ポケモンSV
ぽけっともんすたーすかーれっとばいおれっと
機種 | Nintendo Switch |
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ジャンル | RPG |
発売日 |
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価格 |
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販売元 | 任天堂 |
発売元 | 株式会社ポケモン |
開発 | ゲームフリーク |
CERO | A |
挿入歌・歌 | Celestial / エド・シーラン(アトランティックレコード) |
第1作の『ポケットモンスター赤・緑』発売から26周年を迎えた2022年2月27日のポケモンプレゼンツの最後に発表された『ポケモン』シリーズ第9世代目のタイトル。
同日に公開された1st Trailerでは新しい舞台「パルデア地方」の様子と新たなグラフィックで表現される既存のポケモンたち、新しい御三家の姿とタイトルが発表され、続いて公式サイトで詳細な情報が公開された。
タイトルに色の名前が採用されるのは第5世代以来であり、また、タイトルの「ポケットモンスター」のロゴのデザインが第3世代、第4世代のものに戻っている。
発売から3日間で全世界1,000万本(うち日本は405万本)の売上を記録。2周年となる2024年11月18日に国内販売本数が830万本を突破し、『赤・緑』の国内販売本数を更新したことが報じられた。
本編及び追加コンテンツ(後述)の楽曲が収録されたサウンドトラックは2024年2月27日にリリースされた。
バージョン別のテーマ
本作に登場する伝説のポケモン「コライドン(古来)」・「ミライドン(未来)」のネーミングやフトゥー博士・オーリム博士の服装からもわかるように、過去と未来をバージョン別でテーマにしている。
ポケモンのグラフィック
『ポケモン剣盾』や『LEGENDSアルセウス』からポケモンのグラフィックがさらに進化しており、毛並みやツヤなどの質感がテクスチャによって精巧に表現されていることがファンの間で話題となった(EpicGames製のテスクチャソフトウェアは同じもの)。
ポケモン自体の3Dモデルも一新され、表情をテクスチャで表現していたポケモン(ヌメラなど)はジョイントに変更されている。モーションがこれまでの作品から変更されているポケモンもいる。
また、人間キャラクターの3Dモデルもアニメ調からリアル調へと変化している。
学園もの
本編シリーズでは初めて「学園もの」としての要素が中心におかれており、本作の冒険自体も壮大な課外授業という名目のもとで行われている。
宝探し
課外授業は「宝探し」と銘打たれている。自分だけの宝物を見つけるため主人公はパルデア地方を冒険することになる。何を宝物とするかはそれぞれに委ねられているが、実際に秘伝スパイスやサブストーリーでは呪われた宝を追い求めることにもなるほか、DLCではズバリ「ゼロの秘宝」を求めて冒険をすることになる。
伝説のポケモン
伝説のポケモンであるコライドン・ミライドンは、従来作のように舞台となる地方の運命を握るシリアスな存在というよりは地方の伝承を持った『共に冒険をする相棒』として運命的な出会いをするという位置づけとなっている。
コライドン・ミライドンはライドポケモンとして主人公の行動範囲を拡張する役目も担っている。課外授業が始まった直後から搭乗できるようになる。
主人公の服装
主人公が着用する学生服はバージョンによってデザインが異なる。スカーレット版では赤系の暖色、バイオレット版では青系の寒色の学生服となっている。男女で服装の差は一切無い。
校則によって制服は春夏秋冬のセットアップの4種のどれかを着用する決まりだが、それ以外は自由であるため、リュックサックや帽子などで個性を出すことが可能。
楽曲
シリーズ初となる挿入歌をイギリスのシンガーソングライターであるエド・シーランが手がけている。
メインテーマは吹奏楽(ウインドオーケストラ)バージョンにアレンジされており、2022年7月にはメインテーマのフルスコアと各パートの楽譜をダウンロードできる特設サイトが公開されたほか、同年8月に公開されたトレーラー映像では、ジェイムズ・バーンズの作曲による吹奏楽オリジナル曲『アルヴァマー序曲』が使用されている。
