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カラス

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からす

鳥類の一種。または人名・キャラクター名・グループ名等。主にハシブトガラスとその生態について記載。

曖昧さ回避

実在の人物

現実世界ではハンガリーチェコセルビアギリシャなどでこの苗字が見られる事がある。

  1. アントン・カラス(Anton Karas):作曲家。映画『第三の男』テーマ曲で知られる。
  2. マリア・カラス(Maria Callas):オペラ歌手。20世紀最高のソプラノ歌手と評される。

架空のキャラクター

  1. 日常(あらゐけいいち)』のキャラクター。→カラス(日常)
  2. バテン・カイトス』の主人公。→カラス(バテン・カイトス)
  3. バトライド・ウォー』のキャラクター。→カラス(バトライド・ウォー)
  4. karous』の主人公。→カラス(karous)
  5. ノエイン』の主人公→カラス(ノエイン)
  6. エレメントハンター』の主人公。→レン・カラス
  7. UTAU音声ライブラリ。→赤羽カラス
  8. 機動戦士クロスボーン・ガンダム』のキャラクター。→カラス先生
  9. ONEPIECE』のキャラクター→カラス(ONEPIECE)
  10. 天外魔境Ⅱ』のキャラクター。→妙院カラス
  11. ビビッドレッド・オペレーション』のキャラクター。→カラス(ビビッドレッド・オペレーション)
  12. トワツガイ』のキャラクター。→カラス(トワツガイ)
  13. アイドルマスターXENOGLOSSIA』のキャラクター。→カラス(XENOGLOSSIA)

鳥類の一グループ

鳥綱スズメ目カラス科に含まれる。漢字表記は『』若しくは『』。

前者の字が『鳥』から一本少ないが、これはカラスの目がどこにあるかわからなかったためである。

スズメ目に属する鳥の中では非常に大きな体を有する。頭から爪の先まで全身が金属光沢のあるい羽毛に包まれるのが特徴である。

くちばしの色も黒いが、フィクションなどのキャラクターでは、黒一色では地味になるせいか黄色くされることもある。実際のカラスにもキバシガラスやベニハシガラスなどくちばしが黄色いのもいる。

その特徴ある体色になぞらえて、『烏の濡れ羽色』と女性の黒髪を讃える言い回しもあるほど。

黒をベースとした構造色を持っており、実は美しい鳥でもある。

1度人に慣れた個体を再び仲間として受け入れる事は決して無い苛烈な野生動物としての側面も持つ。

巣に近寄るものは特に子育て時期は何であれ、容赦なく攻撃する。

巣から落ちた雛においても見守っており、うかつに近寄った人間も容赦なく攻撃する。

どうしても雛を巣に返したい場合は細心の注意を要する。

中にはどうしてもカラスの雛を持って帰ってペットとして飼育したいと言う人達もいる。

これは上記の人に慣れた個体を決して仲間として受け入れる事がない習性のため。

お互いのためにも、そっとしておくのが1番と言う事もある。

雑食性だがとりわけ動物質の餌を好み、都心部では生ゴミを餌に個体数が増加傾向にある。

視覚

視覚が非常に優れており、目視で残飯を漁る。

網膜の視神経細胞数は人間の3.5倍ほどあり、わずかな光量も判別する。また他の鳥類と同様、赤、緑、青の三原色に加えて紫外線を感知する四色型色覚を有し、可視光と紫外線の反射で食べ物を判別する。この点に着目して、紫外線をカットしカラスの視覚をかく乱する特殊な顔料を練り込んだフィルムを使ったカラス対策ごみ袋が開発されている。(この顔料が黄色いために、一部ではカラスは黄色を認識できない・黄色はカラス対策に有効、という誤解が広まっているが、前述のとおりカラスの視覚はほぼ人間の上位互換であるため、特に黄色が識別できないということはない)

人間以上に光の反射に敏感であるため、ビー玉やガラスの破片、宝石などいわゆる「光りもの」に興味を示しやすく、巣に集めてみたり遊び道具にしたりする。

嗅覚

嗅覚は無いに等しいほど鈍い。

一般に鳥類は哺乳類に比べて嗅覚が鈍いが、カラスの場合脳内の匂い情報を処理する部位である嗅球が痕跡レベルまで退化しており、他の鳥と比べても特に匂いに鈍感である。

味覚

味覚はそれなりに有り、カラスの種類によって異なるが基本的に脂っこいものを好み、苦みや酸味は嫌う。石鹸やろうそくなど、油脂が豊富なものを食料として持ち去ることがある。

口内の味を感じるセンサーである味蕾は580個ほど有り、さすがに人間(約9000個)には及ばないものの、鳥の中では味の違いが判るほうである。(味蕾数はマガモで375個、アヒルで150個ほど)

