平成ライダー
へいせいらいだー
所属組織・変身者・ライダーの親記事設定について
現在これらの親子記事設定について意見が割れてる状態です。
一旦記事リクのコメント欄にて、他の作品ではどうすべきか議論中です。仮面ライダー関連の記事編集を現在も続けている方はご協力お願い致します。
概要
一般的には、TV番組として放映された仮面ライダーシリーズの作品で、2000年の『仮面ライダークウガ』から2018年の『仮面ライダージオウ』までのニチアサ枠で放送された20作が属するものとされている。「平成に放映されたライダー」を指す言葉ではない。
また、平成ライダーに対して『クウガ』以前の仮面ライダーを「昭和ライダー」と呼ぶ(当該記事参照)。どちらも元々ファンが使用していた通称を公式が取り入れたものである。
仮面ライダー全体とは別に、平成ライダー独自のファンも多い。
平成の昭和ライダー(?)の扱い
正確には『仮面ライダーBLACKRX』が放送途中に元号が昭和から平成に変わったため、一応同作は平成時代で初放送された仮面ライダー作品となるものの、通例平成ライダーとしては扱われず昭和ライダーの一員とされている(これは戦隊でも『超獣戦隊ライブマン』が昭和戦隊なのと同じである)。
問題になるのが、『クウガ』以前に製作されたビデオオリジナル作品『真』、劇場版オリジナル作品『ZO』と『J』である。これは、平成時代になってから登場したものの平成ライダーにはカウントされず何故か昭和ライダーに含まれる。浮いた扱いであるその3人を指して「ネオライダー」と呼ばれることもある。
このようなチグハグさはそもそも、仮面ライダーシリーズをJ以前とクウガ以降での作風の大きな変化から二つに区別し、前者を「昭和ライダー」、後者を「平成ライダー」としたのがこれらの呼称の始まりであることに起因している。つまり、本来放送年とは関係ない分類であるが故に、平成に登場したネオライダーも昭和ライダー扱いされているのである。
『クウガ』が2001年放送だったら21世紀ライダーとすっきりできたのだが1年早かった。ややこしさを回避するために「テレ朝ライダー」といわれることもある。
さらにややこしいのが『仮面ライダー』『V3』『アマゾン』の劇場版リメイク作品『THE FIRST』『THE NEXT』『アマゾンズ』。「昭和」のリメイクという扱いのためか昭和・平成のいずれにも含まれない。『ディケイド』の劇場版「オールライダー対大ショッカー」の”オールライダー”にも数えられていない。おそらく同名の昭和ライダーとの存在の兼ね合いだと思われる。
舞台『ジオウ』のファイナルステージでは彼らが助っ人として登場した際に「平成の昭和ライダー」を名乗った。
『仮面ライダーG』という生放送番組中のワンコーナーでの小品も存在するが、石森プロ公認ではあるものの、これもやはり別扱い。
『仮面ライダーアマゾンズ』は平成にネット配信されたが、こちらも平成ライダーに含まれないとされることが多い。
「平成ライダー? 10年早えよ。」
平成ライダー10周年を記念した『ディケイド』のキャッチコピー。公式に「平成ライダー」の語が使用された最初の例である。
これは別に挑発しているわけではなく、
「えっ、もう10年? 早いなあ」
という意味合いだと公式に発表された。
「平成ライダー」の特徴
前述の通り、平成シリーズには昭和シリーズとはまた異なった意欲的な新機軸が多々見られる。
以下に挙げる事例は、しばしばファンの間で話題になるものであるが、これはほんの一例であり数え上げればキリがない。
特徴① 世界観編
昭和ライダーとは異なる点として、建前上は作品同士では世界観や設定を共有しておらず、各作品ごとに独立している。
このため、併存する並行世界の設定が取り入れられた『ディケイド』以前は他作品のライダーの客演はほとんど無かった。
一方で過去作との時系列上での整合性を取る必要がないことから、過去から続く因縁や伏線を張れるなど作劇上での自由度も高くなっているため、各作品ごとに独自の世界観を押し出した個性的なストーリーが描かれている。何よりも敵勢力が全滅しておらず今後も戦いが続くという終わり方をした作品もある事が昭和ライダーと大きく異なる点である(昭和ライダーでも組織の首領格を倒せず戦いが続く可能性を示した作品もあるが、当面の敵対組織は壊滅させている)。
