主に、主人公が物語前半に使っていた機体から完全新規の2号ロボに乗り換える事である。
概要
4クール制作のロボットアニメで全クール同じ機体をそのまま使い回すという例は少なく(70年代から80年代前半ならともかく)、大体どこかで強化されるか後継機に乗り換えられるのがお約束である。
タイミングとしては物語中盤になる事が多いが、劇中展開や制作現場のペース次第では3クール前後に持ち越されることもある。
乗り換えの理由
主役機を乗り換える理由としては、敵の新型機の登場やパイロットの技量が成長したことで既存の機体性能が追いつかなくなったというものが大半だが、ほぼ同じタイミングで発生する戦闘で機体そのものを大破・喪失してしまったり敵勢力から強奪してそのまま後継機として扱うという展開も多い。
一方、主人公に使われなくなった前半主役機のその後は破壊された場合はそのまま放置されたり修復されて倉庫番になることもあれば準主人公キャラの技量に合わせたチューンがなされて譲り渡されるという流れが定番。
現代の傾向
主人公がほぼ別物の機体に乗り換えるという展開は1980年~2000年代の約30年にわたり非常に多く見られた展開だった。
しかし2010年代以降は既存の機体に増加装備を追加したり、コックピットブロック周辺にはほとんど手を付けず外装や四肢フレームを中心にアップデートしたりする「新しい機体に交代」というよりはむしろ「既存の機体を改造して強化」するという展開の方が増えており、かつてのように完全新規のロボットに乗り換える、文字通り主役機交代する展開はかなり減少している。
これは、ロボットアニメのメディアミックスにありがちな立体物のパーツ生成が元凶で、主に2000年代の石油の価格高騰でかつてのように低コストでの販売ができなくなったためと思われる。
(どれだけ過去に低コストで立体物を作れたかの一例を挙げると、1994年に発売されたHG 1/100ゴッドガンダムはたった300円の値上げでポリキャップ以外のパーツを全て金メッキ加工にしたハイパーモード版を一般発売できるに至っている)
さらに完全新規の機体を出すという事は規格の違いからフレームや外装のランナーも一から新造しなければならない。そのランナー生成には必須の金型にはかなり高い税金が課せられているため、出来るだけフレームを構成するランナーは使い回せるだけ使い回した方がコスト削減に繋がって効率が良いためでもある。
ちなみに、既存機体の一部を改修して後継機として扱うパターンは、かつては準主人公キャラの機体によく用いられたケースでもあった(例:ガンダムデスサイズ→ガンダムデスサイズヘル)
主な主役機交代
アニメ・映画・ライトノベル・漫画原作
※1…どちらを主役と見るかで主役機の解釈が変わる
※2…アニメでは改修となっているため、主役機強化に分類される
※3…当初からダブル主人公作品
ゲーム
注:『スーパーロボット大戦』などのクロスオーバー作品は作中で明言されているオリジナル主人公であること。
作品名 | 主人公 | 主役機交代履歴 | 備考 |
---|---|---|---|
スーパーロボット大戦V | 叢雲総司or如月千歳 | ヴァングレイ→ヴァングネクスorグランヴァング | 2号機は選択式。ヴァングレイは後にヴァングレイⅡに改修、副主人公の搭乗機になることも |
スプリガンmark2 | グレッグ・アーウィン | バーソロミュー→スプリガンmark2 | バーソロミューは量産機 |