基礎データ
全国図鑑 | No.0150 |
---|---|
カントー図鑑 | No.150 |
ジョウト図鑑 | No.249 |
マウンテンカロス図鑑 | No.151 |
ローマ字表記 | Mewtwo |
ぶんるい | いでんしポケモン |
タイプ | エスパー |
たかさ | 2.0m |
おもさ | 122.0kg |
せいべつ | 不明 |
特性 | プレッシャー/きんちょうかん(隠れ特性) |
タマゴグループ | タマゴみはっけん |
他言語版の名称と由来
言語 | 名称 | 由来 |
---|---|---|
日本語 | ミュウツー | ミュウ+two(英語で2) |
英語・フランス語・イタリア語・フランス語 | Mewtwo | 日本語に同じ |
ドイツ語 | Mewtu | 日本語に同じ |
韓国語 | 뮤츠 | 日本語名の音写 |
中国語(簡体字) | 超梦 | 超+梦幻(ミュウの中国語名) |
中国語(繁体字) | 超夢 | 超+夢幻(ミュウの中国語名) |
中国語(香港) | 超夢夢 | 超+夢夢(ミュウの広東語名) |
ブルガリア語 | Мюту | 日本語名/英語名の音写 |
デンマーク語 | Mew-2 | Mew(ミュウ)+2 |
ヘブライ語 | מיוטו | 日本語名/英語名の音写 |
ヒンズー語 | मिउटू | 日本語名/英語名の音写 |
クロアチア語 | Mevtvo | 日本語名/英語名の音写 |
ロシア語 | Мью | 日本語名/英語名の音写 |
アルバニア語 | Mjutu・Mjudi | 英語名より・ミュウ+dy(2) |
スウェーデン語 | Mewtvå | Mew(ミュウ)+två(2) |
タイ語 | มิวทู | 日本語名の音写 |
メガシンカ
概要
『ポケットモンスター 赤・緑』(第1世代)に初登場した伝説ポケモン。
図鑑の番号は150番。最初のポケモンゲームである「赤」「緑」において通常のプレイで入手可能なポケモンとしては最終ナンバーとなる。
グレンタウンにて、ポケモンの遺伝子に関する研究を行っていたとある科学者により、ミュウの子供(クローン)に遺伝子改造を施す形で生み出された人工ポケモン。名前の由来もまんま「ミュウ2」から。
遺伝子操作を繰り返された果てに強大なパワーを得たが、その影響から生みの親である科学者ですら制御できない程の凶暴さを見せるようになり、遂には暴走。ポケモン屋敷を半壊させて姿をくらませ、その後はハナダの洞窟に潜伏しており、さながらそこの主であるかの様に奥の広間で佇んでいる。
設定では遺伝子改造で戦闘能力を高めすぎたが故に目の前の敵を倒すことしか考えなくなったとされ、最も凶暴な心を持つポケモンとも称される。
戦闘時に力を最大限発揮できるように普段は少しも動かずエネルギーを貯め続けているという生態も併せて、まさしくあらゆる意味で戦闘に特化した人工ポケモンと言えよう。
壊滅したポケモン屋敷で見つかるとある科学者の遺した日記には、以下のように書かれている。
ジャングルの おくちで
しんしゅの ポケモンを はっけん
にっき 7がつ10か
しんはっけんの ポケモンを
わたしは ミュウと なづけた
にっき 2がつ6か
ミュウが こどもを うむ
うまれた ばかりの ジュニアを
ミュウツーと よぶことに……
にっき 9がつ1にち
ポケモン ミュウツーは つよすぎる
ダメだ……
わたしの てには おえない!
この日記には、ミュウツーはミュウが産んだ子供と書かれている。
一方、図鑑では、ミュウツーは一人の科学者がミュウの遺伝子を組み替えて作りだしたとある。
両方を事実と仮定するならば、科学者の手によって遺伝子操作された子を人工的に妊娠させられ、それによって生まれたジュニアに対してミュウツーと名づけられたということになるだろうか。
ただ、ミュウはミュウツー共々性別不明となっており、ポケモンだいすきクラブでのミュウとミュウツーのヒミツを読む限り、公式回答としてはミュウが出産したなどの可能性には一切触れておらず、ミュウのまつ毛(劇場版の設定だが)などに含まれる遺伝子を利用してミュウツーを作り出したことを、ミュウが子供を産むと記したと考えて良いようである。
グレン島ではコハクの遺伝子からプテラを再生させるなど、遺伝子に関係した研究があり、ミュウツーの誕生も興味本位で科学的に最強のポケモンを生み出そうとした結果のようである。
なお、ゲーム中では生まれたばかりのジュニア(ミュウツー)に関する詳細な記述はなく、生まれた時からこのような姿だったのか、改造を施された結果現在の姿になったのかは不明である。
もし、生まれたばかりのジュニアがミュウと同じ姿だったのであれば、本来ミュウツーとはあくまでジュニアのニックネームであったものを、そのジュニアに遺伝子操作による実験を行った結果、ミュウとは異なる生物と化したがゆえにニックネームを元にしたミュウツーという新種とした、と考えるのが妥当か。
いずれにせよ、半年の間の研究で何があったのかについては記載されている部分が現状ではほとんどない。
ただしポケモン屋敷の日記を見る限り、誕生した日は間違いなく2月6日である。
