平成仮面ライダー、最終章。
時代を壊せ、未来を変えろ。
概要
2019年7月26日に公開された『仮面ライダージオウ』の劇場映画。DVD/BDが2020年1月8日(なんと平成元年の始まりの日)に発売された。
これまでのライダー映画でも度々描かれてきた「本当の最終回」、及び「平成仮面ライダーの最終回」を描く。令和最初の仮面ライダー映画である。
そして、本作は『仮面ライダードライブ』からレジェンドが登場し、TV本編で正式に継承されなかったドライブライドウォッチの継承経緯についても描かれており、実質的な「仮面ライダージオウ ドライブ編」でもある。ドライブが選出された理由は本編でのライドウォッチの扱いに加えて、放映開始から5周年の記念、『仮面ライダーブレン』の宣伝つながりも兼ねていたと思われる。
「平成とは」「平成ライダーとは」という、冬映画の「FOREVER」とはまた異なったベクトルでメタ的なテーマを主題に掲げた作風となっており、全編を通してメタ要素とギャグ色が強いのが特徴。
また非常に断片的ではあるが、「オーマの日」の真相についても触れられている。
2001年から続いてきた夏の仮面ライダーの単独映画は、翌年の『REAL×TIME』の公開延期とその次の年の『スーパーヒーロー戦記』の制作により、本作で一度途切れる形になり、次の作品は3年後の『バトルファミリア』となる。
ストーリー
残されたドライブライドウォッチの謎。その鍵は戦国時代に隠されていた。
魔王・織田信長と出会い、歴史上の戦いに身を投じるソウゴたち。
そこにあらわれたのは歴史の管理者を名乗る“クォーツァー”。仲間だったはずのウォズも、その一員として立ちはだかった。
やがて明かされる、ソウゴたちのこれまでの戦いに隠された衝撃の事実。
常磐ソウゴ=仮面ライダージオウ、その存在に隠された大いなる陰謀とは?
時空を超えた冒険のはてに、ついに誕生する王は最善か?最悪か?
ついに「仮面ライダージオウ」、真の最終回へ――。
登場人物
主要キャスト
クォーツァー
その他構成員…演:DAPUMP
その他
『仮面ライダードライブ』より
『仮面ライダーゼロワン』より
仮面ライダー達
メインビジュアルには今回の劇場版ライダーの他に、平成時代に活躍したライダー等(一部例外あり)がガラス片に映っている。
(太字は本編にも登場するライダー達)
殆どが劇場作品に登場したライダーである。
仮面ライダーの仲間達
何れも自らの意志で行動する仲間である。
サプライズゲスト
※サプライズゲストは映画の根幹のネタバレになってしまうからか、それとも版権上の理由だからか、なんと超全集にも未掲載となっている。
劇場版限定フォーム
オーマフォーム
ソウゴがオーマジオウライドウォッチで変身した姿。
余談
前作同様、主題歌がそのままタイトルになっている(ただし表記が若干違う)。
本編で登場したタイムマジーン・ダイマジーン・カッシーンなどのメカも参戦。タイムマジーンは、ジオウ達以外にもクォーツァー側のザモナスが操縦している。カッシーンは、クォーツァー側の戦力として複数体が登場、ジオウと戦闘を行っているのが確認できる。
今作初登場のライダーであるバールクス、ザモナス、ゾンジスは、放映、公開された時代は平成ではあるが、平成ライダーとはカウントされていない作品の仮面ライダーたちがモチーフとなっており、そのライダー達のライドウォッチをそれぞれ所持している。また、そのライダー達はいずれも昭和ライダーシリーズにルーツを持つライダーばかりである。詳しくは各ライダーの項目を参照。
10月に公開された「仮面ライダージオウ ファイナルステージ」は本作の後日談であり、意外な敵の再登場に加え「平成に生まれた昭和ライダー」「令和を生きる平成ライダー」にもスポットを当てた作品となっている。
NHKで放映された『全仮面ライダー大投票』では作品が13位(映画作品の中では最上位)、主題歌が4位にランクインする快挙を成し遂げる。
勿論、例のあのシーンも余すところなく流れたほか、「ピザに天ぷらとハンバーグあんかけスパをトッピングしてカレーをかけてギョーザの皮で包んだような作品」(原文ママ)というファンのコメントが紹介された。余談だが、復活のコアメダルのtwitter公式アカウントの仮名が「天ぷら」だったりする(参照)。
主題歌
DAPUMP「P.A.R.T.Y.~ユニバース・フェスティバル~」
DAPUMPの31枚目となるシングルの表題曲。サビでは「バイーンダンス」と名付けられた振り付けが登場するなど立派なダンスミュージックで、オーズの夏映画の主題歌に負けず劣らずの明るい曲である。
披露された当初はファンの間で「これが主題歌だとは思わなかった」「予告編から感じた映画の雰囲気とかなりギャップがある」という声が上がるなど賛否両論だった。
