「剣士として最強を目指すと決めた時から命なんてとうに捨ててる」
「このおれをバカと呼んでいいのは それを決めたおれだけだ」
概要
海賊『麦わらの一味』の船員(クルー)の一人。主人公のモンキー・D・ルフィにとって初めての仲間でもある。
三本の刀(日本刀)を振るう独自の剣術『三刀流』の剣士で、亡き親友との約束である世界最強の剣豪を目指し、日々己の技を探求し続ける硬骨漢。
当初は東の海で名のある賞金首を相手に闘いを繰り広げていた事から、世間では“海賊狩りのゾロ”と通称される賞金稼ぎとして名を馳せていた(この異名は、アニメオリジナルエピソードにてヨサクとジョニーが付けたものが広まったものとされた)。
とある事件を機に海軍大佐(当時)の“斧手のモーガン”が司令官を務める海軍第153支部に捕縛されていたが、ゾロに興味を持ったルフィの協力で解放され、共にモーガン達を打ち倒す。同時に、このとき仲間になる約束をした事と、ルフィの『海賊王になる』という野望に同調し、彼の初めての仲間となった。
プロフィール
本名 | ロロノア・ゾロ |
---|---|
異名 | 海賊狩りのゾロ |
年齢 | 19歳→21歳 |
身長 | 178cm(第1章・超新星編)→181cm(第2章・新世界編) |
懸賞金 | 6000万ベリー(Mr.1撃破後)→1億2000万ベリー(エニエス・ロビー崩壊後)→3億2000万ベリー(ドフラミンゴ討伐後)→11億1100万ベリー(ワノ国出国後) |
肩書き | 最悪の世代 |
所属 | 一心道場門下生→賞金稼ぎ→麦わらの一味戦闘員→剣豪、麦わら大船団大幹部 |
所属船 | ゴーイング・メリー号→サウザンド・サニー号 |
覇気 | 覇王色、武装色、見聞色 |
武器 | 大業物『和道一文字』、業物『三代鬼徹』、大業物『閻魔』 |
元武器 | 無銘の刀×2(少年期~バラティエ編まで)、良業物『雪走』(ローグタウン編〜エニエス・ロビー編まで)、大業物『秋水』(スリラーバーク編〜ワノ国編まで) |
出身地 | 東の海 シモツキ村 |
誕生日 | 11月11日 (侍・士、ゾロ目) |
星座 | さそり座 |
血液型 | XF型 |
弱点 | 方向音痴、女性(特にナミとたしぎ)、約束にとらわれる、所構わず寝てしまう |
好きな食べ物 | 白米、海獣の肉、酒に合う物 |
嫌いな食べ物 | チョコ (甘すぎる) |
得意料理 | 刺身 |
気に入ったワノ国の料理 | 寿司 |
趣味 | 修行、酒 |
入浴頻度 | 週に1回 |
就寝・起床時間 | 午前4時 - 午前7時 (+昼寝) |
好きな島と季節 | 秋島の秋 |
ニオイ(チョッパー談) | 鉄のニオイ |
家族に例えると | 長男 |
イメージ動物 | サメ |
イメージナンバー | 02 |
イメージカラー | 緑 |
イメージ国 | 日本 |
イメージ都道府県 | 北海道 |
イメージ職業 | 警官 |
イメージ花 | アザミ、フジ |
ドリンクの氷 | 食べない派 |
目玉焼き | 両面、しっかり、醤油 |
脳内 | 強、強、強、剣、剣 |
イメージマーク | 後ろの骨が刀で、頭に手拭いを被り刀(和道一文字)を咥えたドクロ(2年前)/2年前のマークの左目に傷が付き、後ろの刀が三代鬼徹と秋水となり、耳部分にピアスが着いたドクロ(2年後) |
キャラソン(ソロ) | 『Spirit of ZORO』『Eyes of ZORO』『Our Generation』『KATANA』『大剣豪への道』 |
夢 | 世界一の剣豪になる事 |
初登場 | 単行本1巻 第3話『海賊狩りのゾロ登場』 |
WT100 | 2位(1,445,034票) |
CV | 中井和哉、浦和めぐみ(幼少期)、高木渉(OVA『倒せ!海賊ギャンザック』) |
人物
容姿
緑色のベリーショートヘア(作者曰く、男の心意気カットというらしい)と鋭い切れ目、鍛え抜かれた筋肉質な体躯が特徴の偉丈夫。
人相は悪人面というべき部類で、特に戦いや強敵に対しての笑みは子供が泣く程凶悪である。
基本的に、白いラクダシャツに緑色の腹巻、黒いズボンとブーツを着用しており、左耳には雫型のチャームを下げた金のピアスを3つ付けている。
右腰には上述の三刀流で戦う為の三本の刀を差しており、腰を下ろしたり居眠りしたりするとき以外は常に携行している。また、左上腕に巻いた黒い手拭いは、戦闘時に頭にバンダナキャップのように巻いて気合を入れる為のもの。
以降は他の船員たち同様、地域の文化や気候に合わせて様々な衣装を纏っているが、腹巻やピアス、黒手拭いは共通している。
物語序盤にて、現・世界最強の剣士である“鷹の目のミホーク”と戦っており、左胸から右腹部にかけて袈裟斬りの傷を負っている。さらに両足首にはリトルガーデンで拘束から逃れる為に自らの足を切断しようとした際に付けた傷跡も残っている。
新世界編からは、修行によるものか左眼に縦一文字の傷を負っており、常に左眼を閉じた隻眼となっている。服装もラクダシャツから着物のような緑色のロングコートへ変わったが、腹巻・手拭い・3連ピアスは共通。
性格
基本的に冷静沈着で、仲間達とは一歩距離を置いた位置から物事を判断し、作戦会議などでは「吉」と「凶」の両方の可能性を考えた上での意見を出す事が多い。戦闘員というポジションから、戦局や敵方の能力の分析に長けており、一味全員で挑む大きな戦いにおいてはそれこそ副船長ばりの指揮力と行動力を発揮する。
心身共に恐ろしく頑丈で、そのタフネスは一味随一。特に精神力の強さは凄まじいものがあり、死を伴う程の苦痛であろうと根性で耐え切り、いかなる屈辱であろうと仲間の為なら一心に耐える鋼の精神の持ち主。
この心の強さから、自分に匹敵し得る剣士としてミホークに一目置かれる事となった。
涙脆い面々が多い一味の中でも涙を流す描写は極めて少ない(ギャグシーンを除く)。
仲間との関係
全体的に仲が悪いわけではないが、一味の仲間とも必要以上には絡まず、ふざけあったりする事もほとんど無い。しかし仲間意識は非常に強く、各メンバーの長所は認め合い、他の誰よりも仲間の意見を信じる(というより自分が認めた相手以外の意見をあまり信用しない)。
若干捻くれた感性の持ち主で、皮肉を込めたジョークを口にする事が多い。特に敵に対しては遠慮が無く、わざと神経を逆撫でするようなセリフを躊躇いもなくぶつける。
しかし、この言動には相手の注意を自分に引き付ける意味合いもあり、ゾロ流の仲間を守る手法でもある。
日常においても決してシリアス一色と言う訳でもなく、ウソップ海賊団の少年達がウソップのことを喰ったのではと盛大な勘違いをした際には、持ち前の悪人面で微笑みながら 「お前のキャプテンならな…さっき…喰っちまった」 と言ってビビらせて笑うというユーモアある一面を見せている。アニメ版ではかなりの役者ぶりを見せるので必見である。
ルフィに対しては船長としての全面的な信頼を持っており、船長命令とあらばどんな指示でも黙って従う。ルフィもまたゾロを一心に信じており、少ない会話で意思疎通し、「何があっても大丈夫」と豪語する(一方でその信頼の高さゆえにいざゾロの敗北や戦闘不能になった結果を知ると一番動揺するのがルフィである)。ルフィが不在の状況では代役として一味の指揮を執る場面も少なくない。
冒険が進むにつれて思考回路がルフィに似てきた節があり、特に新世界編以降はルフィを想わせるような天然ボケを披露する機会が増えている。主にゾロ独りかルフィと二人だけの状況になると、途端に思考(ことに行動指針や危機管理など)がルフィ並みに雑になる(上述の通り、自分が護ってやらねばならない未熟な、非力な、あるいは危なっかしい奴が居る時は、そのためにも隙を見せぬようシビアに振舞うが、船長としての振る舞い云々を抜きにした「ルフィという一個人」に関しては「自分が護ってやらなくてもちょっとやそっとで死ぬようなヤワな奴じゃない」という絶対的な信頼の現れ、とも言えるが…)。
『世界一の剣豪』という夢について、ルフィに言わせれば「海賊王の仲間ならそれくらいなってもらわないとおれが困る」というスタンス。そしてその夢に向かって常に邁進する姿勢を見せるゾロを決して邪魔せず、同時にその道を邪魔しようとする輩を決して許さない。だからこそルフィは、ゾロが単独で挑む戦いについては例え加勢できる距離にいても静観を決め込み、他者の横槍は誰であろうと全力で阻む(曰く「ゾロの野望(たたかい)に手ェ出すな!!!」)。
一方でサンジとは相性の悪さから日頃から喧嘩が絶えず、「マリモヘッド」、「クソ剣士」、「クソ迷子野郎」などと渾名をつけられている。彼らの喧嘩は子供のようなつまらない理由である場合がほとんどだが、(大体はギャグシーンとは言え)場合によっては傍から見ても殺し合いに見えかねない程激しい。
一応戦士としては互いの実力を認め合っており、非常時の際の呼吸は抜群に合っている。
しかし、お互いに「自分の方が上」という意見は決して譲らず、原作では未だに一度としてサンジの名前を呼んだことがない(サンジはゾロに要件がある場合は割と普通に「ゾロ」と呼ぶ事も少なくない)。
サンジとの相性の悪さ・考え方の違いが特に目立つのは以下の2点。
女性に対する考え(特に戦闘で) | 死生観 | |
---|---|---|
ゾロ | 「戦いになれば女性だろうと倒す」 | 「野望の為なら命を捨てる覚悟は既に出来ている」 |
サンジ | 「死んでも女は蹴らん」 | 「生きる為なら野望や夢を犠牲にする」 |
このように正反対である。ただし、ゾロは女性相手には常に何らかの手加減をしている(詳しくは後述)。他にも、ロビンがエネルの雷に撃たれたときも、エネルに対して(ロビンが一味に加わって間もない時期だったとはいえ)「よくもおれの仲間に!」ではなく「女だぞ」と怒声を浴びせた事からも、ゾロにはゾロなりの『戦いにおける女性の扱い方への配慮』がある模様。
酒豪
一味の中でも一二を争う大の酒好きで、宴の席ではほぼ必ず酒の入ったジョッキや杯を持っている。ルフィからは「どんな重傷でも酒を飲ませれば元気になる」と思われている節があり、実際酒が飲める状況でのゾロは普段と比べて表情も振る舞いも生き生きとしている。酒に対しては驚異的な嗅覚を発揮し、料理人であるサンジや嗅覚に優れたチョッパーでさえ認識や目視できない場所にある酒の存在を言い当てた事もある。そしてどれだけ呑もうと決して酔わない相当の酒豪。一応酔ったような描写が見られた事もあったが、その殆どが敵襲を警戒しての演技だった。事実、ウイスキーピークではその演技に騙されて尻尾を出したバロックワークスの敵襲を受けたが、あっさりとこれを片付けた。
ゾロにとっては酒の方が主食みたいなものなのか、ミホークに2年間の修行を付けてもらった際、上手く出来るようになるまでは禁酒ときっぱり言われた際は子供みたいなショックを見せた。
価値観
「おれは一生神には祈らねェ」
「災難ってモンは畳み掛けるのが世の常だ 言い訳したらどなたか助けてくれんのか? 死んだらおれはただそこまでの男……!!!」
どちらかと言えばリアリスト。
男のロマンなどにも多少の理解はあるが、何事もハッキリさせなければ気が済まない性分であるため、UMAなど「不確かな存在」は基本的に信じていない。特に「神」の存在については徹底的なほどに否定的で、どんな状況であろうとも神に祈るような事は決してしない。
しかし確かに存在するのであればそれはそれで構わないとも考えている模様。
元々は「海賊=外道」という認識を持っており、ルフィからの勧誘もはじめはきっぱりと断っていた。ゾロが現在『麦わらの一味』という海賊団のメンバーとして活動しているのは船長であるルフィとの約束を反故にしないためであり、麦わらの一味から抜けてまで海賊を続ける理由は無いとも語っている。元々海賊志望ではなかったこともあり、「海賊の常識」については意外と疎い。しかし、入団後は完全に吹っ切れたのか、それとも元々の気質なのか、徐々に海賊らしい言動も増えていった。
刀に関する知識も意外と浅いが、直感的に名刀や妖刀を見抜く鑑定力を持っている。
新聞も含めて読書はほとんどしないが、たまにトレーニング関係や武術に関する書籍、武器のカタログ、賞金首の手配書リストなどを眺める程度に目を通す事はある(実際、アラバスタでルフィの義兄であるポートガス・D・エースの名前や賞金首である事は彼と会った段階で知っていた)。
苛烈なまでのストイックさと自己鍛錬
自他ともに厳しく自分の運命を何かに委ねることを良しとしない、彼の信仰心の希薄さもそのストイックさが一因と思われる。
筋の通っていない事は大嫌いで、仲間(特に男性陣)が腑抜けた言動をしでかそうとした場合は厳しい意見を飛ばし、力尽くでも軌道修正を試みる。
そのスタンスは時に恐ろしさすら感じられるほど徹底しており、仲間に対して甘くなりがちなナミからはやや疑問視される事もある(彼女は後述のチョッパーの件や、ウソップの一味復帰、サンジの一味離脱危機の全てに一味で唯一反論しており、特にサンジの件は散々に皮肉や苦言を呈している)。