ポケモンが1000種類を突破
本作は『BW』から4世代ぶりに新しく発見されたポケモンが100種類を超えており、同時にポケモンの総数がついに1000種類を突破することになった。ちなみに、No.1000は記念映像『Pokémon 1008 ENCOUNTERS』と共に公開されたサーフゴー。
舞台となるパルデア地方は、起伏の激しい広大な自然と、色彩豊かな街並みが織りなす半島。
サグラダ・ファミリアのような建造物やグエル公園を思わせる広場や、ラ・マンチャの風車群を思わせる風車、主人公の自宅と思われる家のなかにフラメンコを踊る女性らしき絵が飾られているなど、モデルはスペインとポルトガルを合わせたイベリア半島説が有力。
加えて、タイトル名にスカーレットとバイオレットが選ばれた理由としても、スペイン共和国時代の国旗の色、スペインの国花であるカーネーションと隣国ポルトガルの国花であるラベンダー、可視光線の両端である赤外線・紫外線が由来ではないかと考えられる(余談だが登場キャラクターであるクラベルはスペイン語でカーネーションの意味。なお可視光線の中間色は緑)。
本作では「タイプ一致」「4倍弱点」といったそれまで非公式用語であったポケモン用語が作中で公式用語化するなど、ユーザーに歩み寄った設計となっている。
なお、今作の特徴としてDLCで地方外へ進出し、ヒスイ地方にゆかりのある山間の村ならびにイッシュ地方の人工島に行くことができるようになる。
つまり舞台が1地方に留まらないという画期的な試みが為されている。
※「ポケモンの登場人物一覧」もあわせて参照。
※掲載は順不同
オープンワールドRPG
パルデア地方全土は、ワイルドエリアやヒスイ地方のノウハウをさらに発展させたシームレスオープンワールドになっている。『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット 公式ガイドブック 完全ストーリー攻略』でも一本道なのは序盤だけであると事実上断りが入れられている。
また、お馴染みのポケモンセンター(およびフレンドリィショップ)も屋外に点在するガソリンスタンドのようなタイプに変わっており、時には村町ではないエリアに配置されていることも。
また、地図画面の一度訪れたポケモンセンターや羽根マークを押すとそらとぶタクシー(従来のそらをとぶ)で瞬時に移動可能。
フリーシナリオ
本作は従来の「地方の各地にあるジムなどを巡ってポケモンリーグに挑戦」といった決められた順序のストーリーがなく、これまで以上に"自由な冒険"に重きを置いた内容となっている。
- 従来のシリーズと同様に8つのジムを制覇する『チャンピオンロード』
- ヌシポケモンの持つ珍しい食材を探す『レジェンドルート』
- 学校のトラブルメーカー・スター団に挑む『スターダスト★ストリート』
という「3つの大きな目標」が存在し、その順番や保留もプレイヤーの思いどおり。
ゲームの始めからさまざまな場所へと遠出し、自分の好きなように各地を探索できるのが本作の醍醐味であると語られている。
これらの仕様から同じく任天堂作品でオープンワールド制を採用し自由度が高いかの『ブレスオブザワイルド』を連想したユーザーも少なくない。
1箇所をクリアするとそれぞれバッジが手に入るが、ジムのバッジ以外はレプリカであるため、チャンピオンロードの最終目的ポケモンリーグに挑戦するにはこれまで通りジムのバッジが必要である。
クリアの報酬はそれぞれ、チャンピオンロードはポケモンが言うことを聞いてくれるレベルの上限やショップのラインナップ追加など、レジェンドルートはミライドン/コライドンのライド技解放、そしてスターダスト☆ストリートはわざマシンマシンで作れる種類の解禁などとなっている。
ルートによってはレベル差も然ることながら、ライド技を覚えていないとたどり着くことすら苦労する場面もある(山や川を越えたらレベル20台、40台のポケモンがうろついている、なみのりやかっくうがないと突破できないなど)。
