遠い昔、はるか彼方の銀河系で…。
概要
数世代に亘る、銀河で圧政を敷く強大な帝国とそれに立ち向かう者たちの攻防を描いた、世界一著名なSF映画作品。“フォース”と呼ばれる力を駆使して銀河に平和をもたらさんとする騎士・ジェダイと、反対にそのフォースの暗黒面を極めて銀河を支配せんとする暗黒卿・シスとの長きに亘る因縁も軸となっている。
宇宙戦闘機や宇宙戦艦にロボット兵器を用いた大規模な戦闘に、ライトセーバーと呼ばれる剣を駆使した緊迫感漂う騎士たちの一騎討ちという対比、個性的な容姿のクリーチャー的な宇宙人や当時先進科学として考察され始めていたクローン技術の軍事転用など、多岐に亘る要素を一つに凝縮している。また単なる勧善懲悪や、圧政からの解放を目指したレジスタンス・ドラマに終始せず、“善悪の葛藤”・“人種問題”・“愛と欲望”などの二律背反を添えることで、それまでにない深みのあるSF作品に昇華している。
映画監督ジョージ・ルーカスが温めていた構想を元に映画化されたスペースオペラの代表作である。映画新旧3部作の6作品と新旧3部作の間を描いた『クローンウォーズ』『反乱者たち』なども存在。2015年からは新たな三部作が展開されている。
配給は「20世紀フォックス」→「Disney」と、変遷している。
莫大な製作予算が毎回投じられており、旧3部作はルーカス自身への配当を最低限に抑えることでそれを実現。新3部作では、ほとんどルーカス自身のフィルム制作会社「ルーカス・フィルム」が制作費用を捻出していた。Disneyに移行してからは、3DCGによるカートゥーンアニメシリーズを始めとした小規模展開を利用し、大きな制作へと予算を繋ぐ形式へと切り替えている。
シリーズ
オリジナル作品
プリクエル・トリロジー
アナキン・スカイウォーカーがジェダイとなり、クローン戦争を通して暗黒面に墜ち、ダース・ベイダーへと変貌するまでの過程を描いた作品で旧3部作の前日譚。時系列上はこちらの方が先だが、映像技術や予算の問題、エピソード3が最終的にバッドエンド的な形で終わってしまうので、娯楽性の高いエピソード4~6を先に製作した方がヒットするだろうという製作側の判断から、製作が後回しにされたという経緯がある。
「新三部作」「アナキンエピソード」と呼ばれる事もある。
オリジナル・トリロジー
強大な銀河帝国の圧政に立ち向かう若きジェダイの騎士:ルーク・スカイウォーカーの活躍を描いた3部作。当時はSFというジャンル自体の評価が低く、売れなかったとしても単発の作品として通用するエピソード4が最初に作られたためこの順番になっており、当初はエピソード表記がなかった。EP6のサブタイトルは「ジェダイの帰還」だが、上映当初は「ジェダイの復讐」というサブタイトルで公開された。
一般的にスター・ウォーズというとこのシリーズを思い浮かべる人が多いだろう。
「旧三部作」「ルークエピソード」と呼ばれる事もある。
シークエル・トリロジー
旧3部作の30年後を舞台とし、帝国軍の残党:ファーストオーダーとそれに対抗するレジスタンスの戦いの中、フォースの力に目覚めるレイの成長と活躍を描く。便宜上エピソード番号は付けているが、公式ではタイトルのエピソード表記が無くなっている(オープニングロールでは健在)。
「続三部作」「レイエピソード」と呼ばれる事もある。
派生作品
映画
公式スピンオフとして現在、以下の2作品が公開されている。
- ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー(2016年)
- 『新たなる希望』の直前、銀河帝国の超兵器デス・スターの弱点を示す設計図を巡る戦いを描く。
- ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー(2018年)
- 『新たなる希望』の13~10年前、ルーク、レイアらと出会う以前の若きハン・ソロの活躍を描く。
2023年12月には新世代パイロットの活躍を描く『ローグ・スコードロン(原題)』の公開が予定されている。
ドラマ
- マンダロリアン(2019年)
- ボバ・フェット/The Book of Boba Fett(2021年)
- 『ジェタイの帰還』から5年後、ボバ・フェットの知られざる戦いを描く。
- オビ=ワン・ケノービ(2022年)
- 『シスの復讐』から10年後、オビ=ワン・ケノービの活躍を描く。
- キャシアン・アンドー(2022年)