夏の劇場版や最終話間近、あるいは後日談での客演、交流や共闘が見られはするが、TV本編中に(あの男が登場する場合を除けば)別作品のライダーが登場することはまずない。
一応、とある関係者から「平成2期は世界観が繋がっている」という旨の発言もあるが、ちょっと前まで全世界規模の禁断の果実争奪戦をしてたのに、警察がそれに関しては何にも知らなさそうな描写からして、未だに世界観は各作品ごとに独立している気配もあった。
その後、『ジオウ』にて当初こそ同一の世界観であったことかのように描写され、前述の関係者からも「ライダーの歴史が消えると新しいライダーが始まる」という発言があったが、
実際は門矢士やウォズの発言から、ライダーごとに世界観が独立していることがわかる(ただしこれは『ジオウ』独自の設定の可能性が高い)。
それでも前述の通り別作品同士の交流や共闘自体は何度もあり、異なる世界観が一時的に繋がる現象は特別大きな理由なくして起こるようである。
ちなみにこの辺りの話題は、30分前(後)のシリーズ作品にも言えることである。
特徴② 戦闘編
例外もあるが、多くの作品に言える共通項として、以下の点が挙げられる。
- ライダーに変身する人物は昭和ライダーとは違い、改造人間でない場合がほとんど(後述する「『改造人間』設定の喪失、その代替」を参照)。
- 基本的にはすぐ変身する
- 怪人と戦闘になっても、ギリギリまで変身せずに格闘戦をする昭和ライダーと比べると、平成ライダーは敵と出くわすとすぐライダーに変身して戦う(戦術的にはこちらのほうが正しく、昭和ライダーのほうが特異。ただこれは、昭和ライダーの変身者が基本的に改造人間であり、変身前も1フォームと捉えられているためと思われる)。
- これには、敵が軍事的な組織体系を持つ秘密結社に限らなくなった結果、変身前でも渡り合える戦闘員のような雑魚が減ったのが作劇上の要因。そして大人の事情としては、主役がアクション俳優でなくなったことや、戦闘員を出すと予算がかかるといった点がある。平成2期からは戦闘員が登場する作品も増え、変身前の戦いも描写されるようになった。
- 役者のアクション能力次第では、『仮面ライダーキバ』や『仮面ライダーW』、『仮面ライダードライブ』など、生身でも格闘するキャラが数多く登場する作品もある。
- 主役ライダーは戦況に応じて別の姿=フォームに変身し、それぞれの特長をうまく活かして戦いを有利に運ぶ(フォームチェンジ)。
- さらに中盤は「最強フォーム」と呼ばれる新形態に多段変身、より強力な必殺技を放つ。
- それもただ強いというだけでなく、ストーリーにおいても重要な意味を持っており、物語に深く絡んでくる。
- 『電王』のライナーフォームなど、劇中で最後に登場したからといって、最強とはいえないフォームも存在する。
- 特撮の情報誌である『てれびくん』の誌上通販DVD(ハイパーバトルビデオ)のみに登場する限定フォームも存在する。『カブト』のガタック・ハイパーフォームや、『フォーゼ』のロケットドリルステイツなどである。
- 主役級ライダーの「最強」を含めた強化フォームやその武器には、それまでに登場したフォームの特徴がひとつに混じり合った合体フォームもいくつか見受けられる。
- 2作目『アギト』以降は複数の仮面ライダーが登場。主人公の味方とは限らず、ライダー同士の戦いを主軸にした作品もある(その最たるものが『龍騎』)。
- 本編後半から勢力図が三つ巴になることも多く、そうなってからはバトルシーンが乱戦になることが多い。
- このような場合、それらの勢力にもライダーがいることが多く本編後半からは怪人との戦闘も極端に少なくなりもっぱらライダー同士の戦闘が多くなる。そのため、ビルドでは怪人のバリエーションがかなり少なく、エグゼイド以降、劇場版の敵もラスボスもライダーということがほとんどとなった。
特徴③ ストーリー編