相手が強すぎる、たどり着けないと感じたら、近くのジムやイベントをクリアしてから赴こう。もっとも、トレーナーバトルや強いポケモンを避けながら無理やり突破することも、遠回りを強いられるがライドアクションなしで辿り着けることも可能であるので、ワープ地点追加目的であえて危険を冒す価値もある。やるなら自己責任で。
この関係上、自由に冒険できると謳っていながら、地道に攻略するとなるとある程度攻略順序が決まってしまうことになり、せっかくの自由度の高いオープンワールド形式を採用した意味がないという批判の声もある。
『LEGENDSアルセウス』と同じく、ルート外の各所にアイテムやわざマシン、トレーナー、そらとぶタクシーのチェックポイントなどなどが設置されており、寄り道したら新たな発見があることも……。
なお、本作のトレーナーバトルはポケモントレーナー(NPC)側から仕掛けることは一切なく、すべて任意のタイミングで行う。過去作の「目線があったらポケモン勝負の合図」という事態にはならないようであり、こちらからオレンジ色の吹き出しを出しているキャラクターに話しかけることによってトレーナー戦に移行できる。
なおそのエリア内でもっとも強いトレーナーは分かりやすくするために黒い吹き出しで区別されている。
一方で、エリア内のトレーナーに勝利した数によって報酬がもらえるところがある。さらに『LEGENDSアルセウス』と同様に、ポケモン図鑑を完成していくに連れて報酬を貰うことが可能。
そして、この3つのルートをすべてクリアすると……(※リンク先ネタバレ注意)
レッツゴー
Rボタンで手持ち先頭のポケモンを出し、自動的に野生のポケモンと戦ったり、遠くにあるアイテムを拾ってくれる。もらえる経験値は従来のバトルより少ない。戦闘の勝敗はタイプの相性やレベル差も関わっており、どのポケモンにぶつけるか考えなければならない。
本作の野生のポケモンは勝利するとわざマシンの素材となる素材を落とすため、素材集めに重宝される。レッツゴーしている間は主人公も動き回ることができるので、レッツゴーで野生のポケモンを相手してもらっている内に探索することも可能。
ただし、レッツゴー中のポケモンはランダムに動き回るため、捕獲したいポケモンを倒してしまったり、相性が悪いポケモンに突っ込んでいき負けることもあるため、過信は禁物である。幸い負けても体力が少し減るだけであり、戦闘中でなければZRで呼び戻すことができる(Rボタンで自分の側に瞬時に転送することも可能)。また、体力が少ないとレッツゴーできないので注意。
「出会ったレベル」がジムバッジの規定数に満たないとRボタンを押しても指示を聞かなくなる。
なお、レッツゴーのおまかせ戦闘でレベルが上がった場合、ポケモンは進化しないし技も覚えない。そのため、進化させるには通常戦闘やふしぎなアメでレベルアップさせる必要がある。
もっとも、おまかせ戦闘で進化しないのを逆手に取り、かわらずのいしを持たせずに進化キャンセルし続けることも可能。
団ラッシュ
「スターダスト★ストリート」で行われるスター団とのバトル。
スター団の拠点入り口にあるゴングを鳴らすことで、手持ちの先頭から3体のポケモンでおまかせ戦闘を行い、次々に繰り出されるポケモン軍団を倒していく。
時間内に一定数のポケモンを倒せばクリアとなり、協力者のネルケに話しかける、または拠点内の自販機(『ポケモンコロシアム』、『ポケモンXD』と同じ回復マシン)を調べることで手持ちを回復できる。規定数を満たないまま時間切れになる、手持ちが全て倒されると失敗。任意でリタイア可能。
ボスを倒してバッジを入手した後でも何度でも挑むことができ、時間内に敵を倒した数に応じてLP(リーグペイ)を習得できる(これについては後述)。
テラスタル
ポケモンの姿が宝石のようにキラキラと光輝く、パルデア地方特有の現象。
頭部などにテラスタルジュエルのオブジェが王冠のように発生し、体表が宝石のような光沢を発するようになる。
すべてのポケモンに対して使用可能で、個体ごとに有する"テラスタイプ"が異なり、発動することによってタイプの変化さえも可能になる。
ただし、テラスタイプは特殊な個体を除けばそのポケモンの従来のタイプ(タイプが2つあるポケモンならどっちか)と同じであり、後から変更したい場合はアイテムが必要となる。
