ラクス・クライン
らくすくらいん
「想いだけでも、力だけでも駄目なのです」
「平和を叫びながら、その手に銃を取る。それもまた、悪しき選択なのかもしれません」
「世界は、誰かが作るものではない。それは───」
本作のヒロインの1人で、Gのレイン・ミカムラ、Wのリリーナ・ピースクラフト、Xのティファ・アディール、∀のディアナ・ソレル、00のマリナ・イスマイール、Gのレコンギスタのアイーダ・スルガン、鉄血のオルフェンズのクーデリア・藍那・バーンスタインと一緒にアナザーガンダムシリーズを代表するヒロインの一人。
一人称は「わたくし」、二人称は相手の年齢や身分に関係なく「あなた」。公の場所では敬語を使用し、プライベートでは「~ですわ」などのお嬢様言葉に変化する。
呼称は「姓+さん」「名前+さん」「姓+役職名」
「名前+呼び捨て」にしている人物は、キラ・ヤマト、アスラン・ザラ、オルフェ・ラム・タオ、イングリット・トラドール。
人々から絶大な人気を得ているプラントの歌姫。平和の象徴。いつからアイドル活動をしていたのか描写がないため不明。『SUIT CD vol.3』によると14歳の頃にはすでに1番人気の歌姫で「ピンクの妖精」と称されている。
外見・性格共に気品のある聡明な美少女。誰にでも分け隔てなく接し、個人の意思を尊重する性格で、ナチュラルにも差別意識や偏見なども持っていない。また、序盤にアークエンジェルの一室に閉じ込められるが抜け出し、なんで勝手に出歩いてるのかと文句を言われても、出かけてもいいか3度も聞いたと臆することなく答えるなど肝が据わっている。ちなみにテレビ版やリマスター版ではラクスが部屋を出るシーンはないが、『スペシャルエディション』ではその時のシーンが追加されており、「出かけてもよいですかー?」と3回も聞いている新規カットが存在している。
なお、アークエンジェルに拾われた時の何も分かっていない天然お姫様な振る舞いは演技だったらしい。キラにお礼を言った直後に本人が言ったように「ザフトの艦ではない」と気いており、自身の置かれた状況・立場を理解しているからこその故意の防衛反応とのこと。
戦艦・エターナルの指揮官として自ら戦場に赴き、キラたちを探しに行こうとするアスランに対して決然たる態度で「認めません」と待機を命じ、「しかし、3機とも戻ってこないというのは……」と意見する彼に「ならば尚のことです。これ以上迂闊に戦力は割けません。ドミニオンの攻撃もいつ再開されるかわからないのです。例えキラたちが戻らなくても、私たちは戦わなくてはならないのですから」と淡々と正論で制するなど、戦争終結に向けて奔走する。
DESTINY後はプラント評議会に要請されプラントに戻ったものの、具体的な立場は触れられていなかった。監督が、単なる楽屋オチではなく続編に繋がるエピソードだと言及した『DESTINYHDリマスターBlu-ray BOX』特典の両澤氏書き下ろしのドラマCD『OMAKE quarters Vol.1』では会議に出ており、その会議が終わった後もまた他に呼ばれている。ラクス本人は登場しない。『OMAKE quarters Vol.4』では、ルナマリア・ホークに「現在進められている新たな安全保障の枠組みに参加のご意思があると考えてよろしいのでしょうか?」と質問している。ブックレットには「遂に表舞台へ出ざるを得なくなり、現在は新たに構築されつつある安全保障の枠組みの中心的人物。色々おっ被せられているともいえる。が、見事にこなし、地球・プラント双方でその存在感は増している。」と記載されている。
アスランが作った複数のハロを所有している。とても気に入っていて、最初に貰ったピンクちゃんは連れ歩いている。クライン邸にはハロたちの他にオカピという名前の給仕用ロボットもいたが『SEED』以降は登場しておらず、どうなったのか言及されていない。『FREEDOM』ではキラが作ったトリィと同型のブルーが増えていた。
作中でラクスが赤面した場面は『まなざしの先』でキラの頬にキスした時のみ。
HDリマスター『おだやかな日に』ではアスランが距離を詰めてきた際、きょとんとするも彼がどうしたいのか察すると微笑み目を閉じて少し顔を近づけたが照れてはおらず、ラクスのその行動に一瞬驚いた後に微笑んで頬を染めるというアスランの奥手さが垣間見えるシーンともなっている。
監督「カリスマ性で見守るのがラクス。それだけの存在感ですから、議長も偽物を作ったわけです。こういうタイプが一番厄介ですから。仮にラクスとデュランダルが会見したとして、話し合いでは何の決着もつかないでしょうね、あのふたりでは(笑)。でもラクスは別にそういうことがやりたいわけじゃないんですよ、キラと同じで。本当は平凡な日常を送りたいと思っています。演説よりも、料理をつくって掃除や洗濯をして、平凡に過ごしたいと思ってるでしょう」
インタビュアー「いや、できるとは思えない(笑)」
「SEEDの初期からラクスはそうなんです。彼女は進んで表にはたちませんし家事全般なんでもこなせます」
(『機動戦士ガンダムSEEDDESTINY PERFECT PHASE FAN BOOK』から抜粋)
劇中総じて、良家の子女であると共にアイドル的な人気とカリスマを備えた人物として登場したが、本人自身の願いは自他共に生まれや肩書きに囚われず「一個人として互いを見つめていたい、そんな事が出来る人物と共に人生を歩みたいし、そうある事を妨げられない世界であってほしい」という願いを持って行動している人物である。