しかし公開された映画がサプライズと情熱に溢れた「平成仮面ライダーの最終回」と呼ぶに相応しいお祭り映画であったこと、穿った見方をすれば歌詞及び曲調が真の大魔王となる常磐ソウゴと新時代のライダーの最初の活躍を祝うともとれることから、この曲こそが相応しいという声も増えている。
リリース前後にはミュージックステーションや音楽の日で本楽曲が披露される機会があり、特にMステでの2度目の楽曲パフォーマンスの際はジオウとダンスに関わりのある電王・鎧武が登場し、DAPUMP一同と共に「バイーンダンス」を披露した。
時系列について(ネタバレ注意)
ドライブ以外のライドウォッチが正式に継承されている状態で始まり、EP47ではゲイツがクリムと剛を知っていた事、特に剛については公式サイトに本作で出会ったことが明言されていることから、EP40~47の間のどこか(タイミング的に最も可能性が高いのはアナザーディケイド登場直前のEP43・44の間)に起こった出来事と思われる。(しかしその場合EP44の時点で、ドライブの力を継承できていない点が説明がつかない)
劇中におけるゲイツの説得を受けて真にクォーツァーを裏切るウォズ(→ジオウトリニティが「3人の絆による力」と説明され、後にオーマジオウとの対決に挑む)や、タイムパラドックスによるゲイツとツクヨミの消滅と復活(→湊ミハルの「2人がソウゴに関わることでオーマジオウの未来が生まれる」という発言)は、終盤の展開を意識して描かれていたとも見れる。
この他にもゼロワンの活躍するプロローグとエピローグ(→世界の融合)、仲間達3人の復活劇(→歴史の再構成)など、最終回への伏線とも受け取れるシーンが存在している。
この事に関しては、白倉Pの回答としても本作の後にジオウの最終話に繋がるとのこと。
しかし最終回時点では逢魔降臨暦が破られていない、ソウゴがオーマジオウライドウォッチを所持しておらずグランドジオウライドウォッチが破損したためにジオウトリニティとして戦う展開が訪れるなど、本編中に起こった出来事と考えにくい要素も目立っており、過去の劇場版で多く見られた「分岐したパラレルエピソード」、あるいは「何度目かのループのラストに当たる話」とも考えられる(本作で明かされた謎と繋がらなくなるという意見もあるが前例はある)。
もっとも今回は断定しにくい状態にあり、上記の疑問点も「ウォズと一緒に逢魔降臨暦も元に戻った」「クォーツァーによる本来のオーマジオウ誕生の歴史が消えたことでオーマジオウライドウォッチも消滅した」と考えれば説明出来なくもない。
一方で新たな世界でもソウゴがオーマジオウになりうる可能性を示唆したセリフや「真の最終回」とのフレーズから(「平成ライダーの終わりがテーマ」と考えれば一応おかしくはないが)、正真正銘『ジオウ』の最後の物語であり、本編最終回から再び4人が戦い抜いた後の出来事ととらえる意見もある(テレビシリーズの第1話や最終話との対比ともとれるいくつかの描写がその印象を強くしている)。
しかしこの場合ゼロワンの出自(本編最終回で融合した世界は元に戻されている)と仮面ライダーツクヨミが登場しない理由(本作の後の物語かは分からないものの続編への参戦が決まっている)の説明が困難になってしまう(後者はあえて変身しなかったと強引に解釈できなくもないが)。
また仮面ライダージオウファイナルステージでは、当作の続編なる物語が描かれておりツクヨミが仮面ライダーに変身することとなったTV版と当作は別時空の話とされ公式でも扱いに違いが生じていたりする。
関連動画
予告編
0:33より。クォーツァーの行動、信長との接触、ウォズの思惑など多くの情報がわずか1分にぶっこまれている。
同時上映の「騎士竜戦隊リュウソウジャー THE MOVIE」の情報が半分ほどの33秒なので長く多いと感じる。
特別映像2
タイムトラベル先の戦国時代で信長側として戦うソウゴとゲイツの姿が確認されている。
仮面ライダーゲイツが旗を掲げて指示を飛ばしている場面はややシュール。
特別映像3
ドライブライドウォッチを探し巡る面々と、仮面ライダーマッハとの邂逅が描かれている。
関連タグ
Over"Quartzer":こちらはジオウ本編のOPテーマ。
Be The One→Over_Quartzer→REAL×TIME
仮面ライダー平成ジェネレーションズFOREVER→Over_Quartzer→仮面ライダー 令和 ザ・ファースト・ジェネレーション
同時上映:騎士竜戦隊リュウソウジャー・タイムスリップ!恐竜パニック!!
仮面ライダー 令和 ザ・ファースト・ジェネレーション:時系列では次の作品。