が、他のクルーからはほぼ全面的に肯定されており、普段は仲が悪いサンジもこの姿勢についてはほとんど否定しない。
デービーバックファイトで身柄がフォクシー海賊団に移ってしまったことで泣き言を言ったチョッパーに檄を飛ばして立ち直らせた際には、その『海賊としての覚悟・在り方』に対して敵側から称賛の声を浴びたりもした。
ただ、これらの苛烈ともいえるゾロの『海賊のケジメ』に対する厳しさの裏には、確かな仲間への情の篤さも存在しているのも事実である。
例えば上述のウソップの一味復帰の件でも、事前に『ウソップの第一声が深い謝罪であればよし、それ以外ならもう奴に帰る場所はない。おれ達がやってんのはガキの海賊ごっこじゃねェんだぞ!!!』と一味内に宣言し、実際にウソップが当初そこら辺を有耶無耶にした軽いノリでサニー号へ声をかけていた(第一声が謝罪の言葉でなかった)時点でウソップに見切りをつけて船出しても良かったはずだが、あくまで「そんな声など聞こえない」という態度を貫いて無反応だけに留め、己の態度が招いた事態に懲りたウソップが号泣して謝罪と再乗船願いを叫ぶと、ようやく会心の微笑を浮かべ、サニー号へ引っ張り込まれるウソップを快く迎えていた。
“世界一の大剣豪”を目指す事から、強者との戦闘や腕試しの機会を常に望んでおり、そういった意味では麦わらの一味の中で最も好戦的。ただし、弱者や負傷者に必要以上の攻撃を加えるような行為や、自分達とは無関係な者や一般人に迷惑が掛かるような戦闘は好まない。むしろそのような戦法を取る敵に対しては怒りや嫌悪感を露わにすることもある。また、戦う意味が極端に薄い場合は戦闘そのものを渋ることもある。
その他、様々な苦境や逆境を自らの実力を高められる機会、限界を超えるチャンスと考える、ある意味で非常にポジティブな思考をしている。
リスクのある選択も「それを選ぶ事で自分を高められる可能性」があるなら嬉々として受け入れる。この性分は必殺技のひとつ・『阿修羅 弌霧銀(アシュラ いちぶぎん)』の前口上でも語られており、曰く『苦難上等 好むものなり修羅の道』で、ゾロの人間性を見事に表している。
ただし、それはあくまでその脅威が自分(及び自分の認める強者)にのみ向いている場合に限り、仲間や弱者にまで危険が及びそうな場合は焦りや危機意識も見せる。
つまり、ゾロにとって強者と戦う事は『強くなる為、己を高める為に望むところ』であるが、攻撃や交戦の必要性について、彼なりの強いモラルや優先順位を持っており、それに反して戦いを求めるような、戦闘狂・バトルマニアの類ではないという事である。
常に鍛錬を絶やさない努力家だが、その鍛錬はストイックすぎてもはやギャグに片足突っ込んだレベルであり、熊が冬眠するほどの気温の雪が降りしきる中で寒中水泳する、両腕に巨岩を載せて座禅を組む、500㎏の錘を挿して2600回以上素振り、刀の上にラクダを載せて持ち上げる、逆立ちして4tのバーベルを支え親指だけで腕立て伏せに挑むなど常軌を逸している。
その弛まぬ鍛錬から編み出される腕力は強力無比で、重傷の状態でも大の男5人がかりでようやく持ち上げられる檻にルフィが入った状態で持ち上げて町まで逃げられるほど。万全のフィジカルの場合にはトリケラトプスの死体を引きずり回したり、海中で鮫を殴り飛ばしたり、パワーバカのミス・マンデーを素手で容易く打ち破るなどの怪力を有する。まさしく鬼に金棒である。
しかし、戦闘で重傷を負っても暇さえあればトレーニングに勤しもうとする為、チョッパーからは度々怒られている。「動かさない」為に巻いた包帯を「動きにくい(トレーニングしづらい)」という理由で解いてしまうから質が悪い。
ちなみにチョッパーが加入する前はどんな重傷でも自分で無理やり傷口をテープで貼り合わせ、後は自前の回復力に任せるという到底「治療」とは呼べない手法で対処していた(鷹の目から負わされた傷やリトルガーデンで自らつけた傷)。しかもやっぱりトレーニングは欠かさないし、有事の際には戦闘にも参加する。当然戦闘によって更にダメージを負い、状態が悪化する事態に陥ったケースもある。
ギャグパートでは
最初にルフィの仲間になった事もあり、当初は思いつきで行動する彼のツッコミ役として立ち回り、その後も(当初はアーロンの手下ということもあり)強欲でしたたかな部分の強かったナミ、偶然による好転を計算ずくだと強がるウソップ…と、同じくツッコミに回る場面が多かった。しかし、“偉大なる航路”に入ってからは、海の性質についての説明やビビを主軸に展開されるアラバスタ、およびバロックワークスの動向などに話題が優先され、ゾロのツッコミとしての役目は目減りし、逆にサンジとの喧嘩、根性論や時の運をアテにした味方への無茶振り、後述の破滅的な方向音痴…など、ボケ役に回る事が多くなった。
また、上述された序盤でのツッコミとしての実績からか、ルフィの制御に回ろうとして更に事態を悪化させるというダブルボケに転ずる場面もしばしば見られるようになった。直近のエピソードにおいても、敵の本拠地『鬼ヶ島』に潜伏する筈だったが、作戦をよく理解せずに駆け出したルフィを「いざとなったらおれが止める」と追走したゾロについて、まだ加入したてだったジンベエが他の船員に報告して責められる…という、よくよく考えると可哀想な目にあう一幕もあった(結果、二人はおしるこを粗雑に扱う『百獣海賊団』に怒り騒動を巻き起こしている)。
弱点
最大の弱点と言えるのが、致命的なまでの方向音痴。
物語序盤はまだ「迷子になりやすい」「動く物や他と区別のつかない物を目印にする」程度だったのだが、回やストーリーを追うごとに悪化していき、遂には次元の壁すらも跳躍する程の方向音痴へと進化した。「北へ行け」と言われて高い所に登る、「こっちだ!」と先導されているのに間違えたり、道を教えてもらった人の目の前で見当違いの方向に行ったり、「階段を登れ!」と階段が見えてる状態で明後日の方角に行ったり、何故か先行した面々の前から走ってきたりと別の次元を移動しているのかと疑ってしまうレベルであり、チョッパーから「『ダメに効く薬』を作ってみるよ!」と言われたり、ファンタジスタ呼ばわりされた事もある。
- 方向音痴が目立って描写され始めたのは、ビビのメマーイダンスを食らった時期と付随していることから、メマーイダンスが方向音痴の悪化の原因ではないかと推測する声もある。
実は賞金稼ぎとして名を馳せていたのも、(ミホークを探しに)海に出たら自分の住んでいた村(シモツキ村)の方角が分からず帰れなくなった為、生活費を稼ぐために賞金首を倒していたらいつの間にか賞金稼ぎ扱いされていた、というのが真相であり、少なくともゾロ本人が自らを賞金稼ぎと名乗った覚えは無いという。
明らかに異常なレベルなのに当人にはまったくと言っていいほど自覚が無く、その酷さたるやはぐれても 「あいつらどこ行った!?世話の焼ける…!」 と逆に仲間を迷子扱いにするほどで、一味の面々は「(例え船番をしていても)絶対にゾロを一人では行動させない」事を念頭に置いており、特にサンジは 「この世の全ての森に入らせねェ」 と断言している。
が、本人に自覚がなく、結局アクシデントや一瞬の油断などから気付けばゾロが単独に動く事態になってしまうという事が少なくない。
ちなみに新世界編においては刀(秋水)を盗難されて追うという流れでこのパターンに入る事が二度もあった。
ちなみに、アニメ版のスリラーバーク編で、将軍ゾンビ・タラランがフランキーとニコ・ロビンに苦戦しているのを見た他の将軍ゾンビ達が救援に向かう中、ゾロの影が入った将軍ゾンビ・ジゴロウだけ明らかに別の方向に駆けて行った(全員が奥の建物の入り口に向かっているのに対し、ジゴロウだけ画面を横切ってどこかへ向かっていった)。
また、過去のトラウマが影響してか、かなりの硬派であり女性の扱いが苦手。決して女嫌いではないが、ナミやたしぎなどに対しては極端なまでに不器用である。
実際アホのルフィや人間に対し全く性欲が向かないチョッパーですら(2人共ノリで)覗いたアラバスタの女風呂でも我関せずを貫いていた。
本人も女性を「斬りたくないもの」と認めてはいるが、決して女性に攻撃しないサンジとは違い場合によっては斬ることもある(それでも峰打ちや寸止めをする場合が多い)。
非常に義理堅いが、それ故か同時に約束に囚われやすく自分を顧みなさすぎる部分もある。そしてそれはくいなとの約束も然り。“世界一の大剣豪”という大いなる目標と約束の為、「敗北」や「生き恥」を極度に嫌い、時に自分の命をも投げ捨てるような多大なリスクを一人で背負い込む事もある。
その生き様は仲間からも認められている反面、よく心配される部分でもある。
事実その義理堅さが行き過ぎるあまり、ゾロは仲間や大事と思う人物を守る為に命を落としかけたり自ら命を投げ打ちかねない行動が一味の中では特に目立っている。
戦闘能力
基礎戦闘力
剣術
剣の腕は達人級であり、両手それぞれの二刀と口に咥えた一刀を振るう『三刀流』という独自の流派で戦う。ただし、単純に三刀でしか戦えないわけではなく、ときには一刀流や二刀流、さらには無刀流と臨機応変に使い分け、いずれも手練の剣客に劣らぬ腕前を持つ。しかし、本人はやはり三刀流が一番闘いやすいらしく、何かしらの事情で得物が三本に満たない状況になった際にやりづらさをぼやいた事もある(こうした際には知人たちから借りたり、相手の得物を奪ったりして闘った事もあった)。
二年後の新世界突入後はミホークの師事のもと更に腕を上げ、刀に武装色の覇気を纏わせて黒刀に変化させ、覇気を完全硬化した敵をも切り伏せる力を得た。しかし過酷な修行の代償か、左目に縦一文字の大きな傷を負っており、その左目を常に閉じた状態としている。
麦わらの一味の中ではルフィやジンベエに匹敵する実力者。特に攻撃力に関しては一味の中でも群を抜いており、終わってみれば最後の一撃以外ではまともなダメージを与えていなかった(つまり事実上一撃で沈めた)という戦闘が思いのほか多い。ゾロの戦闘はルフィのように『攻め続ける事でダメージを与え、大技で仕留める』という戦い方ではなく、『敵の動きや弱点を探りながら戦い、ここぞというタイミングで一撃必殺の大技で撃破する』という戦い方である。
破壊力に目が行きがちだが、攻撃を受け流しながら敵の懐に飛び込んで切り裂くカウンターや刀を必要最小限の動きだけで弾道を弾く・反らす等、“柔”の剣の技量も相当高い。
2年間の修行をミホークに付けてもらったのもあってか、他の剣士の技を見て盗んで、自分の技として会得する等、より一層剣技に磨きがかかっている。
ミホークに敗北を喫してからは「普通の強さ」を捨て、鉄をも斬る剣技、遠距離の相手に向けて斬撃を飛ばす技、刀を持たない無刀流での戦法、更には自らの気迫まで利用した特殊戦法などを次々に編み出し、日々の鍛錬もあってその実力を高め続けている。
新世界編からは以前と比べて一刀流や二刀流で戦う事が多くなり、刀一振りでガレオン船を始め、大地・地形・大隕石(映画『ONE PIECE STAMPEDE』より)を両断できる災害級の力になる程までに成長。そのため、例え巨大な山に変貌できる能力者が相手でも軽々と倒せる。さらにワノ国編では、錦えもんが使用する炎を斬る剣術『狐火流』の技を盗んで会得しビッグ・マムやカイドウの技を防いで見せ、更に四皇2人の合体技である“覇海(はかい)”を一瞬ながらも1人で受け止めるという荒業を見せた。
ゾロの衝撃的な戦闘力を目の当たりにした人々は驚きの余り開いた口が塞がらず、ただ茫然とその一戦を見届けるギャラリーと化すことが多々ある。また、海賊や海兵の間では『これほどの実力を誇りながら船長ではない』という事実が麦わらの一味、そして船長であるルフィの評判を一層高める広告塔となっている。
- 刀について
物語が進む中で、ゾロが扱う刀は変化を続けている。
刀の詳細
亡き親友・くいなの形見であり、彼女の死後に譲り受けたもの。『大業物21工』の一振りに数えられる名刀。三刀流の際に口に咥えているのは、大体がこの刀である。製作者は霜月コウ三郎。
初登場時から現在まで一貫して使い続けている。
- 無銘の刀
幼少期、当時は二刀流が主流だったゾロが手にしていた2振りの刀。上述の和道一文字を黒拵にしたような外観をしている。初登場時からゾロの三刀流を支え続けたが、バラティエにて遭遇したミホークとの戦いで全壊。そのためアーロンパークでは、ヨサクとジョニーの得物"菜切り刀"(切っ先が平たく、刀身の幅がやや広い刀)2振りを借りて戦った。後の回想で製作者は和道一文字と同じコウ三郎と判明。ただし、既に刀鍛冶として引退して久しく、かつ老齢となった頃に打った刀で、本人も「ナマクラ」「練習にでも使え」と称するほど納得のいかない出来だった模様。
『業物』の妖刀で、ローグタウンの武器商・いっぽんマツの店で、安売りされる在庫品の中に混ざっていた。「それを握ったものはことごとく呪いを受けて死ぬ」と噂される鬼徹一派の業物で、特に禍々しさで知られるのが『三代鬼徹』とされる。これをゾロが目ざとく見つけ、その曰くを知った上で運試しと称して「放り投げた鬼徹が自分の腕を切るか否か」の賭けの末、見事に呪いを捩じ伏せ主と認めさせ、購入を決める。名刀の条件である「主の斬りたいときに斬れる刀」から外れた、問題児級の切れ味を誇る。製作者は天狗山飛徹。
