※注意
本記事は各作品の本編におけるネタバレを多大に含みます。
閲覧の際はその点を重々留意し、自己責任を覚悟の上で閲覧して下さい。
概要
タイトルの通り、各シリーズ作品に登場する際立って強い怪獣を指す。
なお、ここではウルトラシリーズに登場した怪獣のみを記載する。
ウルトラシリーズ以外の作品に登場した怪獣については個別記事を参照。
公式的な基準はなく、ファンからの評価によるものがほとんどである。
基本的に圧倒的なまでの強さ(主に桁外れの攻撃力や防御力、不死身に近い再生能力等)を有し、立場的にはウルトラ戦士たちのライバルや宿敵という側面が強い。
多くの場合、歴代のウルトラ戦士や他の強豪怪獣を撃破する、もしくは地球侵略を果たすといった実績を上げ、後世にまで語り継がれる強烈なインパクトを残している。その後、奇跡の復活を遂げた主人公によって撃破されてしまうが、それ自体がほとんど奇跡的な条件であるため、格を落とさずに最強認定を維持している。
ファンの間で根強い人気を獲得し、「人気怪獣」としてカテゴライズされる怪獣も多く存在する。
物語の展開上、各シリーズにおけるラスボス(稀に中ボス)クラスの存在や劇場版作品のボスが該当する扱いが多く、特に平成以降の作品ではそれが顕著である。
巨体による質量差で分かりやすく圧倒する点から、超巨大怪獣の比率も高い。
それ以外のパターンとしては、「複数の怪獣の要素や力が合わさって、通常の怪獣よりも強くなるイメージがある」との理由から合体怪獣、「生物と違って痛覚や疲労、死への恐怖等の弱点を持たず、多彩なギミックや高水準な防御力、パワーを併せ持つため強敵になりやすい」との理由からロボット怪獣等もよく候補に挙げられやすい。
他には、「怪獣」としての分類が正しいかは微妙なところだが、悪トラマン系統がランクインすることもある。
ちなみに、元より肩書きに「最強」と入っている存在や、明らかに強そうな仰々しい肩書きを持つ存在も稀にいるが、その場合たまに名前負けしているパターンも少なからず存在している。
本記事で紹介されている怪獣は、議論の余地がない確定メンバー。
いずれも一線を画する強さとインパクトを誇り、ファンによる最強談議の中でも優先的に名前が挙げられ、「別格」と評価されている。
基準となるのは、初登場の時点で他の怪獣との格の違いを如何に印象付けたか否か。
再登場した時には若干弱体化したように見受けられた者も中には含まれるが、裏を返せばそれだけ初見時のインパクトが強烈だったことへの証とも言える。
その他の有力候補や番外的な扱いの者に関しては、強豪怪獣の項目を参照。
昭和シリーズ
史上初となるウルトラ戦士に完全勝利した宇宙恐竜。
記念すべきウルトラシリーズ初のラスボスであり、最強怪獣の元祖にして代名詞と評すべき存在。その肩書きに相応しい実力を有しており、初代ウルトラマン相手に真っ向から完封するという絶大な戦績を残した。
その最期は人間の科学力によって倒されたという側面も強く、「対ウルトラマン特化という意味では最強」「今ではウルトラマンの間でも対処法が確立されているため元最強」という意見も存在する。しかし放送当時の凄まじいインパクトがファンには根強く刻み込まれており、今も衰えぬ高い評価とカリスマ性を誇っている。
ペダン星人の造ったスーパーロボット。
インパクトや人気の高さはゼットンと並び、昭和ロボット怪獣最強格との呼び声も高い。
桁違いの防御力を誇り、地球の兵器はおろかウルトラセブンの攻撃すら全く受け付けず、単純なパワーだけでセブンを易々と抑え込む程。基本的に戦闘向きではない知能犯が多いセブンの敵の中でも、コイツは真正面からのぶつかり合いでセブンを二度も圧倒した。地球人が作った新兵器が完成していなければ、人類側の勝利はあり得なかっただろう。
後のシリーズでも、個体差はあれどウルトラ戦士を苦戦させる強豪として登場することが多く、公式からの扱いも優遇されている。
宇宙中の天体を吸収しながら無限に巨大化する暗黒怪獣。
その姿は黒い煙状の姿をしている不定形生物で、体内には地球を角砂糖1個分に圧縮してしまう程の高圧力を有している。そのため、見方によっては「ブラックホールが生命を持った存在」という解釈もできる。
最終的には体内に侵入したウルトラマンジャックに倒されたものの、それまでの間にザニカの故郷である蟹座や北斗七星等といった様々な惑星、天体を纏めて吸収するという規格外の被害を齎した(一応、吸収された星々はバキューモンが倒された後に元に戻っている)。また、倒されたと言ってもウルトラランスの攻撃を2発まで耐えており、加えて体内には上述した高圧力が渦巻いているため、並大抵の者では撃破するのは至難の業である。
- プリズ魔(帰ってきたウルトラマン)
物質にまで圧縮された光の塊である光怪獣。
体から放つ「プリズ魔光線」(結晶化光線)を浴びた物体や人間は結晶体に変えられ、光となってプリズ魔に吸収されるか、最終的に消滅してしまうため、当たれば一巻の終わり。本能的にエネルギー源である強い光を求めており、劇中では部分的に結晶化しながら生還した外国人が病衣を残して消滅している。この怪獣に襲われ、MATに救出された被害者は「白い悪魔」と呼称していた。
体表も強固であり、ウルトラマンジャックのチョップやキックを全く寄せ付けず、その他の攻撃も悉くプリズ魔光線で跳ね返している。最終的にはウルトラマンが勝利したが、変身が解けた郷の口から「俺にとって…ギリギリの賭けだった」と言わしめる程の大苦戦となった。
異次元人ヤプールが生み出した異次元超人。
ゴルゴダ星でゾフィーたちウルトラ兄弟の必殺技を奪った後、エースロボット相手に完勝し、本物のエースを真っ向から圧倒する等、その名に違わぬ格の違いを見せ付けた。
その他にも拡張性の高さが自慢であり、対戦するウルトラヒーローに応じてそのウルトラ戦士の技をヤプールが学習させて再現するという運用方法が可能で、メビウスキラー、ビクトリーキラー、ゼットキラー等、複数のバリエーションが登場している。
