概要
創作物では主に死と破壊、悪魔、絶望、光をも飲み込む暗黒を司る負の属性として描かれることが多い。その一方で、夜の安息と眠り、調和を司る属性とされることもある。暗い地下や地下の冥府、不浄・ゾンビのイメージからか、「土属性」「毒属性」とよくセットになってたり、互いに代用されたりもする。
闇には先が見えない、何が潜んでいるかわからない、という事からか同じく悪のイメージを持つ「混沌」を司るとされる事も多い、また、同様のイメージから、無や未知も司る。
陰陽説的には「月属性」を兼ねているが、そちらは大抵もっとライトでロマンチックなイメージとなり、更には光属性の範疇となる事もなる【※月属性系に関しては「月」「月神」にまとめが存在】。
イメージカラーは黒や銀色、紫などの暗い色が使われる。
一般的には「光属性」と対をなす属性であり、上位属性として扱われることも多く当然、光属性とは互いに弱点を突きあう関係となる事が基本。このような性質から「闇=悪」というイメージを広く持たれており、魔王を始めとする敵勢力や死霊系モンスター等の悪役が属することが非常に多い。
昨今の闇属性
以前はもっぱら悪とされてきた属性だが、物語性の多様化や属性間のバランスの都合などから、主人公サイドの人物が闇属性の性質を持っているケースも増えてきている。
また、科学の発達や国際化などによって今まで善とされていたものが有害無益であると判明したり、そうでない文化地域もあることが知られたりと善悪の概念自体が絶対化できなくなっていっており、その過程で闇属性だったものが善化する場合が出ている。
「闇属性=個性」型
物語の多様化により、光・火(炎)といった「陽」の主人公自体が食傷気味になり(1990年代~2000年代に顕著)、闇属性であることを個性とする主人公サイドの人物が頻繁に現れるようになった。そして時には主人公に抜擢されるようになった。
この傾向が特に強いのが遊戯王シリーズで、初代主人公からして闇属性の持ち主だったためか、闇属性が善玉として扱われやすく、むしろ光属性の方がえげつない邪悪として描かれたことすらある。
遊戯王はあくまで例外としても、それ以外の作品でも闇属性キャラを悪と直接結びつけず、優しさや寛容さを兼ね備えた立派なキャラとして受け容れ話作りをするパターンは多い。闇堕ちしていた頃の力を引き継いでいたり、魔族の生まれだったり、あるいは「光と闇どちらにでもなれるので両方を取った」という経緯だったりと様々なバリエーションがある。
新概念・新道徳型
元々悪であるイメージを持ったもの以外では、近代化以降に新しく出来た概念や近代以降に悪でなくなったものを使いこなすキャラクターも存在する。
先のような「混沌」「未知」のイメージから「好奇心」と関連付けられ、その性質上近代以前には概念自体がなかったようなもの、例えば、宇宙やブラックホールのイメージから重力や空間に関わる性質、時間や精神といった干渉が禁忌とされるもの、或いは「よく解らないことそのもの」を操ることもこの属性の範疇となる。
また、光属性や聖属性のもつ(宗教的・道徳的な)善性や神聖性に対抗する形で、近代以降の「合理主義」「自由・個人主義」「多様性」などを正義として掲げ、自然科学それ自体を関連付けることもある。
キャラクターとしては、近代までは倫理的・道徳的に悪だったが現代で悪ではなくなったものが、その性質を持ったまま味方サイドに登場することも多く、その性質自体がかつて悪であった危険な力を使用する理由付けとなっている。
例えば、真理を探究する結果宗教的な善と対立することも多い学者や、以前は根治すべきもの(≒悪)だったのが現代ではうまく共存するもの(≒悪ではない)となった精神障碍者に近い特性のものなどが該当し、マッドサイエンティストとして両者を兼ねる例も多い。
闇属性をイメージする存在
神話
主な闇属性のキャラクター
注意
- 編集合戦を防ぐため、キャラクターの追加や削除などは慎重にお願いします。削除の際は理由の記載をお願いします。
- 太字は主人公。