『良業物50工』の一振りで、いっぽんマツが店に並べず家宝として秘蔵していた自慢の一刀。『三代鬼徹』を捩じ伏せたゾロの気概に惚れこんだいっぽんマツが、共に無料で譲ったもの。軽くて扱いやすく、ゾロも気に入っていたが、エニエス・ロビーで海軍のシュウ大佐に「サビサビの実」の能力でボロボロにされて再起不能となった。スリラーバークで『秋水』を手に入れた後は、ルンバー海賊団の墓の前に突き立てられ、彼らの御魂と共に弔われた。
…余談だが、エニエス・ロビーで一時ウs…そげキングと手錠で繋がれる事故にあった際、応急手段として彼に雪走を持たせ『鼻嵐(はなあらし)』と銘を付けて振るった事がある。
『大業物21工』の一振りで、大剣豪サムライ・リューマの愛刀。スリラーバークでゾンビとなったリューマと戦い、彼に勝利して貰い受けた。『雪走』に比べるとかなり重いが、「恐竜に踏まれても一ミリも曲がらない」とまで称される漆黒の刀身を持ち、その破壊力も凄まじい。
なお、『秋水』の元の主であったリューマは錦えもんらの祖国ワノ国でも伝説の英雄とされており、リューマの墓所に供えられ、本編の二十年近く前にリューマの遺体ともども荒らされた墓から消えたこの刀をゾロが持っていた事で、一時は錦えもんから「盗んだのではないか」と疑いをかけられていた(真犯人はリューマの遺体をゾンビ兵にしたゲッコー・モリアとドクトル・ホグバック)。
ワノ国編にて、牛鬼丸に刀を奪われ彼によってリューマの墓に戻され、ゾロの刀が『秋水』であると知った光月日和から『秋水』をワノ国に返してもらうように頼まれ、一度は自分の刀であると言って拒むも、彼女からの『秋水』の代わりの刀として自身が父の光月おでんから受け継いだ『閻魔』をゾロに譲るという提案を受け入れた事で、『秋水』はリューマの墓に返される事になった。
『大業物21工』の一振りで、『和道一文字』と同じ刀鍛冶の霜月コウ三郎によって鍛造された刀。ワノ国で光月日和から貰い受けた刀であり、かつては彼女の父である光月おでんの愛刀であった。
“地獄の底まで切り伏せる”とも謳われる凄まじい切味を誇り、カイドウの体に唯一傷をつけた伝説の刀でもある。おでんの死後は、もう一つの愛刀である『天羽々斬』共々、天狗山飛徹が預かり保管していた。
『三代鬼徹』と同じ妖刀に分類される刀であり、持ち主の流桜を勝手に放出する事で必要以上に物質を切断する特性を持っており、普通の剣士なら斬るだけで『閻魔』に力を吸われ干からびて倒れてしまう(つまり、その刀で強大な力を行使するには、それを使いこなせるだけの覇気と強靱な肉体が必要であり、普通の剣士では負荷に耐えきれない)。ワノ国では唯一おでんしか手懐ける事が出来なかった刀であり、ゾロが木で試し斬りをしようとした際には、その場にいた錦えもんが優しさからの忠告で「自分なら貰わない」と言い、木のみを斬るつもりが、木だけで無く海岸に面した地面をも斬っており、流桜を過剰に放出する事でゾロの腕を干からびさせた。天狗山飛徹からは別の刀にするかと提案を受けるも、ゾロが『閻魔』の特性を気に入り、自身が『閻魔』に慣れれば更に強くなれると貰い受け、『秋水』に代わる新たな刀となった。
本来はゾロよりも遥かに大柄なおでんが持って丁度良いサイズの刀だったが、ゾロの手に渡った際は彼の体格に見合ったサイズに縮小されており、おそらく『天羽々斬』共々、飛徹が管理していた期間中に打ち直されたと推察されている。
身体能力
足の速さでは麦わらの一味の中では5番目となっている。特に短距離の瞬発力だと上位に行くが、50m走だとコースアウトも考えられるという(第85巻SBSより)。実際に2年前の時点でもアラバスタ王国の首都アルバーナの外から首都中央の時計台まで1分30秒以内に辿り着いている為、少なくとも時速200km以上の速度で走行を可能にしていると言える(詳細は『余談』)。
更に力ではアラバスタ編の時点でも建造物を簡単に持ち上げ、相手に向かって投げ飛ばせる程の異常な力を持ち、力自慢のミス・マンデーを簡単に圧倒する程の握力を誇っている。余談だが、木造の2階建て(建築面積16坪)の重さが約30tであり、アラバスタの建築物は石造りなので、それよりは確実に重い。鉄筋コンクリートの2階建て(建築面積16坪)の重さは約160tなので、それとほぼ同等ぐらいの重さを持ち上げた事になるだろう。
勿論だが、現在の体の強さも2年前よりも遥かに強くなっている。
覇気
概要 |
|
---|
新世界編に突入してからは覇気も体得しており、それは『閻魔』の負荷に耐えられる程鍛え抜かれている。特に武装色の覇気に長けており、ワノ国編では覇王色の覇気を覚醒させた。
武装色の覇気
概要 |
|
---|---|
不明点 |
|
ゾロが得意とする覇気。この覇気を修得した為、自然系の悪魔の実の能力者にも対抗でき、悪魔の実の能力による攻撃を遮断することも可能になった(但し、悪魔の実の能力による攻撃が小さい場合でも、性質によっては普通にダメージを受ける描写があるため、ルフィ同様に覇気による効果の知識不足ということもあり、完全には使いこなせていないようである)。
剣術にも応用させ、自前の三刀に武装「硬化」と同時に紫色のオーラを纏わせる事で、黒刀に匹敵する強度と攻撃力を付与させることが可能。これにより巨大な山のような石像を真っ二つに両断する程の強大な力を発揮できる。
詳細は不明だが、武装色の覇気を使用すると紫色の斬撃(衝撃波)を放つ事も可能なようである。事実、小刀や『閻魔』を使用した際に放っており、ゾロが『閻魔』で初めて使用した際には木を斬るつもりが、海岸を容易く斬ってしまった。
見聞色の覇気
概要 |
|
---|
- 派生能力(様々な情報の探知)
応用 |
|
---|---|
不明点 |
|
こちらも体得している為、視界に入らない敵の位置・数・相手が何をしようとしているのか先読みする事も出来るようになっている。ただし、相手の力量(強さ)を推し量れるほど熟練されているのかは不明。岩石と同化して島の地形を大きく変える事が出来るピーカとの戦いでは、本体を攻撃しないと倒せない為、ピーカ本人の位置を察知しながら戦っていた。
覇王色の覇気
概要 |
|
---|
ワノ国編の鬼ヶ島の決戦にて、対峙したカイドウによって保有が指摘された。当初本人は否定していたが、後に百獣海賊団の下っ端達を気絶させる描写があった事から、ゾロにも覇王色の資質がある事が確定した。更に対キング戦では一握りの強者のみ扱える『覇王色を纏った攻撃』も放っている。ただし本人が自覚しているかどうか、任意に使えるかどうかは不明。
ちなみに、気絶こそなかったがシャボンディ諸島など威圧で格下の剣士達を怯ませるシーンはあり、素質があることは昔から見せてはいた。他にも、モネを大辰撼で一刀両断した際は、自然系の悪魔の実の特徴である『覇気を纏わない攻撃を受けても元通りになる』事もおぼつかない程の恐怖と震撼を与えた事があり、これも『覇王色の素質の一端』のようにも見える。
技
技の名称は食べ物や仏教用語などに動物の名前の語呂を合わせたものが多い。
また、多くの技を使用する直前に技名の由来となった動物を彷彿とさせる構えを取る。
勝負を決める大技を使う際には独特な言い回しの前口上を呟く事もある。
新世界編からは完全な新技はもちろん、既存の技を更に強化した技も多数体得している。
三刀流
- 鬼斬り(おにぎり)
ゾロが劇中で初めて使用した技であり、ゾロの代名詞とも言える技の一つ。両手の刀で左右の逃げ道を、口の刀で上への逃げ道を封じるという、三刀流である事の強みが存分に活かされた技。
名前の由来は『おにぎり』。
※詳細は該当リンクを参照。
- 焼鬼斬り(やきおにぎり)
相手から受けた炎などで刀身が燃えている時のみ使用出来る鬼斬り。
名前の由来は『焼きおにぎり』。
- 艶美魔夜不眠鬼斬り(えんびまよねずおにぎり)
刀身が揺らめくように見える程の気迫で繰り出す鬼斬り。
名前の由来は『エビマヨネーズおにぎり』。
- 煉獄鬼斬り(れんごくおにぎり)
新世界編から使用している昇華された鬼斬り。
- 虎狩り(とらがり)
口で構えた刀の後ろに両手の刀を背負うように構え、間合いに入った相手に向けて両手の刀を振り下ろす。
直撃を受けた相手には虎の縞模様のような傷が出来る。自分から相手に向かって飛び込みながら攻撃する事もある。
名前の由来は頭髪などの刈り方が下手で、虎の毛模様のように段々になっている状態を意味する『虎刈り』から。
- 極虎狩り(ウルトラがり)
新世界編から使用している昇華された虎狩り。
- 三・千・世・界(さんぜんせかい)
「九山八海 斬れぬ物なし」
三刀流の「奥義」にしてゾロの最強の技。
ミホーク戦ではあっさりと見切られてしまったが、オーズ戦にて改めて使用され、撃破に貢献した。新世界編からはピーカの全身武装硬化を軽く撃破してしまう程強力になっている。
※詳細は該当リンクを参照。
- 一大・三千・大千・世界(いちだいさんぜんだいせんせかい)
「九山八海一世界 千集まって“小千世界” 三乗結んで斬れぬ物なし」
新世界編から使用している昇華された“三・千・世・界”。武装色の覇気を纏った際の斬れ味は拳が街の面積並に大きい石の巨人や、巨大隕石を容易く両断する程鋭い。
- 刀狼流し(とうろうながし)
三刀を構え、相手の攻撃をすり抜けつつ受け流しつつ接近し、すれ違いざまに斬り裂く。
ゾロにしては珍しい「柔」の剣技。名前の由来は日本の風習『灯篭流し』から。
- 龍巻き(たつまき)
三本の刀を並べるように構え、旋風を巻き起こすほどの勢いで回転しながら周囲を薙ぎ払う。ただ斬り裂くだけでなく、巻き込まれた相手を上空へと吹き飛ばす。
- 黒縄大龍巻(こくじょうおおたつまき)
新世界編から使用している昇華された龍巻き。その斬れ味は鉄の盾が果物のようにいとも容易く両断し、埒外の防御力を持つカイドウの鱗も斬り裂く程。また、使用した後もしばらく巨大な竜巻が残り、追撃が見込める。本人曰く「地獄の果てまで」追いかける模様。
- 牛針(うしばり)
相手に切先を向けた状態で両腕を交差させて構えて突進、すれ違いざまに何発もの突きを叩き込む。
ゾロには珍しい「突き」の技で、一撃の威力より手数や攻撃範囲に長ける。
名前の由来は、土蔵造りなどの和小屋において、小屋の中央で棟と平行に取り付ける梁の事を指す建築用語の「牛梁(うしばり)」。
- 蟹獲り(ガザミどり)
爪を開いた蟹のように三本の刀を構え、相手を挟み込むようにして力任せに断ち切る。
正確に決まれば相手の首や腕が飛んでしまうであろう技。名前の由来は「風見鶏」。
- 鴉魔狩り(カラスまがり)
空中へ飛び出し、相手の放った飛び道具をすれ違いざまに斬り払う。
複数発の砲弾であろうとゾロの剣技に掛かれば一つ残らず真っ二つ。
名前の由来は、作者の故郷・熊本の方言で、『こむら返り』を指す言葉『カラス曲がり』から。
- 牛鬼勇爪(ぎゅうきゆうづめ)
「てめェの正義もさぞ重かろうが こっちも色々と背負ってんだよ…!!!」
やや体制を低くしながら三刀を構え、突進しつつ相手の攻撃を撥ね除け、渾身の突きを放つ。
“牛針”と同じく突き技だが、こちらは海軍本部大佐をも一撃で沈める程の威力特化型。
名前の由来は『ぎゅうぎゅう詰め』。
- 二剛力斬(ニゴリザケ)
『一剛力羅・二剛力羅(いちゴリラ、にゴリラ)』の掛け声と予備動作で、両腕の筋肉を隆起させつつ、一度相手に背を見せるような体勢となって刀を構え、次の瞬間に振り返る勢いも乗せた渾身の斬撃を叩き付ける。
かなり強引な力技で、相手の攻撃を真正面から迎え撃っても、その攻撃を無理矢理潰しつつ相手を吹き飛ばせる。予備動作を行う分だけ斬撃自体も非常に強烈で、人の胴体よりも太いオーズの牙を簡単に斬り飛ばした。また、一部の媒体では二刀流で繰り出している。
名前の由来は『濁り酒』。
- 豹琴玉(ひょうきんだま)
刀を構えたまま極端な前傾姿勢となり、次の瞬間体を捻りながら空中へ飛び出す。
周囲に殺傷力を持つ旋風を巻き起こしながら相手に飛び掛かり、刀そのものを回避されても旋風が見えない刃となって襲い掛かる。
名前の由来は『ひょうきんな事、ひょうきんな人』を指す言葉『剽軽玉(ひょうきんだま)』から。
- 大・仏・斬り(だいブツぎり)
塔のような巨大な建造物などをぶつ切りにする。
- 夜叉鴉(やしゃガラス)
鳥の足を思わせる形に三刀を構え、転がるようにして斬撃を繰り出しながら突き進む。通過した後には鳥の足跡のような軌跡が残される。
名前の由来はサッカー日本代表のユニフォームに描かれている事で知られる『八咫烏』から。
- 六道の辻(ろくどうのつじ)
対象を一瞬のうちに縦に5回、横に1回斬りつける“三・千・世・界”とはまた異なる三刀流の「奥義」。
新世界編で初使用、そして新世界編突入後に初めて使用した技でもある。