対ウルトラ戦士用の戦闘兵器としては非常に高い精度を誇り、まさに完成形の一つと言っても過言ではない。
- ヒッポリト星人(ウルトラマンA)
シリーズ初にして前代未聞とも言える、ウルトラ5兄弟全員を倒し、ウルトラの父まで死に追いやった実績を持つ宇宙人。
真っ向勝負よりも不意打ちを好み、強力な兵器「ヒッポリトカプセル」で敵を捕らえ、その内部から流れ出る「ヒッポリトタール」により、捕らえた敵をブロンズ像に変えてしまう。このヒッポリトカプセルは内部からの破壊や脱出は不可能とされ、外部からの協力なしでは逃れる術はなく、一度罠に嵌めさえすればほぼ勝ち確とすらなり得る代物である。
ヒッポリトタール以外にも、火炎や突風、ビームにミサイル等、攻撃の手数は非常に多彩。
一方で、ステゴロでの肉弾戦ではエース相手にやや苦戦し、ウルトラの父には当初圧倒される始末(ウルトラの父に勝てたのは、彼が宇宙からの長旅で疲弊していたのが最大の勝因でもある)。さらに防御力もあまり高くはなく、最終的にメタリウム光線で呆気なく爆発四散する等、フィジカル面に関しては並の宇宙人とあまり大差はない。
それでも、ウルトラ5兄弟を文字通り全滅させた時の絶望感は凄まじく、自らを「宇宙で一番強い生き物」と豪語する程の実力は、断じて口先だけとは言い難い。
シリーズ初となる、3話連続で登場した火山怪鳥。
非常に獰猛かつ見境のない性分で、タロウを鋭い嘴の滅多刺しで一方的に嬲り殺した挙げ句、ケムジラまでも惨殺して捕食するという鮮烈なデビューを飾った。その後、救援に訪れた長兄のゾフィーをも火炎で火炙りにした挙げ句返り討ちにする等、その凄まじい実績から「地球産怪獣最強」という称号を得ている。
ウルトラダイナマイトでバラバラになってもエンマーゴに首ちょんぱされても再生するようなタロウを、一方的に殺害・戦線離脱させたことを鑑みれば、その実績は相当なものであると言えよう。
しかし、タロウとの再戦時はキングブレスレットの前に手も足も出せず、挙げ句火口に転落して爆死するという最期を迎えた。その呆気ない結末や、平成シリーズでは年々攻略法が確立されていることもあり、若干評価を落としてしまう。一方で、未だに『タロウ』でのトラウマが根強く残っているファンからはゼットン並に畏怖される存在として崇められており、本記事の最強候補としては必ずと言って良い程名前が浮上してくる。
- テンペラー星人(ウルトラマンタロウ)
史上初となる、ウルトラ6兄弟全員と同時に戦った宇宙人。
地球人に化けたウルトラ戦士の擬態を見抜く「スペクトル光線」や、ウルトラ戦士に大ダメージを与える「ウルトラ兄弟必殺光線」等、対ウルトラマン用の武器を複数持っているという点で話題には事欠かない。
劇中では尖兵とボス格の2体が登場し、尖兵ですらタロウを二度も圧倒している。ボス格の方に至っては、6対1という圧倒的不利な状況でありながら、ウルトラ6兄弟と互角に渡り合う程の高い実力を見せ付けた。
唯一惜しむらくは、それ程の強さを以てしても、兄弟たちの連携で両腕を失うと、最終的にほとんど何もできないまま呆気なく倒されてしまったことだろう。
その後の再登場では脳筋キャラぶりが加速し、時にはウルトラ戦士一人に敗北することもあるが、作品によってはかなりの強敵としてウルトラ戦士と戦えてもいるため、完全に落ちぶれたわけではないのも確かである。
- タイラント(ウルトラマンタロウ)
歴代の怪獣たちが有する強力なパーツで構成された合体怪獣。
ゾフィーからエースまでのウルトラ5兄弟相手に連戦連勝するという、驚異のウルトラ戦士5人抜きを達成した怪獣で、どの相手にも臆することなく凄まじい猛攻を展開する等、その強さを遺憾なく見せ付けた。
最期は末弟のタロウに敗れ去ったものの、立て続けにウルトラ兄弟を軽々と退けたその偉業は今もなお語り継がれている。
ただし、後年の作品・媒体によっては、歴戦のウルトラ戦士たちに倒されるかませ犬のような立場になることも少なくない。強力な怪獣には違いないのだが、バードン共々初代の『タロウ』で見せたインパクトがあまりにも強過ぎた影響か、登場作品によって格や立場が大きく異なる等、振り幅の大きい怪獣でもある。
宇宙の帝王ジュダが宇宙に漂っている怪獣たちの怨念を結集させ、自身のエネルギーを注ぎ込んで誕生した合体怪獣。
特筆すべきはその防御力の高さであり、ウルトラ6兄弟の攻撃は必殺光線ですら一切ダメージにならず、完全なるノーガードのまま耐え切っている。
最終的に兄弟たちが力を一つにし、スーパーウルトラマンタロウとなることでようやく倒すことができた。
これ程強力な怪獣を生み出したジュダもまた、一声掛けるだけで宇宙中から凶悪怪獣や宇宙人を招集できる程の権限を有し、宇宙の歪みが生み出した悪魔であるために歪みが正されても時間をかけて復活するという、まさしく「宇宙の帝王」の名に相応しい巨悪だと言える。
新世代作品以降は派生個体も増え、いずれも攻略が容易ではない難敵として立ちはだかっている。
平成シリーズ
超古代怪獣の上位に君臨し、(TV版と劇場版で経緯に相違があるものの)超古代文明を最終的に滅ぼしたとされる邪神。
現代に復活すると、マルチタイプ、スカイタイプ、パワータイプの攻撃等に屈することなく、ティガの光を奪って石化させ、世界中を闇で覆い尽くし、ティガの復活オペレーションすらも妨害する等して、ゼットンと並ぶか、もしくはそれ以上のトラウマと絶望感を視聴者に刻み込んだ。
最終的にグリッターティガに倒されはしたものの、その理由はティガ単体の力ではなく、地球の子供たちの希望の光が集結したことによる奇跡に起因するため、やはり最強格には変わりないという声も根強い。またグリッターティガの状態でもグリッターゼペリオン光線だけでは倒せず、タイマーフラッシュスペシャルの追い打ちでやっと消滅している。
上述したガタノゾーアの怨念と、3000万年前当時の地球に数多く存在していたはずの光の巨人(ウルトラマン)たちを倒し、ルルイエで朽ちる大量の石像群に変えた闇の巨人を率いるカミーラが融合した、ネオフロンティアスペース最大の邪神。
