マホイップ
まほいっぷ
マホイップとは、『ポケットモンスター』シリーズに登場するキャラクター(モンスター)の一種である。
基礎データ
他言語版での名称
英語 | Alcremie |
---|---|
イタリア語 | Alcremie |
スペイン語 | Alcremie |
ドイツ語 | Pokusan |
フランス語 | Charmilly |
概要
第8世代『ソード・シールド』に登場する、お菓子の妖精のようなポケモン。
全身がふわふわとしたホイップクリームの様になっており、色鮮やかなアメざいくが髪飾りや尻尾のような形で付いている。
身体からもホイップされたクリームを出すことができ、その味はマホイップが幸せを感じるほどに深みが増していく。このクリームでデコレーションしたスイーツはとても美味しく、マホイップを仲間にすることはパティシエの憧れらしい。
敵に襲われたときには、甘い匂いのクリームを投げることで相手の気をそらしたり、視界を奪ったりして逃げる。このとき出すクリームには強力な鎮静物質が含まれていて、口に含んだ相手は戦意を喪失してしまう。
ちなみに、なぜか性別は♀しか存在しない(他のお菓子系ポケモンは皆♂♀両方が存在するので、お菓子系だからという理由でもない)。
名前の由来は「魔法+ホイップ」だと思われ、英語名も「alchemie(錬金術)+creamy(クリーミー)」から来ている。
マホイップのすがた
その種類数
- ビビヨンよろしく、その姿には数多くのバリエーションが存在し、彼女らが出すクリームの風味もそれぞれの姿で異なっている模様。頭の飾りとなる「アメざいく」や、カラーリングで判別する事が可能。
- 進化の際にクリームを形成する細胞がゆらぎを受けることにより、甘酸っぱさや苦味、香ばしさなどの風味が生まれるという。この風味(フレーバーという)には個別の名前があり、それぞれ図鑑の説明も異なっている。
- だがまさか進化方法が「アメざいくをマホミルに持たせた上でプレイヤー自身が回転する」ことだとは誰が想像したか。一応アメざいくの説明文にヒントが書いてあるが、これだけで分かった人は恐らく少ないのではないだろうか。
- 更に、頭の飾りは進化させる前にマホミルに持たせた全7種類あり、頭の飾りをバリエーションに含めるならば、マホイップの姿の種類は「9×7」の全63種。色違いを含めるなら全70種にも及ぶ。
フレーバー
回転の仕方がそのままマホイップのフレーバーに多大な影響を与え、以下の通りに種類が変わる。
- 「回転した方向(右or左)」
- 「回転にかけた時間の長さ(短いor長い)」
- 「回転をした時間帯(昼or夜)」
性能
種族値
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
65 | 60 | 75 | 110 | 121 | 64 | 495 |
- 意外に高いポテンシャルを持つポケモンで、特にとくこう・とくぼうがキラリと光る。物理防御もそれなりに持っているため、HPと物理防御に努力値を振ってあげた上で「とける」・「めいそう」をしこたま積んでしまえば、たとえ後手に回ろうがタイプ相性が悪かろうがしぶとく耐え抜くという物理・特殊 両面受けとして活躍が期待できる。元がホイップクリームとはとても思えない。
- 数字の上ではフェアリーの先輩フラージェスやニンフィアの劣化と呼べてしまうが、あちらとはできることが結構違うため、実はそれほど意識しなくても大丈夫である。なによりニンフィアはとけるを覚えないため、各種防御を積むという方向性ではこちらが一枚上。自己再生を覚えたりなど、色々メリット差別点はある。フラージェスは剣盾では登場できなかった。
- また定番技のじこさいせいやタイプ一致の攻撃技としても優秀な「ドレインキッス」、「ギガドレイン」に加え、威力は期待できないが意表をつける「ドレインパンチ」と回復手段には事欠かず、攻撃面も「マジカルシャイン」「マジカルフレイム」「アシストパワー」など優秀な技がラインナップされている。事前に各種防御を積んでいれば更に脅威的。おおきなねっこでも持たせようものならバトルが楽しくなること間違いなし。
