「べしべし!」
基礎データ
全国図鑑 | No.0062 |
---|---|
カントー図鑑 | No.062 |
ジョウト図鑑 | No.074 |
マウンテンカロス図鑑 | No.035 |
アローラ図鑑 | No.184 |
ヨロイ島図鑑 | No.144 |
キタカミ図鑑 | No.041 |
ローマ字表記 | Nyorobon |
ぶんるい | おたまポケモン |
タイプ | みず/かくとう |
たかさ | 1.3m |
おもさ | 54.0kg |
せいべつ | 50%♂・50%♀ |
特性 | ちょすい/しめりけ/すいすい(隠れ特性) |
タマゴグループ | すいちゅう1 |
各言語版での名称と由来
言語 | 名称 | 由来 |
---|---|---|
日本語 | ニョロボン | ニョロニョロ+坊(ぼん、男子に対する呼称) |
英語・スペイン語・イタリア語 | Poliwrath | polliwog(オタマジャクシ)+wrath(激怒) |
ドイツ語 | Quappo | Kaulquappe(オタマジャクシ) |
フランス語 | Tartard | Tartare(タルタロス、ギリシャ神話における奈落の神)+tarte(平手打ち)+têtard(オタマジャクシ) |
韓国語 | 강챙이 | 강(川)+강(強)+올챙이(オタマジャクシ) |
中国語(繁体字・簡体字) | 蚊香泳士 | 蚊香(蚊取り線香)+泳+勇士(yǒngshì) |
中国語(大陸・台湾) | 快泳蛙 | 快(速い)+泳+蛙 |
中国語(香港) | 大力蛙 | 大力+蛙 |
ヒンズー語 | पॉलीव्राथ | 英語名の音写 |
リトアニア語 | Polivratas | 英語名より |
ロシア語 | Поливрат | |
タイ語 | เนียวโรบอน | 日本語名の音写 |
進化
ニョロモ → ニョロゾ(Lv25) ─→ ニョロボン(みずのいし)
概要
『ポケットモンスター 赤・緑』(第1世代)から初登場したニョロモの最終進化系。
最終進化だが、カエルに成らずオタマジャクシのままであり、姿もニョロゾの目つきが鋭くなりガタイのいい体つきになった程度の変化しかない。
ただ、進化前のニョロゾと同様、頭部にはカエルとしての面影が出始めているため、正確にはカエルへの変態が完了する寸前のまま成体になったというべきか。
体脂肪率だいたい0%というかなり無茶な体質だが、遊泳力が発達しておりオリンピック選手も敵わないらしい。現実では体脂肪が無いと体が浮きにくくなってしまうため、競泳選手はむしろ他の競技に比べて体脂肪率が少し高めな傾向があるのだが……そこはポケモン、人間とは根本的に体のメカニズムが異なるのだろう。
全身筋肉ゆえかゲーム上の能力ではニョロゾより素早さが遅い。加えて例によってどんなに運動しても疲れないとかバタ足だけで太平洋を横断できるとか、ほんの一瞬だけなら水の上を走れるとか、かなり突拍子もないことがポケモン図鑑に書かれている。
ちなみにやたらとオリンピック選手に言及する初期の図鑑説明だったが、ピカチュウ版をベースにしたLPLEではこっそり内容が修正されており、オリンピック選手の部分が世界レベルの選手という言葉に差し替えられている。理由は謎であるが、近年では、「ポケモンの世界は現実世界とは別の世界を舞台としている」とする設定が固まりつつあるため、そうした設定との矛盾を避けるためではないかと考えられる。
寒さが苦手なカエル系であるのにもかかわらず、流氷の浮かぶ海も楽々と泳げる。ポケダンでニョロモが北風の大地に生息できた秘密もここにあるのだろうか?
