ここには、日本面のうち、軍事・乗り物以外のことがらを記載しています。
日本面についての概要と、軍事に関するものについては「日本面」を、
鉄道に関するものは「日本面(鉄道)」を、
自動車(二輪車等も含む)・船舶・航空など、鉄道以外の乗り物に関するものは「日本面(乗り物)」をご覧ください。
企業・組織部門
- NHK:BBCに比べれば小粒だが、時に「お前確か公共放送だったよな」と言いたくなるような番組を作ったりする。元々受信料を徴収することでCM収入による民放にはない安定した経営を保証、その上で最低の報道を確保する役目を負っており、東日本大震災の時はその本気を発揮した。反面、視聴率度外視の「地味でダサい」番組ばかり作っていたためかつてはそれを批判されたりもしていたが、最近は視聴率競争でフジテレビに噛みつく快感を覚えた模様。
- 農林水産省:自然豊かな日本においては生活に直結する非常に大事な政府機関…なのだが、近年は動画制作したり、お米作るゲームのスタッフやアイドルグループのリーダーを有識者として招集したり、10年以上前の漫画に関連したネタツイートをしたり、毎年とある時期に特撮ヒーローの敵怪人を登場させたりと頭脳の無駄遣いをしているハジケリストとそれを許可しちゃう上司が所属する世界でも有数のぶっ飛んだ国家組織。それでもよく見るとその奇行の数々はちゃんと国に貢献している。
- テレビ東京:そのNHKといい勝負の変態性を誇る民放。そもそもの開局動機が「通信制の高校の授業のため」な地点でお察し(ry(もちろん計画は頓挫し、その後普通の番組をやるようになり現在に至る)。そのせいで資金力は他局と比べ圧倒的に小さく、そのような状況下の1995年に起こった二つの出来事で他局の轍を踏んだところ大赤字に。この出来事をきっかけに報道のスタンスを「最初は事実を淡々と伝え、忘れた頃に事件を検証」というものに転換。そのせいで戦争があろうと通常運転という有名な伝説が誕生した。だが近年はオフェンスに定評のある池上を選挙特番に起用して信号機の旗の宗教団体と某政権与党との繋がりを明らかにして(本来は公然の秘密状態)当選した議員に信者か聞いてみたり、他局がやらないような事(経済関係番組が代表例)の導入などには積極的。他系列が1990年代に報道路線に転換し終えた「平日の夕方」に、唯一アニメの放送を続ける。最近はバラエティーにも積極的で、「予算がないことをネタにする」は王道。その結果視聴率万年最下位だったはずがNHK共々フジテレビに噛み付く快感を覚えたりしている。彼らの座右の銘は「金が無いなら頭を使え!」。
- JAXA:日本の宇宙開発機構。TRDIと同じくありえないくらいの低予算で"新兵器"を次々作り出す。そしてその材料はだいたい秋葉原で集められる。
- セブンイレブン:コンビニエンスストア最大手のこの会社、実は発祥の地は米国である。1973年にイトーヨーカドーがライセンス契約を締結し順調に展開していたのだが、米本社が1991年に経営破綻。イトーヨーカドーが買収し再建に乗り出すこととなった。つまり子会社が親会社を買い取り子会社化するという展開になってしまったのである。その後日本的なきめ細やかさを前面に出した経営方針により見事再建、世界各地で事業展開していく傍らでロスチャージ詐欺裁判などの問題も引き起こしつつ営業中。だって便利なんだもん。食べ物美味しいし。
- セイコー:おなじみ和製時計メーカー。水晶振動子を利用した「クオーツ時計」の市場を開拓したことで有名だが、実はこの時計、スイスの時計産業に大打撃を与えた上にアメリカの機械時計産業を再起不可能なレベルで壊滅させた(ただしこの革新は同時に日本の機械時計産業をも破壊しており、80年代に入ってステイタスとしての機械時計が再評価される頃には逆に日本メーカーを苦戦させる要因になったのはご愛嬌。それでもめげずに立ち直るあたりがさすがの日本企業だが)。クオーツのみならず性能の高さは世界でもトップレベルであり、歴代オリンピックの公式判定用時計として使用され続けている。
- カシオ:電卓戦争と呼ばれる開発競争のさなか、ICを利用した世界初の個人向け電卓「カシオミニ」を発売。現在のパソコンにつながる集積回路の転換点となった。更には出張の合間に電卓で暇つぶしをしていたサラリーマンを見たのがきっかけで、後世にゲームボーイが生まれている。また、「腕時計は落とせば壊れる」という常識を覆し、「トリプル10(落下強度10m、防水性能10m、電池寿命10年)」を始めとする驚異の堅牢性を実現したG-SHOCKは米軍を始め、戦場で活動する兵士たちにも親しまれている。
- 三菱重工業・富士重工業・川崎重工業:一般に知られている製品だけでもぶっ飛び具合が解るこの3社だが、何よりおかしいのはその出自。三菱重工・中島飛行機・川崎造船でそのままWWII日本軍需3大メーカーである。うん、義務教育を終えている人はもうおかしいことに気づいたろう、日本の軍事力の再生を阻止するためGHQがバラバラにしたにもかかわらず、そのせいで陥った不景気に対する有効かつ温和な手段を用意できなかったためにあっという間に元の会社に合体。しかも富士重以外はきっちり法人格主体自体が残っている有様。……いや、何よりおかしいのは連合国や同じ枢軸国のドイツ・イタリアでは戦後、名門軍需メーカーはスクラップ&ビルドを繰り返しその1/3も残っていない(あのグラマンすら名前こそ残っているものの、継承法人格はノースロップの側。欧州の飛行機メーカーに至ってはほぼエアバスグループに集約)のに、日本の名門軍需メーカーはきっちり残っている。敗戦によって一時的に民需へと転換せざるを得ない状況に陥ったことがむしろ幸いしたのである。
- 茨城県の3大変態小売:
- ジョイフル本田:東関東ではその名を知らぬものなどいないディスカウント界の無敵艦隊。日本のホームセンター、そして本格的チェーンストアの嚆矢となったという栄光ある企業だが、今や突き抜けすぎてどうしてこうなったというレベル。
- カスミ:スーパーマーケット。バブル全盛期には全国規模のスーパーの経営陣が予想だにしなかったことをやらかすため小売業界の変態としてそのスジでは有名だった。しかしバブル崩壊時には多角経営が裏目に出てしまい、うまく損切りして生き残ったものの今は県外勢に圧されている。
- ケーズデンキ:バブル絶頂期にタイムスリップして当時の茨城県民に「カトーデンキが20年後はこんなにデカくなるんですよ」と言ってもまず誰一人として信用しない。チェーン展開とは言え県内限定、個人経営規模に毛が生えた程度の古臭くて汚い店舗ばかりだったカトーデンキ。バブル後半の1990年代前半には秋葉原・新宿勢が県南地区に進出し潰れるのも時間の問題と思われていたのが、バブル崩壊後にまさかの大発展・全国進出。その秘訣は「物価が高い好景気時には既存の施設で売り上げを伸ばす体制とし、物価が下がる不況時に店舗などの整備を行う」という頑張らない経営。しかしよくよく考えてみると茨城県全体がこの傾向のような……