そんな願いとは裏腹にナチュラルとコーディネイターの確執という世界観の根幹を作る問題や、彼女自身の来歴がそれを妨げる事すらあり、戦争の中でむしろ状況が悪化していった。そんな中で己の在り方を発信し続けて立ち向かう事を選んで行った人物と言えるだろう。
『SEED』『DESTINY』『FREEDOM』の最終決戦時はSEED目になっていたが、種割れシーンが描写されたのは『FREEDOM』が初めてである。
彼女の絶大なカリスマ性について
本編開始前から熱狂的に支持されており、父親が政治家なだけでラクスは民間人なのだが、「様」「嬢」付けで呼ばれていた。『DESTINY』でのプラント最高評議会議長であるギルバート・デュランダルに「彼女の力は大きいのだ。私のなどより遥かにね」と評価され、同時に「白のクイーンは強敵だ」と警戒されているように、その影響力や求心力など計り知れない。
世論を味方につけるためにデュランダルはラクスの影武者を作り上げ、地球連合軍による核攻撃の危機にさらされたプラントの人々が憤り、評議会や議長であるデュランダルに対する抗議やナチュラルへの報復を望む声が上がり始めた際、影武者に演説させ、見事に人々の感情を鎮めさせた。
「ラクス・クラインがそう言うなら」「彼女の言う通りだ」
「俺、前の戦争の時ヤキンで彼女の言葉を……」
終盤、レクイエム中継ステーションを護衛するザフト軍に通告したときには、多くのモビルスーツが停止してフリーダムとジャスティスの通過を許し、艦橋にいる者たちも同様。艦長の命令でようやく動き出した。
機動戦士ガンダムSEED
序盤はアスランの婚約者、プラントの歌姫として登場。
ユニウスセブンの追悼慰霊団代表としてユニウスセブン跡地に訪れた際に地球連合軍と遭遇。臨検するというので受け入れたが、地球軍はラクスたちの目的が気に障り、些細ないざこざから揉め事に発展したため救命ポットで脱出させられた。
このような経緯から、宇宙で遭難中にキラが救命ポットを拾い、地球連合軍の戦艦・アークエンジェルに保護されるが、ザフト軍との戦闘で危機に陥ったアークエンジェル側に人質とされる。アスランの婚約者だと知ったキラによってアスランに引き渡され、ストライクがイージスから離れると待ち構えていたラウ・ル・クルーゼが出撃してくるも、自分の立場を武器にクルーゼに戦闘行動の中止を命じ、キラたちも事無きを得た。
その後、アスランとの死闘で重傷を負ったキラをマルキオ導師がクライン邸に運んできたことで再会し、彼を看病した。
戦争を止めたいと願うキラに賛同し、自身も現在のプラントと決別する覚悟を決め、ザフトで秘密裏に開発されていたZGMF-X10A フリーダムを彼に託す。
フリーダムの奪取を手引きしたことで国家反逆者として追われる身となる。クライン派に守られながら、プラントの人々に反戦のメッセージを送り続けた。その最中に父親のシーゲルは潜伏先を突き止められて暗殺されてしまう。後に自身はアスランの救出をマーチン・ダコスタに頼み、アンドリュー・バルトフェルドを始めとするクライン派の協力によりエターナルでプラントを脱出する。
その後、地球連合軍を離反したアークエンジェル、オーブ軍戦艦・クサナギと合流し、アークエンジェル、クサナギ、エターナルの「三隻同盟」を結成。戦争を終結させるべく、先陣を切って戦いに身を投じていった。この際に、白と紫を基調にした陣羽織風の艦長服を着用していた。
三隻同盟の先頭に立つ者として気丈に振る舞っていたが、キラと二人だけになった際には、父シーゲルを失った悲しみから涙する一面も見せている。
戦後は、心身ともに傷ついたキラやマリュー・ラミアス達と共にオーブに移り住み、孤児たちの世話をしながら、平穏な生活を送っている姿が見られた。
機動戦士ガンダムSEED DESTINY
仲間達と共にオーブで静かに隠棲していたが、何者かが差し向けたコーディネイターの暗殺部隊の襲撃を受ける。
暗殺部隊に対抗すべく、キラが再び自分や仲間達を守るべく戦う、と言う意向を示した際には、先の大戦の結果、彼が大きく傷ついた事も鑑みてか最後までその事に賛意を示す事を渋っていた。戦闘終了後もかなり複雑な面持ちをしている。後に新たな機体を渡す際も同様。
その後、ギルバート・デュランダルがラクスの替え玉(ミーア・キャンベル)を使ったプロバガンダ活動を行っている事を知る。キラは"ラクス本人を暗殺して存在を消去し、替え玉の立証を推し進めようとした"のではないか?とデュランダルに対し強烈な不信感を募らせていた(結果的にデュランダルの仕業である事が確定する。フリーダムを始めとしたザフト側の戦力を隠蔽してオーブに移り住んでいると言う事を糾弾し、討伐を行おうと言うつもりならば、公にオーブに対し抗議を行えば良い為、それが理由ではない事は明白である)。
中盤ではプラントに行くことを反対するキラを「私も、もう大丈夫ですから」と、鍵を渡すことを拒んだ時にキラに言われたことと同じ言葉を告げ、バルトフェルドとエターナルへ。
