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概略

プリキュアを演じた事のある声優は俗に「プリキュア声優」の枠組みで呼ばれる

こんな枠組みが出来るのは映画「プリキュアオールスターズ」等のクロスオーバー作品によって放映が終わってもキャラを演じ続ける機会が与えられるからである。要するにスーパー戦隊シリーズ仮面ライダーシリーズの出演俳優と同じである。

声優情報を扱うメディアでも「プリキュア役への抜擢は女性声優界のステータス」と捉えられている。コレは前述の出演機会も勿論だが、近年では1、2クールで終わる事の多い作品が多い中で、必ず1年近くは放送される上に、一般人の認知度が高い長期シリーズ作品である為に代表作として伝わり易いメリットもあるからだと言える。

声優界でも一目置かれていて、プリキュア役に選ばれた人には同業者から多数のお祝いメール等が届くらしい。

一方、プリキュアシリーズのオーディションは本職の声優以外も受けられる様になっている。その事は『スマイルプリキュア』で当時声優非本職だった田野アサミ日野あかね(キュアサニー)役に抜擢されたことで初めて明らかになり(※彼女が最初の「プリキュア役に選ばれた声優非本職」のキャストであった)、そして『キラキラ☆プリキュアアラモード』で同様に当時声優非本職だった美山加恋宇佐美いちか(キュアホイップ)役に、福原遥有栖川ひまり(キュアカスタード)役にそれぞれ選ばれた事を契機に初めて公式側から明言されている

この事もあり、最早規模としては国民的アニメシリーズ作品になった事やギネス記録に認定された事も相まって、声優業界に留まらず、役者業界全体における登竜門の1つに位置付けられたと言っても過言では無い。ソレは、プリキュア役のオーディションの結果が、日本で一番利用者数が多いポータルサイトであるYahoo!JAPANを始めとした各ポータルサイトでもトップニュース扱いにされることが多い事からも窺える。

なお、プリキュア役のオーディションには年齢制限は設けられておらず、その作品のプリキュア役に30代(場合によっては40代)がいることもザラである。

そして、長年続いているシリーズであり、10周年経った辺りから少女の夢の対象でもあるプリキュアを目標として掲げる声優も目立つ様になった。15周年の前後辺りからは幼少期にプリキュアを見て夢と希望を貰った子供達が、大人になって声優としてプリキュア役を目指す流れが標準化している。各々、直撃世代だった女性声優程入れ込み具合が強い傾向も見られる(例として自身の出演している作品や自分が演じたキャラのグッズを爆買いしている事をSNSや特番等で明かす等)。

有名な長寿アニメは大体メインキャストが固定されている中で毎年作品が変わり、1年に1度オーディションがある数少ない有名作品である為、後述にもあるが合格した声優のコメントからも競争率は非常に高い(合格した声優曰く、倍率は約30倍)様で、オーディションの時期が近付くと女性声優の界隈では緊張の糸が張り詰めるらしく、女性声優にとって一種の受験・面接の様になっている

プリキュアに選ばれてからインタビュー等で何年も前からオーディションを受けていたと明かす人も数多い。

また、「女性や妖精の脇役・モブキャラの声優はオーディション参加者から選ばれている」説があり、現にソコでの活躍を評価されたのかは不明だが、前年にサブ・モブとして出演していた声優が翌年プリキュアや妖精に選ばれた例も多々見受けられる。

一般的に「プリキュア声優」と呼ばれるのは、各TV作品でレギュラーとして登場するプリキュアを演じた声優が対象となるが、広義には番外戦士としてゲスト扱いで登場したプリキュアを演じた声優も含まれることがある(典型的な例では、TVシリーズには登場しないが映画版で複数回登場する坂上あゆみキュアエコー)を演じた能登麻美子)。

プリキュア声優の出来るまで

基本的にプリキュア役は同一の世界観による追加戦士を除けば一貫してオーディションで選ばれる(但し、オーディションは一般公募では無く事務所経由ではある)。プリキュアシリーズの記事にもある様に、キャスティング事務は『スイート』の初期までは東映アカデミー、それ以降はその業務を引き継いだ東映東京撮影所が担っている。

オーディションでは声優としてのキャリアや知名度は考慮されず、「このキャラクターに合っているのかの観点と、1つのチームとして見た場合のバランスだけで選ぶ」伝統が確立している。必ずしもその声優の得意分野の役に当てられるとは限らない。

オーディションでは当日になって本来受ける予定の役とは別の役を受けさせられる場合もあり、結果そのまま当日振られたプリキュアに採用された声優もいる。

コレまでにプリキュア役に選ばれた声優は、その当時に無名な新人だった人も居ればその当時からベテランだった人もおり、そのバリエーションは幅が広い。只、全体的な傾向としてはやはりプリキュアの設定年齢に近い人=若い世代程起用されやすい傾向があり、寧ろキャリアが豊富な声優程ハードルは高くなる様だ(大人の役が多いベテランがプリキュア役に選ばれて逆にプリキュア役に選ばれなかった若手も普通にあり得る現象である)。