- 『ローグ・ワン』の5年前、キャシアン・アンドーの活躍を描く。
アソーカ・タノを主人公とした実写作品などが計画されている。
アニメ
- クローンウォーズ(2008年)
- エピソード2と3の間、いわゆるクローン戦争を描いた物語。アソーカ・タノが初登場する。本編では語られなかった要素が深く掘り下げられている他、レジェンズ作品でのみ描かれていた人物や設定の一部が逆輸入されている。劇場映画1本+全7シーズン完結
- 反乱者たち(2008年)
- エピソード4の数年前、帝国の支配に抵抗する少年エズラ・ブリッジャーと仲間たちの活躍を描く。反乱同盟結成の経緯などが語られている。また、シーズン3からレジェンズ作品で描かれてきた人気キャラスローン大提督が登場したことが大きな話題を呼んだ。全4シーズン完結。
- フォース・オブ・デスティニー(2017年)
- 各エピソード、スピンオフ含め、女性陣に焦点を当てた作品。
- レジスタンス(2018年)
- エピソード6から7の間にあったレジスタンスの活動を描いた物語。
- バッド・バッチ(2021年)
- エピソード3の直後を描いた物語。クローンウォーズと直結しており、最終シーズンで登場した"バッドバッチ"と呼ばれる分隊の視点から、銀河帝国の勃興期を描く。
- スター・ウォーズビジョンズ(2021年)
- 6つ日本のアニメ制作会社が、スターウォーズの世界観を素にそれぞれのオリジナルストーリーを描く短編アンソロジー作品。全9作。
- テイルズ・オブ・ジェダイ(2022年)
派生作品への対応
様々なスピンオフ
来るもの拒まずのルーカスフィルムの方針から小説・コミック・ゲームなど様々な媒体による数えきれないほどのスピンオフ作品が存在。出来のよい物も多いが、ドラゴンボールばりに劇中死したキャラが蘇る(ボバ・フェットのように「巨大な猛獣に丸呑みにされて死亡した」とされていたキャラが後付けで「実は消化される前に脱出していた」事にされるパターンはもはやお約束。逆にチューバッカの様に殺されるケースも…)、映画の最強クラスの人物(ヨーダやダース・シディアス)ですら足元にも及ばないチートキャラを平気で量産する作者が多く、「ぼくのかんがえたさいきょうのジェダイ」「ぼくのかんがえたさいきょうのシス」(早い話がいわゆるメアリー・スー)の発表会になっており、ファンも多いが同時にアンチも多い。
カノンとレジェンズ
『エピソード7・フォースの覚醒』発表にあたり、ルーカス・フィルムは今までのスピンオフ小説を非正史(レジェンズ)とすると発表。「クローン・ウォーズ」「反乱者たち」、その他2014年以降に発売されていく小説・コミック・アニメ・実写ドラマなどのディズニー版作品のみを正史(カノン)と発表した。ディズニー版作品は「『ルーカスフィルム・ストーリー・グループ』が直接監修を行い、これまでの非正史作品と違い一定の品質を保証する」として正史と明言されている。
ちなみに、ここで言う「今までのスピンオフ作品」にはシスの復讐までの従来の実写映画の小説・コミック版も含まれる点には注意が必要。これらにはレジェンズ扱いになったスピンオフ作品の設定の他、映画製作と並行して執筆されていたという事情から映画本編や続編映画でカットされた没設定も数多く盛り込まれているためである。
なお、非正史(レジェンズ)に区分されている作品の設定は、今後も正史(カノン)に属する作品に活用されるという(例えばレジェンズ産のキャラクターや組織等がまったくちがう性格、役回りで登場したりする)。
日本ではあまり表面化していないが、海外ではこの正史とレジェンズの区分が原因でmixer(混ぜる)と呼ばれる行為が問題となっている。これはWikipediaやウーキーペディア(スター・ウォーズ専門のWikipediaのようなもの)などで、正史とレジェンズの設定を混合した状態にすることを指す。単純に編集者自身が混乱したり勘違いしている可能性もある(きちんと確認せずに誤った情報を書き込むのはもちろんそれはそれで問題である)が、閲覧者に対し、レジェンズの設定を正史と思い込ませたい、或いは事実上の非正史扱いへの抗議の意味合いを持って意図的に行うケースも多く存在すると見られている。