その後も興味を示してかミュウツーを生んだ科学者の弟子らが屋敷を訪れたりと、残された研究施設の残骸から究極のポケモン誕生の秘密を探ろうとする研究員が絶えなかったようである(なお『LPLE』ではミュウツーが生み出されたと思われる実験器具などがそのまま残されており、この場所で手持ちにいるミュウおよびミュウツーをボールから出して話しかけてみると、特殊な反応を示す)。
しかし、『金銀』および『HGSS』で、グレン島の噴火によって流出した溶岩にポケモン屋敷が飲み込まれてしまったために、ミュウおよびミュウツーの誕生に関わる一切の記録は消失してしまったと考えられる。故に、現在では(仮にミュウを捕獲できたとしても)再びミュウツーを製造することはできない可能性が高いと思われる。
一応、これ以降のシリーズでも作品によってはミュウツーが登場することがあるが、何らかの方法で繁殖して数を増やしたのか、元々複数の個体が作り置きされていたのか、はたまたその製造の秘密を知った別の誰かによって生み出されたものなのか、その真相は定かではない。
『X・Y』ではミュウツーを捕まえるとトロバもミュウツーを捕まえたという発言をする上に、人工ポケモンなのにメガストーンが存在する為にますますミュウツーという種の謎が深まった(というかこんなやばいポケモンを捕まえられるトロバって…)。
遺伝子改造によるイレギュラーかつ非人道的な生まれ方をしたポケモンでありながら、少なくともオーキド博士はその存在を認知しており(ポケモン図鑑はあくまで捕獲や遭遇による直接的な生態データの収集手段であり、初代開始時点でポケモンが150種類いるという情報をオーキド研究所は持っていることになっている)、これもある意味『黒い任天堂』案件と言えるかもしれない。
ハナダの洞窟にたどり着いた個体の目撃情報を得ただけという可能性もあるが、それだとミュウツーという名称を知っている理由の説明がつかなくなるため、やはり何らかの形で直接的にミュウツーの情報を得ていたと考えるのが自然であろう。
なお、色違いも存在しており、体の紫色だった部分が鮮やかな緑色になっているのが特徴。
2024年1月現在、色違いミュウツーを入手できるのは、『ポケモン剣盾』のダイマックスアドベンチャー、『LPLE』のハナダの洞窟、『BDSP』のハマナスパーク、『ポケモンGO』のイベント(詳しくは下記の番外作品を参照)。
ただし、GO産を他のソフトに連れていくにはGO産以外のミュウツーの図鑑登録が必要になるため、一度他のソフトのミュウツーをポケモンホームを経由してそのソフトに連れていこう。
容姿
二足歩行の尻尾を有する人型に近いが、体色は白で無毛、四肢は細長く、宇宙人じみた容姿であり、他の第1世代組(No.001~149)とは一線を画するデザイン(ただし、初期の公式イラストは3頭身になっており、現在とイメージが異なる)。
二足歩行のポケモンとしては長身の部類であり、オノノクス・サザンドラより20cm高く、バンギラスとタイ。
モデルはポケモン本編の世界観に影響を与えたとされる「MOTHER」のラスボスであるギーグ(MOTHER1版)であると言われていたが、グラフィッカーの杉森氏が2011年1月26日午後8:21分にツイッターに書き込み否定している。
他の俗説としては見た目のほか最強クラスの力を持つ点が類似しているフリーザが元ネタではないかとの声もある。
ゲームでの特徴
- 初代、第3世代、第4世代にてエンディング後にハナダの洞窟への進入が可能になり、最深部にて捕獲可能で隠しキャラのような扱いであった。
- ハナダの洞窟が存在しない世代でも概ね入手が可能で、『XY』『USUM』『剣盾』『BDSP』でも条件を満たせば捕獲可能。なお、『XY』の個体のみ色違いにならない仕様になっている。
- 記念すべき初代で登場したときの技は「スピードスター」「バリアー」「サイコキネシス」「じこさいせい」。初代ではエスパー技を無効で受けられるポケモンが存在しないため、70というレベルも相まって「凶暴」「強すぎる」という前評判に恥じない強敵であった。
- 赤緑のリメイクである『FRLG』では原作再現を重視したのか、レベルは同じ70、「バリアー」が「しんぴのまもり」に置き換わったのを除けば技もほぼ同じという状態であるが、この頃になると既にあくタイプが導入されているため、むしろあくタイプにエスパー技を無効化されると打つ手がスピードスターしかないという割と残念なことになっている。少し手間はかかるがヤミラミを連れて行けば全く攻撃を喰らう心配がない。もちろん、しんぴのまもり+じこさいせいがあるので捕獲という点では相変わらず厄介だが。
- そしてピカチュウ版のリメイク『LPLE』でもなぜかこうげき技を「サイコキネシス」と「スピードスター」しか覚えていない点がしっかり継承されている。LPLEでの独自ルールとして5分以内に撃破しないとゲットに移行できないほか、ミュウツーの全ての能力が上昇している状態で戦闘が始まるため対策は必須だが、その代わりゲットの方法が変わっており状態異常にしたりHP1を維持したりする必要がないため、上記の5分以内の戦闘さえこなしてしまえば難なく捕まる。初代に比べると随分丸くなったものである。
- ちなみに、本作でもミュウツーはストーリー上では1匹だけしか手に入らないが、『ポケモンGO』と連動させることで、あちらで捕まえた個体を複数連れてくることは可能。ヤマブキシティ(シルフカンパニー)を攻略してマスターボールを入手し、GOパークで連れてきたミュウツーを捕まえれば、殿堂入り前から破格の戦闘力を誇るミュウツーを手元に置いておくことが可能となる。