ちなみに、『六道の辻』とは、仏教の『六道(地獄道・餓鬼道・畜生道・修羅道・人道・天道)』へと分かれる分岐点のことを指す。
- 虎虎婆 彪狩り(ここば まだらがり)
逆手持ちにした刀に全開の覇気を纏わせ、相手をすれ違いざまに斬り裂いて深い傷を与える。
エッグヘッド編終盤のルッチ戦で使用。ギア5を発動したルフィの猛攻にも耐え抜いて見せたタフネスを誇る覚醒フォルムのルッチに一撃で瀕死の重傷を負わせた(その上、戦闘中に与えた有効打はおそらくこの一撃のみである)。
ちなみに、『虎虎婆』とは『八寒地獄の第5エリア=虎虎婆地獄』に由来する。『彪狩り』は、この技の直前でルッチが放った『手銃 斑(シュガン マダラ)』に合わせて繰り出し、狩ったからかもしれない。
- 青龍印 流水(せいりゅういん りゅうすい)
映画『ONEPIECE FILM Z』のアイン戦で峰打ちとして使用した決め技。
青い龍の気迫を纏いながら、相手を斬りつけ駆け抜ける。
分かりづらいが、名前の由来は恐らく「清涼飲料水」。
二刀流
- 鷹波(たかなみ)
二刀を高速で振り抜いて周囲を薙ぎ払う。
多少なら相手との距離が開いていてもまとめて斬り払えるが、強敵相手に使うにはやや威力不足。アニメでは、三刀流でも使用している。
名前の由来は『高波』。
- 犀回(サイクル)
逆手に持った二刀をサイの角のように構え、回転しながら周囲を跳ね飛ばす。
レベルの低い賞金稼ぎならこの技一つで船の外まで吹っ飛ばされる。
ゾロの技には珍しく、英語が名前の由来の技である。
- 弐斬り(にぎり)
両手の刀を水平に構える。
攻撃そのものというより「構え」であり、ここから“登楼(とうろう)”、“応登楼(おうとうろう)”、“閃(ひらめき)”、“砂紋(さもん)”、“魔熊(まぐま)”、“登楼砂紋(とうろうさもん)”などの技を次々に繰り出す。
技の名前はそれぞれ『握り』『トロ』『大トロ』『ヒラメ』『サーモン』『トロサーモン』と、寿司に由来する。『魔熊』はマグロか、寿司ネタではないがアニメ版の発音から純粋にマグマだろうか。
- 空狸槍(クリアランス)
激烈な勢いの縦斬りを繰り出す技で、技の反動で後ろに吹き飛んでしまう程。その勢いを活かして、キングに鬼ヶ島の外に投げ出された際に落下死を防ぐべく、島の足場へと戻る為に使用した。ある意味、ゾロが編み出したオリジナルの『月歩』と言える。
名前の由来は恐らく、「片付ける事、一掃する事」を意味する英単語『Clearance(クリアランス)』。犀回(サイクル)同様、ゾロの技としては珍しく、英語が名前の由来の技である。
- 極楽安養 羅生門(ごくらくあんよう らしょうもん)
両手の刀を交差させ、突進しながら斬り掛かる。エッグヘッド編で使用し、同じ鬼徹を扱う歴戦の剣士の斬撃と拮抗してみせた。
作中ではジンベエの“魚人柔術 肩車”で投げ飛ばされながら放ったため、本来よりも高い威力を発揮していると思われる。
一刀流
- 飛竜火焔(ひりゅうかえん)
高所から落下する勢いを乗せ、超高速で振り抜いた斬撃を空中ですれ違いざまに浴びせる。
斬撃の摩擦で切り口を発火させ、相手を炎上させてしまう効果を持つ。
ワノ国編の四皇2人との戦いでは“飛ぶ斬撃”として使用。カイドウには回避されてしまったが、新たな刀『閻魔』の特性も相まってドクロドームの角を真っ二つに斬り裂き、四皇を驚愕させた。
- 厄港鳥(ヤッコウドリ)
三日月形の“飛ぶ斬撃”を放つ。魚人島編で初使用。キング戦では空中で蹴飛ばされて姿勢を崩された状態から、咄嗟に素早くこの技を放った。他の「飛ぶ斬撃」と比べて素早く放つ事が可能で、姿勢が崩れた状態からでも反撃に用いることが出来るという、速さと柔軟性を重視した技なのかもしれない。
名前の由来は恐らく、作者の故郷(熊本)の近く・鹿児島の民俗芸能『奴踊り(やっこおどり)』。
- 大辰撼(だいしんかん)
「聞くがお前絶対に人を噛まねェと保証できる “猛獣”に会った事あるか…!?」
「おれはねェな…」
真正面から突っ込み、大上段に構えた刀をそのまま縦一文字に斬りつける技。
この技を受けたモネは、恐怖で震撼して身動きが取れず、真っ二つにされた。その後、恐怖のあまり、自然系(ロギア)の悪魔の実の特徴である『覇気を纏わない攻撃を受けても元通りになる』事もおぼつかなかった程。仮に覇気を纏っていたら間違いなく即死していただろう。
- 馬鬼(バキ)
迫りくる相手を一刀両断する。ドレスローザ編で初使用。
- 酔い覚まし 喝抜刀(よいざまし かつばっとう)
アニメSP『ONEPIECE ハートオブゴールド』のナオミ戦で使用した技。
凄まじい速度で相手に突っ込み、寸止めする。
居合
- 獅子歌歌(ししそんそん)
「礼を言う おれはまだまだ強くなれる」
一刀流での「居合」。
対象の“呼吸”を感じ取って繰り出す一撃は、鉄を容易く斬り裂く。
※詳細は該当リンクを参照。
- 死・獅子歌歌(し・ししそんそん)
新世界編から使用している昇華された獅子歌歌。
竜の首を容易く刎ねる斬れ味を誇り、武装色の覇気を纏えば金の鎧をも斬る一撃になる。
- 羅生門(らしょうもん)
「荒廃の世の自我(エゴ) 斬り裂けり」
二刀流での「居合」。腰の両方に鞘に納めたまま刀を一本ずつ構え、間合いに入った瞬間に逆手で抜刀、対象を真っ二つに両断する。
煩悩鳳(ポンドほう)
「飛ぶ斬撃を 見たことあるか?」
概要 |
|
---|
超人的な筋力で繰り出す「飛ぶ斬撃」で、名称は「ポンド砲」に由来する(第31巻 SBSより)。
新世界編からは、刀一振りで大地を裂いてしまう程の斬撃を放っている。
- 三十六煩悩鳳(さんじゅうろくポンドほう)
「眼・耳・鼻・舌・身・意 人の六根に好・悪・平 またおのおのに浄と染 一世三十六煩悩」
渾身の一振りで放ち、距離を置いた相手であろうとも斬り裂く。
斬撃の軌道は基本的には螺旋状だが、場合によっては直線状だったり扇状だったりもする。
- 三百六十煩悩鳳(さんびゃくろくじゅうポンドほう)
強化された“三十六煩悩鳳”の10倍で放つ。魚人島編から使用している。
- 七十二煩悩鳳(ななじゅうにポンドほう)
二刀流で放つ「煩悩鳳」。
- 七百二十煩悩鳳(ななひゃくにじゅうポンドほう)
強化された“七十二煩悩鳳”の10倍で放つ。ワノ国編で使用している。
- 百八煩悩鳳(ひゃくはちポンドほう)
「一世三十六煩悩 二世七十二煩悩 三世百八煩悩」
三刀流で放つ「煩悩鳳」。
後の『秋水』を手に入れてからは、他の二本を巻き込んで、一本の巨大な斬撃へと進化した。
- 千八十煩悩鳳(せんはちじゅうポンドほう)
「“麦わらの一味”は何も…“麦わらのルフィ”と“ゴッド・ウソップ”だけじゃねェ…」
「忘れるな………!!おれはいずれ世界一の“大剣豪”になる男だ!!!」
「お前とは“格”が違う!!!」
強化された“百八煩悩鳳”の10倍で放つ。
ドレスローザ編で使用しており、数千mはあろうかという巨大な山ほどに大きい「石像」を真っ二つに裂く程の絶大な威力を誇る。そのため、基礎戦闘力の高いピーカ本人も、当たってしまえばダメージは免れない。
無刀流
概要 |
|
---|
刀を使用できない状況の際、自身の怪力を活かして繰り出す技。攻撃力の低下は免れないが、戦況を打開できることが多い。
- 無刀流 龍巻き
刀を持たずに繰り出す龍巻き。相手を斬ることは出来ないが、旋風を起こすことはできるため通常の龍巻きと同様に上空へ向けて吹き飛ばすことはできる。
- 無刀流 黒縄・大龍巻
武装色の覇気を纏って繰り出す無刀流による技。龍巻きと同様に相手を斬ることは出来ないが、状況を打破する力は充分備わっている。
映画『ONE PIECE FILM GOLD』で使用した。
鬼気 九刀流 阿修羅(きき きゅうとうりゅう アシュラ)
「バーカ…諦めんのはお前だよ」
概要 |
|
---|---|
不明点 |
|
立ち昇る闘気を極限まで高め、その気迫で自分自身を三面六臂の鬼神『阿修羅』に見立てた幻像を作り出す特殊戦法。その斬撃の威力は通常のものより遥かに強力。
- 阿修羅 弌霧銀(アシュラ いちぶぎん)
「苦難上等 好むものなり修羅の道」
「九刀流」状態で突進し、相手に全ての斬撃を叩き込む。
カクの最強の“嵐脚・周断(あまねだち)”の斬撃を一瞬で霧に変える程の強力な威力を誇る。
- 阿修羅 魔九閃(アシュラ まきゅうせん)
「九刀流」状態で激しく回転しながら相手を斬り刻む。
パシフィスタPX-4にダメージを与えた。
- 阿修羅 穿威(アシュラ うぐい)
映画『ONEPIECE FILM STRONGWORLD』のDr.インディゴ戦で使用した決め技。
「九刀流」状態で突進し、相手を擦れ違いざまに斬り付ける。
『穿威(うぐい)』の由来は恐らく、コイ目の淡水魚『石斑魚(ウグイ)』。
- 阿修羅 抜剣 亡者戯(アシュラ ばっけい もうじゃのたわむれ)
「おい!!カイドウ!! そいつはウチの船長だ!!」
「まずはこっちの頭を 先に潰して貰おうか!!」
武装色の覇気を纏った「九刀流」の状態で突進し、渾身の力で斬りつける大技。四皇2人の『覇海』によって全身の骨が砕ける重症を負い、自身の限界を悟った際に繰り出したときは如何なる攻撃も通さないカイドウの体に完治しないであろう傷をつけた。
カイドウの台詞からして覇王色の覇気を纏った一撃と思われるが、本人は「覚えが無い」と否定している。
もし『覇王色の覇気』を纏わせていたなら、ルフィよりも先にひと握りの強者の領域に踏み込んだという事になるし、この技に覇王色を纏っていなかったなら、覇王色の覇気を纏った攻撃でもないのに、カイドウに一生残る傷を負わせたという事になる。
由来は上方落語の演目『地獄八景亡者戯』。いわゆる『大ネタ』と呼ばれる演目で、通しでやると1時間を超える、落語家にとって負担の大きい演目。地獄に落ちた4人の男があの手この手で閻魔や鬼を困らせるという話である。人数こそ違えど、ゾロ達と四皇の戦いに通ずるところがある演目ではないだろうか。
余談だが、アニメ版ではカイドウ戦で技名が画面に大きく表示されたのだが、この時に技名が『阿修羅 技剣 亡者戯』と、誤って表記されていた。後に、同シーンが総集編でも放送されたのだが、そちらでは正しく修正されている。よって、BD/DVD収録時は問題ないものと思われる。
狐火流(きつねびりゅう)
「へへ…盗んだ」
ワノ国の侍である錦えもんが扱う剣技。炎で敵を焼き斬り、また炎を斬り裂く事ができる流派であり、ゾロは錦えもんから「盗む」形で習得した。主に炎を斬るときに使用しており、後述の『一百三情飛龍侍極』にもこの技で得たものが取り込まれている。
余談だが、ゾロは魚人島へ行く最中に『炎分ソード』なるものを妄想して欲しがっていた。
- 焔裂き(ほむらさき)
燃え盛る炎をも斬り裂く狐火流の剣技。
ビッグ・マムの“天上の火(ヘブンリーフォイア)”やカイドウの“熱息(ボロブレス)”を無力化させて見せた。
- 狐火流 六道の辻
『六道の辻』に狐火流を合わせた剣技。
これによりビッグ・マムのプロメテウスを細かく斬り分ける事ができる。
閻王三刀流
「もう充分君臨したろ 席を空けろお前ら」
概要 |
|
---|
ワノ国編で入手した“地獄の大王”の名が与えられた名刀『閻魔』の持ち主の覇気を極限まで引き出す性格(特性)を活用した三刀流。刀三本全てに戦いが長引くと自身の命が奪われると感じる程の強力な「覇王色の覇気」を纏わせ、“煉獄鬼斬り”などの既存の技を強化する。またこの状態の時、刀身には地獄を連想させる緑色のオーラと「覇王色の覇気」の特徴である、黒い稲妻が発生している。
- 閻王三刀流 煉獄鬼斬り
“煉獄鬼斬り”の強化版。対キング戦で使用。
キングには避けられたが、巨岩を斬り裂いたその一閃は今は亡き侍霜月牛マルが天の岩戸を斬った一閃を彷彿とさせるものだった。
- 閻王三刀龍 一百三情飛龍侍極(いっぴゃくさんじょうひりゅうじごく)
「こっちから刻んでやるよ お前の命が続くならな!!」
「覇王色の覇気」を纏った閻王三刀龍で突進し、上空からかつて世界に存在した伝説の侍を彷彿とさせる剣の所作で相手に斬りかかる。対キング戦で使用。キングが放った「御守火龍皇」や絡繰仕掛けの日本刀、黒い翼全てをぶった斬るほどの絶大な威力を持つ。
また、この技の時、「閻王三刀流」は「閻王三刀“龍”」に変化している。
名前の由来は恐らく、江戸時代の漫画『一百三升芋地獄』。芋に地獄の責め苦を与えるニセ閻魔『天蓋大王』を、真の閻魔が灼熱地獄で茹でダコにして成敗するという物語である。
過去
詳しい生い立ちは不明だが、幼少期は東の海にある和風の文化の色濃いシモツキ村で過ごしており、コウシロウが師範を務める『一心道場』に門下生として通いつめ、大人の門下生を相手に打ち勝つ程の実力を身につけていた。
そんなゾロでも唯一勝てなかったのが、コウシロウの一人娘のくいなであり、これまで2000回彼女に勝負を挑み、尽く敗北していた。2001回目を最後の勝負にするとして、真剣による対戦を持ちかけ、大人達が寝静まった夜に勝負を決行するも、これにも敗れてしまった。
