これは単にオマケではない…
見れば分かる、欲しくなる、チョコエッグ
チョコエッグ日本の動物コレクション
概要
1999年に初めて販売されたフルタ製菓の「チョコエッグ」は、中が空洞になった卵型のチョコレート菓子で、空洞の中にカプセルに入った玩具(フィギュア)が入っていた食玩である。
このフィギュアの造型を担当した海洋堂は、オーストラリアで販売されていた同種のチョコレート菓子「ヤウイ」のフィギュアが、同地の動物であることに目を付けた。動物というモデルは、流行廃り関係なく動物・自然好きを中心に一定の売り上げが見込め、版権を気にしなくて良いことや、種類が非常に多いといった利点も多く、フルタ製菓に日本の動物のフィギュア化を提案した。
同社には古生物を含めた動物全般に精通し、博物館依頼の復元モデル(学術的な正確性と、観客を惹きつける躍動感の両方を兼ね備えたモデルでなければならない)の製作歴がある松村しのぶ氏が原型師として所属していたということも大きかった。
原型の精巧さと、中国工場での素材研究や塗装技術の飛躍的な向上、1個150円という安価な価格から、この「日本の動物コレクション」は、動物フィギュアのみならず食玩の一大ブームを巻き起こした。
しかしブームの最中の2002年に、海洋堂はフルタ製菓と袂を分かつことになる。
前年の2001年、フルタ製菓はディズニーキャラクターの版権を取得したが、これは動物という無版権キャラクターで成功を収めた海洋堂の功績を蔑ろにするような行為であり、それ以外にもラインナップの無断公表や金銭面での確執などの問題が重なってのことである。
新たに海洋堂がパートナーとして選んだのは玩具会社のタカラ。名称を「チョコQ」と変更しつつも、「日本の動物コレクション」として、弾数やフィギュアのナンバリングはそのまま継続した。
これにより、もとより精巧なフィギュアは、2023年現在から見ても異次元といっても差し支えないレベルの完成度となり、しかも価格は据え置きであった。
2006年、タカラはトミーと合併したことでタカラトミーとなり、「チョコQ」は系列会社のすばる堂から出されたが、この第11弾が食玩としては最後の弾になった。
ブームが過ぎ去ってしまったことや、同じタカラトミーの傘下企業ユージンやライバル企業エポック社などがカプセルトイで動物フィギュアを売り出したことで供給過多となってしまったこと、価格改定で1個180円に値上がりしたことなど、悪条件が重なってしまったことが原因とされている。
2013年、「日本の動物コレクション」はカプセルトイ「カプセルQミュージアム」として復活した。フィギュアのナンバリングは継続したが、弾数はリセットされ、第Ⅰ弾の「東北/北限のサル」を皮切りに、地方の動物相をクローズアップしたシリーズとなった(それまでのシリーズでは、1つの弾に北方系と南方系、高山と海洋、ごく身近なものから知る人ぞ知るマイナーなものまで、おおよそ均等になるようにモデルの動物が選ばれていた)。
カプセルトイに販売形態が変わったことで、食玩時代にはモデルに採用されなかったガやクモなどがフィギュア化されたことは大きかったが、弾ごとのラインナップの減少や、一部のフィギュアの塗装技術の低下、1個300円という高額化から、2015年の別巻「外来生物/新たな仲間たち」を最後に休止状態となった。
2023年現在も「カプセルQミュージアム」シリーズ自体は継続中であり、日本の動物に限らない「○○大全」シリーズや、イモムシやクモなど特定のグループからピックアップした「○○コレ!」(動物どころか野菜をフィギュア化した「ベジコレ!」なんてものも)シリーズなどがリリースされている。
「日本の動物コレクション」もいつの日にか、また復活を遂げるかもしれない…。
日本の動物コレクションのフィギュアの一覧
※本記事では、付属の解説書の表記に準拠して、当時の分類体系で紹介します。但し、一部の表記は解説書のものとは異なります(例:齧歯目は解説書では「げっ歯目」、有尾目は解説書では「サンショウウオ目」など)
第1弾
No | 種類 | 分類 |
---|---|---|
001 | ニホンザル | 霊長目:オナガザル科 |
002 | ヤマネ | げっ歯目:ヤマネ科 |
003 | トキ | コウノトリ目:トキ科 |
004 | テン(冬毛) | 食肉目:イタチ科 |
005 | オオサンショウウオ | サンショウウオ:オオサンショウウオ科 |
006 | ギフチョウ | チョウ目:アゲハチョウ科 |
007 | クサガメ | カメ目:ヌマガメ科 |