- 金銀リメイク版のHGSSではハナダの洞窟が復活したことで野生の個体もLv70で登場。だがこの野生の個体、覚えている技が「サイコカッター・ドわすれ・パワースワップ・ガードスワップ」と歴代でも類を見ないほど貧弱。噛み合わせも最悪で、ドわすれで上げた能力をガードスワップでプレゼントしてくることも。あくタイプを出すだけで完封可能であるのに加えてじこさいせいもしんぴのまもりもなく、更にPPも多いことから捕獲のしやすさは大幅に上昇したと言える。
- カテゴリー上は伝説のポケモンなのだが、人知を超えた力を持ち神話にも語られる文字通りの「伝説のポケモン」が多いのに対し、こちらは純粋に現代の人類の科学力で秘密裏に作り出された人造生物という異色の経歴を持っている(ただし、幻のポケモンは何匹か人の手が加わっている)。
- ちなみに、当然ながらミュウツーも手持ちに加えていればキャンプに参加できるのだが……そんな凶暴な心を持つと云われる伝説の人口ポケモンが、他のポケモンたちやトレーナーと一緒に仲良くカレーを食べている様子は考えようによってはかなりシュールといえる……かもしれない。……………もっとも、前々からリフレで撫でることができたし、それこそ初代時代に出版された絵本「ミュウツーがみている!」では他のポケモンと仲良く電車ごっこをして遊んだり、スマブラではハンマーを振り回したり激辛カレーに悶えたりなど、コミカル、ファンシーな描写は昔からあったが。
- なお、『ポケモンスタジアム』などでは攻撃の際に気を込めて怒りマークをだし、かめはめ波のようなポーズをしている。サイコキネシス以外の技でよく見ると、口元は笑っている。また、3Dモデルが存在する作品では体力が0になるとその場でがくっと片膝をつくモーションで力尽きる(ポケスタの頃から不変の仕様)。ただでは倒れない強者感を感じさせるモーションであり、ポケスタ〜バトレボから本編作品のXYにも受け継がれたことで密かに喜んだファンも多い。
対戦での性能
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
第1世代 | 106 | 110 | 90 | 154 | ※ | 130 | 590 |
第2世代から | 106 | 110 | 90 | 154 | 90 | 130 | 680 |
※第2世代以前の「とくこう」・「とくぼう」は「とくしゅ」に纏められていた。
元祖禁止級伝説で当初はその系統はミュウツーのみ。非常に強力で合計種族値680は他の多くの禁止級伝説と並びトップクラスの数値である。
- まず「とくこう」の種族値154はメガシンカや戦闘中のフォルムチェンジを除くポケモンの中では第8位と非常に高く、「すばやさ」も種族値130と伝説ポケモンの中ではムゲンダイナと並んで6番目に高い。「こうげき」も並のアタッカーレベルで高く、その昔は奇襲用に物理技を持たせることもあった。
- ただ、その関係上あく技の「イカサマ」を撃たれると洒落にならないダメージを追う羽目になる。このため、A0が出るまで粘るユーザーも少なくない。「ぼうぎょ」と「とくぼう」は禁止級伝説の中では低めで、高いとは言えない「HP」もあって意外に撃たれ弱い。そもそも、外見からして頑丈そうな甲殻等の類を一切持っていないので当然と言えば当然と言える。このため、素早さと攻撃力の高さを活かして相手に反撃の隙を許さずガンガン攻めていくのが主な戦法となる。
初代
- 伝説ポケモンであることに加え、当時ならではの数々の仕様の影響もあって満場一致で最強のポケモンであった。初代では「とくぼう」と「とくこう」が「とくしゅ」で一括りというトンデモ仕様であり、「とくしゅ」の種族値が154だったミュウツーの合計種族値は2位に80以上の差を付ける590(現行仕様で実質744)。
- そして当時のエスパータイプは弱点が「むし」「ゴースト」の2つのみだったのだが、前者は種族値と技の貧相さから全く抑止力にならず、後者はあろうことか制作ミスのため効果抜群ではなく逆に無効化される(おまけに技も貧弱)という有様だった。
- このような理由から、初代では戦略がどうこう関係なく『とりあえず入れておく』のが定石だった。他のポケモンで対抗する場合は弱点を突くとかではなく、一発耐えられるポケモンに3割で実質即死となる「ふぶき」を打たせて運ゲーするのがほぼ最適解である(ミュウツーの方が素早いため分の悪い勝負ではあるが)。
- その強さを買われ、『ポケモンスタジアム2』ではCMに「やっぱりミュウツーよね!」という台詞が使われ、更にゲーム中には「ミュウツーをたおせ!」(こちら6匹VSミュウツー1匹)まで登場した。
第2世代
- 上記のバランスブレイカー同然だった数々の技が手直しを受けたことに加え、エスパータイプの天敵となるあくタイプ・はがねタイプの登場(ついでにゴーストタイプの技相性の修正)、「とくこう」「とくぼう」の分離(「とくぼう」が実質154→90にダウン)、初代で不遇だったタイプのわざの大幅充実などゲームバランスそのものの大幅調整がなされたことで、初代での壊れ性能は鳴りを潜めた。
- また、この世代限定でわざマシンにより、「でんじほう」を習得できた。
第3世代