オーディションが無くメインの戦士に選ばれた唯一の例外としては、ミルキィローズを演じた仙台エリが居る(コレは前年にレギュラーとして妖精のミルクを演じていて、そのミルクがプリキュアに近い戦士として覚醒した為)。

一度味方側のレギュラーで出演した人はプリキュアを演じる事が出来ないかと思われていたが、主役の相棒であるラビリンを演じた加隈亜衣が後年キュアプリズムを演じる事になるなど、これまで有り得なかった前例を覆す事もある。

また、前項目で述べた通り、プリキュア役の中には(その当時において)声優を本職としていなかった者が起用される事もあるが、コレもあくまでオーディションの結果であり、話題作りのオファーでは無い。だが、本職以外が起用される事自体を基本的に毛嫌いしている人達からは一方的にそう決め付けられる事も少なくない。その事の裏付けとして、日刊スポーツが発行していたシリーズ公式新聞であるプリキュア新聞の2017年春号にて掲載された『キラキラ☆プリキュアアラモード』のメインキャスト5人の対談にて、インタビュアーが「女優の美山さんと福原さんが役を掴んだ裏で、多くの声優が涙を飲んだ事実がありますね<文章は引用元通り>」と振る形で話題にされた事があり、その際に琴爪ゆかり(キュアマカロン)役の藤田咲が「もしかしたらアニメファンは2人の(女優と言う)肩書を気にして批判することもあるかも知れないですけど<文章は引用元通り>」とやんわりとした言い方ながら、その存在と批判して来る理由に対し、名指しで釘を刺す様な形で言及している。

一方、プリキュア以外の役についてはオファーで起用される事もある。特に敵キャラ役の声優はオーディションでは無くオファーが基本で、基本的に中堅以上のベテラン声優が選ばれる傾向があり(ベテラン以外で当時のプリキュア役と年が近いケースも近年はある)、妖精役の声優はその中間と言え、若手もベテランも満遍無く選ばれる傾向にあり、選出もオファーとオーディションを使い分けているだけで無く、プリキュア役に落ちた声優が妖精役として起用されるケースもある。因みに声優を本職としていない者がプリキュア以外の役で起用される場合もオファーである場合が見受けられる。

プリキュア役・妖精役が若い世代の声優の場合、ベテランの指導を一年間受け続けるに等しい環境を入手出来るので、特にプリキュア役に選ばれる事はその意味での価値も高いとも言われている。

余談

プリキュア役の声優はテレビのバラエティ番組にゲスト出演した際に変身バンク時の口上のセリフを言わされる事がままある。『とんねるずのみなさんのおかげでした』の『食わず嫌い王決定戦』に出演した際の花咲つぼみ(キュアブロッサム)役の水樹奈々や『くりぃむクイズ_ミラクル9』に出演した際の相田マナ(キュアハート)役の生天目仁美達の様な本職声優のケースは勿論、『しゃべくり007』に出演した際の有栖川ひまり(キュアカスタード)役の福原遥の様に声優非本職のケースも確認されている。

プリキュア声優一覧

各TV作品のレギュラーのプリキュアを演じた声優について記載。

ゲストキャラや番外戦士などについてはモブキュアなどに声優名が不明なキャラクターが存在する、或いははぐプリ終盤の展開も含めてしまうと声優名の羅列が出来なくなるので、各作品を公平に扱う為にゲストキャラや番外戦士の声優はここには記載しません。

ゲストキャラや番外戦士その物については項目記事が作られているものはプリキュアプリキュア戦士一覧からリンクが貼られているので、各項目記事から声優情報も確認出来ます。

ふたりはプリキュア/ふたりはプリキュアMaxheart(2004年〜2005年)

声優役名備考
本名陽子美墨なぎさ/キュアブラック
ゆかな雪城ほのか/キュアホワイト
田中理恵九条ひかり/シャイニールミナス

※シャイニールミナスはTV本編ではプリキュアでは無い番外戦士とされているが、映画「プリキュアオールスターズ」でプリキュアの一員として再定義され、現在でもプリキュアのクロスオーバー作品や企画等では一貫してレギュラープリキュアとされる。

ふたりはプリキュアSplash☆Star(2006年)

声優役名備考
樹元オリエ日向咲/キュアブルーム&キュアブライト
榎本温子美翔舞/キュアイーグレット&キュアウィンディ

Yes!プリキュア5/Yes!プリキュア5GoGo!(2007年〜2008年)

声優役名備考
三瓶由布子夢原のぞみ/キュアドリーム
竹内順子夏木りん/キュアルージュ
伊瀬茉莉也春日野うらら/キュアレモネード
永野愛秋元こまち/キュアミント
前田愛水無月かれん/キュアアクア
仙台エリ美々野くるみ/ミルキィローズ

※ミルキィローズも上述のシャイニールミナス同様、TV本編ではプリキュアでは無い番外戦士だが、プリキュアオールスターズの展開では一貫してレギュラープリキュアとされる。

フレッシュプリキュア!(2009年)

声優役名備考
沖佳苗桃園ラブ/キュアピーチ
喜多村英梨蒼乃美希/キュアベリー
中川亜紀子山吹祈里/キュアパイン
小松由佳東せつな/キュアパッション

ハートキャッチプリキュア!(2010年)

