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特撮の編集履歴

2021/11/12 08:49:58 版

編集者:九頭 龍怖

編集内容:文章の加筆・修正。

特撮

とくさつ

特撮とは、【1】特殊撮影の略で、撮影技法の一種。または、それをメインにすえた映像作品のジャンル。【2】日本のロックバンド。

pixpediaで分割された項目

  1. 特殊撮影の略で、撮影技法の一種。又はそれをメインに据えた映像作品のジャンル
  2. 日本ロックバンド特撮(バンド)

特殊撮影

特撮とは、特殊撮影の略。

又はそれをメインに据えた映像作品のジャンル。

概要

着ぐるみ模型のセット、映像合成等を使い、現実には撮影困難な映像を作り出す。

古くはトリック撮影と呼ばれていた。

特撮の大家として知られる円谷英二は、太平洋戦争中、戦争映画の制作に携わり、戦況を特撮技術で再現している。

"特撮"と言う呼び名は、1958年頃からメディアの間で使われ始めたもの。

1966年からの第一次怪獣ブームには、市民に定着してしばらくはウルトラマン等、巨大なキャラクターが活躍する作品が人気を博していった。

そして、1971年に仮面ライダーが放送開始、子供達の間で『変身』が流行すると、等身大ヒーローが怪人と戦う方式も定着していった。

日本語で"特撮"の場合、その前後から発祥し、日本の文化として根付いた

等のサブカルチャーのジャンルを指すのが多い。ロボコンビーロボカブタックのように、非日常の存在が日常に溶け込むコメディ作品や、美少女仮面ポワトリン等の魔法少女もの、怪奇大作戦のようなヒーローやモンスターの類が、全く登場しないと断言出来る作品や妖怪ものも存在する。

同じ特殊撮影でも、ハリウッドを始めとする大衆映画で使われるものは、SFXと呼ばれる事が多く、"特撮"の言葉からは連想されづらい。

「怪獣」「ヒーロー」等の単語から連想される日本の"特撮"は、独自に発展したジャンルとして扱われ、英語でも"Tokusatsu"の言葉が生まれている(英語版Wikipedia参照)。

制作会社

ゴジラシリーズの製作で知られる映画会社。

TV番組としては流星人間ゾーン行け!ゴッドマンメガロマン七星闘神ガイファード超星神シリーズ等が有名。

特撮神様円谷英二(元東宝勤務)門下の撮影プロ。現在は松竹系の会社。

代表作はウルトラシリーズの他、近年ウルティメイトフォースゼロとしてリメイクされているミラーマンファイヤーマンジャンボーグA等と枚挙に暇がない。

実験的作品を排出し続けていた事実でも有名で、アニメと実写を組み合わせる、大胆な所業をやってのけた時代も存在していた。

『巨大ヒーローもの』と言えばこの会社を連想する人が多い(等身大ヒーローものを制作していた時期もあるのだが)。

石森プロの作品で有名な特撮の王様。1970年代末からのアニメブームによる特撮不況に耐えた唯一の会社。現在もスーパー戦隊シリーズ仮面ライダーシリーズの二枚看板の他、メタルヒーローシリーズキカイダーなど様々な作品に関わっている。恐らく単純な番組数ならぶっちぎりの1位。それ以前にも七色仮面仮面の忍者赤影を製作している。