じごくぐるまやともえなげといったかくとう技も使えるため、かくとうポケモンの中では技巧派であると言える。
外見がエアーマンに似ていると思っている人は少なくないが、エアーシューターっぽい技は『HGSS』の秘伝技「うずしお」くらいしかあるまい。
ゲームでの特徴
- タンバシティのジムリーダー、シジマの切り札でもある。『金・銀』の頃は「こころのめ」+「ばくれつパンチ」で仕留め損ねてもこんらんになり、『HGSS』では「さいみんじゅつ」と回復&交代読み「きあいパンチ」というコンボをしてくる。
- SMではコニコシティのポケモンセンターのNPCのえんじの女の子がニョロゾの状態で交換してくれるが、同じコニコシティの店売り品として「みずのいし」があるので、実質ニョロボンを手に入れたようなものである。ニックネームは「ヤンヤン」。性格が「やんちゃ」で特殊耐久が下がるのが気掛かりだが、加入時期を考えれば申し分ない種族値な上に、技はマシン技で大体事足りるため、仲間になれば心強い。しかも交換条件はズバットとタダ同然なのも嬉しい。
性能
種族値
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
第1世代 | 90 | 85 | 95 | ※ | 70 | 70 | 410 |
第5世代まで | 90 | 85 | 95 | 70 | 90 | 70 | 500 |
第6世代から | 90 | 95 | 95 | 70 | 90 | 70 | 510 |
※第2世代以前の「とくこう」・「とくぼう」は「とくしゅ」に纏められていた。
- みず/かくとうという珍しい組み合わせだが、防御寄りの種族値で、攻撃の種族値は85と意外にもかなり低い。
第4世代
- 「さいみんじゅつ」や独特の耐性、それなりの耐久から、バトレボ環境では地雷程度の実力はあった。耐性的にバンギラス、ヒードラン、エスパーウエポン切りのメタグロスが主な仮想敵となった。
第5世代
- 「すいすい」で上がる素早さは「はらだいこ」で攻撃力全快にした後は全抜きも出来るほどの強さになり、「ローキック」は素早さで劣る相手を反撃1回で倒す事が出来るように。
- 眠りの仕様が「交代した場合ねむりのターンがリセットされる」ように変更されたことで、「さいみんじゅつ」+「ともえなげ」の嵌め技コンボが出来上がった。
第6世代
- 攻撃が若干だが強化されている。代わりにねむりの仕様が元に戻ったので上記コンボは成立しなくなった。
LPLE
- わざマシンでやっと「ばかぢから」を習得可能になった。こうげき・ぼうぎょ共に-1ランクのリスク管理はしっかりと。
第8世代
- なんと「アクアブレイク」(今世代初)、「インファイト」、「ドレインパンチ」、「DDラリアット」、「10まんばりき」を習得。メインウェポンの威力上昇によりはらだいこからの全抜き型の決定力が上がり、ドレインパンチによりビルドレイン戦法ができるようになり、大幅に強化された。(ちなみにはらだいことドレインパンチの両立が可能なポケモンは他にヤドランとヤドキングとジャラランガだけ。)はらだいこを使わなくてもダイマックスを使ったお手軽高速アタッカーとして気軽に起用できるようになったのも追い風。
- 「じしん」は元から覚えるとはいえ10まんばりきはゴリランダーの影響で使いづらくなることが予想されるので習得は嬉しい限り。
- ちなみに金銀時代は「こころのめ」+「じわれ」の一撃必中コンボが使える唯一の存在だった。長らく封印されていたが、バーチャルコンソールの初代ソフトで「じわれ」を覚えた個体を第7世代に転送する事で再度使用可能になった。
- 隠れ特性固定なので雨下では大抵のポケモンの上からじわれを撃てたりする。フリーザーやドーブルでも似たようなコンボができるが、こちらは特性が「すいすい」なので天候によっては2匹より速くこのコンボを決められる。
第9世代
- DLC『碧の仮面』で追加。同複合タイプであるれんげきウーラオスの壁が余りに厚いため、あえてこちらを使うなら「オボンのみ」「はらだいこ」型や「さいみんじゅつ」「からぶりほけん」「バトンタッチ」型などの差別化戦略は必須であろう。
- 実は『碧の仮面』で追加されたテラレイドバトルでは特に攻略が難しい一体に数えられる。というのも「くろいきり」によりこちらの攻略に必要なバフ・デバフを一気に無力化する上に、体力が少なくなってくると「ビルドアップ」を使用して物理防御を高めてくるので、より一層ダメージが通りにくくなるためである。種族値上の耐久は並程度だが、テラレイドバトルではHPが25倍、さらにシールドの存在もあるため並程度の耐久であっても本作随一の堅牢さを誇る。
