プロフィール
概要
割とアニメっぽくない、吐息の混ざったリアル女子高生のような声とも言われる演技が特徴的で、共演者達からは「可愛らしいのにどこか色っぽい」と評される(むしろ地声のほうがアニメっぽい?)。
主に電波系や天然系のキャラクターを演じることが多いが、その気になれば気弱な少女から大人っぽいOL、元気系ヒロイン、クール系キャラ、頭のネジの飛んだイカレキャラ、ヤンデレ、老婦人、少年など多彩な演技を行える。1つのアニメ作品において一人で数役こなしたことも(下記参照)。
また同じキャラクターにおいても演技の振り幅が広い。
後述する「どこか壊れている」と評された声や当人の演技力により、裏表のあるキャラや狂気をはらんだキャラに特に定評がある。
(「CV.上田麗奈キャラはだいたいやべーやつ」という声も少なくない。)
第9回声優アワードでは新人女優賞、第15回では助演女優賞を受賞。
愛称
「うえしゃま」「しゃま」「ぽんちゃん」など。
「うえしゃま」は、高校生の時に先生から呼ばれていた「うえさま」をいじって、山崎はるかに親しみやすいようにとつけられた。「うえさま」は、給食の時間に周りの子がはしゃいでいる中、彼女が落ち着いていて高貴に見えたためにつけられたとのこと。
また後述する「ポンコツ」な部分から「ぽんちゃん」と呼ばれることもある。
そのほか、「肌が絹のように綺麗だから」という理由で雨宮天からは「絹」と呼ばれている。
人物
声優を目指すきっかけとなったのは中学生のとき、同じ演劇部に所属していた友人が声優志望であったことから。彼女を尊敬していた上田は「素晴らしい職業に違いない」と思い、また「自分の性格を変えたい」と思ったことも声優を目指したきっかけの1つだったという。
高校3年生の進路選択のときに声優オーディションに挑戦してみようと思い立ち、第5回81オーディションで特別賞(=準グランプリ)と小学館賞をダブル受賞して、81プロデュースに所属することとなった。
ちなみに、このオーディションの同期には、同じく81プロデュース所属となった高橋李依がいる。2人は同い年・同期・大親友であり、互いを『李依』『麗奈』と呼び合う仲である。
ところが、仕事での共演には恵まれず、その結果、「仕事で会えないから」というのがきっかけで、ラジオを始めることになった。
幼い頃は毎週点滴を打たなければならなかったほどの病弱だったが、水泳を始めてから少しずつ克服していったとのこと。
絵を描くことが好きで、実際に画力も高い。高校時代の選択科目では、数学を全て美術に選択変更していたほどで、美術史にも明るい。
「てさぐれ!部活もの」のオーディションでは声の演技に加え特技を聞かれた結果、ホワイトボードにリアルな動物画を描き、それが採用の決め手となった。
人見知りを公言しているが、コミュ障というほどではなく、むしろ心を許した相手には強い信頼感を抱く模様。趣味として「友人に会うこと」を挙げるなど、対人交流自体が苦手というわけではないらしい。また自他共に「チョロい」ことを認めており、最近は着々と交友の輪を広げている。
信頼した相手には依存し自分からは多くを語らなくなるタイプらしく、逆に緊張している時ほど無理矢理テンションを上げてしまい、結果後述する奇抜な行動や言動に拍車を掛けている。
感性が常人とどこかずれており、非常に芸術的センスが高い反面、かなりの天然かつポンコツである。本人は至って真面目なのだが、共演者やファンを困惑させるような発言や行動を度々見せることも。
また無類のダジャレ好きであり、どんなに些細なネタでも笑ってしまう。ラジオや配信番組では、視聴者からのメールに記載されたネタがツボに入り笑いながら読み上げることも多い。
一方で芝居や歌唱に関しては非常に真面目かつストイックで、自身の苦手としている分野の克服に努める努力家な面を持つ。
例)
- てさぐれ!部活ものでは、モブ役なのにメインキャストの誰よりも早く現場入りして台本を熟読していた。
- ミリオンライブでは伊吹翼役のMachicoのパフォーマンスを絶賛し、同時に「(パフォーマンス力を)盗もうと思っても盗めなかった」という貪欲な姿勢を見せた。
演技には声だけではなく身振り手振りもよく用いられ、身体全体を使って普段とはまるで別人のようになる彼女に対しては、ファンや共演者から「憑依型」と言われることも多い。
著名人からの演技評
- 映画『ハーモニー』の舞台挨拶ではなかむらたかし監督から、御冷ミァハへの抜擢理由について「声がイッてる、どこか壊れているなと感じたから」と評された。(沢城みゆき、上田麗奈、洲崎綾のキャスティング秘話。決め手は「イってる感」!?)