円谷プロと比べ等身大ヒーローや、巨大ロボが登場する作品が多い。長らく低予算だった故に脚本で勝負する手段を生み出した。

尚、東映ビデオからは円谷作品がソフト化される場合も。

ガメラシリーズ大魔神妖怪大戦争等の制作で知られる老舗の映画会社。

1960年代は東宝、松竹に並ぶ三大怪獣映画会社として覇権を争っていたが、1971年に倒産。

しかし、映画制作業務は徳間書店に引き継がれた後に、角川書店が大映の営業権を取得し『株式会社角川大映映画』を新規設立。

現在でも角川映画で、大映ブランドの特撮映画が制作され続けている。

漫画家うしおそうじによって旗揚げされた特撮会社。

日本初のカラー特撮番組『マグマ大使』を始め、スペクトルマン鉄人タイガーセブンライオン丸シリーズ、電人ザボーガーなどに関わる。

 月光仮面シルバー仮面アイアンキング等を制作。変身ヒーローものでは最古参。

過去には特撮作品などの映画を制作していたが、現在の活動は自社制作作品の版権管理を事業としている。

日本の映像会社。かつては怪獣ブームに乗ろうと『宇宙大怪獣ギララ』を製作していた。その後も魔弾戦記リュウケンドートミカヒーローレスキューフォース等に携わる。

ウルトラシリーズの劇場版の配給も行っているが「まともに宣伝してくれない」として、ファンから度々批判されている。

ロマンポルノで知られる映像会社。こちらも怪獣ブームに乗ろうと『大怪獣ガッパ』を製作。松竹からトミカヒーローの製作を引き継ぎ、レスキューファイアーを製作した。

映画監督の雨宮慶太原作の『牙狼』を製作。また『ウルトラマンパワード』の日本語吹き替え版を製作していた。

アメリカにかつて存在していたマネジメント会社で、パワーレンジャーシリーズ等の日本の東映特撮作品をローカライズで有名。パワーレンジャー・ワイルド・フォース以降の作品はディズニー制作となったが、パワーレンジャー・サムライで再び制作に復帰、2018年以降はハズブロがパワーレンジャーシリーズを制作するに至る。

パワーレンジャーの大ヒットを得て仮面ライダーBLACKRXや、メタルヒーローシリーズのローカライズ化でも有名。東映作品以外だと、他社が電光超人グリッドマンをローカライズしている。

  • その他

大手企業は以上の通りであるが、各企業が運営するご当地限定ヒーロー所謂"ローカルヒーロー"もヒーローショーだけでなく、固有の特撮番組が存在するケースも散見される。有名な例だと『琉神マブヤー』等がその例である。『ドゲンジャーズ』はその中でもイレギュラーな存在であり、こちらは他作品とのクロスオーバーが前提となっている。

尚、上記のご当地ヒーローを盛り上げる存在として、オリジナルのヴィランを派遣する企業・『株式会社 悪の秘密結社』が実在する。

映像業界における特撮

このように日本の特撮は立派なカルチャー・ジャンルの1つであるのだが、国内の一般層や芸能プロダクションに於いては未だに『子供騙し』や『低俗な作品』の過小評価が蔓延しているのも否めない。その為アニメゲーム漫画と異なり、特撮は幅広く浸透していない現状にある。昭和では特撮をジャリ番と称し、放送業界関係者から侮蔑されていた。当の特撮オタク自身も「子供番組を見ている奇人変人」「ゲテモノ好き」のような自認をしている節があり、決して良く評価しているとは限らない。

2000年代のイケメンヒーローブームを契機に特撮に出ている俳優が話題になり、その線でマスメディアで好意的に取り上げられる機会が増えたが、やはり俳優への注目が主流であり、専門外のメディアが「作品」そのものを取り上げてくれる事態は、アニメやゲーム漫画に比べるとまだ少ない状況である。

また、長期シリーズが多い関係上、特撮好きといいつつニチアサ作品しか語らなかったり数十年前の作品に至るまで基礎知識ぐらい知っていないとニワカ扱いされるため、「子供とオタクにしかわからない」世界になってしまっている傾向が強い。

また、所謂三大特撮ヒーローで既に既得権益が出来上がってしまっており、新規が参入し難い点もある。三大特撮以外で唯一長期シリーズ化が行えたのは、パチンコで大ヒットした高年齢層向けの牙狼程度で、21世紀の新規特撮は東宝の力をもってしても超星神シリーズの2年9ヶ月、松竹・日活では『リュウケンドー』を入れてもトミカヒーローの3年が限界で、あとは深夜の大人向け作品が時折ある程度に終わっている。

大の特撮ファンとして知られる庵野秀明は、書籍『ジ・アート・オブ・シン・ゴジラ』で監督作である『シン・ゴジラ』の販売戦略について次のようにコメントしている。

「世間一般から見れば、『シン・ゴジラ』は陳腐な子供騙しのニッチな怪獣映画のイメージなんですよ。これは怪獣映画の悪口ではなく、客観的に現状ではそういう認識下にあるという事です。怪獣映画を観た事がない、観る気がない人が世間の大半なんですよ。初代『ゴジラ』も当時はゲテモノ映画と揶揄されたと聞きます。そのイメージを事前に払拭して初日に観に来てもらう事は容易ではないんです。「ゴジラは長年認知されているから大丈夫だろう」という声も聞きますが、僕は逆なんですよ。一般観客は「ゴジラだから観に行かない」んです。(中略)怪獣映画はアニメよりも一般向けへのハードルが高いので、初日に来てくれるファン、コアユーザーのSNSやネットの口コミに頼るしかないと考えています。コアな観客を信じるしかないんですね。本作は怪獣が出てくる映画である以上、万人向けではないんですよ。怪獣が特撮が好きなコアなファンから、子供の頃怪獣映画を観ていた記憶がある大人へ、何処まで広がるか、その拡大要素をどこまで作品に盛り込み、宣伝で拡散できるか、なんです。(後略)」