- 『クウガ』で見せた手法の成功からストーリーがいっそう重視されるようになり、目の肥えた大人でも楽しめる複雑な展開を見せる。中には日曜朝から放送してもいいのか危ぶまれるほどに暗いストーリーも多い。ただ『響鬼』からは、シリアスなメイン展開は続けつつギャグ要素を多分に含む傾向になってきている。
- 形は異なれど「“その後”の示唆」=いわゆる「オレたちの戦いはこれからだ!」的な最終回を迎えるパターンが多く見られる(昭和ライダーシリーズにもあるにはあったが、平成ライダーは顕著である)。ただし、主題そのものは完結しており、「オレたちの戦いはこれからだ!」はあくまでも演出的なものである。
- 例外もあるが、シリーズ共通の目安としておよそ30話前後から作品全体のシリアス色が強くなり、物語の核心に迫ってくる。作品によっては、ちょうどこの時期に最強フォームが登場。
- 敵が「世界征服」を明確な目的として活動している作品が少ない。世界征服という目的自体が現代では陳腐化していること、昭和ライダーで定番だったテロ作戦が放送コードにひっかかることも理由の一つではあるのだろう。そのため、歴史を変えるなどして「世界を破滅させる」と言う、より複雑な目的で行動する悪役が多く登場している。
- 仮面ライダー(及び変身者)の死が描かれる事もあるようになった。昭和ライダーでも『V3』や『スカイライダー』でのライダーの戦死を思わせる描写はあったが、後の復活の描写がなく完全に死亡退場したのは『アギト』におけるアナザーアギトが初であり、その後も悪の仮面ライダーが登場することによって、「敵に敗北して死亡する仮面ライダー」というショッキングな描写が度々為されている。
- 平成第2期後半以降から、幹部でもない一般の敵怪人の撃破に2話以上など複数話かかることが多い。
- ただし、その理由が単純に相手のスペックが上回っていたり厄介な能力だったというのは意外に少なく、基本的に戦っているライダーの気持ちなどの問題が主である。そのため、抱えている問題が解決するなどすると一気に敵を圧倒したり、場合によっては新フォームに昇進するなどしてあっさり倒してしまう。
特徴④ 番外編
- 毎年の劇場版が恒例に。たいていは映画だけのオリジナルライダー「劇場版限定ライダー」や「最強フォーム」の顔見せが目玉となる。『ディケイド』以降は放送開始時期の変更により、冬の映画でいわゆる「中間フォーム」の顔見せになった。また、映画だけの特別なフォーム「劇場版限定フォーム」も出てきた。
- このような形で登場するライダーたちは大抵、映画の中で主役ライダーに倒される敵のボス的役回りが多い。…なのでその場合は「発表=死の宣告」という一種のフラグでもある。
- 白倉伸一郎プロデューサーの意向もあり、『アギト』以降は髙寺成紀がプロデュースした『響鬼』を除き通常話を一旦区切ってテロップを流すエンディングをなくし、本編を若干延長した。
- 基本的に仮面ライダーが名乗らない。名乗るライダーも皆無ではないが、シリーズ全体で見ても少数派。そもそも劇中で「仮面ライダー」という呼称や単語が使用されない作品もある。
- 技名・武器名・バイク名なども同様だが、こちらはベルトや武器、アイテムの音声が代わりにしていたりもする。
- (大幹部などはさておき)怪人が自己紹介しない。したがって、OPクレジットや公式サイト、怪人図鑑などを見ないと怪人名がわからない場合も多い。
- 『仮面ライダー』で人気が確立され、以降特撮作品のヒーローにとっては個性を表す重要な要素となっている変身ポーズが、大仰な振り付けをしていた昭和ライダーに比べて簡素化されていることが多い。後述のような設定の変遷によって「変身ベルト」を直接操作することで変身機能を起動する例が多く(クウガやアギトは昭和ライダーにならった変身ポーズを取っているが、ポーズの最後にベルト側面にあるスイッチを押す描写がある)、個性的な変身ポーズを披露するライダーも決して少なくはないが、毎回の変身の際に披露されるとは限らない。
- と言うか、玩具版のベルトに音声ギミックを仕込んだという理由が大きいだろう。ライダーキックを放つ前にもベルトを操作する必要が出たのである。
- またTCG人気に肖った『龍騎』の商業的成功以降、大量の小道具(アドベントカードなど)を用意して差し替えるギミックになったと言う理由もある。平成1期は『龍騎』と『剣』だけだったが、『ディケイド』以降のライダーはすべて当てはまる。
