光落ち
ひかりおち
概要
悪役として存在感があったキャラクターが、何らかの理由で善の心が生まれ、今までとまるで別人のようなキャラとなってしまう現象の事を言い、ジャンルは問わず少年漫画や少女漫画、アニメ、ゲーム、ライトノベルetc……と創作関連ではない方がおかしいレベルのお決まりのパターンではあるが、厳密には光落ちとは呼べないパターンでもそう呼ばれる事がある。
光落ちの形
基本
- 主人公とタイマン張った事で愛や友情に目覚める。
- 自分が間違っていた、もしくは自分が信じていた人物が間違っていたことに気づく。
- 「(女性や子供と言った)判りやすい弱者」と成り行きで行動を共にしているうちに情にほだされる。
他に良く見られるパターン
- 和解した後、死亡。
- 死後に改心した。
- 話によって味方→敵→味方と流れる。
- 物語の最後で改心する。
- 記憶喪失になり悪いことを忘れる(性格が変わる)。
- 立場が入れ替わる。
- 善玉になるよう洗脳される。
- 時間経過とともに牙が抜ける。
- 物語の主人公だが悪堕ち(闇堕ち)→光落ち展開がある。
- 味方キャラだが光落ちがある。
- 登場当初から善玉・味方キャラとしての存在感を確立していたキャラが「悪に染まっていた過去エピソード」の描写により、実は光落ちキャラであった旨判明する。
- 悪役がもともとは善人で、後に善の心を取り戻す。
- 主人公自体がかつて闇を抱えていたあるいは作中で改心する。
- ラスボスが改心して物語が終わる。
- ゲーム系の場合、改心したボスとも何らかの仕組みにより再戦できる。
光落ちかは微妙
- 悪党に騙されていた事に気づいた、もしくは洗脳が解けた。
- 組織に捨て駒にされたり、追放されたりしたのが原因で古巣と対立するようになった。
- 個人的目的を達成してしまった、もしくは不可能になった(妹の手術費用→手術を受ける前に妹死亡、等)事で悪事を働く理由がなくなった。
- 取り巻く環境の変化、所属組織等の方針転換により目下対立する理由がなくなった。
- 「おまえを倒すのはこの俺だ」とか言って主人公をピンチから救ってしまう。
- 敵対者と和解するが勧善懲悪的価値観が最初からなかったとき、最初からどちらが光でどちらが闇かとは断言できないパターン。
- 互いに自分、家族、友人、組織、国家、星、種族などの存続、あるいは生活の維持などのため、戦わざるをえない状況に置かれていた。
- 主人公が犯罪者などの場合、仲間になったキャラも悪の道に走ることになる。
成り行きで主人公と共闘しているうちに真の光落ちをするパターンも少なくはない。
最初から光側の人間=「光側に落ちた」とは言えない
そもそも光落ちしていない
- 共通の敵や利害の一致による一時的(重要)な共闘
- 自分の手を汚さずに邪魔者(組織内の上司やライバル)を排除するために主人公に近づくなど。
- 悪の組織よりも主人公側に付いた方が個人的な目的の達成には有利だと判った為。
- 主人公を油断させるために「光落ちをしたふり」をしているだけ。
- ただ性格の悪さが改善された程度では光落ちとは言わずそういった人物が敵側と同等の悪辣さや下劣さといった負の側面を持っていた場合でもない限りは該当しない。
- 主人公とは友だちになったが、敵とはいえ惨たらしく殺すなど、悪役時代の邪悪さやそのまま。
- 悪の組織のリーダー格となると改心させるのが困難で仮に共闘したとしても利害の一致に過ぎない。
- 弱い悪役が主人公に負けて無理やり同行させられている。
- 悪事を行う力や武器を奪われる。
- 悪事を行おうとすると何らかの罰が起こる措置を施される。(孫悟空の輪っかなど)
なおいずれも共闘と共に真の光落ちをする可能性もある。
結論
何故「光」というポジティブな単語に「落ちる」(墜ちる)というマイナスイメージを持つ単語がくっつく形で定説化したのかは不明。本来「堕ちる」の反対語は「昇る」になるため、語呂合わせは間違いであるのだが、単純に「『闇堕ち』のバリエーション」という意味合いを示す上で、他に良さそうな単語がなかった為かもしれない。
悪だからこその魅力を持つライバルキャラが光落ちした場合、本来持っていた格好良さが活かせなくなってしまうというリスクもある。下手をするとかませ犬化や死亡への道筋にもなってしまうことも……稀に悪役だった頃の強みを持ち続けたり、あまつさえ悪役の頃よりも強くなる場合もあるが、そう言った展開はごくわずかである。
悪役時代にそのキャラのファンになった者にとってはまさに「愛や友情に溺れて堕落してしまった」と見えてしまい、「落ちる」というマイナスイメージを持つ単語がくっつくのも仕方ないかも知れない。カイロ・レンなどは肉親への情による迷いを光の誘惑と認識している。中にはキン肉アタルの様にそう言ったキャラに喝を入れるキャラも存在する。尤も、創作作品では「強敵だった〇〇よりさらに強い敵」と言う物語の展開上、昔の強敵がかませ犬になるのは光落ちとは関係なく物語的に良くある話だが。
また、非常に珍しいケースとして「良心そのものが歪んでいる為に光落ちをしても敵対し続ける」というものがある。その代表例として、リメイク版FF2に登場した善の皇帝が該当する。