- 映画「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」では小形尚弘プロデューサーから、「上田さんのオーディションでのお芝居のアプローチが一人だけちょっと違っていた」「ナチュラルに可憐な少女っぽいけど、ちょっと怖さもあったり、ミステリアスな部分も感じられた」と、ギギ・アンダルシアへの起用理由が語られた。(機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ:ギギ役の上田麗奈 起用理由は「怖さ、ミステリアスな部分も」)
- アニメ『バック・アロウ』では杉田智和から、自身の演じるシュウ・ビの少年時代を演じた上田に対して「僕の芝居をわざわざデータで取り寄せて、聴き込んで研究してくれた」「しゃべり方から何からすごく寄せてきて、シュウの子ども時代を演じたのが彼女で、本当に幸せです」と絶賛された(毎週更新! みんなで語る『バック・アロウ』特集⑥――シュウ・ビ役・杉田智和インタビュー)。本件については同作のキャストコメンタリーでも触れられ、杉田の他に梶裕貴、洲崎綾、小澤亜李らからも同様に評された。中でも洲崎からは「バケモンだと思った」とまで言われた。(バック・アロウ BACK 06(キャストコメンタリー版))
『てさぐれ!部活もの』での活躍
彼女を語る上で欠かせない点として、「てさぐれ!部活ものシリーズ」の存在がある。
本作では当時デビュー1年目の新人でありながら、園田萌舞子含む18姉妹全員、更にはその他の男子生徒や女子生徒、教師、校長など、作中におけるほぼ全てのモブキャラの声を担当することとなった。
同シリーズの2期作目である「あんこーる」の11話では、遂に1回分の放送で1人19役をこなし、EDのキャスト欄が「上田麗奈」で埋め尽くされるという異常事態を引き起こすこととなった。通称「上田無双」
スピンオフ作品(事実上の3期作目)『てさぐれ!部活ものすぴんおふ プルプルんシャルムと遊ぼう』では、スポットが当たるキャラの人数が増えた分本編にモブが殆ど現れず、彼女の出番が減ってしまった。
だがその代わり、次回予告という名の上田麗奈1人劇場が設けられた。
文字通り、30秒で上田が園田萌舞子他20人以上のキャラを1人で演じる鬼畜コーナーである。
また本作のEDで流れた、上坂すみれ演じる小此木友美とのデュエットキャラソンである「桃色友達認定」は彼女だけ1フレーズおきに違う園田姉妹の声で歌うというとんでもない難曲であり、結果として1期2期以上に酷使されることとなった。
(因みに編曲担当のHajime氏曰く、「桃色友達認定」は1テイクでOKが出たらしい)
アーティスト活動について
2016年にミニアルバム『RefRain』で歌手としてソロアーティストデビューした。
リリースされる楽曲は歌唱時のブレスや揺らぎを意図的に編集していない事が多い。
声優が本職の歌手さながらに綺麗でピッチのとれた楽曲を披露する事が増えてきた昨今において、歌唱時の表現を弄らず演技の延長戦上ともとれる感情的な歌い方が特徴となっている。
音楽系事務所の「一二三」に所属している音楽評論家の冨田明宏からは「メロディとかアレンジメント、サウンドが”舞台”で、歌詞が”セリフ”」。(LIVE DAM Ai presents ANISON INSTITUTE 神ラボ!第97回)
本人は幼少の頃に母親に「音痴」と言われた事がトラウマになり、デビューするまでまともに音楽自体に触れてこなかった。音楽関係者にアーティスト活動を勧められた際にはデビューを決断するまで1年かけて悩んだという。
アーティスト活動そのものに疑問を抱いていたが、まるで舞台で演じているかのようなライブを行う堀江由衣に影響を受け、声優である自分がアーティスト活動をすることの”意味”を見出した。
演技に対する姿勢の変化
『てさぐれ!部活もの]』以降も多くの作品で脇役から主要キャラまで幅広く演じてきた彼女だったが、2016年の『クロムクロ』で受けた演技指導がきっかけとなり演技に対する姿勢に変化があったことを自身の写真集『くちなし』で語っている。
元々は演劇部からの経験や本人のセンスを活かして、感覚的に演じる部分が大きかったようであるが、そこからキャラの背景や発言の理由の考察、更に収録現場でのすり合わせによる「キャラの掘り下げ」を徹底する方向に変化した。
自身が出演するラジオ番組でも「ただ演じるのではなく、人の心を揺さぶるような演技がしたい」という旨の発言をしている。
上記の変化にあたっては「それまでにやってきたアプローチをひとつひとつ捨てていって、最後の最後にこれしか残らなかった」と語っており、「昔のように色々な役を器用に演じ分けられなくなった」としている。
同時に「少しずつまた演技の幅を広げていきたい」と答え、変わらず真摯な姿勢を見せている。
