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日本の動物コレクションの編集履歴

2023-12-19 23:29:06 バージョン

日本の動物コレクション

にほんのどうぶつこれくしょん

日本の動物コレクションとは、フルタ製菓のチョコエッグの大人気シリーズである。

これは単にオマケではない…

見れば分かる、欲しくなる、チョコエッグ

チョコエッグ日本の動物コレクション

Fruta


概要

1999年に初めて販売されたフルタ製菓の「チョコエッグ」は、中が空洞になった卵型のチョコレート菓子で、空洞の中にカプセルに入った玩具(フィギュア)が入っていた食玩である。


このフィギュアの造型を担当した海洋堂は、オーストラリアで販売されていた同種のチョコレート菓子「ヤウイ」のフィギュアが、同地の動物であることに目を付けた。動物というモデルは、流行廃り関係なく動物・自然好きを中心に一定の売り上げが見込め、版権を気にしなくて良いことや、種類が非常に多いといった利点も多く、フルタ製菓に日本の動物のフィギュア化を提案した。

同社には古生物を含めた動物全般に精通し、博物館依頼の復元モデル(学術的な正確性と、観客を惹きつける躍動感の、両方を兼ね備えたモデルでなければならない)の製作歴がある松村しのぶ氏が原型師として所属していたということも大きかった。

原型の精巧さと、中国工場での素材研究や塗装技術の飛躍的な向上、1個150円という安価な価格から、この「日本の動物コレクション」は、動物フィギュアのみならず食玩の一大ブームを巻き起こした。


しかしブームの最中の2002年に、海洋堂はフルタ製菓と袂を分かつことになる。

前年の2001年、フルタ製菓はディズニーキャラクターの版権を取得したが、これは動物という無版権キャラクターで成功を収めた海洋堂の功績を蔑ろにするような行為であり、それ以外にもラインナップの無断公表や金銭面での確執などの問題が重なってのことである。

(余談だが、フルタ製菓内でも相当な揉め事が生じたらしく、同時期に海洋堂とのパイプ役だった重役が部下を引き連れて退職しており、ミリタリー物の食玩を扱うエフトイズを起業している)

新たに海洋堂がパートナーとして選んだのは玩具会社のタカラ。名称を「チョコQ」と変更しつつも、「日本の動物コレクション」として、弾数やフィギュアのナンバリングはそのまま継続した。

これにより、もとより精巧なフィギュアは、2023年現在から見ても異次元といっても差し支えないレベルの完成度となり、しかも価格は据え置きであった。


2006年、タカラはトミーと合併したことでタカラトミーとなり、「チョコQ」は系列会社のすばる堂から出されたが、この第11弾が食玩としては最後の弾になった。

ブームが過ぎ去ってしまったことや、同じタカラトミーの傘下企業ユージンやライバル企業エポック社などがカプセルトイで動物フィギュアを売り出したことで供給過多となってしまったこと、価格改定で1個180円に値上がりしたことなど、悪条件が重なってしまったことが原因とされている。


2013年、「日本の動物コレクション」はカプセルトイ「カプセルQミュージアム」として復活した。フィギュアのナンバリングは継続したが、弾数はリセットされ、第Ⅰ弾の「東北/北限のサル」を皮切りに、地方の動物相をクローズアップしたシリーズとなった(それまでのシリーズでは、1つの弾に北方系と南方系、高山と海洋、ごく身近なものから知る人ぞ知るマイナーなものまで、おおよそ均等になるようにモデルの動物が選ばれていた)。

カプセルトイに販売形態が変わったことで、食玩時代にはモデルに採用されなかったガやクモなどがフィギュア化されたことは大きかったが、弾ごとのラインナップの減少や、一部のフィギュアの塗装技術の低下、1個300円という高額化から、2015年の別巻「外来生物/新たな仲間たち」を最後に休止状態となった。


2023年現在も「カプセルQミュージアム」シリーズ自体は継続中であり、日本の動物に限らない「○○大全」シリーズや、イモムシやクモなど特定のグループからピックアップした「○○コレ!」(動物どころか野菜をフィギュア化した「ベジコレ!」なんてものも)シリーズなどがリリースされている。


「日本の動物コレクション」もいつの日にか、また復活を遂げるかもしれない…。




日本の動物コレクションのフィギュアの一覧

※本記事では、付属の解説書の表記に準拠して、当時の分類体系で紹介します。但し、一部の表記は解説書のものとは異なります(例:齧歯目は解説書では「げっ歯目」、有尾目は解説書では「サンショウウオ目」など)