『特撮出身』の肩書

また、業界では「特撮の出演は俳優のキャリアにとってよくない」とされる一応の理屈がある。それは、特撮でヒーロー役を演じると、どうしてもその役のイメージが俳優自身につき纏ってしまうからだ。

ただこれは俳優のせいではなく、視聴者である我々の問題である

特撮ドラマは子供の視聴者をメインにするが、ぶっちゃけ子供の頃に見たヒーローのイメージは大人になっても残る。なので、大人になった時代に子供の頃に見たヒーローの役者が、情けない役や悪役を演じるのを見てしまうと、理屈抜きに嫌悪感を覚える人は意外に多いのだ。

つまりヒーロー役を演じるのは、10年以上の長期的スパンで見ると、役の幅を狭めるリスクを背負っている側面もあるのだ。

仮面ライダーW』にて主人公の師匠・鳴海荘吉/仮面ライダースカルを演じた吉川晃司は、「自身の俳優の代表作は?と尋ねられたら、仮面ライダースカルと言う」と誇示しているが、数人の関係者から「君のキャリアだったら出なくても良いのでは?」と出演の辞退を進言されたらしい。

似たような事例として『キカイダー01』のイチロー役の池田駿介も『帰ってきたウルトラマン』出演時には、周囲から「所詮子供番組」「そんなものに出たら将来仕事に困るぞ」と出演自体に苦言を呈されていた事実を生前語っていた。

「ヒーロー役を演じて役者人生が狂わされた」残念な実例も存在する。

有名な例としては、かつてスーパー戦隊シリーズの第1作『秘密戦隊ゴレンジャー』で、2代目キレンジャー/熊野大五郎を演じただるま二郎氏がある。キレンジャーとしてのイメージが定着したて以降、仕事が来なくなってしまい、終いには障害を患って芸能界を引退せざるを得なくなった。

俳優の奥田瑛二氏のデビュー作は映画『もっとしなやかに、もっとしたたかに』となっているが、実際は東宝が制作した『円盤戦争バンキッド』である。上記のだるま氏と同じくバンキッド以降のイメージが定着して、しばらく仕事がなくホームレス生活に陥った時期もあった。デビュー作が変わったのは事務所の意向であり、奥田氏はバンキッドについては「人気番組にできなかったのは自分の実力不足だ」と語るほど深い思い入れがある模様。近年ではとある番組で変身ポーズを披露したり、長年発売されなかったDVDが出たりと、それなりに知られるようにはなっている。

ウルトラマンメビウス』で主人公ヒビノ・ミライを演じていた俳優の五十嵐隼士もまた、芸能界引退後もメビウスを誇りに思ってはいるものの、中々そのイメージが抜けず、「役ではなく『五十嵐隼士』として見てもらいたい」理由が芸能界引退の一因となっている。「またメビウスを演じてほしい」意見も多く存在するが、五十嵐氏の発言を考慮してか「『ウルトラマンとしてしか見られない』事実が嫌で俳優を辞めたのに、今でもウルトラマンを求めるのは失礼」との指摘も存在する。

五十嵐氏本人も「自分の都合で辞めているので、今更名乗り出るのは後任を担当してくれた福山潤氏へのリスペクトに欠けた失礼な行い」と語っている。一方で「円谷プロからオファーがあれば断る理由もない」とも語っている。

更に悲惨な例として『ジャンボーグA』の立花ナオキ役・立花直樹氏があり、ジャンボーグの後はどこに行っても「ジャリ番出身者」と罵られてまともに仕事にありつけず、『ザ・カゲスター』で再度主演したものの、そのまま引退し遂には薬物所持で逮捕されてしまった。

逆に、特撮での知名度を利用してビジネスを始めてしまうケースもあり、特撮オタクの間に「ファンサービスが多いのは小遣い稼ぎ目的なのではないか?」との猜疑心を生む場合も。

もっとも、前者の場合(極論だが)俳優自身の不運な面も強い。

実際、仮面ライダーWで主演の1人・フィリップを演じた菅田将暉氏は、同作品終了後の1年は全く仕事がなかったが、現在も俳優業を精力に続けている。

未来戦隊タイムレンジャー浅見竜也/タイムレッドを演じた永井マサル氏も同作品終了後は、特命係長_只野仁サラリーマン金太郎等のドラマシリーズに出演している事例もある。

