概要
1959年11月24日生まれ。東京都出身。血液型はB型。マウスプロモーション所属。
洋画の吹き替えでおなじみ、言わずと知れた超実力派声優。通称:明夫、明夫さん。
父親はアテレコ界の重鎮大塚周夫で、兄弟の中で唯一役者業を始めた人物。
吹き替えの際は高確率で、一人称:私、二人称:お前さんと呼ぶキャラクターを演じる。
最近では『日曜洋画劇場』の予告や『飛び出せ!!科学くん』でナレーターを務めている。
また、舞台俳優としても活躍中。舞台では、情けない中年オヤジやヤクザ、薬物中毒の男などを演じたこともあり、声優としての大塚明夫とはまた違った側面を拝むことができる。基本的には仕事を選ばない、断らないをモットーに役者として心掛ける。
数は少ないながらもドラマへの出演経験もあり、『真夜中の百貨店〜シークレットルームへようこそ〜』では主演となる。最近では大河ドラマ『麒麟がくる』にチョイ役ながらも顔出し出演したことで大きな話題をさらった。これもある意味父である大塚周夫の足跡をたどる形となった。
2015年3月に星海社新書から『声優魂』を発表。
これまでの経験(30歳までトラック運転手だったことや、声優に転向する際に父・周夫に許可を貰えなかった点も触れている)を交えた持論や声優業界の実情を以て、“声優だけに限らず全ての業界に憧れる若者”へ向けての警鐘と覚悟を問う書籍として注目を集めている。
ただし「声優だけはやめておけ」という自身の職に真っ向から逆らう帯の言葉は、編集者が考えたフレーズでしかなく、大塚自身も実際にはそこまでは言っていない。ただ上記のキャッチコピーの影響か声優に限らず全ての業界に入る若者に戒める形で有名になったのも事実である。というのは声優は仕事依頼が来ない限り不安定でローンを組むのが(他の芸能人よりはチャンスあり)難しい特殊な仕事であり、子役経験者や余程の才能が無い限りは推奨されなかったのだが、大塚氏の出版後、山寺宏一が提言する岩田光央の声優道や関智一の『声優に死す』を始め、声優による本の出版が相次ぎ、人気声優を目指す若者に待ったをかけるエピソードになったとか。また2016年には声優魂に続いて声優塾を出版し、その後東洋経済オンラインを始め雑誌メディアからも掲載され、改めて声優(役者)を目指す若者に覚悟はあるかと待ったをかけるエピソードになったとか。
元妻は声優の沢海陽子。離婚後もよく共演しており、特に明夫主演ドラマではその経歴を逆手にとった共演を果たしている。
2017年1月7日、事務所のお知らせにて再婚したことが報告された。相手は一般女性とのこと。
他の声優・俳優との関係
父・大塚周夫との関係
- 同じく声優の故・大塚周夫は父親で、沢海陽子は元妻。大塚周夫や沢海陽子とは、仕事で共演したことも多い(一家揃って共演したことも何度かある)。直近の沢海陽子との共演は連続ドラマ『真夜中の百貨店~シークレットルームへようこそ~』第6話、第7話(ちなみにこのドラマの主演は大塚明夫であり、劇中でも元夫婦という設定である)。第6話ではゲストが同じマウスプロ所属の小形満だった。第18話ではこちらもマウスプロ所属の楠見尚己、藍子親子と共演。
- 役者である大塚周夫は他の父親とは違う生活スタイルを送っており、乳飲み子のときは台本を読み込んでいる最中の周夫が、明夫の泣き声に憤り押入れへ叩き込まれたこともあった(勿論本人は覚えていない)。また、遊びに行きたくても休みの日がないため連れていって貰えず、父がねずみ男を演じていると同級生に触れ回ったところ「小ねずみ男」と虐められるなど、役者になるまでは父との良い思い出や印象はなかったという。
- 役者になる前は父とは日々対立しており、「絶対役者になどならない」と豪語していた。しかしトレーラーの運転手として働いていた時期、惚れ込んだ一人の女性が居た。しかし彼女は劇団員と付き合っており、しかもその男が彼女から金を工面して貰っているのを見た明夫は憤る。そして「男は真面目にちゃんと稼いでいくべきだ(要約)」と明夫は女性に主張する(=真面目に働いている自分の方があなたを幸せにできるということだと思われる)が、「男の人は夢がある方が素敵」と振られてしまう。その悔しさから「なら役者になってやる」という気になったことが明夫が役者業に進むきっかけとなった。