第1弾

第2弾

第3弾

モデル数は歴代最多

049アカメスズキ目:アカメ科
050スッポンカメ目:スッポン科
051タツノオトシゴヨウジウオ目ヨウジウオ科
052アオウミウシドーリス目:ドーリス科
053アマミノクロウサギウサギ目:ウサギ科
054アユサケ目キュウリウオ科
055オオハクチョウガンカモ目ガンカモ科
056オニイトマキエイエイ目イトマキエイ科
057カヤネズミげっ歯目:ネズミ科
058トド鰭脚目:アシカ科
059クマゲラキツツキ目キツツキ科
060ジンベエザメネズミザメ目ジンベエザメ科
061イノシシ(仔)偶蹄目:イノシシ科
062ヤマセミブッポウソウ目:カワセミ科
063アナグマ食肉目:イタチ科
064マガモガンカモ目:ガンカモ科
065セミクジラクジラ目:セミクジラ科
066ヌートリア齧歯目:ヌートリア科
067ミヤコタナゴコイ目:コイ科
068シマヘビヘビ亜目ナミヘビ科
069ハヤブサワシタカ目:ハヤブサ科
070ゲンゴロウコウチュウ目:ゲンゴロウ科
071メグロスズメ目:ミツスイ科
072ヤエヤマツダナナフシナナフシ目:ナナフシ科
073ラッコ食肉目:イタチ科
074ニホンイシガメカメ目:ヌマガメ科
075イトウ(婚姻色)サケ目:サケ科
076エゾシマリスげっ歯目:リス科
077ヤンバルクイナツル目クイナ科
078ウスバカゲロウ(幼虫)アミメカゲロウ目ウスバカゲロウ科
079ニタリクジラクジラ目:ナガスクジラ科
080ツキノワグマ食肉目:クマ科
081ルリカケススズメ目:カラス科
082アカスジキンカメムシカメムシ目:キンカメムシ科
083アカテガニ十脚目イワガニ科
084オオムラサキチョウ目:タテハチョウ科
085キジキジ目キジ科
086アカウミガメカメ目:ウミガメ科
087ニホントカゲ(幼体)トカゲ亜目スキンク科
088オニヤンマトンボ目オニヤンマ科
089ミヤコヒキガエル無尾目:ヒキガエル科
090ヤクシカ偶蹄目:シカ科
091オオクチバススズキ目:バス科
092ハコエビ十脚目:イセエビ科
093ツバメスズメ目:ツバメ科
094タンチョウツル目:ツル科
095アカナマダアカマンボウ目アカナマダ科
096ニホンリス(夏毛)げっ歯目:リス科

第4弾

第5弾

121ツシマヤマネコ食肉目:ネコ科
122エゾナキウサギウサギ目:ナキウサギ科
123アカゲラキツツキ目:キツツキ科
124カワネズミ食虫目:トガリネズミ科
125ニホンアカガエル無尾目:アカガエル科
126カマイルカクジラ目:マイルカ科
127オオワシワシタカ目:ワシタカ科
128エゾリス(冬毛)げっ歯目:リス科
129ジュゴン海牛目ジュゴン科
130セマルハコガメカメ目:ヌマガメ科
131イボイモリ有尾目:イモリ科
132アユモドキコイ目:ドジョウ科
133ホシガラススズメ目:カラス科
134ニホンマムシヘビ亜目:クサリヘビ科
135クロツラヘラサギコウノトリ目:トキ科
136ホンシュウジカ偶蹄目:シカ科
137ダイトウオオコウモリ翼手目:オオコウモリ科
138ミズクラゲ旗口クラゲ目ミズクラゲ科
139ハクビシン食肉目:ジャコウネコ科
140バンツル目:クイナ科
141イシダイスズキ目:イシダイ科
142グリーンアノールトカゲ亜目:イグアナ科
143ケナガネズミげっ歯目:ネズミ科
144ルリボシカミキリコウチュウ目:カミキリムシ科

