リンク先記事名リンク先記事名リンク先記事名リンク先記事名「世界の破壊者」ディケイド。9つの世界を巡り、その瞳は何を見る?
全てを破壊し、全てを繋げ!
概要
2009年(平成20年)1月25日 - 8月30日までテレ朝系列で毎週日曜午前8:00 - 30分に放映されていた特撮テレビドラマ作品。
本作は平成仮面ライダーシリーズ第10作目に当たる。"Decade"とは10年間・10周年等を意味する。
略称は「DCD」であることが多い。
主人公・門矢士が変身する仮面ライダーについては「ディケイド」を参照。
プロデューサーは白倉伸一郎氏(本作品を最後に『ジオウ』まで暫くライダー制作より抜けることとなる)。
最大の特徴は「10年に1度のお祭り」とのコンセプトの元、これまで放映された平成ライダーに登場する仮面ライダーに加え、それ以前の作品に登場する仮面ライダー(昭和ライダー)も一部登場するクロスオーバー作品であり、主人公らが、これまでのライダーシリーズ作品をモチーフにした様々な平行世界を巡るという、一種のロードムービー的な要素を備えている。
それらの平行世界で登場する仮面ライダー達は原典の作品と似た別人という扱いであり、演じるキャストも多くは原典とは異なる。制作陣はこれらの平行世界のライダーをリ・イマジネーションライダーと名付けている。キャラの性格・立ち位置・年齢なども原典とはわざとずらしており、その違いを楽しむ作品という色合いが強い。
また、その性質上他作品とのクロスオーバーもしやすく、同時期に放送されたスーパー戦隊シリーズ第33作・『侍戦隊シンケンジャー』ともクロスオーバーしており、作中では同作と並行してストーリーが進む構成となっていた。
原典をよく見ていないとわからない小ネタや、原典で没になった設定も使われている。
あらすじ
西暦2009年。光夏海は無数の仮面ライダーがある一点を目指してディケイドと呼ばれる仮面ライダーに総攻撃を仕掛けて全滅するという夢を繰り返し見てはうなされていた。現実に戻れば家業の「光写真館」に居候している青年・門矢士が「きちんと写真を撮らない」と客から苦情を受け、謝罪と士への説教をする毎日。
ある日、突如世界のあちこちで謎のオーロラと共に無数の怪人が現れ、人々を襲い始める。夏海と離れ離れになった士は謎の青年と接触し、自分がディケイドという仮面ライダーであることを知らされる。夏海と合流した士は、彼女が見つけたバックルとカードで仮面ライダーディケイドに変身して怪人たちを倒すが、世界の崩壊は止まらない。
士は再び現れた謎の青年により、それぞれの仮面ライダーが戦う9つの並行世界が1つに融合し、最終的に崩壊しようとしているということ、そして士は9つの世界を旅してそれを防ぐ使命を課せられた存在だということを告げられる。こうして士は自分の写せる世界を探すために、そして夏海は夢で見たディケイドへの不安から、異世界への旅に出ることを決意。ロールスクリーンを使っての異世界転移が可能になった光写真館と共に、いくつもの異世界を巡って行く。
本作の話数について
多くのアニメ等と異なり、番組が1年間放送されることが「ある意味でのデファクトスタンダード」となっている「ニチアサ枠」は大体4クール50話前後が基本となっている中、本作はTVシリーズが全31話であり、ニチアサ枠及び平成ライダーシリーズとしては「唯一年を越していない作品」である。
現時点では他に例を見ないが、これは「仮面ライダーシリーズとスーパー戦隊シリーズの商品販売スケジュールをずらしたい」という、玩具販促側の事情から始まった計画であり、作品が打ち切りになった訳ではない。「ディケイドは約8ヶ月で終了し、次のライダーに枠を継承させる」という取り決め自体が番組企画時から定められていたものであり、視聴者に対しても放映開始前から予めメディアを通じて告知されていた。
実は『仮面ライダークウガ』当初より『仮面ライダー』・『スーパー戦隊』放送時期をずらしたい意向はあったが、東映特撮内規の都合等で長年棚上げ状態であった。それが本作で実現を果たしたことになる(『クウガ』開始延期に関しては2001年(平成13年)1月発売『東映ヒーローMAX』『仮面ライダークウガ終了特集』のスタッフインタビューより抜粋)。
このスケジュール調整は上手く機能した様子で、『ディケイド』とそれに続く『仮面ライダーW』以降、平成ライダーは玩具売上を大きく伸ばすことに成功している。
『オールライダーVS大ショッカー』は当初の予定では『キバ』までのオリキャスが集合する映画の予定であった。
また初期の予定ではウルころのようなアーカイブや電王2といった案も用意されていた。
しかし平成ライダー10周年であることとガンバライドの販促もあって番組としてのディケイドが企画された。
評価
世界観や設定は好評だったが、上記概要に記載されているオリジナルと違うキャストの件でファンから賛否両論の声もあった。