- 対策は能力ランクに頼らない攻撃アップを活用すること。特に「きあいだめ」を習得できるコノヨザルやテツノカイナは急所を狙いやすくなるため火力アップが見込み易い上、持ち物に「メトロノーム」を持たせると「ドレインパンチ」(コノヨザルに関しては「ふんどのこぶし」も)を連打できるタイプであれば勝ちやすくなる。特性により火力を上げられるハラバリーも「パラボラチャージ」があるため有効だが、耐久に不安があるため優先度は落ちる。
- また、バリア展開前であれば、事前に「ちょうはつ」を使用して「くろいきり」の使用を封じておくのも非常に有効。これなら安心して積み技を使用できる上、序盤にある程度纏まったダメージを稼ぎやすくなるので、中盤以降も余裕をもって戦闘を進めることができる。
使用トレーナー
ゲーム版
- マチス:ジムリーダー(カントー)
- シジマ:ジムリーダー(ジョウト)
- マキシ:ジムリーダー(シンオウ)
- ゲン:ポケモントレーナー
- コブシ:ポケスロンドームのオーナー
- ハラ:四天王(アローラ)
- シバ:四天王(カントー)
- タツオミ:ニョロボンマスター
- スグリ:ポケモントレーナー
アニメ版
- ヒデ(無印105話)
- トキオ(無印168話)
- ヤスジ(無印247話)
- コジロウ(新無印17話のロケット・ガチャット)
漫画版
番外作品
『ポケモン不思議のダンジョン』
- 探検隊においてはもっと不思議のダンジョンに当たるゼロの島南部と運命の塔に出現。HP以外の能力が非常に高い上に睡眠状態にするさいみんじゅつ、連続攻撃のおうふくビンタ、タイプ一致で威力の高いじごくぐるま、タイプ一致で遠距離攻撃+鈍足の追加効果も持つバブルこうせんと強力な技を備えた難敵。その一方で経験値が非常に高く特性しめりけにより同階に出現するフワライドの特性ゆうばくを封じてくれる面もあり、ニョロボンの出現する付近の階層では経験値稼ぎの場として利用されることもしばしば。
- 超ポケダンにおいてはニョロボンリバーのボスとして出現。大将のニョロボンが3匹に対して取り巻きがニョロモ1匹というややアンバランスな構成(実際、劇中でパートナーに指摘されている)。流石に自前技で揃えていては強すぎるためか、技構成は3匹共通でまもる、ビルドアップ、あまごい、りんしょうと全体的に隙のあるものとなっている。とはいえ数が多く、全員が特性しめりけのためばくれつのタネが効かなかったりと(逆にちょすいではないので水技は通る)厄介な相手ではあるため、連携を駆使するなどして確実に数を減らしつつ戦いたい。
『ポケモンGO』
- 実装当初は初期形態ニョロモが水辺で出現しやすいので、苦労なく入手できたが、現在は実装されているポケモンの種数が増加した煽りを受けて大分出現率が引き下げられてしまっている。ニョロトノへの進化および育成も加味すると結構な量の飴が必要となるので、見つけたら積極的に捕獲を狙っておきたい(一応、救済措置として2023年7月30日のコミュニティ・デイの対象に選ばれたことがある)。
- 肝心の性能はというと、手軽さに反してかなりの実力者と言える。通常技は「あわ」「いわくだき」「マッドショット」「カウンター」(イベント限定技)の4つ、ゲージ技は一致技が「ばくれつパンチ」「グロウパンチ」「じごくぐるま」(レガシー技)「ハイドロポンプ」「ねっとう」と多彩で、不一致技にもくさ・ひこうタイプへの相性補完や対戦環境に多いドラゴンタイプへの対策として有用な「れいとうパンチ」と「こごえるかぜ」を備えており、局面に応じて多彩なカスタマイズが可能。
- 難点は通常技がやや扱いにくいこと(タイプ一致技は長らく発生の遅い「あわ」と「いわくだき」しかないため、慣れるまでは少々操作がとっつきづらかった)だったが、コミュニティ・デイ限定技として待望の「カウンター」を習得したことで、使い勝手が飛躍的に上昇した。
- ちなみに、もう1つの通常技である「マッドショット」は、「カウンター」と比較すると発生が早くゲージもためやすいが、タイプ不一致(じめん技)なのが気になる。一応、ほのお対策と考えるのであればゲージ技と組み合わせて使えないこともないか。
- ジム・レイド攻略要員としてはカイリキー・ルカリオ・ローブシンといった面々に一歩劣るためにあまり出番はないが、トレーナーバトルにおいては、上記の通り色々な技を覚えられる万能さや、かくとうタイプの中では比較的高い耐久性能を持つことから、特にハイパーリーグではそこそこ見かける存在となっている。