2024年5月27日配信のラジオ番組(「しごはじ」第177回有料パート)では、わんだふるぷりきゅあ!での芝居について聞かれた際に以下のような説明をしており、上記の流れから数年を経た彼女の近年のスタンスが覘える。
- 性格上、外部(「声のバランス」など演じる上でのメタ的な情報)を意識しすぎるとそれに囚われてしまい、自分の芝居が「何も色を持たないただの"音"」に感じてしまうのでやめた。
- 演じるキャラの関係性や生い立ちなどを調べてそのキャラの内面や関係性に寄り添い、それらに自身が持つ「技術」を組み合わせた結果「自然に湧き出た声」がその人の声である、という攻め口で演技プランを模索する。
- 自分のプロファイリングが間違っているなら(オーディションで)落ちるわけで、逆に採用されたということはきっとバランスが取れているんだろうと信じて、そのまま変に意識しすぎないようにしている。
ただし、このような変化があってなお「芝居がうまくできず人知れず泣いてしまった」という旨の発言を近年でも度々口にしており、様々な活躍の裏にある彼女の苦悩と努力が垣間見えている。
仲良しな声優
- 田中美海
- 同じ事務所の、上田にとっての後輩。
- 『ハナヤマタ』からの付き合い。(今、上田麗奈と田中美海が語り合う、キラキラ輝いていた「ハナヤマタ」の日々(画像3/5))
- 田中からは、友達でもあり、デビューした年からお世話になっている先輩でもあり、お姉さんでもあると慕われている。(田中美海のかもん!みなはうす #12)
- 上田からも、人付き合いが苦手な自分と懲りずに会ってくれて、いつも変わらずいてくれて、ちょっと会わなかっただけで遠ざかるということもなく関係が進んでおり、友達になってくれてありがとうと感謝の言葉が述べられている。(田中美海のかもん!みなはうす #12)
- 田中は上田宅に何度も行っているよう。(田中美海のかもん!みなはうす #12)
- 田中が考案した「かなしみおさしみ」というダジャレ(?)を上田が非常に気に入っており、上田が自身のアルバムの店舗特典へのコメントに使用した際には、使用料として上田宅で新年会を行なった。⇒田中美海Twitter
- 高橋李依
- 同じ事務所の同期で、先述の通り81オーディション受賞からの付き合い。
- お互いの家に遊びに行く、衣服を交換し合うなどまさに「親友」と呼べる関係。
- しかし仲の良さに対して作品などでの共演数は意外と少なく、2017年には新たにラジオ『高橋李依・上田麗奈 仕事で会えないからラジオはじめました。』(通称『しごはじ』)を開始し、お互いの近況を語り合っている。(ラジオ公式サイト)
- 芝居に関しては互いにリスペクトし合うライバルの関係でもある。
- 一時期、高橋に対しては親友としての好意の他に嫉妬の感情を抱いていたが、Googleで「嫉妬 消す方法」と検索して調べた結果、嫉妬の感情は消え、純粋に好意だけが残ったというエピソードが、上田から語られている。(アトリエReina #49)
- Lynn
- 互いにラジオや生配信にゲストで呼び合うほどの仲であり、プライベートでも交流がある。(交流の一例)
- 自身のラジオ収録のついでに駆け付けたのか、彼女の個人ラジオ番組(Lynnのおしゃべりんらじお)に事前告知無しで上田が飛び入り参加したこともある。(例:2020年9月7日放送の第21回)
主な出演作
アニメ
イラスト未確認
マリアンヌ・エドワーズ@悲劇の元凶となる最強外道ラスボス女王は民の為に尽くします。
劇場版
真境名樹里@アルモニ | 御冷ミァハ@ハーモニー | 木ノ内まい@映画ヒミツのここたま |
マイナ@GODZILLAシリーズ | セレセレ@劇場版美少女戦士セーラームーンEternal | ギギ・アンダルシア@劇場版閃光のハサウェイ |
ミニベポ@ONEPIECE FILM RED | 佐上睦実@アリスとテレスのまぼろし工場 | 華鳥蘭子(イラスト左)@トラペジウム |
イラスト未確認
ゲーム
※2 元々は『FINALFANTASY4 THE AFTER』のキャラクター。DFFOO登場時にボイスが付いた。
※3 東方二次創作ゲーム。元々は『東方風神録』のキャラクター。
以下@ユニコーンオーバーロード
以下@アズールレーン
以下@ラストオリジン
イラスト未確認
その他(ドラマCD、宣伝PV等)
ふぁましす@Let's天才てれびくん
ラジオ
高橋李依・上田麗奈 仕事で会えないからラジオはじめました。
同じ事務所の高橋李依との二人ラジオ。放送局は音泉
上田麗奈のひみつばこ
ソロラジオ。放送局は超!A&G
関連イラスト
関連動画
小岩井ことり Officialチャンネル
ASMR おしごとねいろ 〜バーテンダー編〜(2021年3月)
バイノーラル実演映像「おしごとねいろ 〜バーテンダー編〜」(2021年3月)
関連タグ
チームハナヤマタ アイマスガールズ てさプルン プリキュア声優
関連人物
高橋李依 田中美海 沼倉愛美 大坪由佳 奥野香耶 大橋彩香 明坂聡美 西明日香 荻野可鈴