- 特性「あめふらし」の圧倒的火力を誇る伝説ポケモンカイオーガが登場し、純アタッカーとしては初となる強大な対抗馬が現れた。また、「とくこう」種族値1位、伝説・幻のポケモン最速の座も新たに登場したデオキシスのアタックフォルムに明け渡し、伝説戦では火力で上から落とされる懸念が芽生えた。
- めいそうを獲得したこともあり器用さと高い素早さからなる制圧力は健在であるが、一芸に特化したポケモンの増加は無視できない影響力となったと言える。
第4世代
- 物理特殊分化によるあくタイプ技の強化、先制技の普及、アイテム「こだわりスカーフ」の登場による素早さインフレ、同等かそれ以上の合計種族値を持つ伝説・幻のポケモンの大幅増加により向かい風が吹いた。
- 加えて各タイプの高威力技が増え、伝説以外のポケモンですら次々と威力100~150の技を手にする中、ミュウツーは一致技最大威力が「サイコキネシス」(威力90)止まりのままであり、ただ素で素早いだけの中途半端な存在として伝説の中でも中堅クラスにまで落ちてしまった。
第5世代
- これまで与えられていなかった念願の専用技「サイコブレイク」を習得。威力は「サイコキネシス」を上回る100で、特殊技だがダメージ計算時に相手の「とくぼう」ではなく「ぼうぎょ」で計算を行う。いわば強化版「サイコショック」であり、火力の底上げに加え、特殊アタッカーの宿命であった「ハピで止まります」も怖くなくなった。
- 特に禁止級のポケモンは「とくぼう」より「ぼうぎょ」が低いポケモンが多く、同じ威力の特殊技よりも「サイコブレイク」の方がより大きなダメージを与えやすい。また、特性の「プレッシャー」に仕様変更があり、「あめふらし」「ひでり」など場に出た時に効果が表示される特性の発動順が「すばやさ」依存になった。これにより、これらの特性をもつポケモン(すなわち、ほとんどの伝説ポケモン)との「すばやさ」の上下関係が分かり、「こだわりスカーフ」の有無が見破れるようになった。こちらのスカーフの有無もバレるので単純強化というわけではないが、スカーフによる奇襲に弱いミュウツーにとっては嬉しい仕様である。
- また隠れ特性として「きんちょうかん」が与えられた。「すばやさ」に関係なく先に出るため判定に使えない上に、ミュウツーに活かせる技が少ないので、ミュウツー単体で見ると若干噛み合わないように思える。だがダブルバトルでは半減実やラムのみを無効化する効果が大きく、特に当時は「ダークホール」を覚えたドーブルとの組み合わせが話題に挙がった。
- 同作で追加されたジュエルとの相性もよく、2012年末に行われた伝説解禁ダブルバトル大会「クリスマスカップ」では堂々の使用率1位。初代最強の貫禄を見せつけた。
- ちなみに、特性「きんちょうかん」のミュウツーは「神速のゲノセクト」の映画の際に配布された個体のみと限られたものだったが、後に初代のバーチャルコンソールから第7世代に送られた個体が一律隠れ特性になることにより、晴れて一般解禁された。
第6世代
- 新システム「メガシンカ」でメガミュウツーX・Yの2形態へ進化するようになった。概要は当該記事にて。……のだが、この世代ミュウツーは非常に苦しい立場に立たされた。
- と、これでもかというくらいに強い逆風を受け使用率は大きく減退。メガシンカの性能が控えめだったことや相変わらず苦手とする先制技の使い手の更なる充実もあり、伝説解禁の公式大会でもあまり見かけなくなってしまった。
第7世代
- 自身と相性のよいフィールド「サイコフィールド」が登場し、一致技強化と共に苦手にしていた先制技を克服する手段を得た。……はいいのだが、自身が展開できるわけではないので優秀な味方に何とかしてもらう必要がある。またZワザによって一度限りだが超火力をぶつけられる。技範囲が広いのが功を奏し役割破壊を行いやすい。
第8世代
- ポケモンホームの解禁と同時に過去作から連れてくる形で使用が可能となった。実装直後に開催されたイベントではマックスレイドバトルのレイドボスとしても登場している(後述)。
- 本作では「サイコフィールド」を自力習得できるようになったほか、積み技として新たに特攻を2段階一気に上昇させる「わるだくみ」を習得できるようになり、特殊アタッカーとして運用した場合には初代の「ドわすれ」ミュウツーを彷彿とさせる凶悪な攻撃性能を発揮できるようになった。
- 一方でメガシンカの廃止による型の縮小、そして自身を上回る高火力・超高速アタッカーの増加の影響は大きく、耐久に難を抱えるミュウツーにとっては動き辛い環境となった。特に冠の雪原で登場したエスパー・ゴースト複合の禁止伝説・黒馬バドレックスは特殊面でミュウツーの上位互換に近い種族値配分を誇っており、対面でも一方的に弱点を突かれるため名実ともに天敵。採用にあたっては技範囲での差別化を強く意識する必要がある。
- 最終的には強力なライバルの登場や超高速アタッカーの増加もあって採用率は伸び悩み、第七世代に続き中堅クラスという評価に落ち着く形となった。
- 総じて、登場から一貫してオールラウンダーな高速アタッカーのポジションを堅持するポケモン。
- アタッカーとしての器用さでは伝説・幻のポケモンの中でもトップクラスであり、自慢の素早さで様々な相手に対してプレッシャーをかけられる。
- エスパー単タイプ、強力とは言えない特性の影響もあって強烈な特性を持つ伝説枠や近年の種族値インフレの煽りを受けることも多くなったが、メタや相方によっては未だ十二分に活躍できるポテンシャルを秘めていると言えよう。