最終的に体内からゼラデスビームを放ったグリッターティガに倒されてはいるが、マルチタイプのティガをタイプチェンジする余裕も与えず一方的に軽く倒し、ルルイエで果てた大勢の光の巨人たちの光が集結して復活したグリッターティガすらも触手で捕獲し、そのまま体内に取り込んでしまっている。
惑星サイズの超巨大スフィア…というより、スフィアが惑星一つと丸ごと一体化したというとんでもなく強大な存在。
全長1万2756キロメートル(地球の赤道面の直径とほぼ同じ)というあまりにもデカ過ぎるサイズの上に、自身周辺の重力を操作してブラックホールのような高重力場を発生させ、冥王星等の太陽系外縁部の惑星や準惑星すらも飲み込んでおり、もはや「怪獣」と呼んで良いのかすら分からないレベルである。
強力な電撃攻撃や多数の怪獣の虚像を作り出す能力を持つが、特筆すべきは二段構えのイカれた防御力で、先述のブラックホールのような高重力場で大抵の攻撃は本体に届きすらせず、それを突破してもゲランダやクリオモス島を蒸発同然に消し飛ばしたネオマキシマ砲さえも防ぐバリアを展開する。
最終的に「バリアを一方向にしか展開できない」という弱点を突かれ、ダイナのソルジェント光線で倒されているが、第一段階のブラックホールのような高重力場を突破して弾道を確保できる兵器があったからこそ成り立つ上に、正面からバリアを破壊してダイナが独力で勝利したわけではないため、防御力自体は最強クラスである。
そして、その強さもさることながら、最終的に死んでもタダでは転ばないとばかりに、高重力場崩壊により発生した時空の歪みに飲み込まれたダイナは闇の中に消え、およそ10年以上もの間消息不明となってしまった。
根源的破滅招来体の刺客たる根源破滅天使で、純白の女神のような第1形態(画像の姿)と、禍々しい魔獣のような第2形態を持つ。
第1形態の時点で、自らエネルギーを全回復させたガイアとアグルの二人をいとも容易く撃破するという格の違いを見せ付ける。
第2形態では、ウルトラマンが豆粒のように小さく見える程の超巨大サイズになり、質量差で二人のウルトラマンを圧倒した。
これ程の強さを持ちながら、あくまでもコイツは破滅招来体にとって手先に過ぎないのである。
宇宙正義の守護者・デラシオンが作った惑星破壊用兵器。
「ファイナルリセッター」の別名に相応しく、一発で惑星一つを消し飛ばす超高温プラズマ弾「イレイザーボール」を放つ。
これだけでも十分凄まじいが、全長1600メートルの大質量ボディは最強タイプに変身したコスモス、ジャスティスの単独光線技はおろか、合体光線を食らっても全くの無傷という恐ろしい性能を持つ。
最終的に歴代最強格のウルトラマンレジェンドが登場してようやく撃破という、ロボット怪獣屈指の強豪である。
『ネクサス』における黒幕たる暗黒破壊神。
M80さそり座球状星団の超新星爆発にも耐え得る防御力や戦いの中で無限に進化する自己進化能力、ウルトラマンノアの必殺技に酷似した数々の必殺技を有している。主な技は、必殺光線「ライトニング・ザギ」、超重力光線「グラビティ・ザギ」、破壊光弾「ザギ・シュート」等々。
あのウルトラ兄弟でさえ全く歯が立たないとんでもない潜在能力を秘めているその戦闘力は歴代最強クラスであり、しかも自己進化プログラムまで備えていることから無限の可能性そのものとも言え、その恐ろしさはまさに常軌を逸している。
自らの肉体を復活させるために18年以上に渡って計画を着々と進行する等、知略面においてもトップクラスと言える程極めて高い。
あらゆる攻撃を例外なく吸収して自身の力に変え、その姿を無限に変化させる完全生命体。
最終的に一人の少女の笛の音を吸収し、音楽を奏でるだけの人畜無害な存在へ姿を変えたため、死亡した描写がなく、そもそもどうすれば死亡するのかも不明という特殊な存在。
逆にこちらが関わりさえしなければ本当に何もせず、関わっても楽器を奏でる程度では人畜無害な存在であるため、「倒そうとした時点でアウト」、転じて「争うことの愚かさ」を示すメタファーとしてファンから評価されることもある。
- 魔デウス(ウルトラマンマックス)
「怪獣がウルトラマンを倒す」というシナリオのために生み出された、変幻自在の夢幻神獣。
「ウルトラマンを倒す」という物語の結末に向かって動くため、物語の登場人物であるウルトラマンが倒すことは不可能というメタの極みのような存在。作家が異なる結末になるようシナリオを書き足したことで、劇中では倒されたことになったが…。
登場回自体がメタフィクションを題材にした異色中の異色回であるためか、もはや他の怪獣とは文字通り次元が違うという意味で、ほぼ議論に挙げられることがない。
- ダークバルタン(ウルトラマンマックス)
言わずと知れたウルトラ戦士の宿敵・バルタン星人の1体。
歴代の中でも傑出した能力を誇り、二度に渡りマックスを圧倒した。二代目のようなスペルゲン反射光はもちろんのこと、身長357メートル級への巨大化、空を埋め尽くすレベルでの分身、光の粒子レベルで分解される光線を食らっても再生とやりたい放題。
本人曰く、「バルタン星の科学はウルトラの星を超えている」らしい。
M78ワールドにおける最大の巨悪の一人である悪のカリスマで、かつてはM78星雲・光の国に直接攻め入った実績を持つ暗黒宇宙の大皇帝。
純粋なウルトラマンであれば必殺の威力になる「レゾリューム光線」や、敵を一切寄せ付けない念動力、さらには太陽を黒点、地球を暗雲で覆って光を遮る等、これまでの侵略者とは一線を画する強大な能力を数多く有する。
ウルトラ大戦争にも参加した猛者が集う暗黒四天王、大ダメージを負っても直ぐに再生する量産型ロボット・インペライザー、ウルトラマンの光の力を半減させる宇宙船・ダークネスフィア、彼専用の鎧・アーマードダークネス等、部下やアイテムの類も一級品である。