ウルトラマンコスモス春野ムサシ/ウルトラマンコスモスを演じた杉浦太陽氏に至っては、作品放送中の誤認逮捕事件が起こったが、幸運にも引退せずに現在も芸能界で働いている。

後者に関しても、何が切っ掛けで浮き沈みするか分からない俳優業をこなしつつ、1人の成人として生活する以上、副業の1つや2つをするのは悪い訳ではない(無論、所属プロダクションの契約に違反しない範疇でだが)。

俳優からの評価

しかし、「出演して良かった」と思っている俳優も多い。

初代仮面ライダーで1号/本郷猛を演じた藤岡弘、は、撮影中の事故により大怪我を負った事で「もし、あの事故と怪我が無ければ、自分はアクションもできる俳優と鼻にかけた、嫌な人間になっていたかもしれない」「仮面ライダーは僕の青春です」と言わしめる程に、その後の俳優人生への戒めと糧になったと語っている。

他には仮面ライダーBLACKRXマリバロンを演じた高畑淳子は、「この作品がなければ役者として食べていけなかった」と証言した。

更に快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャーにて、ゴーシュ・ル・メドゥの吹き替えを担当した竹達彩奈は、「自分の引き出しになかった演技が出来るようになった」と発言している。

仮面ライダーW園咲琉兵衛役で出演した寺田農は、同作の公式スピンオフの風都探偵10巻の巻末インタビューにて、『もともとこういう作品が好きなんですよ。「花も実もある嘘」を堂々とつけられるところが面白いというか…(中略)』と、特撮の出演自体に好意的な俳優も居る。

更に周知の通り、21世紀の特撮は若手俳優の登竜門とされており、仮面ライダーアギト賀集利樹要潤仮面ライダーW桐山漣/菅田将暉仮面ライダーOOO渡部秀が、スーパー戦隊シリーズでは天装戦隊ゴセイジャー千葉雄大侍戦隊シンケンジャー松坂桃李等、現在も第一線で活躍している俳優を数多く輩出している(特に桐山氏と渡部氏は仮面ライダー愛が極めて強く、桐山氏は「仮面ライダーBLACKが俳優としての原典」と語る、渡辺氏は自身が出演する仮面ライダー映画には、脚本制作段階から参加する程。そして両者はそろってオーディションの合格通知を聞いて、喜びから号泣したエピソードがある)。

主役以外の俳優に目を向けると、仮面ライダー555にて澤田亜希/スパイダーオルフェノクを演じた綾野剛も著名であろう。

ウルトラマンティガ』でマドカ・ダイゴを演じたV6長野博は、「『ティガ』は自分の大切な代表作」と語っているが、ジャニーズは公式ホームページで彼の出演作品欄でそれを削除しようとしたと言われている(無論、長野本人の強い希望で削除されていない)が、これは後になってデマであるのを関係者が公表している。

ウルトラマンタロウ』で東光太郎を演じた篠田三郎もまた本放送終了後、『ウルトラマンメビウス』を含めたタロウが出てくる作品で、東光太郎として演じるシーンは残念ながら一度もないが、氏は嫌っている訳ではなく、イベントでもタロウに関するエピソードを話したり、変身ポーズを取ったりしてくれている。本人曰く「『タロウ』は自分にとって財産」であり、最近ではタロウの息子であるタイガが活躍する『ウルトラマンタイガ』のBlu-ray BOXの発売決定に際し、応援コメントを寄せている他、Blu-rayBOX2巻では主演の井上佑貴との対談も果たしている。

平成仮面ライダーの第1作『仮面ライダークウガ』の主人公の五代雄介を演じたオダギリジョーも当初は「内容次第では蹴ろう」と考えていたが、監督の「大人でも真剣に見れる作品を作る」熱意に絆されて参加したとされる。

後年に発売されたクウガのBlu-ray ボックスの発売イベントでは主人公を務めながらも不参加だった為、ファンからは「やはり彼はクウガには思い入れがないのでは?」と思われていた。一応フォローしておくと本人の記事を読んで見て貰えば分かるように、この説に関しては本人自身が出演したラジオ番組で否定している(しかし、以後もクウガ関連のイベントにほとんど参加していない、ジオウで本人を含めてオリキャスが1人も出演していない等の事実もあって、未だにこの説を信じている人達も多い)。

ちなみに、氏は現在お蔵入りとなってしまったクウガの劇場版に関しても、脚本次第では出演に前向きだった事実と、東映を去った高寺プロデューサーが製作に関わった「大魔神カノン」の最終話においても、特別出演したり等かつて共演した『クウガ』キャストとも交流を続けている(更に2008年8月に行われた『クウガ』同窓会等にも出席している)。

