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ウルトラマンX

うるとらまんえっくす

『ウルトラマンX』とは、特撮ドラマシリーズ「ウルトラシリーズ」の一作品。またはその番組に登場する巨大ヒーローの名前。
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新たな物語が起動する


概要編集

2015年7月14日から『新ウルトラマン列伝』内で放送されたウルトラシリーズ作品のタイトル。番組内に登場するウルトラマンの名称については、「ウルトラマンエックス」という表記で区別される。

現在では、「新世代ヒーローズ」シリーズの第3作目として認識されている。

スパークドールズの登場するウルトラシリーズとしては3作目となるが、『ウルトラマンギンガ』シリーズと世界観(次元)は別。

『新ウルトラマン列伝』内での放送という『ギンガ』シリーズと同じ放送形態をとる為、主にテレビ東京系列での放送になるが、通常の列伝と同様、毎週金曜日にYouTube円谷プロ公式チャンネルで見逃し放送を行っていたので、テレビ東京系列が観られない地域でも視聴することは可能だった。また、放送話数は全22話(総集編3話を含めると全25話)だが、分割放送だった『ギンガ』シリーズとは違い、間に休みを挟まずに放送された。

なお、『列伝』内の番組としては最後の作品となり、次回作『ウルトラマンオーブ』以降のシリーズ作品は単体番組となる。


現在では新世代ヒーローズお馴染みの田口清隆氏が、初めてメイン監督を務めたウルトラマン登場作品でもある。


「サイバー感に満ちた全く新しいウルトラマン」と銘打たれており、エクスデバイザーサイバーカードという名称のアイテムを使用し、怪獣の能力を鎧として身に纏うことで戦闘を行う。また、前作のキーアイテムであったスパークドールズも登場するが、設定は異なる。また、このスパークドールズのデータを元に生み出された人造怪獣「サイバー怪獣」も存在し(これがエックスに怪獣の能力を付与するために必要となる)、バンダイの『ウルトラマンX』サイトの背景に、「サイバーゴモラ」などの怪獣が描かれている。


このように斬新な設定を取りつつも原点回帰を目指した作品でもあり、放送話数も2クールと拡大、前作『ウルトラマンギンガS』から引き続きミニチュア特撮と爆発演出を駆使した市街地戦がメインとなっている。

ゼロシリーズや『ギンガ』が場合によっては防衛チームが登場せず、高い戦闘力を持つウルトラマンの活躍にスポットが当てられていたのに対し、『ウルトラマンギンガS』での路線を推し進め、旧作のように防衛チームとの協力・共闘も見所となっている。

前作の防衛チームには存在しなかった戦闘機の久々の登場、歴代初の防衛チーム側から強化アイテムをもらう、防衛チームにテレビ取材班が密着する回、といったこれまでに見られなかった展開も話題となった。

このように、より従来のウルトラシリーズのコンセプトに近い作品でありながら新たなウルトラマン像を模索して進化している。

また、『ウルトラマンコスモス』の時ほど前面に押し出されてはいないが、人類怪獣宇宙人との共存」が物語の根幹ともいえる大きなテーマとなっている。これが主人公の目標でもあり、登場人物の中に怪獣や宇宙人との相互理解や共存を望む者がいること、ウルトラマンの光線技が怪獣を殺害することを目的としたものではないこと、地球人と怪獣・宇宙人との交流を描いたエピソードがあることなど、これを示唆する描写・エピソードは数多い。最終回でも主人公と怪獣との間に結ばれたが大きな鍵となった。ただし『コスモス』との差別化として怪獣本来の生息地を尊重しつつも、人間に危害を加えた場合は殺処分するという現実に近いものとしている。


ウルトラマンメビウス』と同様に歴代ウルトラマンが客演するのも見所の一つだが、メビウスが昭和シリーズウルトラ戦士の客演を特徴としていたの対し、今作は一部のウルトラマンを除き主に平成ウルトラマンの客演を特徴としており(『メビウス』では主役ウルトラマンは全員客演している)、歴代ウルトラヒーローを紹介する『新ウルトラマン列伝』枠で放送するならば、その活躍をちりばめたいという考えによるもので、あえて平成ウルトラヒーローを客演させることで若い世代のファンも楽しめる作品を目指している。客演ヒーローは、前作からのギンガ、ビクトリー、『列伝』シリーズと縁が深いゼロ、他作品への客演が少ないマックスネクサスにすることが企画当初から決まっていた。また、コスモスは登場しなかったものの、次々回作『ウルトラマンジード』最終回でわずかなシーンではあるが、ゲスト出演している。


