ことわざ
ことわざ
概要
古くから人づてに伝わってきた教訓を短い言葉でまとめたものと、珍しい現象を例えで表現したものがある。必ずしも教訓のあるもののみが該当するわけではない。物事を(古い)説話で例えた物が主でピンとこないものも多いが、その意味するところは現代でも十分通じる。「レッテルを貼る」「レールが敷かれる」等、近代以降に(現在の意味で)使われるようになったことわざもある。
ことわざを研究することによってそのことわざが使われている社会の性質や価値観、語彙を明らかにすることができる。また、「郷に入っては郷に従え」「光陰矢の如し」「豚に真珠」など、違う言語に似たような意味のことわざが存在する例がある。(英語ではそれぞれ「When in Rome do as the Romans do.」「Time flies.」「Cast pearls before swine.」となる。)
漢字では「諺」と表記し、同意表現として「俚諺(りげん)」「俗諺(ぞくげん)」がある。
ことわざの一覧
古語・慣用句も併記していく
あ行
あ
ああ言えばこう言う 挨拶は時の氏神 開いた口が塞がらない 相手変われど主変わらず 相手のない喧嘩はできぬ 愛は惜しみなく与う 会うは別れの始め 阿吽の呼吸 青菜に塩 青は藍より出でて藍より青し 赤子の手を捻る 秋茄子は嫁に食わすな 悪妻は百年の不作 悪事千里を走る 悪女の深情け 悪銭身に付かず 悪法もまた法なり 悪魔に魂を売る 揚げ足を取る 上げ膳据え膳 朝風呂丹前長火鉢 明日は明日の風が吹く 明日の百より今日の五十 明日は我が身 東男に京女 頭隠して尻隠さず 頭の上の蠅を追え 当たらずとも遠からず 当たる罰は薦着ても当たる 当たるも八卦当たらぬも八卦 悪貨は良貨を駆逐する 暑さ寒さも彼岸まで 羹に懲りて膾を吹く 後の雁が先になる 後の祭り 後は野となれ山となれ 穴があったら入りたい あばたもえくぼ あぶく銭は身につかない 虻蜂取らず 油を売る 油を絞る 飴と鞭 雨降って地固まる 嵐の前の静けさ 蟻の穴から堤も崩れる 慌てる乞食は貰いが少ない 鞍上人なく鞍下馬なし 案ずるより産むが易し
い
言いたい事は明目言え 言うは易く行うは難し 家貧しくして孝子顕る 怒り心頭に発する 生き馬の目を抜く 石の上にも三年 石橋を叩いて渡る 医者と坊主は大事にせよ 医者の不養生 いずれ菖蒲か杜若 急がば回れ 磯の鮑の片思い 痛し痒し 鼬の最後っ屁 鼬の道切り 至れり尽くせり 一日の長 一難去ってまた一難 一年の計は元旦にあり 一姫二太郎 一富士二鷹三茄子 一文惜しみの百知らず 一を聞いて十を知る 一挙手一投足 一将功成りて万骨枯る 一生の不覚 一矢を報いる 一寸先は闇 一銭を笑う者は一銭に泣く 一匹の馬が狂えば千匹の馬も狂う いつまでもあると思うな親と金 いつも月夜に米の飯 犬が西向きゃ尾は東 犬に論語 犬の遠吠え 犬も歩けば棒に当たる 命あっての物種 命長ければ恥多し 命の洗濯 井の中の蛙大海を知らず 色男金と力はなかりけり 色気より食い気 色の白いは七難隠す 鰯の頭も信心から 言わぬが花 引導を渡す
う
上には上がある 上を下へ 魚心あれば水心 魚の水を得たるが如し 烏合の衆 兎の罠に狐がかかる 牛にひかれて善光寺参り 氏より育ち 後ろ髪を引かれる 後ろ指をさされる 牛を馬に乗り換える 嘘から出た実 嘘つきは泥棒の始まり 嘘八百 嘘も方便 うだつが上がらない 打てば響く 独活の大木 優曇華の花 鰻登り 鵜の真似をする烏 鵜の目鷹の目 馬の耳に念仏 生みの親より育ての親 売り言葉に買い言葉 瓜の蔓に茄子はならぬ 噂をすれば影が差す 雲泥の差 運も実力のうち
お
老い木に花咲く 負うた子に教えられて浅瀬を渡る 大男総身に知恵が回り兼ね 奥歯に物が挟まる 驕る平家は久しからず お茶を濁す 男は敷居を跨げば七人の敵あり 男は度胸女は愛嬌 同じ穴の狢 同じ釜の飯を食う 鬼が出るか蛇が出るか 鬼に金棒 鬼の霍乱 鬼の目にも涙 鬼の居ぬ間に洗濯 鬼の首を取ったよう 鬼も十八番茶も出花 尾羽打ち枯らす 帯に短し襷に長し お前百までわしゃ九十九まで 思う念力岩をも通す 親が親なら子も子 親方思いの主倒し 親の意見と冷や酒は後で効く 親の意見と茄子の花は千に一つも仇はない 親の心子知らず 親の光は七光り お山の大将 及ばぬ鯉の滝登り 終わりよければ全てよし 女心と秋の空 女三人寄れば姦しい 恩を仇で返す
か行
か