- シリーズ作品はシリーズ順、他作品名は50音順。
- 複数の作品に登場しているキャラは初登場作品を記載。
- 「光属性」を併せ持つものについては「光と闇が両方そなわり最強に見える」を参照。
上記の通り「悪=闇のパワー」となっている作品が非常に多いため、該当するキャラクターも光属性に比べてはるかに多い。また、闇の持つ「暗闇」などの性質をきちんと活かしているケースも殆どなかったりする。ゲーム上の「闇属性」を含めればなおさらである為、それぞれのカテゴリや関連項目も参照とする。
特撮
ウルトラシリーズ
属性が設定された『ウルトラマンフュージョンファイト!』では、知略や策謀に長けた宇宙人や黒幕的なキャラクターが持っている事が多い。
闇の勢力が明確に敵扱いされている『ウルトラマンティガ』の影響で長らく『闇属性は敵』という扱われ方をされてきたが、『ウルトラマンオーブ』以降は主人公が闇属性の力を手に入れたり、そもそも出自が悪のウルトラマンであったり、闇の巨人でありながら、悪事とは異なる目的で力を行使する者が登場するなど、闇属性も使い方次第という描かれ方をされている。
闇落ちした等の理由で悪役のウルトラ戦士である悪トラマンも存在する。
※1:ゲームでは「暴」という闇属性とは全く違う属性。
※2:ゲームでは「力」という闇属性とは全く違う属性。
仮面ライダーシリーズ
「敵と力の出所が同じ」という点を踏まえて、殆どの仮面ライダー(特に昭和ライダー)を闇属性とする解釈もある。偽ライダーやダークライダーという闇側のキャラが登場する展開も定番である。
作品名 | キャラ名 |
---|---|
仮面ライダーBLACK、RX | シャドームーン |
※3設定上ではこの属性である模様。
※4前作の仮面ライダーだが、今作で初めてブラックホールを放った。
※1:光属性も兼ねている。
※2:幻属性も兼ねている。
※3:金属性も兼ねている。
スーパー戦隊シリーズ
※光属性も兼ねる。
特撮作品別
作品名 | キャラ名 |
---|---|
ビーファイターカブト | 闇の一角獣ミスティ・ホーン、闇の意思 |
牙狼 | 暗黒騎士キバ/バラゴ、ホラー |
アニメ
美少女戦士セーラームーンシリーズ
作品名 | キャラ名 |
---|---|
美少女戦士セーラームーン | クイン・ベリル、クイン・メタリア |
美少女戦士セーラームーンR | ブラック・ムーン一族、デス・ファントム |
美少女戦士セーラームーンS | ファラオ90、土萠ほたる/セーラーサターン※5 |
美少女戦士セーラームーンSuperS | ネヘレニア |
セーラースターズ | カオス |
※5名前とモデルから地属性も兼ねている。
プリキュアシリーズ
プリキュアと敵対する悪の組織の殆どが闇属性を兼ねており、また闇キュアという悪のプリキュアも存在する。
- テレビ版
- 劇場版
デジモンシリーズ
漫画
ジャンプ作品
小説・ライトノベル
※2:魔法適正ではなく呪いの武器の特性
※4:6陰属性
※5:設定上火、水、風、土、光のいずれにも該当しない『その他』に分類
ゲーム
ファイアーエムブレムシリーズ
※味方ユニットは全員、特定のクラスチェンジで闇魔法が使えるようになるが、あくまで外付けの力のためここには記載しない。
ロックマンシリーズ
- ナンバリング作品
作品名 | キャラ名 |
---|---|
ロックマン3、ロックマンエグゼ | シャドーマン |
ロックマン5 | グラビティーマン |
ロックマン5、ロックマンエグゼ3 | ダークマン |
ロックマン7、ロックマンエグゼ4 | シェードマン※ |
ロックマン9 | ギャラクシーマン |
※音属性も兼ねる。
- ロックマンXシリーズ
- 他シリーズ
魔法・呪文
作品名 | 魔法・呪文名 |
---|---|
ドラゴンクエストシリーズ | ザキ系、ドルマ系 |
女神転生、真・女神転生シリーズ、ペルソナシリーズ | ムド系 |
ゲーム作品別
※1光属性も兼ねる。
※2氷属性も兼ねる。