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タイムトラベル

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基本的に過去や未来への時間旅行の事を指す。現実においては未だ実現していないので、もっぱら思考実験やフィクションの中でのみ使われる。
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概要編集

過去未来への移動を指す。

時間そのものは常に未来へと流れるので、未来への移動とは移動者が本来の時間軸より早く未来に移動することである。

過去への移動は完全に通常の時間軸に逆行する移動である。

どちらも一瞬ないしそれに準ずる短時間ではるかに長時間の時間軸上の移動を実現することが多い。


ファンタジーで扱われることもあるが、特にSFにおける定番ジャンルの一つである。

その背景には科学技術の発展に伴う時間を超えることへの人類の夢があった(現実での科学的可能性は後述)。


タグとして使われる場合は「ポップンミュージック」の収録ジャンルのひとつである、オフィーリアのイラストにつけられる場合が殆ど。


別名・表記ゆれ編集

直訳は「時間旅行」。または「時間移動」「時間航行」などの訳し方もある。

類語や派生語として、タイムトラベラー(時間移動者)、タイムトリップトリップも旅行という意味がある)、タイムスリップタイムリープ時間跳躍)、タイムワープなどがある。


なお、ループランダムウォーク、時間を越えた通信や時差は厳密にはタイムトラベルではない(タイムトラベルと重複している作品はある)。

しかし主観では何らかの時間跳躍や逆行が起きているのは事実なので、広義ではタイムトラベルに含まれる。

あるいはこれらはより広義的な意味を持つ「時間モノ(時間SF)」で括られる。


移動法の違い編集

タイムトラベル編集

特殊な乗り物を使ったり、別の時代へ続く通路や扉(タイムトンネルやタイムポータル)を通ったりする。

過去から未来に、未来から過去に自由に物を持ち込める。


タイムトラベルは19世紀末の小説『タイムマシン』に登場した用語で、タイムマシンという移動法の発明とセットになっていた(用語はともかくとして、違う時代へ行く物語は『タイムマシン』以前からあった。そして現在は、どんな方法であれ時空を渡る設定のジャンル名とも言える)。


ドラえもん』ではよく「タイムマシン」に乗って違う時代へ行くが、まれにアクシデントも起こる。『日本誕生』では原始人のククル時空乱流に体を吸い込まれて現代へやってきた。いずれにしろ、時間移動の出入口として亜空間を通り抜けている。


基本的に過去に自分がいると出会えるタイプ。

出会ってしまうとその時点でパラレルワールドが発生したり歴史が改変されたりタイムパラドックスで時間連続体が崩壊して宇宙が消滅したりする。

というか、本人同士が会ったことがあるなら普通は覚えているだろう。


タイムリープ編集

タイムリープも参照。

魔法少女まどか☆マギカ』の暁美ほむらや『時をかける少女』の主人公たちなどが行う事を指す。

基本的に記憶・知識などを持ち込めるが、それ以外は通常持ち込めない。

身体能力はその時代の自分のまま。


この場合は確実に歴史の改変が可能であるが、

過去に行く場合はターニングポイント的なものが大抵あって、過程を変える事はできるが結果的に歴史を変える事ができない。

未来に行く場合は確実に歴史が変わるが元の時代に返ってくると歴史が分岐(パラレルワールドが発生)する。


情報だけタイムトラベル編集

過去に情報を送ると受け取った人物が歴史を改変する。すると未来が変化する。

ただし大きくは変わらない。

しかし代わりに別の何かが起こって差し引きゼロになる場合もある。

未来で殺しに来る人物を過去で負傷させると未来で影響が出たり、過去で死ぬはずだった人物を助けるとその人が助けに来たりする。


ただし『STEINS;GATE』のように、どう足掻いても歴史を変えられない場合もある。


タイムパラドックス編集

過去へ移動する場合は必ずと言っていいほどタイムパラドックスという問題にぶちあたる。

つまり、過去を変える事による矛盾である(例:自分が生まれる前に戻って、母親を殺す。すると自分が生まれなくなり、母親も殺されなくなってしまう)。

この矛盾の解消については主に以下の説が存在する。

  • 「宇宙が消滅する」説
  • 「未来が書き換えられる(以前の未来が消滅する)」説
  • 「改変された未来と改変前の未来が同時に存在するようになるパラレルワールド」説
  • 「改変の成否とその結果も含めて一連の歴史であり矛盾は生じない」説
  • 「過去を変えることが出来ない為、矛盾は生じない」説