しかし、くいなはこの2001回に及ぶ勝負の中でしっかりとゾロの成長を認識しており、逆に女である自身は成長が伸び悩み、父からも「女性が世界一の剣豪になるのは難しい」といわれた事に気を病み、ゾロの前でこうした悩みを吐露。涙ながらに悩みを打ち明けたくいなをゾロは叱咤激励し「どちらが先に世界一の剣豪になるか競争する」という新たな勝負を持ちかけ、彼女もこれに笑顔で応じ“約束”を交わした。
…しかし翌日、くいなは自宅の階段から転落する不慮の事故で他界してしまう。
ゾロは果たせなかった誓いを胸に刻み、彼女の宝物であった名刀『和道一文字』をコウシロウから譲り受け、くいなのいる天国にまで名が届く世界最強の剣豪となる事を改めて“約束”した。
またこの頃にコウシロウから「何も斬らない剣士は鉄をも斬ることができる」と教わっていたり、くいなの生前にはいつも海岸にいた村のジジーから「刀とは“人斬り包丁”であり、真面目に役割を果たしている『妖刀』は『名刀』である」と説かれている。
※TVアニメ版では、元々シモツキ村の出身ではないように描写されており、道場破りとして一心道場を訪れた際にはコウシロウから馴染みのない顔と認識され、本人も「隣の村では負け知らずだった」という旨の発言をしている。
活躍
第1部 サバイバルの海 超新星編
ルフィとの出会い
以降は、元々の二刀流にくいなの刀を口に咥えた『三刀流』という独自の剣術を開眼し、海に出てからは名のある賞金首を相手に勝負を挑み続け“海賊狩りのゾロ”の通称で知られる賞金稼ぎとなっていた(この頃に同業のヨサクやジョニーと知り合った模様)。
ある日、シェルズタウンにて放し飼いにされた狼が町の少女リカに襲いかかろうとしていた場面に出くわし、咄嗟にその狼を斬り捨てた。
しかし、その狼は海軍大佐モーガンの息子ヘルメッポの飼っていた狼のソーロであり、彼の怒りを買って傘下の海兵らに包囲される。ヘルメッポから「1ヶ月間飲まず食わずで過ごしたら解放する」という“約束”を受け、彼らの海軍第153支部に野晒しで拘束される事になるも、ゾロに救われたリカは彼の身を案じ、たびたびおにぎりを届けようと海軍基地を訪れていた。が、“約束”を守ろうとするゾロはこれを頑なに拒み続けていた。
この噂を聞いたルフィがゾロを仲間にしようとあらわれるが、当初は「海賊は外道だ」「悪党の仲間になる気はない」と拒絶。その後、一度町へ戻ったルフィから、ヘルメッポがゾロとの約束を反故にして処刑を決行しようとしている事を伝えられると共に、押収品である刀を交換条件に海賊団への仲間入りを要求される。
モーガンたち海兵との戦いとなり「海軍とやりあったことで、悪党の仲間入りという事になるから海賊になってやる」としてルフィと共闘、モーガンらを打ち倒した。
なお、アニメでは原作で狼を斬り捨てたシーンが動物虐待であると判断された為か狼は斬っておらず脅しただけだが、町民を人質にされて捕まった。またルフィと出会ったのは磔にされてから3週間後となっている。
オレンジの町
シェルズタウンを出て、ルフィが食料調達の為捕獲しようとした怪鳥ピンキーに咥えられ連れ去られてしまい、追いかけたゾロはオレンジの町に到着し、その最中にバギー海賊団にも遭遇。ナミにより捕まっていたルフィを助けるためバギーと交戦し、剣術でバラバラにするも、油断した所をバラバラの実の能力で生きていたバギーに後ろから腹部を刺され負傷。傷の痛みに耐え、その場にあった大砲でアジトを爆撃した混乱に乗じて何とかルフィの救出には成功する。
その後は偶然出会ったオレンジの町の町長・ブードルに匿われ、休んでいたがバギーが威嚇で放った大砲に巻き込まれて起き、ルフィと共にバギー海賊団の元に殴り込む。「剣の相手」という理由で乗り出した参謀長・カバジとの戦いではバギーから受けた傷を執拗に攻撃されるが、格の差を見せつけてカバジを倒した。
ミホークとの出会い
海上レストラン「バラティエ」とクリーク海賊団との抗争の最中、クリーク達を追走して東の海にやってきた“世界最強の剣士”ジュラキュール・ミホークと出会う。彼らの巨大なガレオン船を分断してみせたミホークをみたゾロは居ても立ってもいられず、ミホークに勝負を挑んだ。当初はミホークから「井の中の蛙」「弱き者」と見下され、手のひらほどもないロザリオ型の小さなナイフで応戦されるが、ミホークはそのナイフでゾロの技を尽くいなしてみせ、ゾロは世界の広さを痛感することになる。
しかし、ミホークから胸にナイフを一突きにされ、あと数センチでも深く刺されば刃が心臓を貫くという状況にありながら、ゾロは、ここで一歩でも退いて今まで立てた誓いや約束をすべて反故にしてしまうくらいならば死んだ方がマシだという強い意志のもと踏みとどまってみせる。
この心の強さをみたミホークは彼を「強き者」と認め、剣士としての礼節をもって黒刀『夜』を抜いた。
ゾロは、先程の一撃ですでに瀕死でありながら、最強奥義である“三・千・世・界”でミホークに挑むが、やはりミホークにはおよばず、得物である2本の刀を折られてしまう。直ぐ様背後から二の太刀を打ち込もうとするミホークに対して振り返ると自ら胸を曝け出し、下記の台詞を言い放ち最強の剣士の太刀筋をその身で受け止めた。
「背中の傷(=逃げ傷)は、剣士の恥だ」
ミホークもその気概を「見事」だと認め、辛うじて致命傷で生きながらえるよう力を抑え、いつか成長した彼との再戦を望んだ。
ウソップとジョニーの介抱を受けるゾロは、『和道一文字』を天に掲げると、ルフィに対して
「おれはもう!!! 二度と敗けねェから!!!!」
「あいつに勝って大剣豪になる日まで絶対にもうおれは敗けねェ!!!!」
「文句あるか海賊王!!」
と涙ながらに改めて誓いを立て、ルフィもこれに笑顔で応じた。事実、この一戦以降は『タイマン勝負』『刃物を攻撃の主軸にする敵』との戦いでは一切の敗け知らずである(一方で、タイマン以外の状況では敗北を喫した事があり、この点を指摘する読者もいるが、野暮というものだろう)。
その後のココヤシ村編では、ミホークから受けた傷も癒えないまま、人間よりも遥かに強靭な身体能力を誇る魚人海賊団「アーロン一味」と交戦。傷口が開き窮地に陥るも、なんとか『六刀流』の使い手はっちゃんを撃破した。
しかしその後のアーロン戦では、彼に締め上げられた際に包帯を破かれ大量の血を流出してしまう。アーロンも、これまで彼がこの大傷を負ったまま戦っていた事実に戦慄し、今すぐ討たなければならないと決意させた。
結局、復活したルフィと選手交代させられる形でアーロンのトドメを免れ、アーロン撃破後は村医者のDr.ナコーによって傷口を(麻酔無しで)縫合してもらい一命をとりとめた(なお、ウソップによると「普通なら全治2年の重傷」だった模様)。
ローグタウン
偉大なる航路に入るための下準備に立ち寄ったローグタウンにて、女海兵たしぎと出会う。容貌だけでなく剣士としての腕前と、かつて死別した親友くいなとそっくりな彼女に珍しく取り乱して驚いた。
先のミホークとの闘いで折られた二本の得物を補うため、いっぽんマツが営む武器屋『ARMS SHOP』へ赴くが、そこで再びたしぎと出くわす。たしぎのほうは彼が悪名高い“海賊狩りのゾロ”とも気づかぬまま、ゾロの持つ名刀中の名刀『和道一文字』に食いつき、さらには彼が探している新しい得物を自ら選別しようとお節介を焼いていた。
そんな最中、ゾロはジャンク品に紛れていた妖刀『三代鬼徹』を気に入り、持ち主を殺すとされる呪いを屈服させ主と認めさせる。その胆力に惚れ込んだ店主のいっぽんマツは、家宝として秘蔵していた良業物『雪走』をゾロに譲り、図らずも名刀を二本もタダで手にして店を後にする事になる。
その後、ルフィとバギー海賊団が町の広場にある処刑台で起こした騒動に巻き込まれて共に逃亡するが、その道中で通報を受けたたしぎの一軍と接触。ゾロが海賊だと知ったたしぎから名刀を回収せんと刃を向けられ、ゾロもこれに応戦し仲間たちを先に逃がした。実力はゾロに分があり二刀のみで打ち勝つも、トドメを刺さず立ち去ろうとするゾロに対してたしぎは、剣士として真剣に勝敗を決しようとしないゾロの態度に怒り「私が 女だからですか?」と言葉をぶつける。
この言葉がこれまたくいなを連想させるものだった為、とうとうゾロも振り返り、何から何までくいなにそっくりな彼女を「パクリ女」と難癖を付け、お互い子供のような口喧嘩を繰り広げながら再び鍔迫り合いを始めてしまった。この一件から、徹底的にたしぎへ苦手意識を持つ事となる。
アラバスタ編
元々賞金稼ぎであった経緯から、世界各地で暗躍する「バロックワークス(BW)」から勧誘を受けて断った経緯からバロックワークスの存在を認識しており、双子岬からメリー号に乗ってついてきたMr.9&ミス・ウェンズデーのコードネームに早期に勘付いていた。
ウイスキーピークでは酒に酔い潰れたフリをし、町民に扮していたBWの賞金稼ぎ100人を相手に一人で奮戦し勝利する。その後、勘違いをしたルフィとの決闘のついでにMr.5とミス・バレンタインを撃破。その後、ナミの仲介(ゲンコツ)で和解したルフィの決定で、BW社長Mr.0による国盗り計画を阻止するためにミス・ウェンズデー改めアラバスタ王国王女ネフェルタリ・ビビの護衛を請け負った(なお、ビビからはウェンズデーとして邂逅以来『Mr.ブシドー』という変な渾名で呼ばれ続ける事になる)。
次に訪れたリトルガーデンでMr.3、ミス・ゴールデンウィークと交戦。Mr.3の能力により一時は生きたまま蝋人形にされかけ、両足首を斬り落としてでも脱出を図るが、ルフィ達の乱入で難を逃れる(このときの足の傷は現在まで残ってる)。
鋼鉄の身体を持つスパスパの実の能力に攻撃が効かず一方的にボロボロにされるが、満身創痍の中でコウシロウの教えを思い出し「鉄の呼吸」を感じ取る事に成功。居合の奥義“獅子歌歌”の一撃で勝利を収めた。
その後は仲間たちと合流し、Mr.0ことクロコダイルが仕掛けた爆弾を協力して捜索。都市を見下ろす時計台の最上階に爆弾がある事を突き止め、それぞれ急いで時計台へと向かう…が、ゾロはここでも方向音痴を発動し「“北”ということは“上”に向かえばいい」という謎理論で、入り口も定かではない時計台の中腹まで登るというミラクルを起こす。その後は仲間との連携でビビを最上階まで投げ上げる事に貢献。結果として、彼女では爆弾に仕組まれた時限装置を止める手立てはなかったが、彼女の古くからの忠臣ペルの決死の措置により都市の壊滅を免れた。
なおアラバスタ内乱終結後、ウィスキーピークでの賞金稼ぎ100人斬りと“殺し屋”ダズ・ボーネス(Mr.1)撃破の情報が海軍上層部に知られ、6000万ベリーというかなりの高額懸賞金がかけられ、ルフィに次いで一味二人目の賞金首となる。本人がこの事を知ったのは突き上げる海流に乗る直前に黒ひげ海賊団に遭遇した際で、1億超えしたルフィと比較して不満を漏らしつつ満更でもない様子だった。
空島編
国に残る決断をしたビビと別れ、それに入れ替わる形で考古学者のニコ・ロビンが一味に加入する。先の戦いではBW副社長ミス・オールサンデーとして活動していた事もあり、仲間たちが皆それぞれ懐柔されていく中でもゾロは警戒を解かなかった。
(それでも船長命令の上では彼女も仲間として扱っていたが)
空島への経路を捜索する達、ルフィ・ナミとの3人でジャヤ島のモックタウンへ上陸。島の酒場にて、おとぎ話の中で語られる「空島」を信じる自分達を馬鹿にしたベラミー海賊団に喧嘩を売られるも、ルフィからは戦う価値がないこの喧嘩を「買うな」と命令され、ゾロも同調して一切手を出さず、一方的に痛めつけられる。
空島到達後は不法入国者への神罰として生贄の祭壇にメリー号ごと連行。この時から“飛ぶ斬撃”を会得しており、シャンディアのブラハム、神官オームを撃破。
ロングリングロングランド編
青海に戻り最初に上陸したロングリングロングランドで、麦わらの一味はフォクシー海賊団を相手に『デービーバックファイト』を行う事に。ゾロは第二試合のグロッキーリングに参戦するが、ルールに従い得物を取り上げられ、日頃から喧嘩の絶えないサンジとタッグを組まされ(本来は3vs3のルールだが、エントリーしていたチョッパーが先の試合で引き抜かれてしまった)、更には相手方はハンバーグ、ピクルス、そして魚巨人ビッグパンという巨漢たちで編成される…などなど、とことん不利な状況で試合に望む事になる。
予想通り、開始前からサンジと喧嘩をはじめ、また相手方も「審判が“目撃”していない」事を理由に平然と武器を使って攻め立て、二人は瞬く間に窮地に陥るが、そのあまりの理不尽さに共に怒り心頭し、サンジと見事な連携を見せながら勝利。様々なラフプレーに振り回されつつも、最終的に麦わらの一味が逆転勝利をおさめ、フォクシー海賊団もその後退散した。
しかし、両軍の争いの間に今度は海軍大将(当時)の“青雉”クザンが上陸しており、一味も焦燥するロビンからその正体を知り警戒するが、当人は「今日は非番だ」として一味の警戒を解き、彼らが邂逅した遊牧民の老人トンジットを仲間達と合流できるよう手引を行った。