デュランダルの目的をバルトフェルドに問われ、地球とプラントを一つに纏めた新しい世界秩序を作ろうとしているのではないか、今の騒乱(今大戦の引き金となったブレイク・ザ・ワールド含む)もそのための土台作りなのかもしれないと答えた(ヘブンズベースが落ちたら次はオーブだとも以前から察していたなどデュランダルの野望の全容にいち早く感付いており、彼が恐れた通りラクスの能力の高さがうかがえる)。そんな折にダコスタがコロニー・メンデルから持ち帰ってきたノートによって「デスティニープラン」の存在を世間よりいち早く知るが、偵察型ジンにダコスタが追跡されていた。協力してくれたファクトリーの人たちを守る為、エターナルを出すことと最悪の場合に2機の新型MSと資料をアークエンジェルに向けて射出するとバルトフェルドとダコスタに伝える。エターナルを発進させ、ザフト軍に追われるが、キラがストライクルージュで救援にやってきて辛くも難を逃れる。
その後、パイロットスーツ(色はピンクでデザインが前作のもの)を着用してインフィニットジャスティスガンダムに搭乗し、オーブへと降下。
アークエンジェルと合流し、ジブラルタルから命からがら脱走してきたアスランと再会した折には、インフィニットジャスティスを見るなり「君も俺はただ戦士でしかないと、そう言いたいのか」と不貞腐れる彼に対し「それを決めるのも貴方ですわ」「力はただ力です。そして貴方は確かに戦士なのかもしれませんが、アスランでしょう?」と答え、判断を彼に委ねた。
戦闘終了後、カガリがデュランダルに宛てて行った映像中継がプラントにジャックされた際には、自らオーブ行政府に赴き久々に衆目の前に映像で姿を現し、「私はデュランダル議長の言葉と行動を支持しておりません」「無論、ジブリール氏を庇う者ではありません」とはっきりと声明を出し、デュランダルの「悪いのは全てロゴス」だという言葉を鵜吞みにせず、自分自身で考えてほしいと世界に呼びかけた。
「ナチュラルでもない、コーディネイターでもない。悪いのは彼等、世界、貴方ではないのだと語られる言葉の罠に、どうか陥らないで下さい」
ダイダロス基地壊滅後は、大量破壊兵器レクイエムを盾に世界を恫喝するデュランダルを止めるべく、正式にオーブ所属となったアークエンジェルの面々と共に、再度宇宙へと上がる。
途中、月面のコペルニクスに寄港し束の間の休息をとるが、そこでミーアからハロを介したSOSを受け取る。あからさまな罠ではあったが、彼女と直接対話することを望み、反対するアスランをキラと共に説き伏せ指定された場所へ赴く。
「ラクス」の立場を失うことを恐れるミーアを優しく諭して和解するも、付近に潜んでいた暗殺部隊からの銃撃に遭う。銃撃戦となり、最終的に彼女は自分を凶弾から庇い落命。
遺品の日記を検めた後、最期にどうか忘れないでと願ったミーアを回顧し、けっして忘れまいと心に深く刻み、自身がプラントに戻らなかったことでミーアが利用され、死に追いやったと悔いると共にデュランダルを必ず止める決意を固めた。
物語は最終局面に至り、レクイエムという大量破壊兵器を用いて邪魔な存在は排除しにかかると言う段階にまで達したデュランダル議長に対し、議長に反対の意を示す連合軍を率いて対抗。見事レクイエムを破壊し、オーブを防衛することに成功する。
レクイエム・メサイア陥落後は、即座にザフト軍の現最高司令官に現時点をもっての両軍の停止を呼びかけ、承諾されたことでC.E.73の戦乱は終わりを告げ、評議会から要請を受けてプラントに戻った。
戦後はプラント最高評議会に招聘されており、自ら政治の場へと立ち、新たな道を歩んで行く。
ネット上での評価
作品自体が極めて賛否が激しく、監督や脚本家への誹謗中傷、自分が好きなキャラクターに肩入れした他キャラや実在する人に対する叩きも横行。劇中の言動が強く批判されることのなかった主要人物は存在せず、そしてその中でも特に賛否が大きく分かれたキャラクター。
テロリスト同然の行動、シン・アスカの扱いが主人公らしくなかったことで彼に対する判官贔屓も合わさって(シンはシンで強く批判も受けている)アークエンジェル陣営へのヘイトが高く、その陣営のトップ(に見えた)ラクスは陣営の評価や「こう思っているに違いない」という悪意のある解釈込みで「悪女」と評価されてしまうことも珍しくなかった。
「戦いの中で現状に迷う主要キャラに己自身を見つめ直す事を促して道を示す」というメインヒロインとして真っ当な行動が、劇中で見せるカリスマ性や上記の評価から、先導や洗脳と言われるようなことすら当たり前のように言われる程であった。
しかし近年では、HDリマスター版の放映や関連作品での補完もあり、 「ナチュラル・コーディネイター間の憎悪が極限まで高まった最終絶滅戦争一歩手前のC.E.世界で最悪の結末をなんとか回避しようとする勢力はああする他なかった」 とする評価も進みつつあった。
ただ、批判やアンチが目立っていた当時からフィギュアやグッズは数多く販売されていることから、おそらく好き嫌いがはっきりわかれる造形をしているのだろう。
2018年に行われた『発表!全ガンダム大投票』キャラクター部門においては総合20位。SEEDシリーズ勢ではキラ、アスランに次いだ。
アニメ雑誌上での評価
上述に書かれている通り、ネット上では否定的な意見が多かった中、『アニメージュ』の「アニメグランプリ」における「女性キャラクター部門」で2002年と2004年~2006年で1位。2003年は2位、2007年は3位。『アニメディア』の「歴代女性キャラ人気」だと、2004年~2010年間おいて1位を3回、2位を4回。『ニュータイプ』でもキラ同様に放送終了後も長年ランクイン。