また、ネタバレは極めて抑えられており、ウルトラマンマックス、外伝作的な扱いの深夜番組として放送された『ULTRASEVEN X』や『ウルトラQ dark fantasy』からもキャラクターがゲスト出演するというサプライズ演出もあった。特にウルトラマンネクサスが登場する第20話は放送終了後も動画配信までネタバレを避けるなどの徹底ぶりを見せていた。


さらには、『ウルトラマンダイナ』以来18年ぶりとなるメインの必殺光線にが「光線」が付く作品でもある。


放送開始と同日に、OP/EDを収録した主題歌CDとオリジナルサウンドトラックが発売されたが、今のところiTunes限定配信になっており、一般販売はされていないので注意。


あらすじ編集

太陽から発生したウルトラフレア地球をつつみ、地底や海底で人形の姿で眠っていたスパークドールズが怪獣となって復活した。


続々と現れる凶悪怪獣や侵略宇宙人に対抗すべく、人類は超科学メカを装備した特殊防衛チームXio(ジオ)」を結成する。


そして、15年後。

Xioのメンバー・大空大地は、突如出現した怪獣との交戦中に謎の声を聴く。


「ユナイト…!」


その直後、怪獣の攻撃で絶体絶命の大地をまばゆい光がつつみこんだ!


「君と私はユナイトした!心を一つにすれば、あの怪獣と戦えるんだ!」


神秘の光=ウルトラマンと一体化した大空大地は、ウルトラマンエックスとして地球を襲う様々な脅威に立ち向かう!


(公式サイトより)


登場人物編集

※両キャストは円谷プロ所属のアーティスト・Voyagerのメンバー。



登場ウルトラマン編集

ウルトラマンエックス / ウルトラマンエクシードX(CV:中村悠一)


ゲスト出演編集



イメージ・回想のみの登場編集



登場怪獣、宇宙人編集


サイバー怪獣編集


その他の登場怪獣は下記の放送日程の項目を参照。


用語編集

※詳細は各リンクを参照。

スパークドールズ

地球各地に眠っていた謎の人形型のオーパーツ。


Xio

本作における防衛組織。


ウルトラフレア

本編の15年前に発生した謎の太陽フレア。


ダークサンダーエナジー

宇宙から降り注ぐ謎の稲妻状のエネルギー。


スタッフ編集

監修:大岡新一
制作統括:岡崎 聖
チーフプロデューサー:北浦嗣巳
音楽:小西貴雄
シリーズ構成:小林雄次中野貴雄小林弘利黒沢久子
脚本:小林雄次、小林弘利、中野貴雄、黒沢久子、池田 遼林 壮太郎柳井祥緒内田裕基三好昭央足木淳一郎勝冶京子三浦有為子
監督:田口清隆坂本浩一辻本貴則村上裕介アベユーイチ冨田卓

主題歌編集

オープニングテーマ編集

ウルトラマンX」(1番:第1話 - 第14話、総集編1・2 / 2番:第15話 - 最終話、総集編3)

作詞 - おちまさと / 作曲・編曲 - 小西貴雄 / 歌 - ボイジャー feat.大空大地

最終話ではエンディングテーマとして使用された。

エンディングテーマ編集

Unite 〜君とつながるために〜」(1番:第1話 - 第14話、最終話 / 2番:第15話 - 第21話)

作詞 - TAKERU、瀬下千晶 / 作曲・編曲 - 小西貴雄 / 歌 - ボイジャー

最終話では挿入歌として使用された。

挿入歌編集

すすめ!ウルトラマンゼロ」(第5話)

作詞 - 田靡秀樹 & 山口智大 / 作曲・編曲 - 小西貴雄 / 歌 - ボイジャー

ウルトラマンビクトリーの歌」(第13話)

作詞 - 岡崎聖 / 作曲・編曲 - 小西貴雄 / 歌 - ボイジャー

ウルトラマンギンガの歌」(第14話)