- 父の大塚周夫からは最初こそ反対されたものの、いざ業界に入った後は声優としての仕事をいくらか紹介してもらい、それが声優活動を始めていくきっかけとなった。「それまで反発していた父親の心情が役者になってわかるようになった」と後に語っており、後年に息子が同業者になった時の心情を聞かれた周夫は「感性で生きる仕事を選んでくれたことは嬉しい」と話している。また、声優の仕事に就けたのは父・周夫のコネクションの力も大きかったとのこと。
- モノマネのレパートリーとして父・周夫の声もあり、健在な頃からふざけてモノマネをしていた。現在はその経験を活かして父の仕事を引き継いでいることもある。これはよくクライアントから求められる(本人曰く「周夫さん枠」)らしく、「親父ならどんな風にやるだろうと考えながら声に出してやっていると、親父がまだ生きているような、会えるような気がする」と楽しみながらやっているという。
- 生前の父・周夫曰く「自分はナレーションが苦手(何か役柄を意識できないと演じることができないため)だが、せがれ(明夫)はそういう仕事が好きみたい」と語っていた。実際、周夫と比べるとナレーション業は多い方。
- 嫌な思い出の多いねずみ男であるが、明夫はしばしば父が演じたねずみ男の芝居を尊敬していると語っており、「狡さやセコさをあそこまで作り込んでいるキャラクターは滅多に無い」と称賛。黒ひげ役はその父の演技へのリスペクトを込め、どれほど作り込めるかということを目標にしているという。一方で同作が非常に長期的な作品となっているため「(年齢的にどんどん厳しくなっているため)黒ひげ役はまだ元気なうちにやり遂げたい」とも語っている。
その他
- 同じくアクション俳優を吹き替えする玄田哲章とはよくダブることが多い(アーノルド・シュワルツェネッガー、スティーブン・セガールなど)。両者とも仲は良いものの、お互いが主役級を演じることが多い故か、あまり共演する機会がない。
- 矢尾一樹は高校の同級生である。
- 劇団AUNの創設メンバーでもあり、その主宰である俳優の吉田鋼太郎とは親交が深く、30年来の付き合いである。ただし、舞台作品とは異なり、テレビドラマ作品における吉田との共演は『麒麟がくる』が初めてであった。
- 小島秀夫がKONAMIから離脱する原因となった一連の出来事について、一貫して小島側を支持・尊敬しており、「小島監督を欠いたスネークは二度と演じない」と表明。後にスネークについて問われた際も「メタルギアはもう完結している」と答えている。よって離脱以降の作品において使用されているメタルギア関係の音声は全てライブラリである(大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ、スーパーボンバーマンRなど)。然し、この情報を検索しても信頼できるソースが出てこないため、嘘情報の可能性もある。恐らくまとめサイトやあちらの界隈が広めまくった偽情報と言う説が有力。只『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』で新録ボイスが無かった事などから何らかの事情があるのは間違いないと言っても良い。この話題は嘘か本当かで割りと荒れやすいので、公の場で出さないほうが良いだろう。尚、彼本人のX(旧Twitter)にて意味深な発言が為されている。実際のツイート
- 小林清志とは様々な作品で縁があり、小林にとってのライフワークである次元大介役を引き継いで欲しいとオファーがあった際は複雑な思いがあったという。リアルタイムで見ていた明夫は「清志さん以外の声の次元なんて嫌だ。納得できない」という思いを吐露しつつ、非常に悩みながらも「交代は決定事項位であり、他の人にやられて複雑な気持ちになるくらいなら…」と思い立ってあえて快諾したという。しかし演じるようになってからは私生活でも次元のことをしばしば考えてしまったり、自分の演技から次元大介らしさを感じられないとして納得がいかず、苦しんだ経験を明かしている(後者は小林がメッセージで間接的なエールを送った際に込められた「ヒント」で光明がさしたという)。