- 常陽銀行:そしてジョイフル本田・ケーズデンキの躍進の影の立役者がこの地元地銀である。バブル絶頂期には土地価格はまるで永遠に上昇し続けるかのような“土地神話”が存在し、どの金融機関も土地を担保に無尽蔵にカネを貸していた時期に、土地の担保審査が厳しく「商売下手な茨城のケチな銀行」扱いされていた。ところがバブルがはじけてみれば、地価下降で大火傷した銀行が多い中ダメージが最小限にとどまり、当時親会社だった第一勧業銀行(現・みずほ銀行)を上回る自己資本比率で安定経営を続け、県内企業の再生と発展の原動力となった。
- 町工場のオヤジ:よその国が国家予算と最新技術を投入してもできないことをカンと経験と気合だけでやってのけてしまう恐ろしい方々。今日も人知れず世界を支えている。しかし彼らに経済的な報いはなく、高齢化と後継者不足という致命的な問題を抱えている。外国から良い意味で変態と呼ばれるのは大体彼らの事である。
- 日本の労働者のみなさん:町工場のオヤジだけじゃない、そもそも日本人は異様に真面目で意欲的、奉仕意識に溢れている労働者ばかりである。全社員のサービス残業や創意工夫の企画提案(報酬なし)、休日出勤、単身赴任、QCサークル活動などは当たり前であり、多くの労働者は自主的かつ積極的に参加している。もちろん海外でも経営者であれば残業などの概念はないのが当たり前だし、役員や重役クラスには過労死するほど働く人もいるわけだが、日本人の異常性は、ただの平社員やアルバイトであっても、経営者並に自分が会社を背負っているとの意識が高いところにある。これはどうしてかというと、諸外国では労働者は「給料のために働く」(裏を返せば給料分働けば十分とされる)のが普通だが、日本では一般に「仕事は人間性を高めるため」「お客様のためならどんな苦行も笑顔で耐えるべき」とされているからである。おかげで日本は大変物価が安くてサービスが至れりつくせりという消費者の天国となり、最近は外国人観光客に大人気。しかしこれにより無理がたたって体を壊したり精神を病んだりニート化したりする人々が多数発生。深刻な人手不足という問題が顕在化してきている。物価が安くなっているのも実質賃金の低下によるデフレの結果であり、国民が貧しくなっていることと表裏一体の現象、これでは景気がよくなるはずもない。近頃は「技能実習制度」なるチートを使って外国人を雇っている企業も多いが、実習生の逃亡や犯罪などの問題が多発。そりゃあ外国人を日本人並に働かせたら壊れるよねえ普通…。日本人の異常性は今日昨日始まったわけではなく、1919年のILO(国際労働機関)設立時に日本政府は「日本人は外国人と違って長時間働いても平気である」と主張し、本来の8時間労働の原則を日本限定で10~12時間労働に緩和する特別扱いを認めさせる暴挙に出ているが、それにもかかわらず、嫌がる財界からの圧力により批准を拒否してしまった。このため米英からは、日本の工場では労働者を酷使して不当に安売りを行っていると考えられ日米関係悪化の一因ともなった。諸外国ではILO条約の規定に基づき労働時間の上限が法律で決められているのが普通なのだが、日本では今なお労働時間関連のILO条約を一つも批准しておらず「労使協定さえ結べば何時間でも働かせてもよい」ということになっている(三六協定)。近年、長く続く不況により労働環境が悪化しているのは事実であるが、景気の良かったはずのバブル期にも長時間労働により自殺したり体調を崩す人々が多数存在し社会問題になっていた。日本人の働きすぎと滅私奉公的な労働観は、時代により濃淡こそあれ戦前からずっとつながっている悪しき伝統、いや民族ぐるみの不正競争という国家犯罪レベルの問題なのである。
- ダラダラ残業:現在のブラック企業の出現にも繋がっている根源。上記の文面をそのまま取ると日本人って1人あたり凄く働くんだなと思いがちだが、なんと個人あたりの生産性はG7中最下位。というのも、バブル期までは殆どの企業で就業時間が長ければ長いほど時間外賃金が貰えたため、定時になって仕事も特に急がないものしかないという状態でもなーんとなく職場に居続けるという悪しき慣習が横行したのである。これがバブルが崩壊して雇用主が時間外賃金を出さなくなっても続いてしまっているのが現状、である。
- 極端な正規職員保護制度:具体的に言うと新卒至上主義・職務経歴主義・終身雇用。三六協定で多少の労働環境の悪さと引き換えに日本の労働者が要求したのは安定した雇用である。つまり、日本では一旦正規職員として労働契約を成立させた場合、よほどの理由(雇用を続けた場合企業経営が長期的に継続できない、本人に重大な疾患等があり長期的に全く職務に就けない、労働者本人側からの退職希望、など)がない限り雇用主側の都合で解雇をしてはならず、またやむを得ず解雇する場合も次の就職の斡旋・支援をしなければならないと、法律上にも明記されているのである。多くの先進資本主義国家で雇用継続の面において、日本ほど極端な労働側に都合のいい法制度になっている国は現在でもないとされ(特にアメリカなどは経営陣の胸先三寸で解雇ができてしまう)、これに加え雇用側を強く支援する護送船団方式と、他に国民全員を基本的に医療保険に加入させる国民皆保険制度とを合わせ、日本は史上最も成功した社会主義国とさえ言われていた。だがその一方で新卒で採用され定年まで雇用が続けられるのが当然とする風潮が強く蔓延し、限定された雇用(アルバイト、パート、契約職員)や短期間で離職と就職を繰り返している労働者を雇用側も労働者側も極端に軽視する用になってしまった。またバブル景気の頃になると「額に汗水たらして働くのは馬鹿らしい」という考え方まで蔓延し、上記にある町工場のオヤジや農業など第一次産業や第二次産業の現場職を馬鹿にする価値観が普通になってしまった。この為日本では労働力の再配置が極端に困難になってしまい、バブル崩壊後の長い不況の一因といわゆるブルーカラーや農業従事者の人手不足の原因になっているとされている。