作詞 - 田靡秀樹、岡崎聖 / 作・編曲 - 小西貴雄 / Guitar - 井上裕治

歌 - ボイジャー、千紗、湯舟春菜、竹内浩明、根岸拓哉、宮武美桜、大野瑞生、雲母、草川拓弥


放映日程編集

太字は新怪獣。斜字は回想、イメージでの登場。

話数サブタイトル登場怪獣脚本監督放送日
1星空の声デマーガベムラーペスターアボラスバニラマグラーペギラ小林雄次田口清隆2015年7月14日
2可能性のかたまりバードン小林弘利田口清隆7月21日
3夜を呼ぶ歌テレスドン地底女中野貴雄田口清隆7月28日
4オール・フォー・ワンベムスターザラブ星人黒沢久子坂本浩一8月4日
5イージス光る時ナックル星人バンデロブラックキングブラックキング・ドリルカスタム中野貴雄坂本浩一8月11日
6星の記憶を持つ男ルディアンゴールド星人tE・rUガーゴルゴン小林弘利辻本貴則8月18日
7星を越えた誓いルディアン、ゴールド星人tE・rU、ガーゴルゴン小林雄次辻本貴則8月25日
総集編1出会い そして仲間たち第1~7話に登場した怪獣・宇宙人池田遼村上裕介9月1日
8狙われたXゼットンスラン星人クワイラ林壮太郎アベユーイチ9月8日
9われら星雲!チーム星雲(バルキー星人ハルキイカルス星人イカリナックル星人ナクリ)、暗黒星団チーム(ババルウ星人ケムール人 ダダ ゼットン星人)、アクマニヤ星人レフリーサメクジラ(ジョリー)中野貴雄アベユーイチ9月15日
10怪獣は動かないホオリンガ柳井祥緒冨田卓9月22日
11未知なる友人キングジョーサイバーゴモラ小林雄次冨田卓9月29日
12虹の行く先デマーガ、ツルギデマーガ、サイバーゴモラ、ギナ・スペクターザラガスシャプレー星人マグマ星人内田裕基坂本浩一10月6日
13勝利への剣モルド・スペクター、ギナ・スペクター、ジュダ・スペクター、マグマ星人、シャプレー星人三好昭央坂本浩一10月13日
14光る大空、繋がる大地グア・スペクター、モルド・スペクター、ギナ・スペクター、シャプレー星人、マーキンド星人メカゴモラ、サイバーゴモラ、シェパードンカプセル怪獣(ミクラスウインダムアギラ)林壮太郎坂本浩一10月20日
総集編2限界を超えた勝利の光第8~14話に登場した怪獣・宇宙人足木淳一郎村上裕介10月27日
15戦士の背中ゴメス、サイバーゴモラ黒沢久子田口清隆11月3日
16激撮!Xio密着24時グビラ、ケムール人、ダダ、セミ女中野貴雄田口清隆11月10日
17ともだちは怪獣ピグモンキングゲスラ勝冶京子辻本貴則11月17日
18ワタルの恋ムーレッドキングEXレッドキングドラコ黒沢久子辻本貴則11月24日
19共に生きるゴモラEXゴモラM1号三浦有為子アベユーイチ12月1日
20絆-Unite-バグバズンブルード、ベムラー小林弘利阿部雄一12月8日
21美しき終焉グリーザ、サイバーゴモラ小林弘利田口清隆12月15日
22虹の大地グリーザ、EXゴモラ、EXレッドキング、ツルギデマーガ小林雄次田口清隆12月22日
総集編3絆でひとつになる世界第15~22話に登場した怪獣・宇宙人足木淳一郎村上裕介2016年1月5日

大地の怪獣ラボ編集

ED後に放送される30秒のコーナー。大地とエックスが、登場怪獣やモンスアーマー、サイバー怪獣についての簡単な解説を行う。第19話は本放送時には変身ポーズフォトキャンペーンの発表が行われ、た(BSでの放送時にはレッドキングとウルトラマンギンガの紹介に差し替え)。第21話と最終話は休止。


