概要
本来は闘犬用語であり、若い闘犬に自信をつけさせるために噛ませる犬のことを指す。闘犬は強い犬を子犬のころから選び抜いて育てるシステムのため、引退した老犬や他の品種(野良犬など)、選別をパスしなかった犬などが使われる。
そこから転じて主人公やその仲間たちの強さを引き立たせるキャラのこと指す。
かませ犬のパターン
味方側にいるかませ犬と、敵側にいるかませ犬という大まかに分けて2つのパターンがある。
味方側にいる方のかませ犬
戦闘シーンが存在するマンガやアニメ等では徐々に強力な敵が登場する事になる場合が多い。当然その分主人公や仲間達も強くなるのであるが、やはり主人公達が敵うか敵わないか分からないような強敵が現れ、その強敵を打ち倒していく、という白熱した展開になることが多い。如かしながらまず主人公達もそうだが、読者や視聴者に新しく登場した敵は強いですよ、こいつのせいで今大変な事になっていますよ、という事をアピールしておかなければ敵の強さが分からず、物語が盛り上がらない。このため、新しく登場した敵が誰かを倒してみせる必要がある。
主人公がやられるというケースもスポーツものなどなら有り得る(後にリベンジする)が、命を賭すような戦闘シーンが存在する場合は主人公がやられるという事は基本的にあり得ないため、代わりに犠牲にされるのが所謂「かませ犬」の役割である。
最も多いのは主人公よりやや強いか、味方の中でも中堅に位置する実力を持つキャラクターである。これが主人公とライバル関係にあったりすると、さらに割合が増し、敵だったキャラクターが味方になると、新たに現れた敵のかませ犬役になることが多い。
戦闘ものであった場合は一般市民が役割を担う事もあるが、一般市民は基本的に無力(背景同然)であることが多い為、ある程度の実力がある主人公の仲間や警察、普通の軍隊が選ばれ、敵に軽々と撃破される、という方が敵の強さを知らしめやすい。
また、作中指折りの実力者、あるいは最強クラスのキャラクターであっても、パワーインフレについていけなくなると「あの○○さえ負けた!」「無敵の○○が敗れた!」などと新たなキャラクターの強さの指標になりやすい。そもそもこの手のキャラは活躍させ過ぎると「こいつがいれば主人公いなくても全部解決するんじゃね?」なノリになって話に面白味がなくなってしまうので、かませ犬扱いされる事になっても仕方がない所はある。
大体この手のアニメでは一人くらいこの役割を担うキャラクターが居る事になる。その為かかませ犬になるキャラクターは総じてヘタレなどと呼ばれる事が多い。
敵側にいる方のかませ犬
上のパターンの逆。つまり、主人公など味方側のキャラクターの強さを見せつけるために登場する敵(あるいは、そうとしか思えない描写をされている敵)。
戦闘を描写する作品においては、主人公たち味方キャラが爽快に敵を打ち砕く展開が求められることが多い。この際に、「主人公や味方キャラに爽快にやられる」ためだけに登場するのが敵側のかませ犬である。
後述する再生怪人の例がわかりやすいだろう。以前の敵と主人公が再戦をする場合、敵がパワーアップしていれば、主人公がそれに負けじと全力を尽くすこととなり、燃える勝負となる。しかし敵がまったくパワーアップしていなかった、あるいはパワーアップが主人公にまったく追いついていなかった場合、瞬殺と呼べるスピードで片付けられることがある。怪人の方からすればひどい話であるが、しかし以前は苦戦した相手を一蹴する主人公の姿は、それはそれで主人公の成長をはっきりと示し、一種のカタルシスをもたらすのである。
こういった部類の「主人公側を立てるための展開」の犠牲となって散っていくのが、敵側のかませ犬であると言える。
※最後のは厳密にはキャラクターではなく作品群そのもの。
拡大解釈
言葉とは時間が経つにつれ意味が拡がったり、本来の意味とは違う形で使われており「かませ犬」もまさにそれであり、最近では意味が拡大解釈されている。
- 強さに限らず、新キャラなどの描写全般のために犠牲になるキャラクター
- 他のキャラ描写とは特に関係ないが読者・視聴者に「優越感」や「侮蔑・嘲笑」の感情を催させるキャラクター
これらも「かませ犬」と呼ばれるケースも出てきており、前者の例としては、新幹部の残忍さをアピールするのに利用されたと思しき某プリキュア作品の敵幹部や人気や販促の都合やユーザー層拡大等で公式側が推すキャラクターのみなさん方たち(※)に出番や活躍を喰われる主要な登場キャラクターのみなさん方たち(※)、後者の例としては、アニメ版の完結が困難でもあってある人物からの教えをきっかけにシリーズの節目で無暗な負けと過失を繰り返し続ける(誰かを立てるためではなく、アニメの都合で取り返しのつかない負けを繰り返し続ける)アニメ版ポケットモンスターのポケモントレーナー全般などが挙げられる。 前者は新しい意味として許容できなくもないが、断定が難しいところがある(特に出番云々に関しては一部のファンが被害妄想的に言っているだけというケースさえある)。後者に至っては「別のキャラクターを立てるために犠牲になる」という意味が完全に消失しており、厳密には誤用と言えるのでこの手のパターンの具体例の追記は控えてほしい。
余談
各媒体の受け手(読者)に対しヒーローが「燃え」を、美少女が「萌え」を提供するの同じ様に、かませ犬とされるキャラクターは読者に「優越感」と「侮蔑・嘲笑」そして時々「同情」を提供することになる。しかしながら、その分pixivやニコニコ動画でネタ扱いされて妙な人気を誇る強者もいたりする。
かませ犬になりやすい属性
以下「他キャラの強さを示すためのやられ役」・「登場時期に不釣り合いな弱キャラ」を中心に列挙お願いします。なお誰が敗北したかのネタバレを含んでいますのでご注意を
バトル関連
対象 | 主な要因 |
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ロボット関連
対象 | 主な要因 |
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組織関連
対象 | 主な要因 |
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スポーツ関連
対象 | 主な要因 |
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ファンタジー関連
対象 | 主な要因 |
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かませ犬と呼ばれやすいキャラクター
古典
作品/キャラクター | 主な要因 |
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漫画
ジャンプ作品
キャラクター | 主な要因 |
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キャラクター | 主な要因 |
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キャラクター | 主な要因 |
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キャラクター | 主な要因 |
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キャラクター | 主な要因 |
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キャラクター | 主な要因 |
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キャラクター | 主な要因 |
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キャラクター | 主な要因 |
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キャラクター | 主な要因 |
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キャラクター | 主な要因 |
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キャラクター | 主な要因 |
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キャラクター・学校 | 主な要因 |
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キャラクター | 主な要因 |
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ジャンプ作品別
作品/キャラクター | 主な要因 |
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マガジン作品
キャラクター | 主な要因 |
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マガジン作品別
キャラクター | 主な要因 |
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(画像右) |