- その崩壊:そうして出来上がった砂上の楼閣はひとつの出来事によって崩壊する。国鉄分割民営化である。この際、正規職員を解雇できないという法制度の盲点として、「会社の存続創業に必要な資材と資本を新規に設置した法人にすべて移動させ、必要かつ新しい労働条件に合意する職員のみを新法人に再就職させる」という手法が取られた。当時は国鉄労働者がよっぽどと見られていたため、問題視されなかったのだが、バブルが崩壊するといわゆる「リストラ」のお手本となってしまった。この為実際には法制度は2012年までの間、根本的な変更が行われていないにもかかわらず、実際には雇用率と労働環境はどんどん悪くなっていくという「失われた20年」に突入していくのである。一方、公務員などはこの手段が取れないため、新規採用を極端に絞って定年退職者により就業者を減少させるという手法が取られたが、これも国鉄改革の一端として使われた手段である。この結果生まれたのがいわゆる「就職氷河期世代」である。また国鉄が真っ先にやっていたため結果JRで特定の世代の労働者が極端に不足した。この為、労組が人員再配置に協力的だったJR西日本では福知山列車脱線事故という大惨事を起こすことになるが、逆に頑健に非協力的だったJR北海道の石勝線貨物列車脱線事故というこれまた大事故を起こしている。ちなみに、前者ばかりフレームアップされる(後者は貨物列車だったために人的災害が出ていないが、旅客列車であればそれですまなかった)のも、前述した現場作業を極端に軽視する風潮がある。
- 何かに付けて公務員の所得を叩く悪弊:公務員、特に国家公務員や東京都職員・特別区職員の所得って民間の所得の基準値になっているのだが、公務員の給料がちょっとでも自分達より高いと知ると途端に叩き始めるという、ある意味戦後日本の最大の……いや敢えて言おう恥部であると!!。流石に警察官や消防士・自衛官がその意味で叩かれることは稀だが、役所づとめの人間には口で言うばかりか暴力まで振るうバカもいる。終いには関西系の政治団体までが(主に現業系の)公務員バッシングと民営化による極端なリストラをに大々的に行って、(主に中~低所得層の)民衆の歓心を得て党勢を増している有様である。まぁ、かつてここに努めていた人達が散々醜態を見せたのも原因なんだが……この為公務員の給与は上がらない、従って民間の給与も上がらないの悪循環を1991年以来続けている(彼らには民間企業にとって公務員はエンドユーザーでありその賃金は自分達の賃金となるということを全く考えていない)。この為、戦後の日本は好景気のときほど公務員のなり手が少なく(高度経済成長期やバブル期など、3次募集をかけても定員割れという自治体・機関もチラホラ)、不景気の時は公務員を批難しながら自分達の子女は公務員にしたがるという多分、世界的にも資本主義国家でこれよりひどいのはあの国とこの国ぐらいしかねーんじゃないかなと(前者の「あの国」の名誉のために言っておくと、ここがひどいのはかなりの割合で北部を違法占領している連中の浸透工作を受けているせいでもある)思える「一般市民」を大量に育ててしまった。ちなみに言っとくと、公務員は残業しても生産性が上がるわけではないので残業代の枠が予め決まっており、これぐらいの自体にでもならない限り増額されない。この為、公務員(自治体・機関や部所にもよるが)も、というより公務員こそが三六協定すらガン無視のひどい労働環境に置かれていることもある。こうした事情から自治体によって運営されてきた、医療・福祉・水道・交通などの社会インフラ・サービスの維持が困難化しており、利用料金の値上がりや業務そのものの廃止などという形で、結局自分の首を絞める皮肉な構図すら見られるようになってきている。
- ザ・ドリフターズ:なんでもお笑いに変えてしまった人たち。これでもビートルズ日本公演の際前座を務めた凄腕ミュージシャン。
- TOKIO:本業農家、時々ミュージシャンなジャニーズ事務所出身のアイドル(?)グループ。その活動はここに列挙出来ないレベルでとにかく多彩なので個別ページへ。
電気製品部門
- VHS:(詳細は後述)
- F-07C:富士通が開発した携帯電話。・・・であるが、その正体はWindows7搭載のPC(ネットブック)を携帯電話にねじ込んだという狂気の端末である。ちなみにCPUはAtom。つまるところが「インテル入ってる」を現実にしてしまった。
- バーチャルボーイ:任天堂が発売した(一応)据え置き型ゲーム機。32ビット世代のマシンであるが、同時期のプレイステーション、セガサターン、3DO、PC-FXがビジュアル面の強化や3Dポリゴン表示能力を売りとしたのに対し、こいつはHMD型の筐体に赤一色のLEDディスプレイを組み込み立体視の実現を目指したという、当時としては……いや、今でも十二分すぎるくらいの前衛的なマシンである。まあ後のニンテンドー3DSにつながるといえば間違ってはいなかったとも言えそうだが…任天堂自身、上記のセガと並ぶ変態企業として知る人には知られている。ちなみに左右の眼に視差を利用して別々の映像を見せることで3Dを実現しているため、既存のテレビゲームと異なり片目に障害があると遊べないという現代の視点からすると「障害者切り捨て」と言われかねない弱点も抱えていた。
- サイクロン式掃除機:前日譚はやはり英国面から、日本では吸引仕事率200W以下の掃除機は「お話になりません」といわれていることに気づかず、消費者の失望をよそに「やーい! いまだに性能落ちる掃除機作ってんの!」と貶され続けたパナソニックいや日本家電業界の怒りの逆襲。ダイソンと同じ完全固体分離式の掃除機を、白物家電の帝王パナソニックの便利機能をフラグシップ機として全部おつけして半額でお届け! ついでに重量も半分(Dyson Ballシリーズ約5.6kg、パナソニックMC-SR530G/MCーSR33G 約2.8kg)ですよ奥さん! これで家事が楽になりますね! 吸引仕事率は200Wと日本国内の水準ぎりぎり……かと思いきや、長年1000Wが水準だった消費電力のほうを720Wまで削減(もちろん、パナソニックいや松下電器産業時代の1988年以来同社のフラグシップ掃除機に搭載されてきたダストセンサーによる手元表示機付オートパワーコントロールで実質の消費電力はさらに削減)、エコじゃなイカ!? クルマと白物家電で生半可に日本に喧嘩を売ってはいけないという現状をドイツともども味わわせた。
- 斜めドラム式洗濯乾燥機:21世紀の日本家電メーカーが生み出した驚異の変態家電。洗濯機のドラムを縦型(今でも一大勢力)でも横型(欧米で主流、システムキッチンに組み込まれることが多い)でもない斜めにしたのは「洗濯物を取り出し易くするため」、この一点に尽きる。構造力学的に無理だらけのこの方式を、自動車用サスペンションを超えるアクティブサスペンション、ドラムにモーターを直接取り付けるDD(ダイレクトドライブ)方式といった超絶テクノロジーをもって力尽くで克服、「それ一台で洗濯から乾燥まで」という手軽さを手に入れヒット商品に。さらにメーカーによってはオゾンによる殺菌・カビ防止、エアコンと同じヒートポンプを用いての低温乾燥、あるいは洗濯機自体の発熱を回収し乾燥に使用、ジェットエンジン並みの風圧を浴びせて水分を吹き飛ばすといったどう考えても洗濯・乾燥に使うにはオーバーテクノロジーな技術もちらほら。あれ?砲弾の装填時に砲身を特定の角度にする必要のあった昔の重砲のように、「洗濯物を出し入れする時だけドラムを傾斜」させた方が楽なような…????