また本作はさほど知られていないものの前半と後半でメインライターが交代(會川昇氏から米村正二氏)しており、
事実上の路線変更が行われているともいえる作品である。
その影響かは不明だが、本作のメインストーリーには鳴滝の正体など謎のまま残された部分があり、その点で批判の意見も見受けられる。
また更に最終回では色々と考察があるが数々の謎を残したシリーズでは前代未聞と思われる終わり方であり、当時見た視聴者からは打ち切りか?と噂されることもあった。
(詳しくは夏未完の項目を参照)
その後「ライダー大戦は劇場へ」と書かれた本編に関連すると思われる劇場版の予告が流されたため、当時のファンは劇場版へ続くと考えた。
しかし結果的にその劇場版であるMOVIE大戦2010の内容は、確かに最終回後の完結編と銘打たれており、本編をある程度意識した内容で完結もしているが、
予告の内容とはまた違っていて最終回からどう繋がるか不明瞭な部分があるなど、数々の謎が多く残された形となった。
そのため結果的に本編の謎が深まることになり、今に至るまで様々な考察が交わされる事となっている。
本作のメインストーリーは上記の内容でかなり賛否両論なものの、そもそも単発回が多い構成のためシリーズファンへのサービスの作品として見ればそこまで気にならないという意見もあり、作品自体の評価は比較的高い方である。
登場人物
詳細は仮面ライダーディケイドの登場人物一覧を参照。
主要人物
周辺人物
主なリ・イマジネーションライダー
- ワタル / 仮面ライダーキバ…演:深澤嵐
- 辰巳シンジ / 仮面ライダー龍騎…演:水谷百輔
- 剣立カズマ / 仮面ライダーブレイド…演:鈴木拡樹
- 尾上タクミ / 仮面ライダーファイズ / ウルフオルフェノク…演:制野峻右
- 芦河ショウイチ / 仮面ライダーエクシードギルス / 仮面ライダーアギト…演:山中聡
- モモタロス / 仮面ライダー電王ソードフォーム…CV:関俊彦
- ソウジ / 仮面ライダーカブト…演:川岡大次郎
- アスム / 仮面ライダー響鬼…演:小清水一揮
- 海東純一 / 仮面ライダーグレイブ…演:黒田勇樹
- 二人の光太郎 / 仮面ライダーBLACK / 仮面ライダーBLACKRX…演:倉田てつを
- 山本ダイスケ / 仮面ライダーアマゾン…演:エンリケ
その他
呼称表
が\に | 士 | ユウスケ | 夏海 | 海東 | 鳴滝 | キバーラ | 栄次郎 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
士 | 俺 | ユウスケ | 夏海/夏みかん | 海東 | 鳴滝 | キバーラ | じいさん |
ユウスケ | 士 | 俺 | 夏海ちゃん | 海東さん→海東 | 鳴滝さん | キバーラ | おじさん |
夏海 | 士君 | ユウスケ | 私 | 大樹さん | 鳴滝さん | キバーラ | おじいちゃん |
海東 | 士 | 小野寺君→ユウスケ | 夏海/夏メロン | 僕 | 鳴滝さん | ? | マスター |
鳴滝 | ディケイド | 小野寺君 | 夏海君 | 海東君 | 私 | キバーラ | ? |
キバーラ | 士 | ユウスケ | 夏海 | ? | 鳴滝さん | 私 | 栄ちゃん |
栄次郎 | 士君 | ユウスケ君 | 夏海 | 君 | ? | キバーラちゃん | 私 |
A.R.WORLD
膨大なデータ故にリ・イマジネーションライダーの項を参照
各話リスト
音楽
主題歌
作詞:藤林聖子/作曲:Ryo/編曲:中川幸太郎・Ryo/歌:GACKT
OP主題歌。中盤からは2番が使用された。
『The Next Decade』
作詞:藤林聖子/作曲:Ryo/編曲:中川幸太郎&Ryo/歌:GACKT
劇場版主題歌。
『Stay the Ride Alive』
作詞:藤林聖子/作曲:Ryo/編曲:中川幸太郎・Ryo/歌:GACKT
MOVIE大戦2010主題歌。
挿入歌
作詞:藤林聖子/作曲・編曲:鳴瀬シュウヘイ/歌:門矢士(井上正大)
ディケイドのテーマソング。コンプリートフォームの戦闘シーンでも使用されている。
「まさに辛味噌ワールド」、「やけにテンションいいBBA」、「タカイタカーイ」などの空耳がある。
『Treasure Sniper』
作詞:藤林聖子/作曲・編曲:Ryo/歌:海東大樹(戸谷公人)
タイトルが「宝を狙う者」を意味する事からもわかるように、ディエンドのテーマソング…なのだが、後期挿入歌としての側面も持つため、コンプリートフォームが活躍するシーンでもよく流されている(第24話ではオリジナルのディエンドが登場していない)。
関連映像作品
劇場版
2009年5月1日公開。『仮面ライダー電王』とのクロスオーバー作品。第15話と第16話の間に位置するエピソード。
2009年8月8日公開。本作品の単独作品。第29話と第30話の間に位置するエピソード。