- 多くのサブウェポンを習得できる一方、親のように全ての技を習得できるわけではないので、所々習得技が浮いた存在になっている。
- 今でこそ特殊アタッカーとしてその名を知られているが、第1世代から第3世代の習得技を見てみると「メガトンキック」、「メガトンパンチ」、「すてみタックル」、「ちきゅうなげ」、「ロケットずつき」、「ばくれつパンチ」などかなりの物理技を覚えていた。
- 今でも三色パンチ、「ローキック」、「けたぐり」、「かわらわり」、「ドレインパンチ」といった打撃技を覚えるが、「インファイト」はいまだに習得できていない(『X・Y』時点で習得できていれば、メガミュウツーXのメインウェポン選択肢がもう少しマシになっていた事だろう…)。
- 何かと対比されがちなルカリオよろしく「はどうだん」、「みずのはどう」、「いやしのはどう」(配布技)といったはどう系の技を一通り覚えるが、「あくのはどう」は第9世代まで習得しておらず、「りゅうのはどう」はいまだに習得できていない。
マックスレイドバトル
- ポケモンが24周年を迎えた2020年2月27日、ポケモン剣盾のマックスレイドバトルに突如襲来。往年のポケスタ2よろしく「ミュウツーをたおせ」と題されたこのイベントバトルは☆5のみで、一切スキを見せないため勝利しても捕まえられないという異例の制約が付くが、注目すべきは“最強”の肩書に恥じない圧倒的な強さである。
- 使用する攻撃は個体によってパターンが違う(おおまかに物理型と特殊型に大別され、さらにそれぞれにおいても繰り出す技が少しずつ異なる)が、じしんやいわなだれ、ふぶきといった全体攻撃を備える。高水準のステータスから放たれる全体攻撃は極めて危険で、技範囲も広いため弱点を突かれやすい。
- 耐久力も段違いに高く、タイプ一致のあく・ゴースト技で攻撃しても殆ど体力を削れない。更にはその高すぎるステータスをビルドアップやめいそうorわるだくみなどの積み技を両立してさらに高めてくる。こうなるともう手の付けようがない。カジリガメやストリンダーなど、過去に相当苦戦させられたであろうキョダイマックスポケモンですらミュウツーの前では霞んでしまうほど。
- サポートだけでのソロ討伐はほぼ100%不可能。巣穴でこいつを見つけたら、大人しく引き返すか、覚悟を決めて助けを呼ぼう。
- 対策
- 積極的に積み技を使用してくるので、これらの技を使えなくする「ちょうはつ」若しくは相手の行動を阻害できる「でんじは」でサポートできるポケモンがいると攻略が楽になる。他には「ひかりのかべ」や「リフレクター」で相手の攻撃を軽減できると尚のこと良し。オンラインではこれらの技を一通り覚えられ、かつ相手のすべての攻撃を等倍以下で受けられるオーロンゲがサポーターとして重宝されている模様。したがって、かべ&妨害用員のオーロンゲ×1~2、アタッカー×2~3といった構成が結論パといえる。
- ただし、変化技にも対策が施されており、物理型の個体は「かわらわり」で「ひかりのかべ」や「リフレクター」を無効化してくることがある上、特殊型も個体によっては1ターン目からバリアを展開して「でんじは」や「ちょうはつ」を無効化してくる。さらにダイサイコを使われてしまうと「ちょうはつ」を使えなくなってしまうので、こうなると行動阻害がやや効果の不安定な「でんじは」頼みになってしまう。
上記のサポート要員がいたとしても立ち回りが絶対的に安定するというわけではないので注意。
- アタッカーとしてはタイプ一致で相手の弱点を突けるルナアーラ、月食ネクロズマ、シャドースチールでダメージを与えつつ相手の能力上昇効果を強奪できるマーシャドー等がオススメされた。ただし、これらはポケモンホームを介して過去作から連れてこなければ入手ができないので、今作が初プレイとなるユーザーは他から譲るか貸してもらわない限り手を出しづらい。その場合は多少火力は落ちるがデスカーン・デスバーン・シルヴァディ等を投入するのが良いだろう。
- なお、ダイマックス特効技を持つムゲンダイナ・ザシアン・ザマゼンタであるが、このミュウツーのレイドでの使用は推奨されていない。いずれもじめんタイプに弱点を抱えているので、特に物理型の個体が使用してくるダイアースや「じしん」で容易に弱点を突かれて返り討ちに遭ってしまう危険性が高いからである。これに加えてムゲンダイナは相手がタイプ一致で繰り出してくるエスパー技にも弱点を抱えているので、むしろミュウツーにとっては格好のカモにされてしまう。ザシアン・ザマゼンタもじめん以外では物理型・特殊型の両方が繰り出してくるほのお技に耐性がないため相性は非常に悪い。何の考えもなしにこれらのポケモンで戦いを挑むと他のプレイヤーの足を引っ張ることになりかねず、最悪の場合敗北の原因ともなりかねないので注意が必要である。
第9世代
2023年5月末のポケモンホームとの連動に伴い、パルデアへの入国が解禁された。
また、そのおよそ3ヶ月後にはミュウツーを対象としたテラレイドバトル「最強のミュウツー」が行われ、事実上の一般配布も行われている(レイドの詳細はリンク先を参照)。
なお、他の古参ポケモン同様、グラフィックやモーションの一部が描き直されている。