- 歌詞やタイトルにライダー名が直接入っている楽曲がある(クウガ、アギト、555、剣、響鬼、ディケイド、W、オーズ/OOO、フォーゼ、ドライブ)が、直接ライダーの名前ではなく、そのライダーに近い言葉を取り入れている曲も多く、実際に歌ってみると該当作品の主人公の名前に聞こえるという仕組みになっている(キバ、鎧武/ガイム、エグゼイド)。
- 特にオーズはそれが顕著で、各コンボに充てがわれたテーマソングのタイトルはすべてコンボ名をもじったもの。
- 昭和ライダーと比べて本編中にナレーションがほとんどなく、次回予告でキャッチコピーを読み上げるのがほとんど。
改造人間設定の喪失、その代替
番外的存在の『G』などを除く平成ライダーの変身者は、昭和ライダーとは異なり、力を得る手段は改造手術ではない。しかし、対象人物が潜在的に特別な資質を持っていたり、あるいは身体的には普通であっても身につけるベルトのほうにライダーとしての力が集約されているため、変身すれば遜色なく怪人と戦える。
それに伴い、変身についても肉体が変化するのではなく超科学や異種文明により作られた強化服を身に纏うといったケースが多く、変身ベルトが改造された身体の一部であるという設定であった昭和ライダーとは異なり、装着する変身アイテムという扱いに変わっていった(もちろん例外もある)。そういった設定の変遷から、作品によっては変身ベルトが特定の個人専用の物ではなく、その所有者が代わるか複数存在するといった理由によって、別の人間が同じライダーに変身するということもある。
敵を含めた「異形」を表す表現としても、古代からいる生物だとか外宇宙か別次元からの来訪者など、ストーリーの幅を大きく広げたことで世界観の選択肢も広がり、そこから作品ごとの差別化を強く意識していった関係で、改造人間を出すことに執着する理由がなくなったと考えられる。
また、これにより本編で仮面ライダーだった者たちは「ただの人間に戻る」という選択肢が得られ、最終回後は戦いから解放される=「仮面ライダーを辞める」パターンが可能になっている。
その意味では「喪失」というより改造人間設定からの「解放」ととれるかもしれない。
こうした設定の変更は、2000年代当時において人工臓器(血液、骨、筋肉、神経など)が発達しており、1970年代の時点では架空の存在と言っても差し支えなかった改造人間が現実的なものとなり、新しい差別問題の惹起が懸念されるという事情がある。
他にも、玩具開発の企画段階で変身アイテムなどにギミックを持たせるとき、ある程度メカニカルなもの=外部装置であるほうがデザインしやすく機能も埋め込みやすいという大人の事情も関係していると思われる。
逆に、特性が敵怪人と同じだったり、敵怪人と同じ力あるいは敵怪人の力そのものを使って変身したり、変身者の正体が怪人だったり、副作用などで怪人そのものに変貌してしまったりと、「ライダーが敵怪人と同じ力をルーツとする存在」という要素に関しては、ある種昭和以上に徹底している(実際、敵組織から改造を受けたわけではなく、そもそも力のルーツすらも異なる昭和ライダーは少なからず存在する)。
なお、先史超人類リントが作った霊石「アマダム」の力で肉体を変化させているクウガ、神の如き超存在(の半身)から与えられた超能力によって肉体が変化する『仮面ライダーアギト』のライダー(装着式のG3系列を除く)、修練の結果肉体を戦闘向けの状態に変化させる術を得た『仮面ライダー響鬼』のライダー、体内にオーメダルの力を取り込んで動物の力をミックスさせて戦う仮面ライダーオーズといったように、改造人間でこそないが変身で肉体が異質なものに変化しているライダーがいないわけではない。死亡した人間が変身する仮面ライダーゴーストのように、変身する前から肉体が異質なものに変化しているという例もある(明言はないがWも確実に、小説版によればフォーゼも該当する)。