見たことが無いものは基本的に無闇に口にはしない。が、食べた仲間を見ると「それは食べられる物」と認識・学習する。

聴覚

可聴域は人間(20~2万Hz)より狭く300~8000Hzほどであり、人間に聞こえない音はカラスにも聞こえない。

運動能力

飛翔速度は平均30~40km/hほどだが、最高速度は70km/hを超える。

飛び方は多彩であり、鳥の飛び方である羽ばたき、滑空など大抵はできる。他種の鳥の飛び方を戯れに真似することすらある。

嘴の打突力は20ニュートン以上(1㎠に2kg以上の圧力に相当)あり、エアコン室外機の断熱材を巣の材料にすべく嘴でボロボロに突き破ってしまう被害が発生している。

この嘴は感覚器でもあり、人間の手のように触覚を持つ。

知能

羽の生えた類人猿」と呼ばれるほど極めて知能が高く、学習能力や記憶力にも秀でている。とくに都市部のカラスで顕著だという。また、道具を利用した思考をすることもできる。

実際の知能レベルは人間の3歳児に相当すると目され、からくり式の餌台を置いておくとその仕組みを理解して餌を得るなど、非常に賢い。も同じ体格の鳥類と比しても二倍以上の大きさを持つ。

カラスの自己制御性(目標のために何かを我慢して行動を制御する能力)を測定したある実験では、チンパンジーと同等の成績を収め、ヒト科であるボノボゴリラの成績を上回った(参照記事)。

数学的能力も高いことが確認されており、「0」の概念を理解し、0の次は1、1の次は2というように数の秩序性も理解している(参照記事)。

それに加えて、「数を唱えながら」数を数えることができる(参照記事)。数を数えることができる動物はカラスのほかにも複数確認されているが、発声によって順番に数を唱えながら数えることができる動物は人間の他にはカラスしか確認されていない。(人間の幼児でも数を順番に唱えるのはある程度訓練が必要である)

社会性

よく郊外の森に集団でねぐらを作り、朝には集団で飛び立ち夕にまた集団で帰ってくる様から群れを作る鳥と思われがちであるが、カラスは基本的に命令系統のある「群れ」は作らない。「強い個体」に「弱い個体が群れる」グループが存在するだけである。集団内の序列は明確にあるが、最上位の個体に統括権があるわけでは無く、せいぜいつがい選びやエサ場へのアクセスに優先権がある程度。

最近の研究では、自分の属しているグループや他のグループの序列関係やその変動を観察して理解する能力を持っていることが確認されており、社会関係を認知すること自体はできるといえる。ただしエサの獲得にあたって相互に協力するなどは基本的になく、あくまで個体として有利な選択をした結果寄り集まっているだけでありまさに「烏合の衆」である。属するグループも固定されたものではなく、日によって違うグループ間をフラフラ渡り歩くこともある。

「強い個体に付いて行く」=「食べ物が見つかる・食べられる」=「学習する」、「弱い個体」は「強い個体」になって行き、若い個体にその認識が受け継がれていく。そのため人間の罠に引っ掛かるのは「好奇心旺盛な若い個体」のみ。それを見ていた個体達は「それを学習する」ので人間の罠に引っ掛からなくなり、猟銃を持つ人間には無闇に近づいたりしなくなる。

傘でもそれっぽく構えれば逃げるほど頭が良い。

「死んでしまったら元も子もない」ということを理解していることから、「死の意味を理解している」とも言われている。

実は上記のように集団で群れるのは巣立ったばかりの若い個体が中心であり、繁殖適齢期になると集団の中からつがいを見つけ、自分たちの巣となわばりを持って子育てに入る。こうなると他個体と群れることは基本的になく、むしろつがい以外のカラスがなわばり内に入るのを許さなくなる。人間を威嚇する、人間に攻撃するカラスはこの繁殖期に入ったカラスである。

つがい同士で生涯添い遂げる鳥としても知られており、一度つがいになるとそれっきり死ぬまで伴侶を変える事は無く、エサ獲りや巣作り、子育てまで愛情深く夫婦で行う。

雛は大体1か月強で巣立つが、巣立ち後もしばらくは(1カ月~半年ほど)巣の近くで過ごし、親の後について生きるすべを学びながら、次第に行動範囲を伸ばして独立していく。鳥としては異例なほど親子で過ごす時間が長いことで知られるが、あまりに長い間実家周辺でブラブラしていると親(主に父親)になわばりからたたき出される。

独立した個体は上述の若鳥グループに入り、そこで自分のつがいを見つけていく。

鳴き声

多くの場合、鳴き声は「カァ」「カァー」等と書かれる。誰かが何か失敗してしまった場面では「アホー」(阿呆)、もしくは「バカー」(馬鹿)と書かれることも。

↑実際に「アホー」と鳴いている(ように聞こえる)カラスの動画。

人間でいうところの声帯に当たる「鳴管」が他の鳥類に比べても発達しており、インコ九官鳥のように人間の言葉を真似て喋ることができる。

その鳴き方も多彩で、「カァ」「カァー」「ア゛ー」「クワックワッ」「ガーガー」「ギャー」など、鳴き声すべてで意味が違っており、鳴き方とその間隔で群れや位置の離れた個体に意思を伝えることができる。近年では「ア゛ー」が警戒音・救難信号であることが判明し、カラスによる鳥害に苦しむ自治体で警戒音を録音したテープを流して撃退する方法が効果を上げている。