後者のような動機で行なわれるケースはエピソード8公開以降、特に顕著に見られるようになった。というのも、エピソード8に関して言えば、劇中でルーク・スカイウォーカーが死亡するなどファンの間に暗い影を落とす展開が賛否両論の論争を巻き起こしており、否定派の間では「歴代のスターウォーズ作品の中で最も上映時間が長いくせにつまらない」、「無駄なシーンが多すぎる!」、「30年以上も歴史のあるファノン(レジェンズ)をゴミ箱に押し込んでおきながらこんな出来かよ!?」などなど、旧来のファンたちの不評不平不満が大暴発。一部のファンの間ではエピソード8を正史から除外する事を求める運動が起こったほどである。加えて、その後制作されたエピソード9も見方によっては「8を全否定している」と充分に受け取れる内容であり、こうした対立に対し更に火に油を注ぐこととなった。少なくとも、エピソード8が原因でスターウォーズのファンをやめてしまった人々が決して少なくないことは確かである。
また、「スピンオフ」と「レジェンズ」が混同される事があるが、上述した通りカノンとレジェンズの分化後もカノンに分類されるスピンオフ作品が新たに制作されており、この2つの用語は全く別のものである。上述した新しい「カノン」への(一部ファンからの)マイナスイメージもあり、「スピンオフ」と「レジェンズ」を混同する事は荒れる原因にもなりかねない。
特に否定的なファンの間では「レジェンズ」という単語の存在自体が「旧来の作品に対する事実上の黒歴史扱い」として忌み嫌われている始末である。(彼らの前では正史・非正史の隔たりが比較的薄い表現である「スピンオフ」か、それでも区別したい場合は「ファノン」と呼んだ方がいいかもしれない)
他にも「カノン」「レジェンズ」のいずれにも属さない外典として「ノンカノン」と呼ばれる区分が存在し、「カノン」「レジェンズ」いずれかの作品で描かれる時間軸からずれたIFを題材にした作品などがこれに当たる。代表的な物としてはアニメ「スター・ウォーズビジョンズ」やレゴの映像作品、一部子供向け絵本などがこの「ノンカノン」に分類される。
ピクシブ百科事典を含む日本語のウェブサイトでも、数は少ないものの正史とレジェンズがごちゃ混ぜのサイトや項目が存在する為、注意が必要である。日本の場合は問題行動というよりも、正史とレジェンズに区別される前にサイトや記事・項目が作られ、そのまま放置されているケースや、日本語訳された資料が乏しいなどの理由で情報の更新が追い付いていないケースが多い。
主な登場人物
メインキャラ
- EP1~EP3
- EP4~6
- EP7~9
- ドロイド
- 種族
ジェダイ
シス
国家
組織
種族
キャラクター
ドロイド
武器
超兵器
戦艦・戦闘機
登場する惑星
本シリーズでは、一つの惑星が一つの国家として成り立っており、銀河共和国はそれら複数の惑星国家が連合を組んで成立している国連のようなものである。
ちなみに、同じような恒星間国家の世界を描いたスタートレックでは、地球やヴァルカンなど一部例外を除いた惑星は「○○3号星(例:ナレンドラ3号星。ナレンドラ星系の三番目の惑星、という意味)」というような呼び名がされ、一方、衛星には固有名詞が与えられる場合が多いのだが、同様のパターンはスターウォーズではあまり見られず惑星自体に固有名がある。また、○○星系の首都といった形で○○・プライムと呼ぶこともある。
また、そうした国家を形成する惑星の他にも、その地域の一つにされている小惑星や衛星もあり、ムスタファーやホスなどの人間が住めないような惑星も、人間とは大きく生態の異なるエイリアンやクリーチャーが生息していたり、様々な目的に利用されたりしている。
- ナブー
- ミッド・リムに属する美しい景観を持つ惑星。シーヴ・パルパティーン皇帝の出身惑星でもあり、その美しさは皇帝も誇りとして語る程。コアは空洞になっていて海水に満たされており、反対側まで通っていくことは可能である。
- ただしこの惑星では地上に生息するクリーチャーはほとんどが大人しい反面、海中に生息するものは非常に獰猛である。そのため惑星のコアを通り惑星の反対側まで移動する事は上述した通り「理論上可能ではある」とされつつも、「実際には自殺行為に等しい」として避けられている。
- 長年、入植した人間とグンガンの間で緊張状態が続いていたが、ナブーの戦いをきっかけに同盟を結ぶようになった。
- タトゥイーン
- 銀河系の中枢から離れたアウター・リム・テリトリーに属する砂漠の惑星。太陽が連星であるため、乾燥した気候である。そのため、水分農夫達は水分凝結機で大気中のわずかな水分を収集して生活している。