そして、『仮面ライダービルド』では、主人公やその相棒をはじめ、ライダー変身者のほぼ全員に、敵に改造されたと思われる描写が存在している。改造された人間が仮面ライダーになったのは、『RX』以来28年ぶり(劇場版も含めれば1994年公開の映画『仮面ライダーJ』以来23年ぶり)で、平成ライダーシリーズでは初となる。もっとも、前述の事情に配慮してか、その「改造」の内容はあくまで「素質あるものへの変身能力の付与」で、ライダーとしての戦闘能力はベルトなどの変身アイテムに集約されており、昭和と平成の中間のような設定となっている。終盤ではサイボーグになった者が登場し「純粋な改造人間」としての仮面ライダーが平成ライダーで遂に登場することとなったが、やはり配慮もあってかサイボーグ化が判明した回にて退場となっている。
『仮面ライダー鎧武』は本編で改造人間設定は無かったが、舞台版『斬月』では仮面ライダーが改造の途中経過とされており、オーバーロード化=成功作・一般インベス化=失敗作となっている。なお本編のオーバーロードには任意で怪人態と人間態を切り替えられる個体や、人間態を保った個体も居る。
そうした改造人間設定が使用されなくなってしまった傾向により、昭和ライダーと比べてあらゆる面で設定がかなり複雑で分かり難くなり過ぎていることから、取っつきにくく感じて苦手とする人も多くなっている。
また、全体的にメタリックな質感からメタルヒーローが源流と見る向きもあり、仮面ライダーよりどちらかといえばそちらに近い。放送枠も『燃えろ!!ロボコン』を間に挟みつつも継承している。
第1期と第2期
一部のファンやネット上では平成シリーズ10周年記念作品の『ディケイド』で一つの区切りとして、昭和ライダーシリーズに倣い『クウガ』~『ディケイド』までを「第1期シリーズ」、『W』以降の作品を「第2期シリーズ」と分ける動きがある。
公式の玩具サイトでもこのように呼ばれているため、半ば公認。
第2期作品独自の主な特徴としては、以下のものが挙げられる(大まかなダイジェスト。詳しい説明は平成二期の記事に譲る)。
- 番組は9月ごろに開始し、翌年8月ごろに終了というスケジュール
- 1作品ごとに登場するライダーの数が少ない。その一方で、主人公のフォームチェンジ数が多彩である。Wからウィザードあたりが特に顕著。ただ鎧武あたりからその限りではなくなっている。
- ライダーバトルが従来と比べて控えめ(もちろんまったくないという訳ではない)。また、第1期作品と比べて全体的に明るい作風(ただし物語の根幹はハートフルボッコなものばかり)。
- 主人公とともに戦ったりサポートしたりする相棒キャラの存在。
- 第1期はライダーの英語表記が「MASKED RIDER」だったのに対し、第2期からのライダーは「KAMEN RIDER」に変更されている(統一されてはおらず、第1期の英語表記は現在もそのまま)。これを製作していた時に「マスクドライダーという和製英語って、何か変だよね」というツッコミが入ったからかもしれない。
- 主人公の変身ベルトの名前が初代仮面ライダー~キバまではまったく違う名前で展開していたのに対し、ディケイド(ディケイドは1期だが)から「○○ドライバー」という名前に統一された。
- 変身アイテム及びそのオプションが数多く存在し、その組み合わせにより変身/戦いの自由度が高く、グッズとしてのコレクション性も優秀。同時に作品のキーアイテムにもなるため、敵との奪い合いが描かれることも。
- 変身するたびに変身音声が流れる。コレ自体は1期でもあったが、2期は特にウィザード以降10秒ぐらい音声が流れ続けるのが普通になっている。
- 昭和シリーズの「悪の組織」のような怪人種族の幹部クラスによる派閥や軍団、及び戦闘員に相当する雑魚キャラが存在する。
- 各回毎の一般怪人は「何らかのアイテムやキッカケを介して人間が変身するか、新たに誕生する」という特徴がある。
- 表現の規制や作風の変化により、怪人に殺害される残虐演出が減った。一般人が怪人の攻撃や被害を受けても、怪我もしくは気絶で済むことがほとんどであり、死亡する際は画面に映らないなど比較的マイルドな演出となっている。
- 夏の劇場版に次回作の主役がゲスト的に登場し(厳密には『ディケイド』から)、冬には新旧ライダーが本格的に競演する「MOVIE大戦・平成ジェネレーションズ」シリーズが公開される。