…だが、ルフィの気風によく知る彼の祖父と同じものを感じたクザンは、一転して一味の粛清を宣言。彼が語ろうとする「何か」を封じようと先制攻撃を仕掛けたロビンを、『ヒエヒエの実』の能力で一瞬で凍結させる。そのまま彼女を殴り砕こうとするクザンを一味総出で止めようとするが、ゾロやサンジも彼に触れられて体の一部が凍結してしまう。
ルフィのクザンへのタイマン宣言によりその場を退散。その後、ルフィはロビンと同様に為すすべなく凍結させられるものの、仲間を守るためにタイマンを買って出たルフィの真意を悟ったクザンに見逃され、その後はチョッパーの(半ば賭けにも近い)手当により全員壊死など後遺症を残すことなく全快した。戦後、クザンの圧倒的な力と己の非力さを痛感し卑下するウソップを「疲れてるだけだ」と軽くあしらってしまう。
ウォーターセブン&エニエス・ロビー編
メリー号修復のため上陸したウォーターセブンでは、一人船で留守番をしていた際に、自身の首にかかる賞金を狙う解体屋兼賞金稼ぎの「フランキー一家」の襲撃を受けるが返り討ちにした。しかしその後、一家はウソップを襲撃して彼が運んでいた2億ベリーもの大金を奪い去ってしまい、さらにそれを奪い返しに現れたウソップを徹底的に蹂躙し重傷を負わせた。
怒ったゾロはルフィ・サンジ・チョッパーと共に御礼参りへと向かい、彼らのアジト「フランキーハウス」ごと壊滅させる。
造船会社ガレーラカンパニーの査定を受け、メリー号の進退を巡りルフィとウソップは対立し、ついには1対1の決闘にまで発展する。勝利しながらも、長い航海を共にした仲間との決別による苦さを噛み締める「船長」ルフィに厳しい言葉を投げかけた。その後は一味共々、心身共に傷付いたウソップを残しメリー号を後にした。
ロビンの突然の失踪と、解体屋の棟梁フランキーとの対峙、さらには市長アイスバーグ襲撃の疑いなど様々なトラブルの中、一味は侵入したガレーラカンパニーでCP9と交戦するが、彼らの用いる超人的な拳法『六式』の前に敗北、煙突に突き刺さって一時戦闘不能となる。仲間と合流後にナミからロビンの真意を聞き、救出のためエニエス・ロビーへと向かう。
海列車『ロケットマン』に乗車しての道中、大津波アクア・ラグナをルフィと共に突破し、さらには自らの妙技で線路を塞いでいた世界政府の車両1両を両断、そして“船斬り”の異名を持つ剣の達人でもある海軍大佐Tボーンを打ち破った。
元々二刀と“嵐脚”を組み合わせた『四刀流』を自負する彼だったが、再戦前にウシウシの実の能力者となりリーチとパワーに更に拍車がかかり、途中そげキングと手錠に繋がれるというアクシデントもあって苦戦するが、最後は“鬼気九刀流 阿修羅”にて撃破。なお、戦後に彼から渡された錠の鍵こそがロビンの手錠の鍵であった。
なんとかロビンを救い出した一味であったが、スパンダムがウッカリ発動したバスターコールにより海軍本部の軍艦に包囲されてしまう。この際交戦した大佐シュウのサビサビの実により『雪走』が朽ちてしまい、他の仲間達も連戦に次ぐ連戦による疲弊で窮地に陥るも、駆け付けたゴーイングメリー号に乗り込み無事海域から脱出。
しかしメリー号は遂に限界を迎え大破し、一味全員でその最期を見送った。
エニエス・ロビーの一件後、一味全員が賞金首となり、ゾロの懸賞金は1億2000万ベリーとなり、一味では2番目の“億超え”を果たす。また、ルフィたちの下を訪れた海軍本部中将ガープの部下となり成長したコビー(ついでにヘルメッポ)と再会し、シェルズタウンでの出来事を懐かしみ束の間の交流を育んだ。
また、和解したフランキーやガレーラのはからいにより、先日一味から奪った2億ベリーで購入した宝樹アダムを材料に『サウザンドサニー号』を製造してもらい、新たな母船として乗り込む一方で、ウソップの一味復帰について他の面々が歓迎しようとする中、ゾロは『ウソップから頭を下げてくるまで(再加入を)認めない』と言い出す。さらに、『メリー号をめぐる口論に関してはルフィとウソップ、それぞれにどのような思いがあるか、どちらが正しい主張かは関係なく、決闘になった以上、口論の勝敗も決闘で決まる事になる。ウソップは船長のルフィに決闘を申し入れて負けた上に「一味を抜ける」と勝手に宣言して一味を離脱した』という事実を述べた上で、『船長が威厳を失った一味は必ず崩壊する』『いざという時に船長をたてる事ができない人間は一味にはいらない』『「一味を抜ける」という本来簡単にはできないはずの事を一時的な感情に任せて気まぐれでやるような人間を本当に信頼できる仲間として受け入れていいのか』と、終始厳しい意見を主張する。麦わらの一味は仲間同士でふざけあったり、笑いあったりしながら楽しく旅をしている一方で、やっている事は子供の海賊ごっこではない。航海や旅の途中の様々な危険を乗り越える為に重要なのは、船長による揺るぎない統制と、強い信頼関係である事は紛れもない事実である。ゾロの一見厳しい意見は他の仲間に、自分達が遊びで海賊をやっているわけではない事、一味で海賊として旅を続けるうえで大切な事を、再確認させるきっかけになったといえるだろう。
結果、一味はゾロの意見通り、「ウソップが自発的に謝罪するまで再加入を許さない」という姿勢に徹する事になる。こうした冷徹な態度を取りつつも、ゾロ自身もウソップに対する情はあり、ウソップが瀬戸際でようやく謝罪の言葉を発した際には笑みを浮かべていた。
スリラーバーク編
ナミ、ウソップ、チョッパーを探すためにスリラーバークに上陸し、ルフィ、サンジ、ロビン、フランキーの4人と共に行動していた。しかし、屋敷の中を歩いていた突然サンジが行方不明になる。
一同は心配しつつも、サンジの強さを信頼して先に進む事に。
しかし、しばらく歩いた際にゾロはスパイダーマウスに攫われてしまい、影を奪われてしまう。サンジやルフィも同様な被害に遭っていたのだ。
ブルックの影が入った将軍ゾンビ リューマと交戦。激闘の末に勝利し、彼の愛刀『秋水』を譲り受ける。
ルフィの影が入ったスペシャルゾンビ オーズ戦では仲間と連携し応戦するも、その圧倒的なパワーと敏捷性に壊滅しかけるすんでのところで影100人分を入れられたナイトメアルフィの助太刀が入り、最後は一味全員の連携技でオーズの背骨を粉砕し勝利した。
だが、突如現れた七武海バーソロミュー・くまにより再び危機に。スリラーバーク海賊団との交戦による疲弊と、くまの持つニキュニキュの実の強大な威力によりほぼ全員が戦闘不能となる中、ゾロは自らの首と引き換えにルフィや一味の助命を嘆願。その覚悟を汲んだくまから、「ルフィが今回の戦いで受けたダメージをゾロが引き受け、生き残れば見逃す」との提案を受け承諾。文字通り死に体になりながらも耐え切り、船長と仲間の命を人知れず守り抜く(但し、一部の人物がその経緯をこっそりと確認しており、彼らを経由してサンジもその事実を知る事になった)。
「……なにも!!!な゛かった…!!!!」
その後の宴会では昏睡状態が続いていたが、チョッパーの献身的な治療で翌日には回復。
ルンバー海賊団を弔うブルックの前に現れると、先日の戦いで朽ちた『雪走』を同じく供養した。
頂上戦争編
ルフィによる天竜人暴行事件により海軍大将“黄猿”と交戦し重傷を負う。冥王シルバーズ・レイリーの助太刀も入るが、パシフィスタや戦桃丸の精鋭部隊に包囲され万事休すとなる。しかし、再び一味の前に現れたくまの能力により一味は遠く離れた各地に飛ばされる形で、結果的に彼らの脅威から逃される事になる。
ゾロは、クライガナ島「シッケアール王国」跡地へと飛ばされる。
満身創痍となったゾロはそのまま昏睡してしまうが、実は、この島には先客としてゲッコー・モリアの部下ペローナがおり(先のスリラーバークで同じくくまによってかの地に飛ばされていた)、当初は先の戦いでの遺恨を晴らさんと考えた彼女も、一人ぼっちでいるのが寂しかったこともあり、王国の居城の中でゾロを介抱した。
また、この城の現在の持ち主は、かつて東の海でゾロと対決したミホークであった。
マリンフォードから戻ったミホークから、そこで起こった海軍と白ひげ連合軍による頂上戦争の顛末と、ルフィの兄エースの死を知らされる。ルフィの元に駆けつけるべく、ミホークから小舟を譲り受け、重傷を押して海に出ようとするも、人間の技と野生の力を持つヒューマンドリルの群れに歯が立たず、海岸に到達する事も叶わなかった。
その後、ペローナから受け取った新聞でルフィの起こした『16点鐘事件』の記事を見て、彼の無事と『3D2Y』のメッセージの意味を理解。ゾロはルフィの期待に応える為、そして世界一の剣豪となる為に、恥を忍んでミホークに頭を下げ剣の指導を嘆願。ミホークもはじめは「敵に頭を下げるなど見損なった」とゾロを見限ろうとしたが、彼がミホークに頭を下げる上ですでにヒューマンドリルを全て打ち倒した事を知ると、野心やプライドを捨て、他者の為に強くなろうとしている意志を理解し、この申し出を承諾した。
第2部 最後の海 新世界編
奇跡の1番目に到着(ただし案内として付いてきたペローナのおかげ)。その後で釣りをしようと間違えて別の海賊船へ乗り込み、ミホークの初登場時と同じように、ガレオン船を両断してみせた。ゾロがミホークと同じ事をやってのけたこのシーンは、ゾロの『2年間での成長』を鮮烈に印象付けた事だろう。
サンジと合流後はルフィを追うパシフィスタを一撃で斬り捨て、仲間と共に出航する。
魚人島編
ネプチューン王へ宴の誘いを受けリュウグウ城へ招かれるも、マダム・シャーリーの予言から王国兵と交戦。全て打ち倒し図らずしも城を制圧してしまう。ほぼ同じタイミングでリュウグウ城を制圧に来た新魚人海賊団と交戦。魚人に有利な水中にもかかわらずホーディ・ジョーンズに一撃で勝利。しかし、ESでドーピングしたホーディの覚醒と、物量戦を仕掛ける新魚人海賊団に不覚を取り、ウソップ・ブルックと共に捕まってしまう。
その後はパッパグの協力を得て脱出。広場で仲間と合流し新魚人海賊団を撃破する。
パンクハザード編
ルフィ・ウソップ・ロビンと共に島へ上陸。巨大なドラゴン、下半身だけの侍などと遭遇しながらも島の反対側へ渡り、島の警備に勤めていた茶ひげ一行のコートを追い剥ぎする。
連れ去られていたナミ達と合流後は、侍の胴体を取り戻すべくサンジ・ブルックと共に別行動に。毒ガスが充満する中なんとか胴体を見つけ、侍錦えもんの全身を取り戻す事に成功。
研究所に戻った後はたしぎ率いる海軍Gー5と共闘。ビスケットルームでモネと交戦し、自然系能力者である彼女を覇気を使わず気迫だけで戦闘不能に追い込んだ。
パンクハザードを出航後、トラファルガー・ロー率いるハートの海賊団と同盟を組んだ事を知る。
ドレスローザ編
「SMILE工場破壊チーム」に振り分けられるも、トンタッタ族ウィッカに『秋水』を盗まれ別行動へ。紆余曲折あり錦えもん及びルフィと合流後はヴィオラの協力を得て王城へと強襲し、王の台地内部に現れた最高幹部ピーカと交戦する。ウソップ達のSOP作戦成功により、ピーカとの戦いが中断されると、再びルフィたちと合流した。
鳥カゴ発動によって国中がパニックに陥る中、「船長命令」を受けたゾロは再びルフィの前に立ち塞がったピーカの相手を引き受ける。“千八十煩悩鳳”などでダメージを与えていくも、幾度となく岩に隠れ潜み逃走を繰り返すピーカの捜索に苦戦。しかし、リク王への攻撃の為に姿を現した所を捉え、オオロンブスの協力で空を飛び、進化した“一大・三千・大千・世界”と“三・千・世・界”で見上げる程の巨漢となったピーカを一刀両断。七武海の最高幹部を相手に、格の違いを見せつけて無傷で勝利し、エリザベロー2世と海軍大将藤虎の尽力もあって犠牲を出さずに戦いに幕を降ろした。
その後は錦えもん、カン十郎と共に収縮する鳥カゴを止めるために動き、ルフィがドフラミンゴを撃破する時間を稼いだ。
このドンキホーテ海賊団撃破の一件により一味の懸賞金は大幅に増額。手配書の写真も2年後の物へと差し替えられ、ゾロは3億2000万ベリーとなった。
ゾウ編
先にゾウへと向かったナミ達を追って登象。ミンク族から「国を救った大恩人達の仲間」として手厚い歓待を受けるが、同時にサンジが四皇ビック・マムの元へ向かった事を聞かされる。この時もゾロは四皇カイドウとの決戦を前に他の四皇に接触するサンジに対して厳しい意見を述べる。
仲間達との話し合いの末、ルフィ・ナミ・ブルック・チョッパーの4人は「サンジ奪還チーム」としてサンジが連れて行かれた万国へと向かう事になり、残ったゾロたちや同盟を結んだモモの助一行とハートの海賊団は一足先にワノ国へと潜入する。
ワノ国編
第一幕
先にワノ国に上陸したゾロ、ウソップ、ロビン、フランキーの4名、および同盟を組んだモモの助一行、ローは、ルフィたちと合流するまでの間、国の住民に扮して潜伏する事になる。
ゾロは浪人「ゾロ十郎」として、花の都で反乱の意志のある者に決戦の日と集合場所を記した札を渡して回る任務を請け負っていた、ある晩、町内で起こった辻斬り騒動の下手人として岡っ引き衆に捕縛され、翌日、充分な吟味もされぬまま切腹を命じられる。