- この惑星では法の支配が行き届いておらず、ジャバ・ザ・ハットのカルテルを初めとする犯罪組織の拠点としても利用され、犯罪者や賞金稼ぎ、ギャングの温床となっていた。また、砂漠には入植者への襲撃や略奪を繰り返す原住民族タスケン・レイダーもおり、非常に危険である。
- コルサント
- カミーノ
- ジオノーシス
- イラム
- キャッシーク
- ムスタファー
- ポリス・マサ
- かつて惑星だったが今や小惑星と成り果てた天体。アナキンの妻パドメはこの小惑星でルークとレイアを産んだが、自身は息を引き取ってしまった。
- コレリア
- コア・ワールドに属する都市型惑星。スターシップ造船事業で名高いこの惑星は銀河帝国の影響下に入った後、スター・デストロイヤーやTIEファイターの製造拠点として徴発された。
- オルデラン
- エンドア
- ケフ・ビァ(ケフ・バアとも)
- 衛星エンドアと同じ惑星を公転する衛星。第二デス・スターの残骸が30年経過しても尚残存している。
- エクセゴル
- 未知領域に属するシスの惑星。シスを信奉する熱狂的なカルト集団シス・エターナルが長年にわたり外界との接触を断ち密かにシスの秘術を継承しており、その存在は星図に記載されておらず住人以外ではシスの暗黒卿などごくわずかな者にしか知られていなかった。パルパティーンは自身の死に備え、この惑星に銀河帝国が研究した最新の科学技術を持ち込み、シス・エターナルの秘術と融合させる事で自らの復活を可能とし、最高指導者スノークを生み出した。そして復活を果たすとこの惑星でファイナル・オーダーを創設するが、レジスタンスとファースト・オーダーによる最終決戦の結果、パルパティーンの野望は打ち砕かれた。
- 惑星・小惑星群
惑星名 | 特徴 |
---|---|
マンダロア | 戦争により荒廃した、戦闘民族マンダロリアンの母星 |
ダソミア | 魔術を扱う「魔女」が支配する暗黒の惑星にしてモールの故郷 |
ウータパウ- | 強い太陽光が降り注ぐ岩石惑星。グリーヴァス将軍終焉の地 |
マイギートー | 様々な鉱産資源を有する溶岩の惑星。クローン戦争の激戦地の一つ |
フェルーシア | 巨大な植物が繁茂する温暖な惑星。クローン戦争の激戦地の一つ |
ケイト・ニモーディア | 通商連合が財産を保管している惑星。独立星系連合の根拠地の一つ |
サルーカマイ | 草原と農地の広がる惑星。クローン戦争の激戦地の一つ |
ヤヴィン4 | 古代の遺跡が散在する森林衛星。初期の反乱同盟の基地があった |
ホス | 惑星全体が氷で覆われている極寒の惑星。ヤヴィンを追われた反乱同盟が秘密基地の建設を試みていた |
ダゴバ | 惑星全体がジャングルと沼地で覆われた無人の惑星。ヨーダが隠遁した |
ベスピン | ガス状惑星。ディバナ・ガスという燃料の採掘基地として軌道上にコロニーがある |
ジャクー | 広大な砂漠が広がる惑星。帝国末期、軌道上で帝国軍と新共和国軍の最終決戦が繰り広げられた。地表にはこの時の難破船が多く残されており、廃品漁りが生活の糧としている |
タコダナ | 伝説的な宇宙海賊マズ・カナタの居城がある自然豊かな惑星 |
ディカー | 初期のレジスタンスの基地があった惑星 |
ホズニアン・プライム | 新共和国の輪番制首都惑星の一つ。元老院議事堂や艦隊司令部があった |
オク=トー | "最初のジェダイ寺院"として有力視される古代の寺院がある海洋惑星。一時期ルーク・スカイウォーカーが隠遁した |
ラムー | 帝国建国後しばらくアーソ一家が隠れ住んでいた荒れ果てた惑星 |
ウォバニ | 帝国の労働キャンプ(強制収容所?)がある惑星。リアナ・ハリクが収監されていた |
ジェダ | 古のジェダイと強いつながりがあり、ジェダイやフォースを様々な形で信奉する宗教家が集まる荒凉とした惑星。カイバークリスタルの産地 |
イードゥー | 常に嵐が吹き荒れる岩石の多い惑星。帝国の秘密研究所がある |
スカリフ | 海の多い年間を通して温暖な惑星。帝国の極秘情報保管施設がある |
クレイト | 古い反乱同盟の基地がある惑星。ディカー撤退後ファーストオーダーとレジスタンスの激戦の舞台となる |
パサーナ | アキ=アキ種族の母星。ルークが失踪する前に最後に立ち寄った惑星 |
キジーミ | 密輸業者や犯罪者が屯する寒冷な惑星 |
余談