声優役名備考
水樹奈々花咲つぼみ/キュアブロッサム
水沢史絵来海えりか/キュアマリン
桑島法子明堂院いつき/キュアサンシャイン
久川綾 月影ゆり/キュアムーンライト

スイートプリキュア♪(2011年)

声優役名備考
小清水亜美北条響/キュアメロディ
折笠富美子南野奏/キュアリズム
豊口めぐみ黒川エレン/キュアビート
大久保瑠美調辺アコ/キュアミューズ

スマイルプリキュア!(2012年)

声優役名備考
福圓美里星空みゆき/キュアハッピー
田野アサミ日野あかね/キュアサニー
金元寿子黄瀬やよい/キュアピース
井上麻里奈緑川なお/キュアマーチ
西村ちなみ青木れいか/キュアビューティ

ドキドキ!プリキュア(2013年)

声優役名備考
生天目仁美相田マナ/キュアハート
寿美菜子菱川六花/キュアダイヤモンド
渕上舞四葉ありす/キュアロゼッタ
宮本佳那子剣崎真琴/キュアソード
釘宮理恵円亜久里/キュアエース

ハピネスチャージプリキュア!(2014年)

声優役名備考
中島愛愛乃めぐみ/キュアラブリー
潘めぐみ白雪ひめ/キュアプリンセス
北川里奈大森ゆうこ/キュアハニー
戸松遥氷川いおな/キュアフォーチュン

Go!プリンセスプリキュア(2015年)

声優役名備考
嶋村侑春野はるか/キュアフローラ
浅野真澄海藤みなみ/キュアマーメイド
山村響天ノ川きらら/キュアトゥインクル
沢城みゆき紅城トワ/キュアスカーレット

魔法つかいプリキュア!(2016年)

声優役名備考
高橋李依朝日奈みらい/キュアミラクル
堀江由衣十六夜リコ/キュアマジカル
早見沙織花海ことは/キュアフェリーチェ

キラキラ☆プリキュアアラモード(2017年)

声優役名備考
美山加恋宇佐美いちか/キュアホイップ
福原遥有栖川ひまり/キュアカスタード
村中知立神あおい/キュアジェラート
藤田咲琴爪ゆかり/キュアマカロン
森なな子剣城あきら/キュアショコラ
水瀬いのりキラ星シエル/キュアパルフェ

HUGっと!プリキュア(2018年)

声優役名備考
引坂理絵野乃はな/キュアエール
本泉莉奈薬師寺さあや/キュアアンジュ
小倉唯輝木ほまれ/キュアエトワール
田村奈央愛崎えみる/キュアマシェリ
田村ゆかりルールー・アムール/キュアアムール

スター☆トゥインクルプリキュア(2019年)

声優役名備考
成瀬瑛美星奈ひかる/キュアスター
小原好美羽衣ララ/キュアミルキー
安野希世乃天宮えれな/キュアソレイユ
小松未可子香久矢まどか/キュアセレーネ
上坂すみれユニ/キュアコスモ

ヒーリングっど♥プリキュア(2020年)

声優役名備考
悠木碧花寺のどか/キュアグレース
依田菜津沢泉ちゆ/キュアフォンテーヌ
河野ひより平光ひなた/キュアスパークル
三森すずこ風鈴アスミ/キュアアース

トロピカル〜ジュ!プリキュア(2021年)

声優役名備考
ファイルーズあい夏海まなつ/キュアサマー
花守ゆみり涼村さんご/キュアコーラル
石川由依一之瀬みのり/キュアパパイア
瀬戸麻沙美滝沢あすか/キュアフラミンゴ
日高里菜ローラ/キュアラメール

デリシャスパーティ♡プリキュア(2022年)

声優役名備考
菱川花菜和実ゆい/キュアプレシャス
清水理沙芙羽ここね/キュアスパイシー
井口裕香華満らん/キュアヤムヤム
茅野愛衣菓彩あまね/キュアフィナーレ

ひろがるスカイ!プリキュア(2023年)

声優役名備考
関根明良ソラ・ハレワタール/キュアスカイ
加隈亜衣虹ヶ丘ましろ/キュアプリズム
村瀬歩夕凪ツバサ/キュアウィング
七瀬彩夏聖あげは/キュアバタフライ

※レギュラーメンバーのプリキュアを演じる初の男性プリキュア声優。

関連タグ

プリキュアシリーズ プリキュアオールスターズ

声優

NHK - プリキュアシリーズの製作局では無いにもかかわらずプリキュアを特集した番組を扱っていた事で有名だが、特に大河ドラマ連続テレビ小説のNHKを代表する2大ドラマシリーズにはプリキュアシリーズの歴代キャストがちょくちょく俳優出演する事がある事でも有名である。但し、歴代キャストの中には大河ドラマ出演の常連だったりするキャストや(※大体この人)、プリキュア出演前に連続テレビ小説のほうへ先に出演する格好となったプリキュア役声優が居たりもする。なお、2022年には連続テレビ小説ヒロインがプリキュア歴代キャストから誕生した。

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