ウルトラマンと人間の力を結集してようやく倒すことができたが、実はこれでもまだ本気を出していなかった状態というのだから恐ろしい。仮にアーマードダークネスを装着し、ダークネスフィアの中で戦っていたならば、流石のフェニックスブレイブでも危なかっただろう。
ヤプールが怨念を集めて作った究極の超獣。
4本の強靭な触手は1本で超獣1体分のパワーを持ち、触手から発射する光線、胸の発光器官から放つ光線「テリブルフラッシャー」、全身の棘ミサイルを一斉に発射する「ザウルス・スティンガー」等を主な武器とする。
単独で初代マン、セブン、ジャック、エースの4人を相手取り、全く引けを取らない強さを見せ付けた。
その全身からは強烈なマイナスエネルギーを絶えず放っており、ウルトラマンたちも自らの変身能力を犠牲に封印するしかなかった。
その後、宇宙人連合により封印が解き放たれて復活すると、身長300メートルを超える巨体を誇るUキラーザウルス・ネオへと進化。
封印されていた20年間溜め込み続けた怨念の力によってさらに強化され、爪先から放つ破壊光線「フィラーショック」、目から放つ「キラーアイレイ」、全身の突起「キラー・ウォーヘッド」から放つミサイル、半身から下方向に放たれる破壊光線「バイマナイト・レイザー」、最強必殺光線「ザウルス・フルバースト」といった多彩な技が使えるようになり、超巨大怪獣ながら機動性にも優れている。
メビウスにゾフィー、タロウが加わったウルトラ戦士7人を相手に死闘を繰り広げ、最終的に彼らの融合形態・メビウスインフィニティーの必殺技であるコスモミラクルアタックでようやく葬り去られた。
その実力は「究極超獣」という別名に恥じず、まさに最強最悪の超獣と言えるだろう。
原種のゴモラも純粋に強かったが、本作のゴモラは通常のゴモラではあり得ない程アクロバティックな動きを得意としている上、本来は戦闘用に使われないはずの「超振動波」を必殺技に使用しており、この技で多くの強豪怪獣を葬ってきた。
しかも主人のレイと共にどこまでも成長していくため、その強さには限りがない。
強化形態として、全身が赤く染まり超振動波や戦闘力が大幅に強化された「レイオニックバースト」(画像の姿)が存在。
最強形態の「EXゴモラ」に至っては、伸縮自在の尾による串刺し攻撃「テールスピアー」や超振動波の強化版「EX超振動波」を使うことが可能で、これまでの戦いにおける戦績は完全無敗(唯一苦戦したのがベリュドラにあしらわれた程度で、それでも黒星に関しては未だ0)という、ゴモラの究極形態に相応しい無類の強さを誇る。
これまで撃破した強豪はゼットン、タイラント、アーマードメフィラス等が名を連ねており、まさしく歴代最強格のゴモラだと言える。一方で、強者揃いのロボット怪獣の相手や水中での戦い等は少々苦手らしく、上述の強化形態なしでの初戦では苦戦を強いられてしまうこともあった。
- レイブラッド星人(ウルトラギャラクシー大怪獣バトル)
何万年も前に宇宙を支配したという宇宙人。エンペラ星人やジュダに並ぶ影響力を持ち、あのヤプールを滅ぼしかけたという何気に凄まじい経歴を持っている。
四次元怪獣ブルトンを使って引き起こしたギャラクシークライシスの主犯であり、各地に自分の遺伝子をばら撒いてレイオニクスを誕生させた他、ウルトラマンベリアルを闇落ちさせた元凶でもある等、『大怪獣バトル』及びその後のウルトラマンゼロ関連シリーズの実質的な黒幕にして諸悪の根源。
既に肉体は滅び、精神のみの状態でありながらその強大な力は健在で、惑星ボリスのヴィンセント島に初代ウルトラマンを封印したり、デスフェイサーやEXゼットン等の強力な怪獣に憑依でき、アーマードダークネスに憑依した際には暴走せず、使いこなしていたと言えばその能力の高さが窺える。
黒い影法師の暗躍により、スーパーヒッポリト星人と配下の怪獣たちの残留思念が合体して誕生した巨大な合体怪獣。
身長512メートル、全長738メートル、体重68万2549トンというUキラーザウルス・ネオをも上回る超質量の巨体を持ち、宙に浮遊する様はまるで生きた空中要塞。
全身を構成する怪獣の部位から無数の光弾や光線を発射できる圧倒的な火力を備え、最大の必殺技「デザスタル・バースト」はあらゆる物質を元素レベルにまで崩壊させ、海面すらも抉って砂に変えてしまう恐ろしい力を持つ。
その強さの前にTDGウルトラマン3人は手も足も出せず、初代マン~エースのウルトラ兄弟とメビウスが参戦し8人ものウルトラ戦士を相手取っても、双方決定打に欠ける互角の戦いを繰り広げたが、デザスタル・バーストを自身に跳ね返されて大ダメージを負ったのを機に形勢逆転され、最期は8人の合体光線を受けて敗北した。
最終的に敗れはしたものの、劇中で倒すために使用した技を再現するのに必要な課題の多さから、ウルトラマンたちが勝てたのはほとんど奇跡に近いと言える。
光の国で初めて悪の道に堕ちたウルトラマン。その身にレイブラッド星人の遺伝子を宿したレイオニクスでもある。
初登場時は100体もの怪獣を操るアイテム「ギガバトルナイザー」を駆使し、ウルトラ戦士たちが束になっても敵わない程の圧倒的な実力を見せ付け、光の国を一時壊滅状態に陥れた。
また、とんでもなくしぶとい奴でもあり、倒されたと思っていたら別宇宙で強大な帝国を築いていたり、幽霊になってもアーマードダークネスに憑依して復活した上でウルトラマンゼロの肉体を乗っ取ったり、挙げ句の果てにはゼロの能力のおかげで本来の肉体を取り戻す始末である。
しかも復活する度に強くなっており、元々ゼロとも互角に戦える程の強さだったが、ゼロが新たな強化形態を得るのに比例するかの如く、ベリアル自身もゼロを凌駕する程に力を増している。
数多の凶悪宇宙人、延いては現実のファンすらも虜にする悪のカリスマであり、人気・知名度・実力の全てにおいて、近年登場した悪のウルトラマンの中でもトップクラスに君臨する存在である。
- ベリュドラ(大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE)