下記のテラレイドバトルのほかにも、テラスタルの力を持った野生のポケモンが徘徊しており、マップ上に目印はないが、光を纏っており、光の柱が立っているので遠目からでもわかりやすい。野生のテラスタルポケモンは体力を減らしてテラスタルを解除しないとモンスターボールで捕まえられないが、オーバーキル攻撃を受けても必ず体力が少し残った状態になるので誤って倒してしまうことはない(トレーナー・ジム戦ではテラスタル状態のまま倒せる)。
こちらは出現位置や出てくるポケモンとテラスタイプが固定されており、必ずテラスタイプに対応した技を習得している。撃破・捕獲するなどしていなくなっても、現実の時間帯で日を跨ぐと復活する。性別や個体値、特性などの厳選したい場合はおすすめである。
テラレイドバトル
今作にもレイドバトルは存在し、珍しいテラスタイプを持つ個体は主にここで捕獲できる。
挑み方も前作と大差はないが、バトルシステムについては大幅な改修が行われている。
レイドバトルの場所はマップ上のアイコンに印され、鉱石の洞窟らしき見た目なのが特徴である。
わざマシンマシン
技マシンと教え技を統合したシステムで、ポケモンセンターに常設されている。
今作では、野生ポケモンたちが落とす素材とLPを使うことで、さまざまな技を習得できる。新しいわざマシンを入手する、またはスター団の幹部を倒すたびにメニューが増える。
LPはわざマシンマシンで素材を売って稼げる(フレンドショップに売って円にすることもできる)。また、野生のテラスタルポケモンを撃破またはゲットしたり、スターダスト☆ストリートでのスター団との連戦でもLPを入手可能。
LPは普通の買い物でも通貨として使える。
ピクニック
前作のポケモンキャンプを発展させたシステムで、ポケパルレのように手持ちのお手入れも可能。もちろんなつき度を上げられるほか、回復もできる。
今作はカレーライスではなくサンドウィッチを作ってポケモンたちと食べることができ、内容次第で遭遇率アップなどのバフ効果を獲得できる。
また、たまにバスケットからポケモンのタマゴが見つかることも……。
サンドウィッチの材料は町中の惣菜屋で購入するほか、フィールドでピクニック中のNPCに話しかけることで分けてもらえる。さらに、ピクニック中のNPCはポケモンセンターよろしく話しかけると手持ちのポケモンを回復できる。
サンドウィッチは町中の店でも購入できるほか、同じ効果を持つアイスクリームの売店や料理店もあり、ピクニックをせずに効果だけを得ることも可能。また、サンドウィッチ屋ではレシピをもらうこともできる。レシピを元に作るほかにも、持っている材料を組み合わせてオリジナルサンドウィッチを作れる。ただし、食材をパンにのせるミニゲームはちょっと難しく、調味料を除き、パンからこぼれた材料は無駄になってしまう(カウントされない)ため、バランスに注意。
カメラアプリ
本作ではフィールド上の好きなタイミングで写真を撮影できる。またプレイヤー自身や手持ちポケモンを入れた自撮り写真は、そのままプロフィールカードにも使用できる。
プロフィールやアイコンを変更する場合は、プロフィールカード画面の写真変更で変更可能(自撮り写真以外に、お気に入りのポケモンや街中の看板などをアイコンにするプレイヤーもおり、かなり自由)。
DLCでは、ロトりぼうの「ポケモンに合図」で被写体のポケモンが動き回る事態も抑えられるようになった。
コライドン/ミライドン
本作におけるライドポケモン。彼らのストーリーでの活躍と正体についてはネタバレ防止のため、上記記事にて自己責任でスクロールしてもらいたい。
当初は本来の力を失っており、バトルに参加できないものの主人公を乗せて移動できる。レジェンドルートで珍しい食材を手に入れることでなみのりやがけのぼり、かっくうなどの力を入手できる。
なお、本作では『LEGENDSアルセウス』のような落下ダメージはないので、気にせずガンガン切り替えたり急降下してもペナルティはない(なみのり未解放の場合は水に落ちると落ちてしまう前の元の位置に戻る)。
ピクニックにも参加させることができ、手入れもできる。任意で参加のON/OFFの設定ができる。
大量発生
マップにポケモン(図鑑未登録は?マーク)のマークが出ると、その場所でそのポケモンが出やすくなる。