2009年12月12日公開。『仮面ライダーW』とのクロスオーバー作品。最終話の後日談。
2010年6月19日公開。海東大樹/仮面ライダーディエンドをメインに据えた作品。
2012年4月21日公開。仮面ライダーシリーズとスーパー戦隊シリーズのクロスオーバー作品。
2014年3月29日公開。門矢士/仮面ライダーディケイドが主要人物として登場。
スピンオフ
2021年2月より配信。本作品と『仮面ライダージオウ』のスピンオフドラマ。
役者本人が出演した作品(時系列)
2009年
- 『仮面ライダーG』
- 士が声のみ出演。
- 『劇場版 超・仮面ライダー電王&ディケイド NEOジェネレーションズ 鬼ヶ島の戦艦』
- 士・夏美・海東・栄次郎が出演。
- 『侍戦隊シンケンジャー』第20・21話
- 第20話に海東、第21話に士・夏美・鳴滝・栄次郎が出演。
- 『劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー』
- メインキャストが全員出演。
- 『仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010』
- メインキャストが全員出演。
2010年
2012年
- 『仮面ライダー×スーパー戦隊 スーパーヒーロー大戦』
- 士・海東・鳴滝が出演。
2013年
- 『仮面ライダーウィザード』特別編(第52・53話)
- 士が出演。
2014年
- 『平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊』
- 士・鳴滝が出演。
- 『烈車戦隊トッキュウジャーVS仮面ライダー鎧武 春休み合体スペシャル』
- 鳴滝が出演。
2018年
- 『仮面ライダージオウ』EP13 - 16
- 士が出演。
- 『平成仮面ライダー20作記念 仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER』
- 士が声のみ出演。
2019年
- 『仮面ライダージオウ』EP17 - LAST
- 士が出演。EP28以降は海東も出演。
2020年
- 『仮面ライダージオウ NEXT TIME ゲイツ、マジェスティ』
- 海東が出演。
2021年
- 『RIDER TIME 仮面ライダーディケイド VS ジオウ/ディケイド館のデス・ゲーム』
- 士・ユウスケ・鳴滝が出演。Chapter 3に海東が声のみ出演。
- 『RIDER TIME 仮面ライダージオウ VS ディケイド/7人のジオウ!』
- 士が出演。
2022年
- 『仮面ライダーアウトサイダーズ』ep.1
- 海東が声のみ出演。
2023年
- 『仮面ライダーガッチャードVS仮面ライダーレジェンド』EPISODE 2
- 士が声のみ出演。
2024年
- 『仮面ライダーガッチャード ザ・フューチャー・デイブレイク』
- 士が出演。
余談
山形テレビでは編成上の都合で、本来仮面ライダーシリーズが放送される時間帯に長年地元討論番組提言の広場が放送されていたため、視聴者からの不満があったが、本作4月放送分から提言の広場が漸く時間帯移動し、念願の同時ネットが叶ったのであった。
2020年時点 1月、及び冬で放映される最後の仮面ライダーシリーズとなっている。
企画されていた『仮面ライダーW』をキバの後番組として案が出たが(動画の11:14あたり参照)、この作品は2008年9月放映の当時『バトルスピリッツシリーズ』が昨年秋に放映された為、仮面ライダーシリーズも9月、及び 秋に放映される事となる。
関連動画
関連タグ
仮面ライダー 平成ライダー ディケイド DCD カードライダーズ
夏未完 仮面ノリダーの世界 ここが甲子園の世界か… 仮面ライダークウキ
ニチアサ同期作品:侍戦隊シンケンジャー、フレッシュプリキュア
- 仮面ライダービルド:ディケイドと逆に「創造」を象徴する仮面ライダー。ブットバソウルで「破壊と創造」ネタで共演している。
- 仮面ライダージオウ:ディケイドと同じ記念作品でこちらは第20作目(平成ライダー)である。過去作とのクロスオーバーをはじめ、設定やストーリーに様々な共通点がある。白倉プロデューサー曰く、ディケイドはジオウにとって「物語の劇薬となる」存在とされ、ライドウォッチは中間フォームアイテムとして登場。更に士と海東が新たな変身アイテムを手に登場、そして2人共レジェンドでありながら複数回に渡って登場(特に士は10話以上)するなど、他作品とは異なる特別な扱いを受けている。
仮面ライダーBLACKRX:ディケイドと同じく第10作目のライダー。本編で共演を果たしている。RXと同じく2つの元号を跨いだライダーが30年後に現れることになり偶然か否か、こちらも主人公が魔王である(なお萬画版『仮面ライダーBlack』に魔王は存在しており実写版BLACKの行き着く先とも言われている。)