幻想郷におけるポケモンは
バトルさせたり、食用にしたり、強奪、妖怪化、と色々世紀末
この動画を見たら普通のポケモンバトルを生温く感じてしまうこと間違いなし
これはポケモンの常識を超えた世界で戦う少女の物語
概要
ゆっくり実況者のリア氏が投稿する動画シリーズのひとつ「幻想ポケ遊戯 第4部」にあたるポケモン対戦動画シリーズ(2021年の活動再開後にうぷ主本人作成の再生リストの記述が「第5部」から「第4部」に変更されている)。
厳密には章ごとにタイトル名に差異があるが、本項では併せて解説。
問題作ポケ鹿の投稿が終わり本格的に第七世代環境に移行した今作。ようやく本家ポケットモンスターシリーズでのバトル動画になった反面、改造シリーズならではの技や戦術が通用しない問題が発生した。しかし、うぷ主はキャラのほとんどが改造ポケモンを使うという大胆な演出を採用、さらに今作から新ルールを導入したり新たな改造ポケモンの区分を追加した結果、ベガ環境時代を上回る超次元バトルを実現した。
また、2バージョン制と複雑な展開でストーリーがわかりにくかったという反省点から、群像劇形式はそのままにストーリーを大幅に簡略化・区切りを定期的につける・新規視聴者にも比較的わかりやすい展開を意識したとのことで、短編集に近い形式を採っている。ただし、本家シリーズに移行したことで改造行為を助長する動画ではないという点を再三にわたって警告しており、うぷ主曰く「演出には編集や改造をひたすら駆使する都合上チャンネルでは最も製作に時間がかかる」とのことで、あくまでメインのシリーズではないとしている。
霊夢が改造ポケモンと戦うようです 500年前の幻想郷編
約500年前の幻想郷に迷い込み、現代に帰るため奮闘する博麗霊夢。
手掛かりを集めた結果、行方をくらました自らの先祖博麗霊寺が本来とるはずの行動を辿ることが現代への帰還に繋がるかもしれないと判明、彼に代わって当時のチャンピオン伊吹萃香を倒し、彼女の使役するポケ神ルシフェルの封印を手伝う羽目になった。
それでも霊夢は新たな力を得た仲間たちはもちろん、現代の仲間たちの先祖にあたる錬金術師霧雨魔理玖・いい男アーベ・マーガトロイド・クズ剣士魂魄妖牙と共に激闘を繰り広げるのだった。
(オリジナルキャラクターは太字表記)
主要人物
前回の白玉塔での一件にて、自らの先祖の功績を代行することになり、面倒な修業やトラブル解決をする羽目になった。この世界に慣れてきたのか本来のルールに則ったバトルをするようになり、相棒のピカさんや主人公補正を武器に現代以上に物騒で悪人だらけの幻想郷を戦い抜く。
ゲスな人物が以前より大幅に増えたことから、アンティルールによるポケモンの強奪権を行使するようになり、「少なくとも本人が心から反省するまで預かる」という名目で使用する決意を固めた。また、本気を出すとモデルチェンジすることで「博麗巫女モード」なる状態に変化、通常時よりも冴えわたる直感とより強力な主人公補正で戦えるようになる。
一方、手持ちや主人公補正が強力な分霊夢本人の実力そのものは中の上程度で、実は一種のスランプ状態にあるらしいことが判明した。
- ピカさん(ピカチュウ) <でんき>
- 霊夢の相棒にして主力を務めるピカチュウ。オス。
王者のような風格とかなり古風な口調が特徴で、(ゲーム上では普通のピカチュウと変わらないが)霊夢から貰った深緑色のマントを纏っている。相変わらずケチャラー。
普通のピカチュウとは思えないほどの実力と「鬼神」の異名を持つ彼だったが、長期間幻想郷に滞在していた影響から幻想郷特有の現象「幻の特性」に目覚め、前代未聞のちからもち+でんきだまピカチュウとなり名実ともに「鬼神」に相応しい超火力を手に入れた。
- ティナ(ジラーチ) <はがね・エスパー>
- ポケモンに改造された人間の少女という過去を持つジラーチ。性別不明扱いだが一応メス。
以前まではオリジナルポケモンのオルマリア(ゴーストタイプ)だったが、今作以降ジラーチとして進行することになる。能力値や特性は普通のジラーチだが、特性てんのめぐみを活かしたひるませ戦法を得意とする両刀アタッカーで、ジラーチ特有の能力である「願いを叶える能力」によって軽い願いであれば何でも叶えられるようになった(その気になれば大規模な願いでも叶えられるが、その場合望み通りになるかはわからない)。
ピカさんに相変わらず好意を持っているが、当の本人は超鈍感なので恋路は難航している。
- 霧雨魔理玖
- 霧雨魔理沙の先祖にあたる錬金術師兼商人の青年。種族は人間。
かなりの実力者にして超が付くほどのお人好し。力が支配する幻想郷を変えるために活動しており、霊夢が行方不明になった親友の子孫であると知ったことで彼女に協力している。
前回ではその圧倒的な実力で数々の激闘を繰り広げたが、その実績が仇になったのか今作ではバトルの場面は極めて少なく、終盤になってようやく彼の手持ちが一匹判明するほど。
魔術・錬金術の腕前は今作でも健在で、それどころか錬金術と商才を利用して巨万の富を築いている超大富豪であることが判明した(本人曰く「少なくとも某最高のハンターくらい」らしい)。
- アーベ・マーガトロイド
- アリス・マーガトロイドの祖父にあたるいい男。種族はおそらく魔法使い。
前回の一件以降仲間になったが、引き続き阿部さんネタで迷活躍を見せる「ノンケでも女でも構わず食っちまうような」いい男。ただし、それさえ除けば義理堅く漢気のある「いい漢」でもあり地味にトレーナーとしての実力も高い。そういった点は霊夢にも高評価で信頼されている一方、何を考えているかよくわからない分恐れられてもいる。
いつもどこからともなく現れ、時には物理的に不可能な場所から平然と登場することもあるが、彼自身の能力によるものかは不明。むしろ、アーベの場合普通に出てくる方が驚かれる。
- ゴリさん(マッシブーン) <むし・かくとう>
- アーベの主力であるマッシブーン。性別不明扱いだが一応オス。
元々はゴリチュウだったが、今作以降マッシブーンとして進行する。幻の特性(ムラっけ)の持ち主で、その耐久力も合わさり運次第とはいえタイマン性能が非常に高い。
後に霊夢とのバトルの結果霊夢に(強引に)託された。
どちらも元はゴリチュウかつ幻の特性の持ち主であり、イイオトコはテクニシャンによる高火力アタッカー、イイオンナはメロメロボディ+しんかのきせきによる物理耐久戦法が特徴。
- 魂魄妖牙
- 魂魄妖夢の父にあたる白玉楼の庭師兼剣士の少年。種族は半人半霊。
ある酷い経験から歪んでしまった救いようのないクズ野郎で数々の悪行を働いていたが、白玉塔での一件で霊夢による闇のゲームと自らの過去の真実を知ったことで改心。卑怯な性格こそ変わらなかったが本来のポケモンを愛する心を取り戻し、行方不明になった主を救出するために霊夢一行の仲間になった。16歳(=現代も存命の場合502歳)らしい。
非常に弱いうえに経緯上霊夢たちからの評価は極めて低いが、卑怯者ならではの立ち回りでトリックスターとして活躍、終盤では自らの過去と真摯に向き合い人知れず幻想郷の危機を救うなど、以前の彼を知る者からすれば信じられない程の大成長を遂げた。
霊夢のことは相変わらず「でいぶ」呼ばわりで度々喧嘩しているが、心のどこかでは互いに認め合っており、霊夢も彼を「ダチ」と明言しているあたり少なからず信頼している模様。
よく嘘をついたり人を騙す彼だが、根本的に純粋なためか人からの嘘には逆に弱く、どう見てもわかるような嘘でも信じてしまう。また、霊夢の正体と事情を知った際二つ返事で信用して霊夢たちを驚かせていた。ちなみに、半霊の癖にお化けやホラーが苦手。血は争えないようだ。
- アイラ(ストライク) <むし・ひこう>
- 妖牙の主力を務めるストライク。メス。
元は幽々子のポケモンであり、クズ野郎だった妖牙に与えられ扱き使われていたが、白玉塔での一件以降言葉を話せるようになり妖牙と心を通わせた。
むしタイプ王族のポケモンであり、回避率を最大まで上げる程度の能力を持つ。また、第3部では仕様上存在しなかったテクニシャンをようやく会得、敵の攻撃をかわし続け特性で強化されたれんぞくぎりやつばめがえしをひたすら打ち続ける戦法を確立した。以前は能力使用に一度かげぶんしんを経由する必要があったが、妖牙がトレーナーとして成長したためか場に出た瞬間から発動できるようになり、後に妖牙がさらに成長したことで真の能力任意のポケモンの回避率を最大まで上げる程度の能力を発現した。
気弱かつひかえめな性格で誰に対しても敬語なほど腰が低い。小さな体に反した凄まじい食欲の持ち主で、空腹時に食べ物が絡むと性格が変わり、放っておくと飲食店の食料をすべて食い尽くしてしまうほど。おいしいみずが好物で、妖牙に拾われたのも空腹のあまり森で行き倒れていたところ、おいしいみずを与えられて介抱されたことがきっかけ。
レベルが低いので戦力としてあまり期待されていなかったが、劇中では何度も霊夢や妖牙のピンチを救っており、終盤では主人を助けたい一心からウルガモスに進化し大活躍を見せた。当初の特性は普通のメラルバ同様ほのおのからだだったが、劇場版"風"編で登場した際には幻の特性ソウルハートを獲得しており、相手次第とはいえ凄まじい火力と打点を手に入れた。
その食欲で常に妖牙の財布を圧迫しているが、本人は優しい主のことが大好きでいつも感謝の気持ちを伝えている。妖牙の方もピッター加入をきっかけに手持ちを養おうと働くようになり、アイラが軽く焼きもちを焼くほど彼女を甘やかしている。
ちなみに、彼女の出生にはある裏設定が存在し、その内容上場合によっては500年前の幻想郷という世界そのものを揺るがしかねない可能性を秘めている。
- ユユコン(ビビヨン) <むし・ひこう>
- いつの間にか妖牙の仲間になっていたビビヨン(せつげんのもよう)。メス。