また、マップ起動時に主人公の周辺に出現する可能性のあるポケモンが表示される(こちらは図鑑未登録でもアイコンが表示される)。大発生と違い、範囲外を出ると解除される。
アカデミー
エントランスの受付に話しかけると、通常の学校と同じく授業を受けられる。ポケモンに関わる問題(言語学などの例外もある)が出題されるほか、一度受けた授業内容をリトライすることも可能。各教科に2回ずつテストがあり、合格すれば報酬が貰える。
また、学校内の先生たちと会話して交流を深められる。
続投システム
※過去作品の機能が名称変更や一新を図ったものが含まれます。
その他
- 『剣盾』や『BDSP』で一時的になくなっていた「進化前でしか覚えられない技」が復活している。特に対戦でも人気のキノガッサやラウドボーンは、この仕様を理解して育成しないと「キノコのほうし」や「あくび」を二度と覚えられなくなるので注意が必要である。
- なお、ラウドボーンは「碧の仮面」配信以降の更新データからは「あくび」を思い出せるようになっている。
- プレイ開始時点から主人公の顔つきや髪型、髪や瞳の色が変更可能。自分好みの見た目でスタートしやすくなった。ただし服装だけはプレイ開始前は変更不可能。(性別の文字は非表示だが、「ハルト」「アオイ」の候補の顔グラで判別可能で、ゲーム中の一部のNPCのセリフはそれに合わせるようになっている)
- また、メニュー画面でも見た目の変更や着せ替えが可能。髪型は美容院でしか変更できないものの、さらなるバリエーション(※初期では選択不可のもの)を選べる(ただし美容院は有料)。
- 『ピカブイ版』や『LEGENDSアルセウス』と同様に、場所を問わずポケモンのニックネームはいつでも変更可能になった。(いわゆる姓名判断士の廃業)
- メニュー画面のボックスでどこでもボックスに送ったポケモンと入れ替えが可能。レイドバトルでも、ボックス内も含めた好きなポケモンで挑戦可能。
- フィールドではメニュー画面を開いている間も野生のポケモンは動き回るし、プレイヤーに気付いて反応することがある(カメラ(カメラ目線でそこに集まるか主人公の位置に重なるのみで一時的にバトルをせずに済む)、マップ、ポケモン図鑑、ボックス画面は、開いている間はポケモンに気付かれないし、仮に触れていてもシンボルエンカウトは発生しない)。『LEGENDSアルセウス』の時のように一対多数にはならず、ひいては直接攻撃されることやそれでゲームオーバーになることはないが(あちらのシステムに慣れていたプレイヤーからは驚きの声や物足りないという声もあるが、『LEGENDSアルセウス』が特別だったと言った方が正しい)、メニュー(もしくは写真撮影を終えたら)を閉じたら囲まれていたなどということも。しかも、激しく動き回るポケモン(主にケンタロスなど)や積極的にプレイヤーに挑んでくるポケモンの場合は、メニューを閉じたら接触してしまって即戦闘になった…なんてことがある。
- ほかにも、バトル中に他のポケモンが接触した状態で終了し、間髪をいれずに連戦する羽目になるなんてこともある。バトル最中に周囲のポケモンが集まって観戦客のようになったり、トレーナーとパートナーと敵ポケモンのあいだをうろちょろする光景はシュールの一言。
- 逆にめったに現れないレアなポケモンは、プレイヤーが近づいたり、気付かれると冷や汗をかいて一目散に逃げる個体もおり、メニュー画面開いて準備していたら逃げられた、ほかのポケモンに接触してしまいバトルしている最中に逃げられた、なんてこともある。
- 『LEGENDSアルセウス』で試験的に導入されたものをさらに改良・発展させたような要素もある。
- 日本語の言語表示が漢字に固定され、漢字にルビも表示された。
- 技は強さの項目からいつでも忘却・思い出し可能。ただしそのポケモンがそのレベルで覚えているレベル技+これまで使った技マシン+タマゴから孵った時に覚えた技に限定され、進化前でしか習得できない技がある場合は忘れると二度と思い出せない。また、前者よりは軽傷だがレイドでゲットしたポケモンが覚えていた本来そのレベルでは覚えない技やタマゴ技も、忘れるとステータス画面から思い出させることはできない。