- GOロケット団戦においても、リーダー戦で「グロウパンチ」や「こごえるかぜ」の連打によりバフ/デパフをかけつつ相手のシールドを引き剥がすことができることから、特にルカリオを所持していなかったプレイヤーからはその代理として重宝されていた。また、ルカリオとは異なり、みず技やこおり技を覚えられること(特に「こごえるかぜ」で相手に確定でデパフをかけられるのはルカリオにはない大きな差別化点である)、みず・こおり技に耐性を持つことから、サカキの繰り出すじめんポケモンや、シエラや一部のしたっぱが繰り出すラプラスに対抗できるという独自の強みもある。条件次第ではニョロボンの方が有利に戦えることもあるので、GOロケット団攻略のために1体は育成しておいても損はないだろう。
『ポケモンクエスト』
- ニョロモがブルーカクコロジュース、カクコロウォーターカウダの普通で簡単に入手できるため簡単に入手できる。また本作にみずのいしはないためニョロゾからニョロボンの進化条件がレベル36に変更されている(他の石、通信進化するポケモンも同じ)
- 性能としてはバランスのよい近距離タイプといったところだが本作最強の補助技と名高いビルドアップを使えるのが強み。本作のビルドアップは自分の与えるダメージをアップし受けるダメージを減らすというもの。さらに本家と違い物理攻撃、特殊攻撃の区別がないためあらゆる攻撃を強化し受けるダメージを減らせる。おまけにけっそくストーンをつけてやるとその効果をチームポケモン全員が受けられる。
- 欠点はニョロモの段階ではビルドアップを覚えないためレベルアップと技特訓が必須という点だが後半ステージ攻略にはなくてはならないので早いうちにニョロモを確保して育てておきたいところである。
アニメ版
『アニポケ・サトシの旅シリーズ』
第5世代までみず・かくとうというタイプの組み合わせを唯一持っていた為か双方の持ち味であるテクニックとパワーを兼ね備えた強力なポケモンとして扱われる事が多い。
- ヒデのニョロボン
- 無印107話でオレンジ諸島を巡るヒデのポケモンとして登場。ヒデの故郷で開催された大会の景品であるチャンピオンベルトを巻いており、水鉄砲発射用の穴が空いている。
- 近距離の10まんボルトを受けてもビクともしない頑強さを誇り、れいとうビームでリザードンの全身を凍結させてしまうほどの戦闘力の高さを見せた。回転しながらのみずでっぽうでひのこを防ぐ技巧派でもある。
- サトシとの絆を取り戻したリザードンの錐揉み回転で空に巻き上げられた隙を狙われ、ちきゅうなげでKOされた。
- この回は名曲であるタイプ:ワイルドをバックにリザードンとニョロボンが激突するという無印のバトル回でもファンの多い回となっている。
- 尚、お腹の渦巻き模様が隠れる程のチャンピオンベルトを巻いていたのは当時ポケモンショックの影響によりアニメにおける渦巻き模様の扱いに規制が掛かっていたためである。(テレビ東京の製作ガイドライン参照)
- トキオのニョロボン
- 無印168話では釣り大会の優勝常連であるトキオ(新無印の同名の彼とは別人)のポケモンとして登場。進化前であるカスミのニョロゾに敗北した。
- ヤスジのニョロボン
- 無印247話でポケモンバトルで8連勝しているヤスジのポケモンとして登場。カスミのニョロゾを破り、相性の悪いサトシのベイリーフと引き分ける等、実力の高さが窺える。
- 新無印17話
- ロケット・ガチャットで排出されたポケモンでコジロウが使用。
その他
無印 | 40話・91話(イメージ)・194話・228話 |
---|---|
AG | 71話 |
DP | 91話 |
XY | 34話(イメージ) |
SM | 81話・129話 |
新無印 | 21話・25話・120話・136話 |
漫画版
『ポケットモンスターSPECIAL』
- レッドのニョロ
〈レッドの手持ち〉 |
---|
ニョロ (ニョロモ→ニョロゾ→ニョロボン♂️) |
フッシー (フシギダネ→フシギソウ→フシギバナ↔️メガフシギバナ♂️) |
ピカ (ピカチュウ♂️) |
ゴン (カビゴン♂️) |
ギャラ (ギャラドス♂️) |
プテ (プテラ♂️) |
ブイ(イーブイ(↔️シャワーズorサンダースorブースター)→エーフィ♂️) |
ディグ (ディグダ♂️) |
サン (サンド♂️) |
ドリ (ニドリーノ♂️) |
オニドリル |
ウツボット |
ニドキング♂️ |
関連イラスト
関連タグ
0061.ニョロゾ→0062.ニョロボン→0063.ケーシィ
同複合タイプ
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- カエルポケモン仲間