- マホイップ専用としてデコレーションという技を覚える。味方・相手どちらかを選択し、飾りつけをして攻撃ととくこうを2段階上げてあげるという強力なもので、華々しい姿で華々しい活躍を魅せるエースが出来上がる。
- 基本はダブルバトル用と考えた方がいいが、相手をわざと飾りつけしてあげた後に隠れ特性のメタモンに交代するという侮れない戦術も存在する。
- フェアリータイプだけというのも効果的で、2倍弱点がどくタイプとはがねタイプしかおらず、あくタイプ・かくとうタイプ・むしタイプを半減でき、ドラゴンタイプは無効化。先述の通りぼうぎょ・とくこう・とくぼうを積みつつ回復を図れば生半可な弱点タイプわざ程度ではビクともしなくなるほどのあま~い要塞と化す。
- 隠れ特性は「アロマベール」。「ちょうはつ」などの精神攻撃を受けなくなるという優秀な特性。これを搭載した暁には上述の積みの流れがより安全に確保できるようになる。
- ダイマックスでもしようものなら積み重ねられた硬さに増加するHPが相まって更に手が付けられなくなる。また、アロマベールの印象が強いためそもそもちょうはつを撃たれにくいという心理を突き、通常特性のスイートベールを活かすことも十分にできる。
- しかしあくまで「積めば硬い」というだけの話であり、素の戦闘力自体は控え目。いかに場を整えて自分優位の局面まで持っていけるかが重要と言え、トレーナー……いや、パティシエの腕の見せ所となるだろう。
- ダイマックスアドベンチャーにも道中選択ポケモンとして登場。下記キョダイマックス個体でミルキィバニラ固定。3種のマジカル技を覚えているので攻撃役として優秀な他、「デコレーション」を覚えているため味方を強化させることもでき、キョダイマックスすれば回復も可能と、使い勝手が非常に良い。弱点を突かれない限り大いに役立ってくれるだろう。
アニメ版
『アニポケ・サトシの旅シリーズ』
- ゴウのマホイップ
- 新無印82話でゴウがマホミルの状態でゲット。…した直後、アメざいくを貰って加入祝いにくるくる振り回された事で、偶然にも条件を満たし、ゲットしてから僅か1分ちょいというスピード進化を果たした。フレーバーはいちごアメ・ミルキィバニラ。
- 新無印82話
残りは『クローバーアメ/ミルキィミント』・『ハートアメ/ルビーミックス』・『リボンアメ/ミルキィルビー』・『リボンアメ/ミルキィソルト』・『スターアメ/ミルキィソルト』の5匹。更にゴウがマホミルと出会ったケーキ店にもマホイップがおり、こちらはハートアメ/ルビーミックス。
- 劇場版『ココ』
- ミリーファタウンのアイスクリーム屋のポケモンで登場。
『アニポケ・リコとロイの旅シリーズ』
- ライジングボルテッカーズのマホイップ
- CV:真堂圭
- ルビーミックスのいちごアメ。
- ライジングボルテッカーズの飛行船ブレイブアサギ号にすみついてるポケモン。
- 2023年3月3日に公開されたキービジュアルにマードックのイワンコの背に乗ってるのが映っていた。2話OP、本編では4話で他のポケモン達と共にリコからポケモンフーズを貰って食べていた形で登場。
- そのクリームでデザートを作ってくれたり、マードックの料理を手伝っている。
- キッチンによくいる様で、8話ではお菓子を入れている秘密の棚の中にいたり鍋の中で寝ていた。なお、リコが棚を開けた際にはリコとニャオハをクリームまみれにした。
- 19話にてマードックと共に過去が明かされる。元々はマホミルの頃、マードックと、現在はエンジンシティのバトルカフェのオーナーであるミッチェルが営んでいたカフェの看板ポケモンであり、ライバルでパティシエ仲間である二人にクリームを与えていた。が、ある時いちごアメざいくを持って偶然に左に長く回ってしまった事でルビーミックスのマホイップに進化。ルビーケーキをメインに作っていたマードックは喜んだものの、ミッチェルは抹茶をメインに作っていた為、次第にマードックのルビーケーキだけが売り切れるようになった事・ミッチェルがマードックを嫉妬するようになった事・マホイップが差し出したクリームのクッキーをミッチェルが八つ当たりで払いのけてしまった事から、マードックとミッチェルが喧嘩し、マードックに連れられる形で店を出てしまう。