第8世代以前と比べるとやや目の形状が鋭く大きくなり、体格も全体的に引き締まってがっしりとした印象を受けるものに変わった。
また、ピクニック等で眠る際には、宙に浮きながら両腕で両脚を抱き抱えるようなポーズを取る。よくメディア作品で、培養液の中で眠りについている時にとるあのポーズであり、中々に憎い演出である。
レギュレーションGが始まると、やはりゲンダイポケモンバトルにおいては荷が重いというのか、大方の予想通り使用率3桁に甘んじた。とはいえ多彩な技とびっくりテラスタルでの役割破壊から、舐めてかかると痛い目に遭う枠とはなっている。
使用トレーナー
ゲーム版
- サカキ:ロケット団ボス
- 第7世代でレインボーロケット団、つまり悪事を大成功させた世界線のサカキが初めて使用した。原作ではミュウツーの研究をしていた人物が実はロケット団に協力していたという設定が裏設定として存在している(本編で語られない)程度で、サカキ自身とミュウツーを結びつけるイベント自体は皆無であるため、アニメ劇場版ミュウツーの逆襲の設定の逆輸入と考えるのが自然かもしれない。また、ポケモンマスターズでもバディにしている。
- エドワード/怪盗エド:ティーパーティー
- パープルアイ:ポケモンナッパーズリーダー
- 「ポケモンレンジャー光の軌跡」で暗躍する人物達。厳密には「黄金のヨロイカブト」で操っている。
- ケンシン:ブショー
- 「ポケモン+ノブナガの野望」に登場するゲンムの国のブショーリーダー。ベストリンクの1体。
漫画版
- カツラ(ポケットモンスターSPECIAL)
- 後述の漫画版参照
番外作品
- 詳細は→ミュウツー(番外作品)
- スマブラ→ミュウツー(ファイター)
- ユナイト→ミュウツー(ポケモンユナイト)
アニメ版
当然ながら、アニメ版でも度々登場している。
劇場版『ミュウツーの逆襲』のインパクトがあまりにも強かったためか、アニメ版におけるミュウツーはゲーム版のような凶暴なポケモンではなく、「人間との意思疎通が可能で、独自の哲学を持つ知的な存在」として描写される傾向がある(『THE ORIGIN』のような例外もある)。
『アニポケ・サトシの旅シリーズ』
- 無印編第63話「トキワジム! さいごのバッジ!」
- 拘束具を着けられていた「謎のポケモン」として初登場。サカキにジムバトルを挑んでいたシゲルのポケモンを圧倒した後、拘束具を壊してジムを脱出した。後述通り、「ミュウツーの逆襲」とのリンクがある。
- 新無印編第46話「バトル&ゲット! ミュウツーの復活」
- 22年ぶりに本編で登場。(拘束具などが着けられていない)素の姿のミュウツーがテレビ本編に登場したのは、アニポケ24年目にして、初めての事である。
- 絶海の孤島・セロアイランドにて、人間に虐げられたポケモン達(メリープ2匹、エネコ、ミミロル、ミネズミ、メェークル、ドロバンコ)を保護して静かに暮らしていたが、ミュウが放つそれに酷似したエネルギー反応を追ってやって来たサトシと再会。同時に彼と共に来たゴウとも邂逅し、二人のそれぞれの夢を聞いた上でバトルの申し出を受け入れる。
- 持ち前の強さで2人を圧倒。彼等とそのポケモン達の姿を見て「正しく絆を結んでいる」と評したミュウツーは、「未熟ゆえ、無限の可能性を秘めている者たち」と人間の可能性を信じる言葉を残し、自らが守っていたポケモン達と共に去っていった。
- 新無印編第136話では、上述の人間に虐げられたポケモン達と共にどこかへ飛んで行くミュウツーの姿が確認できる。
- サトシ自身はミュウツー本人から記憶を消されている事で『ミュウツーの逆襲』における出来事を忘れているが、その続編であるテレビスペシャル『我ハココニ在リ』での出会いを覚えている。また、今回のミュウツーの声を担当したのが、劇場版やテレビスペシャルと同じく市村正親が担当している事からも、同一個体であるのは間違いないと思われる。
ミュウツーの逆襲
「私は誰だ…此処は何処なんだ…私は何の為に生まれたんだ!」
- 劇場版アニメ「ミュウツーの逆襲」や一部のノベライズでは主役級を張っている。
- CVは、映画版(「ミュウツーの逆襲」)、アニメ版(「我ハココニ在リ」)、ともに市村正親が担当した。ちなみに幼少時代の声優はドラマCD(ミュウツーの誕生)では瀧本富士子が、映画版(ミュウツーの逆襲・完全版)では森久保祥太郎が担当していた。
- アニメ作品の『ポケットモンスター』としてはニャースを除いて初めて人語を操ることができるポケモンとして登場。原作の悲劇的な出自にアレンジを加えられ、ロケット団の最強のポケモンをつくるという研究の成果として、ミュウのまつ毛の化石より採取された遺伝子から培養された生命体という設定。また、その研究の中心人物であるフジ博士には、クローン技術を研究することで亡くなった娘のアイを蘇らせるという目的があった。
- サカキに力の使い方を諭されてロケット団に仕え使役されていた頃は、自分の力を制御かつ万が一の反逆時には拘束具となるための鎧を身に着けさせられていた。
- 培養液の中でのアイツー(アイのクローン)や他のクローンポケモン達との悲劇的な経験に加え、誕生した自分を兵器として利用する冷徹な人間に辟易し、遂に人間すべてを不信するに至ったミュウツーは、ロケット団を抜け出して文字通り人間への逆襲を画策した。
此処は何処だ・・・。
私は誰だ・・・。
誰が生めと頼んだ!
