やるしかねぇ!今、やるしかねぇんだ!
概要
2022年7月9日から放送開始されたウルトラシリーズ最新作。
『ウルトラマンギンガ』から始まる新世代ヒーローズの10作目となる作品でもある。
本作は、3月18日に劇場公開及び「TSUBURAYA IMAGINATION」(以下ツブイマ)内にて配信が開始された『ウルトラマントリガー エピソードZ』の配信版内ポストクレジットで超特報が公開され、2週間後の2022年3月31日に公式サイトで正式発表がなされるという、前例のない方式で情報が公開された(なお、劇場公開版ではこの超特報は挿入されなかった)。
前作『ウルトラマントリガー』が『ウルトラマンティガ』をベースに制作されていたのと同様、『ティガ』の次作である『ウルトラマンダイナ』を基にした作品であるとともに、『ダイナ』が『ティガ』の続編だったように本作も『トリガー』と世界観を共有する正統続編となっている。ティーザームービー中に“GUTS-SELECT”と書かれたオレンジ色の隊員服を着た人物の後ろ姿や、ナースデッセイ号、GUTSファルコンといった『トリガー』でお馴染みのメカニック類も映し出されているなど、早い段階で『トリガー』の続編を匂わせる要素が見られた。
『トリガー』のメインキャストがゲスト出演することが決定しており、作中の時系列としては第1話の時点で『トリガー』本編開始から9年後(メガロゾーアとの最終決戦から9年後、『エピソードZ』から7年後)、第2話は第1話から1年後(つまり『トリガー』本編時から10年後)となっている。
一方、『ダイナ』との関係については、現状では「エッセンスを取り入れた」との表現に留められており、作品としては『トリガー』の続編であることが強調されている。
続編作品は『ウルトラマンギンガS』以来8年ぶりであるが、あちらはあくまで『ギンガ』第2期の展開という側面もあったため、本作が事実上の新世代ヒーローズ、そして令和ウルトラマンシリーズ初の続編作品となった。
また、新しい作品にするとの方針から可能な限り新怪獣を登場させることが意識されており、『ウルトラセブン』が放送55周年、『大怪獣バトル』が稼働開始15周年に当たることからカプセル怪獣もカードで召喚する怪獣として登場している。前作『トリガー』では昭和ウルトラマン第2期の怪獣はアーストロンしか登場しなかったが、本作では前作よりも増えている。しかし『ウルトラマンマックス』や『ウルトラマンメビウス』以降使われ続けた結果、劣化して使えなくなったものもある。
メイン監督は、『ウルトラマンR/B』以来2度目の登板となる武居正能。『R/B』ではW主人公だったため、単独主人公でのメイン監督を担当するのは本作が初となり、また防衛チームが登場する作品でのメイン監督を担当するのも初めてである。シリーズ構成には『マクロスΔ』『重神機パンドーラ』などのアニメ作品を担当し、近年のウルトラシリーズにも関わりが深い根元歳三、前作からは足木淳一郎(2022年3月31日に円谷プロ文芸部を退社し、フリーランスに転身)が続投している。
サブ監督として、前作『トリガー』のメイン監督を務めた坂本浩一や辻本貴則・田口清隆などのニュージェネ作品ではお馴染みのメンバーが参加する。また、脚本チームには『トリガー』のメインを務めたハヤシナオキ(久弥直樹)もサブ担当として参加している。
ちなみに、武居と根元は上記の『エピソードZ』の監督・脚本も務めていた。ただし、田口は同時期に『仮面ライダーBLACKSUN』の都合も担当していた影響なのか、『ウルトラマンジード』の時よりも遅かった。また、田口がメイン監督を務めた作品以外で12月の放送の時期を担当するのは本作が初めてである。