- 野生のポケモンはプレイヤーが接触するほか、ZRでボールを当てることでバトルできるようにもなった。相手の背後などからボールを当てることで先制することも可能で、この際は相手を怯ませて1ターン行動不能の状態を作り出すことが可能。ただし、さすがにバトルを介さずにボールを当てるだけでポケモンを捕まえるといったことはできない。
- ZLボタンで近くのポケモンにロックオンできる。至近距離まで近付かなければならないが、ポケモンの名前やレベル、捕獲済か否かを確認できる。
- 徒歩の状態でBボタンを押すとしゃがみ歩きする。草むらなどから、ポケモンに気付かれずに近付ける。ただし、動きが早いポケモンには不向きである。
- 崖や建物などの高所から落ちてしまった場合、お助け機能として崖の上に戻れる(スマホロトムに掴まってゆっくり降下した時がメインだが、急な坂を滑走しただけの時にコマンドが出ることもある)。メニューの設定でON/OFF切り替え可能。また、断崖などの危険な高所では主人公が踏みとどまり(助走をつけて走れば崖から飛び降りることもできる)、池などの深い水に入ろうとするとすぐに水場から出る。
- 『LEGENDSアルセウス』とは異なり、レベルによる進化のタイミングは従来どおりレベルアップした際にしか進化できない。おまかせ戦闘では進化できないし、時間帯によって進化先が異なるポケモンもいるため、この点にも注意が必要(ふしぎなアメやけいけんアメがあれば手っ取り早くレベルアップできる)。
- 第3世代からのリボンと第8世代からの証には専用のステータスタブが設けられていたが、「おもいで」タブに統合された。リボンや証の有無自体はボックスの中でも確認できるが、装着・付け替えするには手持ちに入れてステータス画面の「おもいで」を開く必要がある。
- 装着するとバトルで繰り出す際に反映される仕様はそのまま。
- 野生ポケモンの中に証持ちが確率でいる仕様もそのままだが、ポケモンピクニックの『二つ名パワー』で入手率を高めることができるようになった。
- フィールドの各地にコレクレー(とほフォルム)が隠れている。とほフォルムの方は捕まえることはできないが、話しかけることで「コレクレーのコイン」を入手できる。逃げたコレクレー(とほフォルム)は、場面切り替えで復活する。なお、捕獲可能なはこフォルムの方は特定の場所に隠れている(撃破または捕獲した場合、日をまたぐことで確率で再出現する)。フォルムチェンジ方法は現時点では判明していない(その代わり、コインについてはコレクレーの進化に深く関わっている)。
- シンクロやふくがんといった特定の野生ポケモンと出会いやすくなる特性の効果が廃止されている。
- ほのおのからだなどのタマゴが孵りやすくなる特性については続投している。
- 本作では野生ポケモンやトレーナー戦において消費系の持ち物が発動しても戦闘終了後に復活するようになっている(きのみはテラレイドバトル中以外は消費されたまま)。
- これにより、きあいのタスキなどのアイテムをシナリオ攻略段階でも有効活用できるようになった。
- 本作はゲーム上の1日は現実世界(Switchの本体時間)との連動では無くなり、35分ごとに『朝→夜』の順に時間帯が変わる仕様になった。『LEGENDSアルセウス』では自室やベースキャンプにて任意の時間帯に進行させることが可能だったが、上記の仕様によりゲーム内での時間帯の手動変更は不可能になっている。
- それに伴ってか、『剣盾』まで恒例だったSwitch本体の現在時刻・日付の切り替わりと連動していたIDくじについては現時点では登場していない。
- どうしても手動で時刻変更をしたい場合は本体設定で時刻を変更することで時刻の進行および巻き戻しが行える。前作では本体設定から時刻を操作すると何かしらのペナルティがあったが、本作では現時点でそういったペナルティの発生は確認されていない(それでも極力行わないようにしなければならないのは言うまでもないが)。
- 3世代から続投してきた「おこう」系のアイテムがなくなった。
- その代わりに、おこうを持たせる必要のあるタマゴから孵(かえ)るベイビィポケモンが、おこうが無くても孵るようになる(ピンプクなど。これにより、レベル1のラッキーなどが孵らなくなった)。
- 『剣盾』同様、全てのポケモンが登場するわけではないが、ポケモンホームとの連携解禁や、後述のDLCにて追加が(やはり全てではないが)なされる。