この際、奉行から自身の愛刀『秋水』の伝説について伝え聞くと共に、彼から感じる血の匂いと、名刀を手に歪んだ表情で悦に浸る姿から、辻斬りの真犯人が奉行であることを看破。自決用の短刀に覇気を込め、飛ぶ斬撃で奉行を斬り伏せると、周囲の武士達を相手に大立ち回りを展開。最後は奉行から自身の愛刀達を取り戻し、渾身の“龍巻き”で奉行所諸共壊滅させて逃亡した。
結果、ゾロ十郎は大罪人として国内指名手配され、九里の荒野でサバイバル生活をする事になる。そこでカイドウ一味に追われていたおこぼれ町の茶屋女将のお鶴を助けると共に、一足遅れてワノ国に上陸したルフィと再会する。二人を急襲してきた百獣海賊団“真打”バジル・ホーキンスを退き、ルフィの連れていた病床のお玉を治療するため、お鶴の案内でおこぼれ町に辿り着いた。
その後はしばしルフィたちと行動を共にしていたが、博羅町での騒動後におでん城跡地に向かう途中、突如現れた巨大な白虎の相手をする為一旦別れる…が、やはりいつもの方向音痴で合流できず、そのまま何故か花の都近郊まで向かってしまう。
第二幕
紆余曲折を経て太鼓持ちのトの康と知り合い、彼の誘いを受けてえびす町に招かれる。
仲間と合流する前に謎の武僧・牛鬼丸に『秋水』が奪われ、取り戻しに都より北にある鈴後へと追う。秋水をめぐり牛鬼丸と刃を交えていたそこへ、人斬り鎌ぞうに追われる禿おトコと彼女を抱きかかえる謎の芸者が現れる。命を狙われる2人を守り人斬り鎌ぞうと交戦。勝利するも負傷し気絶する。介抱され目覚めたゾロは2人の事情を聞き、芸者の正体がモモの助の妹・光月日和である事を知る。
その後ブルックと再会、トの康が大泥棒“丑三つ小僧”として捕まり都で処刑されることを知る。おトコはトの康の娘であり、父の処刑を知り慌てるおトコと日和を追い再び都へ向かう。磔台に駆け寄ろうとするもヤクザの親分“居眠り狂死郎”により道を阻まれ、トの康はそのまま処刑されてしまう。同じく処刑場に駆けつけたえびす町の住人やおトコが何故か彼の死に対して大笑いするという異様な光景に困惑と怒りを露わにするが、実は彼らは将軍オロチの差金で人工悪魔の実SMILEの不良品を何も知らずに食べさせられており、能力が発現しない上に悲しみという感情を表せなくなっていた。
これまで笑顔を絶やさなかった彼らの真実を知り戦慄したゾロは、亡き父の傍で笑顔のまま泣きじゃくるおトコを守りながら将軍オロチを攻撃、同じく処刑場に居合わせた一味と共に応酬を繰り広げる。乱戦の中一味は各々退却、ゾロも日和を救出し都の外れの森へと逃れる。
トの康の仇を討つ事を誓い、奪われた刀を取り戻しに鈴後のおいはぎ橋へ向かったゾロは再び牛鬼丸と交戦。勝利するも、ゾロが取り返そうとしている刀が“神器”として祀られている刀神・リューマの愛刀『秋水』である事を知った日和から、刀神を敬う民の為に国へ奉納するよう懇願され、その代わりとして新たな刀『閻魔』を手に入れる事になる。
『閻魔』は日和とモモの助の父でもある元九里大名・光月おでんの生前の愛刀であり、奇しくもゾロが長年帯刀している『和道一文字』と同じ刀工が鍛造した作刀であった。凄まじい切れ味と持ち主の覇気を吸い上げてしまう妖刀としての特性に驚きつつも気に入り、決戦に向けて修行を行った。
第三幕
鬼ヶ島上陸後は、潜伏を計画する錦えもんの作戦をよく理解せず真正面から宴会場に飛び込んでいったルフィを追いかけるが、結局本人も道に迷って大暴れを始めてしまう。“真打ち”スクラッチメン・アプーの不可解な能力に翻弄されるが、彼に恨みを持つユースタス・キッドの割り込みで難を逃れ、一時その場から避難する。城内に突入するがルフィと逸れてしまい、次々と現れるギフターズに阻まれる。錦えもん達がカイドウへの全面戦争開始の合図となる一撃を与えた後は潜入していた侍達がゾロに加勢し、その場を切り抜けた。その後ルフィと合流し、一気に屋上に行こうとするが大看板二人に阻まれてライブフロアに落下してしまう。
錦えもん達に加勢する為再び屋上を目指すが、途中裏切りが露呈して孤軍となったX・ドレークがルフィに共闘を申し入れる。ルフィは共闘を聞き入れたがゾロはフランキーやジンベエと共にドレークを疑い、ドレークと交戦する事に。しかしライブフロアに現れたアプーがナンバーズを呼ぼうとするのを二人で防ぎ、アプーから麦わらの一味を弱小海賊団と評された事に怒り、ドレークとアプーが嫌いという意見が一致したゾロは共闘成立を許可した。その直後、大看板クイーンがドレークの始末とライブフロア制圧の為に疫災弾“氷鬼”を使用。アプーに渡された“1つしかない氷鬼の抗体”を手に入れる為の“氷鬼 in 鬼ごっこ”に巻き込まれる事になる。
鬼ごっこの最中、屋上から菊の丞の片腕がフロアに落下。屋上の深刻な状況を察したゾロは血相を変え、しぶとく逃げ回るアプーを居合の一撃で沈めて抗体を奪取。そしてクイーンの疫災弾を打つガトリング砲を飛ぶ斬撃で破壊する。
「おれはこんなつまらねェ遊びをするためにこの島に来たんじゃねェ!!!!」
「世界一強ェってカイドウを!!!ブッた斬りに来たんだよ!!!!!」
チョッパー、ドレークにライブフロアを任せ、自身は加勢に来ていた不死鳥マルコの協力で大看板二人の防衛を突破し、遂に鬼ヶ島の頂上でルフィ・ロー・キッド・キラーと自身を含む5人で、四皇の中でも懸賞金No.1とNo.2であるカイドウとビッグ・マムに戦いを挑む。新たに手に入れた『閻魔』を持ってルフィ達と共に挑み、カイドウの鱗を斬るなど善戦するも、やはりカイドウとビッグ・マムのタッグは絶大以外の言葉が見つからない程に強大で押されていく。四皇二人を分断する作戦に出ようとした直後、二人は合体技“覇海”を放ち、ゾロは一人でこれをギリギリで防ぐも全身の骨が砕けるレベルの重傷を負ってしまう。それでもゾロはカイドウに渾身の一撃“阿修羅 抜剣 亡者戯(アシュラ ばっけい もうじゃのたわむれ)”で相当な傷を負わせるが、自身はそこで戦闘不能となった。
その後、カイドウに止めと言わんばかりの雷鳴八卦をくらうが何とか命を繋ぎ、ローによってその場を脱出する事に成功する。脱した後はモモの助の元へ向かっていたサンジに救出され、全身をミイラのように包帯でグルグル巻きに応急処置を施され、そのままの状態でサンジに運ばれる事になる(その間爆睡)。ライブフロアに助太刀が必要な事をサンジに伝え、再び爆睡。ライブフロアへと着いた際にチョッパーへと引き渡された。
傷ついた身だったが、それでも仲間達そしてルフィの力になる為戦い続ける事を決意。チョッパー達に超回復と引き換えに後々に凄まじい後遺症を残しかねない治療を施すように懇願する。
「後で体がどうなろうと………… 今戦えなきゃ 意味が無ェんだよ…!!!」
その後、超回復によって戦線に復帰して、大看板キングとの交戦に突入する。
キングの種族としての能力と、闘いの最中に突如として『閻魔』がゾロの意志に反して覇気を強制的に開放し暴走し出したことで、覇気を安定させられずに苦戦を強いられるが、過去に聞いたいっぽんマツや村のジジーの話……彼らの「刀にも性格があり、それを服従させるのが剣士」「あぶない刀は全て『妖刀』では無く『名刀』」「刀は持ち主を選ぶ」という言葉を思い出して、『閻魔』が悪意を持っているわけではなく純粋にゾロを試していて、足りないのは自身の力であると確信すると、『閻魔による覇気の開放を無理に制御・安定させようとせず、開放を受け入れて覇気を吸い取らせたまま戦う』ということを選んだ結果、極限状態に身を置いたことで開花したのか、無意識のうちに覇王色の覇気を発動させ、自身の首を取ろうとした百獣海賊団の下っ端達を気絶させた。
その光景を目撃したキングから、「成程… “王”にでも なる気か?」という問いに対しゾロはこう答えるのだった。
その後キングの種族の特性を理解し、マスクを完全に破壊。キングの素顔を見た百獣海賊団の下っ端達の会話からその種族に興味を持ちつつも、自身には何も関係ないとして戦闘を続行。新たに編み出した“閻王三刀流”でキングと渡り合い、“閻王三刀龍 一百三情飛龍侍極”でキングの大技、刀、黒翼すべてをぶった斬って勝利を収める。東の海でのルフィとの会話を回想しつつ、地獄の王になる決意を固めた。
「なってやろうじゃねェか 地獄の王に!!!!!」
しかし超回復薬の効果が切れてしまい、「使用前の倍のダメージを負う」という副作用が発症。「全身の骨が砕けるレベルの重症」の倍のダメージにより、その場を動く事すらままならなくなる。更に突如目の前に大鎌を持った死神に襲われ、崩れ行く鬼ヶ島から落下しそうになるも、間一髪で駆けつけたフランキーによって救助され、決戦決着後にようやくチョッパー達の治療を受ける事になった。
- この「死神」に関しては、アーロン編において、ゾロが「おれには会わなきゃならねェ男がいるんだ………そいつにもう一度会うまでは おれの命は死神でも取れねえぞ!!!」というセリフがあるが、後の「死神」の伏線だったのかは不明。
討ち入りの後は約1週間もの間ずっと眠っており、安否が気がかりであったものの、同じく気を失っていたルフィと同じタイミングで目覚める。
サンジと物凄い遠回しに誓い合った「生きて帰る」という約束も果たされたと同時に、乱闘したり酒を飲みながら風呂に入ったりと、みるみる回復していった。
ワノ国出航後、自身の懸賞金が11億1100万ベリーに増額している事を知る。『億超え』の海賊の中でも数少ない『10億超え』を果たしたと同時に、役職(肩書き)が『戦闘員』から『剣豪』に変化した。ゾロは自身の懸賞金を見て喜んでおり、一味の中でルフィに次ぐ「2位」へと返り咲いた自身の増額と、ジンベエの加入及び彼の懸賞金の増額によって一味の中で4位の立ち位置へと転落したサンジに向かって「4位」とイジり、マウントを取っていたが、これにブチギレたサンジにまたしてもケンカを吹っかけられ、いつも通りケンカしていた(先のワノ国で1000万ベリー上回っていたサンジもゾロに対して「懸賞金低いんだから」などと煽っており、このやり取りに関しては『いつもの事』『お互い様』である)。
また、ワノ国に滞在している間に開催された世界会議でビビが失踪したという報道に対してはビビは強い女である事を理由に平静を保ち、マリージョアへ行こうとしたルフィに対してもエースの時の決断を引き合いに出して彼の気を引き締め直した。
エッグヘッド編
荒れる海を航海中に、巨大な暖水塊に囚われたジュエリー・ボニーを斬撃で救い出す。
直後、一味は二手に分断されてしまい、サニー号に残った一行の前にはDr.ベガパンクの猫(サテライト)であるリリスが現れ、多くの海獣兵器に囲まれてしまう。しかしゾロは一切動じずリリス1人に狙いを定め続けた事でリリスの行動を封じる事に成功し、エッグヘッドにいた猫のシャカにも状況が伝わった事でサニー号をエッグヘッドまで運ばせる事に成功した。
エッグヘッド到着後はリリスを完全に信用出来ない事、政府の島であるエッグヘッドで仲間が捕まってしまった場合には助ける為に動ける人員が必要という理由でブルックと共に船番を請け負う。
その後、ベガパンク抹殺の為にエッグヘッドに襲来したCP‐0のカクにサニー号を発見された際には彼の嵐脚を一太刀で防ぎ、能力を覚醒させたカクとエニエス・ロビー以来の戦闘を繰り広げる。また、研究所から顔を出したリリスに狙いを定めたS-ホークの剣を防ぎ、セラフィムの活動停止までの時間を稼いだ。
その後、ブルックやステューシーと共に研究所に行き、ベガパンクの本体が失踪した際は一緒に探しに行こうとするも、自身も失踪する事になれば全員での脱出計画が台無しになる事から、ルフィと共にその場で待機しルッチとカクの見張りをする事となった。
しかし待機中に2体のセラフィムが侵入。ルッチとカクを庇いながらの戦闘は厳しいと判断し、(とてもいやそうな顔をしつつも)彼らを解放。カクとのタッグでS-ホークと戦闘した。
翌日には事件の黒幕も無事捕らえて一時休戦となったが、程なくして黄猿をはじめとする大勢の海兵が襲来。ゾロは混乱に乗じてベガパンクを刺殺しようとしたルッチを止める形で彼と戦闘を開始する。
序盤は覚醒フォルムのタフネスと超スピードに苦戦し有効打を与えられなかったが、ゾロが中々合流しない事に痺れを切らしたサンジに「足手まといが」と吐き捨てられ激怒(直接言われた訳では無いが、近くに居たジンベエの通信機越しに聞いたと思われる)。サンジの言葉で何かのスイッチが入ったのか、ルッチの“手銃“斑””も軽々と躱し、隙を突いて“虎虎婆 彪狩り”の一撃で大ダメージを与える。その後はわずかに体力が残っていたルッチを駆け付けたジンベエが撃退。ゾロはジンベエに連れられてその場を離れた。
また、ルッチとの戦闘中には強大な覇気を放つ巨大な怪鳥を目撃し、その覇気の大きさに驚いていた。
ルッチ撃破後はサニー号に向かっていたが、同じくサニー号へと走っていく五老星の一角を発見し追跡。普通に追っていては間に合わないため、ジンベエの“魚人柔術 肩車”で投げ飛ばしてもらい急接近。五老星と一刀交え、相手の使用する刀が鬼徹である事に気付く。
余談
麦わらの一味内での立場