誰が造ってくれと願った・・・!
私は私を生んだ全てを恨む・・・!
だからこれは、攻撃でもなく宣戦布告でもなく・・・!
私を生み出したお前達(人類)への、逆襲だ。
「私は何故ここに居るのか.....」
- 数十匹のポケモンを一度に浮遊させられるサイコパワーで、敵の不意打ちはバリアーで防ぎきり、サイコキネシスで向かってくる物理攻撃を止めながら敵を吹き飛ばして、撃たれた特殊攻撃も軌道を曲げて跳ね返す、果てには大勢の生き物の記憶を書き換える、そんな凄まじい力を持ちながら、ロケット団の行った研究を再利用した機械の開発と操作を行える理性がある。一方で、図鑑説明にあるような凶暴な性格は本作では描かれず、極めて理知的かつ理性的だが、それ故に人間に強い憎しみを抱き、自分の生命体としての在り方に苦悩し、答えのない自問自答を繰り返している虚無感と哀愁を漂わせる姿が描かれている。
- 完全版では、幼個体での回想シーンなどが追加されており、幼個体の姿は成体と身体的な特徴は何も変わらないが、身長が低く顔も幼い。アイツーやコピーポケモンを遺伝子の限界で失ったショックで激しく動揺するが、安定剤を注入され、長い眠りについた。この眠りの月日でアイツーとの交流の記憶を失ってしまった。
- そして、この映画が登場して21年目の2019年にこの映画がリメイクされ、『ミュウツーの逆襲 EVOLUTION』として7月12日に公開された。
- CVは市村正親氏が21年ぶりに再登板した。
ミュウツー! 我ハココニ在リ
- 劇場版の正当な続編で、劇場版と同じ個体が再登場する。
- 『ミュウツーの逆襲』の際に生み出したコピーポケモン達とピュアーズロックという山の頂上に住んでいた。そこでサトシ一行やロケット団の面々と再会する。一度はサカキに囚われるが、サトシ達の協力もありロケット団を撃退。心に抱えていたものが全て吹っ切れたのか、コピーたちを世界に旅立たせてから自らも旅立ち、とある大都会で「謎のポケモン」という都市伝説となり語り継がれる。
- 「アドバンスジェネレーション」のオープニングではローブを包んだ彼らしき存在が一瞬登場している。
- なお、上記の実写版『名探偵ピカチュウ』の公開後は、ミュウツーがたどり着いた大都会はライムシティだったのではないかという噂が一部のファンの間で囁かれているらしい。
戦慄のミラージュポケモン
- ドクター・ユングの開発したバトルシステム「ミラージュシステム」から作り出されたミラージュポケモンとして登場。
- ピカチュウがこれまで戦った伝説のポケモンの記憶をデータ化され、更にオーキド博士の全ポケモンのネットワーク(ホウエンまで)により「我ハココに在リ」に登場したミュウツーを筆頭候補に挙げられ全ての技を使える最強のミラージュポケモン。ある意味新たに作り上げられたミュウツーで、逆襲・我ココの個体とは別物である。
- オリジナルの記憶は残っておらず、性格も声も違う(性格はほとんど無いようなものであるが)。データ上の存在のため体の一部を作り変えることが可能。劇中ではEXEなロックマンよろしく左手をレックウザの顔にしてはかいこうせんの発射口にした。また体表に様々なポケモンの顔を浮かび上がらせてさまざまな攻撃を一斉発射し、サトシ一同のポケモンを一網打尽にした。ついでに肉弾戦も滅法強く、カイリューをステゴロでギタギタにしたシーンはある意味必見。加えてミラージュポケモンはタイプ相性も操作可能なので耐性面でも敵無し。はっきり言って天井知らずの強さを誇るバケモンである。
- しかし、最後はミラージュミュウに動きを封じられ、ピカチュウのまだ公式データにはなかった技「ボルテッカー」の前に敗れ去った。
『神速のゲノセクト ミュウツー覚醒』
- 本作では高島礼子氏が演じる。こちらも『ミュウツーの逆襲』のものとは別個体。声の効果もあってか女性的で柔和な印象のミュウツーである。
- かつてとある研究所で研究材料として造り出され実験体とされていたが、やがてその施設を壊滅させて逃亡し、途中傷で倒れていたところをポケモン達に救われたことから優しさなどを知るようになった。そのことからポケモンに対しては素直な優しさを見せるが、当初は人間に対して憎しみこそは抱いていないものの、欲の為に生み出されて実験体扱いされた経験から不信感を示してややそっけない態度を取っていた。
- 自身と同じく人間達によって造り出され、故郷に帰りたがっているゲノセクト達の存在を知ってからは彼らを救おうとするも、自分以上に人間不信かつ排他的なゲノセクト達に敵と見られてしまう。
- 最後は、特に排他的な反応を見せる赤いゲノセクトを宇宙まで連れ出し、自分達が皆地球の一部である事を理解させることで和解した。
- 本作ではメガミュウツーYがミュウツーの覚醒した姿として登場している。
- なお、覚醒の経緯は前日譚となるスペシャルアニメ「ミュウツー ~覚醒への序章~」において描かれている。
- 本作での配布で入手できたミュウツーは「ぼうふう」を覚えており、ぼうふうがわざマシン入りした第9世代現在では習得が可能。
『ポケットモンスターTHE ORIGIN』
- ゲーム「ポケットモンスター赤・緑」を原作とした特別編。今作は「ゲームを忠実に再現」ということで、攻撃的かつ凶暴な性格が前面に押し出されており、言葉は一切話さない。