話数怪獣モンスアーマー サイバー怪獣
1デマーガウルトラマンエックス
2ゴモラゴモラアーマー
3テレスドンエレキングアーマー
4ベムスターサイバーテレスドン
5エレキングウルトラマンゼロアーマー
6ルディアンサイバールディアン
7ガーゴルゴンベムスターアーマー
8ゼットンゼットンアーマー
9ザラブ星人サイバーバルキー星人他
10ホオリンガウルトラマンマックス
11サイバーゴモラサイバーキングジョー
12ザラガスウルトラマンエクシードX
13ツルギデマーガサイバーマグマ星人
14メカゴモラウルトラマンギンガビクトリー
15ゴメスサイバーゴメス
16ケムール人ウルトラマンビクトリーナイト
17ピグモンサイバーピグモン
18キングゲスラサイバーキングゲスラ
19レッドキングウルトラマンギンガ
20ベムラーウルトラマンネクサス

劇場版編集

2015年夏に開催されたウルトラマンフェスティバル2015にて発表があり、『きたぞ!われらのウルトラマン』がウルトラシリーズ生誕50周年を迎える節目の年である2016年3月12日に公開された。


余談編集

対戦相手が強敵揃い編集

上記の放送日程を見てもらえば一目瞭然だが、エックスと戦う過去作の怪獣は、どういうわけかやたらとウルトラ戦士を苦しめた強豪が揃っていることがわかる。順を追ってみてみると…


といった具合である。前回の戦士とは違い、戦闘中に苦戦や敗北の目立つエックスだが、この面子を見ればそうなるのも頷けるというものである。

加えて、今作では戦闘中にウルトラマンを援護し、時に宇宙人・怪獣を独力で撃破するXioの活躍にもスポットが十全にあてられており、ある意味では「戦闘中の防衛チームとウルトラマンの連携」という原点回帰ともいえる。


ただ、怪獣の描写に重点が置かれたためにウルトラマンが弱そうに見えておざなりになってしまったという点は制作スタッフも認知していたらしく、この反省点は次回作『オーブ』で活かされていくことになる。

また、その活躍に反してXio関連の玩具の売り上げは伸びなかったため(関連商品で唯一の赤字になってしまい、放送終了からしばらく経っても店に売れ残りが置いてあったという)、『ウルトラマンZ』で復活するまでは防衛チームは物語の主軸から外される事になる。


こうした結果、今の所新世代シリーズにおいて最初から旧来のフォーマットを踏襲した唯一の作品となっており、『ウルトラマン_ニュージェネレーションクロニクル』では他の作品を差し置いて最初にエピソードが単独で紹介された。


ちなみに第15話以降はほとんどが昭和ウルトラマン第1期の怪獣が多く登場している。


一般人がメインの回になったのは、『ウルトラマンブレーザー』が放送されるまでは本作が最後だった。


X繋がり編集

名前が『X』のため、やはりこういったイラストも存在する。

Xの仁義無題

ウルトラセブンエックス先輩のことも忘れないであげてください……。ウルトラマンエックスとウルトラマンゼロ


関連イラスト編集

虹の大地友よ いざユナイト

ゴモラ装備一式エックスさんと仲間たち


関連タグ編集

ウルトラマン ウルトラシリーズ ウルトラマン列伝 新世代ヒーローズ

ウルトラマンギンガS → ウルトラマンX → ウルトラマンオーブ


ウルトラマンコスモス:「人類と怪獣の共存」という共通のテーマを持つ。

ULTRASEVENX:同じくXがつくウルトラシリーズ。登場宇宙人が1体ゲスト出演している。

仮面ライダーX機動新世紀ガンダムX:コンパチヒーローシリーズウルトラ戦士と共演するヒーローでX繋がり。

電光超人グリッドマン:設定に類似点が見られる円谷特撮

にせウルトラマンジョーニアス:自身の力を託した後輩先輩が戦ったニセウルトラマン本来の名前が「ウルトラマンX」であった事に加え、刃物を生やした怪獣と戦ったという共通点がある。


ウルトラマンZ:本作と同じく田口氏がメイン監督を務める作品。ウルトラマンの名前がアルファベット一文字であり、防衛チームが登場するなど、共通点が多い。中盤以降のストーリーでは「人類と怪獣の共存」についても触れられている。



外部リンク編集

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