妖牙曰く「朝起きたらモンスターボールに入っていて枕元で発見した」とのことで、どことなく模様が幽々子に似ているという理由でユユコンと名付けられ手持ちに加えられた。
しかし、実は彼女こそが西行寺幽々子その人であり、何故かビビヨンの姿になって妖牙の手持ちポケモンのフリをしている(知っているのはアイラのみ)。お察しの通りかなりの大食いでありピッター共々妖牙の財布を圧迫しているが、ピッターの貪欲っぷりにはさすがに勝てない様子。
喋れないことを装っており、その言動からアイラでさえ会話しても意思を汲み取れないが、付き合いの長さ故か妖牙は言葉を交わさずとも彼女と意思疎通できる。
悪徳警察官 十六夜白夜編の登場人物
慧音は前回にも登場し霊夢に敗れたが、全く反省しておらず親分の妹紅を連れて霊夢にリベンジマッチを仕掛けてきた。イカサマしてまで勝とうとするもピカさんの想定外な超火力の前に敗れた。
いわゆるチュートリアルキャラと断言されており、妹紅のファイヤーはバトル終了後霊夢の手持ちとなったが、ロクな活躍もできずにやられてかませ犬呼ばわりされるなど現代同様扱いが悪い。
- 500年前のルーミア
- 人喰いならぬポケモン喰いの罪で捕まっていた妖怪。
白夜に捕まっていた凶悪犯の一人であり、霊夢・妖牙とのホラーゲームよろしくな茶番と交戦の末再び捕まった。人のポケモンを捕まえて目の前で食べるという凶悪犯だが、内容はどうあれそもそもルーミアは妖怪であり、価値観が違って当たり前なことから霊夢は白夜への疑念を再び抱くことになる。
- アクジキング <あく・ドラゴン>
- ルーミアの当時の主力だった喋るアクジキング。性別不明扱いだが一応オス。
幻の特性の持ち主であり、くいしんぼう+リサイクル+のろいを活かした無限戦法を得意とする耐久型ポケモン。バトル後に霊夢の手持ちに加わり、貴重な耐久型ポケモンとして重宝されたが、なかなか陰湿で粘着質な性格なため霊夢にはいまいち信用されていない。ティナに好意を抱いており時々アプローチしているが、当の本人はピカさん一筋な上キモがられているので恋路は絶望的。
- アリッサ
- 生きたポケモンの皮を剥ぎ殺した罪で捕まっていた女性。種族は不明。
アーベと交戦し捕まるはずだったが、彼女の身の上を知り情が移ったアーベは白夜の陰謀に気付き、アリッサはアーベの堂々とした態度に惹かれガチホモ相手に一目惚れしてしまった。
凶悪犯であるとされていたが、その実彼女は剥いだポケモンの皮で家具や人形を作る職人であり、剥ぐのはあくまで死んだポケモンのみ。生きたポケモンを殺したのはいわゆる殺処分のようなものであり、何らかの悪事を働いたとあるクズポケモンに罰を与えたに過ぎない。この一件で霊夢の白夜への疑念は確信に変わった。
容姿はアリスにそっくりで、おそらく彼女の祖母になるかもしれない人物とされるが、現代も存命のアーベと違い彼女は現代でも生きているのか(そもそも人間以外の種族かどうかも)不明。
- 500年前の射命丸文
- 怪盗として連続窃盗事件の罪で捕まっていた鴉天狗。
「怪盗射命丸」として連日幻想郷を騒がせていたとのことだが、実際はアンティルールで奪われたポケモンを元の持ち主に返す義賊。脱獄に乗じて妖怪の山からフォルセティを盗み出し、白夜と魔理玖を出し抜き霊夢と戦うことになった。一概に悪と断定できない存在のためか、この一件以降中立者でありつつも魔理玖に協力するようになった。一応ポケモンを6匹持っており、フォルセティ以外に少なくともトルネロス・ランドロスは判明しているが、残り3匹の詳細は不明。
ちなみに、ほんの一瞬だが第3部にも登場している。相変わらず自分の新聞を売り込んでいたことから、表向きの顔に過ぎなかった新聞記者活動が何らかの理由で本業に代わった様子。
ただ、この時の文の立ち絵は現代の文と同じゆっくり素材だったが、今回再登場した際には何故か旧タイプのゆっくり素材にモデルチェンジしている。
- フォルセティ(シェイミ) <くさ・ひこう>
- 文の主力となった喋るシェイミ(スカイフォルム)。性別不明扱いだが一応オス。
幻の特性はやてのつばさの持ち主にしてひこうタイプ王族のポケモンであり任意のポケモンのすばやさを最大まで上げる程度の能力を持っている。これによりすばやさに努力値を割く必要が無く、防御を固めることで得られる驚異的な耐久力が特徴。「風のフォルセティ」なる通り名を持つらしい。やや天然だが正義感が強く高潔な性格。
本来王族の能力はポケモン自身が認めないと使用できず、彼も文に盗まれた身であるが、おそらく彼女の行為が必要悪であることから力を貸している様子。
どことなくあの万能カラスに雰囲気が似ており、名前も同じだが……
- 十六夜白夜
- 十六夜咲夜の先祖にあたる当時の幻想郷で警察官を務めていた青年。種族は人間。
例によって咲夜にそっくりな美男子であり、彼女と同じく時を操る程度の能力を持ちナイフ投げを特技とするが、紅魔館のことは知らず住人たちとの面識も無い様子。キザな女好きで、女性を相手にすると紳士的な態度になりすぐ口説こうとするが、男性に対してはぶっきらぼうで扱いが悪い。
ある町の警察官として日々悪人を捕まえ、女性たちからは絶大な人気を誇る一見好青年だが、実際は罪をでっちあげてポケモンを奪い、どれほど些細な罪でも口封じとして処刑し隠蔽しているというかなりの危険人物。
そもそも警察官をやっているのも罪人を処刑することで正当に殺人ができるからという残忍な動機であり、場合によっては人を雇ってまで事件を起こしたり、ぼったくり飲食店を経営して金を巻き上げるなど、まるでギャングのように町を裏で支配していた。一度はピカさんの超火力に敗れ、悪行を暴露されたことで大人しくなったかに見えたが、脱獄犯を巡る戦いで霊夢たちを裏切り、一行を始末し再び頂点に君臨するために霊夢と対峙した。バトルでは主にはがねポケモンを使用。
仮に正面からバトルを仕掛けても能力を使ったイカサマで手持ちをすり替えられてしまう上に、イカサマに頼らずともトレーナーとしての実力も霊夢を軽く上回っており、余程の意表を突かない限り正攻法で彼に勝つことは不可能とされている。その一方で、過去に何やらトラウマがあるらしく「ポケモンが原因で母を亡くした」と零していることから、実はポケモンやトレーナーを憎んでいるらしいことが示唆されている。
オリジナルキャラクターとはいえ、あの咲夜の先祖とは思えないほどのクズ野郎だが、うぷ主曰く「今後活躍させるつもりが予想以上なクズになってしまった」とのこと。
- Dio(ディアルガ) <はがね・ドラゴン>
- 白夜の切り札である色違いのディアルガ。性別不明。
幻の特性かそくの持ち主にしてルシフェルの加護を受けているらしく、場に出た瞬間から全ての能力ランクを2段階ずつ上げる程度の能力を持つ。
行方不明の500年前のレミリアが使用するディオ(ディアルガ)と似た名前であり、現代の彼女が使用したDIO(闇のディアルガ)にも特徴が似ているが関連性は不明。
- コイキング <みず>
- 白夜がイカサマに使用するコイキングたち。
霊夢も被害に遭いピカさんだけで戦う羽目になったが、辛勝したことで手持ちを取り戻した。
そのうちの一匹を便宜上手持ちに加えることになったが、ポケモン同士でも一切喋ることなくはねているだけであり、ティナ曰く「ここまで知能が低いとは思わなかった」と言わしめるほど。
守矢神殿 後継者決定トーナメント編の登場人物
- 500年前の洩矢諏訪子
- 当時の守矢神社にあたる「守矢神殿」に祀られている土着神。
神である諏訪子にとって容姿などあってないようなものだが、当時は何故か老婆のような姿と口調だったことが判明、むしろ本気を出すと幼女っぽくなるというあべこべな現象が発生する。
また、本作オリジナルの設定として「約500年前は幻想郷に神殿を構えていた」ということになっており、当時は神奈子とも組んでおらず人間界への隠居のため誰かに神殿と資産を譲ろうと考え、後継者を決定するためのトーナメントを開催していた。
やはりともいうべきか、作中トップクラスの実力の持ち主にして、当時の幻想郷では唯一ポケモンの権利や保護を訴えていたポケモン第一主義者。しかし、その正義感は神らしくやや潔癖すぎるきらいがあり、ゲス相手とはいえ相手の落ち度をあげつらっては必要以上の罰とトラウマを与えて再起不能にまで追い込むという過剰な正義を振りかざす、白夜とは別方面での危険人物。当時の弟子にしてそのことを見かねた霊寺や魔理玖に一度懲らしめられたらしいが、あまり効果は無かった様子。そのため、ゆくゆくは彼女に教えを乞うことになる身である霊夢にもあまり信用されておらず、後述の苗人の件も合わせて「諸悪の根源」と吐き捨てられている。
登場自体は早く霊夢はルシフェル封印の補助をするために彼女を訪ねて旅をしていたはずが、様々な寄り道の末現実時間にして8か月近くものブランクの末守矢神殿に辿り着いた。
- スサノオ(ライコウ) <でんき>
- 諏訪子の主力を務める喋るライコウ。性別不明扱いだが一応オス。
恐らく現代の彼女も使用するスサノオと同一と思われる個体で、今作にて幻の特性ふゆうを持つことや一度倒されても上昇した能力ランクを引き継いで復活する程度の能力を持つ準ポケ神であることが判明した。これにより敢えて倒されることを前提にめいそうを使い続け能力で復活、圧倒的な火力・耐久力で無双するという恐るべき戦法が可能。
両方とも幻の特性の持ち主にして準ポケ神の一角。ツクヨミは特性はじまりのうみと倒されてもレベルを半分にすることで何度も復活できる程度の能力、アマテラスは特性おわりのだいちと倒されても一度だけこうげきとすばやさのランクを最大まで上げHP1で復活する程度の能力を持つ。
能力の特徴や名前から永遠亭メンバーが使用するツクヨミ・八雲藍及び橙が使用するアマテラスと同一個体と思われるが、どういった経緯で各々の元に渡ったのかは不明。
- マナ(マナフィ)