国内外の影響

初代ゴジラやパワーレンジャー等、国際的に成功した特撮作品も多い。

また元ネタになるケースもあり、有名なハリウッド映画ロボコップが生まれた切っ掛けになったのは、特撮の宇宙刑事ギャバンだったり、ハリウッド映画のプレデターの外見は、電撃戦隊チェンジマンに登場した怪人・副官ブーバがモチーフだったりする。

他にもギレルモ・デル・トロジェームズ・ガンマイケル・ドハティJ・J・エイブラムス等、日本の特撮に影響を受けた海外のクリエイターも少なくはない。

海外における特撮人気

国によって人気の作品が異なり、以下の特撮作品が人気の模様である。日本ではマイナーになってしまった作品が、他国では大人気だったなんて話も存在する。

国名作品
アメリカスーパー戦隊(パワーレンジャー)、メタルヒーローシリーズゴジラスペクトルマン初代ウルトラマン
イタリアメガロマン
インドネシア仮面ライダーBLACKウルトラシリーズ
韓国三大特撮ヒーロー(特に獣電戦隊キョウリュウジャー)
サウジアラビア恐竜大戦争アイゼンボーグ
タイ仮面ライダーシリーズウルトラシリーズ
台湾仮面ライダーシリーズ
中国ウルトラマンゼロ恐竜戦隊コセイドン
ハワイウルトラセブン人造人間キカイダーキカイダー01仮面ライダーV3
ブラジル巨獣特捜ジャスピオン世界忍者戦ジライヤ機動刑事ジバン
フランススーパー戦隊シリーズ(特に超電子バイオマン超獣戦隊ライブマン)、宇宙刑事スペクトルマン
マレーシアウルトラシリーズ

これらを踏まえると、欧州やアメリカではスーパー戦隊が、アジアでは仮面ライダーウルトラマンが人気を博す傾向にある様子。

特撮性別/人種問題

特撮はヒーローやメカが多く登場したり、難解な設定が導入されたり、玩具の販促の都合上、女児向けアニメの存在と言った諸々の理由から『男性向けコンテンツ』と言うイメージを持たれる事が多いが、確かにそう言う傾向こそあるものの、女性向けの特撮が無かったかと聞かれればこれはNOである。

90年代には東映から『東映不思議コメディーシリーズ』と称して、女児でも楽しめる内容の特撮作品が放送されていたし、21世紀に入ると美少女戦士セーラームーンが実写化されたり、2010年代後半期から『ガールズ×ヒロイン!シリーズ』と題して東映以外の企業が参入した事は記憶に新しい。但し、男が見ると内容上ロリコン扱いは避けられず、下手すると昭和末期の某重大事件の再現になる危険性を秘めている。

平成ライダーシリーズ等のイケメンヒーローブーム(+仮面ライダー電王の本格的な人気声優の投入)以降、一般に男児向けとされるコンテンツでも、女性ファンの参入による影響はかなり大きくなっている。だが、これも「腐女子ウケを狙って展開が歪められている」と言う非難を招き易い。

また、昨今は性別論が炎上し易い傾向から、公式側は「〇〇向け」と言うキャッチフレーズの扱いに慎重になっている節がある。(『仮面ライダーゼロワンプロデューサー井上千尋の発言より。)

ハリウッドでは特撮ヒーローをLGBTQや有色人種にするのが流行っている。これは、公民権運動時代のエクスプロイテーション映画を起源とし、一種のマーケティング戦略あるいは米民主党支持の表明として行われている。

登場人物に同性愛者がいる古い例は1983年の『ペットントン』。ヒーローでは、2021年放送の美_少年主演『ザ・ハイスクールヒーローズ』では、ピンクヒロインを『トランスジェンダーの青年』に変身させた(厳密には外見だけだが)。

パワーレンジャー』ではこうした多民族構成が当たり前であるので、原作ではメンバー全員が兄弟だったヒーローが全員赤の他人であることなどザラである(実の兄弟はいたとしても二人程度)。

一方で、第1作時点ではイエローレンジャーがアジア系でブラックレンジャーがアフリカ系と人選がダイレクトな方だった。肌の色と戦隊の色を結びつけるのはやはり、差別を想起させるためか、その後の作品ではアフリカ系がレッドを務めたりするなどの工夫が凝らされている(とはいえ、パワーレンジャー・オペレーション・オーバードライブではアフリカ系のブラックレンジャーが復活するなど、例外も起こりうる)。

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