TVシリーズ恒例のミニコーナーは『トリガー』のものから方針転換され、前々作『ウルトラマンZ』以来2年ぶりにED後に放送する形式に戻された。
また、ライブイベント『ウルトラヒーローズEXPO サマーフェスティバル』と連動した企画「ウルサマ情報局」がYouTubeで配信され、『ウルトラマンタイガ』以降恒例になっていたボイスドラマもこちらで展開されている。
『トリガー』で導入されたツブイマ限定のスピンオフドラマの配信は本作では当初行われていなかったが、10月から『GUTS-SELECT交流記 ~帰ってきた特務3課~』が配信されることになった。
長引くコロナ禍の影響を受け、本作も『トリガー』同様、感染防止策を徹底した上での制作となりトリガー同様負担軽減のためなのか序盤の段階から特別編が組まれている。また、本編第2話の放送の2日前に越知靖監督がTwitterでコロナに感染したことをツイートしていた。
なお、本編は7月中にクランクアップを迎えており、これまでのシリーズと比べると1〜2ヶ月早い。
本作品関連記事作成・編集にあたっての注意
「情報解禁前につき無断転載禁止」と書かれた玩具取扱店・業者向け資料(カタログ)あるいは未発売の児童雑誌、これらの情報を「ネタバレ」と称して無断で転載しているブログなどから記事を作成すること、またはそこからの情報加筆はおやめください。
名前だけでも新ウルトラマンや強化形態、新アイテムについての特徴、また変身者についての示唆となりネタバレになります。
名前ひとつをとっても公式からすれば本来の手段では得られないはずの未公開情報です。
新規作成についてはマナー・モラルを重視し、公式での登場のアナウンス(テレビ本編での登場後)・公式ツイッターや公式サイトでの情報解禁後にするようお願いします。登場時期未定の段階で玩具情報や児童誌・情報誌による情報公開が先行した場合も登場時期未定のネタバレ情報になる事例が多い為、雑誌での情報公開に合わせ早期に記事作成をするのはおやめください。
情報を知らない人にとっては初見での楽しみが失われる迷惑行為になります。ネットマナーを留意した編集をお願いします。
また放送中の内容についても無闇に記事作成・更新せずに内容が確定してからの作成をお願いします。誤表記・誤情報の原因となります。
TSUBURAYA IMAGINATIONでエキストラに応募して当選して参加したファンの方々もネタバレの加筆をするのはおやめください。このようなことをしてしまうと今後、エキストラに参加出来なくなる可能性があります。
あらすじ
かつての怪獣災害もなくなり、平和を取り戻したかのような地球。
人類の目はさらなる宇宙進出へと向けられたが、怪獣災害への対策規模は縮小傾向にあった。
そんな中、突如飛来した謎の宇宙浮遊物体「スフィア」による地球への襲撃が始まり、人類は宇宙との交信を絶たれ“孤島の惑星”となってしまう。
主人公「アスミ・カナタ」の日常にもその魔の手が迫る。目の前で繰り広げられる破壊、ついに姿を現す巨大な怪獣。危険を顧みず、今そこにいる敵に飛び込んだその時、カナタは「ウルトラマンデッカー」へと変身を遂げる。
「今、やるしかねぇ!」
デッカーの“光”を手にしたカナタは、日常を守るため戦うことを決意し、対スフィア部隊として再編成された新しいエキスパートチーム「GUTS-SELECT」の新人隊員として、若さあふれる仲間たちと共に巨大な敵に立ち向かっていく!