- ちなみにルパンを演じる栗田貫一は、大塚の方が年下なため「呼び捨てでいいですよ」と言われたことを明かしており、インタビュー等ではフルネームで呼び捨てにしている。
- ルパン三世シリーズには、次元大介役を引き継ぐ以前から何度かゲストキャラとして出演している(TVスペシャル「ナポレオンの辞書を奪え」のマッカラム、「ロシアより愛をこめて」のドンビーノ、「アルカトラズコネクション」のアンディ、劇場版「くたばれ!ノストラダムス」のクリスなど)。
- タレント声優肯定派。「いい芝居をする役者は映画吹き替えやアニメでもいい演技をする」と『声優魂』で語っている。この章では木村拓哉演じる『ハウルの動く城』のハウルや、『もののけ姫』の美輪明宏の演技を称賛している。
主な出演作
アニメ
※1:テレビ版のヨミを父・大塚周夫が演じており、直接引き継いだわけではないが、一時話題になった。
※2:『バキ』『範馬刃牙』での担当。『グラップラー刃牙』では乃村健次。
※3:2代目。父・大塚周夫からの引き継ぎ。
イラストなし
ゴクドー@絶対無敵ライジンオー(OVA) | ねずみ男@映画妖怪ウォッチ シャドウサイド 鬼王の復活 | 飛鳥友貴@怪盗セイント・テール |
ドーリアン外務次官、ナレーション@新機動戦記ガンダムW | ボルボナ・フォーグナー@コードギアス復活のルルーシュ | キャプテン・ジョーク@ONE PIECE |
ホーニー@鉄コミュニケイション | 鬼術師@吸血姫美夕 | 東尾所長@マジンボーン |
つしま@俺、つしま | 双葉の祖父@先輩がうざい後輩の話 | PVの『可愛い』担当@社畜さんは幼女幽霊に癒されたい |
WISE局長@SPY×FAMILY | 上城暁範@遊戯王SEVENS | ジェラルド嘉納@REVENGER |
ミスター@コヨーテラグタイムショー | ブロド@聖者無双 | 深見東州の父親@アニメ神頼みシリーズ |
チェスター・レイ・ガルフォード@異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術 | 静寂なるハルゲント@異修羅 |
ゲーム
*2:2代目。父・大塚周夫からの引き継ぎ。
メタルギアシリーズ
ソリッド・スネーク@メタルギアシリーズ | ビッグ・ボス/ネイキッド・スネーク@メタルギアシリーズ※3 | イロコィ・プリスキン@メタルギアソリッド2 サンズ・オブ・リバティ |
ソリダス・スネーク@メタルギアソリッド2 サンズ・オブ・リバティ | オールド・スネーク@メタルギアソリッド4 ガンズ・オブ・ザ・パトリオット | ヴェノム・スネーク@メタルギアソリッドV |
※3:メタルギアソリッド4においてビッグ・ボスのモーションアクターとしても出演。
グレ・ネイド@神機世界エヴォリューション | ゾーマ@ドラゴンクエストライバルズ・脱出ゲーム | 英雄王@聖剣伝説3 TRIALS of MANA |
武上創士郎@ガールフレンド(♪) | ラバン・シュリュズベリィ@デモンベイン | ガルド・バン・モルガン@アークザラッド3 |
レイベリィ@グランブルーファンタジー | カイト・マディガン@GENERATION OFC.E. | リョウテイ@トリコグルメサバイバル! 2 |
志村@Ghost of Tsushima | 醍醐景光@どろろ(PlayStation 2版) | プリンス@プリンス・オブ・ペルシャ二つの魂 |
武蔵坊弁慶@GENJI | 織田信長@鬼武者 | ヴァルガス@パワーストーン |
鈴木源三郎@EVE burst error | 神宮寺三郎@探偵神宮寺三郎灯火が消えぬ間に | おてんこさま、伯爵@ボクらの太陽 |