- ルフィに次いで一味では二人目の賞金首となり、シャボンディ諸島に上陸した頃には『11人の超新星(後の最悪の世代)』の一人として数えられるほど世間で広く名が知られるようになる。なお、これらの経緯から一部の熱狂的なファンなどから「副船長」として扱われることもあるが、公式で彼が一味の副船長だと明示されたことはなく、一戦闘員というのが今のところの公式見解とみられる。
- また、麦わらの一味は人数の関係上、全員が戦闘員な為、実質的にゾロは特定の役職が存在しない。こういった点もゾロが副船長として押し上げられる一因なのかもしれない。なお、全く何もしていないという事は無く、出港準備や船の錨の操作などの要所での力作業、船上での見張りや停泊中の留守番などの仕事を請け負う事は割と多い(一方で状況を問わず船上では昼寝をして過ごしている事も多い)。
- ちなみに本作における敵はおよそ、格闘キャラが相手ならルフィかサンジが、剣や刀といった刃物、もしくは能力による斬撃を主力とするキャラが相手ならゾロが相手をするのが恒例となっている。能力の関係上で後者との戦いは相性が悪いルフィであるが、ルフィが彼らと対峙することがほとんどないのは他ならぬゾロがその戦いを引き受けてくれているからである。また、こうした斬撃キャラが敵対組織のNo.2を務めている例(バロックワークスのMr.1など)も割と多く、このことも副船長と呼ばれる遠因の一つとも言えるかもしれない。
- このことからもルフィからの信頼は篤い……と思いきや、ウィスキーピークではあっさり敵に騙されて殺意を抱かれた事がある。しかしこの一件にはルフィが重んじる『宴』が絡んでおり、ルフィにとってゾロの行動が『宴席を開いてくれた者達に対する凶行・蛮行』と映った事によるものなので、ルフィがゾロを信頼していないというわけではない。むしろ、『信じる仲間が、海賊にとって大切な「宴」の主催者に対する恩義を踏み躙った』という誤解による一件である。この頃はまだルフィも船長としては未熟で、判断力や用心深さが欠如していただけだと思われる。
進化する(?)三刀流
- 今やSBS恒例となった各キャラクターの未来予想図によると、このまま順当に邁進し続けた場合、20年後には四刀流に、更にその20年後には五刀流になっているらしい。嵐脚でも取り入れるのだろうか?ゆくゆくは六刀流になるのだろうか?ちなみに九刀流なら既に習得済みである。
足の速さ
- アラバスタ編の終盤でゾロは1分30秒以内に首都アルバーナの外から中心部まで戻っている。クロコダイルが予定していた砲撃の爆心半径から計算すると5㎞以上の距離を走破しており、ゾロも本気で走れば5÷1.5×60=200㎞/h出せる計算になる。しかもこの時ゾロは方向音痴故に何回か迷ってその都度海兵に行先を教えてもらっていたので、実際はこれ以上の速さを出していたと思われる。更に言えばこの頃のゾロはMr.1と戦って間もないので、重度の怪我人状態である。
初期設定
- コミックス3巻のおまけページにて彼の初期設定画を見ることができるが、元々はバギーたちの用心棒、つまり敵側として登場する予定だった。姿はほぼ新世界編以前のものと同じだが、手ぬぐいの巻き方や(腰から下がリッチーで隠れているので断言はできないが)刀がひとつだけで三刀流でなかったらしいことなど、細かい部分は異なっている。異名も『豪剣』であった。
- ちなみに元々は敵だった設定は後にニコ・ロビンやフランキーに、別の船から麦わらの一味にという点ではブルックやジンベエに引き継がれている。
- 逆にゾロは東の海組の中で唯一離脱していないという初期設定から真逆の方向に進んでいっている。
“霜月”との奇妙な縁
作中でのゾロは、「霜月」という姓を持つ人々と何かと縁がある。
- 故郷は霜月コウ三郎が築いたシモツキ村で、彼が開いた一心道場で修行をして過ごしており、彼の子であるコウシロウや孫娘のくいなと交流。くいなの死後はコウ三郎の作刀でもある『和道一文字』を彼女の形見として受け取った。
- 後に生前のコウ三郎本人との接点も発覚し、「スナッチ」を教わったり序盤で使っていた無銘の二刀を受け取ったりなどしていた。
- スリラーバークでは将軍ゾンビ・リューマを倒しその愛刀『秋水』を譲り受けるが、後に彼の正体はワノ国で“刀神様”として祀られる霜月リューマである事が判明する。
- ワノ国では、途中仲間とはぐれ放浪している最中、賭場での騒動を経て、“太鼓持ちのトの康”に転身していたかつての白舞大名霜月康イエと邂逅し、その後、奪われた『秋水』を取り戻す為に、リューマの子孫でもある霜月牛マルが治めていた鈴後へと赴いている。また、この時闘った謎の入道牛鬼丸の正体は牛マルの飼い狐オニ丸で、対戦中に日和が連れて逃げていた少女は康イエの娘おトコであった。
- 最終的にゾロは日和の懇願を受けて『秋水』の奪還を諦めるが、その代わりとして、日和が父おでんから継承する筈だった『閻魔』を譲られる。奇しくもこの刀も、『和道一文字』と同じくコウ三郎の作刀であった。
- また、河松とヒョウ五郎の会話によると、ゾロの姿は若き日の牛マルに「顔から剣の所作までウリ二つ」との事で、生前のリューマも現在のゾロと同じく隻眼であったとも語っており、河松は日和がゾロに閻魔を譲ると提案した際に止めきれなかったのにはこのことも関係しており、ゾロが『秋水』をワノ国に返した事を含め、2人はゾロと霜月一族になにがしかの運命的なものを感じ取っていた。
血筋の詳細
- 上述のようにゾロと霜月を結びつける奇妙な因果関係は作中、特にワノ国編で数多く見られたものの、結局それ以降、国を出航するまでその詳細が明かされる事はなかった。その後、単行本105巻のSBSにて作者尾田栄一郎氏から「本編ではもう明かさないだろうから」という理由で、とうとうゾロの家系図が公開された。尾田っち先生は、以前にもこれを話に出すか裏設定にするか悩んでいる事を話したが、結局出さない事にしたようである。
- 55年前にコウ三郎がワノ国を出国した際、牛マルの姉・霜月フリコが同行しており、一行は52年前に東の海に到達。とある島にてコウ三郎含めた10人でシモツキ村を作り、そこで彼女はロロノア・ピンゾロという村の剣士と結婚。21年前、二人の息子であるロロノア・アラシは、盗賊の娘テラと結婚し、2人の間にゾロは誕生した。
- 以上のことから、霜月牛マルはゾロの大叔父(父方祖母の弟)であり、また牛マル(および姉のフリコ)はリューマの子孫であることからゾロ自身も彼の子孫であった事が確定した。
- なお、ゾロの父アラシは海賊との戦いで死亡しており、母テラも既に病死しているとの事。当初、仲間に誘ってきたルフィを「海賊は外道だ」と拒絶したのも父の死の経緯があった為なのかもしれない。
モデル?
- 登場当初から読者の間では、姓名それぞれの由来は実在した海賊フランシス・ロロノア(フランソワ・ロロネー)と、ジョンストン・マッカレーの小説『怪傑ゾロ(The Mask of Zorro)』とされている。怪傑ゾロについてはバンダナを着用した際に目の周りにできる黒い影や「Z」のマークを描く際は3回の斬撃を用いるところなど、ゾロに共通する点が多い。また、「ゾロ(Zorro)」とはスペイン語で「キツネ」を意味し(同じく怪傑ゾロをモデルとする絵本『かいけつゾロリ』がキツネなのもその為であり、更には現生種のアカギツネの最古の生息地として判明しているのは現在のスペインである)、本項のゾロも上述通りキツネのオニ丸と縁が生まれ狐火流を会得したこともその裏付けとして解釈もできる。なお余談だが、逆に怪傑ゾロの外見に着想を得た人物としてX・ドレークや花剣のビスタが挙げられている。
- また名前に関しては博打などで使用される「ゾロ目」にもかけてか、後に公開された家族の名前も博打に関連する用語が由来になっている。
- フリコ(祖母)…サイコロを振る親の事。「振り子」。
- ピンゾロ(祖父)、アラシ(父)…複数のサイコロを用いた博打において出目が全て1で揃った際の呼称。チンチロリンの基本的なルールでは無条件で勝利が決まる最強の出目である。
- テラ(母)…博打の場を提供する側に支払われる「寺銭」の略語。
- 外見のモデルは『ONEPIECE』連載以前に作者が掲載した短編漫画『MONSTERS』の主人公リューマとされ、実際シェルズタウンの事件後の食事シーンでリューマと全く同じ構図のコマが存在する。上述通り、リューマは後に本編にも登場し、『MONSTERS』での出来事も数百年前の伝説として語り継がれており、両作品が同じ世界線での物語である事が判明した。
- 三刀流についても、九州と中国四国地方の一部地域では両手に刀を持ち口で3本目の刀を咥えた状態で行う演目が存在する神楽が伝えられており、高知県にもその一つが継承されている地域がある。九州に伝来している方の神楽には両手の刀を斜めに交差させる構えや刀を空中で回したりと"鬼斬り"によく似ている舞を舞う部分がある。作者も九州出身であるため、この"3本の刀を使って舞う神楽"のことを何処かで聞きキャラの要素として取り入れた可能性があったかもしれない。
中の人について
- 初の音声作品であるOVA『倒せ!海賊ギャンザック』でゾロを演じた高木渉氏は、後にTVアニメシリーズでベラミーやバンダー・デッケン九世として出演している。
- TVアニメ版から各メディアでゾロを担当する中井和哉氏は、本作が当たり役となり以降様々な作品で剣士・武人のキャラクターを数多く担当する事になるが、本人は大の先端恐怖症だったりする。出演決定を家族に報告した際に、以前から本作のファンだった奥様から「サンジがよかった」と苦言を漏らされた事があったとか。
- この奥様の意見が反映されたのかは不明だが、第2部開始時に登場したニセ麦わらの一味のサンジの偽物を演じていた。
- またストイックで有事にはリーダーシップを発揮する事も多いゾロに反し、収録現場ではなにかとイジられキャラになってしまう事が多く、ラジオやイベントでは〆の一言を無茶振りされる、共演者達から嘘かホントかもわからぬエピソードを暴露され、反論やツッコミ役に回るコミカルな姿を見せている。
- 持ち役での出演は2話以降だったが、見学も兼ねて第1話から収録現場に足を運び、この際に今後レギュラーとして共演するルフィ役の田中真弓氏、ナミ役の岡村明美氏両女史に丁寧に挨拶をしてまわっていた。
- シャボンディ諸島での一味離散やホールケーキアイランド編など長期間ゾロの登場がなかった頃、兼役のために収録現場を訪れると決まって他メンバーから「あれ?今日はゾロの出番ないよ??」とダル絡みされる。
- 共演者たち曰く、歌収録の際はいつもよりウキウキしている(←「しーてーなーいーでーすっ!」と否定)。
- 「鬼斬り」の発音が「おに…ぎりゃ!」に聞こえるとよく言われ、共演者のモノマネの際はかなり強調気味に「ぎりや!!!」と発音される。
- とある収録で技名を力強く言い放った勢いで放屁してしまい、「周りが気遣ってくれている」と思い律儀に周囲に自己申告して謝ったところ船長に爆笑され、以降やたらと擦られ続けてることになった。
- ファミリーマート等の店内放送でよく流されている帝京平成大学のCMナレーションを長らく担当していたせいか、日清食品と本作のコラボCM『HUNGRY DAYS』のビビ編にて、高校生のゾロがノートの見開きいっぱいにデカデカと「ここがすごい!日清魂」と書きなぐっている描写がある。作中の様々な小ネタが散りばめられたこのCMシリーズの中で完全に中井氏依存のネタであり、とうとう作画班にまでイジられてしまった事例でもある。
- 中井氏は同じく凄腕の剣豪である銀魂の土方十四郎を演じており、この事については相手の作品からもジャンプからもネタにされている(ちなみに所属する組織のトップがどっちも猿系だったりするのだが、組織の善悪としては真逆だったりする)。
関連イラスト
2年前
新世界編
STRONG WORLD
FILM Z
FILM GOLD
STAMPEDE
関連タグ
麦わらの一味
モンキー・D・ルフィ ナミ ウソップ サンジ ネフェルタリ・ビビ カルー トニートニー・チョッパー ニコ・ロビン フランキー ブルック ジンベエ
シモツキ村(一心道場)
ロロノア家
ロロノア・ピンゾロ…祖父 霜月フリコ…祖母 ロロノア・アラシ…父 テラ…母
他の漫画・アニメとのコラボタグ
シエテ(グランブルーファンタジー)…2022年9月に行われたグランブルーファンタジー内でのコラボイベント「ONEPIECE FILM RED to BLUE」にて邂逅、交流。原理は異なるが多刀流の剣士(ゾロは実刀三本+奥の手で闘気の刀六本、シエテは実剣二本+異能で出す多数の「剣拓」)同士であり、行きがかり上ではあるが互いにそれなり以上の本気度で剣を交えることとなり、痛み分けに至っている。
オクトー(同上)…シエテと同じくグラブル世界の強豪集団「十天衆」に属する、「刀」使いの剣士。本人はゾロとは直接関わっていないが、上記の剣戟の中で、型は違うが「三刀流の剣士(ゾロは三本目を口で保持し、オクトーは三本目を髪の毛で操る)」ということでシエテが引き合いに出している。