- 電気炊飯器:これこそ日本にしか無いガラパゴス家電じゃないか、って?確かに嘗ては日本米(ジャポニカ米)を「炊き」「保温」するだけの機械だったのだが、21世紀に入り様相が一変。炊飯機能を活用してのケーキ作り、保温機能をパン生地発酵や低音調理に活用するユーザーが現れ、開発ネタに飢えていたメーカー側も流れに乗って多機能化。結果、万能調理器として販路が世界に広がることに。
コンテンツ部門
- 源氏物語:古典の名作に数えられるものの一つで古典の授業で使われる題材の定番。なのだが世に出て約1000年後、つまり現代のギャルゲーやらハーレム系ラノベに出てきそうな典型的なキャラクター・設定の宝庫だったりする。某大統領曰く「古典文学とはいえ、日本は近親相姦の話を紙幣(※2000円札の裏面の事)に刷るのか」。
- ファミコン:アメリカでは「Nintendo Entertainment System(略称;NES)」としてリリースされ、“アタリショック”でどん底だったゲーム市場を復活させた。湾岸戦争が別名、“Nintendo War”と呼ばれたのも、だいたいこいつのせい。
- 特撮:御大・円谷英二の時代から、海外でも“知る人ぞ知る”日本の十八番だったが(戦時中のプロパガンダ映画に使用された“真珠湾攻撃”の特撮を、GHQは実写と信じて疑わなかった&公職追放の根拠が「それだけ」だったとか)、海外の一般家庭レベルまで浸透したきっかけは『パワーレンジャー』。サバン・エンターテイメント(現在はBVSエンターテイメント)CEO、ハイム・サバンがスーパー戦隊シリーズに注目、東映から同シリーズの国際放映権(正確には恐竜戦隊ジュウレンジャー以降の作品のみ。これの時に大体の作品は出てきたが)を獲得し米国風にローカライズしたパワーレンジャー・シリーズを放映し、選挙の応援演説に呼び出されるほどの大人気に。中でもS.P.D.は日本でも国外でも評価が高かったらしく、パワレン仕様を日本版のキャストで吹き替えたうえで逆輸入された程。
- 米国以外の人気傾向としてはアジア圏で仮面ライダーとウルトラマンが、欧州では超電子バイオマンなどの80年代戦隊と宇宙刑事、南米圏ではメタルヒーローシリーズの人気が高い傾向にある。特にブラジルでは『巨獣特捜ジャスピオン』が国民的にヒットしており、自分の子供に『ジャスピオン』と名付ける親が現れたり、偉大な功績を残した日本人を『ジャスピオン』と形容する程の影響を与えている。
- アニメ:製作費を抑えるための苦肉の策として、ディズニー系の“フルアニメーション”とは異なる、動画(セル画)のコマ数を押さえた“リミテッド・アニメーション”として独自の進化を遂げた。リミテッド・アニメーション自体はアメリカ等でも例があるが、アメリカのリミテッド・アニメの標準は1秒あたり12枚である。日本は1秒あたり8枚が標準であり、完全な止め絵も多く使われる。ここまでコマ数を抑えると"ぬるぬる動く"動画を作ることは不可能であるが、これを逆手にとって、テンポのよい場面転換、けれん味のある構図(勇者パースなど)など日本アニメ独自の演出が工夫された。
- ロボアニメ:鉄板のジャンル・・・だが、アニメとしては日本が本舗と言えるジャンル。もともとSF小説で「良くも悪くも人類のツール」あるいは「種族の違う隣人」として描かれていたロボットにスーパーヒーロー性を付与した結果大ウケ、現代まで何らかの形でこのジャンルのアニメが作られている。そもそも週一30分アニメの歴史を始めたタイトルからしてロボットのスーパーヒーローが主役の漫画をアニメ化した作品だったし。特にイラクとフランスにおけるUFOロボグレンダイザーとフィリピンにおける超電磁マシーンボルテスVは国民的アニメにまでなっている。
- 魔法少女アニメ:こっちも鉄板のジャンルにして、日本生まれのジャンル。奥様は魔女などの例はあったにせよ、悪役イメージのある魔女を日本人は悪役要素をばっさり排除して日常ものの主人公に据えてしまった。
- スポ根アニメ:こちらもまた日本独自の鉄板ジャンル。初期の段階からスポーツによる精神性の鍛錬を強く訴える作品が大ヒットしたため、こちらも定期的にフォロワーが生まれ安定した人気を誇る。「ボールは友だち」というフレーズで始まるサッカーサーガは海外にまで多大な影響を与え、現在では結果的に数え切れない程の名選手を輩出することになった(例えばジダンやネイマールが「あれを読んでサッカーを始めた」と語っている)。挙句の果てには主人公のスペイン移籍の際にはビッグクラブ2つが本気の勧誘合戦を繰り広げ、勝者がクラブ公式ホームページの選手紹介にナチュラルにページを作るわ作者をクラブに招待するわの大騒ぎとなった
- どんなものでも萌え化させる技術:ムサイオッサンだろうが、それどころか人外ないしは無機物まで美少女化してしまう。日本人の眼球には特殊なフィルターがあるとしか思えない。ただしこれは、インターネットが普及した昨今では下手な細菌よりもよっぽど感染力が強く、中国や台湾にも伝染している。最近では台湾の総統選挙に当たって野党第一党党首が公式で萌え化されたり、台湾の萌え擬人化作品のコンセプトに触発されたゲームが日本でパンデミックを起こしたかと思うと中国製の類似作品が日本でも評判になったりしているなど、「萌え化」は元は日本発ではあったが、もはや東アジア全域を席捲していると言わざるをえない。最近では中国の小中学生が描く絵の多くが日本風の萌え絵になっている有り様な時点でお察しだが。こうなると日本も元祖としてはうかうかしていられない。
- 漫画:上記のアニメと並ぶ日本の得意分野。鳥獣戯画に端を発する文化であり、アメリカのカートゥーン、欧州のバンド・デシネと共通点も多い絵巻物だったのだが、終戦後とあるアパートに集う賢人たちの手により突然変異を遂げる。ジャンルを選ばぬ腕前もさることながら、映画の表現手法を大胆に取り入れた事で漫画の表現を進化させた手塚治虫、「漫画は萬画である(すべての事象は漫画で表現出来る)」と高らかに宣言し、学術漫画からSFまで幅広く描きまくることで実践してみせた石ノ森章太郎、不条理な展開で読者の笑いを引き出してみせた赤塚不二夫、性も含んだ人間の本質に鋭く踏み込んでみせた永井豪、「SFとはつまり『すこし・ふしぎ』の略である」という独自の解釈で独自の世界観を構築、遂にはこれを突き詰めることで一人の国際的スターを産みだした藤子不二雄、争いの虚しさをテーマに含みつつも「それでも戦わなければならない時もある」と説いた松本零士、「妖怪」という一味違う切り口で社会の側面を描き、しかもそれによって日本民俗学にまで影響を与えた水木しげる。それが日本人の感性と余程相性が良かったのか異様なまでの浸透ぶり。何よりも特徴的なのは扱うジャンルが異常なまでに多様であり、尚且つそれら全てが商業として成り立つ一定の市場を持って共存している事であろう。この環境で生きている日本人から見ればごく当たり前の状況だが、一か月に発売される漫画雑誌の数(季刊・隔月刊を含めれば更に増える)は他国から見れば普通に異世界扱いされても仕方ないレベルである。日本のアニメの隆盛は、ベースコンテンツの一つである漫画原作無しには考えられない。