- 諏訪子が現代でも使用しているマナフィ。性別不明。
みずタイプ王族のポケモンであり倒されたポケモンを能力ランクを維持して一度だけ復活させられる程度の能力を持つ。一見スサノオの能力によく似ているが、実は両者の能力は互いに噛み合っており、スサノオめいそう連発→スサノオ倒れる→自身の能力で復活してめいそう連発→スサノオ再び倒れる→マナの能力でもう一度復活という超凶悪コンボが可能。
今回は直接登場しないが、なんと500年前から現代まで生きていることが判明した。
- 東風谷苗人
- 東風谷早苗の先祖にあたる守矢神殿の神官を務める青年。種族は人間(現人神ではない)。
糸目が特徴だが容姿はもちろん早苗と瓜二つで、彼女と同じく蛙の髪飾りを着けている。
諏訪子の影響からかポケモン第一主義者であり、白夜とは違い下心なしに妖牙のイタズラを窘める温厚な好青年。戦いを好まないが「敢えて戦わない」だけであり、諏訪子ほどではないが読みの技術も戦略の駆け引きも霊夢を遥かに上回っている実力者。それどころか、作中のキャラでは珍しく幻の特性や王族のポケモンを全く持っていない(バトルについて諏訪子は一切教えていないらしいのでおそらく独学)。
しかし、彼の正義感もまた諏訪子の影響でかなり歪んでおり、ゲスと判断した者は闇のゲームで必要以上の苦痛を与え続け心を完全に打ち砕くことを正義であると信じ込んでいる。この行為に対し内心かなり心を痛めているが、いつまで経っても諏訪子の後継者として認められない焦りからか少しでも卑怯な手を使った者は全て悪人・ゲスは更生しないから再起不能になった方がマシ・相手にどんな事情があろうとお構いなしと言い放つなど、かなり視野が狭くなってしまっている。文や神奈子といった経験豊富な妖怪からも時々指摘されているが、神殿の外に出たことが無い世間知らずなのでやや実践経験が不足しており、子孫同様の頑固で石頭な気質も相まってこれらの行き過ぎた正義に拍車をかけている。当初は正義のゲスという不名誉な称号を与えられるような彼だったが、あらゆる点で正反対ながらも境遇の似ている妖牙のように己の間違いと未熟さを思い知る過程は守矢神殿編の見所にもなっている。
- トゥートゥー(ネイティオ) <エスパー・ひこう>
- 苗人が先鋒として主に使用するネイティオ。オス。
夢特性を持っていること・カウンターやミラーコートが使えること以外は至って普通のネイティオで、苗人の卓越したプレイングスキルによりなかなかの耐久力を持つが、その真骨頂はバトルではなく登場時と退場時にある。
やたらと長い天の声による前口上・未来(といっても5秒先まで)を見る能力・無表情な割に主張の多い性格・からのトゥートゥー、の一連の流れによりシリアス一辺倒な主人とは対照的にアーベに負けず劣らずのネタキャラに仕上がっている(これらの演出は霊夢以外のキャラには何故か認識できない)。
- ゲッコウガ <みず・あく>
- 苗人が主力として使用する色違いのゲッコウガ。オス。
実際の対戦でもよく使われているへんげんじざい型で、使用には高度な読みが必要なゲッコウガを使いこなせていることからも、彼のプレイングスキルの高さがうかがえる。
- ラティオス <エスパー・ドラゴン>
- 苗人が闇のゲーム時の主力として使用する色違いラティオス。オス。
ラティオスとしては本来あり得ない耐久型だが、その真価は持久戦ではなく闇のゲームのルール下にあり、コスモパワーで限界まで要塞化した後、敵を倒さないギリギリまで削ってからいやしのはどうで回復、そして攻撃しては回復の無限ループにより相手トレーナーに想像を絶する苦痛を与え再起不能に追い込む。
- 500年前の八坂神奈子
- 諏訪子たちと因縁がある神霊。
諏訪子と苗人の手で再起不能にされた友人二ツ岩マミゾウの敵討ちのためにトーナメントに参加した。アンティルールにより様々なトレーナーからポケモンを奪い続けていたらしく、彼女曰く「本来の手持ちは一匹だけ」とのこと。
登場当初こそ、すでに敗退したこころを襲撃して彼女のポケモンを奪い、敗者を侮辱するような発言からゲストレーナーであると思われていたが、実際は良くも悪くも人間味のある豪放な人物であり、強者には敬意を払いイカサマにすら理解を示すなど非常に度量が大きい。潔癖が過ぎる諏訪子とは同じ神という存在でありながら対照的。
ポケモンを奪い続けてきただけあって実力も極めて高く、高度な読みの技術とそれに見合った強力なポケモンで相手を圧倒する。現代でこそ彼女の実力は未知数なままだったが、彼女もまた諏訪子やさとり同様作中最強クラスの実力者であることが判明した。また、エピローグにて守矢神殿が(作中での)守矢神社の現体制になるきっかけや、本来敵である諏訪子との邂逅がポケモンを交える形で再現されている。
- オロチ(アーボック) <どく>
- 神奈子が表向きの主力として使用するアーボック。メス。
幻の特性ふしょくの持ち主にしてどく・もうどく状態にしたポケモンをターン終了時にひんしにさせる程度の能力を持つどくタイプ王族のポケモン。能力は極めて凶悪で特性によりはがね・どくポケモンでの対策も無効だが、能力が処理されるのがターン終了時という抜け穴があり、すでに他の状態異常にかかっているポケモンやしんぴのまもりにはさすがに無効なのが弱点。
神奈子曰く元の持ち主はメディスン・メランコリーとのことで、本編開始前に手に入れたものと思われる。しかしこの発言により、何気にここ最近妖怪化したばかりのメディスンがいるはずのない”500年前”の世界に存在しているというなんとも不可解な現象が起こっていることが判明した。
- ヤサカトメノ(ジガルデ) <じめん・ドラゴン>
- 神奈子の真の切り札にして彼女本来の手持ちであるジガルデ。性別不明。
当初は単なる幻の特性のポケモンと思われていたが、その特性がデメリット特性のスロースタートな上にジガルデはそこまで能力値が高いわけではないためそこまで警戒はされていなかった。しかし、それこそがヤサカトメノが持つ真の能力の一環であり、その正体は弱体化した姿で一度戦う必要がある代わりに倒された場合パーフェクトフォルムの姿で一度だけ復活できる程度の能力を持つ準ポケ神だった。
- 秦こころ
- トーナメント参加者である付喪神。
相変わらず口調こそ明るいものの感情が判りづらいと不気味がられているが、この世界では非常に珍しくゲスではない上に、ポケモンに愛情を持ち純粋にバトルを楽しむ立派なトレーナー。
妖牙と交戦し接戦の末敗れるも、アンティルールを行使しなかった彼に好感を持ち良い雰囲気になる。しかし、直後に試合とは関係なくバトルを申し込んできた神奈子に瞬殺されてポケモンを奪われてしまい、結果的に妖牙の闘志と勇気に火をつけることになる。
妖牙もこころも互いに好意を抱いているような描写が見受けられ、悪行三昧だった彼の過去すら受け入れているが、もし成就した場合二次創作とはいえ秦こころと魂魄妖夢が親子関係ということになってしまうので、残念ながら彼の良き理解者にはなれど思いが報われることはないと思われる。
- エムリット <エスパー>
- こころの主力であるエムリット。性別不明。
幻の特性サイコメイカーの持ち主で、ハートスワップやハートスタンプといった心に関する技を使用するのが特徴。妖牙には奪われずに済んだが神奈子には奪われてしまった。
- 500年前の鍵山雛
- トーナメント参加者である厄神様。
典型的なゲストレーナーで、守矢神殿と財産が目的で参加というシンプルなタイプ。
苗人と交戦し序盤は有利に立ち回るも、後半では闇のゲームを発動した苗人のプレイングと桁外れの精神力の前に敗北。ゲスとはいえポケモンを奪っていたという理由で悪と断定され、苗人の徹底的な制裁により再起不能にされてしまった。だが皮肉にも、このバトルがきっかけで霊夢は東風谷苗人という善人が無自覚に溜め込んだ狂気を目の当たりにすることとなった。
ちなみに、現代の雛は直接登場こそしないが第三部エピローグにて名前のみ登場している。
- 500年前の茨木華扇
- トーナメント参加者である仙人。
この世界では珍しくゲスではない武人気質(ただし支配欲はかなり強い)だが、ポケモンには愛情を持たない主義。修業中とはいえ王族ポケモンの使い手。
実は諏訪子にその強さを見込まれ雇われた身であり、生半可な挑戦者たちを打ち破り選別する役目で参加した。かくとう統一パーティーを使用する。
霊夢と交戦しあと一歩のところで敗北したが、彼女の強さと豪運に感服した華扇は勝手に霊夢の弟子になり、半ば強引に協力者となった。
”エスパー”ポケモンでありながらこうげきランクを最大まで上げる程度の能力を持つ”かくとう”タイプの王族ポケモンだが、メガシンカすることで初めて王族として覚醒するという珍しいタイプ。
能力を使った後相性が非常に良い大技フォトンゲイザーで一気に全抜きするシンプルな戦法を得意とするが、後に華扇はミュウツーに主として認められておらず努力値配分できない状態であることが判明しており、実は若干火力・耐久面に難があるという弱点がある。
- モブ美
- トーナメント参加者の一人。
ありがちな動機・没個性な性格・ベタな対戦相手、と三拍子揃ったモブofモブ。のはずが……
少女が改造ポケモンで戦うようです 新四天王選抜試験編
現代の幻想郷の秩序を守る、ポケモン境界と名を改めた役割論理では、組織化1周年を記念してバトルロイヤル大会が開催されていた。役割論理四天王を再編成した新たな幹部境界四天王を決めるための大試験である。
敬愛する者の意志を引き継ぎ戦う橙・比那名居天子、己の実力を示す修業として戦う旧四天王のルーミア・古明地さとり、そしてポケモンマスターへの足掛かりと言いつつもなんとなく参加する新世代オマルライダーにしてみすちーことミスティア・ローレライ。
果たして新四天王の座を手にするのは誰なのか?名誉と信念を懸けたバトルが開幕する……
