シルヴァディ
しるゔぁでぃ
基礎データ
他言語版の名称
英語 | Silvally |
---|---|
イタリア語 | Silvally |
スペイン語 | Silvally |
フランス語 | Silvallié |
ドイツ語 | Amigento |
韓国語 | 실버디 |
中国語 | 銀伴戰獸(繁体字) / 银伴战兽(簡体字) |
概要
初登場は『ポケモンSM』。
同作で初登場したポケモンの中では一線を画していたタイプ:ヌルの進化形。
自らを造り出した科学力では再現しきれなかった能力を"パートナーとの信頼"によって可能とし、不要となった頭の制御マスクを破壊した姿。
ナリヤ・オーキド曰く『シルヴァディは幻のポケモン・アルセウスを参考にして、アローラ地方にあるエーテル財団が生み出したポケモンだと言われている。』とのこと。
https://www.pokemon.jp/special/forme/zukan01/
名前に「ヴ」の文字が含まれている初のポケモンであり、名前の由来は体色からも顕著なSilver(銀)、およびBuddy(相棒)からと思われる。
図鑑説明によると、グラジオがタイプ:ヌルを初めて進化させた者だと仄めかす記述があり、シルヴァディという名前も彼が命名したものであるようだ。そのためロトムと並ぶ作中で命名の経緯が明らかになっている数少ないポケモンの一匹。
また、エーテルパラダイスのラボの記録と併せるとこの姿が「タイプ:フル」本来のプランであったことが推測される。
タイプ:ヌルの際には見られなかった顔が出現し、ライオンの下半身と猛禽類の上半身を掛け合わせた伝説の生物グリフォンに非常によく似た顔立ちとシルエットを現している。
解放されたエネルギーの影響で、灰色にくすんでいた体毛も美しい白銀となり、翼のように広がったトサカからは白く発光する角のような器官が出現している。
拘束具が外されたことで感覚が研ぎ澄まされ、気質も野生的に変化しており、気性は荒いが信頼するトレーナーに対しては身を挺して守り抜く。
重さも20kg軽くなっているが、(トサカが広がって伸びた分で高さが40cm大きくなってはいるものの)体格自体にさして変化はない。
すなわち拘束具の重さは確実に20kg以上はあった事が推測できる。
特性『ARシステム』はシルヴァディのみが持つ特性で、エーテル財団が開発した「メモリ」というアイテムを持たせる事で自らのタイプを変更することが可能。
頭部に内蔵されたドライブに挿入する事でシステムが作動し、タイプによって異なる光を放つ。この際は元は白い目や頭の角、尾びれも変化したタイプと同じ色に発光する。
加えてシルヴァディだけが覚えられる専用技「マルチアタック」は、使用者同様持たせた「メモリ」と同じタイプに変化する特徴を持ち、必ずタイプ一致の攻撃を放つ事が出来る。
上記な説明を見てみると特性の類似性といい、ますます創造主との関係が示唆されている。
タイプ:ヌルが何も無い=無の象徴という意味なら、シルヴァディはタイプを自在に変化させる事ができる=有の象徴という意味にもとれ、「何もない場所にあった卵から生まれ世界を作り出した」という伝説にも合致する。
色違いは「煌めきのシルヴァディ」とも言われ、銀色の部分が金色になり、耳の赤い所が緑色になっており中々良い。
キャンペーンで配信された個体はレベル100で、「きんのおうかん」を持っている。
ゲームでのステータス
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ |
---|---|---|---|---|---|
95 | 95 | 95 | 95 | 95 | 95 |
タイプ:ヌルのなつき度を上げることで、シルヴァディへと進化させることが出来る。
もともと素早さと特殊能力以外は完成されていたポケモンだった為か、進化して上昇するのは素早さのみ。
本来タイプ:ヌルの拘束具のような進化すると外殻などから解放される種族(例:コモルー→ボーマンダ)は防御種族値が下がるのがお約束だったがシルヴァディは珍しく据え置きのままである。
これにより種族値はオール95となり、ますます種族値オール120の創造主を意識した可能性が高い事が明らかになっている。
技の方も進化前と比べるとかなり豊富。
三種の神器は全て習得可能であり、様々なタイプの技を幅広く習得できる。