···等、さまざまな理屈付けがされており、作品ごとに違うので、これもまたタイムトラベルものの魅力である。

書き変え型・パラレルワールド型編集

ドラえもんと『ドラゴンボール』の未来トランクスはどちらもタイムマシンに乗って過去へ行ったが、歴史改変の表れ方は異なる。


  • ドラえもん達が過去の時代で歴史を改変すると元の時代にも影響が出る(書き変え説のタイプ)
  • 人造人間に滅ぼされた未来から来たトランクスが過去の時代で孫悟空に特効薬を渡しても、人造人間が滅ぼした時代のトランクスにとっての元の時代は滅んだまま(パラレルワールド説のタイプ)

未来トランクスの例でもっと言うと、

  1. 孫悟空が病死した時代で起動した人造人間が世界を滅ぼし、トランクスが過去に行った歴史
  2. 孫悟空に特効薬を渡したトランクスが未来に帰った歴史
  3. 起動前の人造人間を破壊したトランクスが、セルに殺される歴史
  4. 現代のセルを作っている研究所を破壊し、過去にやって来たセルが特効薬を飲んだ悟空に倒される歴史
  5. 過去に行こうと研究所にやって来たセルがトランクスに倒される歴史

がある。


過去のブルマが未来トランクスと会っているのにかかわらず、未来トランクスの時代のブルマは未来からトランクスがやって来た事を知らないことからパラレルワールドがある事が明白。


言い換えると

ドラえもんタイプは歴史が改変されるとパラレルワールドとして保存されないが、歴史を大幅に改変することが出来るパターン(『鉄人兵団』ではしずかがタイムマシンで敵側の歴史を大幅に改変し、地球の危機を救っている)と、過去を改変することは出来ても歴史の大筋を変える事は出来ないパターン(のび太としずかが結婚しようとしまいと、玄孫のセワシが産まれている)に分かれる。


トランクスタイプは歴史が改変されても元の歴史はパラレルワールドとして保存されるが、タイムトラベルした本人の歴史は変わらない。


また大抵過去を変えてもタイムトラベルした人達は歴史の改変が適用されない(逆ウラシマ効果)。


タイムパラドックスの無い過去への移動方法編集

「セーブ」ができるRPGのように、過去の世界そのものを何らかの形で保存し、現在の世界を移動者以外全て過去の状態に塗りつぶすという方法をとれば、一応タイムパラドックスが生じることはない。ただ、このタイプのタイムトラベルだと、移動した分だけの年齢差のある移動者が増えることになる。

時間移動を利用した犯罪編集

タイムパラドックスの問題を逆手に取ったのが、時間移動を利用した犯罪行為であり、そうした事態が発生する作品は必然的にタイムトラベルものには多くなる。

  • 現在の技術を過去に持ち込めば、移動先の時代においては圧倒的な文明技術を独占できることになる。未来の技術を現在に持ち込んだ場合も同様である。
  • 歴史を知った上で、ターニングポイントとなる発明品を、その時代に移動して自らが先回りして開発することで、莫大な富を得られる可能性がある。
  • 同じく歴史を大きく動かした人物を抹殺することにより、後の歴史を世界規模で変えることができる。

そうした犯罪に対する警察組織であるタイムパトロールなどが登場する機会も必然的に多くなる。ただし、時間移動を利用した犯罪に対処する法律が制定される前にそれらの行為を行ってしまえば、タイムパトロールによる処罰は事後法になるため、事後法が認められない限りは処罰できないという抜け穴もある。