スタッフ・役者陣について
スタッフ陣はスーパー戦隊シリーズ経験者が多く、複数ライダーやアニメ調のデザインなど、作風にもスーパー戦隊の色が濃い。
スーパー戦隊シリーズと同様、俳優の登竜門としても知られており、本シリーズからブレイクした主演俳優も多い(オダギリジョー、水嶋ヒロ、佐藤健、瀬戸康史、菅田将暉、福士蒼汰、竹内涼真など)。また、シリーズによっては主演以外のキャストも出世するケースがある(要潤、綾野剛、吉沢亮)など。
メインライダーたちに若手俳優を起用している一方で、ライダーのサポート役(いわゆるおやっさんポジ)はすでに名の知られている芸人や大御所俳優が演じることが多い。
作品タイトル
※キャストなどの詳細はリンク先参照。
テレビ作品一覧
年代 | 作品名(略称) | メインライター | 総話数 | 備考 |
---|---|---|---|---|
2000 | 仮面ライダークウガ(クウガ) | 荒川稔久 | 全49話 | 平成ライダーシリーズ記念すべき第1作。 |
2001 | 仮面ライダーアギト(アギト/AGITΩ) | 井上敏樹 | 全51話 | 仮面ライダー生誕30周年記念作品。 |
2002 | 仮面ライダー龍騎(龍騎) | 小林靖子 | 全50話 | 後年北米向けリメイク版を制作。 |
2003 | 仮面ライダー555(555/ファイズ) | 井上敏樹 | 全50話 | 全話および劇場版の脚本を井上敏樹が担当。 |
2004 | 仮面ライダー剣(剣/ブレイド) | 今井詔二(前期)、會川昇(後期) | 全49話 | 公式巡回済みオンドゥル語が有名。平成シリーズでは初となるメインライター交代。 |
2005 | 仮面ライダー響鬼(響鬼) | きだつよし、大石真司(前期)/井上敏樹(後期) | 全48話 | 途中でプロデューサーらスタッフが交代。 |
2006 | 仮面ライダーカブト([[[カブト>カブト(仮面ライダー)]]) | 米村正二 | 全49話 | 仮面ライダー生誕35周年記念作品。 |
2007 | 仮面ライダー電王(電王) | 小林靖子 | 全49話 | 放送終了後も劇場版(『超電王』シリーズなど)として継続公開。 |
2008 | 仮面ライダーキバ(キバ) | 井上敏樹 | 全48話 | 石ノ森章太郎生誕70周年記念作品。 |
2009 | 仮面ライダーディケイド(ディケイド) | 會川昇(前期)、米村正二(後期) | 全31話(+1話)※1 | 平成ライダー10周年記念作品にして初のクロスオーバー作品。放送スケジュール調整のため、平成シリーズ最短作品※2 |
2009 | 仮面ライダーW(W/ダブル) | 三条陸 | 全49話 | 主役ライダーの変身者が2人というチャレンジ。以降しばらくライダー2人体制が続く。 |
2010 | 仮面ライダーオーズ/OOO(OOO/オーズ) | 小林靖子 | 全48話 | 第28話で仮面ライダーシリーズの話数が通算1000回に達した。 |
2011 | 仮面ライダーフォーゼ(フォーゼ) | 中島かずき | 全48話 | 仮面ライダー生誕40周年記念作品。 |
2012 | 仮面ライダーウィザード(ウィザード) | 香村純子、きだつよし | 本編51話+特別編2話 | 放送スケジュール調整のために平成ライダー最多話数。 |
2013 | 仮面ライダー鎧武/ガイム(鎧武/ガイム) | 虚淵玄 | 全47話 | 平成仮面ライダー15作目記念作品。ライダー2人体制から脱却し、多人数ライダーを採用。 |
2014 | 仮面ライダードライブ([[[ドライブ>ドライブ(仮面ライダー)]]) | 三条陸 | 本編47話+特別編1話 | ライダー数は3人。これ以降「正義のライダーは3~4人」がデフォルトになる。 |
2015 | 仮面ライダーゴースト(ゴースト) | 福田卓郎 | 本編49話+特別編1話 | 春映画にて仮面ライダー1号=本郷猛と共演。 |
2016 | 仮面ライダーエグゼイド(エグゼイド) | 高橋悠也 | 全45話 | 全話および冬・夏の劇場版、Vシネマ3本の脚本を高橋悠也が担当。鎧武から始まった戦隊とのコラボはエグゼイドが最後。 |
