概要
主に、主人公が物語前半に使っていた機体から完全新規の2号ロボに乗り換える事である。
主役機交代自体はマジンガーZ→グレートマジンガーが嘴矢だが、このときは番組自体が変わっている。
同じ主人公での乗り換えはゲッターロボ→ゲッターロボGが最初だが、このときもタイトルが変わっている。
その後は続編でも主役機交代と同時に作品自体が別物になるシリーズ作品が続いた。
80年代後半から90年代頃の、4クール制作のロボットアニメでは、全クール同じ機体をそのまま使い回すという例は少なく、大体どこかで強化されるか後継機に乗り換えられる展開が、当時のお約束であった。
タイミングとしては物語中盤、4クールの場合だと2クール目開始か終了辺りになる事が多いが、劇中展開や制作現場のペース次第では、4クールの場合だと3クール前後の終盤に持ち越される事もあった。
乗り換えの理由
劇中で主役機を乗り換える理由としては、敵の新型機の登場や、パイロットの技量が成長した事で既存の機体性能が追いつかなくなったというものが大半だが、ほぼ同じタイミングで発生する戦闘で機体そのものを大破、喪失してしまったり、敵勢力から強奪してそのまま後継機として扱うという展開も多い。
破壊されなかった場合、前半主役機は他の味方キャラの技量に合わせたチューンがなされて譲り渡されるという流れが定番だが、何らかの事情で主人公が再び搭乗する事もある。
現実的にはもちろんより多くの商品を売るためである。
ストーリー展開的には
作劇上は「長年の相棒機に別れを告げ、新たなる相棒機と共に再び戦いの場へ」と、非常にドラマチックな物語の山場になることが多い。
しかし、特に何の思い入れもなく機体を乗り捨てる主人公や、扱いが不遇になってしまう主役機もいたりするため(当然プラモの売り上げにも影響は出る)、あまりに雑に乗り換えると「もうちょっと相棒機を大切にしろ」と、作品のファンからも苦言が出たりする。
現代の傾向
主人公がほぼ別物の機体に乗り換えるという展開は1980~2000年代の約30年にわたり非常に多く見られた展開だった。
しかし2010年代以降は既存の機体に増加装備を追加したり、コックピットブロック周辺にはほとんど手を付けず外装や四肢フレームを中心にアップデートしたりする「新しい機体に交代」というよりはむしろ「既存の機体を改造して強化」という展開の方が増えており、かつてのように完全新規のロボットに乗り換える、文字通り主役機交代する展開は減少している。
これは、ロボットアニメのメディアミックスにありがちな立体物のパーツ生成が元凶で、主に2000年代の石油の価格高騰でかつてのように低コストでの販売ができなくなったためと思われる。
どれだけ過去に低コストで立体物を作れたかの一例を挙げると、1994年に発売されたHG 1/100ゴッドガンダムはたった300円の値上げでポリキャップ以外のパーツを全て金メッキ加工にしたハイパーモード版を一般発売できるに至っている。
さらに完全新規の機体を出すという事は、規格の違いからフレームや外装のランナーも一から新造しなければならない。そのランナー生成には必須の金型には、かなり高い税金が課せられている為、出来るだけフレームを構成するランナーは、使い回せるだけ使い回した方がコスト削減に繋がって効率が良い為でもある。しかしそれを逆手に取り、鉄血のオルフェンズのガンダム・フレーム系の機体等のように、最初からフレームを統一した上で外観を新規にし、別の機体として見立てる、という方法もある。
ただし、主役機を改造して強化するパターンでも、ガンダム・エアリアル(改修型)の様にランナーをフレーム含めて全て一から新造する例もあるなど、同一機体であってもランナーを流用するとは限らないケースもある。
ちなみに、既存機体の一部を改修して後継機として扱うパターンは、ガンダムデスサイズ→ガンダムデスサイズヘルのように、かつては準主人公キャラの機体によく用いられたケースでもあった。
主な主役機交代
※()内は改修機もしくは同一機体、(→)は一時的に乗っていたもの。
アニメ・映画・ライトノベル・漫画原作
※1…どちらを主役と見るかで主役機の解釈が変わる。
※2…アニメでは改修となっているため、主役機強化に分類される。
※3…当初からダブル主人公作品。
ゲーム
「スーパーロボット大戦」等のクロスオーバー作品は、作中で明言されているオリジナル主人公であること。
作品名 | 主人公 | 主役機交代履歴 | 備考 |
---|---|---|---|
スーパーロボット大戦α | 該当者が多いため作品ページを参照 | ヒュッケバインMk-Ⅱ→ヒュッケバインMk-Ⅲ | リアル系主人公の場合 |
スーパーロボット大戦α | 同上 | グルンガスト弐式→龍虎王 | スーパー系主人公の場合。改造は引き継がない |
第2次スーパーロボット大戦α | アラド・バランガ | ヒュッケバインMk-Ⅲ・タイプR→ビルトビルガー | リアル系男主人公の場合 |
第2次スーパーロボット大戦α | ゼンガー・ゾンボルト | グルンガスト参式→武神装攻ダイゼンガー | スーパー系男主人公の場合 |
第3次スーパーロボット大戦α | クスハ・ミズハ | 轟龍改→真・龍虎王 | 全くの別機体に乗り換えるのはスーパー系女主人公の場合のみ |
第2次スーパーロボット大戦Z | クロウ・ブルースト | ブラスタ→リ・ブラスタ | リ・ブラスタはRとBの選択式(2周目以降換装で変更可能)、後にリ・ブラスタTに改修。 |
スーパーロボット大戦V | 叢雲総司or如月千歳 | ヴァングレイ→ヴァングネクスorグランヴァング | 2号機は選択式。ヴァングレイは後にヴァングレイⅡに改修、副主人公の搭乗機になることも |
スーパーロボット大戦T | サイゾウ・トキトウorサギリ・サクライ | ティラネード→ティラネード・レックス | |
スーパーロボット大戦30 | エッジ・セインクラウスorアズ・セインクラウス | ヒュッケバイン30→ヒュッケバイン30th | |
スプリガンmark2 | グレッグ・アーウィン | バーソロミュー→スプリガンmark2 | バーソロミューは量産機 |