ウルトラマンベリアルが、怪獣墓場に眠る無数の怪獣たちの魂と合体し誕生した、超巨大な合体怪獣。別名「百体怪獣」だが、表面だけで200体以上は確認できる夥しい数の怪獣たちで体が構成されている。
単純に身長だけでも4キロメートルにも及ぶウルトラ怪獣史上類を見ない超巨大怪獣であり、そのドデカさは(サイズ設定が無限大のものを除けば)上述したグランスフィアに次ぐレベルだが、ある程度自発的に動ける怪獣の中では最大級の大きさである。その巨体故にその場からの移動は不可能だが、体の至るところに浮き出た怪獣のパーツから迎撃が可能で、全方位どこにも死角が存在しない。さらに全身から広範囲に光線を放つ「ベリュドラインフェルノ」という遠距離技により、周辺の相手を纏めて一掃できる。
その勝利条件は咄嗟の機転による奇跡に近く、少なくともベリアルと同じレイオニクスであるレイがいなければ、ウルトラ戦士たちの勝利はあり得なかっただろう。
アナザースペースで銀河皇帝として君臨していたカイザーベリアルが、エメラル鉱石を大量に吸収し、超巨大な怪獣へと変貌した姿。
上述したベリュドラと比較するとサイズは小さくなり(それでも身長300メートルはあるが)、さらに死角という超巨大怪獣故の欠点が生まれてしまったが、その反面機動力は向上。
最強必殺技の「アークデスシウム光線」は、なんと一撃で惑星をも破壊できるという、歴代ウルトラ怪獣の中でも最上級の火力を誇る。
ウルティメイトイージスの力を得たウルティメイトゼロでも一人では倒せず、後のウルティメイトフォースゼロ含むアナザースペースの総力を結集して連携を取ることでようやく倒すことができた。
アナザースペースにおいて、ベリアルの恐ろしさを存分に知らしめたと言える存在である。
バット星人によって強化改造されたゼットンの派生種。あらゆる生命体をエネルギー源として吸収し、人々の恐怖や絶望といった負の感情をも吸収して成長する宇宙恐竜。
幼虫のような形態である「ギガント」の時点でも戦闘力は凄まじく、300メートルを誇る超巨体による圧倒的なパワーを有する。体の発光体から放つ「暗黒火球」や触手、一撃でウルトラマンを戦闘不能に追い込む程強力な鎌状の前脚「ギガンティスクロー」が主な武器であり、劇中ではダイナが復活するまでゼロとコスモスを終始圧倒していた。
ダイナが復活し、3大ウルトラマンの合体必殺技「ファイナルウルティメイトゼロ・トリニティ」を受けて一度斃れたかに見えたが、直後にバット星人とも一体化して完全体の「イマーゴ」(画像の姿)へと進化を遂げる。
完全体ではウルトラマンと近いサイズになったことで機動力が圧倒的に上昇、テレポートやバリア、ウルトラマンの合体光線すら増幅して撃ち返す「ハイパーゼットンアブソーブ」等の特殊能力も扱い、それまで常勝無敗を誇っていたゼロやダイナ、コスモスのウルトラマン3人を一度に戦闘不能にした。その後、奇跡の復活により誕生したウルトラマンサーガとの戦いでも、完全に互角の千日手状態になる程の強さを発揮している。
能力のほぼ全てにおいて通常ゼットンの上位互換と言え、防衛チームのアシストがなければ合体ウルトラマンですら倒すことが叶わなかったことから、『サーガ』版に関してはゼットン史上最強の個体として高い評価を得ている。
同時に生みの親である本作のバット星人もまた、たった一人でこれ程高スペックの個体を生み出しただけの頭脳と技術力を持つことから、歴代の中でもエリート中のエリートと言えるだろう。
ベリアルがゼロの肉体を乗っ取ったことで変貌した、最強の肉体と最凶の精神を併せ持つ最悪の戦士。
戦闘力の高さはカイザーダークネスの比ではなく、牽制技に過ぎないデスシウムショットでジャンボットやミラーナイトを一撃で殺害、より強化されたゼロツインシュートやゼロスラッガーでジャンナインやグレンファイヤーをも返り討ちの上瞬殺し、ウルティメイトフォースゼロを全滅に追いやった。ゼロの体を奪った上、リアルタイムで一月以上に渡ってヒーローたちを虐殺するという悪夢の所業により、ゼロのみならず視聴者の心をも絶望に叩き落とした。
最終的には、仲間たちの激励でシャイニングウルトラマンゼロへと覚醒したゼロにより、ベリアルの魂が肉体から追い出されたことで元に戻ったが、同時にこの事件がきっかけでベリアルは完全復活を果たすこととなる。
ゼロにとって、名実共に生涯最大のトラウマとも言うべき存在であり、後にウルトラダークキラーによって模造品を生み出されてもいる。
「闇の支配者」の異名を持つ暗黒の巨人で、『ギンガ』シリーズにおける諸悪の根源。
闇のアイテム「ダークスパーク」から放つ人形化光線で、ありとあらゆる生命体をスパークドールズに変えてしまうという恐るべき能力を持つ。この人形化光線はウルトラマンや怪獣はおろか、ロボットだろうが超新星爆発に耐えられる巨人だろうが、怨念でしぶとく蘇る異次元人だろうが「生きている」と見なされた者であれば御構いなしであり、当たればまさに一撃必殺級の能力となっている。かつてダークスパークウォーズでは、数百は下らないであろう数の怪獣やウルトラ戦士たちを一斉にスパークドールズ化するという規格外の被害を齎した。
しかも、人形にした生物をダークライブで実体化させて操るなんて芸当も可能と、最早何でもありである。
人形化光線以外にも、胸から放つ「ダークルギエルビート」は一撃でタロウのバリアを破壊し、連射してギンガを戦闘不能にする程強力。「ダークルギエルシュート」は、ギンガ最強技のギンガエスペシャリーとある程度拮抗する威力を持つ。
身長も無限に伸び縮みすることが可能で、変身最中のギンガを蹴り飛ばすという特撮界のタブーすら犯してみせた挙げ句、その巨体でギンガを踏み潰し、軽々と吹き飛ばしている。
一方で、タロウや復活後のギンガとの戦闘ではやや劣勢だったり、そのせいでファンからは「アイテムに頼りがち」と言われたりと、何かとネタキャラ扱いされることもしばしば(後に発覚した正体から察するに、素の戦闘力は良くも悪くもギンガと互角レベルと思われる)。