008 | ノウサギ | ウサギ目:ウサギ科 |
009 | カワセミ | ブッポウソウ目:カワセミ科 |
010 | カブトムシ | コウチュウ目:コガネムシ科 |
011 | ニホンカモシカ | 偶蹄目:ウシ科 |
012 | メダカ | メダカ目:メダカ科 |
013 | キツネ | 食肉目:イヌ科 |
014 | オオクワガタ | コウチュウ目:クワガタムシ科 |
015 | オキナワキノボリトカゲ | トカゲ目:アガマ科 |
016 | ヒミズ | 食虫目:モグラ科 |
017 | スナメリ | クジラ目:ネズミイルカ科 |
018 | ニホンアマガエル | カエル目:アマガエル科 |
019 | イリオモテヤマネコ | 食肉目:ネコ科 |
020 | クラカケアザラシ | 鰭脚目:アザラシ科 |
021 | キビタキ | スズメ目:ヒタキ科 |
022 | ラブカ | カグラザメ目:ラブカ科 |
023 | エトピリカ | チドリ目:ウミスズメ科 |
024 | イトヨ(陸封型) | トゲウオ目:トゲウオ科 |
第2弾
025 | オコジョ(夏毛) | 食肉目:イタチ科 |
---|---|---|
026 | ハシブトガラス | スズメ目:カラス科 |
027 | ヒグマ | 食肉目:クマ科 |
028 | ムツゴロウ | スズキ目:ハゼ科 |
029 | オビトカゲモドキ | トカゲ目:ヤモリ科 |
030 | アホウドリ | ミズナギドリ目:アホウドリ科 |
031 | アカネズミ | げっ歯目:ネズミ科 |
032 | トノサマガエル | カエル目:アカガエル科 |
033 | ゲンジボタル | コウチュウ目:ホタル科 |
034 | ニホンカワウソ | 食肉目:イタチ科 |
035 | シマドジョウ | コイ目:ドジョウ科 |
036 | アカハライモリ | サンショウウオ目:イモリ科 |
037 | カブトガニ | 剣尾目:カブトガニ科 |
038 | イヌワシ | 鳥類ワシタカ目:ワシタカ科 |
039 | ウサギコウモリ | 翼手目:ヒナコウモリ科 |
040 | クチベニマイマイ | 柄眼目:オナジマイマイ科 |
041 | フクロウ | フクロウ目:フクロウ科 |
042 | タヌキ | 食肉目:イヌ科 |
043 | タガメ | カメムシ目:コオイムシ科 |
044 | モモンガ | げっ歯目:リス科 |
045 | コブシメ | コウイカ目:コウイカ科 |
046 | ニホンオオカミ | 食肉目:イヌ科 |
047 | ビワコオオナマズ | ナマズ目:ナマズ科 |
048 | リュウキュウヤマガメ | カメ目:ヌマガメ科 |
第3弾
048 | アカメ | スズキ目:アカメ科 |
---|---|---|
050 | スッポン | カメ目:スッポン科 |
051 | タツノオトシゴ | ヨウジウオ目:ヨウジウオ科 |
052 | アオウミウシ | ドーリス目:ドーリス科 |
053 | アマミノクロウサギ | ウサギ目:ウサギ科 |
054 | アユ | サケ目:キュウリウオ科 |
055 | オオハクチョウ | ガンカモ目:ガンカモ科 |
056 | オニイトマキエイ | エイ目:イトマキエイ科 |
057 | カヤネズミ | げっ歯目:ネズミ科 |
058 | トド | 鰭脚目:アシカ科 |
059 | クマゲラ | キツツキ目:キツツキ科 |
060 | ジンベエザメ | ネズミザメ目:ジンベエザメ科 |
061 | イノシシ(仔) | 偶蹄目:イノシシ科 |
062 | ヤマセミ | ブッポウソウ目:カワセミ科 |
063 | アナグマ | 食肉目:イタチ科 |
064 | マガモ | ガンカモ目:ガンカモ科 |
065 | セミクジラ | クジラ目:セミクジラ科 |
066 | ヌートリア | 齧歯目:ヌートリア科 |
067 | ミヤコタナゴ | コイ目:コイ科 |
068 | シマヘビ | ヘビ亜目:ナミヘビ科 |
069 | ハヤブサ | ワシタカ目:ハヤブサ科 |
070 | ゲンゴロウ | コウチュウ目:ゲンゴロウ科 |
071 | メグロ | スズメ目:ミツスイ科 |
072 | ヤエヤマツダナナフシ | ナナフシ目:ナナフシ科 |
073 | ラッコ | 食肉目:イタチ科 |
074 | ニホンイシガメ | カメ目:ヌマガメ科 |
075 | イトウ(婚姻色) | サケ目:サケ科 |
076 | エゾシマリス | げっ歯目:リス科 |