2017 | 仮面ライダービルド(ビルド) | 武藤将吾 | 全49話 | W~エグゼイドとは別の世界線の物語であることを明言。全話および冬・夏の劇場版、Vシネマ2本の脚本を武藤将吾が担当。 |
2018 | 仮面ライダージオウ(ジオウ) | 下山健人 | 全49話 | 平成ライダー20作品記念作品にしてディケイド以来のクロスオーバー作品(20周年記念作品ではないことに注意)。 |
※1:『ディケイド』第31話は「本放送版」と「再放送・DVD等収録版」の2バージョンがあり、それぞれ終盤の展開と結末が異なっている。これは、本放送版が結末を劇場版に繋げるためのものになっているのに対し、再放送・DVD等収録版は本編のみで物語が完結するように変更が加わったものである。
似たような例として、TVアニメ版『steins;gate』の23話本放送版と、続編『0』に物語が繋がるよう最終回として編集された2016年再放送版(β)の違いなどがある。ちなみに、「ディケイドメインのエピソードである仮面ライダーウィザードの52・53話は実質ディケイドの32・33話」「ディケイドの放送回数はジオウに出た話数分を合わせて49話」というジョークがある。
※2:なお短かった理由は、以後の作品の開始時期をスーパー戦隊シリーズと半年ずらすことをバンダイから要求されたからとされている。つまり打ち切りではない。また『ジオウ』が「20周年記念作品」と名乗れなかったのもこれが理由だろう(19.5年)。
なお昭和ライダーを含めると『仮面ライダーアマゾン』が24話で最短。こちらも放送局変更(テレ朝→TBS)の影響であり、やはり打ち切りではない。
劇場版
年代 | 作品名 | 備考 |
---|---|---|
2009~2015 | MOVIE大戦シリーズ | 2009年からの恒例クロスオーバー |
2016~2018 | 平成ジェネレーションズ | 2017年からの恒例クロスオーバー |
主題歌
作品タイトル | タイトル | 歌手 |
---|---|---|
クウガ | 仮面ライダークウガ! | 田中昌之 |
アギト(前期) | 仮面ライダーAGITO | 石原慎一 |
アギト(後期) | 仮面ライダーAGITO 〜24.7 version〜 | 石原慎一 |
龍騎 | Alive A Life | 松本梨香 |
555 | Justiφ's | ISSA |
剣(前期) | Round ZERO ~ BLADE BRAVE | 相川七瀬 |
剣(後期) | ELEMENTS | RIDERCHIPS |
響鬼(前期) | 輝 | インストゥルメンタル楽曲 |
響鬼(後期) | 始まりの君へ | 布施明 |
カブト | NEXT LEVEL | YU-KI(TRF) |
電王 | Climax Jump | AAA(前期)、イマジンズ(後期) |
キバ | Break the Chain | Tourbillon |
ディケイド | Journey through the Decade | Gackt |
W | W-B-X ~W Boiled Extreme~ | 上木彩矢w TAKUYA |
OOO | Anything Goes! | 大黒摩季 |
フォーゼ | Switch On! | 土屋アンナ |
ウィザード | Life is SHOW TIME | 鬼龍院翔(ゴールデンボンバー) |
鎧武 | Just Live More | 鎧武乃風 |
ドライブ | Surprise-Drive | Mitsuru Matsuoka EARNEST DRIVE |
ゴースト | 我ら思う、故に我らあり | 氣志團 |
エグゼイド | EXCITE | 三浦大知 |
ビルド | Be The One | PANDORA feat.Beverly |
ジオウ | Over"Quartzer" | Shuta Sueyoshi feat. ISSA |
関連作品
メインタイトルからのスピンオフ作品については、特筆すべき新ライダーが活躍しているものを記載している。
年代 | 作品名 | 概要 |