ちなみにTBSの教養バラエティー番組『飛び出せ!科学くん』で中川翔子が警戒音を真似たところ、ガチでカラスが上空に大群を成して周回し始めるという離れ業をやってのけた。

また、こちらを向いて「カアカアカア」と素早く連続して鳴く場合、繁殖中の個体による威嚇音の可能性がある。巣を守るため殺気立っている状態なので、なるべく刺激しないようにそっと立ち去るのがいいだろう。

アルビノ個体について

真っ白な個体は特に「神聖なる鳥」として世界各国の伝承や「旧約聖書」、最も有名なエピソードでは「ノアの方舟」で「聖者ノアにより最初に解き放たれし神聖なる神の御使いの鳥(アルビノ個体のカラス)」や宗教に多く登場する。

伝承では昔は体色が白かったりする場合が多く、なんらかの事情で黒くなってしまったという説話も(ギリシャ神話:告げ口をした結果、アポロンに身体を黒くされた挙句に鳴き声を「ガアガア」というしゃがれ声に変えられる。日本:フクロウに身体を染めてもらう事をオーダーした結果、身体が黒くなってしまい、フクロウを平地から森に追いやる)。

「カラスは本来は救護、保護対象ではない」としながらも実質「天然記念動物」としての扱いを受けており、ほとんどのアルビノ個体はそれはもう大切に大切に保護、もとい飼育されるのが一般的とされており、故意でのアルビノ個体の駆除は狩猟免許を持つ者であろうとも日本政府からの罰則規定を課される事が通例となっている。

これは上述した伝承や「旧約聖書」等に多く言い伝えられているため、その対策も兼ねていると考えられるだろう。そのため地域によっては信仰対象とされているため、みだりに駆除すると却って要らぬトラブルを招く事も少なくないと言う。

何にせよカラスとは別の「保護動物」としての格別の扱いを受けている。

また、逆パターンもあり、元から体の色は黒く、何らかの事情で自分だけ色を貰えなかったという場合も(オーストラリアなど)。

また中国では幸運をもたらす神聖な鳥と言い伝えられており高額で売買取引されている。

また、カラスは古くから黒くて当たり前であり、白いものなど存在しないという認識であった。

しかし、実際は白変種やアルビノなどで白いカラスも実際に存在することが確認され、この共通認識は覆されれ、同じように黒い白鳥は存在しないという定説もコクチョウの発見(尤も、白鳥の近縁種である)により覆された。このように普遍的な認識を覆しうる事象を用いて反証を行う事を「ヘンペルのカラス」と呼ぶ。

文化

マイナスイメージが非常に強い鳥だが、一方でその高い知性から神聖視される例も少なからず存在する。

死肉をあさる(ハシブトガラス)姿などから、とりわけ生と死に関するシンボルとされる場合が多い。

太陽の黒点にそっくりな色をしているから、太陽や太陽の使いともされた。(例としては金烏八咫烏など。)

西洋ではもっぱら悪魔の使いのように扱われるが、古代ギリシャやローマ、古代北欧や東洋(特に極東方面)の神話では太陽の化身として神格化されることがある。

北米インディアン伝承では、しばしばトリックスターとして登場する。

一方で不吉なものとする伝承もないわけではなく、ケルト神話では戦の神モリガンの使いとして、イギリスの伝承ではイギリスからカラスがいなくなるとイギリスが滅びるとされた。

北欧神話ではどちらかといえば主神オーディンに世界中の情報を伝えるいわばオーディン専用のマスコミとしての役割を持つ。

マイナスイメージの強さ、にもかかわらず頭が良く神聖視されている、汚いイメージにもかかわらず、実は美しい黒を持つ鳥ということなどから一部のマニアの中では人気が高く、そちら寄りのフィクションには結構な頻度で「カラス」「クロウ」「レイヴン」といった呼ばれ方をするキャラが登場しがち。カラスモチーフが薄いにもかかわらず、あえてそうした呼称を採用する例すらある。

夫婦仲が非常に良い鳥とも言われており、一羽行動している周辺を見渡すと大抵の場合他にも一羽存在している。なかのいい夫婦の象徴とされるオシドリがあっさり別の異性に乗り換えてしまうことを考えるとカラスの方がよっぽどおしどり夫婦していると言える。

東洋ではカラスは老いた親に子が食べ物を与えるといわれており、「烏に反哺の孝あり」と言われて、「反哺鳥」「孝親鳥」「慈鳥」という異名で呼ばれることもある。

カラスをモチーフとしたキャラクター

特撮

ウルトラシリーズ

漫画アニメ

聖闘士星矢シリーズ

その他

モチーフ以外の関連キャラ

間接的なイメージ、ネーミング、カラスを飼う等。

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