖父母世代の話す内容が孫に伝わらないなんて事例もしばしば。
大阪で関西弁を真似すると反感を買うのと同じように、鹿児島県民もそういった偏見には敏感なため注意されたし。
その他
黒に対するこだわり
黒豚・黒牛・黒酢・黒糖・黒ニンニクに代表されるように鹿児島県には食の黒文化のほか、歴史的にも黒の文化が根付いている(黒じょか等)。近年では新たな黒として黒さつま鳥を生み出したり、2018年にはさつま黒味噌を誕生させている。
他にも黒い餃子や黒いトンカツ、真っ黒なウインナー、果てにはクリームも含めて真っ黒なロールケーキも存在している。もちろん普通の食べ物もたくさんあるためあしからず。
余談であるが鹿児島の離島の軽トラの荷台は防錆対策(FRP加工)で黒色に塗られていることが多い。
原子力発電所・金鉱山
県南西部に位置する薩摩川内市には九州で二か所しかない原子力発電所の1つ(九州電力川内原子力発電所)が立地している。
また県北部の伊佐市菱刈地区には日本唯一の現役金山である菱刈鉱山が稼働している。当地の金鉱石は世界レベルの高品位を誇るという。ちなみに菱刈鉱山はザ!鉄腕!DASH!!で日本一の金山として登場し、採掘の様子が放送された。
工業
屋久島には日本で唯一の炭化ケイ素工場(屋久島電工屋久島事業所)が立地している。
お雑煮の餅
鹿児島県ではお雑煮に入れる餅は西日本地区で唯一角餅を焼く文化となっている。ただし、「角」餅を煮る場合や「丸」餅を焼く・煮る場合だったり、他県と異なり統一性が無い。
問題点
交通に関する問題
バスは人手不足から大幅減便の状態が続いており(これは県内の学生にとっても深刻な問題である)、鉄道も前述の通り新幹線ですら大幅減便されている。路面電車は本数が多いものの、鹿児島県のみでしか使えないICカードのみで、全国共通ICカードが一切使えない。これは県内を走るバスも同様である。
道路事情においても鹿児島市内は交通マヒが酷く、全国ワースト1という数字が出ている状況である。