『ガンダムエース』の2006年4月号で「超人気の不沈の歌姫ラクス・クライン。本コーナーがスタートして以来、1位独占」とコメントされ、2008年12月号の「上司にしたいキャラクターランキング」でも一位(「いつものランキングで常に1位と2位を争っているセイラとラクスの戦いがこちらにも飛び火。」とのこと)、男性部門1位はランバ・ラル。
補足しておくと『アニメージュ』の2003年はリザ・ホークアイ、2007年はC.C.、2位は泉こなた。『アニメディア』の2005年は木之本桜、2008年&2009年はC.C.、2010年は平沢唯と他作品の女性キャラがトップの座についている。
Gジェネレーションシリーズ
「え~と、あれはどっちのラクス様だったかなぁ………」 - ヴィーノ・デュプレ
「ラクス様!ここはミーアにお任せを♪」 - ミーア・キャンベル
「ラクス!あまり無茶はしないで………」 - キラ・ヤマト
「トランザムを使います………!」 - マスラオ、スサノオ搭乗時
「行くのです!ファング!」 - GNファング搭載機搭乗時
~以上、Gジェネクロスレイズでの特殊会話~
初参戦は『SEED』。『PORTABLE』からはC.E.73バージョンが参戦。
基本的にはエターナルの艦長ポジションですが、「天の女神」にふさわしく闘将アビリティも有しており、戦闘員としても活用可能である。
惜しいことに『OVERWORLD』は、C.E.73バージョンはスカウト不可。後に『CROSSRAYS』ではマリナ・イスマイールも似たような扱いになる。
スーパーロボット大戦シリーズ
原作再現、終了後関係なくゲーム中盤頃にエターナルに搭乗して自軍入りすることが多いが、シリーズによっては入らないこともある(それでも多少なりとも出番はある)。
特殊技能として「SEED」を所持している、エターナルに同乗するバルトフェルドが必中などの戦闘向きな精神コマンドを習得するものの、彼女自身のステータスが低めで精神コマンドもサポート特化なので、援護攻撃や精神コマンド脱力による後方支援や、ストライクフリーダムガンダム・インフィニットジャスティスガンダムとの合体攻撃「ミーティア・フルバースト」使用要員と割り切った方が良さそうではある。
ここでは大型シリーズでの活躍を解説。
パイロット(艦長)としては遅めに参戦する。
ストーリー的な立ち位置も原作とほぼ同じのため、キラのような他作品との絡みは少ない。
ジブラルタル基地でセッションする予定だったファイアーボンバーのボーカル・熱気バサラから受けた影響で歌うことへの悩みを抱き、戦いに身を投じたことになっている。
戦闘カットインは気合が入っているのでファンは必見。
- スーパーロボット大戦Zシリーズ
エターナル艦長として参戦。
こちらも後半での参戦が多く、続編である第2次、第3次では前半タイトルで不参戦となっている。
その他には『J』『W』『K』『L』『V』にてエターナルに搭乗して参戦する。
NPCだが、支援ユニットパーツとして参戦。
シナリオの1章、2章では『SEED』の原作イベントが展開されるも出番は少なかったが、3章で『DESTINY』イベントに入ってからは出番が増加。デュランダルのみならず、オリジナル敵勢力の尖兵として復活したムルタ・アズラエルからも狙われている。今作ではフレイ・アルスターが生還しているが現時点で特に絡みは無い。『FREEDOM』公開後の24年2月以降は展開を意識してか、周囲がキラにできるだけラクスと一緒の時間を過ごす様に勧めるなど原作では見られなかったやりとりが描かれている。
機動戦士ガンダムSEED DESTINY GENERATION of C.E.
機動戦士ガンダムSEED DESTINY放映中に発売されたこのゲームではルートによってだが三隻同盟が壊滅する展開も存在しているがラクスからするとシナリオの殆どが明日の無い地獄絵図のようなバッドエンドである。
Extra3c「歌姫達の声」ではアークエンジェルを殲滅させ、キラを殺害した後にミーアを護衛していたミネルバの前にオーブの残党と共に立ちはだかり、本物を名乗るも聞き入れてもらえず、シンの身勝手な判断で戦闘を仕掛けられる羽目になり、そしてキラの仇でもあるシンと戦ったが無残に敗れ去って死亡した……。その後止めるものがいなくなった戦争は悪化してザフトによりジェネシスが地球に向けて発射され滅びてしまう結果となる。
Extra4a「蘇える光」では最終局面において、オーブ軍と共にロゴス残党に率いられた地球連合軍とそれらをジェネシスで殲滅しようとするザフトの戦いを止めようとするが結局戦死することになる。そして戦闘後にジェネシスは地球軍月基地に発射されて、世界はザフト支配下に置かれることとなる。
それはジェネシスが常に地球にも向けられている嫌な時代でもあった。
少しはマシかもしれないが……多分、確実にこれが実行されて、それにより明日が無くなった人類はもう終わる。
Extra4b「重なる明日」
連合とザフトの戦いを止めようとオーブ軍と共に戦場に乱入する。このシナリオでは乗艦を撃破されても死亡せず、撤退する。ジブリール艦を撃沈した場合のみ、オーブと共に両軍を調停するグッドエンディングとなる。しかしそれ以外のEDは最悪なバッドエンドそのものである。