- 本編でミッチェルと再会し、リコの提案でリコのニャオハとタッグを組んでミッチェルの手持ちとダブルバトル…のはずが、途中からスイーツバトルとなった。その後は、マードックとミッチェルがお互いに謝罪した事で仲直りする。
- 使用技は「デコレーション」「とける」
余談
- 「ホイップポケモン」のペロリーム系統とはタイプ・特性・モチーフ全てが同じであり、何かしらの関係があるのではとも考察されている。なお、本作のバトルカフェのマスターはペロリーム系統とマホイップ系統を所持しており、バトルの際に両者をセットで繰り出してくる。
- 前述のとおり彼女たちの進化条件はアメざいくを持たせて回転することだが、公式サイトでは進化後についている飾りのことを通常・キョダイ共にきのみと説明している。これが単なる誤記であるのか、それとも進化の際にどこからかアメざいくと同じ形のきのみを調達してきているのかは不明。
- お菓子関連のモンスター、ダイマックスで姿を大幅に変えて巨大化する、雰囲気や色合いが似てる等、お菓子の魔女を連想した人が多い。というかキョダイマックス時のデザイン自体がどことなくイヌカレー的である。
- さらに言うと前述のキョダイダンエンも英語名は「G-Max Finale」である。フィナーレ……?
- 剣盾のシナリオ中でキョダイマホイップを使ってくるトレーナーもまた、魔女を思わせる風貌をしている。
- ポケモンカフェの姉妹店「PikachuSweets」にて、マホイップのミルキィバニラをモチーフにしたカップケーキが発売された。ポットデスをモチーフにしたお茶の商品も発売されているため、2つを同時に購入すればさながらガラルティータイムである。
- 2021年4月にはポケモンセンターから「Mawhip à la mode」(マホイップ ア ラ モード)というタイトル名でグッズが発売された。「アメざいく」ごとに進化したマホイップにちなんだカラーリングで、それぞれ性格や個性により、異なる表情をしている所が大きな特徴である。
- 登場する姿はミルキィバニラ、ミルキィルビー、ミルキィレモン、キャラメルミックス、ミルキィまっちゃ、ミルキィミント、ミルキィソルトの計7種である。(なおぬいぐるには、ミルキィレモンにはスライスレモンが、キャラメルミックスには大好物のパンケーキを持っているのが大きな特徴である。)
- グッズは定番のぬいぐるみ、クリアファイル、アクリルチャームの他、お菓子や料理が作りたくなるような、エプロン、ミトン、計量スプーン、クリームヘラ、ホイッパー、デジタルクッキングスケールといった調理器具や、蓋つきマグカップ、デザートプレート、お片付けに最適なキッチンスポンジやポンプボトル、ふきんまで発売されているので、使うのが勿体ない位の可愛さである。(詳しくはこちらのサイトをご覧下さい。)
なお、登場するマホイップにはそれぞれ大好物と性格があって、それぞれ以下の通りである。
マホイップの種類 | 好きなお菓子 | 性格 |
---|---|---|
ミルキィバニラ | ショートケーキ | うっかりやなせいかく こうきしんがつよい |
ミルキィルビー | カップケーキ | なまいきなせいかく ちょっぴりみえっぱり |
キャラメルミックス | パンケーキ | おっとりなせいかく たべるのがすき |
ミルキィレモン | レモンケーキ | わんぱくなせいかく イタズラがすき |
ミルキィまっちゃ | ロールケーキ | まじめなせいかく ちょっとおこりっぽい |
ミルキィミント | チョコミント(アイス) | おくびょうなせいかく かんがえごとがおおい |
ミルキィソルト | マカロン | のんきなせいかく いねむりがおおい |