- 今でこそSF映画の金字塔として知られる本シリーズだが、第一作公開当時の前評判は散々だった。今でこそスターウォーズシリーズの醍醐味の一つと言われている「汚れを施したセット」など挑戦的な要素を入れすぎた結果、コケる匂いがぷんぷんの映画となり、ジョージ・ルーカス監督など、劇場公開から逃げ出すように当時電話もテレビもつながっていなかったオーストラリアの片田舎に逃亡したと伝えられている。
- というのも、当時の映画業界ではSF作品は売れないというのが共通認識であり、当時SFといえば大ヒットした「2001年宇宙の旅」であり、その枠をぶち破ったルーカスの持ち込み案(宇宙空間での高速ドッグファイト、冒険活劇、独特の世界観etc...)は周囲の理解を得られず、SF映画にとって生命線である特殊効果の会社からも協力を断られる始末だった。ちなみに、その結果「じゃあ志同じくしてくれる仲間集ってチーム作るか」と言って結成されたのが、今日に続く特殊効果の第一線で活躍するILMである。
- そんな中でも公開前から「大ヒット間違いなし」と確信していたのがルーカスの親友であり監督としてライバルでもあるスティーブン・スピルバーグであった。第一作(のちのエピソード4「新たなる希望」)が公開されるや大ヒットを叩き出したのを逃亡先のルーカスに伝えたのも彼である。また盟友のロン・ハワードも第一作封切り当日チャイニーズ・シアター向かいのダイニングにおり、ものすごい人数の人だかりができてて何事かと思ったら全員がスターウォーズをみに来た人たちだったと後年のドキュメンタリーで当時を振り返っている。
- なお、制作時のルーカスは予算は底をつきそうだわ、特殊効果班は全く進捗ダメだわ(ILMの面々の名誉のために言っておくが、彼らも手法や撮影機材諸々ゼロからのスタートだったため、精一杯やっていたのである。逆にルーカスの要求が無茶だったとも言える)前評判は散々だわで精神的にかなり参っており、親友のスピルバーグの撮影現場を訪れた際あまりの意気消沈ぶりにスピルバーグが「僕の映画と君の映画の興行収入の1%を交換しよう」と提案したという。ちなみにその時スピルバーグが製作していたのが、映画「未知との遭遇」。スターウォーズ同様、こちらも現代まで語り継がれるSF界の名作映画の一つである。
- 各映画作品には「エピソード○+副題」と表記があるが、旧三部作についてはエピソードナンバーは振られていなかった。「新たなる希望」に至っては初公開時には副題すらなく単なる「スターウォーズ」だった。エピソードナンバーが公開時から題名に含まれたのは「ファントムメナス」がはじめて。
- なお、「ファントムメナス」だけはなぜだか邦題でも和訳されずに英語読みのままである。
- 異様なほど設定が作り込まれていることに定評があり、映画で一瞬だけ映るキャラクターにも名前がついていることが多い。そのため、非公式wikiウーキーペディアには膨大な数のキャラクターやメカニックの名前が登録されている。
- 現実世界にいる視聴者にはさっぱりだが作中世界では一般常識な言葉をよく盛り込んでくることでも有名。「新たなる希望」ではすでにクローン戦争という単語が出ている他、劇中に全く登場しない惑星ケッセルの名前が何度も出てきた。(「ケッセルのスパイス鉱山で働かされるか...」や「ケッセル・ランを12パーセクで...」など)
- これらのちょい役のキャラが後年のスピンオフ作品に登場することも多い。
- これら作品を跨いだキャラクターの登場に加え、多く作品では必ずウィルヘルムの叫びという叫び声の効果音が使用されたり、登場人物の誰かが"I have a bad feeling about this"/嫌な予感がすると発するのが一種のお約束となっており、ファンにとっての密かな楽しみとなっている。
- 時系列としてはあととなる旧三部作を制作したあと、前日譚にあたる新三部作を制作した関係で、初見では各映画をどの順番に見るのがいいのかファンの間で今も激論が交わされている。主流なのは「公開順に旧三部作→新三部作を見る」派と「時系列順に新三部作→旧三部作を見る」派だが、「アナキンの心境の変化を感じたいならクローンウォーズも見なきゃ」とか「ローグ・ワンを見たら是非そのまま「新たなる希望」を見てほしい」とか様々な意見が出され混沌の様相を呈している。そのカオスっぷりは「Twitterのリプや反応が欲しければ、スターウォーズの見る順番についてつぶやけばいい」とネタにされているほど。
関連書籍
- スター・ウォーズ 禅の教え エピソード4・5・6 著者:枡野俊明 出版:角川書店