- オカルト、ホラーへのこだわり:イギリスやアメリカとはまた違った方向でオカルトやホラーへのこだわりが強いのも我が国。日本発のホラーものは「じわりじわりと忍び寄る恐怖」や「意味がわかったら怖い」という、他国ではあまり見られないパターンが多いという特徴があるがそれはどうにも都市伝説方面にも反映されているようで…
- MikuMikuDance:ご存知世界最軽量の3DCG制作ツール。Windows純正の3D描画エンジンDirectXを使うためソフト本体容量が最新Ver.でも約5MB、それでいてセガ・ProjectDIVA開発陣をして「凄いの出てきちゃいましたけどどうしましょう」と言わしめるほどの汎用性の高さを誇る。初期の段階で完成した初音ミクモデルが同梱されており、根気さえあればそれこそ自由自在にモデルを動かすことが出来る。今では派生モデルはもちろん組み合わせる背景や小道具まで数多のモジュールが存在し、とうとう作品がTV放映されるまでに。これだけの偉業を成し遂げながら発表から現在に至るまで一貫してフリーソフトのスタンスを貫いているのには感心するしかない。
- JW_Cad:一言で言うならば「2DCAD界のMMD」。2DCADソフトとしての機能の殆どは押さえているのにもかかわらず完全無料というトンデモソフト。プロ、或いは企業でもCADソフトとしてJW_Cadを使用しているという例は少なからずある。欠点?AutoCADその他の有償のCADとの互換性が無いくらい。
- グランツーリスモ:これはもはやゲームというよりシミュレーターだろと言うほどの超リアルなレースゲーム。2017年に発売された「グランツーリスモSPORT」はeスポーツになるのはもちろん、なんと実際のレーシングライセンス(レースの免許)も取れてしまう(FIAのお墨付き)。さらには写真機能やガレージ画面の背景(実際にある道や街)などは実写だという。ゲームってレベルじゃねーぞコレ。そう、これは「ゲームという皮を被ったシミュレーター」である。
- 鳥人間コンテスト:日本テレビの番組「びっくり日本新記録」の1コーナーとして始まったこの大会、最初は飛距離は二の次、いかに笑いを取るかといういわばコスプレ飛び込み大会だったのだが、ガチ勢がとにかく凄まじすぎた。初っ端の第1回から第二次大戦時の航空機技術者が参戦してしまった時点でこの方向は決まっていたのかもしれない。大学の航空研究会やそのOBで構成される私営サークルが設計でPCを駆使し、材質に工夫をこらし、プロペラ機部門ではパイロットも体を鍛えまくり、飛距離は伸びに伸びてついに2019年大会で設定コース一周・60kmの大記録を達成。パイロットにはまだスタミナの余裕があり、放送時間の都合で日テレスタッフに止められなければまだまだ行けたというから呆れるしか無い。そんなガチ勢に押されコミカル部門が廃れてしまったところが実に。もちっと肩の力抜こうぜ日本。
その他の部門
- とにかく海外にあやかりたい精神:建国以来の不治の病。日本人を日本人たらしめる重要な精神性であり、日本国誕生以来、ユーラシア大陸を通じて無数の文化を吸収・応用してきたことで現在の日本が存在する。……だが、これも度が過ぎると島国コンプレックスを発症し、自国の文化があたかも行き遅れのように思えて不安になり、とにかく海外の最先端文化を手当たり次第に物色し始める。そこで止まればまだいいのだが、これまた日本人特有の流行に乗るのが好きな国民性が災いして、ひたすら海外で流行したことを喧伝しだす。明治維新、太平洋戦争以後は特に症状を悪化させており、並々ならぬ努力で海外列強に追いつく勢いを身に着けると同時に江戸時代・戦前の以前の文化を老害として排斥する動きまで起きてしまった。それまで「伝統と先進性の融合」を重んじ、高い次元で成功させることに定評のあった日本文化だったが、この200年前後はそのバランスが狂って外国被れをこじらせている状況が長い。21世紀になって欧米から日本文化への深い関心が寄せられたことで、ようやくこの負の連鎖も小康状態となり、再び温故知新を重視する日本文化の精神が戻ってきている。海外被れが海外から自国の伝統文化の尊さを学ばされるとは、実に皮肉としか言いようがない……。
- 判官贔屓:強かったり成功者が評価される一方で、あえて負けた者や弱い立場の人間に愛着を持つという習慣。語源である権力者の兄に疎まれて殺されることになった弟や滅ぼされる側の勢力に忠義を尽くした部隊や部下が代表的。世間的に暗愚扱いされやすいローマ皇帝を萌え要素てんこ盛りの可愛い女の子にしたら人気キャラになったり、全然勝てない競走馬が全国圏で応援される人気者になったりする。海外からは「何で日本人はこんなに負けた人間が大好きなんだ?」と特集まで組まれる始末。
- 原子力へのこだわり:日本は言わずと知れた唯一の被爆国。しかもビキニ環礁(第五福竜丸)での漁船の被曝で日本中が放射能の恐ろしさに恐怖した経験がある(当時の放射能の恐怖が反映されてできた映画が『ゴジラ』である)。にもかかわらず、1950〜60年代に米英ソなどが熱中した原子力熱にご多分にもれず取り憑かれ、いろいろやらかしている。1970年代のオイルショックへのトラウマが原子力への期待を加速させた。業の深いのはスリーマイルやチェルノブイリ事故以降も原子力発電へのこだわりを捨てられなかった(アメリカなど欧米各国はまともに安全対策をすると経済的に割に合わないということでフランス以外は原発から撤退する方向)。後述の福島第一原子力発電所事故で日本の原子力のヤバさを全世界に明らかにしてしまったが……(詳細は後述)。この事故をきっかけに国民の過半が原子力政策の継続に否定的になったにもかかわらず、「原子力は成長戦略の柱」としてベトナムその他に原発輸出を画策し、結果として輸出用原子炉を手がけていた東芝は海外の原子力事業の大赤字で経営破綻に瀕するなど原子力がこの国にもたらしている莫大な損失は計り知れないのだが、原子力推進の国策は止まらない。「一度ネジが外れると、とことんまで」という日本人の性癖が存分に出ている分野だと言えるだろう。
- AH100形原子力機関車: 昭和29年に原子力の平和利用が解禁されてすぐに検討が開始された。かなり具体的なところまで詰めていたらしく、自重179トン・3000HP級の在来線用貨物機関車として設計まで始めた……そう、大柄・大味・大雑把のアメリカなんざ目じゃねぇ、1067mm狭軌用に開発していた間違いなく狂気の機関車である。