核ミサイルにより殆どのプラントが破壊されジブリールはコーディネイター皆殺しを行っていくバッドエンド(語られてはいないだろうが多分、ラクスたちもオーブもジブリールにより抹殺されたかもしれない)、ザフトがジェネシスで核ミサイル部隊だけでなく地球をも撃ち抜いて地球は日の当たらぬ地獄となるバッドエンドである。
ラクスたち以外のどっちかが勝っても世界に未来は無い……。
機動戦士ガンダムSEED 連合VS.ZAFTシリーズ
第一作の『連合VS.ZAFT』ではブリーフィングなどに登場するのみであったが、続く『ⅡPLUS』においては特別ゲストとしてなんとパイロットに選択できる。また、ステージによっては敵としてMSに搭乗して現れることもある。
家庭版限定の「PLUSモード」における協力ミッション「NEXT PHASE」をクリアすると、アスランの嘗ての愛機であったジャスティスをシンに授けるイベントがある。
機動戦士ガンダム EXTREME VS.シリーズ
フルブーストにプレイヤーへシステム上の指示をしたり、応援してくれたりする「プレイヤーナビ」という形で登場した。
ちなみに全国のプレイヤー(ガンダムVS.モバイル会員)が2つの勢力に分かれて、各勢力の獲得GPの総額を競う「イベント戦」という形でどちらが先行リリースされるかハマーンと争う形になり、ハマーンが2012年10月23日に、そして同年11月6日に実装された。
そしてオバブ時代にはSEEDFREEDOM時代のラクスもナビとして追加。同一人物のバージョン違いがそれぞれナビとして実装されたのは彼女が初。
また家庭用DLC機体として、ラクスが搭乗するインフィニットジャスティスガンダムが1000コストで参戦。性能を下げられた所轄コンパチ機体である。ただしあまり尖っていないアスラン機を更に丸くしたような性能であり、お世辞にも強いとはいえない。
その後は有料会員向けの所謂おまけコンテンツの機体だったが一度リストラ。そしてクロブにて会員登録したプレイヤーがサイトにて期間限定で挑めるスクラッチの景品として登場、コストは2000にアップ。
コスト上昇に伴い、なんとストライクフリーダムが常時追従アシストとして同行、コマンド入力でフルバーストかドラグーンで攻撃してくれる以外にもラクス機のビームライフルに連動してフリーダムも攻撃、それ以外にも優秀なアシスト機体を持つ弾幕機となっている。
しかし、フリーダムの武装の回転率が早すぎる上にそれ以外の射撃択も優秀、迎撃択も優秀で相手にすると厄介極まりない機体と化しており、下方修正されることになるも全国大会が近い時期ゆえ、下方箇所は少なめであった。しかしそれでも一定以上の強さがあり、やむえず予選の時期に再び下方修正が入ることになる(さすがにタイミングがタイミング故に今回の下方修正後に公式から表明ツイートを投稿している)。
機動戦士ガンダムSEED 機動戦士ガンダムSEEDDESTINY 機動戦士ガンダムSEEDFREEDOM
関連人物
シーゲル・クライン ミーア・キャンベル ギルバート・デュランダル
カップリングタグ
属性
持ち歌
担当声優繋がり
メリビット・ステープルトン(日本語版) フェルト・グレイス(オリジナル公開版における英語版) ミネバ・ラオ・ザビ/オードリー・バーン(HDリマスター版及び劇場版における英語版)
2021年の中華人民共和国・上海市浦東新区のららぽーと上海金橋に実物大フリーダムガンダム立像関連のイベントムービーにて古の中国風の衣姿のラクスがキラのフリーダムと再会するラストシーンが描かれるのを機に、「TVシリーズではアスランを物語の中心に据えることが多いのと相対的に、劇場版ではラクスが物語の中心に据えられるのでは?」と憶測するファンも少なくない。
そして…2023年7月2日に、劇場版のタイトルが『機動戦士ガンダムSEEDFREEDOM』としてPVや公開日と共に発表され、想像通りキラが主人公を担当してラクスも中心に据えられることが判明された。
キラ、アスラン、カガリに並ぶメインキャラクターでありながら、出番はおろかラクス自身の心理描写すらあまり描かれておらず(家族関係に関してもラクスは父親と会話すらないため、どのような親子関係だったのか不明。母親に至っては容姿すら明かされなかった)、序盤の時点で「何と戦わなければならないのか、戦争は難しいですわね?」と意味深なことを言うなど基本的に毅然としてるためか、「何を考えているかわからない」「超然としていて人間味がない」など、視聴者から言われることがあるが、劇場版では感情を今までより出すらしく、イベント『機動戦士ガンダムSEED FESTIVAL ~CONNECT あの時代(とき)を超えて~』にて監督が「今回のラクスは意外と自分の意思とか思いをはっきりと言う子に作ろうと思った。ただそうすると田中さんの中のラクスと齟齬があるといけないと事前にアナウンスしてクリアしてくれた」と語られた。
また、ラクスと対峙すると本音を暴かれる気持ちになる、本当の自分が露わになるキャラクターだから『湖』って言葉を元にラクスって言葉ができてると名前の由来も明かされ、田中女史は「映し出す鏡のような静けさ」とも伺ってたこと。ただし今回は静けさだけじゃない「今までで一番前に出るラクス」だという。別のイベントでも監督は「人間っぽさや、普通の女の子っぽいところを出したいと思っていました」と言及し、田中氏も「ノーと言うところはノーと言う。これまでと違うラクスを演じることになりました」と延べられた。
機動戦士ガンダムSEEDFREEDOMにて(ネタバレ注意!!)