(公式サイトより抜粋)
登場キャラクター
新生GUTS-SELECT
- アスミ・カナタ/ウルトラマンデッカー(演:松本大輝)
- キリノ・イチカ(演:村山優香)
- リュウモン・ソウマ(演:大地伸永)
- カイザキ・サワ(演:宮澤佐江)
- ムラホシ・タイジ(演:黄川田雅哉)
- HANE2(ハネジロー)(CV:土田大)
TPU
- アサカゲ・ユウイチロウ/???(演:小柳友)
- ホッタ・マサミチ(演:田久保宗稔)
- メトロン星人ナイゲル(CV:甲斐田裕子)
初代GUTS-SELECT元メンバー
明日見屋
未来世界
その他の重要人物
兵器
- 電脳魔人テラフェイザー
スタッフ
監督
武居正能(メイン)、辻本貴則、坂本浩一、越知靖、内田直之、中川和博、田口清隆
シリーズ構成
脚本
根元歳三、足木淳一郎、中野貴雄、継田淳、ハヤシナオキ、皐月彩、鶴田幸伸
音楽
楽曲
主題歌
エンディングテーマ
『カナタトオク』
歌:影山ヒロノブ
第1クールエンディング。
『ヒカリカナタ』
歌:影山ヒロノブ
第2クールエンディング。
各話リスト
太字は新怪獣。斜字は映像の流用または回想のみ。
話数 | サブタイトル | 主な登場怪獣 | 脚本 | 監督 | 放送日 |
---|---|---|---|---|---|
- | ウルトラマンデッカー直前スペシャル ※1 | 第1~3話の登場怪獣、闇の三巨人、メガロゾーア(第二形態)、キリエロイド、ギマイラ、ギアクーダ、ウルトラマンベリアル、ナース、ベムスター、ドラコ、サラマンドラ、シャプレー星人、カプセル怪獣、ノイズラー | 足木淳一郎 | 村上裕介 | 7月2日 |
#1 | 襲来の日 | スフィア(キングスフィア/スフィアソルジャー)、スフィアザウルス | 根元歳三 | 武居正能 | 7月9日 |
#2 | 決意のカナタ | デスドラゴ、ミクラス | 〃 | 〃 | 7月16日 |
#3 | 出動!GUTS-SELECT | ゴモラ→スフィアゴモラ、スフィアソルジャー、デスドラゴ(シミュレータ) | 〃 | 〃 | 7月23日 |
#4 | 破壊獣覚醒 | モンスアーガー、ベムラー(シミュレータ)、シャプレー星人(シミュレータ) | 中野貴雄 | 辻本貴則 | 7月30日 |
#5 | 湖の食いしん坊 | エレキング(エリー)、ピット星人ユウコ、ミクラス | 継田淳 | 〃 | 8月6日 |
- | 特別総集編 マルゥルの帰還 ※2 | 第1〜5話の登場怪獣、カルミラ、メガロゾーア(第二形態)、イーヴィルトリガー | 足木淳一郎 | 村上裕介 | 8月13日 |
#6 | 地底怪獣現わる!現わる! | パゴス、グドン、テレスドン、ツインテール、アギラ | 中野貴雄 | 辻本貴則 | 8月20日 |
#7 | 希望の光、赤き星より | スフィアメガロゾーア(第二形態)、スフィアソルジャー、カルミラ | ハヤシナオキ | 坂本浩一 | 8月27日 |
#8 | 光と闇、ふたたび | スフィアメガロゾーア(第二形態)、カルミラ、ギジェラン | 〃 | 〃 | 9月3日 |
#9 | 誰がための勇姿 | グレゴール人グレース、レッドキング→スフィアレッドキング、ウインダム、ミクラス、アギラ | 皐月彩 | 〃 | 9月10日 |
#10 | 人と怪獣 | ネオメガス、キングゲスラ、サドラ | 根元歳三 | 越知靖 | 9月17日 |
#11 | 機神出撃 | テラフェイザー、ライバッサー、ヒナバッサー、ガゾート | 足木淳一郎 | 〃 | 9月24日 |
#12 | ネオメガスの逆襲 | スフィアネオメガス、スフィアソルジャー、テラフェイザー | 〃 | 〃 | 10月1日 |
#13 | ジャンブル・ロック | 第1〜9・11・12話の登場怪獣 | 鶴田幸伸 | 内田直之 | 10月8日 |