しかし、みすちーに忍び寄りつつあるあの極悪ナビゲーターの狂気と陰謀に気付く者は誰もいなかった……
(オリジナルキャラクターは太字表記)
ポケモン境界
ポケモンたちとトレーナーたちが真に共存できる世界を作ることを目的に、幻想郷のポケモンに関する秩序や平和を守っている警察のような組織。命名者は代表を務める八雲紫。
元は第三部まで登場していた役割論理だが、役割論者VS忍耐論者の全力フルバトルをきっかけに一旦解散・再編成して立ち上げた新組織である。
活動内容は大きく分けて4種類。ポケモンに対し歪んだ考えや偏見を持つ者を矯正し改心させる役割部隊・組織に敵対する勢力との戦闘や密猟者など犯罪者の制圧を担当する戦闘部隊・敵対勢力の機密調査など情報網を担当する情報部隊・組織の経理や他部門の援護など組織運営を補助する運営部隊に分かれており、元役割論理四天王(藍・さとり・ルーミア・霖之助)がそれぞれの部門を率いるリーダーを担当する。組織を立ち上げるにあたり、構成員たちの目標となる存在として境界四天王という優れた4名のトレーナーを選ぶシステムが導入された。
現在、この境界四天王は先代四天王が便宜上担当していたが実質空席となっており、新たな四天王を決めるバトルロイヤル大会の開催がみすちー編の始まりとなっている。
主要人物
- ミスティア・ローレライ
- 人を鳥目にしたり歌で狂わせる程度の能力を持つ夜雀。戦闘部隊所属で通称「みすちー」。
第三部では、とある極秘任務遂行のため組織の技術と予算の結晶新世代オマルライダーとして活躍、余程うぷ主に気に入られたのか(霊夢の相方である霧雨魔理沙を差し置き)今回も主人公を務める。また、インパルス共々ハジケリストっぷりは今作でも健在であり、新たな仲間を迎えその道中はより一層賑やかになった。
トレーナーとしての実力は良くも悪くもそこそこだが、ルナのサポートで足りない理論を補い、ルナが苦手な機転を直感と工夫で補う本能型トレーナー。さらに鳥頭ながらも新世代オマルライダーとしての戦いの経験で着実に成長しており、いざという時はルナ以上に冷静かつ緻密に戦略を練りつつ臨機応変に立ち回るバトルができるようにもなった。
ポケモンマスターへの足掛かりとして四天王になろうと四天王試験に参加するが、暗躍するこいしの悪意と陰謀にも巻き込まれることになる。
バトルポイントはアホ(不具合により計測不能)。
- インパルス(サンダー) <でんき・ひこう>
- みすちーの主力を務めるサンダー。性別不明扱いだが一応オス。
元は霧雨魔理玖が所有していたポケモンであり、生死の境をさまよっていたところを助けられ不老の肉体と全てのひこう技が使える程度の能力を得て蘇った改造ポケモン。得意技はオウムがえし。みすちーとは500年もの間苦楽を共にしてきた相棒であり互いに強い絆で結ばれている反面、ギャグパートでは度々ひどい目に遭わされている。
普段はかなりのお調子者で、みすちー共々隙あらばボケ倒したりその流れで死んだりするが、500年の含蓄は決して伊達ではなく、いざという時は頼れる年長者の面もありバトルでも強力。
今作ではみすちーの悪ふざけによりほもというあんまりな名前に改名されてしまい、元に戻るまで実に5話もの間放置されていたが、皮肉にもこの一件は後に大きく役立つことになる。
- ルナ(メタグロス) <はがね・エスパー>
- みすちーの参謀兼おまるを務めるメタグロス。性別不明扱いだが一応メス。
志願してにとりの手による改造を受け3つの姿とポケモンの努力値や技構成を即座にカスタマイズできる程度の能力を得た改造ポケモンで、コミュニケーション用の擬人化メタグロス形態・バトル用の通常メタグロス形態・搭載された様々な機能でみすちーを補助する新世代おまる形態の3つの姿を持つ。ロボットのようにれいせいな性格が特徴で、ギャグ面ではシュール系ボケ担当。
役割論理の頃からの戦闘データが全て取り込まれており、組織の誰かが一度でも戦ったことがあれば相手の戦法や立ち回りをほぼ完璧に対策可能。カスタマイズ機能は行使すると対象のポケモンの寿命を縮めてしまうというデメリットがあるが、不老の肉体を持つインパルスだけはこのデメリットを気にせず使用可能。情報不足や直前で加入した新しい手持ちといった計算外の行動が弱点だが、これをみすちー自身の直感と工夫で補うことにより彼女の戦闘能力を大幅に引き上げる。
改造を受ける前の経歴は未だ不明だが、みすちーたちとの交流によりある程度心を開くようになったのか、自分から積極的にボケるようになった。
- メロエ(メロエッタ) <ノーマル・エスパー>
- ようやく正式な3匹目の仲間となったメロエッタ。性別不明扱いだが一応メス。
視覚障害により生まれつき目が見えず、命中率に依存する技(必中技・自分を対象に発動する技・命中率が存在しないタイプの補助技以外)を当てることができない。
元は聖白蓮一味が使用していた改造ポケモンの失敗作であり、先述の障害とデメリット特性の代表格なまけを持つことから、始末される予定だったところを救出されにとりに保護されていた。そして、ネクロが抜けた穴(兼ツッコミ役)を埋めるポケモンを探していたみすちーに紹介され、改造ポケモンに理解のある彼女と打ち解け新たな仲間となった。また、とてもひかえめな性格で今作でも数少ない常識人(?)であることから、ネクロに代わるツッコミ役になった。
敵からはなまけはもちろん、攻撃がほぼできないという強烈なデメリットにより軽んじられやすいが、みすちーが見出したたったひとつの技によりタイマンならどんな相手にも勝利しうる戦法を獲得、弱点こそ多いもののみすちーからは「最強のポケモン」と絶賛されている。
また、目が見えない分耳が良く雰囲気や感覚により他者の存在の察知が可能で、後にその障害が大きな意味を持つことになるなど、この戦いのカギを握る存在となっている。
- 古明地こいし
- 無意識を操る程度の能力を持つ固く心を閉ざしたサトリ妖怪。
前作ポケ鹿でのチルノ&フランとの最終決戦の末、闇の罰ゲーム(要するにクリアするまで脱出できない無理ゲー)という名の無間地獄へ堕とされたが、その異常な執念で罰ゲームをクリアし幻想郷に帰還した。帰還直後に偶然出会ったみすちーを言い包め組織の保護を受けようとしたが、本能とメロエの発言で思惑に勘付いたみすちーと交戦し惜敗、一行を恐怖させながらもあっけなくルナに捕縛された。しかし、こいしの陰謀は食い止められたわけではなく、むしろこの一件を境にみすちーに時折異変が起こるようになった。
罰を受けたにもかかわらず、前作での悪辣っぷりはエスカレートしており、捕縛されてもなお暗躍を続けその狂気と悪意でみすちーを人知れず追い詰めていった。メロエによると凄まじい拒否感と恐怖を覚えるほどおぞましいオーラを放っているらしく「そこにいるはずのこいしの気配が見えない」・「憎悪と復讐の怒りが固まっただけのただの小石」と評されていることから、どうやら実体を持っておらず最早以前の彼女ですらない可能性が示唆されている。
実はほんの少しだけ霊夢編にも登場、人知れず魔理玖と接触している。闇の世界に閉じ込められているはずのこいしが500年前の世界に干渉しているだけでも十分不可解だが、特筆すべきはその言動。ポケ鹿での外道っぷりが見る影もないほどにしおらしく幻想ポケ遊戯シリーズ初登場時のこいしのように穏やかそのものであるなど、ますます謎を深めている。
- 博麗霊寺
- 博麗霊夢の先祖にあたる赤い帽子が特徴の無口な青年。種族は人間。
本来彼が暮らす500年前の世界では行方不明となっているが、なぜか現代にひょっこり登場。
相変わらず無口で飄々としているが、こっそり計測したバトルポイントスカウターによるとさとりと同数値の530相当の実力の持ち主であるらしい(その後とある人物の数値と誤解されるが)。
試験中でも皆の目を盗みマイペースに動き回っていたが、終盤でその目的ととんでもない正体が判明したことで物語は大きな転換を迎えることに……
試験参加者
四天王試験に参加する者たち。
参加に身分や実績は不問だが、にとりが開発した「触れるだけでそのものの強さをバトルポイントとして数値化」する”バトルポイントスカウター”というマシンの計測によりバトルポイント200以上を記録することが唯一の参加資格(例:バトルツリーのレッドが50相当)。ちなみに、にとりはバトルポイントスカウターとその原理を復元しただけであり、本来の発明者は霧雨魔理玖らしい。
- 比那名居天子
- 大地を操る程度の能力を持つ天人くずれ。戦闘部隊所属。
今や幻想郷から姿を消した忍耐論理の数少ない使い手。筋金入りのマゾヒストだが、その戦法との相乗効果によりゴムのように柔軟かつ剛毅な精神力を身に着けた。
以前はある理由で忍耐論理に所属していたが、次第に本物の忍耐論者として開花、師匠のうどんげと共に忍耐論理が引き起こした異変を収めた功績からポケモン境界の一員として迎え入れられた。現在は戦闘部隊戦闘員として闘いの日々を送りながら、行方不明になったうどんげの意志を継ぐたった一人の忍耐論者として、忍耐論理復興を目指し細々ながらも活動中。忍耐論理を再び広めるといううどんげの夢を叶える一環として四天王試験に挑む。
バトルポイントは320とかなり高いが、橙以下だったためか本人は割と不満な様子。
- ゼノ(ルカリオ) <はがね・かくとう>
- 天子の相棒であるルカリオ。オス。
世にも珍しい耐久型ルカリオで、修業の末幻の特性がんじょうに目覚め独自の戦法を確立、敢えてレベル1に留めることでがんじょう+いたみわけによるHP半減コンボや、その耐久性でパーティーのクッション役を務める。
本来は非常に理知的でれいせいな性格だが、天子に相応しいポケモンになるために彼女並みのドMを演じている……はずだったが、今作では完全に目覚めてしまっている。第3部ラストでうどんげが行方不明になったために想いを寄せるチコと離れ離れになったことが原因だろうか?