「早く、自由にしてあげなくては。優しさが、彼を壊してしまう前に」
世界平和監視機構コンパスの初代総裁の立場となる。
プラント首都アプリリウスでキラと暮らしているが、お互いに多忙故に中々同じ時間を過ごすことが出来ずにいた。総裁としての活動に追われつつ、世界各地で続く争いを終わらせようして心が疲弊していくキラを心配している。
そんな折、新興国・ファウンデーション王国の女帝アウラ・マハ・ハイバルからブルーコスモスの現指導者・ミケール捕縛に協力したいとの申し入れの親書が届く。
受諾すべきか迷いながらも思い詰めているキラを見て要請に応じることに。
ファウンデーション王宮で宰相であるオルフェと挨拶を交わし、歓談の席でダンスに誘われて踊った後に庭園や東屋で話し込むなど交流を重ねる。
翌日にファウンデーション、ユーラシア連邦とミケール捕縛作戦が開始されるが、グリフィン・アルバレストに精神干渉されたキラが軍事境界線を越えてしまった。キラに対する攻撃を許可するほかなく、ブラックナイトスコードはキラたちの抹殺と並行してユーラシア側から核ミサイルをファウンデーションに向けて発射させ、オルフェに誘われるままに共に宇宙へ。アルテミスでアウラから自身の出生に関する衝撃の事実を知らされ、オルフェに手を取られまたしても不思議な感覚を受けるが、キラの声が聞こえたことで我に返ってキスしようと迫るオルフェから身を離す。そして「我らは互いに惹かれ合い結ばれる運命」と語った彼に対して「私が愛する人はあなたではありません!」と拒んだ。
キラ・ヤマトは死んだ、この世界に必要ないと嘯くオルフェに「必要だから愛するのではありません! 愛しているから、必要なのです!」と涙ながらに反論した。
その後も拒絶し続けるラクスに苛立ったオルフェに押し倒され、乱暴されかけるも、
「力で人を従えても、心は決して従えることはできません。何をされても、私の中からキラを消すことはできません」
オルフェ「なぜだ……あなたは私と世界を統べるために生まれたはずだ! なのに、どうして私を受け入れない、私の愛を!?」
「あなたの愛するラクス・クラインは私ではありません」
と毅然とした態度で反抗。しかし流石に怖さを感じていたのか、オルフェが出て行った後に涙を滲ませている。後に救出に来たキラと再会するがイングリットに人質にされてしまう。
「この人の目を潰すわ! 喉を切ってもいい! 歌えなくなったこの人をそれでも愛してるって言えるの!?」イングリットにこう問われたキラは「ああ。その目が見えなくなっても、声が失われても、ラクスはラクスだ。僕はその全てを愛している!」と晴れやかに答えた。そんな彼に対して、イングリットの拘束から逃れ、抱き合った後に 「愛しています! 私も」 と応える。
アルテミスを脱出しミレニアムに戻ると、全世界に向けて通信を繋ぎ声明を発表。演説を終えるとMDE262S プラウドディフェンダーに搭乗しキラの元に向かい、ストライクフリーダムガンダム弐式とエンゲージし、マイティーストライクフリーダムガンダムへと強化させる。
「私の意思はあなたと共に在ります。幾久しくよろしくお願いします」
一瞬で超広範囲のマルチロック、ディスラプターの使用承認、メサイアの影にいる敵機を知らせるなどしてキラをサポート。オルフェに戦闘の停止、命に優劣はないこと、必ずあなたを見ている人がいると諭すが、オルフェは運命のままに生きることに固執し続けた。
「人は必要から生まれるのではありません。愛から生まれるのです!」
最終決戦後、オーブ連合首長国の海岸へ降下。他の誰に決められたわけでもない、自らが選んだキラと口づけを交わす。
ラストシーンにおけるラクスのモノローグの全文は両澤氏がプロットに書かれていた文章そのままを使っており、以下の通りである。
愛の反対は憎しみではない。愛の反対は無関心。
わたくしの中にあなたはいます。あなたの中にわたくしはいますか?
わたくしの中に貴方がいるという喜び。あなたの中にわたくしがいるという力。
明るいのか暗いのかも分からない。未来は何も見えない。
だけど繋げる手があれば、支え合っていける心があれば、見えない所にも進めるでしょう。
繋ぐ2人の手のために、その手を強くする為に、互いの事を知りましょう。
話します。
わたくしの心にある沢山のことを小さなことを
だからあなたもわたくしに話してください
あなたの心の中にある沢山の小さなことを
出生
今作でコーディネイターを超える存在であるアコードだと判明したことで、ラクスが母から言われたという「世界はあなたのもので、そしてまたあなたは世界のもの。生まれ出てこの世界にあるからには」の言葉の意味が一部視聴者から「今までとはまるで違って聞こえるようになった」「そのままの意味だったのか」と悪い意味で言われるようになってしまっているものの、アウラとどこまで志を同じとしていたのか不明である。
- オルフェとの共鳴時にクライン夫妻が生まれて間もないラクスを連れてアウラのもとから去っていくような様子を描いたカットがあるため、シーゲルもラクスがアコードであることを知っていたと思われる。特別版EDでもこのカットが登場している。
- 監督のXで脚本の故・両澤千晶氏による初期メモが公開され、アウラの一文にはラクスはオルフェと同ロットの存在。ユニット。が、クライン(母)が連れ帰ってしまった。それを取り返すと記されていた。
- 4月18日の『大ヒット御礼ティーチイン上映会』イベントでは「ラクスのお母さんは悪い人ではないので、アウラの企みに気づいたから、そこから連れ出した、くらいの感じですかね。そのあたりは今後があれば語ろうと思っています」と語られている。
- また上記イベントでラクスが見た夢について、「ラクスの能力的にオルフェの顔を見てしまった、というのは考えられますね。実は『SEED DESTINY』の最後の方からそれっぽいような描写をちょこちょこ出していたので、その延長線上です」と言及された。
オルフェとの二人だけの空間は『1st』のアムロとララァのオマージュ。監督は自身の『X』で、ラクスとオルフェの共鳴するイメージシーンはアムロとララァのイメージで背景を発注しました。それを現代風にアレンジしてと。とコメントされている。『機動戦士ガンダムSEED超全集』でも「あれは背景の色も含めて「アムロとララァのシーン」のイメージで、他のガンダムシリーズでもやっている演出なんです」と述べられている。
オルフェを始めとするアコードは全員戦死した為、最終的に『コズミック・イラ』の世界で唯一現存するアコードとなった。
監督はラジオ『吉田尚記のオタクガストロノミー』2024年2月16日にゲスト出演した時に「ラクスがアコードって判ったらアイツ大変だよ。殺されかけるよ。とっとと地球帰っちゃったのは生死不明にしようと思って」と言及された。この話は続編について聞かれて「いろいろ考えてるけど」という流れから出てきた発言。
- 3月10日の舞台挨拶では「ラクスは落ち着いたら歌の仕事また始めるかも。キラがマネージャー」「アスランにボコボコにされたし、ラクスも暗殺の危険があるし映画後のキラは鍛えたり、拳銃とか訓練するんじゃないかな。射撃はアスランが教えにくるよ。それかマリューさん」などと語っている。ちなみに軟禁されてた部屋に掛かっていたドレスはオルフェが選んだもので、ラクスは着なかった。ファウンデーションでのドレスは誰が用意したのなのか設定がなく、ラクスが持参となると大荷物になるしないのでは?オルフェかも?と話されてるので設定が固まってないようだ。
- 3月17日の舞台挨拶でも「あの後歌でも歌って復帰するんじゃないですかね。歌で平和活動とチャリティーとかね。差別の問題とかは解決しやすいんじゃないですかね」と言われており、現在の監督の考えだと歌の仕事を再開させる方向のようだ。ちなみに「ラクスの歌はアコードの能力関係ない。関係はないけど人を惹きつける何かがある」とのこと。1/fゆらぎみたいなものなのだろうか?