#14 | 魔神誕生 | テラフェイザー、スフィアザウルス、スフィアソルジャー、ノイズラー、ウインダム、ミクラス、アギラ | 根元歳三 | 武居正能 | 10月15日 |
#15 | 明日への約束 | テラフェイザー、スフィアザウルス、スフィアソルジャー | 〃 | 〃 | 10月22日 |
#16 | 君は君のままで | スピニー→パンドン | 皐月彩 | 中川和博 | 10月29日 |
#17 | 過去よりの調べ | メトロン星人ナイゲル、ゴメス(S)、メツオロチ、ヒュドラム | 継田淳 | 〃 | 11月5日 |
- | 特別総集編 テラフェイザーの脅威 ※3 | 第1・3・5・6・9・11〜17話の登場怪獣、ダダ(PDO-3A/B/C)、キングジョーストレイジカスタム、ウインダム、セブンガー、デストルドス、サタンデロス、デスフェイサー | 足木淳一郎 | 村上裕介 | 11月12日 |
#18 | 異次元からのいざない | アリブンタ、ヤプール、テラフェイザー | ハヤシナオキ | 坂本浩一 | 11月19日 |
#19 | 月面の戦士たち | ギャラクトロンMK2、ゾンボーグ兵、ヤプール、スフィアソルジャー | 〃 | 〃 | 11月26日 |
#20 | らごんさま | ラゴン(子ラゴン/巨大ラゴン) | 中野貴雄 | 田口清隆 | 12月3日 |
#21 | 繁栄の代償 | スフィアジオモス、テラフェイザー、スフィアザウルス、スフィアソルジャー | 足木淳一郎 | 〃 | 12月10日 |
#22 | 衰亡のバズド | チャンドラー、テラフェイザー、スフィアソルジャー | 〃 | 辻本貴則 | 12月17日 |
#23 | 絶望の空 | スフィアゴモラ、スフィアレッドキング、スフィアネオメガス、スフィアソルジャー、テラフェイザー、マザースフィアザウルス | 根元歳三 | 〃 | 12月24日 |
- | 特別総集編 立ち上がれデッカー | 第1・3・7・8・12・18・21・22話の登場怪獣 | 足木淳一郎 | 村上裕介 | 2023年1月7日 |
※1:『デッカー』第1〜3話、『トリガー』第2・19・25話、『ダイナ』第9話、『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』の映像を使用した放送直前特番。『デッカー』のストーリーや登場キャラクター・アイテムを、原点とも言える『ダイナ』や、地続きの世界である『トリガー』の映像を交えながら紹介している。
※2:『デッカー』第1〜5話、『トリガー』第24・25話、『ウルトラマントリガー エピソードZ』、『ナースデッセイ開発秘話〜特務3課奮闘記〜』の映像を使用した総集編。
※3:『デッカー』第1・3・5・6・9・11〜17話、『トリガー』第6・8話、『ウルトラマンZ』第25話、『ウルトラマンティガ&ウルトラマンダイナ 光の星の戦士たち』の映像を使用した総集編。
本作も『タイガ』第14話以降、前々作『Z』、前作『トリガー』同様、怪獣の名前は引き続きテロップで表示されている。
カナタのウルトラディメンションナビ
前々作『Z』以来2年ぶりとなる本編内でのミニコーナー(前作は「TSUBURAYA IMAGINATION」内のみで配信)。本編終了後に放送。
カナタとHANE2(ハネジロー)がその回に関係のあるウルトラ戦士や怪獣を紹介する。
第11・13・16・20話は休止。
話数 | 登場キャラクター |
---|---|
#1 | ウルトラマンデッカー・フラッシュタイプ |
#2 | ミクラス |
#3 | ウルトラマンデッカー・ストロングタイプ |
#4 | モンスアーガー |
#5 | ウルトラマンデッカー・ミラクルタイプ |
#6 | アギラ |
#7 | ウルトラマントリガー・マルチタイプ |
#8 | ウルトラマントリガー・パワータイプ |
#9 | ウインダム |