- ハク(ハクリュー) <ドラゴン>
- 天子が新たに手に入れた忍耐ポケモンのハクリュー。メス。
幻の特性ポイズンヒールの持ち主で、どくどくだまによる無限戦法が特徴。
本来のこの戦法の使い手であるキノガッサ・グライオンとはしんかのきせきを持てないために耐久面そのものでは劣るも、あちらと違い4倍弱点のないドラゴン単タイプの耐性自体は相性が良く、これといった有効打点が少ないという点で勝る。
- ツクヨミ(スイクン) <みず>
- 永琳やうどんげなど忍耐論理全体の切り札だったスイクン。性別不明扱いだが一応オス。
かつては倒されてもレベルを半分にして何度も復活できる程度の能力を持つ準ポケ神で、永琳の研究の一環として改造ポケモンとして生まれ変わったが、その代償として心を失ってしまっていた。
永琳の治療で心と幻の特性あめふらしを取り戻した様子で、「技術による能力」と「思念の具現化による能力」を併せ持つ異色の改造ポケモンとなり、永琳の手で天子に正式に受け継がれた。
名前や能力の特徴から500年前の諏訪子が使用していたツクヨミと同個体と思われ、後に同じような存在のアマテラスと対峙しているが、どういった経緯で永遠亭の元に渡ったのかは不明。
- 橙
- 妖術を扱う程度の能力を持つ八雲藍の式神。役割部隊所属。
役割論理のような理論に則った戦法は苦手としているが、役割論理を廃止した藍を元気づけるために、橙なりの役割論者として戦う覚悟を決め彼女のこだわりメガネを受け継いだ。耐久を度外視して強力な一撃を叩き込む、という初見殺しを極めたような戦法を得意としているが、奇しくもその超火力は自身苦手と公言する役割論理を彷彿させる威力を誇る。
役割論理復活のために戦い続けていたことで以前よりも格段に腕を上げており、ただ勝つことよりもとある「こだわり」のもとバトルを楽しむことを信条としている。バトルポイントは350。
- ファラフレア(ビクティニ) <ほのお・エスパー>
- 橙の新たな相棒となった喋るビクティニ。性別不明扱いだがおそらくオス。通称「ファラ」。
橙の戦法を支えるポケモンで、ピカさんに似た古風な口調や堂々とした雰囲気が特徴。幻の特性てきおうりょくの持ち主で、超強力なVジェネレートをひたすら叩き込むシンプルな戦法を採る。
おそらくほのおタイプ王族と思われるが、能力に目覚めておらず導く民衆もいないことから、本人は王族という呼称を嫌い便宜上「貴族のポケモン」を自称している。
- エネコロロ <ノーマル>
- 橙が先鋒として使用するエネコロロ。メス。
幻の特性もふもふの持ち主で、ひたすらねこのてでとある技を使用し続ける戦法が特徴。
- アマテラス(エンテイ) <ほのお>
- 引き続き橙の切り札を務めるエンテイ。性別不明扱いだが一応オス。
元は藍のポケモンで、幻の特性ひでりと手持ちが全滅したとき一度だけこうげきとすばやさのランクを最大まで上げた状態でHP1で復活できる程度の能力を持つ準ポケ神の一柱。
その特徴からおそらく500年前の諏訪子が使用していたアマテラスと同一個体と思われるが、ツクヨミ同様どういった経緯で藍の元に渡ったのかは不明。
- ルーミア
- 闇を操る程度の能力を持つ妖怪で元四天王の一角。情報部隊所属。
同じ低級妖怪のみすちーとは同僚で、新世代オマルライダーの活躍を応援している良き友人。
組織発足当初から四天王に登用されたことを疑問に思っていたが、弱い自分でも認めてくれた紫のため戦ううちに「低級妖怪の希望になること」を座右の銘として力を尽くす決意をしており、口調こそ変わらないものの以前のルーミアでは考えられない程の貫禄と風格を身に着けている。
今回の試験でも実力者揃いの出場者の中ではやや劣っていることから自信なさげではあるが、先述の座右の銘のために再び四天王を目指す。バトルポイントは300。
- クライ(ダークライ) <あく>
- ルーミアの主力にして相棒のダークライ。性別不明扱いだが一応オス。
非常におくびょうでネガティブな性格だが、本質的にはむしろゆうかんな性格。
第七世代環境では得意技のダークホールが弱体化されているため、キノコのほうしを覚えて代用している。メロエのことを気に入っている様子。
ゲンガーは第3部の頃も使用していた個体でクライよりも付き合いが長いらしく、幻の特性ふゆうを持つ。第六世代以前の特性であるふゆうを幻の特性という形で存続している珍しいタイプで、全盛期のゲンガーをそのまま再現した性能が特徴。
クチートの方はシンプルないかく撒き+メガシンカ型で、500年前の彼女も使用していたらしい(さすがに別個体と思われるが)。
- 古明地さとり
- 心を読む程度の能力を持つ慇懃無礼なサトリ妖怪で元四天王の一角。戦闘部隊所属。
今作最強クラスのトレーナーの一人で、登場当初から無敗を誇る実力者。現在でもさとりが能力を行使している疑惑は絶えなかったが、今回からその証明のために第三の眼を閉じて自らの能力を封印しており、以前のような精神攻撃こそしなくなったものの実力が本物であることを物語っている。試験に挑戦するのもただ実力の程を試したいというシンプルなもの。姉妹である故か、誰も気付いていないこいしの安否を唯一心配している。
馴れ合いを嫌い良くも悪くも厳しい言動が目立つが、挫折して弱音を吐くルーミアを一喝して奮い立たせるなど決して非情な性格ではない。しかし、意外と視野が狭く思い込みが激しいという悪癖は治っておらず、今回もまた誤解からみすちーの奇行に気を取られ、何度もこいしに近付くチャンスがありながら見落とすという失態を犯しており、大事にこそ至らなかったもののこいしの陰謀を助長してしまった結果になったことを後に反省している。
バトルポイントは組織中トップの530で、戦闘能力だけなら紫よりも上であるらしい。
- トッペマ(ゾロアーク) <あく>
- さとりの切り札を務めるエンターテイナー気質のゾロアーク。オス。
第三部の頃はオリジナルポケモンのラクチャン(特殊な個体)だったが、今作からはゾロアークとして進行する。あくタイプ王族のポケモンであり、以前の彼は素の状態で攻撃種族値184+ヨガパワー・素早さ種族値150・フェアリー登場前環境でのゴースト&あくタイプというぶっ壊れ性能を持っていたため、今作ではさすがに自重され大きく弱体化された……はずだったが、長らく不明だった任意のタイミングで一度だけナインエボルブーストを発動できる程度の能力が判明。しかも幻の特性たんじゅんでその効果を増強できるという弱体化されてもなお凶悪極まりない性能を持っていた。
割とひょうきんかつ友好的な性格であり、さとりのことを「サトりん」と呼び慕っているが、本人からは嫌がられている。洞察力が高く、さとりと違いこいしの存在に気付けかけていた。
カイオーガはジオコントロールを覚えており、パワフルハーブ+ジオコントロールで全抜きする戦法が特徴。ガブリアスは使用こそ少ない様子だが、まさかの幻の特性おやこあいの持ち主(さとり曰く「強さを取り戻したいという親子代々の願いによるものだから」らしい)。
みすちー曰く「ガチパーティー」らしい。実際今回の試験では参加者のほとんどをカイオーガのみで撃破しており、誰もさとりの手持ちを把握できていなかったとのこと。
- 八雲藍
- 式神を使う程度の能力を持つ八雲紫の式神にして、元四天王の一角。役割部隊所属。
元四天王だけあってバトルポイントは340とかなり高く優勝候補の一人と目されていたが、愛する橙が予想に反して自分より強くなっており、嬉しい反面「何か」が受け入れられなかったらしくピチュってしまいリタイア、というある意味で番狂わせを起こした。
一応、参加はした様子だが役割論者を引退したためか先述の件でモチベーションを失ったためか戦果は挙げられなかったらしく、少なくともルーミアに敗北したことは判明している。
なお、うぷ主にとって藍のキャラと存在感は相当なものだったらしく、後にキュウコンを見るだけで彼女を連想するよう導かれてしまった。
さとりが直々に稽古をつけているらしく、バトルポイントもお空は340、お燐は250となかなか高水準(ただしお燐は最近修業をサボっているらしい)。
お空は藍並みに強くなっていたことが判明するも、戦法上相性の悪い天子には敵わなかった。
一方、お燐は試験中さとりを思うあまりみすちーに対し汚い手を使ってまで勝利を狙ったが、とある想定外の事態により作戦は失敗、さとりにはバトルを侮辱したと見なされ先述のサボリの件も含めてコテンパンにされた。
- 四季映姫・ヤマザナドゥ
- 白黒はっきりつける程度の能力を持つ閻魔大王。運営部隊所属。
バトルポイントは220ということで参加、ドレディア・アブソル・ラムパルドを使用する。
試験ではあまり目立った活躍はしなかったが……
ちなみに、彼女の部下である小野塚小町はバトルポイント198と僅かに足りず不参加。
- 八雲紫
- 境界を操る程度の能力を持つスキマ妖怪。ピカちゃんの摂政(実質トップ)を務める。
既に役職があるので当然試験参加者ではないが、実はこの試験にはとある「裏道」があり、その番人兼一応のクリア条件としてピカちゃんと共に待機している。超強力なポケモンを使用しており、バトルポイントも498と極めて高いが、実は数値上ではさとりに一歩劣っているらしい。
作中ではみすちーが早速「裏道」に挑戦し交戦、当然のことながら瞬殺されたが……
- ピカちゃん(ピカチュウ) <でんき>
- ポケモン境界トップ(表面上)を務める色違いのピカチュウ。メス。