ちなみにドラゴンタイプに変更しなくてもりゅうせいぐんも教えてもらえると言う変わった特徴もある。
そして何よりもコイツに欠かせないのが、まさかの「だいばくはつ」である。
これまでのノーマルタイプ「だいばくはつ」最高火力はベロベルト(こうげき85)だった。つまりこいつはそれを上回るノーマルタイプ最強の「だいばくはつ」を放てる。
さすがにスキン系統持ちには劣るが代わりに「つるぎのまい」もしっかり覚える為、ふざけた破壊力をさらに跳ね上げさせることができる。
折角懐いたことによって進化したのにさせられることが自爆とはいかがなものか。
上記のだいばくはつも含めて「すてゼリフ」や「とんぼがえり」などかの創造主が覚えられない技もそれなりに覚える。
欠点はやはりオール95が良くも悪くも中途半端なことで、「だいもんじ」や「かみなり」と言った大技もあまり習得できず、火力面では物足りない。
また高威力の技は殆どがノーマルタイプであり、半減や無効化されると途端に機能不全に陥る。
素早さの中途さも例外ではなく、先制技を覚えられず意外と先制されることも少なくない(「ニトロチャージ」で補うことはできるが)。
一方で耐久値は(アタッカーとしては)かなりの高水準であり、不一致抜群程度であれば滅多に致命傷を負うことはない。
しっかりと役割を決めれば安定した活躍が望めるポケモンといえよう。
ちなみに、固有特性によるタイプ変化によりパーティの穴を埋めるような型の作成ができるように思えるが、そうなると実質持ち物なしのハンデを背負うことになってしまう(「ARシステム」にはシルヴァディ自身と「マルチアタック」のタイプ変更以外の効果はない)。
そのため、現状ではメモリを用いずに実質特性なしのノーマルタイプとしての運用が主流となっている。
あえてメモリを使うのであれば比較対象が少なく、かつ優秀な耐性を持つフェアリータイプだろうか。
またこのポケモンはタマゴグループが「タマゴみはっけん」であり、カプ神と同じく準伝説枠として扱われている。
シナリオ上は殿堂入り後のエーテルパラダイスでグラシオからもらうことで主人公もタイプ:ヌルを入手できるが、厳選はこのタイミングでしかできないので注意しよう。
USUMでは「ハイパーボイス」「ねっぷう」「おいかぜ」そして何故か「くさのちかい」を習得した。
この状況は後の世代でも変わっておらず、設定ミスではないと思われる。
第八世代では
ポケモン剣盾では、ポケモンホームの解禁までは進化前共々準伝説唯一の内定をもらっており、更に「マルチアタック」の威力がさばきのつぶてを超える威力120にまで上昇。
アルセウスのプレート補正や種族値の違いを考慮すると火力はあちらには及ばないものの、フラットルールで使用可能なポケモンとして見れば十分に威力が高い一致物理技であり、ようやく自分の特徴を対戦で本格的に活かせるようになった。
さらに、新要素であるダイマックスとの相性も非常によく、伝家の宝刀である「だいばくはつ」を「ダイアタック」として使用すれば、使うと瀕死になるというデメリットを取っ払った上で並大抵の相手を一撃で消し飛ばすほどの大技として繰り出すことが可能(ダイマックス技は元となった技の威力だけを参照し、技の特殊効果や追加効果は無視するという仕様であるため)。
もちろん、事前に「つるぎのまい」等を積んでおけばその威力は更に増す。
また、メモリを持たせたタイプ変更も健在であるため、事実上全タイプのダイマックス技をタイプ一致で打てるという個性も手に入れたことになる(SMではメモリとZクリスタルの両立が出来なかった)。
ただし「マルチアタック」をベースにすると、威力は全てダイナックル/ダイアシッド準拠の95に弱体化してしまうので、別のわざを使ったり追加効果を活用したりといった工夫が必要になる。
こうした利点が評価され本作では評価が大幅に向上しており、対戦においてもドラパルトやミミッキュ程ではないが見かける機会はそれなりに多い。
マックスレイドバトルにおいても、相手の弱点を突けるポケモンがいなかった場合に、タイプ変更が可能という利点を活かしてピンチヒッターとして駆り出されることもある。
アニメ版
グラジオのシルヴァディ
『サン&ムーン』第49話にてリーリエのピンチを救うべくタイプ:ヌル(アニメ版ではザオボー以外進化前から「シルヴァディ」と呼んでいる)が拘束具を壊しながら突撃し、進化を果たす。(進化の方法が方法なので他のポケモンのように光に包まれて姿形を変えていく演出は取られなかった。)