#10 | ウルトラマントリガー・スカイタイプ |
#12 | スフィアネオメガス |
#14 | スフィアザウルス |
#15 | ウルトラマンデッカー・ダイナミックタイプ |
#17 | ヒュドラム |
#18 | スフィアソルジャー |
#19 | グリッタートリガーエタニティ |
#21 | ウルトラマンダイナ・フラッシュタイプ |
#22 | ウルトラマンティガ・マルチタイプ |
#23 | マザースフィアザウルス |
スピンオフ
ウルサマ情報局
Youtubeで配信される『ウルトラヒーローズEXPO』に関連する情報を発信する動画。
令和シリーズ恒例のボイスドラマは同企画のワンコーナーとして取り上げられている(ボイスドラマ部分のみを取り上げたショートバージョンも配信される)。
ウルサマナビ
ウルサマライブステージに登場するキャラクターを解説。
No. | 紹介ウルトラマン | 紹介怪獣 |
---|---|---|
#1 | トリガーダーク | ヌアザ星人イシリス |
#2 | ウルトラマンゼット | スフィアエレキング |
#3 | ウルトラマンエース | スフィアゼットン |
#4 | ウルトラマンジード | マウンテンガリバーⅡ-Ⅴ |
#5 | ウルトラマンタイガ | レイブラッド星人 |
#6 | ウルトラマンゼロ | スフィアザウルス |
ボイスドラマ
ライブステージの内容を補完するボイスドラマ。
主人公は統一されておらず、回によって全く別の陣営のドラマが描かれる。
また、ライブイベントとの連動および企画動画のワンコーナーとしての扱いなど、これまでのシリーズとは一線を画す要素が多い。
No. | サブタイトル | 登場キャラクター |
---|---|---|
#1 | 叫びの壺 | トリガーダーク、ヒマラ、ゼネキンダール人 |
#2 | ゼット地球へ | ウルトラマンゼット、ウルトラマンゼロ、グレンファイヤー |
#3 | 始まりの勇者 | ウルトラマンゼット、ウルトラマンエース、ベリアロク、スチール星人 |
#4 | ぼくがぼくらしくいるために | ウルトラマンジード、ウルトラマンベリアル、ウルトラマンベリアル・アーリースタイル |
#5 | 帰ってきたトライスクワッドボイスドラマ | ウルトラマンタイガ、ウルトラマンタイタス、ウルトラマンフーマ、ヘルベロス、ナイトファング、テレスドン、ギマイラ、バラバ、レイブラッド星人 |
#6 | 集う光 | ウルトラマンゼロ、ウルトラマンジード、ウルトラマンタイガ、レッドキング、パゴス、デマーガ、キングゲスラ |
EXPOナビ
ウルトラヒーローズEXPO2022ニューイヤーフェスティバルに登場するキャラクターを紹介する。
No. | キャラクター |
---|---|
1 | ウルトラマンデッカー |
2 | ウルトラマントリガー |
GUTS-SELECT交流記 ~帰ってきた特務3課~
本編第12話以降が舞台となる、一話約10分・全5話のショートドラマで、前作『トリガー』のスピンオフだった『ナースデッセイ開発秘話』の続編でもある。
毎話異なる新生GUTS-SELECT隊員が特務3課にやって来ては、ホッタとマルゥルの二人とやり取りを繰り広げる内容となる。
詳細は当該記事を参照。
余談
- ファンの間では、かつて『ティガ』の次回作が正当な続編として制作された『ダイナ』だったことから、『トリガー』の次回作も同じ世界観の続編だとする予想は早くから挙がっていた。また、2022年上半期に放送されていた『ウルトラマンクロニクルD』が『ダイナ』をフィーチャーした作品だったこともあり、「次回作は『ダイナ』ベースの作品かつ『トリガー』の続編になる」という見方がより強くなった。結果的にファンの予想通り、本作は『ダイナ』のエッセンスを取り入れた『トリガー』の続編となっている。