普段は堂々としており見た目に反し古風な喋り方が特徴だが、まだまだ幼くいじっぱりでわがままな性格。ポケモン達を導く役目を果たすべく日夜お勉強中で、お察しの通りケチャラー。
知識を司るポケ神の一角でポケモンに関する知識を操る程度の能力を持つ。以前まではその片鱗として全ての技や特性をバトル前に組み替えられるという強力な能力を使用していたが、修業して成長したのかピカちゃんのフラッシュを見た相手の技を(Z技やメガシンカ含め)全て忘れさせわるあがきしか使えなくさせるという凶悪極まりない新能力を身に着けた。
また、ピカちゃんが存在しているだけでその時代のポケモンたちに大きな影響を与え、司る領域に関する特殊能力を身に着けるようになる。彼女の場合「知識・知能の活性化」で、ピカちゃんの加護は喋るポケモン出現の要因となっているほか、今作にて新たに本来覚えられない技を使えるようになるという現象をもたらしており、ポケモンたちが本来あり得ない技を使用するのは彼女が原因であることが判明した。
当然正攻法では絶対に勝てないが、ピカちゃんの能力値自体は普通のピカチュウと変わらないので撃破「だけ」なら弱点があり、ピカちゃんや紫ですら知らない唯一の攻略法も存在する。
漫画やアニメなどのサブカルチャーが趣味。最近はYouTubeにハマっているらしく、特に観察お姉さんがお気に入りな様子。
将来の夢にまですると宣言しており、紫も適当にあしらっていたが……
- ゼルギウス(パルキア) <みず・ドラゴン>
- ピカちゃんの警護役を務めるパルキア。性別不明扱いだが一応オス。
非常にまじめな性格で、ピカちゃんを守る為なら文字通り命も惜しまない忠臣。
能力値自体は普通のパルキアだが、純粋な戦闘能力だけならピカちゃんよりもはるかに強く、紫とピカちゃんに勝てない要素の一つにもなっている。
- ネクロ(フーパ) <エスパー・ゴースト>
- ピカちゃんの教育係兼友達のフーパ(いましめられしすがた)。性別不明扱いだがメス。
第三部まではオリジナルポケモンのネクロシアだったが、今作からフーパとして進行する。
きまぐれな飄々とした性格で、独特な口調と「わかるよ~/わかんないよ~」という口癖が特徴。明るく友好的だが、ポケモンに改造された人間の少女だったという重い過去(本人はあまり気にしていない)を抱えており、自身と同様改造され生き別れた同じ口癖の妹がいる。ネクロシアの頃は耐久戦法だったが、フーパになったことでシンプルな特殊アタッカーに転身した。
みすちーに貸し出され彼女の手持ちだった時期がありツッコミ役として大忙しだったが、みすちーが任務を終えた後は紫に返され離脱。今作では手持ちが1匹足りないみすちーに再加入を打診されるも断り、間接的に彼女がメロエと出会うきっかけを作った。また、契約上の加入とはいえみすちーたちのことは友達として認識しており、あまり彼女の真の実力を知らない紫たちと違いみすちーの戦術を終始警戒していた。
試験不参加者・運営担当者
- 河城にとり
- 水を操る程度の能力を持つエンジニア河童。おそらく運営部隊所属。
みすちーの友達兼知恵袋で、ルナの点検や助言で彼女のサポートをしてくれている。
バトルは苦手で四天王の座にも興味がないため、試験には不参加の代わりに運営補助を担当する。試験のためにバトルポイントスカウターなるマシンを開発(正確には復元)、強さの指標となる「バトルポイント」を制定することで試験参加者をふるい分けるとともに、各キャラのパワーバランスを断片的に明らかとしている。
魔理玖とは旧知の中であり、彼が望んだ「トレーナーとポケモンが真に共存できる世界」を実現しつつある紫を高く評価している反面、彼女の強引な手法についてはやや懐疑的。
ちなみに、自身のバトルポイントは180。
- 犬走椛
- 千里先まで見通せる程度の能力を持つ白狼天狗。運営部隊所属。
能力を活かした警備業務を担当しており試験には不参加。
脱走した輝夜と妹紅を迎撃するも、強力な聖式改造ポケモンには歯が立たず返り討ちにされた。
- 大天狗
- 妖怪の山を統括する上層部の天狗。
元は利害の一致で役割論理と手を組んでいる状態だったが、考えが変わったのか組織に協力的になっており、紫曰く「ポケモン境界創設時に巨額の出資を投じた」らしい。
- 森近霖之助
- 道具の名前と用途がわかる程度の能力を持つ妖怪と人間のハーフ。運営部隊所属。
さとりやルーミア同様元四天王の一角だが、彼女らとは違い四天王の座には興味が無く、試験の運営を担当する代わりに参加は辞退した(運営部隊隊長は続けている様子)。
とはいえ決して弱いわけではなく、むしろバトルポイントは298とルーミアより低いものの隠れ実力者であるらしいことが示唆されている。
その他
- 蓬莱山輝夜
- 永遠と須臾を操る程度の能力を持つ月人のぐーたら姫。
第3部で忍耐論理が引き起こした事件の実行犯の一人として捕らわれており、皮肉にも宿敵の妹紅と同室にされている。今回の四天王選抜試験で警備が手薄になることに目を付け、妹紅と手を組み脱獄を企てた。強力な自作聖式改造ポケモンを多数従えみすちーに襲い掛かるも、ものの見事に完封された上に返り討ちに遭い、妹紅共々あっけなく再逮捕された。
- 藤原妹紅
- 老いる事も死ぬ事も無い程度の能力を持つ元人間の蓬莱人。
第3部で聖白蓮一味の傘下に入り事件の補助をしていた罪で捕らわれていた。
脱獄のために禁じられていた聖式改造ポケモン製造に手を出し、不死身の身体でそのデメリットを帳消しにするも、あまりにも強力な改造を施した副作用により発狂してしまっている。
また、以前は神風論者として曲がりなりにも信念を持って戦っていた彼女だったが、主力のファイアー(ファイヤー)すら改造してしまった彼女に今やその面影はなく、みすちーにも「堕ちた神風論者」と吐き捨てられている。
ちなみに双方知る由もないことだが、第5部では霊夢編・みすちー編共にチュートリアルの雑魚キャラとして扱われている。
- 八意永琳
- あらゆる薬を作る程度の能力を持つ月人の薬師。
大事件を引き起こした忍耐論理の代表者にして首謀者という重罪人だが、その技術力を見込まれ医療業や改造ポケモンを普通のポケモンに戻す研究に専念することを条件に、軟禁という形で輝夜よりも刑を軽くしてもらっている(研究自体は楽しんでいる模様)。
天子との接見も許されており、うどんげに代わって彼女の成長を見守ることを楽しみとしており、同時に苦労を掛けてしまったうどんげへの贖罪ともしている様子。
忍耐論理は現在、天子を筆頭としたチームのような存在になっており、警備・護衛業や永琳の医学を活用した強化薬・回復薬の開発が主な業務内容。永琳の他に天子の部下や彼女に賛同する見習い論者の妖精が所属している。
- 聖白蓮とその一味
- 第3部にて幻想郷に大混乱をもたらした一団。
聖白蓮(実は偽者)を始めとした命蓮寺メンバー(寅丸星・村紗水蜜・雲居一輪・ナズーリン・封獣ぬえ)で構成されていた。全員直接は登場しないが、白蓮は首謀者として逮捕、一輪(と雲山)・ナズーリン・星は白蓮の裏切り行為及び聖式改造ポケモン使用による後遺症・中毒症状治療のため役割部隊にて保護されている。
しかし、ぬえはどさくさに紛れて逃げおおせており、村紗と本物の白蓮に至っては現在も消息不明となっている。うぷ主曰く「ぬえは重要人物」とのことだが……
- 風見幽香
- 花を操る程度の能力を持つ強大な妖怪。
「育て屋お姉さん」の異名をとるポケモン育成のスペシャリストらしく、厳選行為廃止を謳うポケモン境界とは反ポケモン境界団体(通称「幽香派」)の筆頭格として対立している。幽香派には他にも星熊勇儀・鍵山雛・水橋パルスィなどが所属している模様。
ただし、幽香自身は名前のみの登場に留まっており、現在判明している彼女の動向と言えば「聖一味の策略によりポケモン境界(当時は役割論理)に宣戦布告」・「修業中の魂魄妖夢と交戦し瞬殺(ダイジェスト・回想内のみ登場)」程度でそれ以外は一切不明。
- 占い師
- 大きな紫色の帽子をかぶった謎の女性。
みすちーの前に突如現れ、インパルスを元の名前に戻しつつ彼女に忍び寄る魔の手を示した。
帽子の下の顔はみすちーにはあまり見えていないものの、博麗靈夢によく似ている。
劇場版"風" 霊夢が改造ポケモンと戦うようです 河童の町と侵略の月人編
守矢神殿の一件以降実はスランプ状態にあることが発覚したことで、洩矢諏訪子に封印術を教わる傍ら、ポケモンバトルで八坂神奈子に師事することになった博麗霊夢。
ある日、霧雨魔理玖の誘いで彼の旧友河城にとりを訪ねる道中に同行できることになり、神奈子からも外出の許可が下りた。というわけで厳しい修行も今日はお休み、愛する手持ちポケモンたちと共に久々の休暇を満喫することに。
しかし、その陰ではかつて魔理玖に敗れた侵略者たちがにとりの技術を悪用、雪辱を果たすチャンスをうかがっているのだった……
本作にて幻想ポケ遊戯が遂に映画化……ではなく、新たな試みとして導入された演出の一部。
劇場版"風"と銘打っているのは、まず長編の特別エピソード一本分(90分~120分程度)を場面ごとに区切って投稿、全ての投稿が終わってからそれらの動画を一つに繋げさらにオリジナルエピソードを加えて作成した完成版を投稿することで、一件劇場版っぽいが実はいつも通りな長編エピソードを作るというプロジェクトを意味している。
演出とはいえ劇場版を名乗っているだけあり、内容自体はそこまで物語に影響しないパラレルワールドのような舞台と展開だが、環境が移行して以来ほぼ戦うことが無かった魔理玖やガッシュが活躍したり、霊夢が来る前の500年前の世界での出来事など、やっぱり立派な本編といえる点が散りばめられている。