- それ以外に追加されたわざも多くある一方で、本作より廃止されてしまったわざがある。また、本作から覚えることができるわざが修正された結果、サブウェポンが没収されてしまったり、戦術の型が狭まってしまったポケモンもいる。
- バトルタワーの様なフラットルールのバトル施設がない。
- 対戦用のアイテムも店売りで買えるようになった。
追加コンテンツ:ゼロの秘宝
2月27日のポケモンデーにて、追加コンテンツが2回に分けて配信されることが発表された。
詳細はリンク先を参照。
なお、追加DLCの配信は当初から想定されたものだったらしく、作中に存在する幾つかのオブジェクトや、登場人物との会話のなかで伏線と思われる要素がちりばめられている。
- 『ポケットモンスター スカーレット』は2010年7月30日時点で商標登録されていた。しかし、片やバイオレットの商標登録はこの時点では行われていない。時期から考えて、『BW』の商標バレを防ぐために用意されたダミー的な意味合いがあったのではとネット上では推測されている。
- 発売された2022年は『ポケットモンスター ルビー・サファイア』から20周年(21年目)である。
- 2019年に、本作と『剣盾』および剣盾DLC、『ダイパリメイク』および『LEGENDSアルセウス』は同時に開発されていた模様。とはいえ、『ダイパリメイク』の方はメイン開発元がイルカのため、あくまで開発のサポートという意味だと思われる(参考ツイート)。
- 本作発売の3カ月前に開催されたポケモンWCS2022のマスター部門の決勝では、ポルトガル出身のEduardo Cunha氏とスペイン出身のGuillermo Castilla氏が対戦することとなり、リアルパルデア地方のトレーナー同士の激突というあまりに胸アツな展開に世界中が熱狂することとなった(なお、試合はEduardo Cunha氏が勝利し、優勝を果たしている)。
- 売上は、発売から3日間で全世界1,000万本(うち日本は405万本)という衝撃的なペースとなっている。これは、わずか2ヶ月前にswitchソフトの売上ペースを更新したスプラトゥーン3の記録を塗り替えたばかりか、任天堂ハードの全てのソフトの中でも過去最高の記録となっている。
- Nintendo Switchのほかのポケモン作品をプレイしたデータがあるとき、ある場所にいるNPCからそれぞれの作品に対応したスマホロトム専用のスマホカバーがもらえる。
- 『LEGENDSアルセウス』と同様に、ピカチュウ・イーブイの鳴き声は『X・Y』(イーブイは『ピカブイ』)から『剣盾』に至るまでの大谷育江・悠木碧のボイスではなく、『BW2』以前の電子音に戻っている。
- 過去作ではなかなか揃わなかったジムリーダーなどのエキスパートだったが、本作はすべてのタイプのエキスパートが登場する。また、シナリオも全タイプを網羅する形となっている。内訳はジムリーダー8人、スター団5人、ヌシと同タイプの四天王4人+1人。ただ、いわタイプのエキスパートだけはクリア後でないと戦う機会がなく、シナリオ中は実質この人がテラスタルによりその役割を担っている。また複数のタイプを兼任するキャラもいる。かくとうタイプのみエキスパート枠が2人存在している。
タイプ | トレーナー名 | 役職 |
---|---|---|
ノーマル | アオキ | ジムリーダー |
ほのお | メロコ | スター団 |
みず | ハイダイ | ジムリーダー |
くさ | コルサ | ジムリーダー |
でんき | ナンジャモ | ジムリーダー |
こおり | グルーシャ | ジムリーダー |
ひこう | ネタバレ注意 | 四天王 |
かくとう | ビワ | スター団 |
かくとう | キハダ先生 | アカデミー教員 |
どく | シュウメイ | スター団 |
じめん | チリ | 四天王 |
エスパー | リップ | ジムリーダー |
むし | カエデ | ジムリーダー |
いわ | タイム先生 | アカデミー教員 |
ゴースト | ライム | ジムリーダー |
ドラゴン | ハッサク先生 | アカデミー教員・四天王 |
あく | ピーニャ | スター団 |
はがね | ポピー | 四天王 |