…とは言え、その後も何度か復活を果たすしぶとさを見せていたり、下記の通り怪獣の姿に変貌した際には(アイテムを使わずとも)恐ろしい程の戦闘力を見せ付けたり、エタルガーと共闘した際は近接戦闘能力がさらに向上し、最終的にギンガとビクトリーに最強の力を使わせたりと、強大な存在であることは間違いない。
何より、歴戦のウルトラ戦士や過去作のラスボス級の存在すらも自身の傀儡として操ったという実績は前代未聞であり、その時点で他のウルトラ怪獣とは一線を画する存在なのは確かと言える。
チブル星人エクセラーが集めたビクトリウム鉱石のエネルギーによって復活したダークルギエルの肉体が、UPG仮設基地「ライブベース」に墜落し、地下の貯蔵庫「ビクトリウム・プラント」や強力な超兵器「ビクトリウム・キャノン」諸共融合・変異して誕生した超咆哮獣。
体内には膨大なビクトリウムのエネルギーが詰まっており、常時発生するそのエネルギー量は無限と言っても過言ではなく、常にフルパワーで戦っても全く平気という、チートにも程があるタフネスさを持っている。
その体の硬度や防御力は半端ではなく、ギンガストリウムやビクトリーの必殺技及び武器の猛攻を受けてもまるでビクともしないレベル。
ダークスパークやそれによる人形化光線こそ失っているものの、ダークルギエルビートに関しては全身にある発光体から全方位に無数に発射可能というとんでもない火力となっている。
極め付きは胸部に露出したビクトリウム・キャノンで、ライブベースに装備されていた砲門よりも巨大化している。当然ビクトルギエルの方が火力も桁違いとなっており、フルパワーで放った威力は山一つを巨大なクレーターにし、跡形もなく消し飛ばす程。
その圧倒的な強さから見せ付けられた絶望感は、今までの『ギンガ』シリーズの平和的な世界観を叩き壊す程の悲壮感漂う描写となっており、もしもビクトリウムコア(ビクトリウムの核)まで何の支障もなく取り込まれていれば、本当に全てが終わっていたかもしれない。
なお、後にレイバトスによってハイパーゼットンと共に復活させられているが、この2体は連携で攻撃されたとは言えゼロとオーブの準パワーアップ形態の力で呆気なく倒されている。本来の力を再現、あるいは魔改造されてゼロやオーブ、ウルトラ兄弟を苦戦させた他の復活怪獣とは対照的であり、このことからハイパーゼットンやビクトルギエルの本来の強さは、レイバトスの力を以てしても再現が難しい程規格外と言える。
数々の次元を渡り、アレーナと共に各世界のウルトラマンを封印して回っていた魔神。
相手の記憶から最も恐れているものを再現する「エタルダミー」という厄介な能力を有しており、ラスボスクラスの怪獣・宇宙人ですら再現可能な上、強さも本物に限りなく近いというチートっぷり。同様の効果を持つ幻覚技「エタルイマージュ」も厄介で、下手をすれば恐怖心で満足に戦うことすらできなくなる。
しかしコイツの真価はそこではなく、真に恐るべきはその戦闘力の高さ。物語冒頭からゼロとコスモスを除いた平成ウルトラマンたちを次々に襲撃し打ち倒したことが示唆されており、さらにコスモスを封印したことで、あのタイラントをも上回るウルトラ戦士7人抜きという凄まじい戦績を残した。なお、劇中で明確な描写があったわけではないが、当時の番組公式サイトでは「(ネクサスに勝利したことから)ウルトラマンノアを消耗させたのではないか?」とまで推測されている(ただし、あくまで憶測の域を出ない)。劇中ではアレーナの持つ鏡に封印するという形でウルトラ戦士たちに勝利していたが、冒頭のコスモスとの戦いではしっかり倒してから封印しており、逆に対してダメージを与えていない再戦時にはなかなかアレーナによる封印ができていなかった。そのため、他の各ウルトラ戦士たちを相手にして封印した時もそれなりに優位な立ち回りであったことは想像に難くなく、相応の実力の高さが窺える。
防御力も極めて高く、(チャージが不完全だったとは言え)ウルティメイトゼロのファイナルウルティメイトゼロや、ウルトラ戦士の各種必殺技をモロに食らってもピンピンしている程の耐久値を誇る。
「生きた超常現象」とも言うべき、存在そのものが「無」である虚空怪獣。
「存在するはずのないものを無理矢理視覚化した」という不条理の塊であり、そもそも実数次元に存在しないためあらゆるものの干渉を受けないが、自身は生命エネルギーを吸収するために干渉できるという理不尽極まりない存在。
最終的に倒されはしたものの、その勝利条件が極めて限定的かつ奇跡的なものと考察されていることから、ファンには未だ消えないトラウマを刻み付ける存在となっている。
エックスと戦った他の強敵たちが正攻法のゴリ押し戦法でもギリギリ対処可能と言えるのに対し、コイツは正攻法では全く以てどうにもならないという点で頭一つ飛び抜けている。
星々を食らって回る、魔王獣の頂点に位置する大魔王獣マガオロチの成体。
幼体の時点で既に別格とも言える強さではあったが、成体であるコイツの強さはもはやその比ではない。
眷属である魔王獣が司る大災害(大嵐、地割れ、水質汚染、熱波等)を単体で発生させられるだけでなく、最も恐ろしいのは文字通り星をも食らい尽くす程の驚異的な食欲。劇中では遠く離れた物体も竜巻で宙に浮かせた上で掃除機の如く吸い込んで食べ、挙げ句にはオーブの最強技であるオーブスプリームカリバーすらも美味しそうにムシャムシャと捕食してしまう始末。
本体の耐久値も、攻撃が直撃しても大したダメージを負わない程硬く、オーブやそれに比肩する存在の攻撃がまるで通じない。エネルギー保有量も凄まじく、地球の中心核以上であるという。
偶発的に生まれた肉体の不完全な部分を狙うことでようやく倒せた強敵であり、もしもそれがなければオーブたちの勝利はあり得なかっただろう。
着ぐるみの都合もあってその後の再登場はないが、それ故にウルトラマンを苦しめた最強のボス怪獣としての威厳を落とすことなく、現在も高い評価を維持している。
エンペラ星人とダークルギエルの怪獣カプセルでデモニックフュージョン・アンリーシュを果たした、ベリアルの最強形態にして究極の姿。その実態は「ウルトラマンともベリアル融合獣とも違う」とカテゴライズされた特異な存在である。