主要人物/ポケモン
- ガッシュ(ピカチュウ) <でんき>
- 魔理玖の主力を務めるピカチュウ。オス。
ピカさんと違い喋ることはできないが、おっちょこちょいでノリが良い正統派ピカチュウ。
かつて伊吹萃香とルシフェルの手により一族を皆殺しにされ、自身も致命傷を負い生死の境をさまよっていたが、偶然魔理玖に発見され彼の魔術によって蘇り、彼の手持ちとなった。しかし、ルシフェルに負わされた傷はあまりにも深刻で、実はモンスターボールの外に出ている間は2時間までしか活動できないという重い後遺症を患っており、活動限界になった場合できるだけ早くにとり特製の特殊なモンスターボールに引っ込めなければならない(一瞬でも引っ込めさえすればすぐに出しても大丈夫)。さらに第3部でのルシフェルとの死闘の影響で全盛期の頃から大きく実力が衰え再起不能寸前、これ以上戦うことすら危険な状態にあることも明らかとなった。
でんきタイプ王族のポケモンだが能力には目覚めておらず、第3部の頃は普通のピカチュウよりもこうげきとすばやさの数値が数倍高いという特徴を持っていた。今回からはその特徴を失った代わりに幻の特性エレキスキン+でんきだまで増強されたノーマル技を中心に戦うようになり、その火力は本来の使い手であるアローラゴローニャを上回る。
- 500年前の河城にとり
- 魔理玖の旧友兼助手のエンジニア河童。
バトルは苦手だが、ミスティア同様ゲスではないこの世界では貴重なトレーナー。
魔理玖のことを盟友と呼び、霊寺と共に彼の活動を助けていたり一時期初代オマルライダーの補助役を務めていたこともあるが、実力の差が大きすぎるため現在は別行動をとっている。
魔理玖の考えに賛同し自身も陰ながら支援しつつ活動しており、自らの技術を結集し彼の夢見る世界に限りなく近い理想郷カパタウンを作り上げ、魔理玖を含めた善良なトレーナーたちを招待した。魔理玖に好意を持っている様子だが、本人には伝わっていない。
カパタウン全体には、防犯システムとしてにとりが事前に登録した善良なトレーナー以外のモンスターボールの使用を妨害する電波が発せられており、侵入者もにとりの要請一つで駆けつけるロボットで制圧可能、これらの機能は全て地下のマザーコンピュータで管理されているなど厳重な警備体制だが、今回はその厳重さが仇となり月人たちに乗っ取られてしまった。
- 500年前の犬走椛
- カパタウンに侵入した白狼天狗。
ゲストレーナーの一人で、カパタウンで暴れようとしていたが町の防犯システムに手も足も出ずあっさりお縄にかかった。テラキオンを使うらしく、上司(射命丸文)に身柄を引き渡されたが、月人の襲撃に巻き込まれ奪われてしまった。
- 500年前の鈴仙・優曇華院・イナバ
- 輝夜一味の尖兵として行動する月兎。通称「優曇華(”うどんげ”ではない)」。
能力による街への潜入やセキュリティのハッキングなど、主に工作・諜報活動担当。
バトルは得意らしいが、神奈子の修業で大きく腕を上げた霊夢には足元にも及ばず瞬殺され、アーベの拷問(意味深)により情報を吐かされた。彼女に限った話ではないが、主に月やウサギに関連するポケモンを使用する。
後に幻想郷を救う誇り高き戦士となる彼女とは思えないほど陰湿な性格をしており、ポケモンの虐待を好んだり地球の人々を見下しゲラゲラ嘲笑いながら喋る癖がある。
- 500年前の八意永琳
- 幻想郷に侵攻してきた月人。
主君である輝夜の望みをかなえるべく行動しており、彼女の汚名を削ぐために今回の事件を引き起こした。カパタウンのセキュリティを乗っ取ることで容易くトレーナーたちを制圧、自身のデオキシス軍団でトレーナーのポケモンたちを大量に奪うも、霊夢・妖牙・魔理玖が偶然ポケモンをボールの外に出していたために無力化を免れ、とある理由で妖牙と交戦したことから計画に狂いが生じ始める。
霊夢がタイムスリップしてくる数年前に一度幻想郷を襲撃しているが、この時はあまり幻想郷の事情を知らなかったため魔理玖に敗北してあっさり撃退されている。
- 500年前の蓬莱山輝夜
- 幻想郷の侵略を企んだ月の姫。
今回の事件の首謀者であり、永琳を差し向けた数年前とは違い自らも幻想郷に足を運んだ。以前の侵略計画が失敗したことで月では笑い者にされていたらしい。
ポケモンを大量に手に入れトレーナーは奴隷にするというシンプルな動機で、「トレーナーがポケモンを捕まえに行くのと同じ」と全く悪びれていない。さらに、侵攻に手こずる優曇華を必要以上に叱責したり、計画成功の暁にはポケモンを拷問の末公開処刑にしようとするなど極めて残忍な性格で、月にも500年前の「お約束」は健在らしいことが窺える。
かなりの危険人物だが、異様に扱いの悪い現代の彼女と違い威厳に満ち溢れており、姫君の風格が存分に漂っているのはなんとも皮肉なものがある。
- デオキシス軍団 <エスパー>
- 永琳が使役する12匹ものデオキシスたち。性別不明。
全員が幻の特性へんげんじざいの持ち主であり、各フォルム×3で構成されている。
特性との相性の良さもさることながら、騙されやすい妖牙を言い包めて12匹全員を使って戦う(メタ的にはダブル→シングルの連戦扱い)という反則により妖牙を圧倒するも、彼が決して弱いわけではないことと彼がとある機転を利かせたことで逆転を許すことになる。
レベルはたったの5と非常に弱く、輝夜自身の自信満々な態度も合わさり霊夢を拍子抜けさせた。
しかし、それは相手を油断させる作戦の一環であり、実際は後述の”月神”の存在により凶悪極まりない性能を発揮する。
- ツキカミ(メガタブンネ) <ノーマル・フェアリー>
- 月に代々伝わる特別なメガタブンネ。メス。
レベル1だが、幻の特性ふしぎなまもりを持ち最初からメガシンカしているのが特徴。
その正体は一ターン生き残った時バトルを巻き戻しループさせる程度の能力を持つ特殊なポケモンで、恐らく月での準ポケ神にあたる存在と思われる。しかも厄介なことに一度バトルがループするごとにツキカミ以外の手持ちのレベルは倍になっていくというとんでもない特徴があり、倒そうにも特性やまもるにより攻撃を当てることすらままならない難敵。ただし、能力を行使している間は輝夜は全く同じ行動しかとれないという弱点がある。
能力の元ネタは某殺人鬼の第三の爆弾で、輝夜自身の能力にもよくマッチしている。しかし、うぷ主はこれに加えて彼女をあまりにも強力にしすぎたために、倒す方法がわからなくなるという奇しくも元ネタと同じアクシデントに見舞われた。結果、本来5パートで終わらせるはずのストーリーを少し延長することになり、収益化剥奪問題による影響などから劇場版"風"編はこの輝夜戦で更新を停止することとなった。
なお、このシリーズはその後の機材トラブル等の影響により打ち切りとなっている。
作中の主な設定
幻想郷エキスパートルール(過去)
今作にて明らかになった500年前のバトルに関するルール(メタ的には新要素)。力が支配する当時の世界ならではの豪快なルールが特徴で一応反則負けもあるが、事情が事情なので守るかどうかはあくまで心がけ程度。魔理玖によると、その気になれば霊夢がこの世界に来てすぐにでも適用可能だったが、手持ち不足や慣れない世界で困惑しているであろう彼女への配慮から伏せていたらしい。
レベルの扱いについて
一言で表せば「ポケモンのレベルは無制限だが基本的にレベル100は現れない」
幻想郷ではその強い妖気の影響により、ポケモンのレベルはあっさり100になってしまうため、レベルを大きく下げその具体的な強さを体現している。経験値でレベルが上がることはほぼなく、むしろトレーナー自身の成長に合わせてポケモンたちも強くなる傾向にある。
主に登場するレベルは35程度で、50を越える者はそうそういないとのことから、レベル50以上のポケモンを扱えることが強さについてひとつの指標になると思われる(例外として、守矢神殿編では諏訪子の結界により50に統一されており、疑似的なフラットルールを再現している)。
霊夢は当初から、今までレベル100だった手持ちや他のトレーナーが急激に弱体化する理由を訝しんでいたが、後に神奈子の口からこのルールが設定されている衝撃的な事実を聞くことになる。
手持ちの数と使用ポケモンについて
一言で表せば「手持ち6匹まで・実質3VS3で見せ合いなし・事前選択無し」
使用ポケモンの数は1~3匹までで、互いの手持ちを確認できないこと以外は実際のシングル対戦とそこまで変わらない。しかし、このルール最大の特徴として使用するポケモンは事前選択ではなく、バトル中に選択するという相違点がある。例えば、先鋒のポケモンこそ多少運が絡むが、2匹目・3匹目までは戦況を鑑みて何を繰り出してもOK、3匹目を繰り出した時点で選ばれなかった他の手持ちポケモンはそのバトルでは使用不能になる。そして、どちらかが3匹倒された時点で手持ちが何匹残っていても勝敗が決まる(無論手持ち3匹未満でもバトル自体は可能)。
これにより、「あの時このポケモンを選んでおけば……」という言い訳や「相手はあのポケモンを使うだろうからこれで対策を……」という不確定要素を排除しつつスピーディに決着をつけることが可能。
イカサマOK
一言で表せば「バレなきゃあイカサマじゃあねえんだぜ」。