- もんじゅ:高速増殖炉実験炉「常陽」、新型転換炉「ふげん」の失敗に懲りずに建設した高速増殖炉実証炉。建設してから24年間もの間使い物にならず年間200億円を浪費。累計損失は1兆円以上の赤字を垂れ流した。やっと廃炉が決まったが廃炉に3000億円かかるとか。
- 頼れる仲間プルト君1993年に動力炉・核燃料開発事業が制作した広報用ビデオ。「プルトニウムは飲んでも大丈夫」という狂気の内容が国際問題になり絶版。(悪い意味で)頭のネジが外れているとしか思えない内容が今でもよくネタにされる。
- 東海村JCO臨界事故:ウラン溶液をバケツで混ぜた結果、臨界状態に。2人死亡。まあこのレベルの事故はアメリカやイギリスも1940〜50年代(その頃は放射能の恐ろしさがあまり知られていなかった)に何度もやらかしているが、日本は1999年にもなってやってしまった。もちろんこれは規定違反の操作の結果起こったものであり正規のマニュアルを二重に違反していた結果、核分裂反応を抑制する構造ではない槽で臨界量を越えてしまったために起きた事故。が、その根底には日本の産業界特有の“下請けに無茶をやらせて儲けを出す”体質がある。原子力事故としても深刻だが、それ以上に日本の製造業の今後に立ち込めた暗雲である。
- 福島第一原子力発電所事故:まずこの福島第一原子力発電所というのが成り立ちからしてヒドい。関西電力美浜原子力発電所1号機に遅れてはならじと、東京電力が突貫で建てさせた原発なのである。この為、安全性よりもコストと建設期間の短縮を図って1ループ系のGE製BWRを導入する、同様に工期短縮のためGEのパッケージ販売をほぼそのまま受け入れる(関電美浜はWHのパッケージ販売を受け入れず当初から三菱重工との共同施工とさせノウハウを蓄積させようとした)、その条件を満たすため高波・津波のリスクを限りなく低く見積もる、などしたにもかかわらず関電美浜には初臨界・初送電を出し抜かれEXPO'70で大恥をかいた挙げ句、後の破綻も約束された。
- 女川町の奇跡:東北電力女川原子力発電所は、上記福島第一原発より震源域に近く、更に津波も高かったが全基安全に冷温停止に成功。その根源は、「東電の言いなりになるつもりはない!!」とばかりにGEのパッケージ販売を蹴飛ばして海抜14.8mの高さに建設したこと。
- 中部電力浜岡原子力発電所:「起きるかどうか」ではなく、「いつ起きるか」という状況の東海沖地震の想定震源域の真上に建てられている狂気の原発。海外からは「核のロシアンルーレット」とまで言われている。福島第一原発事故以前は世界で最も危険な原発と言われていた。しかも原子炉は東京電力と同じGE製BWR。さらに過酷事故を起こすと季節風によって東京が汚染される。
- 三菱重工型APWR:ウェスティングハウス型PWR(加圧型軽水炉)を祖とし、関西電力以下60Hz地区の主要プラントとして建設し、電力会社と足踏みを揃えて不具合を潰してきた三菱によって開発された改良型PWR。大容量の格納容器と2ループ系の構造(原子炉を冷却する1次冷却水は格納容器外には出てこない)、受動安全性の確保というPWR本来の特徴をさらに改良したことにより、地震国日本でも最大限の安全性を発揮できるプラント……なのだが、海外に向けると高すぎて売れないといういつものオチに。ちなみに三菱重工は自身は好調(元連結子会社がやらかしたため手放したが)。
- ヤマハPROTOシリーズ:インパクトの時間とラケットの固有振動数を一致させた世界初のテニスラケット。わかりやすく言うとラケットの持つパワーをロスなく打球に伝えるスーパーハイテクラケット。1988・1990年グッドデザイン賞を受賞、「厚ラケ」の愛称が付き、他のラケットメーカーもヤマハの特許に触れないように注意しつつ追随。だが、この(特にPROTO以外の)製品には大きな欠点があった。強くスピンをかける打ち方をすると空気抵抗が大きく振り辛い。それでも無理に強振するとボールをフレーム面で打ってしまいあらぬ方向にホームラン、という事態が多発。結局、各メーカーはフレームの厚さを従来サイズに戻し素材の組み合わせと構造で厚ラケ的特性を持たせる方向に進み、テニスはさらなるスピード・パワー・スピンの時代へと突入。ヤマハは、というと、PROTO自体にそこまでの使い辛さは無かったのが災いしたのか方向転換に失敗し、テニスラケット事業から撤退の憂き目に。最強と呼ばれるヤマハも地雷を踏む時は思い切り踏み抜く。
- 機械(特にロボット・自動車)に対する異様な熱意:「常軌を逸する」の一言に尽きる。そんなものまで機械を使う必要あるのかと突っ込まれそうなモノや場面までメカをねじ込む、メカを使えないならそれ自体を機械化すればいいじゃないとばかりに生物だろうがなんだろうが機械化して再現、フィクションでは神でも悪魔でも歴史ある建造物でも容赦なくメカ化するのもお手の物。上と合わせた美少女アンドロイドキャラなぞ多すぎて数え切れず、メカと恋愛どころか結婚なんてのも当たり前。特にロボット・車・家電、次点で鉄道に対する情熱は一種の病気レベル。何しろ某変態企業のアジア地区統括マネージャーが「(自動車における)日本市場の特徴は一般人の技術面に対する関心がやたらめったら高いところだ!他の国ならありえねーよ!そんなにメカが好きかこのメカフェチ共!!!(要約&一部誇張)」と漏らしていたという程である。ある意味イギリスとは正反対…ではあるが、冷静に考えてみるとこちらも向いている方向が逆なだけで確実に「変態」或いは「病気」の領域である。その原因の一端は間違いなくこの方。
- 古代出雲大社本殿:基礎跡から予想される復元図がファンタジック。
- 戦国時代の兜のデザイン:額に堂々と「愛」とか入れてんじゃねーよ直江兼続。……と思ったら、実は「雲の上に愛」というデザインで1セット、仏教界の暴れん坊・愛染明王を意味しているんだそうである。他にも前立てに毛虫とかムカデとか伊勢海老とかつけちゃったり茄子の形してたり変なのは多い。ついでに言うとこのデザイン性は後にリアルロボット系アニメの嚆矢やそれに影響を与えたSF映画に取り入れられ、その上現代においてなお健在だったり……
- 納豆:大豆を納豆菌によって発酵させた食品。日本固有の食品であり、糸を引く見た目とねばねばした食感、独特の風味から海外ではゲテモノ扱いされることも少なくないことは日本人の間でも有名であろう。独特の風味を持ち、本国の人間でも好き嫌いが分かれるという点では、英国のマーマイトに通じるものがあるかもしれない。……が、しかし話はこれで終わらない。なんと納豆のネバネバ成分から水質浄化剤を作る会社があり、発展途上国で少しずつ活動拡大中。
- マグロに対する執着:紅茶やパスタが霞むくらいすごい。消費量も、世界中で和食ブームが起きてマグロ自体の需要が増えているにもかかわらず、全世界の消費量の1/5~1/4を日本が占めており、生鮮での消費に限れば日本>日本以外全部になっていると言うよく解らない構図。あまりに食べ過ぎたこともあり、世界の海からマグロが減ってしまった。ならばと近畿大学水産研究所が30年以上の歳月をかけて完全養殖に成功。しかも味が天然モノより優れていると言う代物で、まさにマグロへの執念恐るべし、である。