- 9月20日より始まった特別上映版第1弾でキラとラクスのエピローグカットが追加され、以前に監督が舞台挨拶やXで述べられていた通り、事後処理が終わるまで二人は身を隠すようだ。
- アコードの力は秘密にする方針でアレクセイ・コノエとアルバートが色々と策を講じ、カガリとアスランが関係国をまとめる予定ではあるが、それでもわかってくれない人たちには「私が少しだけお話してもよろしいかと」と冗談を言い、「伝えるべきことは、きちんと言葉で伝えます」と断言。
- 11月1日の舞台挨拶で監督は時系列について「エピローグカットはエンディングの4時間後」「アフターカットポストカードの前」だと説明された。
劇場版パンフレット
Qストライクフリーダムガンダム弐式とプラウドディフェンダーが合体することで、キラとラクスが共闘するシークエンスはどのようにして生まれたのでしょうか?
監督「当初プラウドディフェンダーは新フリーダムの追加装備だと設定していたんですけど、ストライクフリーダムを使うことでそこから変更しました。今回の作品は「キラがメイン」と考えて進めていたんですけど、途中で「オルフェに対峙するのはラクスもなんだ」と気付いて、そこからだんだんラクスの比重が大きくなって、戦闘シーンもラクス寄りの演出になった気がします。ラクスを挟んでオルフェとキラが戦う図式になると思っていたんですけど、オルフェの定められた運命に別の道を示せるのは、同じ輪の中にいるはずのラクスでしかないだろうと。キラは力を貸す形になるのが相応しいなと思いました。」
機動戦士ガンダムSEED超全集
監督「オルフェは遺伝子的にはラクスにとって最良の相手で、プロットには「本当のキラ」というような意味合いで書かれていましたね。要するに「一緒に積み上げてきた信頼と遺伝子で決められた絆では、どちらが強いですか?」という問いに対して、ラクスは「最初から決まっている運命はない」という答えを出すということです。」
ファウンデーション市街地
街中のスクリーンにラクスの映像が流れるシーン(ファウンデーション入国時)をよく見ると、ミーアの映像も混じって流れている。福田監督はXにて、「これ実は専用のニュース映像作っていない、とギリギリに制作から言われて過去作ラクスの音楽ビデオ風に映像編集。ただ素材が足りないということなのでミーアを混ぜろと指示。デスティニープランの国だから多分仕事に愛がない」と劇中における設定を語っている。監督のXから引用
序盤の料理について
監督曰く、すべてキラの好物で「ちょっと前のパワハラ親父の恫喝を料理考えてスルーしてました。ものすごい量を作るのは、ほっとかれているキラへのちょっとした嫌がらせ」であると同時に「キラは宇宙船勤務で管理された食生活だったので、好きなものを並べておいて、好きなものをどれでも食べればいいというくらいの鷹揚さですね。なおラクスも食べてなくて帰りを待ってたようです。残った一部はバイクデートのお弁当サンドイッチに」
絵コンテに詳細が書かれており、メニューは以下の通り。一応、一品につき3人前。
- 「きのこのオニオンスープ」「ゴマ風味の海鮮サラダ」「ヤマト家直伝だし巻き玉子」「黒まめ」「ローストビーフわさびソース」「かぼちゃレンコンの煮物」「ロールキャベツ」「100%ビーフのグリルハンバーグきのこソース」「コロッケ」「えびフライ」「ポテトフライ」となっている。
小説版ではキラから電話が掛かってくる前に「ニュースに気が滅入りながら、そんな陰鬱な気分を紛らわせるように作っていたら止まらなくなってしまった」となっている。
ただ、ラクスは料理を作りすぎるというのも裏設定として存在しているらしい(精神を安定させる際には料理の献立を考えているとか)。特典小説『二人の逃避行』では、料理が好きで作りすぎてしまう。その後の料理の行方をカガリが言及しており、コンパスの職員や隊員に配っておりとても好評らしい。
2024年5月号の『ガンダムエース』で、後藤氏は両澤が遺されたシナリオには「ラクスが作りすぎた料理をミレニアムに差し入れしてみんなで食べる、というシーンがあって、ヒルダが感激しながら食べたり、アグネスがぶつぶつ言ったりと、魅力的なシーンなのですが尺の関係カット」したと語っている。
パイロットスーツ
本作で彼女が着るパイロットスーツは明らかにデザインの方向性が既存の実用性があるものとは異なるが、これは軍用のものではなく民生用。(グレートメカニックG2024 SPRING)
世界観違うだろなパイロットスーツだが、れっきとした平井久司氏がデザインしたもの。
ただその平井氏、どうやって脱ぐのか聞かれてもわからないそうな。
ラクスも思うところがあったのだろうか、プラウドディフェンダー搭乗中におけるマリューとの通信ではSOUND ONLYとなっている。なのでこの姿を目にしたのは、キラ以外だと居合わせた整備班数名とオルフェとイングリットだけ。
監督「ラクスのPスーツは最初からウエディングカラーで真っ白にしようと思ってた」「コックピットへは天使が舞い降りるようなイメージで」
なお、オルフェとのあるシーンでノーブラであると明言されたので、必然的にパイロットスーツの下も同様であったと思われる。