相変わらずバトルに影響を与える能力の使用は反則だが、戦闘中に使用ポケモンのすり替え、手持ちの持ち物をこっそり交換、干渉を受けないバトル前に能力を使って敵の手持ちを操作するなど、バレさえしなければイカサマは黙認される。もちろんイカサマを看破された場合はそのまま反則負けするが、裏を返せば余程決定的な証拠を掴まれない限り立派な戦術の一つとされ、むしろバレずにイカサマできた側が抜け目ない策士・失敗したり見抜けない方がマヌケだから悪いという定評も存在する。
アンティルールの強奪権行使は解禁した霊夢だったが、さすがにこのルールだけはきっぱり拒んでおり、むしろ相手の危険性を判別する一種の指標としている節がある。
ポケモン境界のルール(現代)
紫が幻想郷のポケモンやトレーナーをあるべき世界に導くために制定した数々のルール。
ピカちゃんの出現によりポケモンが喋るようになった幻想郷では、ポケモンに関する研究や技術・ポケモンとトレーナーの円滑な意思疎通能力が飛躍的に向上した。しかし、それでも厳選行為や密猟といったポケモンの尊厳を侮辱するような行為は未だに横行しており、彼らの権利を尊重するためにもなかなか厳格なルールが多数設定されている(紫はこれらを”憲法”と呼んでいる)。
紫の思想は決して間違っているわけではないが少し強引な部分があり、天子は絶賛しているがにとりはどこか懐疑的に捉えているなど境界内の意見は割と賛否両論気味。にとり曰く「500年前は力こそ全ての無法地帯、現代はルールでガッチガチ(=結局自由は無い)」。
ディスティニーパートナー法
一言で表せば「野生ポケモンのゲット禁止、手持ちに加えるには双方の合意が必要」。
ポケモンが喋るようになり、本来トレーナーの手持ちになりたくないポケモンやあまり戦闘を好まない平和主義者など、ポケモンの事情を把握できるようになったことから制定された。
境界員は組織から支給されるポケモンのみを使用、許可なく野生ポケモンをゲットすることを禁止、もし手持ちに加える場合互いの事情や性格を考慮した交渉・協議の末、双方合意することで初めて手持ちに加えられる(その交渉の立会人は一人いれば十分な様子)。
ポケモンの代名詞でもあるゲットを禁止するため手持ちの自由度は著しく下がるが、交渉を重ねてしっかり適性診断してから加入できる分、トレーナーとポケモンの価値観の相違による悲劇を未然に防げるメリットはやはり大きい。
境界員同士によるバトルの制限
一言で表せば「喧嘩両成敗、どうしてもの時は必ず報告」
境界員同士の内部衝突や、それによる団結力の低下を防ぐために制定された。
原則として境界員同士のバトルは禁止するものとして、やむを得ない場合は組織への報告が必要だがその目的が暴力や武力行使であってはならない。
他のルールと比べて比較的重罪らしく、破ると最悪の場合トレーナーの資格剥奪や手持ちの没収など致命的な厳罰が課せられる。なお、長い間組織を離れ異世界に閉じ込められていたはずのこいしは何故かこのルールを知っていた。
改造ポケモン
本シリーズの代名詞にして世界観を支える重要な存在でもある、特殊能力を持ったポケモン達。
冒頭で述べた通り、本作に登場するポケモンはほとんどが改造ポケモンであるが、それは作り手であるうぷ主や視聴者の視点であり、劇中ではその出自や能力の性質によりいくつか種類が存在する(詳細は東方ポケモン対戦記参照)。
第2部にてその存在が確認され第三部ではより詳細な実態が明らかとなったが、今作ではそれらに加え既存の区分で明らかになった新要素や新たな区分の改造ポケモンも登場、通常では絶対ありえない超次元バトルの演出に大きく貢献している。
改造(技術)
手術や魔術といった人為的な技術による改造を受け、能力を得たタイプ。
本来覚えない技や持つことのない特性を会得させたり、ポケモンの肉体そのものに改造を施して特異体質に生まれ変わらせたり、死の淵から蘇らせることなどで発生する。使用にこれといった資格を必要としない分、強力な改造であればあるほど使用者やポケモン自身の体に大きな負担をかける諸刃の剣。
経緯はどうあれ、改造されるという都合上複雑な事情を抱えている個体が多く、中にはやむを得ず改造された個体も少なくないが、基本的にトレーナー側のエゴで生まれてくる場合がほとんど。あまり受け入れられる存在ではなく、ポケモン側がトレーナーを恨むことも少なくはないが、みすちーのような理解のあるトレーナーもいないわけではない。
みすちーのインパルス・ルナ・メロエや、霊夢のティナ、紫のネクロがこのタイプに当てはまる。また、原理上(作中キャラ側の視点では)明確に改造されているのはこの区分のみなので、作中で「改造ポケモン」と呼称する場合専らこの区分のポケモンを指すことが多い。
王族(血統)
各タイプに一匹のみ発現する特殊能力を持ち、子々孫々受け継いでいくタイプ。
この区分のポケモンたちは王族と呼ばれ各タイプに一匹だけ登場、能力は次世代に一匹だけ受け継がれていくという伝説のポケモンよりも貴重な存在。
能力の内容は様々で、「場に出たとき特定の能力ランクを最大まで上げる」というシンプルなものから「倒れたポケモンを一度だけ復活させる」という強力なものまで、とにかく千差万別。
今作では謎多き王族のポケモンたちについて掘り下げられており、「ポケモンに主として認められていないと能力は使えない」・「ポケモンとの信頼関係を築かないと努力値を配分することすらできない」・「能力はトレーナーの成長に比例して強化されることがある」といった事情が明らかとなった。一方で、500年前の世界にはよく登場する分現代ではほとんどいないことが判明。ファラフレア曰く「500年もの年月で血統の力が薄れており、王族の名を冠していながら導く民衆がいない」ことが原因らしい。
同様の理由で「突如能力の才能に目覚めるか、500年前から生き続けているか」位のレベルでなければ現代での王族はほとんど残っていない様子。ちなみに、ファラフレアのような「王族の末裔ではあるが、能力を持っていない(または目覚めていない)」タイプのポケモンは、便宜上「貴族のポケモン」と呼ばれている。
現時点で判明している各タイプの王族と所有者は以下の通り
500年前
ドラゴン(ドラドーン→?):萃香 | ゴースト(ヨノワール):なし | じめん(ドサイドン):萃香 |
ひこう(シェイミ):文 | どく(アーボック):メディスン→神奈子 | むし(ストライク):妖牙 |
みず(マナフィ):諏訪子 | でんき(ピカチュウ):魔理玖 | かくとう(メガミュウツーX):華扇 |
現代
じめん(ドサイドン):勇儀 | みず(マナフィ):諏訪子 | でんき(ライチュウ):霊寺 |
あく(ラクチャン→ゾロアーク):さとり | ノーマル(?):なし | ほのお(ビクティニ):橙 |
ポケ神(具現化)
無数の強い思念が一定量を超えたとき、願いに応じた様々な能力を持って生まれてくるタイプ。
その時代に生きる全てのポケモンたちの怨念や悲しみといった負の感情が集まることで、500年に1度の周期で現れる「青い卵」から誕生・降臨する。これらのポケモンは神のような存在であることからポケ神と呼ばれており、人間が神や仏を信仰するように、ポケモンたちも無意識のうちにポケ神を信仰している。
ポケ神はポケモンたちの願いに関する概念を司っており、司るものの種類に関係する能力をいくつか持ち合わせている。ポケ神は存在するだけでその時代のポケモンたちに影響を与え、条件を満たすことで時間とともに特殊能力を備えるようになる。また、卵から生まれるという都合上真価を発揮するにはトレーナーの存在が不可欠であり、トレーナー側も負の感情から生まれた彼らを受け入れるに値する深い愛情が必要。その代わり、しっかりと育てられた神は完全体となり、トレーナーへの恩返しとしてポケモンたちを導く立派な神へと成長する。
神は全部で3柱。知識を司るピカちゃん・力を司るルシフェルが現在判明しており、司るもの・正体共に不明の謎のポケ神を現在魂魄妖夢が所有?している。一つの時代に神は1柱までしか現れず、神同士は互いの存在や気配を感じ取ることができるが、ルシフェルが封印されて約500年後蘇るというアクシデントから、同じ時代に複数の神が存在するという異例の事態が発生している。
幻の特性(血統?)
幻想郷特有の現象でのみ発生するポケモンたちの特徴。
ポケモン達が幻想郷の妖気に長期間触れ続けていることでだんだん妖怪化していくようになり、改造せずとも通常ではありえない特性を獲得する現象が稀に発生する。これにより通常ではありえない戦法が可能になったり、「もしもあのポケモンにこの特性があったら」を実現するなど、常識にとらわれない柔軟な立ち回りが可能となる上に、この幻の特性を持っていること自体が強さに関して一種の指標にもなる。
区分は不明だが、王族のポケモンが持つ血統による能力は(あくまで一説だが)幻想郷の妖気がルーツであるとされているので何らかの関係がある可能性は高い。
準ポケ神(具現化)
本家での伝説に対する準伝説のように、ポケ神に匹敵しうる強力なポケモンたち。
凶悪な能力を持つポケ神に匹敵するだけあってか、あちらほどではないが凄まじい能力を備えており、王族や改造とは比べ物にならない程の爆発力を秘めている。
おそらくポケ神同様青い卵から生まれると思われ、その時代の全てのポケモンの負の感情で500年に1度だけ発生するポケ神に対し、準ポケ神は一部のポケモンやトレーナーの極めて強い思念が集まることで、これといった周期もなくごく稀に発生するという違いがある。
理由は不明だが、現在登場している準ポケ神は共通して「ひんし状態になる」か「ひんし寸前まで追い込まれる」ことで発動する能力を持つ傾向にあり、名称こそ今作で初めて判明したものの存在自体は第3部の頃から示唆されていた。