- フグに対する執着:糠漬けにすれば無毒化できることも発見。更に温泉水で養殖すれば、フグ毒の元である海洋毒性プランクトンもシャットアウト出来て、最初からほぼ毒が無いフグも生み出してしまうなど、仰天の発想まで飛び出す始末。また下関近海でハリセンボンが異常繁殖し、網に取り込まれ網や別の魚を傷つけて価値を無くしてしまうという被害が出たが、程なくして別の防御手段を持つがゆえに毒を持つ能力が退化しているというハリセンボンの特徴に気がついてしまいハリセンボンを食べてしまった。近藤春菜「冗談じゃねぇよ!!」
- ウナギに対する執着:こちらも食べ過ぎて絶滅危惧種に。深刻さはマグロの比ではないレベルなのだが、漁業管理もままならず「絶滅する前に食べておこう!」(「絶滅しそうなので食べるのはやめておこう」ではない)とテレビで呼びかける始末。完全養殖技術も開発されたが、実用化まではまだ遠く、絶滅までに間に合わない可能性も……ならば、絶滅危惧種のニホンウナギ養殖技術の完全実用化前に、その代わりとして現地民がまず食べない東南アジア産やアフリカ産のウナギにまで手を出し始めるなど、ウナギへの執着は冗談抜きで半端ない。
- というか海産物全般:「一度ネジが外れたらとことんまで行く」という日本の国民性が思いっきりネガな方向に出ている例。「日本近海で海産物を取り尽くす→発展途上国の人々に海産物を獲らせ輸入する→日本人が好きな海産物は、漁業管理に成功している先進国を除き全世界で絶滅危惧種に」という流れが確立している。例えばサバなどは長年の乱獲が祟り日本近海では小さく痩せた魚ばかりが水揚げされる有様となり(漁獲規制を導入して良質な魚がとれている)ノルウェー産に市場を席巻され、結果として魚を安く買い叩かれる漁民は困窮している。それでも漁業界は生活のためにもっとたくさんの魚がとれるようにいっそうの規制緩和を要請しており、「小さいサバしかとれないなら、ふりかけなどの加工食品を開発しよう」「小サバをエサにしてサバを大きくなるまで養殖しよう」などと全力で間違った方向に努力を傾ける始末。
- 日本酒:日本人にとってはごくありふれた世界一の変態醸造酒(褒め言葉)。本来、ビール、ワインに代表される醸造酒のアルコール度数はだいたい5~15%。ところが糖化しやすい米を原料とする日本酒のアルコール度数は下限で15%前後と、醸造酒としては群を抜いて高い。日本人より総じて酒に強いと思われがちなロシア人だが、刺激の強い蒸留酒に慣れているため日本酒にかかると余裕で潰されるとか。日本人が酒に強いというより飲み方のテクニック……と言われがちだが、日本酒最強の「越後武士」(玉造酒造)のアルコール度数は醸造酒世界最強にして蒸留酒ですらこれ以上は少数派と言う46度。日本人の約半数は酒に弱い体質なのにどうしてこうなった。
- ラーメン(日式拉麺):「海外の食文化の自国流の改造に定評のある日本面」のその代表例。明治時代に中国からの帰省者が“かん水”を用いた拉麺(ラーメン)を始めとした中華料理を多数もちこみ、戦後にその文化が大きく展開される。その中で誕生したのが日清食品の「チキンラーメン」であり、世間一般にラーメンの存在を広く知らしめることになった。以降、日清を筆頭に日本の各食品メーカーがインスタントラーメンの製造・販売に力を注ぎ、日本人の“麺好き”の遺伝子も手伝ってあっという間に日本の食文化に根を張っていく。そして2000年代に突入するとラーメンブームが到来し、東京を中心に専門店がしのぎを削り出す。さらに今度は御当地ラーメンの発掘や開発も過熱し、もはや“ラーメン”という一つのジャンルを確立してしまった。麺の精製や、スープの出汁の取り方ももはや独自の進化を遂げており、本場である中国はおろか世界中さえ「日本のラーメンは“日本食”」と認定する始末。
- インスタントラーメン他、インスタント食品・レトルト食品・冷凍食品、等々:というか、ラーメンを筆頭にインスタントにできるもの全部。“乾燥→湯戻し”という単純な工程だけで、大体のものを美味しくしてしまえる驚異のフリーズドライ技術を確立。さらに“具と味付けを分ける”という考え方で、乾燥かやくと粉スープの付属という形式を編み出し、レトルトパウチ製法による食品を生のまま長期保存させるという方法を世界で最初に商品化(これがボンカレー)。これに味をしめたのか、とりあえずインスタント・レトルト・冷凍保存が出来るならやってみるという方針が食品業界に定着。おまけに舌の肥えた消費者を満足させるために、2000年以降は日進月歩の勢いで次々と新しい技術を確立。これが勢い余って軍用レーションと宇宙食にまで波及し世界で絶賛される。
- 純喫茶:日本人のブラックコーヒーに対する執念の顕在。世界広しといえど、コーヒーをブラック無糖で飲みたがるのは日本人独特の感性だったりする。その土台として茶道による喫茶を高尚文化と捉える精神や、職人気質による本格派を貴ぶ江戸っ子気質など、日本人特有の凝り性によって「せっかく店主の拘りで淹れたコーヒーを砂糖とミルクで濁すのは無粋」と謎の武士道を発症。日本人自身も欧米人に比べて高いカフェイン耐性を持つため、コーヒーをブラックで飲むことに崇高さを見出し、「本場はきっと砂糖もミルクもいれないもの」とイメージが先行し、加えて太平洋戦争後まで砂糖とミルクが庶民層に格安で普及するには時間を要したことも手伝って、すっかり「コーヒー=ブラック無糖こそ正義」という勘違いが根付いてしまった。そのため純喫茶で提供されるコーヒーは、店主の拘りの結晶であることが多く、この拘りに加えて店舗も大正浪漫や昭和モダン風に仕立てる人も多いとあって、純喫茶はコーヒーマニアの殿堂と化している。そして21世紀になってスターバックスによるカジュアルスタイルの台頭から、その反動で純喫茶のクラシックスタイルに回帰する人も増加。遂には海外でも日本の純喫茶を真似て、コーヒーをブラック無糖で楽しむ流行が生まれつつある。
- イグノーベル賞:「人々を笑わせ、考えさせてくれる研究」に対して与えられる賞。分野は多岐にわたるが、日本は2007年~2022年まで16年連続で受賞。1995年以降の21年間で、受賞を逃したのは4回だけだったりする上に皮肉の意を込めての受賞がほとんどない(ペット育成ゲームが「数多くの人の労働時間を無駄にした(意訳)」という理由で受賞した程度)。
- プラモデル:日本のプラモデルはその完成度や部品の精度で世界的に評価されているのは事実なのだが、中でもとんでもない奴らと言えば・・・
- ガンプラ:シリーズ黎明期こそ単色成型・接着剤必須と良くも悪くも単なるプラモデルだが、いつの間にか接着剤完全不要・塗装不要レベルの多色成型というプラモデルとして異色すぎる仕様が標準に。ブランドによっては人型ロボから航空機の変形などのギミック完全再現も当たり前。