- 一方で、『NEW GENERATION TIGA』という副題が付いていた『トリガー』と違い、本作のタイトルは副題が付かないシンプルなものとなった。それ以外にも、『トリガー』では「令和版『ティガ』」「『ティガ』の真髄を受け継ぐ」などといった『ティガ』を強く意識したキャッチコピーを打ち出していたが、本作のキャッチコピーは極端に『ダイナ』を意識したものにはなっていない。『トリガー』の続編ならば『NEW GENERATION DYNA』と言った上記の内容が導入されると予想していたファンもいたため、そうした推測は外れる形となった。そもそも、企画段階で円谷プロ上層部からは「『トリガー』の続編にしてくれ」との要望が最初に提示されており、『ダイナ』要素は所謂後付けだったことが制作側へのインタビューにて明かされており、作品としても「『ダイナ』意識より『トリガー』の続編であると意識している」とも語っている。メイン監督の武居監督は、「『トリガー』は『ティガ』とは別物の作品と捉えていて、『ティガ』と同じエッセンスは取り入れてるけど、キャラや演者は違うと、そういった意味で上記の記述のように『ダイナ』意識よりも『トリガー』の続編であることを意識して、武居監督含む制作陣は取り組んでいる」と答えた。
- 本作の発表と同時にスフィアの登場も判明し、これで新世代TDの世界は「闇の巨人消滅後の地球にスフィアが襲来」、「新たなウルトラマンの出現」と、「ネオフロンティアスペース」で起きた戦いとほぼ同じ展開を辿ることが確定している。前作の『トリガー』でティガとトリガーの関係性を含めた謎の多くが明確にされなかったこともあり、こちらでは関係性について「答え」が出るのかが注目されている。一方で、『ダイナ』の展開を知る往年のファンの間では、早くも最終回における主人公の顛末を心配する声も上がっていたが、劇場版で生存が確認された。他にも、最終回の決戦の場所が地球ではなく宇宙になる可能性もある。
- 劇場版の中で新作の発表が行われるのはこれが初めてであり、3月に新作が発表されるのは前々作『Z』以来となる。また、奇しくも初回放送日や放送時間が『ウルトラマンオーブ』と同じであり、直前スペシャルの放送日も同じである。
- 『ダイナ』第36話において、ネオ・フロンティア計画の一環として太陽系の各惑星に人工衛星を設置し、巨大な宇宙ネットワークを構成するという「コスモネット計画」が存在している。なおこの回の内容は、あるスフィア合成獣がこれを潰そうとする展開だった。
- 何気に令和ウルトラマンでは初となるメインキャストにライバルとなる敵役を演じる人物が存在しない作品である。新世代ヒーローズでは『ウルトラマンX』以来の構成で、こちらも悪役がいない代わりに元凶となる怪獣がストーリーの根幹に関わっていた。
- …と思われていたが、実際にはキャスト発表時点の前情報として存在していなかったというだけであり、後にとある人物がそのポジションに該当することが判明した。なお、メイン監督の過去作品には本作と同様、放送後に敵役だったことが判明したパターンも存在する。また、上記の『エピソードZ』においても似たような事案が発生している。
- 新世代ヒーローズ以降の作品では、OP後と次回予告後の提供バックのBGMにOPのサビが使われていたが、本作では次回予告後の提供バックのBGMがEDのサビになっている。
- 番組放送開始直後の時点でボイスドラマ企画に関する情報が一切発表されていなかったため、「『デッカー』ではボイスドラマをやらないのではないか?」といった憶測が流れていたが、第3話放送後に『ウルサマ』との連動という特殊な形ながら配信が行われている。