バタフライ効果編集

本来はカオス理論の用語。気象学者ローレンツが1972年に行った講演の副題、

「ブラジルで蝶がはばたくとテキサスにトルネードが起こるか?」が語源とされる。

ローレンツの言葉にあるように、初期値の微細な違いが、不確定性の積み重ねによって、

結果を大きく変動させる、という理論である。


タイムトラベルの問題においては、過去に行った少数の人間の些細な行動の違いが、

未来においてある人間の運命を変えたり人類全体の命運すら左右する、

といった現象がこれに相当する。

つまり時間旅行さえできれば、それ以外の武力や人材、資金などが乏しくても、

容易に巨大な問題を処理しあるいは強い権力を行使することができるわけだ。

上記の時間移動による犯罪ともたやすく結びつく理由にもなっている。


現実におけるタイムトラベル編集

未来へのタイムトラベル編集

相対性理論によると「運動している物体の時間は(運動していない物体に比べて)遅れる」(いわゆるウラシマ効果)ので、ただ運動するだけで未来へタイムトラベルしているともいえる。ただし現在最も速い宇宙船にのったとしてその時間の遅れは1年で0.05秒くらいなので一般人の日常生活レベルでは誤差の範囲である(カーナビなどに使われるGPSではバカにならないレベルなので日々調整が行われている)。


また重力の強いところでも時間が遅れるので、ブラックホールや中性子星のような高重力天体のそばに行って戻ってくれば未来へのタイムトラベルが可能である(「トップをねらえ!」の二人はこの効果により12257年後に帰還した。)。もちろんそんなところに行って無事帰ってくることは現在の科学力では不可能だが。


コールドスリープによって主観の上では未来へタイムスリップする事は理論上は可能。(※客観的には仮死状態になっているだけなのだが···)

タイムトラベルモノの創作物においても、コールドスリープを用いて擬似的にタイムトラベルを果たしている作品は少なくない。

現実にも、現在の医学で治療不可能な重病を持つ患者が、未来の医学に希望を託してコールドスリープしているケースもある。

もっとも、現在の科学ではコールドスリープから目覚めさせる事は不可能。今後目覚めさせる事ができるかどうかも不明。さらに言うなら、そもそもコールドスリープした時点で死亡している可能性すらある。希望を託すには、あまりに危険な賭けである。




過去へのタイムトラベル編集

過去へのタイムトラベルは未来へのものに比べて格段に難易度が上がる。

現在「可能性がある」とされているものにワームホールを使ったもの、宇宙ひもを使ったものなどがある。


また超光速粒子(タキオン)が存在するならば過去へのタイムトラベルが可能になるとされているが、現在のところ発見される見通しはない。


2011年にCERNによってニュートリノの速度が光をも上回るという測定結果の発表がされた(正確には測定結果を信じられず、第三者にミスの洗いだしを依頼する為に公表したが、"ミスの洗いだしの依頼の為"が広がる内に抜け落ちてしまった)事で、この結論が揺らぎ、将来的にはタイムマシンの可能性も有り得るかもしれないと、一時物理学界が騒然となった。

しかしケーブルの緩みなどの実験の不備が指摘され、2012年6月2日、国際研究グループ「OPERA」がそれらの不備を解消して再実験を行ったところ、ニュートリノの速度と光速に明確な差は無く、事実上ニュートリノが光速を越える説は撤回された。


創作物におけるタイムトラベルモノのリスト編集

(メディアミックスが行われた作品に関しては「原作」を表記する。)


各作品の重大なネタバレの場合があるので閲覧注意!!!


































タイムマシンによる時間移動編集


事故や原因不明の現象による時間移動編集


超能力や特殊能力、魔法による時間移動編集


意識だけが時間を移動(タイムリープ)編集


時間をバラバラに移動(ランダムウォーク)編集


同じ時間を繰り返す(ループもの)編集

詳細はリンク先記事にて


過去、もしくは未来との通信編集


時差編集


関連タグ編集

時間 現在 過去 未来

タイムマシン SF

ジョン・タイター 相対性理論

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