- というかバンダイのプラモデル全般:最近ではガンプラ以外でも、ガンプラで培った技術を応用して様々な方面へのプラモデル化を進めている傾向がある。(もちろんいずれの製品も多色成型で基本塗装不要)例としてポケモン(しかも子どもでも組み立てやすいようにランナーの切り離しを工具なしでできるように工夫していたり)や、ドラゴンボールの登場人物や仮面ライダーシリーズなど、フィギュアのプラモ化も積極的に行っている。さらには、マクロスシリーズ、やラブライブ!サンシャイン!!、初音ミクなどの美少女や、刹那・F・セイエイ、三日月・オーガスなどの美男子の胸像フィギュアもラインナップしている。
- しかしながらそれらの技術はキャラクター系に全振りしており、スケールモデルには恩威を受けていなかったりする。そもそもバンダイは過去にスケールモデルこそ展開していたものの最近ではガンプラなどのキャラモデルに全力を注いでいる状態である。そのことが影響し、スケールモデルに関しては他社に大きく差をつけられている。もしバンダイがスケールモデルの展開を再開したならば多色成型で組みやすい航空機や戦車など、ハードルの低いモデルの普及に貢献するはずなのだが…。
- ミニ四駆:当初はあくまで「安くて簡単に作れる動力付きプラモデル」だったのだが、レーシングタイプ登場から時が経つにつれてその内容はもはや「ただの動力付きプラモデル」の範疇を越えて軸受けにボールベアリング使ってみたりシャフトにステンレスやチタン合金(※限定商品)使ってみたり補強プレートにカーボン使ってみたりと「お前みたいなプラモがあるか」と言わんばかりのやりたい放題。ガチ勢はバッテリーの電圧管理は当たり前、ベアリングやモーターの「当たり」を探すために選別したりパーツ加工にCNC旋盤を持ち出したりする上にチーム組んで全国のレースを転戦とすると言うからもう、タミヤのキャッチコピーである「手のひらサイズのモータースポーツ」を地でいく様相を呈してきている。ついには第3次ブームで増えすぎた(公式戦では地方でも数百人~1000人規模)レーサーを捌く目的もあり、2016年から専用のスマホアプリをタミヤが世に出した。しかも公認レース用レギュレーションに則った仕様でも作る人が作れば40km/hも驚くような数字ではない。勿論スケールスピードではなく、リアルにこの速度。単3電池2本で走るプラモデルが原チャリよりも速いってどういう事だ。
- ゾイド:旧トミーが世に送り出した動力内蔵式の幼児向けプラモデル。80年代前半に生まれたプラモデルでありながら多色成形及びスケールモデル顔負けの情報量とディティールを誇り、素組の時点で当時の全塗装したガンプラを超越する無茶苦茶な完成度からいい年したミリタリーマニアたちの心と財布もガッチリ掴んだ。小学館とのメディアミックスで生まれた「バトルストーリー」の現実的ながらもロボット物らしさ溢れる描写も人気を支えたが、末期から設定や造詣がやっつけ気味になってしまい、90年代前半にファーストシリーズが終了。数年後にセカンドシリーズとして再開されるも、やはり商品展開などでしくじってしまい、2000年代半ばに終了している。合併後の2010年代後半に復刻やハイエンドモデルで再三市場に復帰し、新シリーズ(サードシリーズ)の展開へとつながることとなった。現在は下火となっているが潜在的な人気は今なおかなり高く、タカラトミーから企画を持ち込まれた縁でコトブキヤが展開しているHMM(ハイエンド・マスター・モデル)は地味に息の長いシリーズである。HMMは動力を廃した代わりに可動範囲が爆発的に増えており、造詣も大幅にアレンジされ情報量と完成度が更に上昇した。これはタカラトミー側にも影響を及ぼし、新シリーズの起動へと繋がった。
- 岸和田だんじり祭:アメリカ人やスペイン人もうならせる、リオのサンバ・カーニバル、中華圏の春節のロケット花火乱射に並ぶ狂気の祭。狭っ苦しい日本の住宅街を巨大な地車(だんじり)を引っ張って暴走するというシロモノ。人力とは言え数百人がかりで突っ走るそれは40km/hだか60km/hだかに達するとか。当然、ちょっと舵切りを間違えようものなら人家に突っ込み半壊させ、生身の人間が激突されれば即死である。でもやめられない。この為岸和田地区には「だんじり保険」という特別な保険があるのだとか……
- ちなみに、かつてはヒートアップした結果、電線や電話線、踏切や路面電車の架線をぶっ千切るとかいう祭りが全国的に存在したが、今はここまではっちゃけるのは岸和田くらい。
- 大局将棋:36×36(1296マス)の盤面と209種804枚の駒を使用する日本最大の将棋どころか世界最大の将棋類。ここまで巨大化したのは将棋は立像型駒や漢字一文字の平面駒である海外の将棋類と違い漢字二文字の平面駒であるため容易にコマを考案できるからだと思われる。とあるTV番組で行われた対局では実に三日間・対局時間32時間41分という大勝負(というよりもダルダルの展開)に。
- 東京ディズニーリゾート:世界的にも有名なテーマパークであるが実はここ、世界で唯一本家の直営ではなく三井不動産と京成電鉄が関与している「オリエンタルランド」がフランチャイズ方式で実際の経営を行っている。…だがその結果「本家」の意向を受けずにいい意味で好き勝手に企画や拡張を行い、日本人特有のきめ細かなサービスとも相まって世界のディズニー・テーマパークの中でもとりわけ高水準な位置にあるとすら言われている。さすが雑食と変態と魔改造の国、相手がディズニーでも容赦は無しということか…。
- 防災科学技術研究所 E-ディフェンス:地震大国日本では、当然のことながら建物の耐震技術については世界の最先端をいっているわけだが、それを支えている施設の一つがこのE-ディフェンス、地震と同じ震動を起こして建物の耐震性などを調べる装置であるが、問題はそのスケールでなんと実物大の10階建て程度のビルを実際に揺らすことができる代物で、もちろんこんなものは日本以外には存在しない。
- 研究不正:日本は21世紀に入るまで目立った研究不正はほとんどなかったにもかかわらず2004年を境に研究不正が急増。今や世界ランキングトップの藤井善隆を筆頭に「撤回論文ランキング上位の半分近くが日本人」という有様で、特に生命科学分野では「研究不正大国」という不名誉な烙印を押されている。原因としては、2004年の国立大学の法人化をはじめ「短期間で成果を出すことを強く求める」大学改革の影響が指摘されている。海外に留学している人も日本で教育を受けた(あるいは成果を上げて日本に帰ることを目指している)以上この影響からは逃れられず、小保方晴子をはじめ海外の研究機関で不正に手を染める若手日本人研究者が続出しており、日本の高等教育政策の失敗は世界的に被害を撒き散らしている。