フェアリー | オルティガ | スター団 |
- 本作でもポケモン配布は不定期に行われているが、現時点ではどういうわけか公式大会の優勝者が使っていた1匹やリコのニャオハ等のような一般ポケモンが多く、伝説や幻の配布は殆ど行っておらず、今の所ミュウとダークライの2匹しかいない。更に言うと色違いに至っては一般ポケモンしか配布された事がない(その色違いの配布も原種ウインディ、ペリッパー、ルカリオ、オーロンゲの4匹しか配布されていない)。
- 例年であれば新作本編発売に合わせてアニメ新シリーズが9~11月に開始されることが恒例だったが、本作発売時期が迫っても新シリーズの発表がなかったことから、「サトシは今シリーズで引退するのではないか?」という予想がなされる根拠になっていた。その予想は的中し、発売から4週間後に第1シリーズから第7シリーズまで続いたサトシの物語を2023年3月に終了することが発表され、本作からはサトシではなく新しい主人公のリコとロイによる新しい物語と連動することになる。
- このため、本作初出の新ポケモンのアニポケのグッズが展開されることがなくポケカの新シリーズの開始もアルセウスと同様翌年1月末からと遅めになっている。ただし、アニメシリーズそのものが終了・休止するわけではないので、玩具のモンコレ・ポケモンキッズや菓子などではアニメ絵のパルデア御三家や伝説ポケが新規に描き起こされている(その際のタイトル表記は「Pokémon」になっている)。
- ちなみに、劇場版ポケットモンスター(ポケモン映画)の一つである『ディアルガVSパルキアVSダークライ』にも、サグラダ・ファミリアをモデルにした建造物がゲーム版よりも先に登場している。
- 今作は全体的にマクロコントローラーでの作業の自動化がしづらい設計となっている。第8世代にマクロコントローラーによる自動化が蔓延した影響もあるだろう。
- 本作発売直前時期では、海外を中心とした不正アクセス行為によりSNSにネタバレとなる動画・静止画の投稿が相次いでおり、公式が削除を要請するイタチごっこの状態となった。今後株式会社ポケモンもしくは任天堂が想定する公開許容範囲から大きく逸脱した投稿を発見した場合、ポケモン公式サイトの「著作権法違反に関する通報」ページもしくは任天堂公式サイトの「不正商品情報ご提供窓口」ページにて違法行為したユーザー名(あるいはアカウントのハンドルネーム)とURL(プロフィールページ)を書き込み、通報することが可能。
- 株式会社ポケモンから改造データについてのお知らせ(2022年11月11日更新)が公開された。オンライン対戦に係る分はニンテンドーアカウントの利用規約上で「ニンテンドーアカウントサービスの正常な動作または機能を干渉、中断、破壊または制限する行為」として禁止されている行為に(当然)該当するが、詳細は当該記事を参照し公式のアナウンスに従った上で、改造ポケモンを入手してもすぐに逃すなどして使用しないように注意が必要。
プロモーションビデオ
『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』1st Trailer(2022年2月)
2nd Trailer(2022年6月)
3rd Trailer(2022年8月)
4th Trailer(2022年9月)
紹介映像「パルデア地方冒険ガイド篇」(2022年10月)
紹介映像 - Nintendo 公式チャンネル(2022年11月)
Final Trailer(2022年11月)
Pokémon 1008 ENCOUNTERS(2023年1月)
ゼロの秘宝 番外編(2023年12月)
ポケモンBW、ポケモンBW2:バージョンによって街の外観およびBGMが「過去」と「未来」に分かれている点が共通。※ソウリュウシティやブラックシティ、ホワイトフォレストが特に顕著。
ワイルドエリア:『剣盾』に登場する、ポケモンでは初となるオープンフィールドの広大な捕獲エリア(それ以外は従来どおりの見下ろし型のマップとなっている)。
鎧の孤島、冠の雪原:『剣盾』の追加DLC。こちらはフィールド全体がオープンフィールドとなっている。
LEGENDSアルセウス:『SV』の前作に当たるオープンフィールドを採用した作品。