この際リーリエがザオボーに封印されていた記憶、ポケモンに対し抱ていた苦手意識の原因が幼少期にウツロイドに捕まった際に同じようにリーリエを助けるべく飛び掛かったシルヴァディであることを思い出し、この一件がリーリエのトラウマ克服の切っ掛けになった。
進化したときにグラジオが名乗りを上げた二つ名は「今ここに蘇りし聖獣」。
「マルチアタック」を新たに習得し、状況に応じてタイプを変えながら戦う。
また、鳴き声が「シヴァー!」と何故かグラジオが後付けで決めたはずの名前に準じていた。
漫画版
『ポケットモンスターSPECIAL』
14章でもグラジオのポケモンで登場。
ホクラニだけでアクジキングからリーリエを守った際に、シルヴァディに進化。しかし、内臓も骨も筋肉も傷つかせ半年の療養を経ても万全の体調には戻らない程のケガをグラジオに負わせてしまう。半年後にはエーテルパラダイスに捕まったムーンの護衛を任され、ルナアーラが迎えに来たため単身でグラジオに薬を届ける。
余談
- 英語/伊語/西語名はSilver+Ally(同盟・盟友)、ドイツ語名はArgento(イタリア語:銀)+Ami(フランス語:友)あるいはAmico(イタリア語:友)、韓国語はシルバディと読み日本語と同様、中国語名はそのまま銀+伴(相棒)であると思われ、各言語意味が統一された名称であると言える。
- 何の偶然か、五十音順だとシルヴァディとタイプ:ヌルは隣同士である。
ウルトラビーストへの対抗策として見た場合、岩1匹・格闘2匹・鋼2匹・岩鋼1匹・ゴースト1匹を擁するウルトラビーストに対してノーマルタイプは絶望的に相性が悪い。
しかし半分以上が4倍弱点持ちと弱点タイプにはすこぶる弱いため、タイプを変えながら戦うことができれば非常に有利となる。自身の能力を最大限に活かしてくれるトレーナーがいて初めて、シルヴァディはビーストキラー足り得るのである。
また、剣盾におけるバトルタワーではなんとシルヴァディを使用してくるNPCが登場する。
関連タグ
0772.タイプ:ヌル→0773.シルヴァディ→0774.メテノ
- ミュウツー:同じく人間によって生み出された人工ポケモン。とある幻の存在を模倣したバイオテクノロジーの産物、絆の力で本来不可能なパワーを実現する等共通点が多い。
- ソルガレオ・ルナアーラ・アーゴヨン・ウーラオス:同じく進化する伝説ポケモン。
- ゲノセクト:人工ポケモンという点や次の世代で専用技の威力が大幅上昇したポケモン繋がり。ただし此方は禁止級。
種族値完全同値仲間
準伝説
世代 | グループ | ポケモン |
---|---|---|
第1世代 | 三鳥 | フリーザー/サンダー/ファイヤー |
第2世代 | 三犬 | ライコウ/エンテイ/スイクン |
第3世代 | レジ系 | レジロック/レジアイス/レジスチル |
ラティ兄妹 | ラティアス(メガラティアス)/ラティオス(メガラティオス) | |
第4世代 | UMAトリオ | ユクシー/エムリット/アグノム |
ヒードラン、レジギガス、クレセリア | ||
第5世代 | 聖剣士 | コバルオン/テラキオン/ビリジオン |
四神/コピペロス | トルネロス(けしん/れいじゅう)/ボルトロス(けしん/れいじゅう)/ランドロス(けしん/れいじゅう) | |
第6世代 | - | - |
第7世代 | タイプ:ヌル→シルヴァディ | |
カプ神 | カプ・コケコ/カプ・テテフ/カプ・ブルル/カプ・レヒレ | |
ウルトラビースト | ウツロイド/マッシブーン/フェローチェ/デンジュモク/テッカグヤ/カミツルギ/アクジキング/ベベノム→アーゴヨン/ツンデツンデ/ズガドーン | |
第8世代 | ダクマ→ウーラオス(いちげきのかた)(れんげきのかた)→キョダイマックスウーラオス(いちげきのかた)/れんげきのかた | |
レジ系 | レジエレキ/レジドラゴ | |
ポス馬 | ブリザポス/レイスポス | |
ガラル三鳥 | ガラルフリーザー/ガラルサンダー/ガラルファイヤー | |
四神 | ラブトロス(けしん/れいじゅう) | |
第9世代 | 四災/災厄ポケモン | ディンルー/パオジアン/チオンジェン/イーユイ |