077 | ヤンバルクイナ | ツル目:クイナ科 |
078 | ウスバカゲロウ(幼虫) | アミメカゲロウ目:ウスバカゲロウ科 |
079 | ニタリクジラ | クジラ目:ナガスクジラ科 |
080 | ツキノワグマ | 食肉目:クマ科 |
081 | ルリカケス | スズメ目:カラス科 |
082 | アカスジキンカメムシ | カメムシ目:キンカメムシ科 |
083 | アカテガニ | 十脚目:イワガニ科 |
084 | オオムラサキ | チョウ目:タテハチョウ科 |
085 | キジ | キジ目:キジ科 |
086 | アカウミガメ | カメ目:ウミガメ科 |
087 | ニホントカゲ(幼体) | トカゲ亜目:スキンク科 |
088 | オニヤンマ | トンボ目:オニヤンマ科 |
089 | ミヤコヒキガエル | 無尾目:ヒキガエル科 |
090 | ヤクシカ | 偶蹄目:シカ科 |
091 | オオクチバス | スズキ目:バス科 |
092 | ハコエビ | 十脚目:イセエビ科 |
093 | ツバメ | スズメ目:ツバメ科 |
094 | タンチョウ | ツル目:ツル科 |
095 | アカナマダ | アカマンボウ目:アカナマダ科 |
096 | ニホンリス(夏毛) | げっ歯目:リス科 |
第4弾
097 | ニホンイタチ | 食肉目:イタチ科 |
---|---|---|
098 | トノサマバッタ | 直翅目:バッタ科 |
099 | メガマウス | ネズミザメ目:メガマウス科 |
100 | アライグマ | 食肉目:アライグマ科 |
101 | アユカケ | カサゴ目:カジカ科 |
102 | カンムリカイツブリ | カイツブリ目:カイツブリ科 |
103 | オオダイガハラサンショウウオ | サンショウウオ目:サンショウウオ科 |
104 | ライチョウ(♂) | キジ目:ライチョウ科 |
105 | キレンジャク | スズメ目:レンジャク科 |
106 | ゼニガタアザラシ | 鰭脚目:アザラシ科 |
107 | アオミオカタニシ | 中腹足目:ヤマタニシ科 |
108 | アズマモグラ | 食虫目:モグラ科 |
109 | スルメイカ | ツツイカ目:アカイカ科 |
110 | ムササビ | げっ歯目:リス科 |
111 | イシイルカ | クジラ目:ネズミイルカ科 |
112 | アカショウビン | ブッポウソウ目:カワセミ科 |
113 | クサフグ | フグ目:フグ科 |
114 | アオバト | ハト目:ハト科 |
115 | カブトエビ | カブトエビ目:カブトエビ科 |
116 | ウミネコ | チドリ目:カモメ科 |
117 | エラブウミヘビ | ヘビ亜目:コブラ科 |
118 | モリアオガエル | カエル目:アオガエル科 |
119 | アカザ | ナマズ目:ギギ科 |
120 | ハタネズミ | げっ歯目:ネズミ科 |
第5弾
121 | ツシマヤマネコ | 食肉目:ネコ科 |
---|---|---|
122 | エゾナキウサギ | ウサギ目:ナキウサギ科 |
123 | アカゲラ | キツツキ目:キツツキ科 |
124 | カワネズミ | 食虫目:トガリネズミ科 |
125 | ニホンアカガエル | 無尾目:アカガエル科 |
126 | カマイルカ | クジラ目:マイルカ科 |
127 | オオワシ | ワシタカ目:ワシタカ科 |
128 | エゾリス(冬毛) | げっ歯目:リス科 |
129 | ジュゴン | 海牛目:ジュゴン科 |
130 | セマルハコガメ | カメ目:ヌマガメ科 |
131 | イボイモリ | 有尾目:イモリ科 |
132 | アユモドキ | コイ目:ドジョウ科 |
133 | ホシガラス | スズメ目:カラス科 |
134 | ニホンマムシ | ヘビ亜目:クサリヘビ科 |
135 | クロツラヘラサギ | コウノトリ目:トキ科 |
136 | ホンシュウジカ | 偶蹄目:シカ科 |
137 | ダイトウオオコウモリ | 翼手目:オオコウモリ科 |
138 | ミズクラゲ | 旗口クラゲ目:ミズクラゲ科 |
139 | ハクビシン | 食肉目:ジャコウネコ科 |
140 | バン | ツル目:クイナ科 |
141 | イシダイ | スズキ目:イシダイ科 |
142 | グリーンアノール | トカゲ亜目:イグアナ科 |
143 | ケナガネズミ | げっ歯目:ネズミ科 |
144 | ルリボシカミキリ | コウチュウ目:カミキリムシ科 |