- 『ウルトラマンネクサス』の松永要一郎役でお馴染みの堀内正美氏は、Twitterで「本作にぜひ出して欲しい」という要望の声が多かったため、急遽本編第4話にゲスト出演することになったとTwitterで明かしており、浜野町長役でゲスト出演した。ウルトラマンシリーズにおいて、ファンからの要望の声でゲスト出演するのはこれが初めてである。ちなみに、堀内氏が電話に出た時のシーンでは『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』にゲスト出演したシーンのオマージュがあるが(このシーンには、本作のモチーフ元の『ダイナ』のコウダ・トシユキ役の布川敏和氏とミドリカワ・マイ役の山田まりや氏もゲスト出演し、堀内氏と共演している)、これは堀内氏のアドリブだとのこと。また、同話の監督を担当した辻本氏のTwitterによると、「初期脚本では名前もない町長役だったが、改稿で役も大きくなり「名前もつけた方が良いかも?」と思ってた矢先に堀内正美さんに決まりそう!」となって変更されたことをTwitterで明かしている。
関連動画
本作PV
ダイジェストPV
関連タグ
ウルトラシリーズ関連
- シン・ウルトラマン:同年のウルトラシリーズ作品。
- ウルトラマンA、ウルトラマンコスモス:元号上4番目のウルトラマン繋がり。また、『A』は2022年に放送50周年の節目を迎える。『コスモス』に至っては、『デッカー』に登場する怪獣や宇宙人について考えさせられる回がこちらの作風を彷彿させる。
- ウルトラマンオーブ、ウルトラマンZ:カードを使って変身する新世代ヒーローズ繋がり。また、『オーブ』は放送開始日が同じで主人公がジュノンボーイを受賞し、早生まれであるという共通点がある。ただしメイン監督はいずれも田口監督である。
- ウルトラマンジード:当時『セブン』50周年の節目に放送されたウルトラマン。『デッカー』と同じく『セブン』の怪獣や宇宙人が多く登場している。
それ以外
- 仮面ライダーギーツ、機動戦士ガンダム水星の魔女:同年のコンパチ御三家。なお、ガンダムのTVシリーズは『鉄血のオルフェンズ』終了以来5年半振りであり、コンパチ御三家が揃うのは奇しくも『オーブ』以来となる。
- 仮面ライダーディケイド:カードを使って変身するシリーズ10作目のヒーロー。アイテムのデザインも酷似されている。
- 勇者警察ジェイデッカー:「デッカー」と聞いて、人によってはこちらを思い出した人もいた。ちなみに『スーパーロボット大戦30』では『ULTRAMAN』と共演している。
- TAROMAN:同時期にNHKで放送された特撮番組。円谷プロが取材協力として関わっている。また、『デッカー』第4話にて「なんだこれは!?」というセリフが飛び出し、こちらを連想する視聴者が相次いだ。
- 地球防衛軍6:こちらも同時期に展開し出した作品。宇宙から来た敵によって、包囲された世界。それに、立ち向かう隊員達を描いている点で共通しているが、こちらは前作で勝利した結果、荒廃している。
ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA → (ウルトラマンクロニクルD) → 本作 → (ウルトラマンニュージェネレーションスターズ)
外部リンク
ネタバレ注意
『ウルサマ』のボイスドラマにて、「エタニティコアのある地球」にスフィアが侵攻したことを「光の国」が確認し、『トリガー』にてこの次元宇宙に来訪した経験を持つウルトラマンゼット達が対応に動き出す様子が描かれている。
ウルトラマンゼロによれば、スフィアの暗躍と足並みを揃えるかのように闇の勢力が動き出しているらしく、さらにそれとは別の勢力にも何らかの動きが見られるとのこと。
『デッカー』本編では現在のところ、孤島となった地球内部や火星の描写のみだが、外の世界ではカナタ達の与り知らぬ所で事態が大きく動いている模様。
そして、第14、15話にて未来の世界で起きた事件が時間軸を超えて過去に飛び火していた事実が明らかになると同時に、現在の彼の行方も判明。
さらに、第18話では上述のゼロ達の話題に上がっていた闇の勢力であろうあの悪魔が来訪する事態となる。