元々のベリアル自体折り紙付きの実力だったが、宇宙中に散らばったウルトラマンキングのエネルギーを吸収し、体内のストルム器官でマイナスに変換してさらなるパワーアップを遂げている。シリーズでも屈指の二大ラスボスの力が合わさっただけのことはあり、その力は強大にして絶大で、ゼロビヨンドを(アシストがあったとは言え)終始圧倒。劇中ではパワーアップが不完全な段階で中断され、途中から大幅に弱体化した状態でも、「ゼロを実質撃破」「ウルトラの父を相手に終始優勢」「ゼガンを瞬殺」「実質地力のみでジードを圧倒」「五大フュージョンライズ形態の必殺技重ね撃ちを食らっても(ギガバトルナイザーを盾にしたとは言え)死亡せず、元の姿に戻っただけ」と、やはりどこかおかしいレベルのタフネスと無茶苦茶な強さは健在である。
もしもパワーアップが完全であったならば、瞬く間に地球は消滅していたことは想像に難くない。
ギャラクトロンシリーズの創造主であり、全てのジャッジメンター系ロボット怪獣の頂点に君臨する巨大人工頭脳。「宇宙全体の平和を守る」という偉大な使命を抱いているが、そのためには知的生命体を排除するべきとして、数多くの星を滅ぼしてきた恐ろしい存在である。
本体であるコアはあらゆる攻撃を特殊な装甲により無効化してしまい、「赤き鋼」を除く如何なる手段でも破壊不可能。さらに人工頭脳の名の通り知能も高く、状況が不利と判断すれば本拠地のサイバー惑星クシアごとデジタル化して一瞬で逃亡する等、非常に高い戦略性と判断能力を有している。
自ら戦闘を行う際は、自身の構成体を高次元増殖物質置換することにより、「完全態」と称される戦闘特化形態に変形。ウルティメイトファイナル、ゼロビヨンド、オーブトリニティという最強形態のウルトラマン3人の攻撃でもビクともしない鉄壁の防御力と、全身に備えた無数の砲門からの射撃・砲撃による圧倒的高火力を併せ持っており、まさに攻守共に脅威と言わざるを得ない。
『R/B』のラスボスで、宇宙に害を及ぼす存在を排除する、「宇宙の白血球」とも言うべき存在。
ガス形態時は捕獲も攻撃も不可能とされ、怪獣形態時もロッソ、ブル、ルーブ、美剣サキの変身したグルジオレギーナの怒涛の攻撃すら全く歯が立たないどころか、怯みすらしない驚異のタフさを誇る。
戦闘力も先代のロッソとブルを死に至らしめ、その力を受け継いだ湊兄弟が敗北する未来を湊ミオが予見し、実戦においてもそれまで劇中で無敗を誇っていたルーブを下したグルジオレギーナを一方的に屠ったと言えば、その実力の高さが理解できるだろう。
一度封印されても怪獣クリスタルの状態で自我を保っており、サキのジャイロを奪って自分自身を召喚し、自ら封印を破るというトンデモ技まで披露した。このことから、知性もそれなりに高いと思われる。
初登場時はロッソとブルをギリギリまで追い詰め、その後再登場した時は5人ものウルトラ戦士と互角に渡り合った実績を残しており、再登場後もボス怪獣としての格を維持している。
ベリアルに続く、光の国で二番目に悪に墜ちたウルトラマン。
かつてはタロウの幼馴染だった光の国出身のブルー族の科学者で、当時は光の国の一般の警備隊にも及ばない身体能力だったが、下記のグリムドを取り込むことで大幅にパワーアップ。初登場時はジード・ロイヤルメガマスターとルーブを通常形態に戻し、タイガに至っては初戦で手も足も出させず、新世代ヒーローズの最強形態とも単独で戦える程の強さを見せている。
しかし、戦闘能力こそ大幅に強化されている反面、彼の挑発に乗らないベテランの戦士や自身の調子を狂わせるような相手との相性は非常に悪く、さらには彼自身のコンプレックスを特に刺激するような人物相手には著しく冷静さを欠く等、精神的には脆い一面もある。事実、『タイガ』でのトライストリウム誕生時に至っては、自身の敷いた策を破られたことも相まって冷静さを欠いたことで、自らの持つ強みを完全に失い、完膚なきまでに敗北してしまった。
しかし、トレギアの真の恐ろしさはグリムドの加護により何度でも復活できる無限に近い残機性の能力と、あらゆる次元を飛び越えて暗躍する神出鬼没ぶり、そして相手の心の隙を突いて破滅させる狡猾さにあり、武力で自らの悪名を不動のものにしたベリアルとは違うベクトルで厄介な敵であることに変わりはない。
令和シリーズ
これまでウルトラ戦士たちに倒された、怪獣や宇宙人たちの怨念の集合体たる闇の超人。
元々は遊技機媒体限定のオリジナルキャラクターだったが、本作で映像作品への初出演を果たした。
強大な力を持つ闇の化身で、閉じ込めたウルトラ戦士から光のエネルギーを吸収してしまう異空間「ダークキラーゾーン」を展開する、ウルトラ戦士から奪った光の力とキラープラズマを融合させて「ダークネス」と呼ばれる闇の戦士を生み出すといった厄介な能力を持つ。生み出されたダークネスは光のエネルギーを奪われたウルトラマンを模した漆黒の姿をしており、オリジナルの持つ光の力を闇のエネルギーで増幅したことで、オリジナルと互角以上に渡り合う実力を持つ。
かの異次元人と同様、ウルトラ戦士への怨念がエネルギー源となっており、闇のエネルギーがある限り再生・復活が可能で、最終的に手を組んでいたトレギア(厳密に言うと彼の力の源であるグリムド)の力でウルトラヒーローたちが小さく見える程の超巨大な姿へと変貌した。この姿の時は若干押され気味ではあったが、超巨大な怪獣や歴代ウルトラシリーズでも上位に入る戦闘力、防御力を誇るラスボスを一撃で倒せる新世代ヒーローズの最強形態軍団の必殺技を連続で喰らっても耐え切り、途中で再生成したダークネス4体を取り込んで回復、さらなる巨大化を果たす等、ボスキャラクターに相応しく最後まで圧倒的な力を見せ付けている。
光と闇に分かれる前の宇宙誕生以前の混沌が、形を成したとされる存在。
他者への憑依能力を有し、融合したウルトラマントレギアに高い戦闘力と無数の残機を与えた他、あのタロウまでも体を乗っ取られた挙げ句、傀儡として操られてしまった。