飼い犬に手を噛まれる 快刀乱麻を断つ 蛙の子は蛙 顔に泥を塗る 貌をもって人を取る 学問に王道なし 駆けつけ三杯 火事場の馬鹿力 風が吹けば桶屋が儲かる 風邪は万病の元 語るに落ちる 火中の栗を拾う 渇しても盗泉の水を飲まず 河童の川流れ 勝って兜の緒を締めよ 勝てば官軍負ければ賊軍 金の切れ目が縁の切れ目 金の草鞋で尋ねる 金は天下の回りもの 禍福は糾える縄の如し 壁に耳あり障子に目あり 果報は寝て待て 鎌をかける 神は非礼を受けず 亀の甲より年の功 鴨が葱を背負ってくる 痒い所に手が届く 烏の行水 画竜点睛を欠く 枯れ木も山の賑わい 可愛い子には旅をさせよ 可愛さ余って憎さ百倍 間一髪 閑古鳥が鳴く 堪忍袋の緒が切れる 完膚無きまで
き
聞いて極楽見て地獄 聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥 聞けば気の毒見れば目の毒 雉も鳴かずば撃たれまい 机上の空論 傷口に塩を塗る 北枕 狐につままれる 狐の嫁入り 昨日の敵は今日の友 気は心 興が醒める(興醒め) 九死に一生を得る 窮鼠猫を噛む 兄弟は他人の始まり 漁夫の利 清水の舞台から飛び降りる 義を見てせざるは勇無きなり 木を見て森を見ず 琴線に触れる
さ行
さ
賽は投げられた 酒は百薬の長 策士策に溺れる 匙を投げる 鯖を読む 猿に烏帽子 猿も木から落ちる 猿は人間に毛が三本足らぬ 去る者は追わず来る者は拒まず 触らぬ神に祟りなし 三尺下がって師の影を踏まず 山椒は小粒でもぴりりと辛い 三度目の正直 三人寄れば文殊の知恵 三本の矢
し
仕上げが肝心 四扇五煙草六座頭 歯牙にもかけない 鹿を追う者は山を見ず 敷居が高い 地獄で仏に会ったよう 地獄の沙汰も金次第 地獄への道は善意で舗装されている 死屍に鞭打つ 獅子の子落とし 死児の齢を数える 地震雷火事親父 児孫のために美田を買わず 親しき仲にも礼儀あり 死中に活あり 失敗は成功のもと 死人に口なし 釈迦に説法 斜に構える 蛇の道は蛇 車輪の再発明 重箱の隅を楊枝でほじくる 柔よく剛を制す 朱に交われば赤くなる 正直者が馬鹿を見る 小人閑居して不善を為す 少年老い易く学成り難し 勝負は時の運 職業に貴賤なし 知らぬが仏 白羽の矢が立つ 尻馬に乗る 尻切れトンボ 人間至る処青山あり 人事を尽くして天命を待つ 心頭滅却すれば火もまた涼し
た行
た
対岸の火事 太鼓判を押す 大根を正宗で切る 大山鳴動して鼠一匹 高嶺の花 鷹は飢えても穂を摘まず 高みの見物 宝の持ち腐れ 高を括る 他山の石 多勢に無勢 タダより高いものはない 畳の上の水練 立つ鳥跡を濁さず 立て板に水 蓼食う虫も好き好き 立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花 棚からぼたもち 旅は道連れ世は情け 足るを知る者は富む 短気は損気 旅の恥は掻き捨て
な行
は行
は
背水の陣 吐いた唾は飲めぬ 馬鹿と鋏は使いよう 馬鹿の一つ覚え 掃き溜めに鶴 馬脚を現す 化けの皮が剝がれる 梯子を外される 働かざる者食うべからず 破竹の勢い 鳩が豆鉄砲を食ったよう 話上手は聞き上手 花より団子 花を見て枝を手折る 母は強し 早起きは三文の徳 腹が減っては戦はできぬ 腹八分目に医者いらず 張子の虎 万事休す 晩節を汚す
ひ
必要は発明の母 日照りに雨 人こそ人の鏡 人の噂も七十五日 人の恋路を邪魔する奴は馬に蹴られて死んじまえ 人の振り見て我が振り直せ 人の褌で相撲を取る 一花咲かせる 人は見かけによらぬもの 人を射んとせば先ず馬を射よ 人を怨むより身を怨め 人を呪わば穴二つ 人を以て言を廃せず 火に油を注ぐ 火の無い所に煙は立たぬ 百聞は一見に如かず 冷や水を浴びせる 瓢箪から駒が出る
ま行
や行
ら行
わ行
関連タグ
故事成語…中国の故事にちなんで作られた一定のイディオムを含む言葉。中国版ことわざ。
関連人物
加山雄一:ことわざや格言をよく使う
緑川リュウジ:同上。レーゼ時代は「地球にはこんな言葉がある…」のセリフの後にことわざを使うのがお約束。イナズマイレブン3において離脱した彼をチームに呼び戻すためのイベントが彼によることわざクイズである。
愛野美奈子:ことわざや格言をよく間違えて言う(例:『明日は明日の風が吹く』→『明日は明日の風邪を引く』、『人の振り見て我が振り直せ』→『人の振りして我振り回される』)
キラ星シエル:同上。但しこちらは意図的に間違えている可能性が高い(例:『親しき仲にも礼儀あり』→『親しき仲にもティータイムあり』、『働かざる者食うべからず』→『働かざる者クッキー食べるな、ケーキもね』)
松下幸之助、本田宗一郎:いずれも既存のことわざをもじった格言の持ち主(例:『出る杭は打たれる』→『出過ぎた杭は打たれない』、『能ある鷹は爪を隠す』→『能ある鷹は爪を誇示せよ』)