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サンデー作品
作品/キャラクター | 主な要因 |
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ガンガン作品
キャラクター | 主な要因 |
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ガンガン作品別
作品/キャラクター | 主な要因 |
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コロコロ作品
作品/キャラクター | 主な要因 |
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チャンピオン作品
キャラクター | 主な要因 |
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キャラクター | 主な要因 |
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カドカワ作品
作品/キャラクター | 主な要因 |
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小説・ライトノベル
作品/キャラクター | 主な要因 |
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アニメ
ロボット作品
キャラクター
作品/キャラクター | 主な要因 |
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ロボット
作品/ロボット | 主な要因 |
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バトル作品
キャラクター | 主な要因 |
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作品/キャラクター | 主な要因 |
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作品別
作品/キャラクター | 主な要因 |
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- 防衛省超自然災害対策本部特殊戦術隊第四課。放送開始直前までは、アニメ雑誌や公式ページで「彼らを中心にしてシナリオが展開されていく。」と発表されていたが、第1話でまさかの全員死亡。実は主人公の強さを際立たせる為に設定された大掛かりなフェイクであった。|
作品別
作品/キャラクター | 主な要因 |
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ゲーム
格闘ゲーム
作品/キャラクター | 主な要因 |
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アクションゲーム
作品/キャラクター | 主な要因 |
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作品/キャラクター | 主な要因 |
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作品/キャラクター | 主な要因 |
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作品別
作品/キャラクター | 主な要因 |
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アドベンチャーゲーム
作品/キャラクター | 主な要因 |
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RPG
作品/キャラクター | 主な要因 |
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STG
作品/キャラクター | 主な要因 |
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カードゲーム
作品/キャラクター | 主な要因 |
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特撮
ウルトラシリーズ
作品/キャラクター | 主な要因 |
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仮面ライダーシリーズ
作品/キャラクター | 主な要因 |
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ゴジラシリーズ
作品/キャラクター | 主な要因 |
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海外作品
作品/キャラクター | 主な要因 |
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ジャンル別
作品/キャラクター | 主な要因 |
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改善された例
キャラ自体に人気があった場合、かませ犬扱いが改善されることも珍しくはない。
漫画
ジャンプ作品
キャラクター | 主な改善 |
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キャラクター | 主な改善 |
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キャラクター | 主な改善 |
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ジャンプ作品別
作品/キャラクター | 主な改善 |
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マガジン作品
作品/キャラクター | 主な改善 |
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作品別
作品/キャラクター | 主な改善 |
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ガンガン作品
作品/キャラクター | 主な改善 |
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漫画作品別
作品/キャラクター | 主な改善 |
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小説・ライトノベル
作品/キャラクター | 主な改善 |
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アニメ
ロボットアニメ
キャラクター
作品/キャラクター | 主な改善 |
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ロボット
作品/キャラクター | 主な改善 |
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バトルアニメ
作品/キャラクター | 主な改善 |
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バトル作品別
作品/キャラクター | 主な改善 |
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オリジナルアニメ
作品/キャラクター | 主な改善 |
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ゲーム
作品/キャラクター | 主な改善 |
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特撮
ウルトラシリーズ
キャラクター | 主な改善 |
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作品別
作品/キャラクター | 主な改善 |
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メディアミックス
海外作品
作品/キャラクター | 主な改善 |
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予想外のキャラ
読者や視聴者にかませキャラと思われていたが、そんな事は無く作中で大活躍を見せる。裏をかくのも創作者の醍醐味の一つなわけで、上記に当てはまらない活躍をするキャラもいる。
作品/キャラクター | 主な活躍 |
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