---|---|---|
1988~1989 | 仮面ライダーBLACKRX | TV放送で最後の昭和ライダーにして初めて平成時代に放映された作品。 |
1988~1990 | 仮面ノリダー | RXと同時期のバラエティパロディ。当時の東映から怒りを買った非公式。だったが…… |
1992 | 真・仮面ライダー 序章 | 仮面ライダー20周年記念Vシネマ。ネオライダー3部作の第1作で昭和扱い。 |
1993 | 仮面ライダーZO | 劇場版オリジナル作品。ネオライダー2作目にして昭和ライダー扱い。 |
1994 | 仮面ライダーJ | 劇場版オリジナル作品。ネオライダー3作目にして昭和ライダー扱い。 |
2001~ | 仮面ライダーSPIRITS | 漫画作品。仮面ライダーZXを中心に昭和ライダーシリーズの漫画独自の続編として描かれている。 |
2004 | 仮面ライダーEVE | 小説版における昭和ライダーのオリジナル続編。 |
2005 | 仮面ライダーTHE FIRST | 初代昭和ライダーのリメイク映画。キャラ設定が大幅に変更された。敵は当然SHOCKER(ショッカー)である。 |
2007 | 仮面ライダーTHE NEXT | 上記の続編。内容ゆえにPG-12指定を受けた。 |
2007 | 仮面ライダーしん王 | かすかべ町にデンライナーが!?仮面ライダー初のアニメ作品とのコラボ。後に「フォーゼ」もこの作品とのコラボを果たす。 |
2007 | 駈斗戦士仮面ライダーズ | 平成版仮面ライダーSD、コミカライズ版はまさに原作クラッシャー!? |
2009 | 仮面ライダーG | SMAPのショートフィルム。悪の組織シェードに改造されたソムリエ。東映公認で本格的に撮影された作品ではあるものの、別扱い。 |
2009 | KAMEN RIDER DRAGON KNIGHT | 仮面ライダー龍騎の北米向けリメイク版。翌年日本でも放送された。新規の敵キャラゼイビアックス将軍が登場する。 |
2013 | 宇宙超人FLY | 台湾が製作したオリジナル特撮。造形の酷似性から問題視され日本公開ならずに有名になってしまった!? |
2015 | スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号 | ドライブメインのオールライダー系映画だが、石ノ森氏がかつて考案し没になっていた仮面ライダー3号がまさかの復活。 |
2015 | 仮面ライダー4号 | 上記の後日談Vシネマ。完全オリジナルの4号が登場。 |
2016 | 仮面ライダー1号 | 仮面ライダー45周年記念映画。初代から半世紀近い歳月を経て1号が強化され新たな姿に。ゴーストとも共演。 |
2016~2017 | 仮面ライダーアマゾンズ | アマゾンプライムでネット配信された仮面ライダーアマゾンのリブート作品。メインライターは小林靖子。 |
2017 | 仮面戦隊ゴライダー | 同時公開の映画超スーパーヒーロー大戦のスピンオフに相当。エグゼイドをメインに、5色のゴライダーが登場。 |
2018~ | 東島丹三郎は仮面ライダーになりたい | 仮面ライダーになりたい者達を描くバトル漫画。作品自体は昭和ライダーのファンを中心に描いているが、平成ライダーも放映されている現代に近い世界観である。 |
2019 | RIDER TIME 仮面ライダーシノビ | 2022年に放送される仮面ライダーシノビが時を超えて3年前に現れる……という設定のジオウスピンオフ。令和ライダーではない。 |
平成ライダーの仮面ライダー
『仮面ライダー一覧』参照
別名・表記ゆれ
関連タグ
平成時代に活躍したニチアサキッズタイム
※1:『燃えろ!!ロボコン』はメタルヒーローシリーズにはカウントされないが、同じ枠で放送されている。
※2:『メガレンジャー』8話までは金曜夕方の放送であり、ニチアサの仲間入りをしたのはこの『メガレンジャー』が最初になる(一応それ以前のシリーズも、カッコ書きでリストアップしておくものとする)。
※3:『明日のナージャ』も前後のシリーズどちらにも含まれないが同じ枠で放送された作品。