グリムド自身の戦闘力も非常に高く、完全体では新世代ヒーローズの最強形態が束になっても敵わない程の恐ろしい強さを持っている。
新世代ヒーローズが合体したウルトラマンレイガ相手には流石に押され気味であったが、逆に言えばそれくらいのことをしなければ倒せなかった、新世代シリーズ屈指の強敵である。
究極生命体・アブソリューティアンの戦士。
「ナラク」という能力であらゆる次元のあらゆる時間軸に干渉する能力を持ち、そこからウルトラ戦士が死力を尽くして戦った強豪怪獣や強豪宇宙人を収集、あるいはスカウトしていた。過去に干渉しても世界観が分岐するだけであるため、現行シリーズの設定にも矛盾が出ることはないという、作劇的にも便利過ぎる存在である。
戦闘力は非常に高く、ウルトラ戦士数人が相手でもほぼ優位に立ち、新世代ヒーローズの合体ウルトラマンが2人がかりで相手しても意に介さず、ゼロの本気形態であるウルティメイトシャイニングウルトラマンゼロ相手にもタイマンで戦えるレベル。これは相手の心を読むことで瞬時に相手の攻撃への対応ができるためであり、逆に心を読む能力が通用しない、本能の赴くままに動ける格闘特化の戦士との接近戦は不得意とする。しかし、それでもウルトラ戦士の中でも一際格闘能力に優れたレベルでなければ、たとえチートレベルの能力があろうと苦戦は免れない。同時に、歴代でもトップクラスの攻撃力を誇るウルティメイトシャイニングゼロの必殺技でも致命にならない頑強さもまた、よりタルタロスを厄介たらしめている。
極め付きに、ウルトラマンレジェンドのような伝説級のウルトラ戦士が現れるといった不測の事態になればすぐさま撤退を選ぶ等、即座に戦況を判断できる頭の回転の速さまで持ち合わせており、戦略展開も非常にクレバー。
戦闘面と知略面の両方においてほぼ隙を持たず、現状アブソリューティアンの中でも最重要危険人物として宇宙警備隊にも警戒されている。
闇の三巨人の一角たるカルミラが、ダーゴンとヒュドラムの闇のエネルギーと、エタニティコアの力を得て誕生した「闇の支配者」。
全身から発する闇はGUTS-SELECTのナースデッセイ号に干渉しシステムダウンさせた他、トリガーダークを侵食しかける程の力を持っている。それ以外にも闇黒電撃「ダークメガロサンダー」や触手攻撃「ダークメガロテンタクルズ」等、攻撃手段は多彩かつどれも強力無比。防御面においても、トリガーやトリガーダークの攻撃でもまるでダメージが通らないという、「邪神」の異名を冠するラスボスに相応しいスペックを持つ。
元ネタのガタノゾーアと比較しても別ベクトルで極めて厄介な性質を持っており、トリガーをして「光と闇の力を併せ持った状態でなければ対抗することさえできない」と言わしめた程の、強大過ぎる闇の力を持った存在である。
本作では「天体制圧用最終兵器」の異名を持つ、光の星が危険と判断した惑星を滅ぼす際に使用する恒星間制圧用最終兵器。
上述したハイパーゼットンのコクーンやギガントはおろか、歴代劇場版の超巨大怪獣と比較してもかなりの巨体で、全身に備えられている迎撃用光学兵器や「電磁光波防壁」という全ての物理攻撃を防ぐ強力なバリアを展開させる能力を持つ。
しかし、真に恐ろしいのは「放たれれば地球がその星系ごと蒸発し、数光年先まで影響を及ぼす」だけでは収まらず「三次元空間の直径200光年を消失可能」な程のオーバーキルな火力を誇る1テラケルビン(=1兆度)の超高熱球。その上「再使用のため、一兆度の熱量に耐えられるシステムを保持している」らしく、この兵器自体は使い捨てではない。
本作の脚本を担当した庵野秀明氏曰く「重装甲を持たない」という明確な弱点を持っているものの、その防御力は作中世界における使用可能な熱核兵器(TNT火薬換算で200万キロトン=広島型原爆約13万発分)を全て投入したとしても全く足りないと評される程であり、地球人相手だと「重装甲を持たない」という弱点が弱点になっておらず、庵野氏が言う「重装甲」も地球基準でない可能性すらある防御力である。
ウルトラマンとの戦力差を一言で表すなら、「人が単独で戦艦に勝てるのか」というレベルの違いとなっている。
初代ゼットンの新解釈にして、ハイパーゼットンと同様に歴代最強格のゼットンとの呼び声が高い存在。
宇宙浮遊物体スフィアの本体たるマザースフィアの怪獣形態。
テラフェイザーの装甲すらぶち破る凄まじい威力の破壊光線「スフィアトルネイダー」、無数に撃ち出される光弾「スフィアシューティングストリーム」等、スフィアの親玉なだけあって強力な技を幾つも携える。さらに体から無数のスフィアソルジャーを放出し、そのまま相手に取り憑いて同化させるという一撃必殺レベルの能力までも有している。
グリッタートリガーエタニティと(リアルタイムで)3週間に渡ってやり合い、全く疲弊も傷もなくトリガーを地上に叩き落として降臨。そのまま既に満身創痍のトリガー、デッカー、テラフェイザーの3体を3タテ退場させてしまった。
その後の最終決戦においても、手負いの状態とは言え新生GUTS-SELECT、テラフェイザー、デッカーの猛攻をものともせず、その場からほとんど動くことなく窮地に陥れている。
胸部にあるコアが唯一の弱点ではあるが、表面に露出こそしているものの、その強度はGUTS-SELECT、テラフェイザー、デッカーが数十発以上もの攻撃を与え続けてやっと亀裂を入れることができたというとんでもない頑強さとなっている。
攻略難易度が高過ぎる上に素のポテンシャルも凄まじいことから、サイズこそ大きく異なるものの、前述したTDG三部作のラスボスたちにも劣らない、驚異的な戦闘能力を誇っていると考えても良いだろう。
関連項目
どうあがいても絶望 勝てる気がしない 最強怪人 人気怪獣 怪獣王
ゼットン、キングジョー、グランドキング、エンペラ星人、ウルトラマンベリアル:亜種や派生形態、何らかの要素が絡んだ怪獣というだけで強豪認定されることが多い。
チートラマン:本記事のウルトラマン版。