第6弾

この弾より、名称が「チョコQ」に変更

145カワウペリカン目ウ科
146ツシマテン食肉目:イタチ科
147ミコアイサガンカモ目:ガンカモ科
148トラフズクフクロウ目:フクロウ科
149ニホンアシカ鰭脚目:アシカ科
150エゾモモンガげっ歯目:リス科
151アオウミガメカメ目:ウミガメ科
152キタキツネ食肉目:イヌ科
153オヤニラミスズキ目:スズキ科
154クロアカコウモリ翼手目:ヒナコウモリ科
155タカアシガニ十脚目:クモガニ科
156リュウキュウイノシシ偶蹄目:イノシシ科
157ハスコイ目コイ科
158ワカケホンセイインコオウム目インコ科
159ヒメアマガエル無尾目:ジムグリガエル科
156トガリネズミ食無目:トガリネズミ科
161ニホンザルⅡ霊長目:オナガザル科
162カスミサンショウウオサンショウウオ目:サンショウウオ科
163ザトウクジラクジラ目:ナガスクジラ科
164オオミズナギドリミズナギドリ目:ミズナギドリ科
165アカマタヘビ亜目ナミヘビ科
166オキナエビスガイ原始腹足目:オキナエビスガイ科
166スズメスズメ目:ハタオリドリ科
166ミクラミヤマクワガタコウチュウ目:クワガタムシ科

第7弾

169アカコッコスズメ目:ツグミ科
170ゴマフアザラシ鰭脚目:アザラシ科
171イイズナ食肉目:イタチ科
172ミズラモグラ食虫目:モグラ科
173ニホンヤモリトカゲ亜目:ヤモリ科
174エゾユキウサギウサギ目:ウサギ科
175ニホンリス(冬毛)
176カミツキガメカメ目:カミツキガメ科
177エゾタヌキ食肉目イヌ科
178キンクロハジロガンカモ目ガンカモ科
179ツチクジラクジラ目:アカボウクジラ科
180キヌバリスズキ目:ハゼ科
181トウキョウダルマガエルカエル目:アカガエル科
182ハブヘビ亜目:クサリヘビ科
183キョン偶蹄目:シカ科
184ウケクチウグイコイ目:ウグイ科
185シャチクジラ目:マイルカ科
186ヤマドリキジ目:キジ科
187オオタカワシカタ目:ワシタカ科
188オシドリカモ目:カモ科
189イイダコ八腕形目:マダコ科
190ハマグリマルスダレガイ目:マルスダレガイ科
191オオスズメバチハチ目スズメバチ科

関連商品


週刊日本の天然記念物

2002年6月から発刊された週刊分冊百科。発行元は小学館(。価格は850円(創刊号のみ500円)。

天然記念物(に指定されている日本の動物(種の指定に限らず、生息地が指定されているものや在来家畜家禽も含まれている)を創刊号から45号まで1冊で1種類特集し、46~50号は地域別ガイドを紹介した。

付録として、海洋堂製作のフィギュア「立体動物模型」1体とトレーディングカードゲーム「わがままな天然列島」のカードが1枚付属した(カードは次号の動物のものを付属することで、次号予告の意味もあった)。

このフィギュアの原型も松村しのぶ氏が担当し、「日本の動物コレクション」と被る種類も多いが、フィギュア自体が一回り大きいため、飛翔するイヌワシやゲンジボタルなど大胆なポージングを可能とし、チョコエッグ・チョコQでは簡素であった台座が、生態の一部を反映した精巧な造形となっていた。


週刊日本の天然記念物のフィギュア一覧


No種類分類
01イリオモテヤマネコ
02トキ
03アマミノクロウサギ
04ジュゴン
05エゾシマフクロウ
06カモシカ
07モリアオガエル
08ライチョウ
09ヤンバルテナガコガネ
10ニホンザリガニ
11ヤマネ
12セマルハコガメ
13秋田犬
14ルリカケス
15奈良のシカ
16シマアカネ
17ツシマテン
18クマゲラ
19ダイトウオオコウモリ
20ヤンバルクイナ
21ニホンザル
22コウノトリ
23岬馬
24タヌキ
25オオハクチョウ
26タイ
27タンチョウ
28土佐のオナガドリ
29イヌワシ
30シロヘビ
31ミヤコタナゴ
32キシノウエトカゲ
33トゲネズミ
34カブトガニ
35オオサンショウウオ
36ナベヅル
37ウスバキチョウ
38アカウミガメ
39アホウドリ
40ホタルイカ
41ヒメハルゼミ
42オカヤドカリ
43ゴイシツバメシジミ
44メグロ
45ゲンジボタル
46オオワシ
47甲斐犬
48カジカガエル
49ニホンカウソアカメ
50リュウキュウヤマガメ

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