- ハナダの洞窟最深部に住まう「見たこともないポケモン」として登場し、捕獲に向かったグリーンを圧倒する。グリーンの話を聞いて捕獲に向かったレッドの手持ちも圧倒し(ゴーストタイプのゲンガーや伝説のポケモン・フリーザーすら一撃で倒した)、初代最強の名に恥じない強さを見せつける。
- 使用技は「ねんりき」や「バリアー」のほか、「スピードスター」「じこさいせい」も使用。ちなみにねんりき以外はすべてゲームで覚えているわざである(ゲームではねんりきではなくサイコキネシス)。
- また今作ではフジ博士とシオンタウンのフジ老人は同一人物らしいことが示唆されており、「見たこともない姿でエスパータイプの技を使う」という話から、フジ老人はミュウツーではないかと推測している。「生きていた」ということから、研究所から逃亡してそのまま行方知れずだったと思われる。
漫画版
『ポケットモンスターSPECIAL』
- ロケット団の科学者だったカツラがミュウの一部からバイオの力で作り出したポケモン。
念で生み出したスプーン形状の鋭利な大型武器で戦うことが多い。この世界では念のスプーンは刃物扱いでかなり強力。
- 自分を中心にサイコウェーブで竜巻を作り出し、敵を自分の方へ飲み込んで竜巻根本の圧力でねじ切る大技も使える。だが、念の力の凝縮体がスプーン、拡散状態が竜巻なので、スプーンと竜巻を同時に出すことは出来ない。バリアーで自分の周りを球体に囲って防御、そのまま突撃攻撃する「バリアボール」という技も使えるが、こちらは足場程度の一部分ならば竜巻と併用可能。
- 第1章で誕生。培養槽を破って逃げ出し、ハナダの洞窟近くの平原で暴れるが、レッドの協力によってカツラの手に渡り2人の共生が始まった。ミュウツーの体内には、ミュウの細胞サンプル不足による不完全を補うためにカツラの細胞が注入されて溶け込んでおり、カツラもその時ミュウツーの細胞に右腕を侵食されているので、2人の間には共鳴しあう不思議な絆がある。
- 第2章では、四天王の野望を止めるためにカツラの手持ちとして戦うことになる。
- 普段は特殊な培養液で満たした培養槽か、同じ液を入れた特別なマスターボールの中に入っている。戦闘では捕獲された時と同様に圧倒的な力を見せつけた。
- だが前述のカツラの右腕に侵食したミュウツー細胞の絆のせいで、ミュウツーがカツラから離れたり3分間以上ボールの外に出て戦ったりするとカツラの身体に負担がかかるため、長期戦が不可能。カツラを心配して自分の意思でマスターボールへ戻ったことも。
- 第3章で、ミュウツー細胞の侵食が進みすぎたカツラがエンテイの炎で細胞を焼き消した事によりカツラとの絆は無くなってしまったが、自由に動けるようになり旅立った。絆の跡は、消滅から2年経った後でもミュウツーの感情の起伏に少し反応している。
- 第5章で再登場。自分のようなロケット団に利用され苦しむポケモンをこれ以上出さないと誓った彼は、ナナシマでデオキシスを利用し暴虐の限りを尽くすロケット団と戦うためレッドたちに共闘を持ちかける。
- テレパシーを送って人と会話する能力を身につけているが、ミュウツー自身はまだ「人間は基本的に信用できない」と考えており、マスターのカツラ以外だと普段は、過去に全力で戦闘または共闘して力を認めたレッドとイエローにしかテレパシーを送ることはない。一人称は「オレ」。しかし、終盤図鑑所有者達と共にデオキシスの解放を果たしたのも束の間、飛空挺の爆発から生き延びていたロケット団のサキがデオキシスを再度捕えようと繰り出した謎のポケモン(この章の時点では正体は不明だった)の攻撃から守ろうと彼らと共に迎え撃った際に放った攻撃とそのポケモンの攻撃がぶつかった影響なのかは不明だがレッド、グリーン、ブルー、イエロー、シルバーの図鑑所有者5人が平行世界の自分の攻撃を受けた彼と同じ様に石化してしまった。その事に怒ったミュウツーは謎のポケモンを繰り出した彼女に追撃を仕掛けたが逃げられてしまった。
- 第12章でもう一度登場。ゲーム同様、ポケモンの村で暮らしている。メガシンカ可能になると生い立ちのおかげで2種のメガシンカを戦闘中切り替えられる事が判明。
- ポケスペには珍しくアニメ版の設定を輸入しており、上記の劇場版「ミュウツーの逆襲」よりミュウツーの出生はミュウのまつ毛から作り出された事になっている。同作で登場した「ミュウツーの力をセーブする拘束具」(アーマードミュウツーではない方)もデザインそのままで使用されたが、此処では「M2バイン」という名前で呼ばれ、ミュウツーの念の力を完全に奪って体を徐々に締め付け他のポケモンの力も技も受け付けないという文字通りの「拘束具」であった。
関連イラスト
関連タグ
0149.カイリュー→0150.ミュウツー(メガミュウツー(メガミュウツーX/メガミュウツーY))→0151.ミュウ
関連ポケモン等
CPタグ
その他
- フリーザ:外見が似ていることからよく話題に挙がる。
- インドミナス・レックス・インドラプトル:遺伝子操作により人為的に作り出された恐竜。
- エレキボール:「ポケモンスマッシュ!」連動配布企画で入手できた個体が覚えていた。のちに正式習得。