不良少年などの無法者が更正するのとは似て非なるものである(彼らが必ずしも悪人あるいは心に闇を抱えているとは限らない為)。そもそも素行が直らないまま物語の主人公を張っていることも非常に多い。ただしその中には光落ち要素を併せ持っている者も少なからずいる。
また一時的に闇落ちし、再び味方サイドに移るといったケースも多い。
主な光落ちキャラ一覧
※原作では光落ちしてないが他媒体でした場合はそちらの方に記入して下さい。
上記の定義に照らし合わせると光堕ちかは微妙なキャラクターも多い。
漫画
ジャンプ系
※ドラゴンボールの光落ち・闇堕ちも参照。
マガジン系
サンデー系
少女漫画
他漫画作品
※後述カテゴリーのコミカライズ等を含む。
小説・ライトノベル
※1:善悪や光と闇で割り切れない人物が多いため、代表としてこの二名に留める。しかしこの二名に関しても典型的な光落ちではない。
ロボットアニメ
ガンダムシリーズ
他ロボットアニメ
少女アニメ
プリキュアシリーズ
※光堕ちキュアも参照。
他アニメ作品
※1:性質上悪堕ちと光落ちを繰り返している。
ゲーム
スーパーロボット大戦シリーズ
ファイナルファンタジーシリーズ
※1:上記の結論にもある様に皇帝に関しては良心自体が歪んでおり、光落ちはしても立場は全く変わらない。
龍が如くシリーズ
星のカービィシリーズ
作品名 | キャラ名 |
---|---|
星のカービィ | デデデ大王 |
星のカービィ参上!ドロッチェ団 | ドロッチェ団※1 |
星のカービィトリプルデラックス | タランザ |
星のカービィロボボプラネット | 秘書スージー |
星のカービィスターアライズ | 三魔官シスターズ、ハイネス(最終アップデートにて) |
※1:ダークドロッチェ撃破後だとセリフが無いのでわかりにくいが、エンディングでは光落ちしたことがわかり、あつめて!カービィでは味方キャラとして登場する。
他ゲーム作品
光落ちキャラが大勢いるゲーム
- ファイアーエムブレムシリーズ
- 全シリーズに存在し大半は説得により考えを改め光落ちとなる。
- ドラゴンクエストシリーズ
- 星のカービィシリーズ
- ヘルパー、フレンズヘルパーになった敵キャラクター。ただし悪の心が抜けきっていないキャラもちらほら・・・
- 女神転生シリーズ
- 仲魔になった悪魔
- スーパーロボット大戦シリーズ
- 原作で光落ちしなかったキャラクター達の光落ち展開が数多く実現している。
特撮
ウルトラシリーズ
仮面ライダーシリーズ
テレビ本編
※光墜ちライダーも参照。
スーパー戦隊シリーズ
他特撮作品
海外映画
ドラマ
テレビドラマ
作品名 | 人物名 |
---|---|
踊る大捜査線 | 室井慎次、新城亘、沖田仁美 |
相棒 | 神戸尊、月本幸子 |
女王の教室 | 阿久津真矢、佐藤恵里花、島田マリ、田中桃、上野教頭、池内愛、宮内英二 |
家政婦のミタ | 阿須田恵一 |
HiGH&LOW | 琥珀、ノボル、九龍グループ、鬼邪高校、達磨一家、DTC |
深夜版ザ・クイズショウ | 山之辺健吾、新田瞳、内田清美、真中昇、牧村涼子 |
ゴールデン版ザ・クイズショウ | 本間俊雄、ミカ、祐天寺ノッコ、柴田勇樹、冴島涼子、田所治 |
マジすか学園シリーズ | サド、ゲキカラ、センター、ネズミ、ピース、ダース、さくら、ソルト、アントニオ、カミソリとゾンビ、ヘッド |
小さな巨人 | 山田春彦、藤倉良一、小野田義信 |
半沢直樹 | 近藤直弼、田宮基紀、野田英幸 |
LIAR_GAME | 福永ユウジ、横谷ノリヒコ、葛城リョウ、仙道アラタ、桐生ノブテル、張本タカシ、その他数多くのプレイヤー達 |
Eテレ
作品名 | キャラ名 |
---|---|
Let's天才てれびくん | ぷうか、うぎろう、おくとぱすみれ、こまちまちこ、超次元帝国清掃課地球係 |
天才てれびくんYOU | ふてくさーる、れいか、ほわないと、なまえんじぇる、闇のもじ守の面々、朋橋弘至、高橋メアリー、立花勇、禍禍団の面々、モジール王子、オンくん |
天才てれびくんhello, | 松尾そのま、みやぞの博士、あどミン |
ビットメン(天才ビットくんのコーナー) | ぜつぼーん、おじゃマンドリル(未公開シーンにて)、カビらせジジイ、ナルシスゾンビ、ごみぐるまん |
神話・伝承
※彼の活躍を描いた物語が現存最古の物語であるため「世界最古の光落ちキャラ」である。
要検証
そもそも光落ちしているのか曖昧な場合。
※1:プレイアブル化したり主人公らの仲間になって共に行動してはいるのだが、本人の考えが変わった描写が見られないため。
※2:2019年6月以降、円楽に対して。昇太には未だにブラックだが。
※3:ただし、アニポケでは元からいい子である。
※4:2では味方になったが、それ以降も再び敵になっているため。
※5:3人とも光落ちした感じなのだが、何をしたのか明確な描写が無いので曖昧な状態。
※6:2で悪役として登場したのはおまけストーリー。
※7:悪事らしい悪事はしなくなったが、懲りてはいない。
光落ちさせるキャラ
光落ち展開を実現させる事に定評のあるキャラクター達。