亀

かめ

爬虫類に属する生物。硬い甲羅を持ち、水陸の両面で生活できる。種によっては200年以上も生きる長寿な生き物。

概要

　カメ目に分類される爬虫類の総称。

　側頭窓を持たないことから原始的な爬虫類である無弓類と考えられたこともあるが、実際は側頭窓が退化した双弓類である。

　多くは肋骨が変形して“甲羅”を形成している。驚くとこの甲羅に手足と首を引き込め、甲羅の堅牢さを頼みに身を守る。

　陸地に適応したリクガメ、淡水生活に適応したスッポン、海での生活に適応したウミガメなど、凡そ400種が現存している。

　童話「ウサギとカメ」のイメージからのろまと思われがちだが、ゾウガメなど一部のリクガメを除けば四肢や首などはかなり俊敏に動かせ、多くの種は甲羅の重さもものともせずに「走る」事が出来る。スッポンは実際のウサギに匹敵する位のスプリンターである上、カミツキガメなど、人間の目に見えないほどの速度で首を甲羅から出して餌を捕食できる程である。

　恐らく重そうな甲羅や、ウミガメが陸に上がった時の姿、爬虫類全般に見られる平時ののっそりとした動きがこの印象を与えたものと見られる。

　一度倒れるとなかなか起き上がれないことをネタにされるが、自分で工夫して起き上がったり、また仲間が倒れていると起こすのを手伝うことがある。

　また、長寿のシンボルともいわれ「鶴は千年、亀は万年」ということわざも存在する。さすがに1000年も生きる亀は現存しないものの、ごく最近まで生きていたとあるアルダブラゾウガメなど250歳も生きていたらしい。

　その他ゾウガメで175年、ワニガメで150年程度は生きるとされている。手に乗るような小型のものでも犬程度の寿命はある。

　しかし、一方で産卵場所に選んだ場所が平坦になってしまったために、生まれて間もない頃から他の生物に捕食されてしまうといった例もあり、近年では絶滅を危惧されている種もいる。