9月20日からの特別版の描き下ろしエピローグカットでその由来が明かされた。
私もノーマルスーツが欲しいとお願いしたら、ハインラインさんが研究中の新素材があるとかで。
さすがに従来と違いすぎていたために、キラも目のやりどころに困っていた。
ラクスのパイスーの記事も参照のこと。
小説版
コンパス総裁の職を引き受けた理由は「デュランダルを討った責任は自分にもある」「自身が去ったせいでミーアを死なせてしまった後悔から「『ラクス・クライン』の座を空席にしてはいけない」と思ったため。表舞台から去った理由については「アイドルとして、戦争終結の立役者として、もてはやされることに違和感を覚えたからだ」と記されている。
アウラからの申し出をフリーダム強奪事件の時といい今回といいタイミングがよすぎる気がすると訝しみ、謎の多い国・ファウンデーションを信じていいのか迷う。
ミケール捕縛作戦決行日、キラに「お戻りになったら、お話ししましょう……ちゃんと」と告げている。ミケールを捕まえてもそれで戦いがなくなることはない。だからキラには壊れてしまう前に降りてほしいと考え「たとえ、彼の手を離すことになっても……」とまで思い詰めていた。合同作戦中、また大戦になりかねない現状からキラへの攻撃を許可。オルフェに誘導され彼らとシャトルに乗せられたラクスは祈ることしかできなかった。イシュタルにいる人々が避難できるよう、核が不発であってくれるよう、迎撃が間に合ってくれるようにと。
下巻においては『ラクス・クライン』の役割をつとめようと決めた判断を〝過ち〟だと悟ったことが「ラクスは今になってようやく、自分自身の間違いに気づいた」と字の文で評されている。自分は一人の人間にすぎない、自分の幸せを置き去りにし、義務によって雁字搦めになっていた。それでは彼らと同じだと思い至り、そのような役割に自分を押し込もうとする力から逃げ、抗おうと決意を固めている。
決戦後はキラと共に公式では『戦闘行動中行方不明(MIA)』という扱いになっているが納得しない者も多く、躍起になって捜してる者たちもいる。
それほどに彼らを求める人々の思いは強い。とのこと。アスランとカガリは行方を知っているようで、どうやらひっそりと隠棲しているようである。
元々戦いなど望まない二人が心をすり減らしてここまでやってきた。互いを思いやる気持ちすら失いかけ……そんな二人を引き戻そうなどとアスランは決して望まない。だが「これから世界は彼ら抜きでやっていかなけりゃならないんだ」「ラクスに導いてもらいたがっている人々を、自分の足で立つよう、うながしていけるものだろうか。キラの力を借りずに、争いあう人々を止めることができるだろうか」などアスランは不安を抱いてた。そんなアスランにカガリは「大丈夫……きっとできるさ」と返した。
天から降りてきて、裁定を下す天使はもういない。我々は人として、一歩一歩進んでいかなければならないのだ。たとえ小さくとも。
ラクスを演じた声優の田中理恵氏は、元々は『機動戦士ガンダムSEED』の、フレイ・アルスター役でオーディションで受けており、最終候補まで残っていた。(ラクス役のオーディションは、最初やっていなかった。)結局、フレイ役は桑島法子氏に決まったが、シリーズ構成の故・両澤千晶氏はオーディションで田中氏の演技が印象に残っていたようで、両澤氏曰く「ラクスを演じられる人はフレイができる人だけ」という言葉でラクス役に田中氏を推薦し、抜擢された経緯がある。
両澤氏の持論については、監督であり夫の福田己津央氏も「ラクスもフレイも両極端な芝居を要求されることが多かった」と両キャラの演技の類似点を指摘している。
ラクスについて、演者の田中氏は「ふんわりとしながらも物怖じしないキャラクター」「あの20代のあの当時のまだ純真だった自分だから演じられたキャラクター」と評している。
『SEED』の頃は、声優業を始めてまだ芸歴5年の間もない若手だった事もあり、監督の福田氏やシリーズ構成の両澤氏のアドバイスを受けながら、必死でラクスの声を作ったと振り返っている。
しかし、ラクス・クラインというキャラクターを1年間で掴むことはできず、続編の『機動戦士ガンダムSEEDDESTINY』でようやくラクスが、自分の中で形になっていったという。
ラクスのオーディションはセリフではなく、「静かな夜に」の歌唱で行われた。引用元
『週刊文春エンタ+ 大特集!『機動戦士ガンダム 水星の魔女』&『機動戦士ガンダムSEEDシリーズ』では、初めての収録は「私の場合、ラクスがひとりで歌う「静かな夜に」を歌うレコーディングしたのが最初でした」と答えられている。
関連タグ
ミレニアム(ガンダムSEED) プラウドディフェンダー マイティーストライクフリーダムガンダム
類似人物
良家の娘、ピンクの髪、絶大なカリスマという共通点を持つガンダムシリーズの女性キャラ。
『スーパーロボット大戦Z』のifルート第51話「決別」のエンドデモにおいて、ハマーンはラクスを「なるほどな…。デュランダルが恐れるだけの何かを持っている。危険な女だ」と評した。
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