ベルガルド・ゼーマン@英雄伝説 黎の軌跡 | レーゲン@ファイナルファンタジーブレイブエクスヴィアス | ジオ@ロロナのアトリエ・メルルのアトリエ |
田宮隆造@龍が如く3 | [[]]@[[]] | [[]]@[[]] |
特撮
ドラマCD
【A-R】雷電@ツインシグナル | 音井信之介@ツインシグナル | 前田慶次@集英社カセットコミックシリーズ 花の慶次 |
モハメド・アヴドゥル@集英社カセットブック ジョジョの奇妙な冒険 | ||
ハーディン@ファイアーエムブレム 旅立ちの章
タリス王@ファイアーエムブレム 黎明編/紫嵐編
国内ドラマ
コンシェルジュ@真夜中の百貨店~シークレットルームへようこそ~(主役として顔出し出演)
吹き替え
担当俳優
アーノルド・シュワルツェネッガー(一部) | アントニオ・バンデラス | ヴィン・ディーゼル |
ウェズリー・スナイプス | エド・ハリス | オデッド・フェール |
キーファー・サザーランド | クライヴ・オーウェン | サミュエル・L・ジャクソン |
ジェフ・ブリッジス | ジャン=クロード・ヴァン・ダム | ジャン・レノ |
スティーブン・セガール | デンゼル・ワシントン | ドルフ・ラングレン |
ニコラス・ケイジ | ハビエル・バルデム | マイケル・マドセン |
リーアム・ニーソン | ||
実写
アレクセイ・ショスターコフ / レッド・ガーディアン@ブラック・ウィドウ
アルマンド・サラザール@パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊
ドミニク・トレット@ワイルド・スピードMAX(テレビ朝日版)
レオン・モンタナ@LEON(ビデオ・DVD、Blu-ray版)
海外アニメ
スポーン@SPAWN | ランチパッド・マクワック@ダックテイル | ロックダウン@トランスフォーマー アニメイテッド |
サカキ@ポケモンジェネレーションズ | アイアンウィル@マイリトルポニー | ヘイゼル・レイナート(※画像中央)@RWBY |
スパイダーマン・ノワール@スパイダーマン:スパイダーバース | @ | @ |
[pixivimage::s] | [pixivimage::s] |
ケイシー・ジョーンズ@ティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズ
人形劇
ネモ船長@こどもにんぎょう劇場「海底二万里」「続海底二万里」
コルト@新キャプテン・スカーレット
ナレーション
- Sound Horizonの楽曲関連
- マキシシングル『少年は剣を…』
- ナレーション:終端の王と異世界の騎士
- アルバム『Roman』
- アルバム『Moira』
- ナレーション、キャラクターボイス
- マキシシングル『イドへ至る森へ至るイド』
- ナレーション
- アルバム『Märchen』
その他
※4:一部CMのみ。実際の声優は田中敦子。
余談
(画像はあるイベント時の模写)
眼帯とバンダナを着けると「スネークのモデルなんじゃないか」と疑うほどソックリになるらしい。
(『メタルギアソリッド ピースウォーカー』関連のラジオ、カズラジ。より)
ちなみに、スネークの動作には小島秀夫監督曰く「大塚(明夫)の癖や喫煙時の姿などを観察し取り入れている」とのこと。
コラボしたことのあるカロリーメイトのCMにも出演している。
愛車はアルファロメオ・アルファスパイダーのMTだったが、トラブルに見舞われてからはお別れし、ハーレーに乗り換えたが、その後ガリバーで日産・エルグランドを購入。
過去には深見東州監修のアニメ神頼みシリーズで深見東州の父親を担当してたが、そのシーンを見るとまるでスティーブン・セガールのような迫力ある演技力であり、また深見東州の母親は土井美加が担当で深見東州の弟は松本梨香が担当で子供時代の深見東州を担当していた水島裕との共演シーンはまるで香港映画とハリウッド映画の親子シーンの雰囲気である。